kamaishi_fp_admin のすべての投稿

震災祈念碑に「あなたも逃げて」〜釜石鵜住居復興スタジアム、ワールドカップ観戦客に教訓伝える

震災祈念碑に「あなたも逃げて」〜釜石鵜住居復興スタジアム、ワールドカップ観戦客に教訓伝える

震災祈念碑を除幕し、海に向かって黙とうする関係者

震災祈念碑を除幕し、海に向かって黙とうする関係者

 

 今秋のラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となる釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムに、東日本大震災の教訓、避難の重要性を訴える祈念碑が建立され、16日、現地で除幕式が行われた。碑に記された言葉は「あなたも逃げて」。悲劇を繰り返さないようにとの遺族らの願いを刻む言葉は、国内外から訪れる観戦客らに「あの日」の教訓を発信し続けるメッセージとなり、未来の命を守る。

 

 祈念碑は黒御影石製で、高さ約1・5メートル、幅約2メートル、奥行き約70センチ。盛岡市出身で東京在住の書家武田夏実さん(59)が揮ごうした「あなたも逃げて」と文字が刻まれている。

 

 上部には窓のような四角い箱型の造形物が載っている。のぞいてみると、見えるのは鵜住居の街並み。あの日の真実を見つめることで教訓をしっかり受け止め、同時に未来も見つめてもらえるよう思いを込めた。

 

 傍らには避難を訴える日本語と英語の説明板も設置。「命は、あなただけのものではありません」「自らの命が助からなければ、人を助けることができないから。だから必ず逃げて」などと呼び掛ける。

 

 祈念碑は同スタジアム西側にある掲揚ポールそばに整備された。そこは旧鵜住居小の跡地。震災時、校舎は津波にのまれ事務職員が行方不明のままとなっている。

 

 今も戻らぬ大切な人を思う遺族が、「逃げる」という避難の教訓を伝え続けるため形に残すべきだ―と、鵜住居地区復興まちづくり協議会(藤原博会長)に要望。思いをくみ取り、地域住民らからの寄付金(約200万円)を活用し同協議会が祈念碑を整備した。用地は市有地を無償で借りた。

 

 降りしきる雨の中で行われた除幕式で、同協議会の佐々木憲一郎会長代行(51)が刻まれた言葉に込めた思いを打ち明けた。「私は逃げる。だからあなたも逃げて。相手を思いやる、やわらかい言葉。被災した私たちだからこそのメッセージ。それだけでなく、逃げたくても逃げることができなかった人の声かもしれない…」。世界中から訪れる観光客でW杯が盛り上がることを望む一方、この地での開催意義を考えてほしいとも願う。雨風に耐える祈念碑。「未来の命を守ってくれる」と信じる。

 

 式に駆け付けた武田さんは「刻まれたのは呼び掛け、祈りのような願いの言葉。優しいけど凛(りん)とした叫びをイメージし、子どもたちも読めるように分かりやすく、動きのある印象強い字体にした」と紹介。「逃げる」ことが記憶に残り、伝えられていくことが「生きる」ことにつながる―と思いを寄せた。

 

 野田武則市長は「悲劇を繰り返さないまちづくりへ祈念碑が大きな役割を果たす」と、震災の教訓を次世代につなぐ思いを強めた。

 

(復興釜石新聞 2019年6月19日発行 第800号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

釜石シーウェイブスRFC選手紹介2019 第3弾『山田 龍之介選手』

釜石シーウェイブスRFC選手紹介2019 第3弾『山田 龍之介選手』

釜石シーウェイブスRFC選手紹介2019 第3弾『山田 龍之介選手』

山田 龍之介(やまだ りゅうのすけ)選手(所属先:釜石市役所 職員)プロフィール 
2019年加入/1991.10.12生(27歳)/187㎝/108㎏/北海道釧路郡釧路町出身/立教大学卒
 
●ラグビーを始めたきっかけ:高校から。山岳部と兼部で良いと言われたから。(最終的にはラグビー部がメイン)
●ポジションの遍歴:LO→No.8→LO/FL/No.8
●ニックネーム:リュウ
●趣味:読書、散歩、お笑いを見る
●好きな食べ物:ラム肉
●釜石のオススメ:大自然、人が優しい
●出身地のオススメ:釧路:食べ物がおいしい
●試合前のルーティン:最大限の準備、周りに左右されずに過ごす
●ストロングポイント:セットプレー、仕事量
●サポーター、ファンへメッセージ:いつも応援ありがとうございます。より一層応援していただけるようなチームに、プレーヤーになれるよう日々努力します。よろしくお願いします。

 

インタビュー:2019年5月11日(釜石シーウェイブスクラブハウス)
企画・編集:釜石まちづくり株式会社
取材・文:市川香織(釜石まちづくり株式会社)
写真:西条佳泰(Grafica/LiFESTYLE Lab.)

