秋の区界 三山制覇〜見晴山・兜明神岳・岩神山〜

秋の区界 三山制覇〜見晴山・兜明神岳・岩神山〜

秋の区界 三山制覇〜見晴山・兜明神岳・岩神山〜

 

陸中海岸青少年の家より
今年も、宮古市と盛岡市の間にある「区界高原」で、「兜明神岳登山」を行います。今年は、「見晴山」「兜明神岳」「岩神山」の3つの山を登ります!体力に自信のある方は、ぜひ3山制覇を!もちろん、ゆっくり登りたい方はすべての山を登らなくても大丈夫です。

 

秋の区界 三山制覇〜見晴山・兜明神岳・岩神山〜応募チラシ(PDF/704KB)

期日

2021年10月9日(土)
※予備日10月10日(日)

場所

区界高原少年自然の家スタート(宮古市区界2-111)

対象

小学生以上〜一般 30名程度

参加費

700円(傷害保険代、諸雑費等)

内容

区界高原にある見晴山・兜明神岳・岩神山の三山を登る。
※荒天などにより、内容を変更する場合があります。

申込期間

2021年9月21日(火)〜9月30日(木)
参加申込書に必要事項を記入の上、FAXかメール、郵送にてお申し込みください。

申し込み・問い合わせ

岩手県立陸中海岸青少年の家(マリンランド陸中)
〒028-1371岩手県下閉伊郡山田町船越2-42
TEL 0193-84-3311/FAX0193-84-3312
メール kenriturikurikuchu@echna.ne.jp

主催

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 陸中海岸青少年の家

 

このほか、日程や携行品などの詳細は応募チラシをご覧ください。
秋の区界 三山制覇〜見晴山・兜明神岳・岩神山〜応募チラシ(PDF/704KB)

青少年の家

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 岩手県立陸中海岸青少年の家

公式サイト / TEL 0193-84-3311 / FAX 0193-84-3312 〒028-1371 山田町船越2-42

釜石よいさの開幕は前囃子から。よいさ小町があでやかに舞う

コロナ下でも「さ~さ、よいやっさ~」 釜石よいさLIVE配信で心をつなぐ

オンライン配信した「みんなで踊ろう!よいさLIVE」=23日

オンライン配信した「みんなで踊ろう!よいさLIVE」=23日

 

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨夏に続き、釜石市中心部目抜き通りでの開催が中止された「釜石よいさ」。踊りを楽しむ機会を失った市内外の人たちにYouTube(ユーチューブ)チャンネルや地元ケーブルテレビ局の放送で〝よいさの夏〟を味わってもらおうと、23日、同実行委(岩城一哉実行委員長)が企画した番組が配信・放映された。

 

 番組は大町の市民ホールTETTOホールAから生中継。事前収録した映像を交え、1時間余りの番組を視聴者に届けた。冒頭で岩城実行委員長(34)は「2年間よいさから遠ざかり、寂しい思いをしている人たちに何か届けたいとオンライン企画を考えた。一緒に踊って楽しんで」と呼び掛けた。

 

 お囃子(はやし)隊22人とよいさ小町6人が前囃子を披露。例年、子供よいさに参加している市内の幼児施設4園(正福寺幼稚園、甲東こども園、上中島同、かまいし同)は、事前に録画した踊りで〝釜石っ子〟の元気を発信した。

 

釜石よいさの開幕は前囃子から。よいさ小町があでやかに舞う

釜石よいさの開幕は前囃子から。よいさ小町があでやかに舞う

 

市内の幼稚園、こども園の園児はVTR出演で番組を盛り上げた

市内の幼稚園、こども園の園児はVTR出演で番組を盛り上げた

 

 20~30代の若手が多い現実行委メンバーは、この機会に同祭りの歴史も知ろうと歴代関係者4人に事前インタビュー、番組内で紹介した。祭りを立ち上げた団体「釜石レボリューション」のメンバーだった澤田龍明さんは、当時の思いや郷土芸能「虎舞」をモチーフにした踊り創作など、「1万人の虎祭り」と銘打ったよいさの原点を語った。初代よいさ小町の樋岡悦子さん、東日本大震災で途絶えた祭り復活に尽力した「ネクスト釜石」の青木健一さん、君ヶ洞剛一さんも、それぞれに熱い思いを述べた。

 

メモリアルインタビューでは歴代関係者の思いを紹介した

メモリアルインタビューでは歴代関係者の思いを紹介した

 

 同祭りは、釜石製鉄所の高炉休止発表で沈滞ムードが漂うまちに活気を取り戻そうと1987(昭和62)年、地元の若者たちが中心となって始めた。震災の前年2010年まで連続24回開催。被災で存続が危ぶまれたが、「復興の原動力に」と有志による実行委が13年に復活させ、一昨年まで通算31回を数えた。

