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鵜住居川流域の巨木めぐる、地域の宝 保全へ意欲〜「古里の御神楽スギ」絶賛、岩手大学白旗助教

鵜住居川流域の巨木めぐる、地域の宝 保全へ意欲〜「古里の御神楽スギ」絶賛、岩手大学白旗助教

新しい幹が順調に育つ和山のシナノキ

新しい幹が順調に育つ和山のシナノキ

 

 釜石市指定文化財(天然記念物)の巨木が複数ある栗橋地区で8日、鵜住居川流域巨木ツーリズムが開かれた。橋野町振興協議会(和田松男会長)が本年度取り組む「橋野地区地域資源利用魅力向上事業」の一環。昨年、同地区の古木調査を行った岩手大農学部附属演習林の白旗学助教(造林学)を講師に招き、地域住民ら約20人が樹木の生育環境や古木保全について理解を深めた。

 

 参加者が巡ったのは、市指定文化財の▽明神かつら(1973年指定、栗林町砂子畑)▽上栗林のサクラ(2007年同、栗林町)▽古里の御神楽スギ(1969年同、橋野町)▽和山のシナノキ(1969年同、橋野町)―など6カ所。多くは地域住民に「ご神木」としてあがめられ、ほこらや石碑が見られる場所もある。

 

 この日は地元講師として、釜石観光ガイド会会員でもある藤原信孝さん(栗林町在住)、三浦勉さん(橋野町出身)が現地を案内。それぞれの木の由縁や特徴、地域との関わりなどについて解説した。

 

 釜石の代表的な巨木、古里の御神楽スギは樹高約30メートル。今でも幹の肥大成長が活発で、この日の実測では幹周り約8メートル。樹齢は400年以上と推定される。太い枝や葉の茂り方などから白旗助教は「屋久島(鹿児島県)の屋久杉に匹敵する立派さ」と絶賛。「長い年月をかけて土地に合った樹形を形成している。その土地の栄養分、水分の良さは樹高で判断する。今後、ドローンなどで上部の様子も確認してみては」と勧めた。

 

樹勢も良好。堂々とした姿に圧倒される古里の御神楽スギ

樹勢も良好。堂々とした姿に圧倒される古里の御神楽スギ

 

 白旗助教は講義も行い、複数の調査から分かった同地区の巨木の現況を説明した。明神かつらでは年輪成長幅の変化を調査。年輪には過去の気象など歴史的痕跡が現れる。樹齢は推定300年以上。中央の主幹が朽ちているが、周囲から伸長した側枝が林立する特異な姿を見せる。

 

 和山のシナノキでは周辺樹木や水分生理特性を調査。約30メートル四方に9種の樹木が生育するが、文化財のシナノキを境に西側は湿地状態で、樹木は東、南側に多く分布。同所は江戸時代、落葉広葉樹林が広がっていたが、江戸後期から明治にかけて製鉄に使う木炭生産のため伐採が進み、その後は牧場地に。昭和後期から再森林化が進み、現在に至る。

 

 「年輪を読む限り、どの樹木も順調に成長しているが、湿地は負の影響になるので改善すべき」と白旗助教。巨樹・古木の保全には「現状を正しく把握し、環境の変化など100年単位の変遷にも留意する必要がある。木も寿命はあるので、子ども世代の株を次につないでいくことも大事」と助言した。

 

 栗林町の小澤勲さん(77)は「地域柄、自然には興味がある。貴重な話を聞けて新鮮だった。家の近くにあるスギの大木も一度診断してもらいたい」と話した。

 

 同振興協の和田会長は「近年、各地で大災害が起きている。山の環境を守ることは下流域の人たちの暮らしを守ることにもつながる。森林資源の活用、文化財保護の観点だけでなく、環境保全への認識を深める一つのきっかけになった」とツアーを振り返った。

【鉄の週間】鉄の記念日関連イベント

【鉄の週間】鉄の記念日関連イベントについてのお知らせ

12月1日は鉄の記念日です。鉄の週間として、鉄の歴史館や旧釜石鉱山事務所でイベントを開催しますので、この機会にぜひ足をお運びください。

 

橋野鉄鉱山世界遺産登録5周年記念シンポジウム

プレイベント 鉄の学習発表会

日時:11月28日(土)10時~12時
場所:釜石市民ホールTETTO
内容:市内中学生による、鉄に関わる学習成果の発表や野田市長の講演を行います。
問い合わせ:市世界遺産課(TEL 0193-22-8846)

第1部 記念式典

日時:11月28日(土)13時30分~14時20分
場所:釜石市民ホールTETTO
内容:功労感謝状の贈呈等を行います。
問い合わせ:市世界遺産課(TEL 0193-22-8846)

