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リーグワンライジング 釜石SW 1部の相模原DBと対戦 若手選手ら力付けプレマッチ後半へ

リーグワンライジング第2戦、日本製鉄釜石シーウェイブス対三菱重工相模原ダイナボアーズ=11日、釜石鵜住居復興スタジアム

リーグワンライジング第2戦、日本製鉄釜石シーウェイブス対三菱重工相模原ダイナボアーズ=11日、釜石鵜住居復興スタジアム

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン3部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は11日、釜石鵜住居復興スタジアムでリーグワンライジング第2戦に挑み、1部の三菱重工相模原ダイナボアーズに21-58(前半7-36)で敗れた。若手選手や公式戦出場回数の少ない選手の成長、新たな有望選手の発掘を目的に昨季から始まった大会。釜石は今季プレシーズン2度目の1部チームとの対戦で、格上の胸を借り、これまで蓄えた力とリーグ開幕までの課題を確認する機会となった。
 
 前半3分に先制された釜石は相模原のスピードある攻撃を止めきれず、10分までに3連続トライを奪われ、0-19と引き離された。フィジカルで圧力を受けつつも、15分には、敵陣でのマイボールスクラムからボールをつなぎ、SH村上陽平が待望の釜石初トライ。今季新加入のCTBラリー・スルンガのゴールも決まり、7-19とした。23分にはナンバー8サム・ヘンウッドの中央突破から敵陣深くに攻め込むも、相模原の堅い防御で追加点はならず。28分以降、再び3トライを許し、7-36で折り返した。
 
前半15分、釜石ボールのスクラムからアタックを続け、SH村上陽平(写真右)が抜け出しトライ

前半15分、釜石ボールのスクラムからアタックを続け、SH村上陽平(写真右)が抜け出しトライ

 
 後半、釜石は控え選手を続々投入。開始直後からいい形で攻め込む場面もあったが、相手の巧妙なディフェンスラインに前進を阻まれた。追加点のチャンスは15分。ラインアウトからフォワード陣が強力に押し進め、最後はフランカー、アンガス・フレッチャーがトライ。14-41とした。23分には後半から出場のSH南篤志がトライ。左サイドからの難しい角度のゴールはスルンガがきっちり決め、この日6得点。相模原は最後まで攻撃の手を緩めず、後半は4トライを挙げ、釜石は21-58で敗れた。
 
後半15分、フランカー、アンガス・フレッチャー(背番号39)が密集の中で押し込みトライ

後半15分、フランカー、アンガス・フレッチャー(背番号39)が密集の中で押し込みトライ

 
後半23分、左に展開しWTB小野航大からSO川上剛右につなぎ(写真上)、最後はSH南篤志がトライ(写真下)

後半23分、左に展開しWTB小野航大からSO川上剛右につなぎ(写真上)、最後はSH南篤志がトライ(写真下)

 
今季新加入のCTBラリー・スルンガのコンバージョンキック。この試合で3ゴールを決めた

今季新加入のCTBラリー・スルンガのコンバージョンキック。この試合で3ゴールを決めた

 
 釜石SWのトウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)は「エラーや状況判断のミスはまだ多いが、いい場面もあった」とし、特に良かった部分として前半のアタックのシェイプ、選手では入団3年目のフッカー西林勇登選手のプレーを挙げた。フランカー河野良太主将は「1部チームのフィジカルの強さやアタックスピードにプレッシャーを受けた」としつつ、「チームとしてやろうとしていたディフェンスやアタックが通用した部分もあった」と収穫を示した。
 
プロップ山口湧太郎(23歳、写真左手前)、フッカー西林勇登(25歳、写真右)ら若手選手が活躍

プロップ山口湧太郎(23歳、写真左手前)、フッカー西林勇登(25歳、写真右)ら若手選手が活躍

 
プレシーズンの半分を経過したチームについてケフHCは「今まで基本的なスキルと遂行力に重点を置いてきたが、キャッチパスやタックルはうまく進んでいると思う。接点で上回る1部チームとの対戦ではつらい状況を強いられたが、用意していたプレーをしっかり遂行できたところもあった」と評価。プレマッチ4試合では若手選手も出場機会があり、「チームが求めているものをグラウンドの中で体現しようという姿勢は全体としてあり、いい方向で進んでいる」と河野主将。
 
両チームのゲームキャプテンが相手チームから選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチは釜石SWが村上陽平選手(左)、相模原DBはハニテリ・ヴァイレア選手が受賞した

両チームのゲームキャプテンが相手チームから選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチは釜石SWが村上陽平選手(左)、相模原DBはハニテリ・ヴァイレア選手が受賞した

 
リーグ戦開幕まで残り2カ月。ケフHCは「まだセットピースの問題は残る。けが人がいてスクラムの練習にも影響があったので強化へのスピードは遅れぎみだが、1週間のオフで力を養い、再度取り組んでいく」、河野主将も「開幕まで5連戦というタフなブロックにはなるが、チーム全体でしっかり底上げし成長していければ」と望んだ。
 
 釜石SWの次の試合は31日、熊谷スポーツ文化公園西グラウンドで1部の埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦する。ホーム戦は11月7日、いわぎんスタジアムで3部のクリタウォーターガッシュ昭島と対戦(第61回IBC杯ラグビー招待試合)するほか、21日には釜石鵜住居復興スタジアムで2部の川越狭山セコムラガッツ戦(「黄金の國、いわて。」Presents)が予定される。

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潮風を感じながら… うのスタ周辺で52回目の釜石健康マラソン 老若男女 仲間と走る喜び分かつ

第52回釜石健康マラソン大会。最もエントリーが多かった3キロの部

第52回釜石健康マラソン大会。最もエントリーが多かった3キロの部

 
 第52回釜石健康マラソン大会は10日、釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムを発着点に開かれた。市、市陸上競技協会、市体育協会が主催。市内外の2歳から88歳の男女304人が参加し、幼児の200メートルから一般の5キロまで各種コースで健脚を競い合った。スポーツの日(旧体育の日)にちなんだ同大会は釜石の秋を彩る伝統のスポーツイベント。甲子町の市球技場周辺から会場を移し、今年で7回目となった。
 
 開会式の後、芝グラウンド内に設けた発着点から部門ごとにスタートした。2024年に新設された中学生以上が対象の「5キロアップダウンの部」からスタート。根浜海岸沿いから震災後に整備された高台の市道箱崎半島線を通ってスタジアムに戻るコース。高低差のある坂道がいくつかある難コースに13歳から88歳の男女19人が挑んだ。続く「5キロの部」は小学校高学年以上が対象。根浜と新川原に設けた2つの折り返し地点を経由してゴールを目指した。小学生は小佐野ミニバス少年団の団員を中心に男女12人が挑み、日頃のスポーツ活動で培った体力をいかんなく発揮した。
 
5キロアップダウンの部のスタート。男女19人がエントリーした

5キロアップダウンの部のスタート。男女19人がエントリーした

 
スタジアム管理棟裏手ではスタート直後のランナーを仲間や家族が応援

スタジアム管理棟裏手ではスタート直後のランナーを仲間や家族が応援

 
鵜住居川水門周辺は急な坂道のアップダウンがある。根浜の折り返し地点から戻ってきたランナーは力を振り絞って前に進む

鵜住居川水門周辺は急な坂道のアップダウンがある。根浜の折り返し地点から戻ってきたランナーは力を振り絞って前に進む

 
 この後、小学校中・高学年と60歳以上の「3キロの部」、小学校低・中学年の「2キロの部」、小学校低学年のほか親子で走る「1.15キロ(スタジアム外周)の部」、幼児の「200メートル(グラウンド内)の部」と続いた。参加者は気持ちのいい晴天の下、仲間と走る楽しさを体感し、ゴール後は完走の喜びを分かち合った。
 
 釜石市内のこども園に通う仲本凪沙ちゃん(5)は自分から出たいと希望し、同大会初参加。200メートルを走り切り、「疲れても負けないで走れた」と頑張れた自分に満足げ。見守った母康子さん(37)は「(娘は)普段から走ったりする外遊びが大好き」と話し、くじけずに完走した姿に成長の一端を感じた様子。「これからも何ごともあきらめずに挑戦してほしい」と自主性に期待した。
 
栗林ラビー(バレーボール)の団員(赤Tシャツ)は仲間の声援にこの笑顔!

栗林ラビー(バレーボール)の団員(赤Tシャツ)は仲間の声援にこの笑顔!