 

釜石でラグビーをするという事は、日本でラグビーをする上で“特別な意味がある”

 

山田 龍之介選手

 

ーー入団の経緯を教えてください。

 

山田選手:

僕がNECから移籍する事になった際、関東圏は近くに他のチームもたくさんあるので、話を頂いたりこちらから聞きに行ったりしてたんですけど、僕にとって“釜石”というのは“復興と共にあるチーム”で、釜石でラグビーをするという事は、日本でラグビーをする上で特別な意味があると思っていました。
 
それで、NECのコーチを通じて桜庭さんと繋いで頂き、自分から「釜石に興味があります」とお伝えし、実際に桜庭さんと会って色々と話をさせて頂いて「行きます!」と決めた感じですね。

 

ーーSWとNECはこれまでもけっこう対戦がありましたよね。近年は特にたくさん交流がありましたね。

 

山田選手:

そうですね。僕がNECに入団した2014年に北上招待で対戦したんですけど、釜石に負けて・・・苦い思い出ですね。加入して2戦目くらいの試合で、反省しながらの帰りの新幹線はすごくチームの雰囲気が暗くて・・・よく覚えています。
 
そしてまた、2017年に北上招待で対戦し、その後にNECの方にも来てもらって、昨年の7月には「あびこラグビーDAY」でも対戦しましたね。
その時のSWの応援団の印象が強くて、わざわざ我孫子のグラウンドまで応援に来てくれる熱い応援団がいるという所も、釜石に決める上ですごくプラスの材料になりました。

 

ーーやっぱり釜石と対戦すると、この“応援”って気になりますか?

 

山田選手:

そうですね、試合中は集中しているので、敵味方どちらの応援もあんまり気にはならないんですけど、こうして釜石に来て、普段の準備の時からこれだけ応援してくれる人がいるという事を実感しながら過ごしていると、やっぱりそれは“やらなきゃな!”っていうモチベーションに繋がりますよね。

 

ーー試合中の応援で思い出したんですけれど、先日のIBC杯の時に、釜石シーウェイブスジュニア(SWJr.)の子供たちがたくさん来ていて、その中の男の子たちが「りゅうのすけー!がんばれー!」って声援を送っていて、「加入したばかりなのにもうすごい人気だ!」って。もしかして、子ども達ともう交流しましたか?

 

山田選手:

あ、あれは実はちょっと裏話があって(笑)。僕は今、釜石市役所で働いているんですけど、直属の上司の息子さんがSWJr.にいてあの試合を親子で観にいらしていて、それで音頭を取ってくれたみたいで・・・。

 

山田 龍之介選手

(写真:釜石シーウェイブスRFC)

 

ーーそうだったんですね、すごく一生懸命に声援を送っていましたよ!

 

山田選手:

僕も試合中は誰が言ってくれているのかわからなかったんですけど、入ったばっかりなのにすごい親しみを込めて、フランクに呼んでくれる人がいるなぁと思っていたら、そういう訳でした。

 

ーーJr.のスクールに教えに行ったわけではなくて?

 

山田選手:

いや、あの時が初対面でしたね。でも今、選手が交代でスクールに指導に行っているんですけど、この間の日曜日が僕の番で行って来たところです。

 

ーー先ほど少し出ましたが、お勤め先は釜石市役所。どんなお仕事を?

 

山田選手:

総務課なので、普段はあまり市民の方と直に接する部署ではないですね。市役所職員が申請をしに来たりとか、ハンコをもらいに来たりとか、そういう内向きの仕事が多いところです。
課のみなさんはSWの活動にすごく理解を持って下さっているので、ありがたいです。
NECの時も社員選手として働いてはいたんですけれど、10時出社15時上がりくらいのスケジュールが多かったので、今のスケジュールにはまだちょっと慣れていないですね。

 

ーー暮らしてみて、釜石のまちの印象はどうですか?

 

山田選手:

一番は、山に囲まれている感じがすごい新鮮というか、圧迫感というか(笑)。
地図で見る岩手ってすごい広いんですけど、実際に自分がそこに立つと狭く感じるというか、ここからこう出られないんじゃないかっていう(笑)。
 
鹿もいっぱい出るし、結構びっくりしました。僕、北海道の出身なので、車で走っていると鹿が出てくるとかは割と多かったんですけど、こんなに“町なかにもゾロゾロ”っていう光景にはびっくりしましたね(笑)。

 

ラグビーが出来る事が当たり前じゃないという事を一番理解しなきゃいけないチーム

 

山田 龍之介選手

 

ーー同い年のメンバーが多いですよね。知っていた選手はいましたか?

 

山田選手:

同期、意外といっぱいいますね。小野ちゃん、木村優太、水本、髙橋拓也。ただ僕の高校(東京都立大泉高校)は、東京から出て試合するようなチームでは無かったので、知っている選手はいなかったです。
 
ただ、NECでソアさん(ホラニ龍シオアペラトゥー選手)と1年間一緒だったので、すごいありがたい存在です。
SWはみんな働いている場所もバラバラで、そこから仕事終わりでバッと集まって、練習して・・・って感じだったので、最初は流れとかが良くわからなくて、知っている選手がいるのは心強かったです。
 
小野ちゃんとか水本は、入ってすぐに「たぶん同い年だと思うよ」って話かけて来てくれて嬉しかったですね。この間、その同期メンバーで町に飲みに行ったりもして。
若いメンバーが多いこのチームの中で、この年になってもこんなに同期がいるんで、仲を深めながら、本分の方でしっかり自分達が中心になって盛り上げて行けたらなと思います。

 

ーー春シーズンここまで、チームとのフィット具合はどうですか?