 

 番組の最後は視聴者と共に本囃子の踊りを楽しむコーナー。会場のスクリーンにはZoom(ズーム)で参加した市内の家族や、復興支援で祭りへの参加を続けてきた首都圏の企業の社員らの姿が映し出された。「来年こそは(通りでの祭りを)」と願いを込め、出演者と視聴者が心を通わせた。ユーチューブ視聴数は1千回を超えたという。

 

視聴者と踊る「みんなでよいさ」。各地のよいさファンが画面越しに楽しんだ

視聴者と踊る「みんなでよいさ」。各地のよいさファンが画面越しに楽しんだ

 

笑顔で躍動するよいさ小町。コロナ禍を忘れるひとときを届けた

笑顔で躍動するよいさ小町。コロナ禍を忘れるひとときを届けた

 

 よいさ小町で出演した三塚麻央さん(29)は「震災後、釜石を応援してくれる人たちに、また別の形でアピールできたのは良かった」と実行委に感謝。自身は幼稚園からよいさに参加。震災後は復活から3年間、小町を務めた。現在は2児の母親として子育てに奮闘する。「来年開催できれば、長女(4)が子供よいさに出る。すごく楽しみ。よいさが古里の思い出になるような祭りであってほしい」と願った。

 

「次の夏に会いましょう!」通常開催への願いを込め、手を振る出演者ら

「次の夏に会いましょう!」通常開催への願いを込め、手を振る出演者ら

 

 14年から実行委員として運営を支える佐々木慶太さん(30)は「コロナでみんな気分が沈みがち。少しでも元気を与え、通常開催ができるようになったら、また参加してもらえるよう気持ちをつなぎたかった。これからもできることをやって次世代によいさを継承していきたい」と意気込んだ。

【写真・意見交換会】県立釜石病院の分娩機能休止に関する意見交換会。子育て世代の声も取り入れて支援策をまとめた=7月16日、釜石市民ホール

産み育てられるまちへ 釜石市が妊産婦支援策 相談体制強化・助成拡充

出産や子育ての不安解消に向けたサポートに意欲を高める「妊産婦支援チーム」のメンバー=9月10日、市保健福祉センター

出産や子育ての不安解消に向けたサポートに意欲を高める「妊産婦支援チーム」のメンバー=9月10日、市保健福祉センター

 

 釜石市甲子町の県立釜石病院で10月から普通分娩(ぶんべん)の取り扱いを休止することを受け、市は妊産婦支援に向けた対策の強化に乗り出した。9月1日から、市子育て世代包括支援センター内に、保健師と助産師ら5人体制の「妊産婦支援チーム」を設置。分かりやすい相談窓口として門戸を開き、妊産婦らの不安解消につなげる。市外で出産する妊産婦の通院交通費や待機宿泊費などを助成する支援策も拡充し、10月に開始。関係機関と連携、情報共有し、女性の意見も取り入れながら、「安心して子どもを産み育てられるまちづくり」を進める。

 

妊産婦の不安解消へ 支援チーム設置

 

妊産婦への支援や対応を話し合うチームメンバーら=9月10日、市保健福祉センター

妊産婦への支援や対応を話し合うチームメンバーら=9月10日、市保健福祉センター

 

 妊娠・出産・子育ての総合相談窓口となる同支援センター(大渡町、市保健福祉センター2階)は、市保健福祉部内に2017年度に設置された。健康推進課で妊娠届出書の受け付けや母子健康手帳の交付時に妊産婦らと面談し、状況を初期から把握。相談支援に応じ、必要なサービスを切れ目なく利用してもらう体制を整えてきた。

 

 妊産婦支援チームは市内での分娩機能休止を受け、出産を控える女性らの不安を解消し、安心して出産できる体制を強化するため設置。妊娠期の食事や栄養、出産後の体調管理、子どもの発育、育児など幅広く相談に応じる。子育て期まで必要な情報提供や専門知識を生かした助言、保健指導も行う。

 

 「妊産婦支援チーム、分かりやすい名称が一番のポイント。窓口はここです」と強調するリーダーの村上美波さん(保健師)。女性たちが地域で安心して出産を迎え、子育てができるよう専門スタッフで支えていこうと奮闘中で、「ささいなことでも心配事を気軽に相談してほしい」と呼び掛ける。

 

市外での出産支援策 交通、宿泊費など助成 給付金も

 

県立釜石病院の分娩機能休止に関する意見交換会。子育て世代の声も取り入れて支援策をまとめた=7月16日、釜石市民ホール

【写真・意見交換会】県立釜石病院の分娩機能休止に関する意見交換会。子育て世代の声も取り入れて支援策をまとめた=7月16日、釜石市民ホール

 

