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釜石オープンウオータースイミング いわて国体のレガシー継ぎ10年 あいにくの天候も選手ら力泳

2016年の希望郷いわて国体を機に17年から継続開催される「釜石オープンウオータースイミング」=2日、根浜海岸

2016年の希望郷いわて国体を機に17年から継続開催される「釜石オープンウオータースイミング」=2日、根浜海岸

 
 釜石オープンウオータースイミング(OWS)2026根浜(実行委主催)は2日、釜石市鵜住居町の根浜海岸特設会場で開かれた。OWSは海などの自然水域で長距離泳のタイムを競う競技。2016年の希望郷いわて国体で同競技の会場となった釜石・根浜では、翌17年から地元主導の同大会がスタート。開始から10年となった今年は、小学生~80代まで304人がエントリーした。降雨に低水温と厳しいコンディションだったが、選手らは持てる力を発揮し完泳を目指した。
 
 昨年はカムチャツカ半島付近で発生した地震による津波注意報、台風9号の影響を考慮し、大会3日前に中止を決めたため、2年ぶりの開催となった。開会式では小泉嘉明実行委会長、小野共釜石市長が選手を歓迎。西原義勝審判長からは「気温、水温ともに低いので決して無理をせずに」との注意喚起があった。選手の代表2人の先導で「ガンバロー釜石、オー!」と気合いを入れた。
 
あいにくの雨を吹き飛ばす元気な掛け声で気合い入れを行う選手ら

あいにくの雨を吹き飛ばす元気な掛け声で気合い入れを行う選手ら

 
小学4~6年生が対象の500メートルの部には男女10人が出場

小学4~6年生が対象の500メートルの部には男女10人が出場

 
スタート地点に向かう1キロの部の選手をハイタッチで激励

スタート地点に向かう1キロの部の選手をハイタッチで激励

 
 競技は海上に設けた周回コースで実施。500メートル(小学4~6年生)、1キロ(小学4年生以上)、3キロ(中学生以上)、5キロ一般(同)、男女上位3人に日本選手権出場権が与えられる5キロトライアル(同)の各部で行われた。OWS検定5級の取得を目指す集団泳(小学3年生以上)もあった。
 
 種目ごとに時間をずらしてスタート。各自の目標タイムや制限時間内での完泳を目指して競技に挑んだ。午前10時時点で気温21度、水温19度。前日から降り続いた雨の影響で、水温はこれまでにない低さ。選手たちは冷たい水や海中の視界の悪さに苦戦しながら懸命にゴールを目指した。砂浜や防潮堤では選手の家族や仲間が見守り、競技を終えて戻った選手に拍手やねぎらいの言葉を送った。
 
競技は1キロ男子の部からスタート。同女子の部、500メートルの部が続く。海上では地元のライフセーバーや漁船が選手の安全を守る

競技は1キロ男子の部からスタート。同女子の部、500メートルの部が続く。海上では地元のライフセーバーや漁船が選手の安全を守る

 
防潮堤や砂浜から選手の家族や仲間が競技の様子を見守る

防潮堤や砂浜から選手の家族や仲間が競技の様子を見守る

 
完泳した選手にはその場で記録証を発行。大会スタッフが選手をねぎらう

完泳した選手にはその場で記録証を発行。大会スタッフが選手をねぎらう

 
 欠場者を除いた当日の出場者は273人。途中でリタイアした人は30人で、完泳したのは243人。“勇気あるリタイア”で大きな事故なく競技を終えた。ゴールした全員に記録証が発行されたほか、各部の男女別総合と年代区分別で1~3位が表彰された。
 
 1キロの部に出場した盛岡一高1年の高橋凛さん(16)は水泳歴10年。OWSの大会出場は今回が初めてで、「プールと違ってコースロープが無いので、何回も方向を見失いそうになり焦った。(雨の影響で)水も冷たいし海中は何も見えなくて」と初挑戦でいきなりの過酷さを体験。それでも「ペース配分とか方向修正する力が身に付いたと思う」と収穫もあった様子。今回は同校から1キロと3キロの部に6人が出場した。「県内でこういう大会があるのを知らなかった。もっと広まれば」と期待した。
 
中学生以上が対象の3キロの部。男子(写真右上)の30秒後に女子(同左上)がスタート。制限時間は2時間

中学生以上が対象の3キロの部。男子(写真右上)の30秒後に女子(同左上)がスタート。制限時間は2時間

 
3キロ男子の部の総合1位は盛岡一高、2位は花巻東高の選手。県内高校生がワンツーフィニッシュ

3キロ男子の部の総合1位は盛岡一高、2位は花巻東高の選手。県内高校生がワンツーフィニッシュ

 
5キロ日本選手権トライアル女子の部には13人が出場し、全員がゴールした

5キロ日本選手権トライアル女子の部には13人が出場し、全員がゴールした

 
 トライアルの選手を抑え、5キロ一般男子の部で1位となった神奈川県の渡辺雅空さん(25)は同大会初参加。「水が思ったより冷たく、自分との闘いに負けないように頑張った。雨も降り続き、いつもより体を動かしにくかった」が、自分のペースで泳ぐことを意識。結果、トライアル1位の選手に5分以上の差をつけた。佐賀県ゆかりのトップアスリートを育成するチームに所属し、2年後の五輪出場を目指して日々、練習に励む。初めて訪れた釜石の海は「流れはあったが比較的泳ぎやすい。いい所なので、旅行とかでまた来たい」と再訪を望んだ。
 
トライアルの1位選手に5分以上の差をつけ、5キロトップでゴールした渡辺雅空さん(写真右)。記録は1時間01分01秒0

トライアルの1位選手に5分以上の差をつけ、5キロトップでゴールした渡辺雅空さん(写真右)。記録は1時間01分01秒0

 
 最も遠方から参加したのは長崎県の4人。高校2年時からトライアル女子に出場する福岡大3年の小串優佳さん(20)は4回目の出場で初の1位に輝いた。「寒かったですけど、昨年大会がなかったので、こんな形でも泳ぐことができて楽しかった」と笑顔。本命は競泳(400、800メートル自由形)だが、高校時代から国体のOWS長崎県代表に選ばれる実力者。大学生になり環境が充実、練習量も増えたことで、「体力がつき、OWSもさらに面白くなった」という。釜石の大会は夏休みの時期で参加しやすいのと、「景品がいっぱいもらえる!」と継続参加。「競泳を頑張りながら、OWSも楽しみの一つとして続けていきたい」と気負うことなく競技を続ける構え。
 
長崎県からトライアルに参加した中高大学生選手。小串優佳さん(右から2人目)は女子の部で念願の初優勝。記録は1時間06分32秒7

長崎県からトライアルに参加した中高大学生選手。小串優佳さん(右から2人目)は女子の部で念願の初優勝。記録は1時間06分32秒7

 
 OWSは釜石で開催された2016年の国体から、5キロ競技が正式種目になった。国体のレガシー(遺産)を継承しようと県水泳連盟や釜石水泳協会が中心となって立ち上げたのが本大会。18年の第2回大会からは東北初の日本水泳連盟(日水連)認定大会となり、日本選手権トライアルの部や日水連OWS検定5級の集団泳も新設。初心者から五輪を目指す選手まで、さまざまな競技者に対応した大会で成長を続けてきた。20年の新型コロナ感染症、昨年の津波注意報、台風の影響による中止はあったが、日水連国内サーキットシリーズの大会の一つに位置付けられていることもあり、年々参加者が増加。昨年から、実行委が目標としてきた300人を上回るエントリーが実現している。
 
 いわて国体開催時から大会運営に携わる、同実行委副会長で審判長の西原義勝さん(釜石水泳協会前会長)は「ここまで続けてこられたのは、参加してくれる選手の皆さんと運営に協力してくれる多くの関係者のおかげ」と感謝。300人規模の大会へ成長した要因として、知名度アップとスタッフや地域のおもてなし精神を挙げる。「全国からもっと優秀選手が集まれば大会も盛り上がる。併せて岩手県選手の育成も課題。県水泳連盟と連携しながら競技人口拡大、選手のレベルアップを図っていければ」と今後を見据えた。
 
大会の安全に力を発揮する釜石ライフセービングクラブ。今大会は低水温、気温の影響でリタイア者が続出。事故につながる前に水上バイクで岸まで運んだ。

大会の安全に力を発揮する釜石ライフセービングクラブ。今大会は低水温、気温の影響でリタイア者が続出。事故につながる前に水上バイクで岸まで運んだ。

 
寒さに震える選手にホットレモンや足湯のサービスも。競技を終えた後はリラックスしながら記念撮影や参加者交流を楽しんだ

寒さに震える選手にホットレモンや足湯のサービスも。競技を終えた後はリラックスしながら記念撮影や参加者交流を楽しんだ

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チームづくりを後押し!釜石市、心鍛える学びの場提供 早稲田大学ラグビー蹴球部 合宿で体感

釜石市で初合宿に臨んだ早稲田大学ラグビー蹴球部=7月30日

釜石市で初合宿に臨んだ早稲田大学ラグビー蹴球部=7月30日

 
 「ラグビーのまち」の釜石市は7月末、大学ラグビーの名門、早稲田大学ラグビー蹴球部の合宿を始めて受け入れた。早大ラグビー部にとっては恒例とする長野県・菅平高原での夏合宿を前にした、チームづくりを狙ったプレ合宿。グラウンドで汗を流し技術を磨くことだけでなく、東日本大震災から立ち上がった歩みに触れながら人間性を高め心を鍛える場にしてもらおうと、「釜石だから提供できる」プログラムを用意した。
 
 全国大学選手権で歴代最多の16回優勝している名門は、2019年を最後に選手権の優勝はなく、最近2年は決勝で敗れた。大学ラグビーは「夏が大切」というが、定例化された合宿への変化をもたらす試みとして、プレ合宿を発案。釜石への誘致は、スタジアムの利用促進を官民で進めるために昨年できたコミュニティ・コンソーシアム「チームうのスタトライ!」の構成員に早大ラグビー部出身者がいたことで実現した。
 
 早大ラグビー部の選手やスタッフら計約170人は、7月28~31日の日程で来釜。19年に開かれたラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の会場の一つとなった同市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムを中心に練習、地域貢献や交流活動を行った。
 
釜石祈りのパークで献花する早大ラグビー部の選手たち=7月28日

釜石祈りのパークで献花する早大ラグビー部の選手たち=7月28日

 
 初日の28日は鵜住居町の追悼施設「釜石祈りのパーク」を訪れ、フッカーの清水健伸主将(4年)らが献花し、黙とうをささげた。スタジアムに移動し、その日から練習を始めた。29日は、市の復興プログラム・ワークショップに参加。震災の被災状況、W杯が開催されるまでの経緯など、15年余りの被災地の歩み、復興まちづくりとラグビーの関わりについての説明に耳を傾けた。
 