第2部 シンポジウム

日時:11月28日(土)14時30分~16時30分
場所:釜石市民ホールTETTO
内容: 1.加藤康子氏(産業遺産情報センター長)、小野寺英輝氏(岩手大学理工学部准教授・鉄の歴史館名誉館長)による講演を行います。
2.みんなの橋野鉄鉱山『未来予想図』をテーマにパネルトークを行います。
問い合わせ:市世界遺産課(TEL 0193-22-8846)

橋野鉄鉱山世界遺産登録5周年記念シンポジウム
 
画像データは下記リンクからでもご覧になることができます。
5周年記念シンポジウム 表[PNG:566KB]
5周年記念シンポジウム 裏[PNG:913KB]

 

鉄の記念日(12月1日)は、鉄の歴史館と旧釜石鉱山事務所の入館料が無料!

鉄の記念日である12月1日(火)は、世界遺産関連施設の「鉄の歴史館」「旧釜石鉱山事務所」の入館料を無料といたします。まだ見学をされていない方は、この機会にぜひお越しください!鉄の歴史館に入館した小学生には学研「鉄のひみつ」を贈呈します。(ただし無くなり次第、配布を終了いたします。)
 
・鉄の歴史館について詳しくはこちら!
・旧釜石鉱山事務所について詳しくはこちら!
 

鉄の歴史館企画展「失敗の鐵学」

期間:11月21日(土)~令和3年1月11日(月)
場所釜石市立鉄の歴史館
内容:官営釜石製鉄所の建設と挫折について資料やパネルで紹介します。
問い合わせ:鉄の歴史館(TEL 0193-24-2211)
鉄の歴史館企画展「失敗の鐵学」
鉄の歴史館企画展 画像データ(表)[JPG:713KB]
鉄の歴史館企画展 画像データ(裏)[JPG:633KB]

鉄の歴史館名誉館長講演会

日時:令和3年1月9日(土)10時~12時
演題:官営釜石製鉄所の操業挫折-過失?故意?-
講師:鉄の歴史館名誉館長 小野寺 英輝氏(岩手大学理工学部准教授)
定員:25人
その他:講演会のため10時~12時はシアターを上映しません。
問い合わせ:鉄の歴史館(TEL 0193-24-2211)
 

旧釜石鉱山事務所企画展「かまいしの言霊」

期間:11月21日(土)~12月6日(日)
場所旧釜石鉱山事務所
内容:釜石に関連する文学作品を関連資料及びパネルで紹介します。
問い合わせ:旧釜石鉱山事務所(TEL 0193-55-5521)
旧釜石鉱山事務所企画展「かまいしの言霊」
企画展ポスター[PNG:796KB]
 

鉄のパネル展

期間:11月29日(日)~12月6日(日)
場所:シープラザ釜石 1階イベントスペース
内容:岩手の世界遺産パネルおよび三陸ジオパークパネル展を行います。(11月28日は釜石市民ホールで展示)
問い合わせ:市世界遺産課(TEL 0193-22-8846)

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 文化スポーツ部 世界遺産課 管理係
〒026-0002 岩手県釜石市大平町3丁目12番7号
電話:0193-22-8846 / Fax 0193-24-3629 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020111200012/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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世界遺産登録から5年、往時の労苦に思いはせ〜橋野鉄鉱山「運搬路跡」たどる、要望に応え4年ぶりに見学会

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当時の作業を想像しながら採掘場跡を見学

 

 世界遺産登録から5周年を迎える釜石市の「橋野鉄鉱山」で9月26日、普段は一般公開していない「採掘場跡」と「運搬路跡」の見学会が開かれた。2016年8月の台風10号による豪雨で現場に向かう道が被害を受け、実施が見送られてきた見学会。4年ぶりの企画は当初7月に予定されていたが、雨天で中止。参加申込者の熱い要望に応え、この日の開催が実現した。

 

 市内からの一般参加者14人と市の担当者ら7人で、高炉場跡から南に約2・6キロの山中にある採掘場跡に向かった。案内役は市世界遺産課課長補佐の森一欽さん。二又沢と呼ばれる川に沿った林道を進むと、川は途中で東と西に分かれており、一行は西又沢上流にある採掘場跡を目指した。

 

 前日に降り続いた大雨の影響で浸水した道を迂回(うかい)。高炉稼働時に人や牛が鉄鉱石や木炭を背負って運んでいた運搬路跡を歩いた。幅2メートルに満たない道は、足を踏み外せば転落する恐れも。参加者は足元に気を付けながら一列になって進み、険しい道を往復していた当時に思いをはせた。

 

 4年前の台風では西又沢上流部の決壊で、採掘場跡に通じる道の一部が大規模流失。伏流水が地表に流れ出るなど復旧は困難な状態となっており、今回の見学会では新たに開拓したルートをたどった。