 市外で出産する妊産婦の経済負担を軽減するため、市は支援策として通院交通費や出産前の待機宿泊費などを助成する。県のハイリスク妊産婦助成(1人10万円上限)に加え、市独自事業としてハイリスク以外の妊産婦も妊娠32週以降の通院費などを1人5万円を上限に助成する。妊婦が周辺の宿泊施設に待機が必要な場合の付き添いの家族らの宿泊費、交通費にはタクシーも含め、上限額の範囲で助成。里帰り出産を予定する妊婦も助成対象とする。事業費は334万円。

 

 追加策として、妊婦1人当たり3万円を給付する。対象は市に住民登録があり、10月1日以降に出産予定の妊婦などで母子健康手帳交付時に申請を受け付ける。開始日以前に県立釜石病院から市外病院に転院した妊婦らも対象とする方針で、給付・申請に関する周知に集中して取り組む。事業費は450万円。2つの支援策は2021年度一般会計補正予算案に盛り込まれ、17日の市議会9月定例会で可決された。

 

 こうした支援策は県や大槌町との協議、子育て中の女性らの声を参考にまとめた。支援チームの立ち上げもその一つ。市地域医療連携推進室の岩崎隆室長は「妊産婦の不安を解消しながら、安心して産み育てる環境の整備に全力で取り組む」と力を込める。

 

 問い合わせは妊産婦支援チーム(市健康推進課内、電話0193・22・0179)へ。

 

県も支援策 安全確保・不安解消・産後ケアを柱に

 

妊産婦支援策について説明する県医師支援推進室、県立釜石病院の関係者ら=9月17日、県釜石地区合同庁舎

妊産婦支援策について説明する県医師支援推進室、県立釜石病院の関係者ら=9月17日、県釜石地区合同庁舎

 

 県は17日、妊産婦の安全確保、不安解消、産後ケアの充実を柱とする支援策を発表した。患者搬送車などで利用するモバイル型妊婦胎児遠隔モニター2台を県立釜石病院に追加整備し、安全を確保。電子カルテの一元化や分娩施設の事前見学などで検診と出産する病院が変わることの不安解消につなげる。

 

 同病院内でデイサービス型の産後ケア(有料)事業を始める。健康状態のチェックや乳房マッサージ、赤ちゃんの食事や発育の相談などを検討しており、産後ケアを強化。妊産婦からの電話相談は同病院の助産師が24時間態勢で対応する。

 

 県医師支援推進室の植野歩未室長は「地元の思いを重く受け止め、安全確保や不安解消に取り組む。支援策の運用開始後のさまざまなニーズや改善要望に柔軟に対応していく」とした。

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

甘酒を素肌にも! 藤勇醸造、スキンケア第2弾「甘糀乳液」発売

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

 

 釜石市大渡町のみそ、しょうゆ製造業藤勇醸造(藤井徳之社長)が展開するスキンケアブランド「AsunAmoon(アサンアムーン)」に20日、第2弾となる「甘糀(こうじ)乳液」が登場した。第1弾の化粧水に続き、同社の米糀の甘酒「甘糀」から抽出した保湿成分を配合し、なめらかな質感に仕上げた。同社オンラインストアや道の駅釜石仙人峠などで購入可能だ。

 

 発売初日の20日、港町のイオンタウン釜石内にある「アロマルポ」でイベントが開かれた。買い物客らが足を止め、実際に乳液を手に取って「肌がすごくしっとりする」「香りが上品」などと話しながら試していた。

 

藤勇醸造とゼトックが共同開発したスキンケアブランド「アサンアムーン」

藤勇醸造とゼトックが共同開発したスキンケアブランド「アサンアムーン」

 

 甘糀エキスと植物由来の3種のエキスが素肌を潤いで満たし、ユズ果実エキスが肌バランスを整える。化粧水と同様、植物由来のアロマ精油を独自ブレンドし、甘く優しい香りが広がる乳液だ。110ミリリットル入り2530円。今後もアロマルポで販売するほか、イオン釜石内のイオンスーパーセンター・産直「結いのはま」や化粧品売り場にも並ぶ。盛岡市の「ふるさと百貨もりおかん」(イオンモール盛岡 県産品店)や「化粧屋&カフェぷらす」(MOSSビル4階)でも取り扱う。

 

発売イベントで買い物客らが「甘糀乳液」を試した

発売イベントで買い物客らが「甘糀乳液」を試した

 