 

山田選手:

そうですね・・・フィットさせなきゃならない部分と、逆に染まっちゃいけない部分があると思っています。
入った当初、自分の思い描いていた理想というか、イメージとのギャップが結構ありました。そういう所については、これからもっとラグビーで信頼を得て、チームに影響力のある人間になって、もっとチームを良くしていきたいと思いますね。自分をチームにフィットさせなきゃフィットさせなきゃ・・・だけではなくて。

 

ーーそのギャップに感じた部分っていうのはどういう?差し支えなければ・・・。

 

山田選手:

一番は、やっぱり釜石SWって、“震災復興”とか“地域に根差した”という言葉と一緒に語られる事が多いと思うんですけど、果たしてそこがどれだけチームとして機能しているのかな?というのが疑問でした。
 
“地域に根差した”とはいえ、何かこう・・・釜石市民からは縁遠い存在なのかなとも現時点では感じていて。
我孫子にまで来てくれるファンがいてという話をさっきしましたけど、そういう根強い力強いサポーターがいて、“地域に根差させてもらっている”ような・・・。
釜石と言う物理的な場所に、ラグビーが出来る人が集まっているチームという印象が今の時点ではありますね。
 
逆に、関東圏にはもっとたくさんチームがあって、だからこそ地元に愛される努力を各チームがしていると思うので、チームの方から地域の皆さんに歩み寄って行くという部分が、まだまだこのチームには足りていないのかなと。でも、そこは改善の余地があって、伸びしろの部分じゃないかなって思います。

 

山田 龍之介選手

 

ーーそこは、山田選手からチームに提案して行きたい事もありますか?

 

山田選手:

そうですね、それこそ、さっき話に出たSWjr.の指導に交代で行くにしても、別に義務だから行くんでもないし、あとは地域イベントに呼んで頂いて参加する時にも、なんとなく行くだけじゃ仕方ないし。
自分達って、そういう方々がいるからラグビーが出来ている存在で、ラグビーが出来る事が当たり前じゃないという事を一番理解していなきゃいけないチームだと思うんで。
若いチームだけに、高校から直接来ている選手もいてまだ分からない部分もあるとは思うんですけど、そういう所に関しては手本になれるよう、行動や態度で示して行ければと思います。
 
あとは、中野さんとか小野ちゃんも良く言ってますけど、“ONEチーム”になる事がラグビーでは大事だと思っていて、そこがまだ足りていなかったり・・・。働いている場所が違うので、一緒に過ごす時間が短いというのもあるんですけど。
 
そういう“ONEチーム”になるという部分は、グラウンド上でもグラウンド外でも、まだ腹を割っていない、殻を破っていない選手もいるなと感じています。ラグビーのプレーでもそうだし、グラウンド外でも、まだ殻にこもってるっていうか・・・。
まぁ、それこそ、30何才の選手と10代の選手がすぐに腹を割って話せというのもなかなか難しいかとは思うんですけど、それでも“ONEチーム”になって、みんなでラグビーをやるには必要です。
 
そういう意味もあって、今年は“チームソーシャル”をいっぱいやりたいって言っていて、この間はここ(釜石市球技場)でグラウンドゴルフをしたり、クラブハウスでBBQをやったりとかして。
そういうしっかりした事でもいいし、もっとざっくばらんに年齢も国籍も関係なく、みんなで笑顔になれるような、何だろうな・・・「一発芸大会」とか(笑)。そういう事とかも、キャプテンが同期にいるんで相談してやりたいなと。それが一つのきっかけになれば、きっとグラウンドにも出ると思うんで。

 

ーー中野キャプテンも、そこを大事にして行きたいとインタビューでお話してくれました。

 

山田選手:

ラグビーって、“絆”と言うか何て言うか・・・チームとして一つになれていないとなかなか難しくて、チームの為に体を張りたいと思えるようなチームじゃないといけないし、“あいつがいるから大丈夫って”お互いに信頼できるような関係でないと出来ないと思うので。そこは多分、試合に出ている15人、ゲームメンバーの23人が良ければいいというものでもなくて。
 
前にNECのコーチに言われたんですけど、「チームが一つのチェーン(鎖)だとしたら、そのチェーンの強度って一番弱い部分で決まるから」って。だから、試合に出るメンバーが強いだけじゃダメだし、“ONEチーム”になる中で、チェーンが切れるのは一番弱い部分から切れるので、ちょっとしょげている選手やモチベーションが下がっている選手がチームにいたら、そういう選手を気にかけたりっていうのも中堅以上の僕たちの年代の役目かなと思います。

 

ーー特にSWだとその年代の皆さんが核になりますよね。

 

山田選手:

みんな若いっすからね(笑)。
 

ーー下の子たちはどうですか?可愛いですか?