釜石入りしあいさつする清水健伸主将(右上写真)。地域の子どもたちや釜石市民らが歓迎した

釜石入りしあいさつする清水健伸主将(右上写真)。地域の子どもたちや釜石市民らが歓迎した
 
釜石鵜住居復興スタジアムで練習する早大ラグビー部の選手ら=7月30日

釜石鵜住居復興スタジアムで練習する早大ラグビー部の選手ら=7月30日

 
 30日には、高校生を対象にしたラグビークリニックを行った。岩手県内外の7つの高校からラグビー部員ら約90人が参加し、指導を通じて交流。ポジションごとに分かれ、大学生ラガーマンたちが見本を示しながら技術面で助言したりした。
 
ラグビークリニックで地元の高校生らにスクラムの姿勢を指導

ラグビークリニックで地元の高校生らにスクラムの姿勢を指導

 
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大学生ラガーマンと交流した釜石、釜石商工、大船渡東の高校生たち

 
 釜石高校の佐藤和希さん(2年)は「タックルの姿勢など基本を教わった。押されても倒されない、当たり負けしない動きを試合でできるようにしたい」と刺激にした。単独でのチーム編成は難しく、各種大会は釜石商工、大船渡東との合同チームで臨む。大学生の技術やパワー、ラグビーを純粋に楽しんでいる雰囲気を間近で体感できたことも収穫だったといい、「スキルを持ち帰って、花園に向けて練習に取り組んでいく」と気持ちを高めた。
 
丸太を協力して運ぶ早大ラグビー部の選手たち

丸太を協力して運ぶ早大ラグビー部の選手たち

 
 同日は、地域のなりわいを支える復興プログラムを体験する時間も。林業と福祉を連携させた就労支援で復興を後押しする一般社団法人「ゴジョる」(東京、菊池隼代表理事)が釜石で行っている間伐材を使ったまき製造について説明を聞いた。
 
 材料となる木材は、鵜住居町根浜地区の山から切り出したもの。部員たちに、約2キロ先にある箱崎町の加工場まで運んでもらおうと、長さ2メートル、重さ20~60キロの丸太が用意されていた。6、7人のグループに分かれ、担ぎ方など作戦を練りながら人力で運搬。途中にある高さ14メートルの防潮堤では「力貸して」などと声をかけ合いながら上り下りし、結束力を高める機会にした。
 
まき割りにも挑戦。神経を集中させ、おのを振り下ろす

まき割りにも挑戦。神経を集中させ、おのを振り下ろす

 
 部員たちにとって、丸太を運ぶのは初めての体験。ナンバー8の荒木鷲摩さん(2年)は「想像以上に大変だった」と笑いつつ、「ラグビーシーズンはこれから。釜石で印象深い学びは人の気持ちで、マインド面で考えさせられた。『今ある環境が当たり前じゃない』と強く感じたからこそ、毎日を必死に取り組もうと思った。この経験を生かしてレベルアップしたい」と気を引き締めた。
 
 最終日の31日は、感謝を込めスタジアム内の清掃や座席を修繕した。スクラムハーフの平塚英一朗さん(4年)は「実際に被災した方から聞く話は説得力があり、深い学びがあった。自然豊かな環境の中で新鮮な気持ちでラグビーができ、心身ともに成長できた。全国大学選手権の決勝で勝ち、合宿を支えてくれた釜石の方々に恩返ししたい」と力を込めた。
 
釜石合宿の拠点となったスタジアムに感謝を込めベンチをやすりで磨いた=7月31日

釜石合宿の拠点となったスタジアムに感謝を込めベンチをやすりで磨いた=7月31日

 
 ウイングの佐々木豪正さん(4年)は、早大ラグビー部で唯一の岩手県出身選手。紫波町出身で中学生の時、このスタジアムの完成を祝う試合でトライを決めた経験があり、「久しぶり」と懐かしんだ。春先に負ったけがが癒え、釜石合宿から本格的に練習に復帰。震災時のリアルな状況や復興の中でスポーツが果たした役割を改めて振り返る機会にもなったようで、「一日一日を大切に生き、自分が活躍することで岩手に元気を与えられたら。後悔しないよう全力で自分自身を高め、Aチーム入りして試合に出たい。その先に優勝がついてくれば」と気合を入れた。
 
「プレーで岩手に元気を」と釜石合宿に臨んだ佐々木豪正さん(左から3人目)

「プレーで岩手に元気を」と釜石合宿に臨んだ佐々木豪正さん(左から3人目)

 
 清水主将は「地域を盛り上げるスポーツの力を改めて感じた。楽しく充実した経験を積み、人として成長できた」と、釜石合宿を振り返った。「菅平の前に合宿することで日本一に向けてチームの成長を早めたい」と遠征した早大ラグビー部が目指すチーム像は「愛し愛され勝つ早稲田」。自分とラグビーについて見つめ直すワークショップの後に仲間と話し合ったと話し、「自己犠牲―きつい時に盛り上げる、仲間のために動ける、みんなができたら強いチームになる」との思いを共有する。チーム力を強化した先にあるのは日本一奪還。「釜石の皆さんと一緒に、国立の舞台で優勝を勝ち取り、『荒ぶる』(部歌)を歌う」と気持ちを熱くする。
 
 釜石市はスタジアムを活用した合宿の誘致に力を入れている。市文化スポーツ課の山﨑強課長は「1つの団体でこれほどの人数の受け入れは初めてだった。見直しが必要な部分はあるが、大規模でも受け入れられるとPRになったのでは」と手応え。ラグビーのまちの推進、経済活性化につなげる取り組みとすべく、「釜石の強みを生かし、合宿の地としての土壌をつくっていきたい」と先を見据えた。

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夏だ!海だ! 1年ぶりの水の感触に歓声 根浜海岸海開き 初日は各種アクティビティも

18日に海開きした根浜海岸海水浴場。事故防止を呼びかける啓発活動も行われた

18日に海開きした根浜海岸海水浴場。事故防止を呼びかける啓発活動も行われた

 
 釜石市の海水浴場、根浜海岸は18日に海開きした。午前中は小雨がぱらつく曇り空だったが、午後からは晴れ間ものぞき、夏を待ちわびた家族連れらが次々に来場。海で泳いだり、海遊びイベントとして用意された体験無料の各種アクティビティを楽しんだりした。海水浴場は8月23日まで開設。遊泳時間は午前10時から午後4時まで。
 
 今季の海水浴場開設にあたり、午前9時から一般社団法人釜石観光物産協会主催の安全祈願式が行われた。関係者約40人が出席。鵜住神社の花輪宗嗣宮司が祝詞をささげ、出席者の代表が玉串を供えてシーズン中の無事故を祈った。協会の新里進会長は同海岸について、「近年では三陸ジオパークとしての魅力が加わり、みちのく潮風トレイルのゲートウェイの役割も担っている。シーカヤックやサップなどの各種体験も可能。ぜひ、多くの皆さんに来ていただきたい」と話した。
 
海水浴シーズン中の無事故を祈る安全祈願式

海水浴シーズン中の無事故を祈る安全祈願式

 
遊泳開始時刻を前に監視体制などを確認する地元ライフセーバーら

遊泳開始時刻を前に監視体制などを確認する地元ライフセーバーら

 
午前10時すぎ、さっそく海に入り遊ぶ子どもら

午前10時すぎ、さっそく海に入り遊ぶ子どもら

 
 午前10時の時点で気温30.4度、水温21度。海に入った子どもたちは「水、ちょっと冷たーい」と言いながらも、浮き輪などで波に揺られる心地良さを楽しんだ。市内の小学生木村渚彩さん(8)は大きなイルカの浮き輪に乗ってぷかぷか。「海は広いところで泳げるのがいい。気持ちいいし、嫌なことも全部海が吹き飛ばしてくれる感じ。根浜にはあと3回ぐらい来たい」とにっこり。母裕美さん(47)は「根浜海岸は小さい子から大人まで幅広く楽しめる。海のあるまちで育っているので海のリスクも知りながら、遊びも楽しんでくれれば」と子どもたちを見守った。
 
 海に関わる団体でつくる実行委は海開きのイベントとして、各種無料体験を用意。シーカヤック、サップ、シュノーケリングのほか、海の安全を守る水上オートバイやレスキューボートの乗船体験もあり、多くの人が根浜の魅力を体感した。緑地帯では岩手大の海の生き物タッチプール、文京学院大のシャボン玉ワークショップなどもあり、学生らが海開きを盛り上げた。
 
海開きを記念し、サップやシーカヤックなどの体験メニューは無料で提供

海開きを記念し、サップやシーカヤックなどの体験メニューは無料で提供

 
水の出るエアー遊具は大人気。震災復興支援を機に釜石とつながる文京学院大生はシャボン玉で楽しませた

水の出るエアー遊具は大人気。震災復興支援を機に釜石とつながる文京学院大生はシャボン玉で楽しませた

 
 海水浴場開設期間中は一般社団法人根浜MIND、釜石ライフセービングクラブが監視業務で協力する。同クラブの佐々木良衡副代表(45)によると、昨年の期間中は救助に至るような事案はなく、海水浴客のマナーも良かったという。ただ、海のレジャーは危険と隣り合わせ。「海中は急に深くなる場所もあるので、水の深さを確認しながら入っていってほしい。コンクリート部分や岩場には貝殻が張り付いているため、厚いマリンシューズを履くなどしてけがの防止を」と呼びかける。また、近年は夏の気温が非常に高いため、熱中症への警戒も必要。「こまめに水分を取り、塩分補給も忘れずに。適度に水の中に入って体を冷やすことも大事」と佐々木副代表。この日は安全祈願式の後に、同クラブによる救助のデモンストレーションや釜石海上保安部による海水浴の安全啓発活動も行われた。
 
救助のデモンストレーションを行った釜石ライフセービングクラブ。遊泳中に危険を感じたら早めに助けを求めるよう呼びかける

救助のデモンストレーションを行った釜石ライフセービングクラブ。遊泳中に危険を感じたら早めに助けを求めるよう呼びかける

 
釜石海上保安部職員はチラシやキャラクター入りカードを配り、海のレジャーの安全対策を呼びかけた

釜石海上保安部職員はチラシやキャラクター入りカードを配り、海のレジャーの安全対策を呼びかけた

 
 根浜海岸の昨年度の入り込み客数は約6700人。今年は8月2日に10回目を迎える長距離泳の大会「釜石オープンウオータースイミング2026根浜」、8月8日には昨年に続き2回目となる障害者対象の「ユニバーサルビーチ」が開催される予定。

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釜石大槌地区中総体 6競技で熱戦 「拠点校部活動」制度利用の選手も参加 市教委が競技継続を後押し 