 甘酒は古くから“飲む点滴”といわれ、ビタミン類やアミノ酸などの栄養成分が豊富に含まれている。2017年から販売する甘糀は、県産ひとめぼれ100%でつくった、米の自然の甘みを味わえる一品。同社では自然の恵みや発酵の力に着目し、東日本大震災からの復興を応援する日本ゼトック(東京)と共同してスキンケア製品の開発を進めている。

 

 ブランド名には「輝く太陽と月のように揺らぎなく美しく輝き続ける普遍性」を込めている。乳液はコロナ禍で長引くマスク生活やストレス、睡眠不足などで肌トラブルを感じ、何らかの敏感肌状態になっている人も使えるよう、両社の若手女性社員が意見を出し合って生まれた。

 

 商品開発と広報を担当する藤勇醸造の小山明日奈さん(33)は「毎日使って自分自身をいたわってもらえたら。内外美容を実感してほしい。アロマが好評でリピーターも。香りを楽しんでほしい」と期待する。

 

 問い合わせは藤勇醸造(電話0193・22・4177)へ。

甲子川河口で行われた水難救助訓練=15日

釜石大槌の消防隊員 県防災ヘリと連携確認 震災後初の合同水難救助訓練

甲子川河口で行われた水難救助訓練=15日

甲子川河口で行われた水難救助訓練=15日

 

 釜石大槌地区行政事務組合消防本部は15日、県防災航空隊との合同水難救助訓練を釜石市の釜石港公共ふ頭南側甲子川河口で行った。同訓練は東日本大震災後、初めて実施。船舶同士の衝突事故で海上に投げ出された人を救助する想定で行われ、地上部隊と防災ヘリコプターとの連携を確認。迅速で安全な救助活動の修練度を高めた。

 

 両機関から隊員約40人が参加。訓練は釜石沖で小型船舶同士の衝突事故が発生。1隻が転覆、もう1隻が沈没し、転覆した船にしがみついている1人と、船と一緒に沈んだとみられる1人を救助するという想定で行われた。

 

防災ヘリから降下した隊員(右)の救助活動

防災ヘリから降下した隊員(右)の救助活動

 

要救助者と隊員をつり上げ、機内に収容した

要救助者と隊員をつり上げ、機内に収容した

 

 始めに、ゴム製ボートにしがみついている要救助者を防災ヘリから降下した隊員が救助、機内に収容した。沈没を想定した訓練では、無線で上空からの捜索を要請された防災ヘリが沈没場所を示すマリンマーカ(信号発煙照明筒)を投下。指揮隊の指示で消防ボート隊と潜水隊が現場に向かい、潜水隊員5人が水中を潜行捜索。要救助者を発見し、ヘリの降下隊員に引き渡した。要救助者をつり上げたままヘリが移動し、岸壁で待機していた救急隊員に引き継いだ。

 

水中捜索の装備をする釜石大槌消防本部の隊員

水中捜索の装備をする釜石大槌消防本部の隊員

 

潜水隊員が沈没地点で要救助者の捜索を開始

潜水隊員が沈没地点で要救助者の捜索を開始

 

隊員が意識のない要救助者を抱えたまま、ヘリが岸壁上まで移動。救急隊員に引き継いだ

隊員が意識のない要救助者を抱えたまま、ヘリが岸壁上まで移動。救急隊員に引き継いだ

 

 潜水隊は「環状検索」(水底で円を描くようにして検索する方法)で要救助者を捜索。発見後、バルーンを上げて要救助者と一緒に浮上する訓練を行った。潜水隊員の菊池悟さん(39)は「航空隊との活動では、水上部隊がヘリから吹き下ろされる風や音の影響を受ける。今日の経験を生かし、同様の事案があった際にはうまく連携できるようにしたい」と気を引き締めた。同消防本部には潜水士の有資格者が27人いる。

 

 同航空隊は県の機関で、1996年から活動。県内各地の消防機関から隊員10人の派遣を受けて編成する。隊員は防災ヘリ「ひめかみ」に乗り込み、山岳遭難や水難事故の捜索・救助、林野火災の空中消火、災害時の救援物資・人員搬送など多岐にわたる活動を行う。釜石大槌地区消防本部からも交代で隊員が派遣されている。

 

県防災航空隊が運航する防災ヘリ「ひめかみ」

県防災航空隊が運航する防災ヘリ「ひめかみ」

 

公共ふ頭岸壁で救助訓練の指示を出す指揮隊

公共ふ頭岸壁で救助訓練の指示を出す指揮隊

 

 訓練後、同消防本部の大丸広美消防長は「自然災害なども含め、私たち地上班だけでは対応できない事案が多々あり、航空隊との連携は不可欠。海上保安部など関係機関とも協力し合い、緊急時の対応に努めたい」と話した。