 

山田選手:

そうですね、可愛い・・・のかな?(笑)。
可愛いっていうより、何だろう・・・、ラグビーをやる上では(そのスキルなどを)“知っているか知らないか”という事が大きくて。例えば高校からそのまま直接SWに入るとなると、方法を知ってさえいれば出来る能力はある事でも、どうやれば良いのかやり方を知らないだけだったり、そのスキルを知らないから出来ていない・・・っていう若い子がけっこういます。
そこにちょっと、今まで誰も教えてあげられなかったのかな?っていう、誰か教えてあげれば良かったのに、っていう気持ちを感じる事はありますね。
 
僕より若い子たちは、ウエイトトレーニングとかをすごく熱心にしていて、僕はウエイト全然強くないんですけどみんなとても強くて、そういうフィジカルの強さがせっかくあるのに、それを上手くグラウンドで出せていない所がすごいもったいないと思うし。
僕もそれほど経験値のある方ではないですけど、このチームの中ではある方だと思うので、そのスキルや経験を伝えてプラスにしていけたらって思います。

 

ーー山田選手は気が付いたらすぐ言葉で伝えてあげるタイプですか?

 

山田選手:

そうですね、まぁそんなに口が上手い方ではないので、上手く伝わっているかどうかはわからないんですけど、大事だと思ったことは伝えるようにしています。
 
あとは、もっと映像をしっかり見直した方がいいよという事も言いますね。せっかく撮ってもらっているので。
練習終わってウエイトするのも良いけど、ウエイトそれだけ強いんだからもっと考えてラグビーする。良かったのと悪かったのを映像で見比べて、次の日の練習に入る前に、良い時と悪い時の差はこれだからここを意識すればもっといいプレー出来るんじゃないかとか頭を整理し、考えてラグビーする・・・という事も口酸っぱく言ってますね。

 

最大限準備した上で、自分たちの持てるもの、準備したものを全部出す

 

山田 龍之介選手

 

ーーここまでの、ご自身の仕上がりについてはどうですか?

 

山田選手:

僕自身というよりも、チームでやるスポーツなので、チームとしてここまで中華台北代表と秋田NBと対戦して、自分たちがこの春から取り組んで新しくやりたい事があるんですけど、そこに対する達成度でいうとまだまだかなという感じはしますね。
 
やっぱり練習がそのまま試合に出ているなと。今の時点では練習で精度が悪い時が多く、それが練習よりプレッシャーがかかる試合になると、やっぱり上手く行っていないなぁと。
だから練習をもっと良いものにしていかないと、これから先のTLチームとの試合に向けて、なかなか厳しいんじゃないかなと思います。

 

ーーその、TLチームと対戦する“カップ戦”がいよいよ6月からスタート。どんな気持ちで臨みますか?

 

山田選手:

TLとの対戦だからと言って、個人的にはそんなにモチベーションとかは変わらないですけど、チームとしては一つ上のチームと対戦する事になるので、やっぱり準備の部分で負けちゃいけないなって思います。
 
僕らのチームって、残業を何時間もしている選手もいるし、時間が限られているんですけど、でもその中でも、さっき言ったように映像を見たりだとか、個人の体調管理だったり、やれる準備は全部やらなきゃならないですし、そういう準備の所で負けたらスタートラインにも立てないんで。最大限の準備をした上で、自分たちの持てるもの、準備したものを全部出して、そこでやっと互角ぐらいだと思うんですね。
準備の段階で負けちゃうとか、準備してきたものも出せずに終わるというのは避けたいですね。

 

山田 龍之介選手

 

ーーTLがどういう舞台なのかを知っていらっしゃるので、チームに対してのご自分の役割というか、そこはブレずに「ここが自分達の目指す基準」なんだっていうのを・・・。

 

山田選手:

はい。そういう“スタンダード”まで、遅れている選手がいたらプッシュしてあげたいです。
さっき言ったように、若い子ってまだ知らないだけの事も多いので、どういう所がスタンダードかがわからない子もいると思うし。何でそれが必要なのか、何で映像みるのが大切なのか、自分でやって実践して学ばないとその大切さってなかなかわからないと思うので、わかるまで外からプッシュしてあげるのも僕の一つの仕事だと思います。

 

ーー昨シーズンを振り返ってリーダー選手にインタビューにした時に、小野選手が「そのTLレベルのスタンダードの部分は、星野選手がそれこそ口酸っぱく言ってくれていた」というお話があったので、山田選手にもその部分はぜひお願いしたいです。

 

山田選手:

あんまり言うとけっこう小言みたいで、進んでは言いたくはないんですけど、僕も今まで先輩の方々とか、嫌われ役じゃないんですけど言ってくれる存在があって、そういう事の大切さに気づけたので、今度は僕がそれを下の世代に伝えようと。この若いチームでは、それを僕がやっていかなきゃないなと、2か月くらい過ごして思っています。
 

ーー今シーズンの個人目標は?

 

山田選手:

まずは“試合に出るというのが最低限”という言い方はちょっと違うかもしれないですけど、試合に出て貢献するというのが一つありますし、今までは周りに強いボールキャリアとか前に行ってくれる選手がたくさんいたんで、自分はサポートプレーに徹してやる事が出来ていたんですけど、今度からは自分でももっとボールを持つプレーもやっていかなきゃいけないなと思っているんで、そこは僕のラグビー選手としてのキャリアでの一つのチャレンジだと思って、成長出来る良いチャンスにしたいと思っています。

 
 
 

そして、ジャパンラグビートップリーグカップ2019(カップ戦)が先日開幕しました。
釜石SW、次戦のお相手は、トップリーグチームのクボタスピアーズ。6月29日(土)、秩父宮ラグビー場(東京)で11時30分キックオフです!