 
3キロの部は市内のスポ少団員が多くを占めた。子どもたちに交じって60歳以上のランナーも懸命にゴールを目指す

3キロの部は市内のスポ少団員が多くを占めた。子どもたちに交じって60歳以上のランナーも懸命にゴールを目指す

 
ゴール後は仲間と頑張りをたたえ合う姿も。シニアランナーも続々ゴール!(写真上)最後までデッドヒートを繰り広げる小学生(同下)

ゴール後は仲間と頑張りをたたえ合う姿も。シニアランナーも続々ゴール!(写真上)最後までデッドヒートを繰り広げる小学生(同下)

 
1.15キロ(スタジアム外周)の部のスタート。勢いよく駆け出す小学校低学年児童

1.15キロ(スタジアム外周)の部のスタート。勢いよく駆け出す小学校低学年児童

 
 盛岡市の山田毅さん(40)は5キロ一般男子の部で2位に入った。「快晴で海風も感じられて、とても気持ち良く走れた。風光明媚(めいび)でいいですね」とさわやかな表情。同大会には5年ほど前から参加。「市民マラソンは老若男女が楽しく走れるのが魅力。ここは復興スタジアムの緑の芝生を走れるのも心地いい」とほほ笑む。釜石の企業に勤める後輩の縁で10年前に「釜石市駅伝クラブ」に加入。釜石市チームのメンバーとして駅伝大会にも出場する。
 
 山田さんら駅伝の釜石市チームが次に挑むのが11月23日に開催される第85回一関・盛岡間駅伝競走大会(通称:日報駅伝)。今大会は85回の節目と主催する岩手日報社の創刊150周年を記念し、郡市町村対抗レースに一本化され、新たに女子や中学生が走れる区間が設けられている(総距離95.2キロ、13区間)。この大会に釜石市チームの中学生メンバーとして、釜石中の内山銀さん(2年)、菊池星那さん(2年)、藤原莉那さん(1年)が出場する。3人は同校の特設駅伝部に所属し、今月2日に開催された第41回県中学校駅伝大会では男子が8位、女子が15位(ともに39チーム中)と昨年より大幅に順位を上げた。
 
11月の日報駅伝に釜石市チームのメンバーとして出場する釜石中の(左から)内山銀さん、菊池星那さん、藤原莉那さん

11月の日報駅伝に釜石市チームのメンバーとして出場する釜石中の(左から)内山銀さん、菊池星那さん、藤原莉那さん

 
 3人は今回の釜石健康マラソンにも参加。5キロアップダウン一般男子の部に参加した内山さんは2位。5キロ一般女子の部に参加した藤原さんは1位、菊池さんは3位に入る健闘を見せた。大会で5キロを走るのは3人とも初めて。内山さんは「アップダウンがきつかった」、藤原さんは「スタジアムに戻ってくるあたりがきつかった」、菊池さんは「きついところもあったが、ゴールできて達成感がある」と話し、1カ月後の駅伝大会に向け、いいトレーニングになった様子。
 
健康マラソンでは5キロの部で体力づくり。駅伝の先輩メンバーも複数参加した

健康マラソンでは5キロの部で体力づくり。駅伝の先輩メンバーも複数参加した

 
 日報駅伝で1区(3.2キロ、中学女子)を走る藤原さんは「(選手は)3年生とか先輩が多いと思うが、ちゃんとついていけるように頑張りたい」、2区(3.8キロ、中学男子)を走る内山さんは「(力のある他地域の選手に)少しでも食らい付いて、できるだけ上の順位でたすきをつなげるようにしたい」、3区(2.1キロ、中・高・一般女子)を走る菊池さんは「一般も入るので速い選手が多いと思うが、まずは楽しみたい」と、それぞれ抱負を語った。
 
 この日はマラソンの後、恒例のリレーの部もあり、参加チームの熱い戦いで盛り上がった。レースの後は、商品券や仙人秘水が当たるお楽しみ抽選会も行われた。
 
リレーの部は大盛り上がり。一般の部にはスポ少の保護者チームも参加した

リレーの部は大盛り上がり。一般の部にはスポ少の保護者チームも参加した

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ひたむきプレー!釜石の高校球児「刺激を成長に」 招待試合で一関学院に挑む

一関学院を迎えた高校野球招待試合。釜石勢が奮闘した

一関学院を迎えた高校野球招待試合。釜石勢が奮闘した

 
 釜石地域の高校球児たちが、岩手県内の強豪校に挑む高校野球招待試合が3日、釜石市平田の平田公園野球場であった。春夏合わせ甲子園出場9回を誇る一関学院高(一関市)に対し、釜石、釜石商工の2校はひたむきなプレーで奮闘。各チームの選手の家族や野球少年ら約230人が熱視線を送った。
 
 招待試合は釜石市野球協会(福成和幸会長)、平田球場を管理している市体育協会(小泉嘉明会長)が主催。沿岸地域のチームと強豪校との対戦の機会を設けるほか、地域の子どもたちに高校生のプレーを見てもらい進路選択の参考にしてもらおうと、初めて企画した。一関学院には釜石、大槌地区から進学した選手がいることもあり打診。秋の県大会を終え公式戦のない時期に入る期間にと日程を調整した。
 
 一関学院(高橋滋監督)は1、2年生56人で来釜し、2試合に臨んだ。第1試合は1年生を中心に釜石商工と対戦。第2試合は2年生を中心に釜石と戦った。4-3、9-4で、いずれも一関学院が勝利。夏の大会後に結成された新チーム(大高諒主将)は結束を高める秋季大会(9月開催)でベスト8にとどまり、「(釜石勢との練習試合で)具体的な課題が見えた。貴重な機会を糧に成長を」と気を引き締めた。
 
しっかり守り、長打で走り得点を重ねた一関学院

しっかり守り、長打で走り得点を重ねた一関学院

 
 その秋季大会で、釜石(菊池暁監督)は波乱を起こした。夏準優勝の盛岡大付属高、沿岸第1代表の高田高を破り、8強入りを果たした。招待試合でもその片鱗をのぞかせ、3点を追う4回に打線がつながり一挙4点を奪い逆転。応援席を沸かせた。
 
釜石は果敢なスライディングで塁を狙う

釜石は果敢なスライディングで塁を狙う

 
4回に4得点を挙げた釜石。勢いを見せた

4回に4得点を挙げた釜石。勢いを見せた

 
 「下位打線からつながり、しっかり点を返せた」。釜石の佐々木蒔友主将(2年)は振り返った。選手14人、マネジャー1人の計15人で挑んだ秋季大会では「チーム内でやることをしっかり確認し合っていたことがいい結果につながった」と言い、“勢い”のあるチームの力がどこまで通用するか確かめようと招待試合に臨んだ。
 
 釜石は1点先取した直後の攻撃で一関学院に追いつかれ、継続的に点を積み重ねられた。“地力”のある一関学院の選手一人一人のプレーを間近に見て、佐々木主将は「足りないところを見つけられる試合だった。肩の強さ、声がけ、次のプレーを予測した動きとか、いい刺激になった。春に向け、身体、技術、気持ちの面もみんなでレベルアップできるよう練習したい」と意欲を高めた。
 
集中して練習試合に臨んだ釜石高の選手たち

集中して練習試合に臨んだ釜石高の選手たち

 
 選手を見守る菊池監督(47)はベンチから「ゆっくり丁寧に」「冷静に」などと声をかけ続けた。秋の大会が終わって「冬場の鍛錬」に入る時期に、「背番号を付け、緊張感を持つ中で試合ができるのはありがたい」と歓迎。個々の能力、走力、投力、パワーなど強豪校の選手たちとの違いを感じながらも、「(強豪校に)打たれる、走られるのは当たり前。一つ一つのプレーを丁寧に、とれるアウトをしっかりと積み上げ最少失点でおさまる、そんな野球をしたい」と先を見据える。
 
一塁側の釜石ベンチ。菊池暁監督(左奥)らが見つめる

一塁側の釜石ベンチ。菊池暁監督(左奥)らが見つめる

 
 菊池監督は、釜石高の前身・釜石南高野球部OB。1996年春、釜石南が選抜高校野球大会(センバツ)で甲子園初出場を果たした時、主将としてチームを率いた。30年ぶりに監督として母校に戻ったが、選手たちに「あの時(センバツ)の経験は伝えていない」。なぜか。「当時とは取り巻く環境が違うから」。今ある環境の中で日々の練習に向き合う姿勢が大事で、「ベストを尽くし、行けるところまで行く。可能性はある」と言葉に熱を込める。
 
 秋季大会での2勝は「たまたま」と言いつつ、「持ち味を出し切り、勢いがいい方向に流れれば結果を残せる」と、菊地監督は信じる。「冬の練習を頑張ってもらう。基礎能力、体力を伸ばしながら、自分たちがやりたい野球を楽しめるように」と期待を込め、ハッパをかける。
 
 試合後に言葉を交わしていた菊池、高橋両監督。次のシーズンに向け、すでに動き出しており、「互いに高め合いながら頑張っていきましょう」と約束した。
 
試合後に一関学院の選手を見送る釜石高野球部

試合後に一関学院の選手を見送る釜石高野球部

 
 招待試合を企画し、日程調整などを担った釜石市体育協会事務局長の佐久間定樹さん(44)は「接戦、内容のある試合になったようで良かった。子ども、特に中学生に見てもらい、この地域で野球を続けてくれるといい。競技の底上げにつながれば」と願う。そして、高校球児たちが冬場の鍛錬を経て成長した姿を見る時を楽しみにしていた。
 

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ラグビッグドリーム~釜石絆の日~ 釜石SW 絆マッチでリーグワン初参入M成田と対戦

絆マッチ 後半38分、釜石SWのロック畠澤諭のトライ=2026ラグビッグドリーム

絆マッチ 後半38分、釜石SWのロック畠澤諭のトライ=2026ラグビッグドリーム

 
 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会釜石開催のレガシーを継承する「ラグビッグドリーム~釜石絆の日~」は19、20の両日、釜石鵜住居復興スタジアムで開催された。19日の絆マッチは今季、ともにリーグワン3部で戦う日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)と丸和MOMOTARO’S成田(M成田)の対戦。釜石SWはプレシーズンマッチ第1戦で、チーム始動後の力試しの場となった。
 
 釜石はスターティングメンバーに新加入の4選手が名を連ねた。前半2分、フルバック阿部竜二からWTB川上剛右につなぎ先制トライ。6分には左サイドのラインアウトからモールを形成。そのまま押し込み、期待の新加入フランカー最上太尊が決めた。32分にはWTB千葉健が左サイドを破って3本目。19-0で折り返した。
 
前半2分、フルバック阿部竜二のパスを受けチーム初トライを決めたWTB川上剛右(中央)

前半2分、フルバック阿部竜二のパスを受けチーム初トライを決めたWTB川上剛右(中央)

