「1試合でも多くの勝利を」 日本製鉄釜石SW 出陣式でファンに誓う 21日いざ開幕戦へ
今季リーグ戦の開幕に向け、出陣式で共に戦う気持ちを高める選手とファンら
NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は21日、今季リーグ戦の初戦を迎える。13日、シーズン開幕に向けた出陣式が釜石市港町のイオンタウン釜石で行われた。プレシーズンマッチを5勝1敗で終え、勢いづくチームにファンらの期待も高まる今季。式に出席した選手らは「1試合でも多くの勝利を届けたい」と強い決意を見せた。
会場にはファン、スポンサー企業の代表ら約50人が集まった。須田康夫ヘッドコーチ(HC)は「今季こそたくさん勝利する姿をお見せしたい。ぜひグラウンドに足を運んで応援を」と切望。今季からチームをまとめるSH村上陽平主将は「プレマッチでは例年にない、いい結果を残した。慢心することなく、シーズンでも結果を出せるようチーム一丸となり頑張っていく」と決意表明。フランカー河野良太クラブキャプテンは「昨年の悔しさを晴らすべく8月から練習を重ねてきた。プレマッチのいい流れのまま、勝利を積み重ねていければ」と闘志を燃やした。
日本製鉄釜石シーウェイブス 2024-25シーズン出陣式=13日、イオンタウン釜石
ファンらの前で意気込みを述べる(写真上段左から)須田康夫HC、村上陽平主将、河野良太クラブキャプテン
スポンサーを代表し、日本製鉄北日本製鉄所の倉地三喜男副所長(釜石地区代表)は「多くの支えがあることを忘れず、最後まで思い切り戦ってほしい。熱い声援が必ず選手の力になる。1人でも多く足を運んでいただき、チームの背中をみんなで押していきたい」。かまいしラグビー応援団の土肥守副団長は「17年追っかける中で今年は一番強い。体ができているし反則が少ない。今年の試合を見ないと損」と太鼓判を押し、SW応援歌の熱唱でチームを鼓舞した。
熱い応援メッセージを送る倉地三喜男副所長(写真左上)と応援歌で激励する土肥守副団長(同右上)。参加者が手拍子で応援歌を盛り上げる(同下)
リーグワン2部は今季、昨季より2チーム増の全8チームで争う。リーグ戦は来年5月まで14試合が組まれる。昨季6チーム中6位(1勝11敗)で、3部との入れ替え戦(2勝0敗)で2部残留を決めたSW。今季は「4位以内」を目標に掲げる。
21日の開幕戦、九州電力キューデンヴォルテクス戦について須田HCは「プレマッチでは勝っているが、決して油断できない相手。いかに自分たちを律してプレーするかが一番の鍵」。ホームの釜石鵜住居復興スタジアム(うのスタ)での初戦は28日、グリーンロケッツ東葛との対戦。「相手は体が大きく、フィジカルにプレーしてくる部分が多いが、自分たちはしっかりエリアを取って負けないラグビーをしたい」と意気込む。
仲間の信頼も厚く、その采配が注目される村上主将は「いかにチームを前に引っ張っていくかにフォーカスしてやっていきたい」と長丁場のシーズンを見据える。まずは未勝利の開幕戦で「必ず勝って勢いをつけたい」とスタートダッシュを誓い、2戦目のホーム、東葛戦で昨季の雪辱を期したい考え。
出陣式にはプロップ松山青、同青柳魁、フランカー髙橋泰地の3選手も出席。仕事とラグビーの両立について、職場の理解やサポートへ感謝の気持ちを示した。チームグッズなどが当たる抽選会もあり、選手とファンが楽しく交流した。
仕事とラグビーの両立などについて話す(写真上段左から)松山青選手、青柳魁選手、髙橋泰地選手
坂下功正総監督(写真左上)もチーム状態の良さをアピール。抽選会では選手が賞品を手渡した(同下)
チームスポンサー企業に勤める釜石市の阿部刀也(たつや)さん(50)は「うのスタでのプレマッチも見ていたが、今年は本当に強いと感じる。期待しているので、頑張って4位以内を達成してほしい」とエール。SWジュニア団員の大和田崇太さん(11)は昨季負けたチームに勝てるかどうかに注目。「バックス陣に足が速い選手が多いので機動力に期待」と話し、大ファンのSO中村良真選手の「活躍が見たい」と目を輝かせた。
釜石SWのホストゲーム全7試合は、全国の小中学生と70歳以上が入場無料となる(自由席に限る)。28日のうのスタ初戦、グリーンロケッツ東葛戦は午後1時キックオフ。地元の桜舞太鼓が選手入場などを盛り上げるほか、ハーフタイムには釜石応援フラッグチーム「ちあ釜」のパフォーマンスが予定される。試合後は誰でも参加可能な「ラグビーのまち釜石教室」、選手の見送り、写真撮影、サイン会も実施する予定。
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