 

 急峻(きゅうしゅん)な道を乗り越え、出発から約2時間後、標高約900メートル地点に位置する「露天掘り」の現場に到着した。ここでは人力で岩を砕き、地表に出てきた鉄鉱石を採掘していた。山肌の形状は人が掘ったことを物語り、土留めの石垣も見られる。むき出しの岩には磁石が付く部分があり、鉄鉱石の産出場所であったことがうかがえる。近くには作業員の長屋があったと見られ、炊事用の釜などが出土することもあるという。

 

 橋野鉄鉱山での採掘は、大島高任が仮高炉で操業に成功した1858(安政5)年から始まった。最盛期には3基の高炉が稼働したが、1894(明治27)年に全て閉鎖。以降は鉄鉱石の採掘のみ行われ、1979(昭和54)年まで続けられた。

 

 エリア内には、半地下式の採掘場跡、大橋につながる坑道の入り口、坑道掘りの発破用火薬の収納庫跡なども残り、参加者は興味津々で森さんの話に耳を傾けた。

 

 父、曽祖父、夫が製鉄所勤務だったという甲子町の伊藤雅子さん(61)は、家族を支えた鉄に縁を感じ、鉄の歴史の勉強を始めたばかり。「当時の並大抵ではない苦労がよく分かった。疑問に思っていたことも解明できた」と大喜び。夫博友さん(63)は現場を熱心に写真に収め、「先人の努力があって、われわれの今がある。ありがたいですね。貴重な世界遺産をもっとPRしていかないと」と実感を込めた。

 

 「普段は非公開なので、皆さん好奇心をかき立てられるようだ。道のりの険しさや危険を周知しながら見学会を続けていければ」と森さん。世界遺産登録5周年にあたり、「遺産の管理、ガイドの体制はできている。来場者年間1万3千人を維持しながら、地元への経済効果にもつなげられたら」と願った。

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

釜石線開業70周年記念ラッピング列車のペーパークラフトを手にする岩銀中妻支店の行員

ラッピング列車をペーパークラフトに〜釜石線全線開業70周年へ、中妻岩友会

釜石線開業70周年記念ラッピング列車のペーパークラフトを手にする岩銀中妻支店の行員

釜石線開業70周年記念ラッピング列車のペーパークラフトを手にする岩銀中妻支店の行員

 

 釜石市中妻町の岩手銀行中妻支店(猪俣広志支店長)の取引先でつくる親睦団体「中妻岩友会」(小泉嘉明会長、会員64事業者)は、JR釜石線全線開業70周年を記念し運行されているラッピング列車のペーパークラフトを作った。1千枚製作し、半分を会員に配布。地域のイベントなどでの利用も考えており、「釜石線の誕生日を地域で共有できるものになれば」と願う。

 

 釜石線は10月10日に全線開業70周年を迎える。JR東日本盛岡支社はこれを記念し、8月下旬から釜石線70周年の文字をデザインしたラッピング列車を運行している。

 

 この列車の企画を提案、協賛したのが同会。新型コロナウイルス感染症の影響で団体の行事や地域のイベントを行うことができない中でも「元気を発信したい」「華やかな列車を走らせ、地域の活性化につなげたい」と思いを込めた。

 

 ペーパークラフトは同支社が監修した。車両のデザインを担当したのは、文字を独創的な形にアレンジした魅力的な造形表現を特徴とする釜石市出身のアーティスト小林覚さん。カラフルなデザインの中に「釜石線70周年記念銀河ドリームライン」の文字が隠れている。福祉企画会社ヘラルボニー(花巻市)がプロデュースした。

 

 模型は長さ27センチ、幅7センチ、高さ7・5センチほど。型抜きされていて、ミシン目に沿って切り取り、折り目を付けて、のりやテープなどで接着すれば10分ほどで完成するという。

 

 同会の事務所を置く同支店では窓口に模型を置いてPR。猪俣支店長は「コロナ禍で地域活動が制限されるが、できることで70周年の誕生日、地域を盛り上げたい」と力を込める。

 

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試食した野田市長(左)らにも好評のジェラート

「魚河岸ジェラート」に新メニュー、“秋味”の食感楽しく 障害者の就労支援も

試食した野田市長(左)らにも好評のジェラート

試食した野田市長(左)らにも好評のジェラート

 

 釜石市魚河岸の魚河岸テラスで提供されている地域の味を取り入れたジェラート。この夏、暑い日が続いたこともあり、売れ行きは好調だ。そこに、市内の福祉施設が製造する菓子を使ったメニューが仲間入り。ティラミス、クッキー&クリームチーズの2種で、落ち着いた深みのある“秋味”として楽しめそうだ。