震災後、新設された大槌学園の体育館で熱戦を繰り広げるバスケットボール競技

コロナ下2年目 釜石大槌地区中学校新人大会~感染防止策徹底し9競技で熱戦

震災後、新設された大槌学園の体育館で熱戦を繰り広げるバスケットボール競技

震災後、新設された大槌学園の体育館で熱戦を繰り広げるバスケットボール競技

 

 釜石大槌地区中学校新人大会(同地区中学校体育連盟主催)は11日、釜石市、大槌町の学校や公共体育施設で9競技が行われた。新型コロナウイルス感染症の県内患者数の増加で県独自の緊急事態宣言が発出される中、県中学校体育連盟が定める感染予防ガイドラインにのっとり開催。昨年に続き、各種対策を講じながら大会運営を図った。

 

 基本的に保護者を含め無観客で実施。一部競技は各チーム1人のビデオ撮影が認められた。入場者の体調確認、検温、消毒、マスク着用(選手は競技時以外)などを徹底。屋内競技では定期的な換気、選手控室の割り当てなどで三密回避に努めた。開・閉会式は行わず、時間短縮を図った。

 

釜石中で行われた剣道(上)、柔道(下)競技。釜石中、大槌学園の選手が個人戦で優勝を競い合った

釜石中で行われた剣道(上)、柔道(下)競技。釜石中、大槌学園の選手が個人戦で優勝を競い合った

 

釜石中で行われた剣道(上)、柔道(下)競技。釜石中、大槌学園の選手が個人戦で優勝を競い合った

 

 同大会は3年生が引退後、1、2年生のみで迎える初めての大会。昨年から続くコロナ感染症の影響で学校の部活動はさまざまな制約を受けるが、生徒らは精いっぱいの努力を重ね、大会当日を迎えた。各競技では、これまで培った技と力で試合に挑み、県大会出場を目指す姿が光った。

 

 甲子中女子ソフトテニス部の佐藤妃奈乃部長(2年)は「コロナで他校との練習試合がなくなるなど実践経験は不足しているが、まずまずの仕上がり。中総体は団体で準優勝だったので、今度こそ部員全員で優勝を狙いたい」と意気込んだ。結果は見事優勝。県大会への出場権を得た。

 

ソフトテニスは釜石高のコートを借用して競技。甲子、釜石、大槌の3校が出場した

ソフトテニスは釜石高のコートを借用して競技。甲子、釜石、大槌の3校が出場した

 

卓球競技は大槌町城山公園体育館で開催。個人戦には男女とも5校から選手が集い、トーナメント戦に挑んだ

卓球競技は大槌町城山公園体育館で開催。個人戦には男女とも5校から選手が集い、トーナメント戦に挑んだ

 

 釜石東中男子卓球部の佐々木和哉部長(2年)は「これまで3時間できていた練習が2時間になり、練習メニューも限られてきた。大会もできるか不安だったが、開催してもらいありがたい」と感謝。2年生は6月の中総体でも主力を担った。「3カ月でだいぶ成長した。チームのまとまりも出てきた」とし、来年の中総体に向け、さらなるレベルアップを誓った。

 

 釜石大槌地区の代表が出場する競技の県大会は、前期が10月16、17日(バスケットボール、サッカー、軟式野球、ソフトテニス)、後期が11月14日(柔道)、20、21日(バレーボール、卓球、バドミントン、剣道は21、22日)に県内各会場で開催される予定。

 

釜石大槌地区中学校新人大会(PDF/280KB)

地域医療をテーマにした釜石地区母親大会

地域医療を守る 釜石地域母親大会 改善を目指す行動への思い共有

地域医療をテーマにした釜石地区母親大会

地域医療をテーマにした釜石地区母親大会

 

 釜石市、大槌町の母親や女性が集い、平和や教育、生活について考える釜石地域母親大会(同実行委員会主催)が11日、釜石市中妻町の昭和園クラブハウスで開かれた。67回目となる大会には約20人が参加。県立釜石病院が循環器内科診療体制の縮小や産婦人科の分娩休止という問題で揺れる中、「地域に信頼される充実・安心の医療を」をテーマに命と暮らしを守る行動について意見を交わした。

 

 地域医療を守る会幹事の岩鼻美奈子さん(69)が県立釜石病院の病床数、患者数、医師数の変遷、病院の機能低下により住民が受ける影響などを解説。人口減少でも住みたい街、安心して暮らせる街を目指すため、「社会の仕組みと現実の動きを知り、改善を目指して発信し、行動する必要がある。主体は自分として市、町政に積極的に関わっていこう」と呼び掛けた。

 

参加者は住民の安心を守る地域医療について意見を交わした

参加者は住民の安心を守る地域医療について意見を交わした

 