 
前半32分、WTB千葉健が左端にトライ(左下)。連携したフランカー最上太尊と喜びを分かち合う(右)

前半32分、WTB千葉健が左端にトライ(左下)。連携したフランカー最上太尊と喜びを分かち合う(右)

 
ハーフタイムには絆マッチ恒例、スクラムユニゾンと釜石SWジュニアによる歌「ありがとうの手紙」が披露された

ハーフタイムには絆マッチ恒例、スクラムユニゾンと釜石SWジュニアによる歌「ありがとうの手紙」が披露された

 
 後半の立ち上がりも上々。後半から出場したナンバー8アンガス・フレッチャーは2分に早々のトライ。しかし、その後は自陣でのプレーを強いられる場面が多く、33分にはM成田に1トライを返された。釜石は試合終了間際に2本のトライを重ね、36-7で今季初の試合を勝利で飾った。
 
 釜石のゲームキャプテンを務めたフッカー伊藤大輝選手は「前半の入りは良かったが、中盤は自分たちのミスで流れに乗っていけないところがあった。課題を修正し、次に臨みたい」と今後を見据えた。
 
 トウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)は「良いところはあったが、修正が必要な点がいくつか。一番はスクラム。特に後半が良くなかった。それからキャッチパス、ボールキャリーも」と課題を指摘。新加入選手については「全員、とてもいい動きをしてくれた」とし、台頭してきている選手としてフランカー最上太尊、ロック菊池優希の名を挙げた。後半出場した、複数のバックスポジションをこなせるUTB(ユーティリティバックス)ブライス・ヘガティーのゲームコントロールにも触れ、今後へ期待を高めた。
 
新加入選手も活躍。後半2分のトライ後、コンバージョンキックを決めたWTBラリー・スルンガ(写真左)。力強い突進を見せるナンバー8シオネ・ブナ(同右)

新加入選手も活躍。後半2分のトライ後、コンバージョンキックを決めたWTBラリー・スルンガ(写真左)。力強い突進を見せるナンバー8シオネ・ブナ(同右)

 
後半25分に入り、ゲームコントロールを担ったUTBブライス・ヘガティー(右から2人目)

後半25分に入り、ゲームコントロールを担ったUTBブライス・ヘガティー(右から2人目)

 
 フル出場でトライを決め、チームに貢献した最上選手(22)はプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。秋田県出身で、今春明治大を卒業。リーグワンチームでの初の試合に「8カ月ぶりの試合で緊張したが、練習でやってきたことはやれたかな」。外国人選手と渡り合うために「運動量を上げようとずっと練習してきた。その効果が出たと思う」と手応えを実感。目標とするのは「ハードワークし続けられる選手」。フォワードとして「もっとゲームフィットネスをつけて、相手の速いアタックに対応できるようなディフェンスを作り上げていければ」と意気込んだ。
 
プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたフランカー最上太尊。随所でいいプレーが光った

プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたフランカー最上太尊。随所でいいプレーが光った

 
 釜石SWは26日のリーグワンライジング第1戦で、同じ3部の日野レッドドルフィンズと対戦し、15-31で敗れた。プレマッチ3戦目となる試合は10月3日。活動拠点の移転に伴いチーム名を変更した、1部の栃木ホンダヒート(旧三重ホンダヒート)とホンダヒートゆいの杜ラグビーパーク(栃木県宇都宮市)で対戦する。
 
 ラグビッグドリーム2日目20日は、釜石SWアカデミー、静岡ブルーレヴズラグビースクール、弘前サクラオーバルズの中学生交流試合、県内高校合同チーム、大人チームの絆マッチが行われた。
 

ラグビッグドリーム会場の「うのスタ」 多彩なイベントで来場者が交流

 
働く自動車展は子どもたちに大人気。白バイやパトカーの乗車を楽しんだ

働く自動車展は子どもたちに大人気。白バイやパトカーの乗車を楽しんだ

 
 19日はメインゲームに合わせ、周辺で各種イベントが開催された。毎回人気の「働く自動車展」には自衛隊、警察、消防の各種車両が展示され、家族連れらが座席に乗って楽しんだ。釜石警察署は秋の全国交通安全運動(9月21日~30日)を前に、各種体験を通じて安全意識の高揚を図った。
 
 釜石高の生徒有志でつくる震災伝承・防災活動グループ「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」は、うのスタのラグビーイベントでの語り部活動を今季も始動した。この日がうのスタデビューとなった1年の若生彩花さんは、生まれて10日で東日本大震災を経験。両親や母方の祖父母らが懸命に自分の命を守ってくれたこと、大槌町に住む父方の祖父母が周りの人に避難を呼びかけながら山に逃げ、地区住民が津波から助かったことを伝えた。話の中では祖父母が経験した後悔も示した。「貴重品を持てば良かった。防災リュックは準備していたが、2階に置いていたため持ち出せなかった…」。成長して当時の話を聞いた若生さんは「いつでも逃げられる準備」の必要性を実感。語りの中で、「災害は想定を超えることがある。祖父母のような後悔をしないように日頃の備えを見直してほしい」と訴えた。
 
釜石高「夢団」の震災語り部活動。今季も釜石SWのホームゲームに合わせて行われる

釜石高「夢団」の震災語り部活動。今季も釜石SWのホームゲームに合わせて行われる

 
 「釜石高でしかできないことを」と夢団に入った若生さん。小中学生の頃からうのスタに足を運び、語り部活動を見ていたという。「少しずつ相手の目を見て話せるようになってきた。話を聞いてくれた人たちの防災への気づきにもつながっているようでうれしい。他の同級生にも活動の輪が広がれば」と願った。

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1年で2部復帰へ ラグビー・日本製鉄釜石SWが新体制発表 新GM「ひたむきに粘り強く」

2部復帰へ気持ちを合わせる日本製鉄釜石SWの首脳陣=3日、クラブハウス

2部復帰へ気持ちを合わせる日本製鉄釜石SWの首脳陣=3日、クラブハウス

 
 今季、NTTジャパンラグビーリーグワン3部で戦う日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)が3日、釜石市甲子町のクラブハウスで新体制発表記者会見を行った。2部だった昨季は入れ替え戦で敗れ、リーグワン参入から5季目で初の3部降格となったSW。今季就任した神座(かんざ)義久ゼネラルマネジャー(GM)は「1年で2部に復帰する」と意気込みを語った。
 
 記者会見には神座GM、総監督から肩書の変わった坂下功正ディレクター(編成)、トウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)、泉秀仁ディレクター(事業統括)が出席。坂下ディレクターが新体制、新入団選手、試合日程について説明した。「1年で2部復帰」を共有する選手らは8月からすでに練習を開始。合宿も行っており、「一丸で取り組み、チームとしてのまとまりを感じる。12月の公式戦までにしっかりと作り上げ、全てのゲームに勝ち切りたい。2部に上がり、皆さんの前に立ちたい」と言葉に力を込めた。
 
新体制発表会見に臨む(左から)トウタイ・ケフHC、坂下功正ディレクター(編成)、神座義久GM、泉秀仁ディレクター(事業統括)

新体制発表会見に臨む(左から)トウタイ・ケフHC、坂下功正ディレクター(編成)、神座義久GM、泉秀仁ディレクター(事業統括)

 
 チームは昨季のレギュラーシーズン、8チーム中7位(3勝11敗)に終わり、3部との入れ替え戦(1勝1敗)に勝ち点差で敗れ、3部に陥落。「(昨季は)出だしが良かっただけに、本当に残念な結果に終わった」と振り返ったケフHCは、課題としてスクラム、ターンオーバーの多さ、遂行力の不足を挙げ、「チームとしてのパフォーマンスを毎回しっかり出し切れれば、いい結果がついてくるはず」と選手の奮起を促した。
 
 新加入選手は現時点で11人。ケフHCは期待する選手として、全国大学選手権優勝の明治大学を今春卒業したフランカー最上太尊(たいそん)選手(22)、静岡ブルーレヴズから移籍したナンバー8シオネ・ブナ選手(28)、横浜キヤノンイーグルスから移籍したフッカー、ネスタ・マヒナ選手(25)らを挙げ、「目指すのは諦めない、立ち上がる力を持ったチーム。2部への“ゲットバック”は絶対条件。高いモチベーションを持って戦う」と力強く語った。選手は総勢42人となり、主将は昨季に続きフランカー河野良太選手が務める。
 
8月17日から全体練習を開始している日本製鉄釜石SW

8月17日から全体練習を開始している日本製鉄釜石SW

 
新たな選手を加え、チームが始動。目標達成へ個々の力を結集する

新たな選手を加え、チームが始動。目標達成へ個々の力を結集する

 
 神座GMはSWの前身、新日鉄釜石で9年間プレー。SWにも1年在籍した。現役引退後はSWのコーチ、スタッフとしてチームを支えた。今回は約20年ぶりのチームへの復帰。「大都市圏ではない小さなまちのクラブが強豪と渡り合えるような力を備えたい」と意を強くする。SWは「地域に愛され、応援してくれる方々に勇気や笑顔、幸せを届けられるチーム」と愛着を示し、「地域という“家族”みんなで喜びを分かち合えるよう、ひたむきに粘り強く取り組んでいく」と誓った。
 
釜石のラグビーを引き継ぐ思いを語る神座義久GM(右)

釜石のラグビーを引き継ぐ思いを語る神座義久GM(右)