県大会出場を目指し、熱戦を繰り広げる女子バスケットボールの選手ら=釜石大槌地区中総体、13日

県大会出場を目指し、熱戦を繰り広げる女子バスケットボールの選手ら=釜石大槌地区中総体、13日

 
 2026年度釜石大槌地区中学校総合体育大会(中総体)は13日、釜石、大槌、遠野3市町の学校体育館や公共体育施設で6競技が行われた。生徒数の減少で部活動の存続にも影響がでる中、釜石市教委は本年度、「中学校拠点校部活動」制度を導入。在籍校に希望する部活がない場合、指定された拠点校の活動に他校から参加できる体制を整えた。大会には同制度を利用する生徒も参加した。各種目の上位が出場する県大会は、7月18日から県内各会場で開かれる。
 
 同地区中総体は例年9種目が設定されるが、近年は出場人数がそろわず、試合ができない種目が出ている。本年度は軟式野球、サッカー、バレーボール男子が試合を断念。柔道は計量のみ行った。複数校で合同チームを結成して出場するケースも。バスケットボール女子は釜石・大平、バレーボール女子は甲子・釜石東の各合同チームで戦った。剣道女子は団体戦なしで、個人戦のみ実施された。
 
釜石市民体育館で行われた地区中総体バドミントン競技。男子団体戦は大平と釜石が対戦

釜石市民体育館で行われた地区中総体バドミントン競技。男子団体戦は大平と釜石が対戦

 
団体戦はダブルス2試合、シングルス1試合を行って勝敗を決する

団体戦はダブルス2試合、シングルス1試合を行って勝敗を決する

 
 「部活動の地域移行化」推進の一環で、地域クラブチームの参加が可能になって今年で4年目。本年度はバレーボール女子とバドミントン男女に地域クラブの参加があった。24年度から参戦するバドミントンのKBF(釜石バドミントンフレンズ)は女子団体戦と個人戦の男女シングルス、女子ダブルスに出場。女子団体戦は3連覇を果たし、県大会出場を決めた。 
 
中総体参加は3年目。クラブチームの「KBF」女子メンバー

中総体参加は3年目。クラブチームの「KBF」女子メンバー

 
 KBFは小中学生で活動。中学生は15人が所属し、週5回の練習を重ねる。平舘杏奈主将(3年)は「小学校から一緒にやっているメンバーなので、お互いのことも分かり合っている。チームの環境もいい」と、気心知れた仲間とのびのびプレー。チームの強みは「相手に点を取られた後の気持ちの切り替え」と自信をのぞかせる。昨年度の県大会女子団体戦の成績は中総体がベスト8、新人戦がベスト4。1年生から大会出場している主要メンバーが3年生となった本年度は、ベスト4以上を目標に掲げる。
 
女子団体戦には5チームが参加。総当たりのリーグ戦が行われた

女子団体戦には5チームが参加。総当たりのリーグ戦が行われた

 
KBFは昨年の新人戦以降、さらにレベルアップした実力を発揮。試合を楽しむ余裕も

KBFは昨年の新人戦以降、さらにレベルアップした実力を発揮。試合を楽しむ余裕も

 
 卓球は男女ともに団体戦と個人戦(シングルス)が行われた。団体戦は各3チームでのトーナメントで、4単1複の3点先取制。男子決勝は甲子が3-2で釜石東に競り勝ち2連覇、女子は唐丹が3-0で甲子を下し、昨年の新人戦に次ぐ優勝を果たした。
 
卓球競技は大槌町の城山公園体育館が会場。男子は地区内6校の選手が参加

卓球競技は大槌町の城山公園体育館が会場。男子は地区内6校の選手が参加

 
女子団体戦を制し、個人戦に挑む唐丹中の選手(濃橙色ユニフォーム)

女子団体戦を制し、個人戦に挑む唐丹中の選手(濃橙色ユニフォーム)

 
 甲子中男子の米澤悠真主将(3年)は「みんなで力を合わせて練習してきたので、優勝できてうれしい」と喜びの声。追い込まれても、「かけ声や相手に負けないぐらいの(勝利への)強い気持ちがあったと思う」と勝因を明かした。県大会までに「少しでもミスを減らせるように」と強化ポイントを挙げ、「一人一人が声を出し励まし合いながら、一本一本集中してプレーできるよう頑張りたい」と意気込みを示した。
 
卓球男子個人戦には29人が参加。トーナメント戦で優勝を競い合った

卓球男子個人戦には29人が参加。トーナメント戦で優勝を競い合った

 
 本年度から始まった釜石市の「中学校拠点校部活動」では各校の活動状況を鑑み、釜石中が男子バレーボール、女子バスケットボール、剣道の拠点校に、釜石東中がサッカーの拠点校となり、在籍校で同種目の部活ができない生徒を受け入れている。本大会には同制度を利用する生徒2人が参加し、試合の機会を得た。
 
 釜石中の女子バスケに参加する釜石東中2年の千葉向日葵さんは、小学3年時から始めた競技を続けたいと同制度を利用。家族の送迎で放課後、釜石中に通い、練習を続けている。「たくさんの人と(好きなバスケが)でき、いろいろな大会にも出られてうれしい。みんなと話をするのも楽しみ」と千葉さん。中総体では先発メンバーとして出場し、チームの勝利に貢献した。
 
釜石は大平との合同チームで出場し、大槌と対戦。拠点校部活動制度を利用し釜石中で活動する千葉さん(右上)も躍動

釜石は大平との合同チームで出場し、大槌と対戦。拠点校部活動制度を利用し釜石中で活動する千葉さん(右上)も躍動

 
巧みなドリブルで相手をかわし、得点を重ねる釜石の選手

巧みなドリブルで相手をかわし、得点を重ねる釜石の選手

 
 釜石中女子バスケ部は今大会、大平中との合同チームで出場し、大槌学園を破って県大会出場を決めた。釜石中の菊池星那主将(2年)は「両校メンバーのコミュニケーションがとれるよう互いに声をかけ合い、最後まで笑顔で試合ができた」と振り返り、「県大会はレベルが高いので、今日の課題を意識しながらさらに練習を重ねていきたい」と話した。釜石女子部顧問の櫛引かおり教諭は「2校一緒の練習は週末に限られ、練習試合もにわかに組んでとなると難しい側面もあったが、回数を重ねていくごとに深化。人数が増えた分、アクシデントがあっても選手交代に臨機応変に対応が可能」とメリットも示した。
 
大槌を大差で破り県大会出場を決めた釜石・大平合同チーム。「まずは初戦突破を」と県大会へ意欲を高める

大槌を大差で破り県大会出場を決めた釜石・大平合同チーム。「まずは初戦突破を」と県大会へ意欲を高める

 
 今大会では同日開催の遠野市大会と連携し、2競技を同じ会場で行った。審判員の相互応援をしやすくし、効率的な大会運営を図るもので、ソフトテニスは遠野運動公園テニスコートで、バスケットボールは大槌学園体育館で、釜石大槌地区と遠野市の各大会を同時進行で実施した。
 
隣のコートでは遠野市中総体の試合が行われ、これまでとは違った雰囲気に。応援の家族も2倍に

隣のコートでは遠野市中総体の試合が行われ、これまでとは違った雰囲気に。応援の家族も2倍に

 
2026年度釜石大槌地区中学校総合体育大会成績一覧表はこちら

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釜石市から38年ぶり 都市対抗野球東北大会へ クラブチームの「釜石野球団」初の大舞台に挑む

第97回都市対抗野球県予選で3位となり、東北大会出場を決めた釜石野球団=写真提供:同団(以下、試合写真同)

第97回都市対抗野球県予選で3位となり、東北大会出場を決めた釜石野球団=写真提供:同団(以下、試合写真同)

 
 釜石市唯一の社会人硬式野球チーム、釜石野球団(佐藤貴之監督、43人)が18日に福島県で開幕する第97回都市対抗野球第二次予選東北大会に岩手第3代表として出場する。釜石市のチームが同大会に出場するのは1988(昭和63)年に新日鉄釜石硬式野球部が出場して以来38年ぶり。1975(同50)年創立の同団にとっては初の快挙となる。企業チームを含む各県の強豪が集まる大会で、選手らは同市代表の誇りを胸に積み上げてきた実力を最大限発揮する構えだ。
 
 釜石野球団(以下、釜石)は5月に開催された第一次予選県大会に出場。15クラブによる予選を勝ち抜いた4チームとシード権を持つ4チーム計8チームで争う県代表決定トーナメントに、シードチームとして出場した。1回戦は予選Aブロック代表の盛友クラブ(盛岡市)と対戦し12-5で勝利。準決勝はJR盛岡(同)に13-0で敗れた。釜石は第3代表(3位)決定戦で、県内クラブチームの強豪、水沢駒形野球倶楽部(奥州市)と対戦。8回に一挙4点を挙げる逆転勝利(4-1)で、初の県代表の座を獲得した。東北大会には優勝のトヨタ自動車東日本(金ケ崎町)、準優勝のJR盛岡とともに出場する。
 
5月24日に行われた第3代表決定戦。釜石野球団は水沢駒形野球倶楽部と対戦。上ユニフォーム白が釜石

5月24日に行われた第3代表決定戦。釜石野球団は水沢駒形野球倶楽部と対戦。上ユニフォーム白が釜石

 
写真右は盛友クラブ戦で着用したユニフォーム。ともに肩には釜石市の市章が入る

写真右は盛友クラブ戦で着用したユニフォーム。ともに肩には釜石市の市章が入る

 
 クラブチームの釜石はこの10年で着実に力をつけてきた。2018年のJABA東北クラブカップ県予選優勝での東北大会出場を皮切りに、24年には全日本クラブ選手権県予選で3位、25年の同選手権県予選では準優勝に輝き、2年連続の東北大会出場を果たした。
 
 選手は釜石出身、在住者のみならず、県内各地から加入していて、高校野球での甲子園出場経験者も複数在籍。加入者は増加傾向にあり、今年は他チームからの移籍を含め7人が新たに加わった。このうち5人が投手で、投手陣は計15人に。エース廣崎真樹(32)を中心に、新加入の佐々木武輝(23)、大瀬開途(20)、阿部浩土史(21)らが本県予選でも好投した。「投手層が厚くなり、先の試合を見据えながらの起用が可能になった。投手が多いのは大きな戦力」と佐藤監督(57)。
 
昨年加入した廣崎真樹投手。エースとして活躍(盛友クラブ戦)

昨年加入した廣崎真樹投手。エースとして活躍(盛友クラブ戦)