 実行委員長で県立釜石病院の助産師森優子さん(45)=県医労釜石病院支部長=は同会が行った署名活動、市や県への要請活動について報告した。医師確保の難しさから昨年10月に休止された循環器内科の入院受け入れ、今年3月の分娩休止の方針発表を受け始めた署名活動では約1万6000筆を集め、6月に県議会に請願書を提出。病院関係者との懇談や県議との意見交換を重ねてきたが、8月に「特定の地域の問題での請願では不採択になる可能性がある」と返答があったという。「市民に大きく影響が出る問題なのに」とやるせなさを覚えたというが、「医療機能の低下は私たちの命、生活に直結する。住民や現場の声を聞いて考えるべき」と語気を強めた。

 

 報告などを受けた意見交換で、参加者からは「政策は男の人たちが考えている。簡単に決められるのは困る」「本来、病院は命を助けるところ。助かる命も助からない方向に行っているのでは」と懸念の声が聞かれた。「働いている世代も問題意識はあるが、行動しづらい」「地域の現状に目を向け、当事者意識を持ち、万一に備えて考えなければいけない」という指摘もあった。

 

 森さんは「皆さんの声を聞き、安心して子どもを生み育てられるため取り組む運動の力にしたい」と気分を一新。大会開催をばねに地域医療を守る活動が広がることを期待する。

会員の指導を受けながら三味線に取り組む生徒

和の響きに関心 釜石中で長唄三味線教室 「さくら」に挑む

バチの持ち方指導から始まった釜石中の三味線教室

バチの持ち方指導から始まった釜石中の三味線教室

 

 釜石中(佐々木猛校長、生徒308人)で9日、2年生を対象に長唄三味線教室が開かれた。初めて三味線に触れる生徒がほとんどだったが、わずか1時間の指導で、「さくら」をそろえて奏でるまで上達。指導した杵家会釜石支所(杵家弥多穂代表)の会員による演奏鑑賞会もあり、生徒たちは邦楽の響きに関心を寄せた。

 

会員の指導を受けながら三味線に取り組む生徒

会員の指導を受けながら三味線に取り組む生徒

 

 同校では2日も三味線の指導が行われている。9日は2年生116人(4学級)のうち2クラス約55人が受講。クラスごとに1限ずつ充て、弥多穂代表ら名取レベルの5人を講師に三味線の持ち方、バチの当て方を教わったあと早速、「さくら」の演奏に挑んだ。

 

 2年3組の授業では、独特の楽譜を見ながら練習を開始。最初はとまどい気味の生徒たちも会員の熱の込もった指導で繰り返すうちに指が滑らかに動くようになり、授業の最後には“合奏”ができるようになった。

 

独特の楽譜を示しながら指導に当たる杵家弥多穂代表

独特の楽譜を示しながら指導に当たる杵家弥多穂代表

 

 楽しそうに練習を重ねた小澤歩武(あゆむ)君と小山多聞君は「三味線に触れるのは初めて。難しかったけど、結構うまく弾けて楽しかった。機会があればまたやってみたい」と声をそろえた。

 

初めて触れた三味線での合奏を楽しむ男子生徒

初めて触れた三味線での合奏を楽しむ男子生徒

 

 演奏鑑賞会では四季の違いを表現した長唄などを披露。歌舞伎十八番「勧進帳」の一部も紹介され、生徒数人が寸劇に登場した。

 

 杵家会釜石支所の学校訪問指導は2002年から継続。地元のほか盛岡市など県内陸部にも広がり、受講した児童、生徒は約6000人になる。文化庁の芸術家派遣事業として実施する本年度は釜石市内2中学校で予定し、釜石東中はすでに終えている。

専門学校の設置を柱とする包括連携協定を結んだ野田市長(右)と龍澤理事長(左)=釜石市提供

釜石に専門学校開校へ 龍澤学館と包括連携協定

専門学校の設置を柱とする包括連携協定を結んだ野田市長(右)と龍澤理事長(左)=釜石市提供

専門学校の設置を柱とする包括連携協定を結んだ野田市長(右)と龍澤理事長(左)=釜石市提供

 

 釜石市は6日、学校法人龍澤学館(盛岡市、龍澤正美理事長)と、釜石市内での専門学校の開校を柱とする包括連携協定を結んだ。同法人は医療福祉系学科と留学生を受け入れる日本語学科の2学科を設置する考えで、2023年度以降の開校を目指すという。

 

 新たな専門学校は、釜石市教育委員会などが入る市教育センター(鈴子町、5階建て)を候補地とする。2~3年制の医療福祉系、2年制の日本語の2学科体制とし、定員はともに40人程度で計200人を想定している。