 

第1節 6月23日(日) 14:00 対 キャノンイーグルス:いわぎんスタジアム
第2節 6月29日(土) 11:30 対 クボタスピアーズ:秩父宮ラグビー場
第3節 7月06日(土) 14:00 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ:釜石鵜住居復興スタジアム
開催中止(日本ラグビー協会リリース)
第4節 7月13日(土) 16:30 対 三菱重工相模原ダイナボアーズ:秩父宮ラグビー場
第5節 7月20日(土) 18:30 対 コカ・コーラレッドスパークス:えがお健康スタジアム(熊本県)

 

最新情報、詳細は釜石シーウィブスの公式サイトでご確認ください。
http://www.kamaishi-seawaves.com/

まち歩きを前に、マップでルートを確認

震災風化防止へ散策楽しむ〜ゲーム感覚でまち歩き、県内外から156人参加

「フォトロゲイニング」に県内外から参加した人たち

「フォトロゲイニング」に県内外から参加した人たち

 

 地図上にあらかじめ設定されたチェックポイントを制限時間内で多く巡り獲得した合計得点を競うスポーツ「フォトロゲイニング」の三陸版イベント「三陸ジオパークフォトロゲイニングフェスティバル」沿岸南部エリア大会が15日、釜石市と大槌町で開かれた。県の三陸防災復興プロジェクトの一環。あいにくの雨模様だったが、県内外の56チーム156人が三陸の豊かな自然に触れるまち歩きやゲーム感覚での散策を楽しんだ。

 

 フォトロゲイニングは走りか歩きで移動し、制限時間内にチェックポイントで決められたポーズで写真を撮る。チェックポイントの難易度によって得点は異なり、合計点の多いチームが上位となる。観光とスポーツを組み合わせたイベントとして近年人気が高まっている。

 

 発着点の釜石市民ホールTETTO屋外広場で開会式が行われ、県同プロジェクト推進室の小野寺宏和室長が「三陸では初めての開催。豊かな自然、魅力を感じてもらいながら、震災復興の現状を見てほしい」と激励した。

 

 釜石港を一望できる「魚河岸テラス」や自然に囲まれた「釜石鵜住居復興スタジアム」、「ひょうたん島」の愛称で親しまれている蓬莱島など、三陸沿岸の景勝地や震災遺構、みちのく潮風トレイルを取り入れた39カ所をチェックポイントに指定した。2市町をまたがっているため、シャトルバスも運行。各チームは会場で配られた地図を基に作戦を練ってから出発した。

 

まち歩きを前に、マップでルートを確認

まち歩きを前に、マップでルートを確認

 

 参加者は雨が降る中、「しんどい」と漏らしつつ歩き回り、チェックポイントに着くとポーズを決めて写真撮影。地元釜石から参加した川端海惺君(双葉小6年)は「ずっと住んでいるけど、行ったことのない所がある。まちの良さをたくさん見つけたい」と歩みを進めた。

 

 奥州市の梅内悠登君(胆沢第一小4年)は「大変だったけど楽しかった。シカを見た」とにっこり。母恵さん(47)は「観光スポットを無駄なく回れた。(悠登君が)復興の様子も見て何かを感じてもらえたら」と見守った。

 

 震災の風化防止、三陸地域に関心を持ってもらうとの期待が込められた同フェス。沿岸北部エリア大会は7月6日に普代村と野田村で開かれる。

 

(復興釜石新聞 2019年6月19日発行 第800号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

「釜石ふだん記の会」会誌を寄贈〜26年間の活動を刻む「多くの人に見てもらえれば」、市立図書館

「釜石ふだん記の会」会誌を寄贈〜26年間の活動を刻む「多くの人に見てもらえれば」、市立図書館

 会誌を贈った千葉会長(右)と桑畑さん

会誌を贈った千葉会長(右)と桑畑さん

 

 釜石市の文章運動グループ「釜石ふだん記(ぎ)の会」(千葉勝美会長)は11日、26年間の活動で発行した会誌「ふだん記」60冊と会員向けの情報紙159部を小佐野町の市立図書館(高橋悦子館長)に寄贈した。

 

 同会は人生記、旅行記、生活記などいわゆる「自分史」を気軽に文章にして記録する活動を行っているグループ。1992年に県高齢者大学釜石校で開講された自分史の作成講座を受講、修了した二十数人により結成された。グループ名の「ふだん記」とは、普段着からきたもの。よそゆきではなく、上手下手でもない「記録」という思いが込められている。

 

 会誌第1号は同年7月に発行。投稿したのは8人だった。2、3年たって入会した千葉会長(93)=中妻町=によると、「投稿者が少なく、すぐに終わるとみんなが思っていた」という。それに反し、自分史だけでなく、社会や文芸、風物、身近な出来事など多彩な内容の文章が寄せられ、年に2~3号の発行を続けている。

 