 
今年新たに加入した佐々木武輝投手。水沢駒形戦で先発し、相手打線を3安打に抑えるピッチングで137球を完投

今年新たに加入した佐々木武輝投手。水沢駒形戦で先発し、相手打線を3安打に抑えるピッチングで137球を完投
 
新加入の大瀬開途投手は釜石出身。県内の野球強豪校、一関学院高を卒業

新加入の大瀬開途投手は釜石出身。県内の野球強豪校、一関学院高を卒業

 
 チームの持ち味、打撃にも磨きがかかる。菅原昌也(28)、西澤和哉(28)、滝田丞(25)の打力に加え、俊足の吉田匠(30)、西澤直史(31)の一打も期待したいところ。都市対抗野球には元プロ選手ら球速の速い投手が参入しているため、「そこにどのくらい食らいついていけるかが鍵」(佐藤監督)。
 
チームの主砲、菅原昌也選手(左)は本予選でも長打力を発揮。盛友戦では本塁打も。滝田丞選手(右)も先頭打者などで活躍

チームの主砲、菅原昌也選手(左)は本予選でも長打力を発揮。盛友戦では本塁打も。滝田丞選手(右)も先頭打者などで活躍

 
西澤直史(右)、和哉(左)兄弟選手も打撃の要。捕手の和哉選手は司令塔としてもチームを支える

西澤直史(右)、和哉(左)兄弟選手も打撃の要。捕手の和哉選手は司令塔としてもチームを支える

 
 第3代表決定戦で8回に同点打を放ち、逆転勝利へチームを勢いづけた菅原選手は「入団してから水沢駒形には一度も勝ったことがなかった。水沢を倒すのを目標にやってきたので喜びは大きい」とし、新戦力の投手陣の頑張りと昨年の対戦での相手投手の研究を勝因に挙げる。社会人野球の最高峰“都市対抗”で東北大会に行けることに、「県外の強豪企業チームと対戦できる機会はそんなにない。今回の経験がチームの飛躍にもつながると思うので、得るものを得て全力で戦ってきたい」と意気込む。入団11年目の今季は主将としてもチームをけん引する。「釜石市代表として、市民の皆さんに良い報告ができるように頑張る」とも。
 
毎週水曜日の通常練習は仕事を終えた夜に実施。佐藤貴之監督(左)のノックで守備練習=10日

毎週水曜日の通常練習は仕事を終えた夜に実施。佐藤貴之監督(左)のノックで守備練習=10日

 
ティーバッティング練習でミート力、スイングスピードなどを養う

ティーバッティング練習でミート力、スイングスピードなどを養う

 
 全日本クラブ選手権含め3年連続の東北大会進出。選手らは場慣れも進み、「経験値が上がってきたことで『自分たちもやれる』という自信がついてきている」という。練習に対する意識も変わってきていて、選手から新メニューを提案することも。チームのモットー「エンジョイ!ベースボール」はそのままに、さらなる高みを目指す。釜石市の市章を肩に付けて臨む本大会。「東北大会では大漁旗も飾って、釜石を大いにアピールしてきたい」と佐藤監督。
 
夜の練習は釜石在住者が中心。各地のメンバーが集まっての球場練習は土日に設定

夜の練習は釜石在住者が中心。各地のメンバーが集まっての球場練習は土日に設定

 
初の都市対抗東北大会へ気持ちを高めるメンバー「頑張るぞー!」

初の都市対抗東北大会へ気持ちを高めるメンバー「頑張るぞー!」

 
 東北大会には6県から計12チームが出場する。釜石の初戦は18日午前10時から。福島県営あづま球場で、仙台市のマルハン北日本カンパニー(宮城第4代表)と対戦する。東京ドームで行われる全国大会への出場枠は上位2チーム。
 
【続報】
釜石野球団の下部組織、小学生チームの「釜石野球団Jr(ジュニア)」は13日に岩泉町の楽天イーグルス岩泉球場で行われた第48回エンジョイ!軟式野球フェスティバル2026県予選(いわての牛乳カップ)で初優勝。全国大会への出場権を手にした。準決勝で田野畑スピリッツ・普代オーシャンズ連合(下閉伊北)を10-4で下した釜石は、決勝で山目スポーツ少年団(一関市)と対戦。1回に一挙3点、2回、4回に各4点を加えた釜石は11-3(5回コールド)の大差で勝利。釜石の熊谷龍希選手は最優秀選手賞、前川城選手は打撃賞を受賞した。全国大会は本県を会場に8月8~11日の日程で行われる。
 
13日に決勝が行われた軟式野球フェス県予選(いわての牛乳カップ)で優勝し、全国大会出場を決めた釜石野球団Jr(ジュニア)=写真提供:同団Jr

13日に決勝が行われた軟式野球フェス県予選(いわての牛乳カップ)で優勝し、全国大会出場を決めた釜石野球団Jr(ジュニア)=写真提供:同団Jr

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今年も優勝するぞ! ラグビーキッズ始動 釜石SWジュニア 新入団員迎え開校式

「1年間頑張るぞ!おぉー」 今季の活動へ意欲を高める釜石シーウェイブスジュニアの団員=5日、市球技場

「1年間頑張るぞ!おぉー」 今季の活動へ意欲を高める釜石シーウェイブスジュニアの団員=5日、市球技場

 
 小学生ラグビースクールの釜石シーウェイブス(SW)ジュニアは5日、釜石市甲子町の市球技場で2026年度の開校式を行った。新入団員2人を迎え、24人で始動。今季の目標を掲げ、練習をスタートさせた。チームは、前身の釜石ラグビースクールから数え50周年となった昨年度、東北レベルの大会で優勝するなど躍進した。指導員らは今季も子どもたちにラグビーの楽しさを伝えながら、競技力やチームワーク向上を図り、各種大会での勝利を目指す。
 
 開校式には団員と保護者、指導員ら運営スタッフ計約60人が参加した。大畑勇校長は「今日から51回目のスタートになる。ラグビーは体をぶつけたり走ったりでつらい時もあるが、一生懸命頑張ればきっと楽しいことが待っている。みんなで励まし合って楽しい1年にしよう」と団員らに呼びかけた。トップチームの日本製鉄釜石SW、坂下功正総監督も「たくさんチャレンジして一歩一歩うまくなるように。ラグビーは1人ではできない。新しい仲間を守り、ラグビーをする環境をつくってくれる人たちに感謝の気持ちを持って1年間頑張っていこう」と激励した。
 
団員を激励する大畑勇校長(右上)と坂下功正総監督(左上)

団員を激励する大畑勇校長(右上)と坂下功正総監督(左上)

 
本年度新たに仲間入りした3年女子団員。「よろしくお願いします!」とあいさつ

本年度新たに仲間入りした3年女子団員。「よろしくお願いします!」とあいさつ

 
 釜石SWジュニアは幼児(年長)から小学6年生までの男女が対象。本年度は3年生の三浦唯花さん(釜石小)、山﨑衣千花さん(大槌学園)が新たに入団し、開校式で紹介された。三浦さんは「同級生の友達がやっていて楽しそうだったから」と入団を決め、「すごくワクワクしている。たくさんトライを決める選手になりたい」と目を輝かせた。高校1年の兄がジュニア出身という山﨑さんは母の勧めで入団。「(自分も)走ったり体を動かすのが好き。みんなとやるの、楽しみ」と期待した。
 
2026年度の目標を寄せ書きする高学年団員。1年後の達成を目指して…

2026年度の目標を寄せ書きする高学年団員。1年後の達成を目指して…

 
開校式後、さっそく練習開始。元気に体を動かし笑顔を見せる

開校式後、さっそく練習開始。元気に体を動かし笑顔を見せる

 
 本年1月、初めて企画された小学校高学年対象の大会「IWATE RIZING CUP(いわてライジングカップ)」で、チームは初代チャンピオンに輝いた。昨年11月に開催した50周年記念の交流試合では、県内全チームとヒーローズカップ東北大会で優勝した高清水(秋田県)を迎える中、全勝。チーム、選手の成長を感じさせる1年となった。
 
 今季、キャプテンを務める及川結心さん(小佐野小6年)は「昨年の6年生に負けないよう、もっと力をつけて大会でいっぱい優勝したい。新入団員にはやさしく教えていきたい」と意気込みを語り、開校式では「全学年を通して楽しくラグビーをしよう。エンジョイ、ラグビー!」とこぶしを突き上げた。
 
ボールを持ってグラウンドを駆け回る中学年以下の団員。タッチされたら仲間にパス

ボールを持ってグラウンドを駆け回る中学年以下の団員。タッチされたら仲間にパス

 
トライ!? 先輩団員はグラウンディングもしっかりと

トライ!? 先輩団員はグラウンディングもしっかりと

 
 チームは今年度も各種大会や強化練習会、地元開催のラグビーイベントへの参加、トップチームが所属するリーグワン2部公式戦のサポート、応援などを予定。季節ごとのお楽しみイベントも計画する。団員は随時募集中。練習の見学や体験も受け入れる。
 
 練習は、毎週日曜日午前9時から同11時まで(幼児、全学年)と、同水曜日午後6時半から同8時まで(3~6年)。場所は市球技場。冬季(12~3月)の水曜練習は鵜住居町の市民体育館で行う。入団や見学などの問い合わせは一般社団法人釜石シーウェイブスRFC事務局(電話0193・22・1173)へ。
 
高学年のパス練習。両手指をしっかり広げてキャッチ。ジュニア卒団生(後方)も練習をサポート

高学年のパス練習。両手指をしっかり広げてキャッチ。ジュニア卒団生(後方)も練習をサポート

 
学年を1つ上げ、51年目の活動にスタートダッシュ!大会優勝を狙う

学年を1つ上げ、51年目の活動にスタートダッシュ!大会優勝を狙う

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釜石・うのスタに集合!高校ラガーマン 交流試合で刺激し合う 地元高校生ら語り部活動も

釜石市で開かれた東北復興高校ラグビー交流会=2日、釜石鵜住居復興スタジアム

釜石市で開かれた東北復興高校ラグビー交流会=2日、釜石鵜住居復興スタジアム

 
 高校ラグビーの強豪校が釜石市に集う東北復興高校ラグビー交流会(同実行委主催)は1日から3日までの日程で、同市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアム(通称・うのスタ)など3会場で行われた。4回目となる今回は北海道から九州まで各地の高校に加え、地元岩手県は各校で合同チームを組んで参加。全国20校、約540人が冷たい雨にも負けず、泥だらけになりながら熱い戦いを繰り広げた。
 
 選手たちの出場機会を増やし、できるだけ多くのチームと対戦できるよう、1試合20分のルールで交流試合を実施。うのスタのほか、根浜シーサイド多目的広場、市球技場に分かれ、楕円(だえん)球を追いかけた。
 
悪天候に負けずはつらつとプレーする選手たち

悪天候に負けずはつらつとプレーする選手たち

 
 2日は各校の選抜選手でつくる2チームによるドリームマッチが行われた。冷たい雨が降り続く中、ボールの扱いに苦戦したり思うような動きができずとも互いに声をかけ合い、迫力あふれるプレーを見せた。
 