 

専門学校校舎として活用が検討される釜石市教育センター

専門学校校舎として活用が検討される釜石市教育センター

 

 同法人は盛岡中央高校や付属中のほか、ビジネスやデザイン、医療福祉などの専門学校を経営。釜石市とは12年10月に東日本大震災の復興支援協定を結び、生涯学習や産業振興の支援を行ってきた。人口減少や少子高齢化、医療福祉分野の人材育成などの地域課題に対応するため、これまで重ねてきた取り組みを深化させようと新たに協定を結ぶことにした。

 

 協定には、▽地域活性化(コミュニティー支援や復興住宅への訪問支援)▽地域産業の振興(地域特産物の事業化支援)▽多文化共生社会の実現に向けた取り組み(域内外国人や日本語学科学生による交流活動)▽地域文化の継承やスポーツの推進(地域行事の企画・支援やスポーツ交流)-なども盛り込んだ。締結を踏まえ、同法人は学校開設に向けた準備、釜石市は候補施設の環境整備や学生の住まいの確保に向けた作業を進める方針だ。

 

協定書に署名する野田市長(右)と瀧澤理事長=釜石市提供

協定書に署名する野田市長(右)と瀧澤理事長=釜石市提供

 

 締結式は、同法人が運営する盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校(盛岡市)で行われた。龍澤理事長は「釜石を起点に沿岸部の底上げ、活性化を図り、地域課題に対応しながら人材を育てていく役割を担いたい」と意欲を示し、高等教育機関立地の必要性を認識してきた釜石市の野田武則市長は「長年の課題解決につながる。復興完遂の集大成であり、活力あふれる未来への道筋になる」などと応じたという。

令和3年度「介護のしごと小規模介護事業所による合同就職面談会」を開催します

令和3年度「介護のしごと小規模介護事業所による合同就職面談会」を開催します

令和3年度「介護のしごと小規模介護事業所による合同就職面談会」を開催します

開催概要

内容

1 職員30名以下の小規模介護事業所による事業所PR
2 個別面談
3 岩手県福祉人材センターによる個別相談・資料コーナー

日時・場所

○日時 令和3年10月15日(金)
    14:50~16:00
    (参加者受付 14:30~14:50)

○場所  釜石・大槌地域産業育成センター 2階会議室

参加企業

職員30名以下の小規模介護事業所
※参加施設・事業所名は、10月1日以降に岩手県社会福祉人材センターホームページに随時掲載します。

参加対象者

・介護・福祉の仕事に関心がある方
・介護・福祉の仕事に就労を希望する方
・介護関係の資格(初任者研修修了、介護福祉士など)がある方で、現在就労していない方

※資格・経験の有無にかかわらず、どなたでもお気軽にご参加ください。

★現在求職中で雇用保険を受給している方は、「求職活動」として認定されます。

持ち物など

・筆記用具(自己PRカードを記入していただきます。)
※履歴書不要、服装は自由です

お申込み方法

申込方法①
申込書に記入の上、FAXによりお申込みください。
介護のしごと 合同就職面談会 チラシ 兼 参加申込書[PDF:807KB]
FAX:0193-31-1400
 
申込方法②
電話またはメールによりお申込みください。
TEL:080-1651-6204(担当:山口)
メール:c-yamaguchi-shakyo@mopera.net
 
申込締切
令和3年10月12日(火)
※事前申込制ですが、当日の参加も可能です

お問い合わせ先

岩手県社会福祉協議会 岩手県福祉人材センター沿岸南部(担当:山口)
 
〒026-0023 釜石市大渡町3丁目15番26号
釜石市保健福祉センター8階 釜石市社会福祉協議会内
TEL 080-1651-6204 
FAX 0193-31-1400
メール c-yamaguchi-shakyo@mopera.net 
 
新型コロナウイルス感染症防止対策を講じた上で実施しますが、状況により延期・中止となる場合がございます。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 商工観光課 商工業支援係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111 / Fax 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2021091700042/
大林正英氏の事務所開きの神事=16日

元釜石市議・大林正英氏 次期衆院選出馬に向け事務所開き

大林正英氏の事務所開きの神事=16日

大林正英氏の事務所開きの神事=16日

 

 次期衆院選岩手2区への立候補を予定する立憲民主党の新人・大林正英氏(57)は16日、釜石市大町に構えた事務所で事務所開きを行った。支援者ら約20人が集まり、一連の模様はユーチューブで生配信。党の公認が内定した大林氏は「岩手から国政を変えていきたい」と意気込み、選挙戦への結束を固めた。

 