 最新刊は、昨年2月に発行した第60号。記念の特集、家族や旅の思い出など13編を掲載している。

 

 現在会員は50~90歳代で、釜石市をはじめ大槌町、北上市、花巻市、埼玉県川越市に10人。元教員、元看護師など釜石と縁のある人たちが、「みんなで書いてみんなで読もう」「気軽に書こう」を合言葉に、文章を寄せている。

 

 東日本大震災や戦争体験、日々の生活で感動したことなどを題材に寄稿している桑畑恒夫さん(83)=大町=は「文字に残すことで当時の思いを忘れず振り返ることができる。仲間の人生を感じることは自分にとってもプラスになる」と話す。

 

 庶民の歴史や思いがいっぱい詰まった会誌を手に、「どんな生き方をしてきたか、残したい」と千葉会長、目指すは「人生、悔いなし」。年齢とともに書くことがおっくうになる―と言うが、生きがいでもある。「会員が保存するより、多くの人に見てもらった方がいい」と今回の寄贈を決めた。

 

 同館では、ちょうど郷土資料の収集に力を入れようと考えていたところ。高橋館長は「地域の人が書いたもので、共感する部分が多いと思う。手作り感満載なところも親しみが持てる。読み継いでもらえるよう大切に保管していく。たくさんの方に見てもらう機会をつくっていきたい」と感謝した。

 

 同会では現在、新刊発行に向け編集作業を進めている。新たな仲間も募集中。問い合わせは千葉会長(電話0193・23・7896)へ。

 

(復興釜石新聞 2019年6月15日発行 第799号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

津波防災機能を向上させ、規模も拡大した水門、防潮堤の威容を体感する住民

小白浜海岸防潮堤を見学、地域住民「安心せず、避難を」〜6年をかけ3月に完成

津波防災機能を向上させ、規模も拡大した水門、防潮堤の威容を体感する住民

津波防災機能を向上させ、規模も拡大した水門、防潮堤の威容を体感する住民

 

 東日本大震災の復旧事業として県が施工した「小白浜海岸水門・防潮堤」の完成見学会は9日、地域住民25人が参加して行われた。沿岸広域振興局の担当者が案内し、住民は津波を想定した防災機能の高度化、優れた操作性を確認した。担当者は「津波の備えは向上したが、万一の際は避難する意識を持ってほしい」と訴えた。

 

堤体構造、設備を一新

 

 同防潮堤は水門や陸閘(りくこう)を備えていたが、震災の津波で壊れ、水門の機能も失った。復旧工事は2013年度から6年をかけ、今年3月に完了した。総事業費は約70億円。

 

 工事では、片岸川河口の水門部分を海側に85メートル移し、震災前には水門の右岸と防潮堤の北側(小白浜集落側)設置点の市道にあった陸閘を市道側の1カ所に集約した。片岸漁港につながる道路は、堤体の南端、片岸グラウンド側に「乗り越え式」で整備した。

 

 防潮堤の総延長520メートル、高さ14・5メートル。開閉する鉄製の水門は高さ4・7メートル、幅7・2メートルが2基。1基の重さは約100トンあり、機械や通信機器を収納する操作室3棟は堤頂から約7メートル立ち上がる。

 

 堤体の構造、形状は旧設備を拡充し、「粘り強い機能を持たせた」(担当者)。

 

 陸閘は幅7・2メートル、高さ4・7メートル、延長99・12メートル。海側に回転式の門扉を設置した。

 

 水門の閉鎖は、消防団員などの安全を確保する「県水門・陸閘自動閉鎖システム」に対応。津波注意報以上のレベルで自動的に起動し、約4分で閉鎖する。解除は遠隔操作、手動でも可能。陸閘の閉鎖も同様で、通行車両、人に拡声器で注意を促し、ランプやLEDの文字盤、遮断機で操作を周知する。

 

 遠隔操作の指示は県庁、沿岸広域振興局のほか、釜石市役所、釜石大槌地区消防本部庁舎でも可能だ。

 

 沿岸振興局土木部の千葉信英副部長は「防潮堤は地権者、地域の協力で完成できた。しかし、津波防災に完璧はない。あくまでも避難が大事」と強調した。

 

 小白浜地区の70代の女性は「説明を受け、立派な設備ができたので安心しました。でも、避難する気持ちは忘れてはいけない」と語った。

 

 市内では21漁港・海岸で河川の水門などの復旧工事が行われ、この3月までに小白浜など11カ所が完成した。

(写真説明)

 

(復興釜石新聞 2019年6月15日発行 第799号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

貝画で伝える「ありがとう」〜鵜住居スタジアムを壁画で飾る、市内小中学生らの力結集

貝画で伝える「ありがとう」〜鵜住居スタジアムを壁画で飾る、市内小中学生らの力結集

感謝の気持ちが詰まった壁画を背に思いを発信する生徒ら

感謝の気持ちが詰まった壁画を背に思いを発信する生徒ら

 

 縦2・5メートル、横12メートル。ひときわ目を引くモザイクアート(巨大壁画)「ありがとう貝画」が、ラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となる釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムに出現した。バックスタンド東側サイドを飾る壁画には、三陸産ホタテやアカザラガイの貝殻約6千枚を活用。市内の小中学生らの力を結集し、アートでW杯を盛り上げようと製作された。