熱戦!各校の選抜選手によるドリームマッチ

熱戦!各校の選抜選手によるドリームマッチ

 
トライ!一進一退の攻防が繰り広げられた

トライ!一進一退の攻防が繰り広げられた

 
 例年通り、防災学習も実施。町内にある震災伝承施設「いのちをつなぐ未来館」スタッフの川崎杏樹さんが体験を伝えた。さらに今回は、釜石高の生徒らでつくる防災活動グループ「夢団」の語り部活動も。災害への備え、心構えなど大切にしてほしいことを高校生ラガーマンたちに届け、考えてもらう機会にした。
 
防災学習に臨む選手たち。体験談にじっと耳を傾けた

防災学習に臨む選手たち。体験談にじっと耳を傾けた

 
「災害への備えを」と呼びかけた釜石高の生徒たち

「災害への備えを」と呼びかけた釜石高の生徒たち

 
 常翔学園高(大阪市)の南方海至人さん(2年)は、同年代の語り部の話を自身が暮らす地域に置き換えながら耳を傾けた。津波の心配はないが、土砂災害は起こりうると想像。「災害の種類は違っても、その恐ろしさを知った。なめず、油断せず、判断して命を守りたい」と受け止めた。
 
 そんな南方さんはドリームマッチに出場。「みんなうまい。試合で何をすべきか分かっているから、プレーしていて楽しい。このグラウンドで、新しい仲間ができた。ラグビーが好きな者同士、交流できてよかった」と充実感をにじませた。
 
交流試合で強豪校に挑む釜石高の菊池眞暖さん(左の写真)=2日、根浜シーサイド多目的広場

交流試合で強豪校に挑む釜石高の菊池眞暖さん(左の写真)=2日、根浜シーサイド多目的広場

 
 常翔学園高の胸を借り、レベルアップを図ったのは釜石高の菊池眞暖さん(2年)。黒沢尻工業高(北上市)や釜石商工高との合同チームで試合に臨み、「視野が広がり、刺激になった」と目を輝かせた。本格的にラグビー競技に打ち込むのは高校に入ってから。中学3年生の時に活動した特設ラグビー部で、その魅力にハマった。「チームの団結を他の競技より強く感じられた。仲間を信じ、信頼関係を築ける競技だと思う。ノーサイドの精神にも引かれた」と熱を込める。
 
ずぶぬれ、泥だらけでも笑顔の菊池さん(左)、チームメートで同級生の佐藤和希さん

ずぶぬれ、泥だらけでも笑顔の菊池さん(左)、チームメートで同級生の佐藤和希さん

 
「夢団」の語り部として他県の選手と交流する菊池さん(右)

「夢団」の語り部として他県の選手と交流する菊池さん(右)

 
 「普通なら、対戦できない相手」と話し、全国各地からこの地に集ってくれたことへの感謝を口にした菊池さん。「ありがとう」の気持ちも込め、夢団の語り部として「今ある幸せを大切に、精いっぱい生きて」「思っていること、気持ちを言葉にして伝えて」と、競技を通して出会った仲間にそんな呼びかけをした。
 
うのスタに集った高校ラガーマン。応援も元気に

うのスタに集った高校ラガーマン。応援も元気に

 
 交流会は、うのスタが会場となったラグビーワールドカップ2019年日本大会のレガシー(遺産)や、東日本大震災の復興支援を目的として2023年に初開催された。発案者で参加校幹事の代表幹事も務める常翔学園中・高の野上友一校長(67)は「全国どこにいても災害はある。彼ら(参加した選手たち)には15年前に被害があった地域を見て、話を聞いて防災意識を持ってほしい。いざという時、若い力は救助隊として力を出すこともできるから」と期待。「復興のシンボル」と強調するうのスタで、「ラグビーを通してアピールした元気が地域の方たちに届くといい」とも願う。
 
 実行委員長を務めた釜石市ラグビーフットボール協会の小笠原順一会長(66)は強豪校が集う機会を歓迎し、もてなしに力を入れる。「他県のチームの強さを感じ、岩手の各校も刺激を受けたはず」と確信。「継続が大事」と話す野上校長と思いを再共有したようだ。

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釜石の2チーム 昭和新山国際雪合戦大会でダブル優勝! クラブ設立10周年の快挙に歓喜

第37回昭和新山国際雪合戦大会で優勝した「ウル虎ジュニア釜石」「ウル虎セブン」のメンバーと監督ら

第37回昭和新山国際雪合戦大会で優勝した「ウル虎ジュニア釜石」「ウル虎セブン」のメンバーと監督ら

 
 釜石大槌雪合戦クラブ(佐久間定樹代表、30人)の2チームが2月21、22の両日、北海道壮瞥町で開かれた第37回昭和新山国際雪合戦大会(同実行委主催)で優勝した。ジュニア交流戦(小学生男女)に出場したウル虎ジュニア釜石が2年ぶり2回目、レディースの部(中学生以上の女性)に出場したウル虎セブンが初の頂点に輝いた。今年、設立10周年を迎える同クラブ。雪の少ない地域でスポーツ雪合戦競技の普及から始まった活動は、メンバーの地道な努力の積み重ねで、全国トップレベルのチームを輩出するまでに成長。地元スポーツ界に新たな活力をもたらしている。
 
 今月23日、優勝した2チームの選手と監督ら14人が市役所を訪れ、小野共市長に大会結果を報告した。優勝チームに贈られるゴールデンビブスを身に着けた選手らは、これまで支えてくれた地元企業・団体、応援してくれた学校の同級生らに感謝の気持ちを表し、優勝の喜びを伝えた。小野市長は「さまざまな作戦を立て、みんなで努力した結果。自信を持って、今後もいろいろなことにチャレンジしてほしい」と話した。
 
釜石大槌雪合戦クラブの佐久間定樹代表が大会結果を報告=23日、釜石市役所市長室

釜石大槌雪合戦クラブの佐久間定樹代表が大会結果を報告=23日、釜石市役所市長室

 
レディース、ジュニア両チームの選手が優勝の感想などを述べた

レディース、ジュニア両チームの選手が優勝の感想などを述べた

 
 大会には5部門に全国から計118チームが参加した。6チームが出場したジュニア交流戦で、ウル虎ジュニア釜石は予選リーグを2勝0敗で突破。決勝では本県の強豪、西和賀町のKING BULLを2-0(3セットマッチ、2セット先取で勝利)で下し、2回目の優勝を果たした。ウル虎ジュニア釜石は2023年に結成。同大会への出場は3回目で、今大会には釜石、大槌の小学2~6年生7人で挑んだ。小林賢生主将(双葉小6年)は「玉送りの声のかけ合いとかチームワークの良さが勝因」とし、後輩に連覇を託した。「窮地に立っても逆転できたり、最後までどっちが勝つか分からないところが面白い」と競技の魅力を語り、「中学生になっても続けたい」と望んだ。
 
ウル虎ジュニア釜石の小林賢生主将は「練習した成果を発揮して優勝できたので良かった。来年のメンバーにも頑張ってほしい」と話した

ウル虎ジュニア釜石の小林賢生主将は「練習した成果を発揮して優勝できたので良かった。来年のメンバーにも頑張ってほしい」と話した

 
 レディースの部には12チームが出場。ウル虎セブンは2勝0敗で予選リーグを1位通過し、8チームで争う決勝トーナメントに進んだ。1回戦で北海道日高支部代表のNAT、準決勝で本県代表のめしべ(紫波町)を破り、決勝では北海道オホーツク支部代表のRYU☆KOHAと対戦。3セット中、2勝1分けで初めての栄冠を手にした。ウル虎セブンはチームを結成した2018年に同大会に初出場したが、以降はコロナ禍による3年間の大会中止、地区予選の敗退などで出場機会を逃していた。昨年は準優勝まで進み、チーム結成9年目の今年、念願の頂点に立った。
 
昨年の悔しさをばねに念願の初優勝を果たしたレディースチーム「ウル虎セブン」。中学生メンバーが活躍

昨年の悔しさをばねに念願の初優勝を果たしたレディースチーム「ウル虎セブン」。中学生メンバーが活躍

 
 今季のチームは中学生5人、社会人3人で構成。競技歴7年目の柏崎楓主将(29)は「目標としていた優勝をやっと果たせた」と万感の表情。「とにかく攻めるプレー」がチームの強みで、「それが存分に発揮できた結果」と喜ぶ。雪の少ない地域ながら、ここまで力を付けてきた要因として挙げるのは、年間を通した活動。体育館で室内練習球を使った練習を週1回続けていて、「少しずつ個々のレベルアップが図られているのが大きい」という。柏崎主将は今大会の最優秀選手賞にも選ばれた。次に目指すは連覇だが、「そこにとらわれ過ぎず、自分たちが納得のいく試合をできれば」と話す。
 
ウル虎セブンの柏崎楓主将は、ジュニアから上がってきた中学生とチームを組んでの優勝に喜びを表した

ウル虎セブンの柏崎楓主将は、ジュニアから上がってきた中学生とチームを組んでの優勝に喜びを表した

 
 今大会には、68チームが参加した一般の部に同クラブから男子のタイガーセブンも出場。予選リーグを1位通過し、準決勝リーグに進んだが、決勝トーナメント進出はならなかった。
 
 同クラブは2016年秋に社会人の男子チームからスタート。2年後に女子チームが結成された。コロナ禍で運動の機会が減った中、小学生向けの雪合戦教室を開始。23年には小学生チームが誕生した。クラブ立ち上げメンバーの一人、佐久間定樹代表(43)は「小学生に教えるようになって、練習時の雰囲気もいい形に変わった。小学生で始めた子が中学生になり、大人と一緒に活動しているのもうれしいこと」と喜ぶ。年間を通した活動は競技を長く続けることにもつながっている。同クラブは毎週月曜日午後7時から中妻体育館で活動中。「やってみたい方はぜひ!」と新たな仲間の加入を呼びかける。

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釜石SW 大阪に競り負け 24-28 スクラム安定欠く/SMC 3年目のマッチデースポンサーで盛り上げ

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リーグワン2部第8節 日本製鉄釜石シーウェイブス(赤)vsレッドハリケーンズ大阪=15日、釜石鵜住居復興スタジアム

 

 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は15日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われた第8節でレッドハリケーンズ大阪と対戦し、24-28(前半14-15)で敗れた。ここまで7試合を終え、3勝4敗の勝ち点16で6位。次節は22日、2月に雪の影響で中止となったNECグリーンロケッツ東葛戦(第5節)を柏の葉公園総合競技場(千葉県柏市)で行う。

 