 
 チームは8月17日の体力テストを皮切りに始動。河野主将は昨季の戦いを振り返り、「もったいないミスが多く、アタックの機会が減ってしまったのが勝ちにつなげられなった要因」と悔しさをにじませた。その上で「遂行力をより意識してやっていく必要がある。全員が細かいところまで意識し、自分たちのラグビーができるようしっかり取り組むことが大事」と今季を見据えた。メンバーの入れ替わりで新たなチームづくりも求められる。「1部でプレーしていた選手も多く入団してくれた。その経験をチームにとってプラスにできるようやっていきたい」とし、2部復帰への思いを強くする。
 
昨季に続き主将を務める河野良太選手。「自分のプレーにもしっかりフォーカスし、チームを引っ張っていきたい」と意気込む

昨季に続き主将を務める河野良太選手。「自分のプレーにもしっかりフォーカスし、チームを引っ張っていきたい」と意気込む

 
 1部チームからの移籍選手の一人、プロップ山川力優(りきゅう)選手(29)は東芝ブレイブルーパス東京から釜石へ。「熱いオファーをもらい昨季の試合映像を見るうちに、自分が入ったらこう変わるというのを想像できた」と新天地でのプレーを決意。「セットプレーのスクラムで自分が先頭に立って強くしていきたい。過去2チームの経験で得たものを若手に伝えるのも自分の仕事」と中堅としての役割を意識する。以前、練習試合で釜石を訪れた際、大漁旗で熱心に応援してくれる地域性に感激。「まち全体で応援してくれるからには、やはり結果で恩返ししたい」と勝利への貢献を誓う。
 
新加入の山川力優選手(中)。「自分の経験を伝え、釜石を強くしたい」と望む

新加入の山川力優選手(中)。「自分の経験を伝え、釜石を強くしたい」と望む

 
2年目の指揮を執るトウタイ・ケフHCのもとチーム強化へ力を注ぐ

2年目の指揮を執るトウタイ・ケフHCのもとチーム強化へ力を注ぐ

 
 プレシーズンマッチは9~11月に計9試合を予定する。初戦は9月19日。ホームの釜石鵜住居復興スタジアム(うのスタ)で、ラグビッグドリーム~釜石絆の日~のメインゲームとして、リーグワン新規参入の丸和MOMOTARO’S成田(3部)と戦う。その他のホーム戦は次の通り。
▽10月11日 リーグワンライジング vs三菱重工相模原ダイナボアーズ(1部)うのスタ
▽11月7日 IBC杯ラグビー招待試合 vsクリタウォーターガッシュ昭島(3部)いわぎんスタジアム(盛岡市)
▽11月21日 「黄金の國、いわて。」Presents vs川越狭山セコムラガッツ(2部)うのスタ
 
 今季のリーグ戦は12月12日開幕。3部は7チームで、2027年5月まで試合を行う。釜石SWの開幕戦は12月12日、うのスタで中国電力レッドレグリオンズと対戦する。

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元プロバスケ選手 高橋憲一さん(秋田出身)に学ぶ 釜石商工高生 メンタルにヒント

元プロバスケ選手、高橋憲一さんを講師に招いて行われた特別授業=1日、釜石商工高1

元プロバスケ選手、高橋憲一さんを講師に招いて行われた特別授業=1日、釜石商工高

 
 釜石商工高(小松了校長、生徒160人)で1日、元プロバスケットボール選手の高橋憲一さん(45)による特別授業が行われた。日本テレビ放送網がスポーツ庁の委託を受けて行う「アスリート全国学校派遣プロジェクト」の派遣講師として来校。講話と実技を通して、自身の経験を生徒らに伝えた。同校が保健体育の授業に講師派遣を受けるのは昨年度に続き2回目。3年の全生徒と1、2年のバスケ部員計57人が学んだ。
 
 講師の高橋さんは秋田県潟上市出身。秋田工業高から東北学院大に進み、実業団選手を経て2006年、プロ選手になった。東北の4チームで計11年間プレー。bjリーグの2009-10シーズンにフリースロー成功率1位のタイトルを獲得。2年間在籍した岩手ビッグブルズでは主将も務めた。現在は秋田県を拠点に小中学生ら後進の指導にあたるほか、Bリーグの解説者も務める。
 
特別授業は講話と実技の2本立て。講話は3年生と1、2年バスケ部員が聴講

特別授業は講話と実技の2本立て。講話は3年生と1、2年バスケ部員が聴講

 
自らの競技人生について語る高橋憲一さん(左)

自らの競技人生について語る高橋憲一さん(左)

 
 高橋さんは、史上最高と言われた米マイケル・ジョーダン選手に憧れて小学5年生からバスケットボールを始めた。高校時代は部活が楽しみで、シュート練習に明け暮れる日々。スリーポイントを得意とした。大学では全国大会ベスト8。卒業後に入社した日立電線で実業団選手となり、日本リーグで新人王などに輝いた。転機となったのは国内初のプロリーグ、bjリーグの発足。ドラフト指名を受け、仙台89ERSに入団した。
 
 講話では、プロ選手として歩む中で経験したけがや不調を明かし、思うように結果がでない時に実践したこととして、▽原因の追究▽休養▽周りの人への相談―を挙げた。「出てしまった結果は変えられない。次への準備、気持ちの切り替えが大事」と高橋さん。現役時代、持っていた4つのメンタリティ「向上心」「探究心」「闘争心」「克己心」について説明し、「最も意識していたのは克己心。困難な状況でも誘惑に負けず、目的に向かって努力し続ける強い精神力を持つことが大事」とした。また、「自分に物の考え方や取り組み方を教えてくれる人“メンター”を近くに置くといい」とも。
 
高橋さんは11年間のプロ選手活動で得た心の持ち方などについて話した

高橋さんは11年間のプロ選手活動で得た心の持ち方などについて話した

 
質疑応答では生徒が次々に手を挙げ、高橋さんに質問。今後の人生を歩む上でのさまざまなヒントを得た

質疑応答では生徒が次々に手を挙げ、高橋さんに質問。今後の人生を歩む上でのさまざまなヒントを得た

 
 講話後、生徒から高橋さんにさまざまな質問があった。「プロ選手を目指す時に不安は?」「新チームでのコミュニケーションは?」「試合の緊張への対処法は?」…など、終了時間まで計12人が聞きたいことをぶつけた。1、2年のバスケ部員は「試合中は何を考えてプレーしている?」「シュートのスランプを脱出するには?」など、より専門的な質問で高橋さんのアドバイスを受けた。
 
 男子バスケ部を率いる大瀧流空主将(2年)は「自分も思うような結果が出なくて悩むことがある。原因を考える、人の話を聞く、次に備える…など今まであまり意識していなかった対処法を教えてもらった。大会も近いので、それに向けた練習に生かしていきたい」と高橋さんの言葉を心に刻んだ。
 
体育館で行われた実技の授業。ボールを使った各種メニューを体験した

体育館で行われた実技の授業。ボールを使った各種メニューを体験した

 
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高橋さんの指導で楽しく体を動かす生徒。たくさんの笑顔が広がった

 
 3年生はこの後、体育館に移動し、ボールを使った実技の授業を受けた。ドリブルやシュートを織り交ぜた各種ゲームに挑戦。高橋さんが生徒に助言しながら、判断力や瞬発力養成につながるプログラムを提供した。生徒らは楽しみながら体を動かし、仲間とのチームワークも培った。硬式野球部で活動してきた山﨑龍磨さん(3年)は「バスケの動きは野球とはまた違った体の使い方で楽しかった。講話では挫折を経験した時の対処法も聞けてためになった。今後の人生に役立てたい」と話した。
 
ボールを挟んでペアで向き合い、指示通りに動く。最後の合図でボールをゲットしたほうが勝ち

ボールを挟んでペアで向き合い、指示通りに動く。最後の合図でボールをゲットしたほうが勝ち

 
ドリブルをしながらジャンケン、「あっち向いてホイ!」も(写真右)

ドリブルをしながらジャンケン、「あっち向いてホイ!」も(写真右)

 
 近年は、東北出身のプロスポーツ選手が増え、目覚ましい活躍を見せる。前川心さん(3年)は「憧れを持っている人も多いと思う。高橋さんも言っていた、あきらめない心や継続する力を自分もまねしていきたい」と刺激を受けた様子。困難や挫折を乗り越え、仲間と協力して目標を達成するスポーツにも魅力を感じ、「社会人になったら中学時代にやっていたバドミントンをまた始めてみようかな」と生涯スポーツへの意欲も高めた。
 
2チームに分かれてシュート対決。仲間の声援を受けながら…

2チームに分かれてシュート対決。仲間の声援を受けながら…

 
高橋さんvs生徒、先生のフリースロー対決も!

高橋さんvs生徒、先生のフリースロー対決も!