 

 企画したのは、市内の小中学校全14校の児童生徒の代表者による「かまいし絆会議」で、子どもが主役のW杯盛り上げを目的に2017年8月に始動した。加えて、東日本大震災からの復興に取り組む姿を国内外に伝える「三陸防災復興プロジェクト」の一環として実施。今年に入ってから、復興支援への感謝の気持ちを伝える壁画と歌の製作に本格的に取り組んできた。

 

 子どもたちの思いを散りばめた壁画は、大漁旗がモチーフ。郷土芸能の虎舞、未来に向けて進んでいくSL銀河、まちを見守る釜石大観音などをデザインし、ありがとうの文字と「キズナ」との隠れ文字が入っている。

 

 貝殻は各学校に振り分け、赤や青、黄などの塗料で色付け。2千人余りの児童生徒が作業に取り組んだ。色塗りされた貝殻を貼り付ける作業は3月に実施。市内で製作イベントを開き、参加した市民ら約130人が仕上げた。

 

 9日に同スタジアムで開かれた除幕式で、同会議を代表し壁画専門部会の矢内舞さん(唐丹中3年)があいさつ。「一つ一つ思いを込めて色を塗り、他の学校と協力して作り上げた。釜石の明るい未来の実現になれば」と思いを発信した。

 

 小林結愛さん(釜石東中3年)は想像以上の出来栄えに感動。「釜石の魅力がいっぱい詰まっている。良さをたっぷり味わってほしい」とW杯盛り上げに一役買う取り組みに充実感をにじませた。

 

 出席した同会議代表の中学生10人は、感謝の歌「ありがとうの手紙」も披露。各学校からフレーズを募り、専門家の助言を得ながら曲に仕上げられた。

 

(復興釜石新聞 2019年6月12日発行 第798号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

 

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

ファイル形式: PDFファイル
データ容量: 5,259 KB
ダウンロード


 

【表紙】ラグビー界のレジェンドが釜石に!
【P2〜3】6月は「いわて男女共同参画推進月間」です
【P4〜5】防災行政無線について/プレミアム付商品券事業実施/後期高齢者医療保険料/放送大学入学生募集
【P6〜7】ジャパンラグビートップリーグカップ2019開催/日本代表対フィジー代表戦での来場方法/やっぺし!ラグビーワルドカップ推進本部通信
【P8〜11】市民のひろば/まちのお知らせ
【P12〜13】5月のまちの話題
【P14〜15】保健案内板
【P16〜19】復興情報/道路開通/入居者募集/鉄の歴史館夏季特別企画展
【P20】東日本大震災 復旧・復興支援活動フォーラムの開催/前期地域会議の開催

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1228942_2596.html
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
ラグビー教室で、子どもらを見守る五郎丸歩選手

五郎丸選手らがラグビー指導〜子どもら楽しく「強くなる」、岩手銀行など支援

ラグビー教室で、子どもらを見守る五郎丸歩選手

ラグビー教室で、子どもらを見守る五郎丸歩選手

 

 元ラグビー日本代表で主将も務めた広瀬俊朗さん(37)、トップリーグ・ヤマハ発動機の五郎丸歩選手(33)をコーチに迎えたラグビー教室が9日、釜石市甲子町の市球技場で開かれた。2015年ラグビーワールドカップ(W杯)英国大会で大活躍し、一躍スターとなった五郎丸選手。ラグビースクールで練習に取り組む子どもらは、あこがれの選手と一緒に、だ円のボールを追いかけ、元気な声を響かせた。 

 

 この教室は、ラグビーW杯釜石開催を盛り上げようと、岩手銀行(田口幸雄頭取)、フランスの証券会社ソシエテ・ジェネラル証券(ラファエル・シェミナ代表取締役)が共同企画した。

 

 釜石シーウェイブス(SW)ジュニアで活動する児童・生徒45人が参加。広瀬さんは「みんなで協力して何かをやり遂げる喜びを体感しよう」、五郎丸選手は「基本プレーを楽しく学ぼう」と呼び掛けた。

 

ラグビー教室に参加した釜石SWジュニアの子どもら

ラグビー教室に参加した釜石SWジュニアの子どもら

 

 トップ選手らは、パス練習やタッチラグビーに元気に取り組む子どもらにラグビーの楽しさや心構えを伝えた。五郎丸選手が鮮やかなコンバージョンキックを決めて見せると、大きな歓声が上がった。子どもらは「ルールを守ってプレーすれば、楽しいし、強くなる」と話した。

 

 子どもらと一緒に汗を流した五郎丸選手は「(釜石を舞台に先日NHKテレビで放送された)『鶴瓶の家族に乾杯』ではお世話になりました」とあいさつ。「ラグビーワールドカップを機に、ますます釜石が元気を取り戻してくれれば」とエールを送った。

 

(復興釜石新聞 2019年6月12日発行 第798号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

鳥の鳴き声に耳済ませ、福士の森で観察会〜豊かな自然を再認識、アオゲラなど新たに確認

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

 