 首位の花園近鉄ライナーズを破った激戦から1週間。スタンドでは試合前から、釜石のリーグワン初連勝を願う「釜石コール」が響いた。相手は2月に14-15の1点差で敗れている大阪。雪辱を期したい釜石は前半4分、FW陣がモールで5メートルライン内に攻め込むと、じりじりとトライラインに迫り、最後はロック、ベンジャミン・ニーニーが先制トライ(ゴール成功、7-0)。大阪に反撃の1トライを食らうも、10分には、釜石キックのボールが相手に当たりこぼれたところをフルバック落和史が拾い前へ。ハーフウェイライン付近でオフロードパスを受けたCTBトンガ モセセが快走し、サポートしていたフランカー、アンガス・フレッチャー、ナンバー8サム・ヘンウッドと素早くつなぎ、2本目のトライ(ゴール成功、14-5)を奪った。その後、大阪のPG、トライで14-15と逆転され、前半を折り返した。

 

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前半4分、トライライン前の攻防からロック、ベンジャミン・ニーニーが飛び込み先制トライ

 

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前半10分、CTBトンガ モセセ(右)から受けたパスをフランカー、アンガス・フレッチャーがすぐさまナンバー8サム・ヘンウッド(左)へつなぐ。ヘンウッドが相手を寄せ付けずトライ

 

 迎えた後半。再リードを狙う釜石は7分、SOミッチェル・ハントがPGをきっちり決め、17-15とした。が…。釜石が波に乗るのを阻止するかのように2分後には大阪が再逆転のトライ。5点差をつけられた。点の取り合いが続く中、釜石に再びのチャンス。21分、釜石ボールのスクラムから出したボールを速い攻撃でつなぎ、最後はヘンウッドがこの日2本目のトライ。難しい角度のゴールキックをハントが見事に決め、24-22とした。しかし、終盤で大阪に2本のPGを許してしまい、24-28で競り負けた。

 

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後半、フルバック阿部竜二のオフロードパスを受けるフランカー河野良太。この後、SH村上陽平からサム・ヘンウッドへつなぐ

 

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後半21分、サム・ヘンウッドが右斜め前方に走り込み、この日2本目のトライ

 

 試合後、釜石のトウタイ・ケフヘッドコーチは「相手のほうがプレーに熱意があった。釜石は元気がなく、気の抜けたような印象」と指摘。反則やエラーが多く、敵陣深くに攻め込んでも得点まで持ち込めない場面があった。勝つために必要という“一貫性”のあるプレー。「前回は良かったが、今回は良くないではいけない」。技術面、メンタル面(マインドセット)ともに「チームに落とし込めるようにしていきたい」と話した。

 

 「悔しい結果になってしまった」と河野良太主将。前回の大阪戦の反省を修正しようと臨んだが、うまくいかなかった。次節に向け、「ディシプリン(規律、自制心)とセットプレーが非常に重要になってくる。エラーを少なくし、自分たちがボールを持つ時間を長くする。アタックの遂行力を上げれば試合も優位に進められる」と改善点を見据えた。

 

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第8節で公式戦通算50キャップを達成したCTBヘルダス・ファンデルヴォルト選手(写真左側)とプロップ山田裕介選手(同右側)

 

釜石、遠野に工場「SMC」 マッチデースポンサー3年目に 出展ブース 今年も大にぎわい

 

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楽しいアトラクションがいっぱい!SMCの出展ブースは今年も大人気

 

 釜石SWの第8節はチームスポンサーのSMC(髙田芳樹代表取締役社長、本社:東京都中央区)がマッチデースポンサーとなり、自社ブースの出展などで試合会場を盛り上げた。今年で3年目の取り組み。同社は釜石市と遠野市に工場があり、地元雇用の拡大にも貢献。同社にはSWのWTB阿部竜二選手が勤務する。

 

 同社は空気圧制御機器製造で世界首位を誇り、国内6カ所の生産拠点のほか海外にも工場を持つ。空気圧制御機器は圧縮空気の力を使って動く、環境にやさしい機械。自動車をはじめ、さまざまな製品を作る工場生産ラインの自動化に欠かせないものだが、一般の人が目にする機会はほとんどない。会場では同社の機材や製品を応用した楽しいアトラクションが用意され、長蛇の列ができるなど終始にぎわった。

 

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工場で製造する空気圧制御機器を応用した動く輪投げやジャンケンマシンなどを楽しむ来場者

 

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仮設ハウスの中は大勢の人であふれた

 

 昨年、遠野工場の隣接地に完成した同社に各種部品を供給する企業の集積地「遠野サプライヤーパーク」(18社)からは8社が出展。さまざまな技術、製品などを紹介しながら来場者と交流を深めた。釜石市出身の佐々木吏さん(66)は「さすが大企業。SMCの釜石SWに対する応援はチームにとっても心強いと思う。試合会場も盛り上がっていい」と、これから始まる試合を楽しみにした。同社総務部事務課の菅野聖さんは「広く一般の方に向けたイベント出展はあまりないので、当社のことを知ってもらう良い機会。社員にとっても地元チームを盛り上げるとともに、多くの皆さんと交流できてうれしい」と話した。

 

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フォトスポットにはSMCに勤務する阿部竜二選手の等身大パネルも。スティック型応援バルーンもプレゼント

 

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オリジナルデザインのマグボトルは先着1000人にプレゼント

 

釜石高「夢団」2週連続で震災伝承活動 “語り部”デビューの1年生も

 

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この日が語り部デビューとなった菊池眞暖さん(釜石高1年)

 

 釜石高の有志でつくる「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」は前節に続き、震災の教訓や防災について伝える語り部活動を行った。1、2年生3人が経験や聞き取りを基に、自身が伝えたいことを3分で語った。

 

 菊池眞暖さん(1年)はラグビー部と“二足のわらじ”で夢団の活動に参加。この日が語り部デビューとなった。震災時、自身は0歳。公務員の両親はしばらく互いの安否が分からぬまま仕事を全う。3週間後、叔母の夫が津波で命を落としたことを知った。記憶がない菊池さんは震災をどこか遠い国の出来事のように感じていたが、「知っておかねば」と思うように。まだ知識不足のため、自分が今言えることとして、「気持ちを言葉にして相手に伝える」「今ある幸せを大切にする」よう呼びかけた。人は当たり前の“明日”がないかもしれないので…。

 

 中学3年時に活動した特設ラグビー部で競技に一目ぼれ。高校入学後、本格的に始めた。2つの活動を結びつける同スタジアムで、卒業まで悔いのない活動を誓う。

 

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SW応援団の吉田有希さん、恒川舞さん(写真左上)、東北応援アイドルグループ「けっぱって東北」(同下)もスタジアムを盛り上げた

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震災15年― 釜石SW うのスタで魅せた価値ある勝利にファン大歓喜 首位花園破る

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東日本大震災復興祈念試合として行われたリーグワン2部第7節 日本製鉄釜石シーウェイブス(赤)vs花園近鉄ライナーズ=7日

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は7日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われた東日本大震災復興祈念試合で、首位の花園近鉄ライナーズと対戦。30-22(前半20-7)で勝利し、初のレギュラーシーズン3勝目を挙げた。「体を張り続ける」「絶対あきらめない」。チームが常に持ち続けてきた“釜石魂”を体現した試合は、復興を押し進めたまちの力と重なり、観戦客に大きな感動を与えた。6試合を終え、勝ち点15で暫定5位となった釜石の次戦は15日。同スタジアムでレッドハリケーンズ大阪と対戦する。
 
 試合前日の6日、釜石SWの選手、スタッフ約60人は、震災で犠牲になった市民の芳名が掲げられる釜石祈りのパーク(鵜住居町)を訪れた。哀悼の意を表し、チームがこの地でプレーする意義を再認識する日。全員で黙とうをささげ、献花した。
 
試合前日の6日、釜石祈りのパークで震災犠牲者に黙とうをささげる釜石SWの選手、スタッフら

試合前日の6日、釜石祈りのパークで震災犠牲者に黙とうをささげる釜石SWの選手、スタッフら

 
犠牲者の芳名板の前で献花。冥福を祈り手を合わせた

犠牲者の芳名板の前で献花。冥福を祈り手を合わせた

 
 小学6年で震災を経験した宮城県気仙沼市出身のSH村上陽平選手は「もう15年か…」と時の流れの速さを実感。自宅は津波の難を逃れたが、ライフラインの復旧まで避難生活を送った。「3・11が近づくと、起こった出来事の大きさを身に染みて感じる。風化させてはいけない―」。東北を元気にしたいと、「80分間通して熱いプレーをする」ことを誓った。入団13年目のWTB小野航大選手は福島県いわき市出身。震災から3年後の入団で、釜石復興とともに歩んできた。「ひたむきな姿で多くの人に勇気を届けたい」。思いは主将時代から変わらない。トウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)の下、チームは確実に成長しており、「あとは勝つだけ」と特別な試合へ意気込んだ。
 
 迎えた試合当日―。スタジアムは4325人の観戦客で埋まった。前半、釜石は先制トライを許すも、風上の優位を生かした攻撃で、何度も敵陣深く切り込んだ。屈強なフィジカルの花園ディフェンスに得点を阻まれる場面が続いたが、チームの士気は途切れなかった。26分、敵陣でのロック、ベンジャミン・ニーニーのインターセプトを足掛かりにボールを広く展開。CTBヘルダス・ファンデルヴォルトが相手ディフェンスの裏を突くキックパスで前進すると、左サイドでフォローしていたWTB髙居海靖がゴール前まで持ち込み、最後はフッカー西林勇登が押し込み逆転。SOミッチェル・ハントのゴールも決まり、10-7とした。
 
前半26分、CTBヘルダス・ファンデルヴォルトのキックパスをWTB髙居海靖がゴール前に運び(写真左)、最後はフッカー西林勇登が逆転のトライ。大きな喜びに包まれる

前半26分、CTBヘルダス・ファンデルヴォルトのキックパスをWTB髙居海靖がゴール前に運び(写真左)、最後はフッカー西林勇登が逆転のトライ。大きな喜びに包まれる

 
 いい流れの中、36分にはフルバック落和史のオフロードパスを受けたナンバー8サム・ヘンウッドが持ち前の突破力を見せゴール前へ。相手に倒され離したボールはCTBトンガ モセセが押し込み、17-7(ゴール成功)とリードを広げた。前半終了間際のPGでさらに追加点を挙げ、20-7で折り返した。
 
前半36分、フルバック落和史が相手を揺さぶるステップで前進。オフロードパスでナンバー8サム・ヘンウッドにつなぎ(写真左)、CTBトンガ モセセがゴールに押し込んだ(同右)

前半36分、フルバック落和史が相手を揺さぶるステップで前進。オフロードパスでナンバー8サム・ヘンウッドにつなぎ(写真左)、CTBトンガ モセセがゴールに押し込んだ(同右)