 
 高橋さんが同プロジェクトで高校生への授業を行うのは本年度2校目。講話では生徒から次々に質問も出て、「(対話を通して)心の距離が縮まった感じ。実技でもみんな表情が良く、楽しんでもらえたよう」とやりがいを実感。生徒には「今を大事に!好きなことを見つけて、一生懸命取り組んで」とメッセージを送った。卒業後はそれぞれの進路を歩む高校生に対し、「夢や目標に向かって努力をし続けられる人になれるといい。まずは自分が打ち込めるものを見つけて努力する。若い時にしかできないことがあるので、ぜひいろいろなことに挑戦してほしい」と願った。
 
楽しい授業を思い出に高橋さんと記念撮影する3年生

楽しい授業を思い出に高橋さんと記念撮影する3年生

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深めるぞ!姉妹都市の絆 愛知県東海市の中学生 釜石市でバドミントン交流「いい刺激」

バドミントン競技で交流した釜石市と東海市の中学生=8月29日

バドミントン競技で交流した釜石市と東海市の中学生=8月29日

 
 釜石市と姉妹都市を結ぶ愛知県東海市の中学生が8月28日から2泊3日の日程で釜石を訪問。同世代の生徒とスポーツを通じた交流が目的で、29日に釜石市民体育館(鵜住居町)でバドミントン競技に励む生徒らと合同練習や試合をしながら親交を深めた。
 
 釜石市と東海市は、1960年代に釜石製鉄所から従業員700人以上が家族を伴って東海製鉄所に移ったことをきっかけに交流が始まり、2007年に姉妹都市となった。中学生を対象にしたスポーツ交流事業は提携直前の06年に開始。隔年で相互に訪問し、ラグビー、剣道、サッカーなど種目を変えて子どもたちが友情を育んでいる。
 
 今回の交流メンバーは両市でバドミントン競技に打ち込む中学生。東海市は「スポーツクラブ東海」バドミントン部の22人、釜石市は学校部活動や地域クラブ「KBF(釜石バドミントンフレンズ)」に所属する約40人。8チームに分かれて基礎打ちの練習をした。チーム対抗でシングルスやダブルスの試合も。好きなことに熱中する者同士で伸び伸びと思い切りプレーを楽しんだ。
 
コート上で60人の中学生が伸び伸びとプレー

コート上で60人の中学生が伸び伸びとプレー

 
チームで集まって意見を伝え合ったりして友情を育む

チームで集まって意見を伝え合ったりして友情を育む

 
 「全力で楽しむ」と来釜した東海市の中学生。宍戸颯希さん(上野中3年)は「愛知とは違う地域の人とプレーできるのが楽しい。点を取れたときはうれしいし、負けていても作戦をみんなで考えるのが面白い。地域は離れているけど、またどこかで楽しく交流できたらいい」と目を輝かせた。
 
 姉妹都市交流に参加するのは初めてだった釜石の新屋乃彩さん(唐丹中2年)は緊張したというが、ネット越しでシャトルの打ち合いを重ねる中で「東海市の人たちは乗りがいい」と感じ、気持ちがほぐれた。「自分の弱い部分を見つけられた。うまい人の動きを観察していた」と刺激になった様子。間もなく地区中学校新人大会があり、「ダブルスでベスト4」と目標を定めた。
 
「もう一回やってもらっていいですか」「いい方法、教えて」。参加者は言葉を交わしながら楽しそうにプレーした

「もう一回やってもらっていいですか」「いい方法、教えて」。参加者は言葉を交わしながら楽しそうにプレーした

 
 昨年、東海市を訪問した平松魁斗さん(釜石中3年)は「建物が多くて、自然もあるきれいなまちだった。また行ってみたい」と振り返りながら、来釜した同世代の仲間を歓迎。スポーツ交流の後は釜石鵜住居復興スタジアムで食事会があり、「開放的な景観、山の色とか自然を感じてもらえたら」と期待した。
 
スポーツ交流に参加し親交を深めた釜石、東海市の中学生

スポーツ交流に参加し親交を深めた釜石、東海市の中学生

 
 東海市の中学生は、28日に鉄の歴史館(大平町)で鋳造体験をしながら日本の近代製鉄の歴史を学んだ。中村さくらさん(名和中3年)はスポーツ交流で自身の課題を見つけたいと積極的に活動。そして「釜石のことをたくさん知れたら」と、30日はいのちをつなぐ未来館(鵜住居町)で防災学習に取り組んだ。
 
 スポーツ交流に参加する両市の中学生を激励した釜石市の小野共市長は「互いの市を行き来し、あたたかく深い交流ができている。こうした若い世代のつながりが未来に続いてほしい」と願った。

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海で遊ぶ喜び 育む生きる力 釜石でワンデイキャンプ 地道な活動評価「日本マリン賞」

ふるさとの自然に親しむ「海あそびワンディキャンプ」

ふるさとの自然に親しむ「海あそびワンディキャンプ」

 
 ふるさと釜石の海を満喫する「海あそびワンデイキャンプ」が23日、釜石市箱崎白浜地区で行われた。市内で海に関わる活動を展開する団体や地元漁師らでつくる「海と子どもの未来プロジェクト実行委員会(通称・さんりくBLUE ADVENTURE)」が主催し、今年で13回目。爽やかな青空の下で参加者が多彩な体験活動を楽しみ、海辺に大勢の笑みが広がった。
 
 市内外から親子連れら約40人が参加した。遊びの場は箱崎半島入り江の海岸で、地元では「小白浜」と呼ばれ親しまれるビーチ。箱崎町の白浜漁港から地元漁師の船で上陸した。
 
 参加者はウエットスーツとライフジャケットを身に着け、シーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP=サップ)、シュノーケリングなどを思い思いに体験。救助や監視に使う水上バイクの試乗、海中転落や溺れそうになった時に取る姿勢「浮いて待て」の方法を学び、“自助防災”の力も身に付けた。
 
シュノーケリングヘGO!水中で生き物探しを楽しむ

シュノーケリングヘGO!水中で生き物探しを楽しむ

 
風を感じながら海上を走る水上バイクの試乗体験

風を感じながら海上を走る水上バイクの試乗体験

 
浜辺では波打ち際に座っているだけでも心地いい

浜辺では波打ち際に座っているだけでも心地いい

 
 今回初めて実施したのは、海釣り体験。地元でホタテやワカメの養殖を手掛ける浦島富司さん(73)が操縦する漁船で大槌湾内の釣りスポットに向かい、挑戦者たちが1時間ほど海中に糸を垂らした。初心者には漁師の浦島進さん(66)、市内で漁業支援などに取り組む齋藤孝信さん(64)が手ほどき。釣果はまちまちだったが、豊かな海の魅力を体感した。
 
フグをゲット!海釣り体験を楽しんだ子どもら

フグをゲット!海釣り体験を楽しんだ子どもら

 
 フグ1匹を釣り上げた木村渚彩さん(8)は「めっちゃ楽しい」とうれしそうに笑った。陸に戻り、ひと呼吸を入れ、また水の中へ。「海、大好き。いろんな遊びができるから」と元気いっぱいに話した。父の仁寿さん(46)は「生き物を見たり触れたりできる貴重な機会。さまざまな経験をしながら成長してほしい」と見守った。
 キャンプは、東日本大震災後に進んだ「海離れ」を食い止めるため、しっかりとした安全管理のもとで海に親しみ、郷土の豊かな自然や危険から身を守るすべを知ってもらおうとスタート。ライフセーバー、ダイビングなど各種マリンアクティビティのインストラクター、漁師といった“海の専門家”と、ボランティアスタッフら思いを同じくする仲間が力を合わせて運営し、回を重ねてきた。
 
豊かな自然の中で思い思いに海遊びを楽しめるのが魅力

豊かな自然の中で思い思いに海遊びを楽しめるのが魅力

 
 今年3月、「日本マリン賞2026」(UMI協議会主催)の「環境・安全・普及部門賞」を受賞。地域に根差した安全な海体験の提供や親子への普及活動の継続などが評価された。同実行委共同代表の佐藤奏子さん(47)は「みんなの力で実現できている」と喜びをかみしめる。
 
 さらにうれしいニュースも。キャンプ参加をきっかけに憧れのライフセーバーとなった高校生が今夏から活躍している。大槌町の藤社寿希さん(16)はライフセービングの基礎知識と技能、心肺蘇生などを学び、春に資格を取得したばかり。今イベントでも力を発揮し、佐藤さんは頼もしそうに見つめた。
 
スマホのカメラを向ける佐藤奏子さんに笑顔で応える藤社寿希さん(左)

スマホのカメラを向ける佐藤奏子さんに笑顔で応える藤社寿希さん(左)

 
 藤社さんは1歳を迎える直前に発生した震災の津波で自宅を流失。自身は記憶がないため「海は怖くない」が、家族は違った。小学生になる頃、キャンプのことを知った家族が「やっぱり海を身近に感じてほしい」と願い、参加。「白い砂、水が本当にきれい」と好印象を持ち、継続的に足を向け続けた結果、「夏と言ったら海」という気持ちを家族で共有できるようになった。高校生になった昨年はボランティアスタッフとして参加。そこで改めてライフセーバーの役割を知った。
 
ライフセーバーの先輩たちと記念にパチリ。前列左が藤社さん

ライフセーバーの先輩たちと記念にパチリ。前列左が藤社さん

 
 将来の夢は「自衛官」という藤社さん。「形は違っても、命を預かる仕事」と、ライフセーバーとして子どもたちが安全に海遊びを楽しめるよう目を配った。先輩たちのサポートで順調に資格を取れたと感謝しつつ、さらに上も目指したいと意欲満々。「浮いて待てをしっかり覚えてもらったり、海や自然はきれいだが危険があることも分かったうえで楽しんでもらえるような活動を続けたい」と、地域との関わりを維持する未来を思い描いた。
 
 「海や自然の不思議さ、美しさ、いろんな姿を体感しながら、ふるさとの思い出をたくさん持ってもらえたら。怖いと思ってもはい上がり、ワイルドな感覚を遊びながら体験して、好きなものを見つけられる場になったらうれしい。活動する中で、生きる力、人との関係性も育まれていけばステキ」と目を細める佐藤さん。これからも地道に活動を続けていくつもりだ。
 
運営側も参加者も、みんなでふるさとの海を満喫

運営側も参加者も、みんなでふるさとの海を満喫

 
 キャンプは、釜石に縁のあるトライアスリートのマイケル・トリーズさんが設立した社会貢献団体「Tri 4 Japan(トライ・フォー・ジャパン)」が資金の提供などで活動を支援。釜石市のふるさと納税「団体指定寄付」の対象にもなっている。