 釜石市の自然に親しむ市民の集い事業「山野の鳥観察会」が2日、甲子町大畑の福祉の森で開かれた。震災後は昨年に続き2回目の開催。釜石野鳥の会(臼澤良一会長)の6人を講師に16人が野鳥観察を楽しみ、地元が誇る豊かな自然に理解を深めた。

 

 観察に先立ち臼澤会長は「野鳥も人も地球の仲間。大きな声や音を出さないなど『やさしい気持ち』で、鳥たちの生活を見せてもらうという姿勢が大事」と注意を促した。

 

 参加者はグループごとに散策路を進み、鳥の鳴き声に耳を澄ませた。野鳥の会の会員にならい、声がする方向に双眼鏡を向けると、高木の枝に止まる鳥や新緑をぬって飛ぶ鳥の姿を見ることができた。会員らは野鳥図鑑と照らし合わせ、名前を確認。一般参加者に体の特徴や生態などを教えた。

 

 午前10時すぎから1時間余りの観察で、鳴き声だけ聞こえたものも含め17種類を確認。昨年より4種多い結果となった。今年新たに確認できたのは、アオゲラやセグロセキレイ、センダイムシクイなど。昨年は鳴き声だけだったサンコウチョウは、参加者の1人が姿も目撃。目の周りの青色や長い尾羽が特徴的な鳥だという。

 

 野鳥観察の後は、木の実やクモの巣、食べ跡など自然の産物を探して完成させるフィールドビンゴなども楽しんだ。

 

 大町の佐藤空君(釜石小4年)は、冬休みに甲子川の鳥の自由研究に取り組んだのを機に、初めて観察会に参加。「川とは違う鳥が見られて楽しかった。鳥を探すのは面白い。見つけられた時はうれしい気持ちになる」と目を輝かせた。

 

 甲子町の佐野茂樹さん(60)は「元々自然に興味があった。定年退職し、時間的余裕もできたので」と夫婦で初参加。「姿は見えなくても、きれいな鳴き声が聞けた。野鳥の会の方は声だけで何の鳥か分かるのがすごい。地元に十何種類も鳥がいたとは驚き。もっと探して見てみたい」と興味をそそられた様子。

 

 20年以上前に同会会員になり、現在は遠野市在住の小笠原稔さん(65)は「数多くの種類が見られるということは、それだけ自然が残っている証拠。豊かな自然が減ってしまうことが危惧される」と、環境保全にも言及した。

 

 市では本年度の同事業として、7月5日にはホタル観察会、8月か秋には星空観察会を開催する予定。

 

(復興釜石新聞 2019年6月8日発行 第797号より)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

大勢の来場者と握手を交わし、三陸に元気を届けた振分親方

「さんりくるっと」三陸の元気発信、防災復興プロジェクトと連動〜振分親方 笑顔で握手、特製ちゃんこも振る舞う

大勢の来場者と握手を交わし、三陸に元気を届けた振分親方

大勢の来場者と握手を交わし、三陸に元気を届けた振分親方

 

 三陸の食やステージ、体験イベントなどで地域の元気を発信する「さんりくるっと」(同実行委主催)が1日、釜石市の大町広場周辺で開かれた。イベントには大相撲、東関部屋の振分親方(元小結高見盛)も招かれ、握手会やちゃんこのお振る舞いで来場者と交流。老若男女が喜びの笑みを広げた。

 

 同イベントは、南三陸の若手経営者らが中心となり企画。震災後、復興のリーダー輩出を目的に岩手、宮城の沿岸被災地で開講した人材育成道場の元塾生が、横のつながりを生かし開催する。2017年の大船渡市、18年の気仙沼市に続き3回目となった今回は、釜石市民ホールで開幕した三陸防災復興プロジェクトと連動して開かれた。

 

 釜石、気仙沼、南三陸の3市町から9事業者が出店。自慢の水産物を使った料理や加工食品、飲料などを販売した。ステージではアンパンマンショーや気仙沼のご当地アイドルなどのライブがあり、家族連れや若者グループが楽しんだ。今秋、釜石で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)のPRを兼ね、ストリートラグビー体験や釜石シーウェイブスRFC選手との触れ合いコーナーもあった。

 

 振分親方は部屋の力士3人(美登桜、高見劉、青乃潮)と来釜。ちびっこ相撲体験、記念撮影で楽しませ、同部屋特製ちゃんこを振る舞った。開始から長い列ができ、親方と握手を交わした人たちは、包みこまれるような大きな手や優しい笑顔に癒やされた。

 

 甲子町の柴田陽子さん(81)、小舘礼子さん(81)は「(ロボコップの愛称で親しまれた)土俵上の気合入れが印象的。いつもテレビで応援していた。握手してもらい元気になった」と感激で声を弾ませた。

 

 釜石訪問は初めてという振分親方は「山も海も近く自然が豊か。初めての土地でいろいろな人と触れ合えるのはうれしい」と感謝。復興の現状を目の当たりにし、「自力で頑張れるようになってこそ、本当の再生を実感できるのでは。今日お会いした人たちからは『大丈夫。復活する』と思わせるものが感じられた」と三陸の底力を確信していた。

 

(復興釜石新聞 2019年6月8日発行 第797号より)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3