 後援会代表、本県選出の同党参院議員、県連幹部らが出席。神事や関係者のあいさつ、必勝祈願のだるまの目玉入れが行われ、「ガンバロー」と気勢を上げた。

 

衆院選勝利へ、だるまの目玉入れをする大林氏

衆院選勝利へ、だるまの目玉入れをする大林氏

 

支援者と気勢を上げ、選挙戦への結束を誓う

支援者と気勢を上げ、選挙戦への結束を誓う

 

 大林氏は東京都出身、釜石市在住。慶應義塾大卒業後、三和銀行(現三菱UFJ銀行)勤務、コンピューター・セキュリティー対策会社設立などを経て、2013年、東日本大震災からの復興を支援する釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)として着任。産業再生に携わった。15年9月、釜石市議に初当選。2期目途中の先月13日、市議を辞職し、次期衆院選への立候補を表明した。党県連復興対策室長、2区総支部長を務める。

 

あいさつで日本改革へ意気込みを示す大林氏

あいさつで日本改革へ意気込みを示す大林氏

 

 8年にわたる復興支援、市議の経験から掲げた重点政策は▽新型コロナウイルス感染症対策▽地域医療の確保▽震災復興の推進▽農林水産業の振興▽少子化・人口減少対策▽国民の生活第一の民主政治―の6項目。中でも本県県北、沿岸部に顕著な医療をはじめとする地域格差是正を訴える。

 

 事務所開きで報道陣のインタビューに応じた大林氏は「県北、沿岸は日本が抱える問題を浮き彫りにしている地域。住民の思いを中央政府にきっちり伝え、課題解決を図ることが大事。岩手から日本の改革実現へ覚悟を持って取り組む。政治の信頼回復に努めたい」と話した。

 

大町2丁目、目抜き通り沿いに構えた事務所

大町2丁目、目抜き通り沿いに構えた事務所

 

 岩手2区には他に、自民党現職の鈴木俊一氏(68)、NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で新人の荒川順子氏(68)が立候補を予定する。釜石後援会の佐藤一彦会長は「政治の劣化が言われて久しい。人心一新が必要。大林さんは地方を良くしようという気構えが高い。難しい選挙戦だが、切に応援を願いたい」と呼び掛けた。

食生活改善推進員養成講座の開講式

食を通じた健康づくり活動を推進~食生活改善推進員養成講座始まる

食生活改善推進員養成講座の開講式

食生活改善推進員養成講座の開講式

 

 地域の食生活改善活動を担う釜石市食生活改善推進員(食育アドバイザー)の2021年度養成講座が6日、始まった。主婦や食に関する職場で働く30~70代の女性ら6人が受講。12月まで8回にわたり、栄養バランスの取れた食事や運動など食生活の改善に必要な知識、技術を学ぶ。

 

 大町の青葉ビルで行われた開講式で、市健康推進課の鈴木伸二課長が短命、脳血管性の疾患による死亡率が高い傾向にあるといった地域の状況を紹介。「みんなで健康になれるまちづくり」を目標に掲げ市政を上げて取り組む考えを示し、「健康に関係する分野は食、運動と多岐にわたるが、特に食習慣は大事。講座受講後、最前線に立って市政の目標に向かい協力を」とあいさつした。

 

 市食改員協議会の佐々木ひろ子会長が祝辞。「チャレンジすることは、飛躍できるチャンス。健康でいるための知識を学び、吸収し、日々の生活に役立ててもらえたら。学びを周囲に伝え、地域の健康づくりにつなげてほしい」と激励した。引き続き1回目の講座があり、佐々木会長や同課職員が食改員の活動、「国民の健康と生活習慣病予防」をテーマに講話した。

 

 受講者の多くが以前から食に関心を持っている様子で、「食べることが好き。健康でいたいし、食べ物に気を使っていきたい」「昨年出産した。子どもの食事を学べたら」などと自己紹介した。退職、子育てや親の介護を終え、「一息ついた。何かにチャレンジしてみようと思った」と話す人も。親子を対象にした料理教室を開いている人は「アドバイスできるようになりたい」と意欲を見せていた。

 

自己紹介で受講のきっかけなどを伝え合った

自己紹介で受講のきっかけなどを伝え合った

 

 この講座は地域における食育、健康づくりを推進するため食生活を通じたボランティア活動を行う食改員の養成が目的。バランスの取れた食事・献立の立て方、食品衛生、心の健康、口腔(こうくう)の健康に関する講義、運動実技などが組み込まれている。調理実習は新型コロナウイルス感染症予防のため、調理のみ行い、料理は自宅に持ち帰って試食する。

 

 市内の食改推進員は現在99人。30~80代の男女会員が食育、郷土料理伝承、生活習慣病予防に力を入れ活動している。