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釜石オープンウオータースイミング いわて国体のレガシー継ぎ10年 あいにくの天候も選手ら力泳

2016年の希望郷いわて国体を機に17年から継続開催される「釜石オープンウオータースイミング」=2日、根浜海岸

2016年の希望郷いわて国体を機に17年から継続開催される「釜石オープンウオータースイミング」=2日、根浜海岸

 
 釜石オープンウオータースイミング(OWS)2026根浜(実行委主催)は2日、釜石市鵜住居町の根浜海岸特設会場で開かれた。OWSは海などの自然水域で長距離泳のタイムを競う競技。2016年の希望郷いわて国体で同競技の会場となった釜石・根浜では、翌17年から地元主導の同大会がスタート。開始から10年となった今年は、小学生~80代まで304人がエントリーした。降雨に低水温と厳しいコンディションだったが、選手らは持てる力を発揮し完泳を目指した。
 
 昨年はカムチャツカ半島付近で発生した地震による津波注意報、台風9号の影響を考慮し、大会3日前に中止を決めたため、2年ぶりの開催となった。開会式では小泉嘉明実行委会長、小野共釜石市長が選手を歓迎。西原義勝審判長からは「気温、水温ともに低いので決して無理をせずに」との注意喚起があった。選手の代表2人の先導で「ガンバロー釜石、オー!」と気合いを入れた。
 
あいにくの雨を吹き飛ばす元気な掛け声で気合い入れを行う選手ら

あいにくの雨を吹き飛ばす元気な掛け声で気合い入れを行う選手ら

 
小学4~6年生が対象の500メートルの部には男女10人が出場

小学4~6年生が対象の500メートルの部には男女10人が出場

 
スタート地点に向かう1キロの部の選手をハイタッチで激励

スタート地点に向かう1キロの部の選手をハイタッチで激励

 
 競技は海上に設けた周回コースで実施。500メートル(小学4~6年生)、1キロ(小学4年生以上)、3キロ(中学生以上)、5キロ一般(同)、男女上位3人に日本選手権出場権が与えられる5キロトライアル(同)の各部で行われた。OWS検定5級の取得を目指す集団泳(小学3年生以上)もあった。
 
 種目ごとに時間をずらしてスタート。各自の目標タイムや制限時間内での完泳を目指して競技に挑んだ。午前10時時点で気温21度、水温19度。前日から降り続いた雨の影響で、水温はこれまでにない低さ。選手たちは冷たい水や海中の視界の悪さに苦戦しながら懸命にゴールを目指した。砂浜や防潮堤では選手の家族や仲間が見守り、競技を終えて戻った選手に拍手やねぎらいの言葉を送った。
 
競技は1キロ男子の部からスタート。同女子の部、500メートルの部が続く。海上では地元のライフセーバーや漁船が選手の安全を守る

競技は1キロ男子の部からスタート。同女子の部、500メートルの部が続く。海上では地元のライフセーバーや漁船が選手の安全を守る

 
防潮堤や砂浜から選手の家族や仲間が競技の様子を見守る

防潮堤や砂浜から選手の家族や仲間が競技の様子を見守る

 
完泳した選手にはその場で記録証を発行。大会スタッフが選手をねぎらう

完泳した選手にはその場で記録証を発行。大会スタッフが選手をねぎらう

 
 欠場者を除いた当日の出場者は273人。途中でリタイアした人は30人で、完泳したのは243人。“勇気あるリタイア”で大きな事故なく競技を終えた。ゴールした全員に記録証が発行されたほか、各部の男女別総合と年代区分別で1~3位が表彰された。
 
 1キロの部に出場した盛岡一高1年の高橋凛さん(16)は水泳歴10年。OWSの大会出場は今回が初めてで、「プールと違ってコースロープが無いので、何回も方向を見失いそうになり焦った。(雨の影響で)水も冷たいし海中は何も見えなくて」と初挑戦でいきなりの過酷さを体験。それでも「ペース配分とか方向修正する力が身に付いたと思う」と収穫もあった様子。今回は同校から1キロと3キロの部に6人が出場した。「県内でこういう大会があるのを知らなかった。もっと広まれば」と期待した。
 
中学生以上が対象の3キロの部。男子(写真右上)の30秒後に女子(同左上)がスタート。制限時間は2時間

中学生以上が対象の3キロの部。男子(写真右上)の30秒後に女子(同左上)がスタート。制限時間は2時間

 
3キロ男子の部の総合1位は盛岡一高、2位は花巻東高の選手。県内高校生がワンツーフィニッシュ

3キロ男子の部の総合1位は盛岡一高、2位は花巻東高の選手。県内高校生がワンツーフィニッシュ

 
5キロ日本選手権トライアル女子の部には13人が出場し、全員がゴールした

5キロ日本選手権トライアル女子の部には13人が出場し、全員がゴールした

 
 トライアルの選手を抑え、5キロ一般男子の部で1位となった神奈川県の渡辺雅空さん(25)は同大会初参加。「水が思ったより冷たく、自分との闘いに負けないように頑張った。雨も降り続き、いつもより体を動かしにくかった」が、自分のペースで泳ぐことを意識。結果、トライアル1位の選手に5分以上の差をつけた。佐賀県ゆかりのトップアスリートを育成するチームに所属し、2年後の五輪出場を目指して日々、練習に励む。初めて訪れた釜石の海は「流れはあったが比較的泳ぎやすい。いい所なので、旅行とかでまた来たい」と再訪を望んだ。
 
トライアルの1位選手に5分以上の差をつけ、5キロトップでゴールした渡辺雅空さん(写真右)。記録は1時間01分01秒0

トライアルの1位選手に5分以上の差をつけ、5キロトップでゴールした渡辺雅空さん(写真右)。記録は1時間01分01秒0

 
 最も遠方から参加したのは長崎県の4人。高校2年時からトライアル女子に出場する福岡大3年の小串優佳さん(20)は4回目の出場で初の1位に輝いた。「寒かったですけど、昨年大会がなかったので、こんな形でも泳ぐことができて楽しかった」と笑顔。本命は競泳(400、800メートル自由形)だが、高校時代から国体のOWS長崎県代表に選ばれる実力者。大学生になり環境が充実、練習量も増えたことで、「体力がつき、OWSもさらに面白くなった」という。釜石の大会は夏休みの時期で参加しやすいのと、「景品がいっぱいもらえる!」と継続参加。「競泳を頑張りながら、OWSも楽しみの一つとして続けていきたい」と気負うことなく競技を続ける構え。
 
長崎県からトライアルに参加した中高大学生選手。小串優佳さん(右から2人目)は女子の部で念願の初優勝。記録は1時間06分32秒7

長崎県からトライアルに参加した中高大学生選手。小串優佳さん(右から2人目)は女子の部で念願の初優勝。記録は1時間06分32秒7

 
 OWSは釜石で開催された2016年の国体から、5キロ競技が正式種目になった。国体のレガシー(遺産)を継承しようと県水泳連盟や釜石水泳協会が中心となって立ち上げたのが本大会。18年の第2回大会からは東北初の日本水泳連盟(日水連)認定大会となり、日本選手権トライアルの部や日水連OWS検定5級の集団泳も新設。初心者から五輪を目指す選手まで、さまざまな競技者に対応した大会で成長を続けてきた。20年の新型コロナ感染症、昨年の津波注意報、台風の影響による中止はあったが、日水連国内サーキットシリーズの大会の一つに位置付けられていることもあり、年々参加者が増加。昨年から、実行委が目標としてきた300人を上回るエントリーが実現している。
 
 いわて国体開催時から大会運営に携わる、同実行委副会長で審判長の西原義勝さん(釜石水泳協会前会長)は「ここまで続けてこられたのは、参加してくれる選手の皆さんと運営に協力してくれる多くの関係者のおかげ」と感謝。300人規模の大会へ成長した要因として、知名度アップとスタッフや地域のおもてなし精神を挙げる。「全国からもっと優秀選手が集まれば大会も盛り上がる。併せて岩手県選手の育成も課題。県水泳連盟と連携しながら競技人口拡大、選手のレベルアップを図っていければ」と今後を見据えた。
 
大会の安全に力を発揮する釜石ライフセービングクラブ。今大会は低水温、気温の影響でリタイア者が続出。事故につながる前に水上バイクで岸まで運んだ。

大会の安全に力を発揮する釜石ライフセービングクラブ。今大会は低水温、気温の影響でリタイア者が続出。事故につながる前に水上バイクで岸まで運んだ。

 
寒さに震える選手にホットレモンや足湯のサービスも。競技を終えた後はリラックスしながら記念撮影や参加者交流を楽しんだ

寒さに震える選手にホットレモンや足湯のサービスも。競技を終えた後はリラックスしながら記念撮影や参加者交流を楽しんだ

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チームづくりを後押し!釜石市、心鍛える学びの場提供 早稲田大学ラグビー蹴球部 合宿で体感

釜石市で初合宿に臨んだ早稲田大学ラグビー蹴球部=7月30日

釜石市で初合宿に臨んだ早稲田大学ラグビー蹴球部=7月30日

 
 「ラグビーのまち」の釜石市は7月末、大学ラグビーの名門、早稲田大学ラグビー蹴球部の合宿を始めて受け入れた。早大ラグビー部にとっては恒例とする長野県・菅平高原での夏合宿を前にした、チームづくりを狙ったプレ合宿。グラウンドで汗を流し技術を磨くことだけでなく、東日本大震災から立ち上がった歩みに触れながら人間性を高め心を鍛える場にしてもらおうと、「釜石だから提供できる」プログラムを用意した。
 