 
SOミッチェル・ハントは前半でPG2本、コンバージョンキック2本を決め、10得点

SOミッチェル・ハントは前半でPG2本、コンバージョンキック2本を決め、10得点

 
釜石SWの活躍にバックスタンド席の大漁旗や手旗が揺れる

釜石SWの活躍にバックスタンド席の大漁旗や手旗が揺れる

 
 波に乗る釜石は後半3分、敵陣ラインアウトからモールを形成し前進。粘り強くボールをつなぎ、最後はフランカー髙橋泰地がトライ。25-7とさらに突き放した。その後、攻守逆転。花園のカウンター攻撃などで7分、10分と2連続トライを決められ、8点差まで詰め寄られた(25-17)。悪い流れを断ち切ったのは16分。花園の反則でハントが蹴り出し、ラインアウトからモールを形成。そのままトライに持ち込んだ(30-17)。決めたのは主将のフランカー河野良太。自身の「リーグワン出場50試合目」に花を添えた。
 
後半3分、フランカー髙橋泰地のトライ。急きょのメンバー変更でスタメン出場。試合後、「自分たちの準備したことがしっかり出せた」と喜びを表した

後半3分、フランカー髙橋泰地のトライ。急きょのメンバー変更でスタメン出場。試合後、「自分たちの準備したことがしっかり出せた」と喜びを表した

 
後半16分、ラインアウトからモールで一気に攻め、貴重な追加点。トライを決めた河野良太もこの笑顔

後半16分、ラインアウトからモールで一気に攻め、貴重な追加点。トライを決めた河野良太もこの笑顔

 
 20分以降は“我慢”の時間。何度も自陣深くに攻め込まれるも、粘り強いディフェンスでピンチを乗り切った。31分に1トライを許したが、釜石は効果的なタックルが随所に光り、勝利への強い気持ちが表れたプレーに観客から「釜石コール」が響いた。80分間の激戦は30-22で釜石に軍配が上がった。
 
低い体勢のタックルで相手を果敢に止めにいく釜石の選手ら

低い体勢のタックルで相手を果敢に止めにいく釜石の選手ら

 
 「ベリーハッピー」。試合後、喜びを表した釜石SWのトウタイ・ケフHCは「良い内容でプレーさえすれば(上位チームにも)勝てるということを証明できたと思う。とにかく一貫性を持って、ブレずにやるべきことをしっかりやっていれば結果はついてくる」と手応えを実感。河野主将は復興祈念試合を前にチームで共有した「プライドを持って最後まで体を張り続けて戦う」ことを体現できた結果とし、苦しい状況下で力をもらったファンの声援に感謝。試合を重ねるごとに課題を修正し、自分たちのラグビーが形になっているとも感じていて、「次の試合がとても大事。今日やれたことを次も出せるよう、いい準備をしていきたい」と気持ちを切り替えた。
 
河野主将はリーグワン50キャップ達成。「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」にも選ばれた。ご家族で記念撮影(写真左)

河野主将はリーグワン50キャップ達成。「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」にも選ばれた。ご家族で記念撮影(写真左)

 
選手タオルなどを掲げ、すばらしい試合に感謝する観戦客(写真上)

選手タオルなどを掲げ、すばらしい試合に感謝する観戦客(写真上)

 
 桜庭吉彦ゼネラルマネジャーは震災15年にあたり、「多くの支援と地域の結束でここまでこられた」と深謝。2019年のラグビーワールドカップ開催地となった鵜住居の地で「節目の試合ができ光栄。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた選手たちを誇りに思う。来場者も選手も心が一つになる時間を共有できたのは大きい」と話した。震災を知らない世代の加入が増えてくる中で、「発災当時、チームが地域とどう関わり、どんなエネルギーをもらって今があるのかを風化させることなく語り継いでいきたい」とも。“地域とともにあり続ける”チームを後世につなぐ決意を改めて示した。
 

釜石高「夢団」うのスタ石碑前で震災語り部 未来の命を守るため伝え続ける

 
釜石高の「夢団」メンバーは自ら考えた内容で語り部。震災の教訓を来場者に伝えた

釜石高の「夢団」メンバーは自ら考えた内容で語り部。震災の教訓を来場者に伝えた

 
 釜石高の生徒有志で活動する「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」は今季も釜石SWホーム戦に合わせ、震災伝承、防災啓発の語り部を実施中。復興祈念試合となった7日も、スタジアム内に建つ震災犠牲者鎮魂、教訓伝承のための祈念碑「あなたも逃げて」の前で、1、2年生3人が来場者に語った。
 
 「あなたは自分の命を自分で守れますか?」。そう切り出したのは、この日が語り部活動2回目の菊池彩乃さん(1年)。震災時は1歳。もちろん記憶はないが、同団の活動で震災の教訓をつないでいく大切さを学び、語り部に手を挙げた。伝えているのは、当時の釜石小児童が下校後に発生した大地震で自ら判断して避難行動を取り、津波から逃れた出来事。「今の自分たちの年齢より下の子が自分で考え行動した結果、命を守ることができた」事実に心を打たれたからだという。「命を守る行動に年齢は関係ない。大切なのは意識と行動力」。語り部を通して、災害時の行動をより多くの人に考えてほしいと願う。
 
 奈良県から訪れた小池道朗さん(60)は4年前に聞いた夢団の語り部が強く印象に残っていて、「もう一度聞きたい」と足を止めた。この日早朝にも釜石では地震を観測。「私たちも東日本大震災の記憶がだんだん薄れている。関西も東南海地震があると言われているので、気を引き締めていかねば」と避難の重要性を心に刻んだ。
 
夢団と釜石SWがコラボした応援フラッグを手にするメンバー

夢団と釜石SWがコラボした応援フラッグを手にするメンバー

 
 夢団は今回、復興祈念試合の来場者にプレゼントする応援フラッグのデザインも手がけた。釜石SWのスタッフから同試合の位置付けなどを聞き、メンバーが手書きのラフ案を作成。市内のデザイン会社がデジタル化し完成した。
 
 デザインを担当した夢団の六串流歌さん(2年)によると、コンセプトは「永遠」と「つながり」。この2つを数学記号の「∞(無限)」で表現し、輪の中にハマナスの花とラグビーボールを配置した。ハマナスは鵜住居町根浜海岸で古くから自生していたが震災の津波で砂浜に生えていたものは全て流された。しかし、その年の6月、津波をかぶった防潮堤内側の松林で花開く姿が確認され、地域住民に希望を与えた。「ハマナスは鵜住居復興を象徴する花。前向きな印象を受けたのでデザインに入れたいと思った」と六串さん。
 
 震災時は2歳。大槌町の自宅は海の近くにあり、津波で全壊した。記憶はないが、母から高台の大槌高に避難して助かった話を聞いている。「こうして震災を後世に伝えることは私たち世代の責任。次に生まれてくる子どもたちにしっかり伝え、みんなが忘れないようにしなくては」と夢団の活動に意欲を見せる。
 
この日はゲストも登場!ラグビー芸人・しんやさん(写真左)、SW応援団の佐野よりこさん(鵜住居町出身、民謡歌手)がパフォーマンスや歌で盛り上げた

この日はゲストも登場!ラグビー芸人・しんやさん(写真左)、SW応援団の佐野よりこさん(鵜住居町出身、民謡歌手)がパフォーマンスや歌で盛り上げた

 
三陸鉄道を利用し来場した観戦客には、限定缶バッジや三鉄グッズなどをプレゼント

三陸鉄道を利用し来場した観戦客には、限定缶バッジや三鉄グッズなどをプレゼント

 
うのスタフードコーナーには70店以上が出店。にぎわいを見せた

うのスタフードコーナーには70店以上が出店。にぎわいを見せた

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スポーツで地域に元気を!功績と活躍たたえ表彰 釜石市民体育賞 さらなる飛躍を期待

各種スポーツで活躍した受賞者と釜石市体育協会関係者ら

各種スポーツで活躍した受賞者と釜石市体育協会関係者ら

 
 スポーツの全国大会や各種大会で優秀な成績を収めた選手や、普及に貢献した指導者らの功績をたたえる釜石市体育協会(小泉嘉明会長)の2025年度市民体育賞表彰状授与式が14日、同市大町の釜石ベイシティホテルで開かれた。20人、7団体が受賞し、出席者が賞状や盾などを受け取った。
 
釜石市内のホテルで開かれた市民体育賞表彰状授与式

釜石市内のホテルで開かれた市民体育賞表彰状授与式

 
 功労賞にはスポーツ振興や選手の育成に尽力した2人と1団体が選ばれた。ラグビーを通じた青少年・次世代の育成に力を注いでいる大畑勇さん(71)は「好きなラグビーを長くやってきただけ」と謙遜しながら、「釜石はラグビーのまちと言われているが、競技人口は少なくなっている。盛り上げる意味でも根っこの部分、小さいうちから競技に触れる機会、場を残し続けたい」と熱く語った。
 
功労賞を受けた大畑勇さん(右の写真)、釜石SWジュニアの及川勝加さん

功労賞を受けた大畑勇さん(右の写真)、釜石SWジュニアの及川勝加さん

 
 大畑さんが校長を務める釜石シーウェイブス(SW)ジュニアは本年度、創立50周年を迎えた。同時に体育賞を受賞し、うれしさは倍増。団体を代表し表彰を受けた、事務局長で指導員の及川勝加(かつのり)さん(58)と晴れやかな笑顔を重ねた。かつて日本選手権7連覇を遂げ「北の鉄人」と称された新日鉄釜石ラグビー部OBらが立ち上げたスクールの活動を脈々と継ぎ、改めて歴史の重みを実感。2人は「ジュニアの子どもたちが、(中学生対象の)アカデミー、高校と競技を続け、ラグビー選手としての活躍につながるよう指導し支えたい」と思いも重ね合わせた。
 
 奨励賞は、選手18人と6団体を選出。自転車競技のBMX(バイシクルモトクロス)で活躍する越野杏音さん(小佐野小5年)は「励みになる」とはにかんだ。JOCジュニアオリンピックカップBMXレーシングの女子11~12歳の部で優勝。全日本選手権でも2位に入るなどしており、オーストラリアで開催されるワールド大会への出場切符を持つ。今年10月には大船渡市で全日本選手権の開催が予定され、やる気は上昇中。「優勝する」と目の奥を光らせた。
 奨励賞の受賞を喜ぶ越野杏音さん(右)、同級生の住久悠仁さん

奨励賞の受賞を喜ぶ越野杏音さん(右)、同級生の住久悠仁さん

 
 岩手県内の各種相撲大会で優勝を重ねている住久悠仁さん(同)は「この場所(体育賞の表彰の場)に来れてうれしい」と素直に喜ぶ。相撲の魅力は「一対一の体のぶつかり合い」で、今年の目標は「わんぱく相撲盛岡場所での3連覇」と「全国大会ベスト8に入ること」。そして「またこの場所に来る」と力を込めた。
 