 全国大学選手権で歴代最多の16回優勝している名門は、2019年を最後に選手権の優勝はなく、最近2年は決勝で敗れた。大学ラグビーは「夏が大切」というが、定例化された合宿への変化をもたらす試みとして、プレ合宿を発案。釜石への誘致は、スタジアムの利用促進を官民で進めるために昨年できたコミュニティ・コンソーシアム「チームうのスタトライ!」の構成員に早大ラグビー部出身者がいたことで実現した。
 
 早大ラグビー部の選手やスタッフら計約170人は、7月28~31日の日程で来釜。19年に開かれたラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の会場の一つとなった同市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムを中心に練習、地域貢献や交流活動を行った。
 
釜石祈りのパークで献花する早大ラグビー部の選手たち=7月28日

釜石祈りのパークで献花する早大ラグビー部の選手たち=7月28日

 
 初日の28日は鵜住居町の追悼施設「釜石祈りのパーク」を訪れ、フッカーの清水健伸主将(4年)らが献花し、黙とうをささげた。スタジアムに移動し、その日から練習を始めた。29日は、市の復興プログラム・ワークショップに参加。震災の被災状況、W杯が開催されるまでの経緯など、15年余りの被災地の歩み、復興まちづくりとラグビーの関わりについての説明に耳を傾けた。
 
釜石入りしあいさつする清水健伸主将(右上写真)。地域の子どもたちや釜石市民らが歓迎した

釜石入りしあいさつする清水健伸主将(右上写真)。地域の子どもたちや釜石市民らが歓迎した
 
釜石鵜住居復興スタジアムで練習する早大ラグビー部の選手ら=7月30日

釜石鵜住居復興スタジアムで練習する早大ラグビー部の選手ら=7月30日

 
 30日には、高校生を対象にしたラグビークリニックを行った。岩手県内外の7つの高校からラグビー部員ら約90人が参加し、指導を通じて交流。ポジションごとに分かれ、大学生ラガーマンたちが見本を示しながら技術面で助言したりした。
 
ラグビークリニックで地元の高校生らにスクラムの姿勢を指導

ラグビークリニックで地元の高校生らにスクラムの姿勢を指導

 
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大学生ラガーマンと交流した釜石、釜石商工、大船渡東の高校生たち

 
 釜石高校の佐藤和希さん(2年)は「タックルの姿勢など基本を教わった。押されても倒されない、当たり負けしない動きを試合でできるようにしたい」と刺激にした。単独でのチーム編成は難しく、各種大会は釜石商工、大船渡東との合同チームで臨む。大学生の技術やパワー、ラグビーを純粋に楽しんでいる雰囲気を間近で体感できたことも収穫だったといい、「スキルを持ち帰って、花園に向けて練習に取り組んでいく」と気持ちを高めた。
 
丸太を協力して運ぶ早大ラグビー部の選手たち

丸太を協力して運ぶ早大ラグビー部の選手たち

 
 同日は、地域のなりわいを支える復興プログラムを体験する時間も。林業と福祉を連携させた就労支援で復興を後押しする一般社団法人「ゴジョる」(東京、菊池隼代表理事)が釜石で行っている間伐材を使ったまき製造について説明を聞いた。
 
 材料となる木材は、鵜住居町根浜地区の山から切り出したもの。部員たちに、約2キロ先にある箱崎町の加工場まで運んでもらおうと、長さ2メートル、重さ20~60キロの丸太が用意されていた。6、7人のグループに分かれ、担ぎ方など作戦を練りながら人力で運搬。途中にある高さ14メートルの防潮堤では「力貸して」などと声をかけ合いながら上り下りし、結束力を高める機会にした。
 
まき割りにも挑戦。神経を集中させ、おのを振り下ろす

まき割りにも挑戦。神経を集中させ、おのを振り下ろす

 
 部員たちにとって、丸太を運ぶのは初めての体験。ナンバー8の荒木鷲摩さん(2年)は「想像以上に大変だった」と笑いつつ、「ラグビーシーズンはこれから。釜石で印象深い学びは人の気持ちで、マインド面で考えさせられた。『今ある環境が当たり前じゃない』と強く感じたからこそ、毎日を必死に取り組もうと思った。この経験を生かしてレベルアップしたい」と気を引き締めた。
 
 最終日の31日は、感謝を込めスタジアム内の清掃や座席を修繕した。スクラムハーフの平塚英一朗さん(4年)は「実際に被災した方から聞く話は説得力があり、深い学びがあった。自然豊かな環境の中で新鮮な気持ちでラグビーができ、心身ともに成長できた。全国大学選手権の決勝で勝ち、合宿を支えてくれた釜石の方々に恩返ししたい」と力を込めた。
 
釜石合宿の拠点となったスタジアムに感謝を込めベンチをやすりで磨いた=7月31日

釜石合宿の拠点となったスタジアムに感謝を込めベンチをやすりで磨いた=7月31日

 
 ウイングの佐々木豪正さん(4年)は、早大ラグビー部で唯一の岩手県出身選手。紫波町出身で中学生の時、このスタジアムの完成を祝う試合でトライを決めた経験があり、「久しぶり」と懐かしんだ。春先に負ったけがが癒え、釜石合宿から本格的に練習に復帰。震災時のリアルな状況や復興の中でスポーツが果たした役割を改めて振り返る機会にもなったようで、「一日一日を大切に生き、自分が活躍することで岩手に元気を与えられたら。後悔しないよう全力で自分自身を高め、Aチーム入りして試合に出たい。その先に優勝がついてくれば」と気合を入れた。
 
「プレーで岩手に元気を」と釜石合宿に臨んだ佐々木豪正さん(左から3人目)

「プレーで岩手に元気を」と釜石合宿に臨んだ佐々木豪正さん(左から3人目)

 
 清水主将は「地域を盛り上げるスポーツの力を改めて感じた。楽しく充実した経験を積み、人として成長できた」と、釜石合宿を振り返った。「菅平の前に合宿することで日本一に向けてチームの成長を早めたい」と遠征した早大ラグビー部が目指すチーム像は「愛し愛され勝つ早稲田」。自分とラグビーについて見つめ直すワークショップの後に仲間と話し合ったと話し、「自己犠牲―きつい時に盛り上げる、仲間のために動ける、みんなができたら強いチームになる」との思いを共有する。チーム力を強化した先にあるのは日本一奪還。「釜石の皆さんと一緒に、国立の舞台で優勝を勝ち取り、『荒ぶる』(部歌)を歌う」と気持ちを熱くする。
 
 釜石市はスタジアムを活用した合宿の誘致に力を入れている。市文化スポーツ課の山﨑強課長は「1つの団体でこれほどの人数の受け入れは初めてだった。見直しが必要な部分はあるが、大規模でも受け入れられるとPRになったのでは」と手応え。ラグビーのまちの推進、経済活性化につなげる取り組みとすべく、「釜石の強みを生かし、合宿の地としての土壌をつくっていきたい」と先を見据えた。

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夏だ!海だ! 1年ぶりの水の感触に歓声 根浜海岸海開き 初日は各種アクティビティも

18日に海開きした根浜海岸海水浴場。事故防止を呼びかける啓発活動も行われた

18日に海開きした根浜海岸海水浴場。事故防止を呼びかける啓発活動も行われた

 
 釜石市の海水浴場、根浜海岸は18日に海開きした。午前中は小雨がぱらつく曇り空だったが、午後からは晴れ間ものぞき、夏を待ちわびた家族連れらが次々に来場。海で泳いだり、海遊びイベントとして用意された体験無料の各種アクティビティを楽しんだりした。海水浴場は8月23日まで開設。遊泳時間は午前10時から午後4時まで。
 
 今季の海水浴場開設にあたり、午前9時から一般社団法人釜石観光物産協会主催の安全祈願式が行われた。関係者約40人が出席。鵜住神社の花輪宗嗣宮司が祝詞をささげ、出席者の代表が玉串を供えてシーズン中の無事故を祈った。協会の新里進会長は同海岸について、「近年では三陸ジオパークとしての魅力が加わり、みちのく潮風トレイルのゲートウェイの役割も担っている。シーカヤックやサップなどの各種体験も可能。ぜひ、多くの皆さんに来ていただきたい」と話した。
 
海水浴シーズン中の無事故を祈る安全祈願式

海水浴シーズン中の無事故を祈る安全祈願式

 
遊泳開始時刻を前に監視体制などを確認する地元ライフセーバーら

遊泳開始時刻を前に監視体制などを確認する地元ライフセーバーら

 
午前10時すぎ、さっそく海に入り遊ぶ子どもら

午前10時すぎ、さっそく海に入り遊ぶ子どもら

 
 午前10時の時点で気温30.4度、水温21度。海に入った子どもたちは「水、ちょっと冷たーい」と言いながらも、浮き輪などで波に揺られる心地良さを楽しんだ。市内の小学生木村渚彩さん(8)は大きなイルカの浮き輪に乗ってぷかぷか。「海は広いところで泳げるのがいい。気持ちいいし、嫌なことも全部海が吹き飛ばしてくれる感じ。根浜にはあと3回ぐらい来たい」とにっこり。母裕美さん(47)は「根浜海岸は小さい子から大人まで幅広く楽しめる。海のあるまちで育っているので海のリスクも知りながら、遊びも楽しんでくれれば」と子どもたちを見守った。
 
 海に関わる団体でつくる実行委は海開きのイベントとして、各種無料体験を用意。シーカヤック、サップ、シュノーケリングのほか、海の安全を守る水上オートバイやレスキューボートの乗船体験もあり、多くの人が根浜の魅力を体感した。緑地帯では岩手大の海の生き物タッチプール、文京学院大のシャボン玉ワークショップなどもあり、学生らが海開きを盛り上げた。
 
海開きを記念し、サップやシーカヤックなどの体験メニューは無料で提供

海開きを記念し、サップやシーカヤックなどの体験メニューは無料で提供

 
水の出るエアー遊具は大人気。震災復興支援を機に釜石とつながる文京学院大生はシャボン玉で楽しませた

水の出るエアー遊具は大人気。震災復興支援を機に釜石とつながる文京学院大生はシャボン玉で楽しませた

 
 海水浴場開設期間中は一般社団法人根浜MIND、釜石ライフセービングクラブが監視業務で協力する。同クラブの佐々木良衡副代表(45)によると、昨年の期間中は救助に至るような事案はなく、海水浴客のマナーも良かったという。ただ、海のレジャーは危険と隣り合わせ。「海中は急に深くなる場所もあるので、水の深さを確認しながら入っていってほしい。コンクリート部分や岩場には貝殻が張り付いているため、厚いマリンシューズを履くなどしてけがの防止を」と呼びかける。また、近年は夏の気温が非常に高いため、熱中症への警戒も必要。「こまめに水分を取り、塩分補給も忘れずに。適度に水の中に入って体を冷やすことも大事」と佐々木副代表。この日は安全祈願式の後に、同クラブによる救助のデモンストレーションや釜石海上保安部による海水浴の安全啓発活動も行われた。
 
救助のデモンストレーションを行った釜石ライフセービングクラブ。遊泳中に危険を感じたら早めに助けを求めるよう呼びかける

救助のデモンストレーションを行った釜石ライフセービングクラブ。遊泳中に危険を感じたら早めに助けを求めるよう呼びかける

 
釜石海上保安部職員はチラシやキャラクター入りカードを配り、海のレジャーの安全対策を呼びかけた

釜石海上保安部職員はチラシやキャラクター入りカードを配り、海のレジャーの安全対策を呼びかけた

 
 根浜海岸の昨年度の入り込み客数は約6700人。今年は8月2日に10回目を迎える長距離泳の大会「釜石オープンウオータースイミング2026根浜」、8月8日には昨年に続き2回目となる障害者対象の「ユニバーサルビーチ」が開催される予定。

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釜石大槌地区中総体 6競技で熱戦 「拠点校部活動」制度利用の選手も参加 市教委が競技継続を後押し 

県大会出場を目指し、熱戦を繰り広げる女子バスケットボールの選手ら=釜石大槌地区中総体、13日

県大会出場を目指し、熱戦を繰り広げる女子バスケットボールの選手ら=釜石大槌地区中総体、13日

 
 2026年度釜石大槌地区中学校総合体育大会(中総体)は13日、釜石、大槌、遠野3市町の学校体育館や公共体育施設で6競技が行われた。生徒数の減少で部活動の存続にも影響がでる中、釜石市教委は本年度、「中学校拠点校部活動」制度を導入。在籍校に希望する部活がない場合、指定された拠点校の活動に他校から参加できる体制を整えた。大会には同制度を利用する生徒も参加した。各種目の上位が出場する県大会は、7月18日から県内各会場で開かれる。
 
 同地区中総体は例年9種目が設定されるが、近年は出場人数がそろわず、試合ができない種目が出ている。本年度は軟式野球、サッカー、バレーボール男子が試合を断念。柔道は計量のみ行った。複数校で合同チームを結成して出場するケースも。バスケットボール女子は釜石・大平、バレーボール女子は甲子・釜石東の各合同チームで戦った。剣道女子は団体戦なしで、個人戦のみ実施された。
 
釜石市民体育館で行われた地区中総体バドミントン競技。男子団体戦は大平と釜石が対戦

釜石市民体育館で行われた地区中総体バドミントン競技。男子団体戦は大平と釜石が対戦

 
団体戦はダブルス2試合、シングルス1試合を行って勝敗を決する

団体戦はダブルス2試合、シングルス1試合を行って勝敗を決する

 
 「部活動の地域移行化」推進の一環で、地域クラブチームの参加が可能になって今年で4年目。本年度はバレーボール女子とバドミントン男女に地域クラブの参加があった。24年度から参戦するバドミントンのKBF(釜石バドミントンフレンズ)は女子団体戦と個人戦の男女シングルス、女子ダブルスに出場。女子団体戦は3連覇を果たし、県大会出場を決めた。 
 
中総体参加は3年目。クラブチームの「KBF」女子メンバー

中総体参加は3年目。クラブチームの「KBF」女子メンバー

 
 KBFは小中学生で活動。中学生は15人が所属し、週5回の練習を重ねる。平舘杏奈主将(3年)は「小学校から一緒にやっているメンバーなので、お互いのことも分かり合っている。チームの環境もいい」と、気心知れた仲間とのびのびプレー。チームの強みは「相手に点を取られた後の気持ちの切り替え」と自信をのぞかせる。昨年度の県大会女子団体戦の成績は中総体がベスト8、新人戦がベスト4。1年生から大会出場している主要メンバーが3年生となった本年度は、ベスト4以上を目標に掲げる。
 
女子団体戦には5チームが参加。総当たりのリーグ戦が行われた

女子団体戦には5チームが参加。総当たりのリーグ戦が行われた

 
KBFは昨年の新人戦以降、さらにレベルアップした実力を発揮。試合を楽しむ余裕も

KBFは昨年の新人戦以降、さらにレベルアップした実力を発揮。試合を楽しむ余裕も

 
 卓球は男女ともに団体戦と個人戦(シングルス)が行われた。団体戦は各3チームでのトーナメントで、4単1複の3点先取制。男子決勝は甲子が3-2で釜石東に競り勝ち2連覇、女子は唐丹が3-0で甲子を下し、昨年の新人戦に次ぐ優勝を果たした。
 
卓球競技は大槌町の城山公園体育館が会場。男子は地区内6校の選手が参加

卓球競技は大槌町の城山公園体育館が会場。男子は地区内6校の選手が参加

 
女子団体戦を制し、個人戦に挑む唐丹中の選手(濃橙色ユニフォーム)

女子団体戦を制し、個人戦に挑む唐丹中の選手(濃橙色ユニフォーム)

 
 甲子中男子の米澤悠真主将(3年)は「みんなで力を合わせて練習してきたので、優勝できてうれしい」と喜びの声。追い込まれても、「かけ声や相手に負けないぐらいの(勝利への)強い気持ちがあったと思う」と勝因を明かした。県大会までに「少しでもミスを減らせるように」と強化ポイントを挙げ、「一人一人が声を出し励まし合いながら、一本一本集中してプレーできるよう頑張りたい」と意気込みを示した。
 
卓球男子個人戦には29人が参加。トーナメント戦で優勝を競い合った

卓球男子個人戦には29人が参加。トーナメント戦で優勝を競い合った

 
 本年度から始まった釜石市の「中学校拠点校部活動」では各校の活動状況を鑑み、釜石中が男子バレーボール、女子バスケットボール、剣道の拠点校に、釜石東中がサッカーの拠点校となり、在籍校で同種目の部活ができない生徒を受け入れている。本大会には同制度を利用する生徒2人が参加し、試合の機会を得た。
 
 釜石中の女子バスケに参加する釜石東中2年の千葉向日葵さんは、小学3年時から始めた競技を続けたいと同制度を利用。家族の送迎で放課後、釜石中に通い、練習を続けている。「たくさんの人と(好きなバスケが)でき、いろいろな大会にも出られてうれしい。みんなと話をするのも楽しみ」と千葉さん。中総体では先発メンバーとして出場し、チームの勝利に貢献した。
 
釜石は大平との合同チームで出場し、大槌と対戦。拠点校部活動制度を利用し釜石中で活動する千葉さん(右上)も躍動

釜石は大平との合同チームで出場し、大槌と対戦。拠点校部活動制度を利用し釜石中で活動する千葉さん(右上)も躍動

 
巧みなドリブルで相手をかわし、得点を重ねる釜石の選手

巧みなドリブルで相手をかわし、得点を重ねる釜石の選手

 
 釜石中女子バスケ部は今大会、大平中との合同チームで出場し、大槌学園を破って県大会出場を決めた。釜石中の菊池星那主将(2年)は「両校メンバーのコミュニケーションがとれるよう互いに声をかけ合い、最後まで笑顔で試合ができた」と振り返り、「県大会はレベルが高いので、今日の課題を意識しながらさらに練習を重ねていきたい」と話した。釜石女子部顧問の櫛引かおり教諭は「2校一緒の練習は週末に限られ、練習試合もにわかに組んでとなると難しい側面もあったが、回数を重ねていくごとに深化。人数が増えた分、アクシデントがあっても選手交代に臨機応変に対応が可能」とメリットも示した。
 
大槌を大差で破り県大会出場を決めた釜石・大平合同チーム。「まずは初戦突破を」と県大会へ意欲を高める

大槌を大差で破り県大会出場を決めた釜石・大平合同チーム。「まずは初戦突破を」と県大会へ意欲を高める

 
 今大会では同日開催の遠野市大会と連携し、2競技を同じ会場で行った。審判員の相互応援をしやすくし、効率的な大会運営を図るもので、ソフトテニスは遠野運動公園テニスコートで、バスケットボールは大槌学園体育館で、釜石大槌地区と遠野市の各大会を同時進行で実施した。
 
隣のコートでは遠野市中総体の試合が行われ、これまでとは違った雰囲気に。応援の家族も2倍に

隣のコートでは遠野市中総体の試合が行われ、これまでとは違った雰囲気に。応援の家族も2倍に

 
2026年度釜石大槌地区中学校総合体育大会成績一覧表はこちら