緊張した面持ちで式に臨む受賞者ら

緊張した面持ちで式に臨む受賞者ら

 
小泉嘉明会長から表彰状を受け取る受賞者

小泉嘉明会長から表彰状を受け取る受賞者

 
 受賞者を代表し、第42回岩手県小学生バレーボール育成大会女子の部で優勝した栗林ラビーバレーボールスポーツ少年団の金野歩海主将(鵜住居小6年)が謝辞。この優勝が目標としていた全国大会出場につながり、「今までに経験したことのないレベルの場所だった。『全国で1勝』という目標は達成できなかったが、1番楽しい試合ができた」と感激を振り返った。「表彰は苦しい時も支え合い、必死に頑張ってきたみんなの努力の成果」と強調し、「素晴らしい賞をありがとうございます」と胸を張った。
 
受賞者を代表して金野歩海さん(左)が謝辞を述べた

受賞者を代表して金野歩海さん(左)が謝辞を述べた

 
 小泉会長は「皆さんは元気にはつらつと活動するスポーツを通して社会をつくっているのだと思う。練習をいっぱいして、物事を考えてさらに成長を。そして、これからも自分を磨きながら、スポーツの輪を広げてほしい」と激励した。
 
 
 大畑さん、釜石SWジュニア、越野さん、住久さん、栗林ラビーを除いた受賞者は次の通り。
 
■功労賞
▽バウンドテニス=長柴チヨさん(83)
■奨励賞
【個人】
▽卓球=安久津吉延さん(85)
▽レスリング=岩﨑大輔さん(39)、岩﨑花乃さん(鵜住居小4年)
▽空手道=藤原凪さん(鵜住居小5年)、川崎煌聖さん(釜石東中1年)、阿部汰星さん(双葉小2年)、柏統利さん(平田小2年)、照井陽己さん(同3年)、阿部希彩さん(双葉小5年)、木村有那さん(大平中1年)、照井心陽さん(同3年)、松坂優利さん(小佐野小1年)、藤元来珠さん(平田小3年)、髙橋愛里さん(釜石高3年)
▽相撲=荒屋和成さん(甲子中2年)
▽ボクシング=菊地瑠衣さん(釜石高3年)
【団体】
▽弓道=釜石弓道会
▽スポーツ雪合戦=ウル虎セブン
▽空手道=釜石高男子空手道部、同女子空手道部
▽ボクシング=釜石高ボクシング部

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釜石SW ホーム初戦の初勝利に歓喜 日野に36-14 激しいディフェンスで失点防ぐ

今季ホーム初戦で日野レッドドルフィンズに勝利し、笑顔を輝かせる日本製鉄釜石SWの選手、スタッフら=21日

今季ホーム初戦で日野レッドドルフィンズに勝利し、笑顔を輝かせる日本製鉄釜石SWの選手、スタッフら=21日

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は21日、今季2戦目を釜石鵜住居復興スタジアムで戦い、日野レッドドルフィンズ(昨季2部5位)に36-14(前半19-0)で快勝した。5季目を迎えるリーグワンで、釜石SWがホーム初戦を勝利で飾るのは初めて。今季就任したトウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)も「結果には大変満足している」と喜びを表し、選手らの“仕事ぶり”をたたえた。2試合を終え1勝1敗、勝ち点5で現在4位。次節は27日、福島県いわき市のハワイアンズスタジアムいわきで、九州電力キューデンヴォルテクス(昨季2部6位)と対戦する。
 
 気温22度超えの異例の暖かさの中で始まった試合。序盤からテンポのいい攻撃を見せる釜石は前半6分、ハーフウェイライン付近でボールを受けたフランカー、アンガス・フレッチャーが絶妙なステップとハンドオフで相手をかわし中央に独走トライ。SOミッチェル・ハントがきっちりゴールを決め先制した(7-0)。その後、スクラムで反則を取られるなどし、自陣での防御の時間が続いたが、攻撃の好機は逃さなかった。22分、敵陣22メートルライン内でのラインアウトから右に展開。フレッチャーの背面パスがバウンドし、後方でフォローしていたナンバー8サム・ヘンウッドに渡ると、勢いそのままにトライに持ち込んだ(ゴール成功、14-0)。
 
前半6分、センターを破って独走し先制トライを決めたフランカー、アンガス・フレッチャー

前半6分、センターを破って独走し先制トライを決めたフランカー、アンガス・フレッチャー

 
この日も正確なゴールキックでチームに貢献したSOミッチェル・ハント

この日も正確なゴールキックでチームに貢献したSOミッチェル・ハント

 
 この日の釜石はターンオーバーも光った。前半30分すぎ、釜石のキックボールをキャッチした日野の選手をWTB小野航大が背後から倒し、ヘンウッドがボールを奪取。SH南篤志から3人がつないだパスを受けたフルバック落和史は、右サイドのディフェンスの隙を狙いキックパスでボールを転がし、最後はWTB阿部竜二が拾って余裕のトライ。ハントのキックは惜しくもゴールポストに跳ね返されるが19-0。前半終了間際に自陣深く攻め込まれる場面もあったが、耐えて守り切った。
 
前半36分、フルバック落和史(後)が蹴ったボールをWTB阿部竜二(前)が追いかけて拾い上げ、トライにつなげた

前半36分、フルバック落和史(後)が蹴ったボールをWTB阿部竜二(前)が追いかけて拾い上げ、トライにつなげた

 
前半、自陣に攻め込まれながらも気迫のディフェンスで抑え、ゴールを守った釜石SW

前半、自陣に攻め込まれながらも気迫のディフェンスで抑え、ゴールを守った釜石SW

 
 後半は日野が最初のトライを決めた。釜石は相手ディフェンスラインが整う前にボールを出し、一気に展開する形を継続。18分には相手の反則からPGを選択し22-7。直後の19分には、ハーフウェイライン付近でCTBヘルダス・ファンデルヴォルトがインターセプト。そのまま、右サイドを突破し、チーム4本目のトライを決めた(ゴール成功、29-7)。後半もスクラムで苦戦する場面が多々あったものの、33分には敵陣5メートルラインでのラインアウトからモールを形成しインゴールへ。後半途中出場のフランカー髙橋泰地がねじ込み、ハントは難しい角度のゴールキックを決めて観客を沸かせた。試合終了間際に1トライを返されたが、36-14で待望のホーム勝利を成し遂げた。
 
後半途中出場のフランカー髙橋泰地(写真右下)がモールの中でチーム5本目のトライを決めた(後半33分)

後半途中出場のフランカー髙橋泰地(写真右下)がモールの中でチーム5本目のトライを決めた(後半33分)

 
最も活躍した選手に贈られる「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」は釜石SWのフルバック落和史選手が受賞

最も活躍した選手に贈られる「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」は釜石SWのフルバック落和史選手が受賞

 
 プレーヤー・オブ・ザ・マッチは、前半のトライアシストのキックや前半終了間際の相手の攻撃を抑えたタックルなど、攻守の活躍が光った釜石のフルバック落和史選手に贈られた。
 
 試合後の会見。ケフHCは「セットプレーが良く、いいゲインラインを切れたことで、勢いが生まれていった。この一勝は自信につながる」とチームの今後に期待。課題は「ラインアウトとスクラム」とし、さらなる修正を誓った。フランカー河野良太主将はスクラムの反則を取られるなどうまくいかない場面にも、「常に次の仕事をしようと声がけしていた。ミスを引きずらず、全員が切り替えてプレーできたところが連続失点を防げた要因」と勝利のポイントを明かした。主将としての初白星に「チームを勝利に導くことができ、ほっとしている」と表情を緩める場面も。27日の第3節に向け、ミスや反則が起こった原因を究明し、「次も勝てるように準備したい」と気を引き締めた。
 
チームを率いる河野良太主将。今季リーグ戦初勝利を仲間とともに喜び合った

チームを率いる河野良太主将。今季リーグ戦初勝利を仲間とともに喜び合った

 

国内通算キャリア50キャップ達成 チームの要 ナンバー8サム・ヘンウッド選手

 
国内通算50キャップを達成した釜石SWのサム・ヘンウッド選手。坂下功正総監督(右)から記念の盾が贈呈された

国内通算50キャップを達成した釜石SWのサム・ヘンウッド選手。坂下功正総監督(右)から記念の盾が贈呈された

 
 試合後のピッチで駆け寄った2歳の愛娘を抱き上げ、満面の笑みを広げた釜石SWのナンバー8サム・ヘンウッド選手(34)。この日の試合で、国内キャリア通算50キャップを達成し、自身のラグビー人生の節目を本拠地釜石での勝利で飾った。
 
 ニュージーランド出身で在日6年目。スーパーラグビーを経て、2019-20シーズンにNECグリーンロケッツ(当時トップリーグ)に入団し、20年1月の宗像サニックス戦が初出場。同年7月、釜石SWに移籍した。ボールキャリーとフィジカリティを武器に、昨季はディフェンス突破で2部トップ5に入る活躍を見せた。今季も開幕2試合連続でスタメン出場し、強力な突破力でチームをけん引。この日もパワーあふれるプレーで観客を沸かせた。
 
の日も活躍が光ったサム・ヘンウッド選手。前半22分のトライ

この日も活躍が光ったサム・ヘンウッド選手。前半22分のトライ

 
 「50キャップの記念すべき日に勝てたのはうれしいこと」とヘンウッド選手。チームとしてフォーカスしてきたディフェンスがうまく機能した要因として「自分たちの力を信じる、フィジカルに行こうというマインドセットのスイッチオンが大半の選手でできていたからだと思う」と、相手に立ち向かう気持ちの強さを強調。「今日のようなディフェンスができれば次からの試合も勝てる。うちのアタックは絶対、得点できるようにできているので」と自信をのぞかせた。
 
釜石SWホーム初戦には本県沿岸部の中学生以下の子どもたち先着100人を無料招待した

釜石SWホーム初戦には本県沿岸部の中学生以下の子どもたち先着100人を無料招待した

 
釜石高の生徒有志でつくる「夢団」メンバーは、今季もSWの試合会場となる釜石鵜住居復興スタジアムで東日本大震災の語り部活動を展開

釜石高の生徒有志でつくる「夢団」メンバーは、今季もSWの試合会場となる釜石鵜住居復興スタジアムで東日本大震災の語り部活動を展開

 
会場には本県沿岸市町村のご当地キャラクターが大集合。ハーフタイムには市内の園児らとラグビー体操を踊った

会場には本県沿岸市町村のご当地キャラクターが大集合。ハーフタイムには市内の園児らとラグビー体操を踊った