 

新メニューのティラミス(左)とクッキー&クリームチーズ

新メニューのティラミス(左)とクッキー&クリームチーズ

 

 指定管理者のかまいしDMC(社長・野田武則市長)が運営する店舗「魚河岸ジェラート部」は5月にオープンし、常時10種類程度を販売。浜千鳥の酒かす、藤勇醸造の甘糀(こうじ)や味噌(みそ)おこし、橋野町産のルバーブ(野菜)ジャムなどを使い、地元色を前面に押し出した豊かな味わいがそろう。

 

 新メニューは、鵜住居町にある障害者就労支援事業所「かまいしワーク・ステーション」とのコラボ作。土産品として製造する「釜石の橋野鉄鉱山クッキー」のダブルナッツ、コーヒー&グラノーラを砕いてアイスに混ぜ、2つの味に仕上げた。

 

 10日に同テラスで商品発表会があり、関係者が試食した。野田市長は「落ち着いた深みのある味」と評価。同社の河東英宜取締役事業部長も「クッキーの歯ごたえが残っていて、食感が楽しい。秋向けのフレーバーだ」と手応えを感じている様子だった。

 

 今回の商品開発は、新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが落ち込む福祉関係施設を応援する取り組み。同事業所の山﨑将生業務課長によると、企業からの受注が前年度に比べ3割程度にとどまり、売り上げが大きく落ち込む月もあったという。

 

 試食した感想は「クッキーの味が生かされていて、おいしい。違った形で味わってもらえる機会は新鮮で、いいPRになる」と山﨑業務部長。障害者の就労と社会参画につながる取り組みだと喜んでいる。

 
 ティラミスは土日のみの販売(1日20食限定)で、税込み300円。クッキー&クリームチーズは他のジェラートと同様、シングル280円で味わうことができる。

 

 開店時間は午後2時~同4時まで(月曜定休)。

 

復興釜石新聞

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「かまいし宿泊得得キャンペーン」県民向けに料金割引

「かまいし宿泊得得キャンペーン」県民向けに料金割引

キャンペーンをPRする河東部長

キャンペーンをPRする河東部長

 

 釜石市で地域づくりに取り組む「かまいしDMC」(社長・野田武則市長)は、県民向けに宿泊料金を割り引く企画「かまいし宿泊得得キャンペーン」を展開している。市の委託事業で、新型コロナウイルス感染の影響で業績が落ち込む宿泊業者への支援策。県外からの旅行客の見通しを立てにくい中、まずは地元での利用を促し、地域経済の活性化につなげることが狙いだ。

 

 県内に住民登録のある人を対象に、1人1泊あたり3千円を割り引く。適用されるのは2万6千人泊で、定員になり次第終了。キャンペーンは10月末まで。

 

 参加するのは市内約20の宿泊施設で、それぞれ独自の宿泊プランを設けている。おみやげに特産品を用意したり、食事をグレードアップする例が多い。

 

 利用者には釜石鵜住居復興スタジアム見学券をプレゼント。1日3回実施する見学ツアー(30分程度)に参加できる。釜石まち歩きマップ(団体の場合は1部)も提供される。

 

 同社の河東英宜取締役事業部長は「キャンペーンを利用し、県内在住の知人を釜石に呼んで楽しく遊んでほしい。いろいろな所での宿泊とまち歩きを楽しみ、釜石の新たな魅力の発見につながれば」と期待する。

 

 参加施設は、同キャンペーンのウェブサイト(https://kamaishi-dmc.com/lodging-campaign/)で紹介している。利用方法は、各施設に電話で予約する際にキャンペーンプランの利用を伝えるか、各施設ホームページから予約する。

 

 問い合わせは同社(電話0193・27・5260)へ。

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旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

三陸ジオパーク魅力発信〜釜石鉱山でワークショップ、ストーリー作りを探る

旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

 

 三陸ジオパーク(3県16市町村)の構成エリアとなっている釜石市で、ジオ(地球・大地)的観点から釜石鉱山の魅力を知ってもらうためのストーリー(物語)作りが始まった。三陸ジオパーク推進協議会と同市が、住民参加型のワークショップ(10月まで全5回)として開催。釜石鉱山繁栄の源となった大地の成り立ちや地質を来訪者への説明にどう生かすか、複数の視点で伝え方を考える。

 

 「釜石鉱山のジオストーリーを作ろう」と題したワークショップは7月30日が初回で、県沿岸部の観光関係者や興味のある一般の人など約30人が参加。1回目は「三陸ジオパーク認定ガイド」養成のための講座の一つに位置付けられたことで、久慈市から陸前高田市まで広範囲から参加者が集まった。

 

ズリ堆積場脇から流れ出る人工の滝の前で記念撮影

ズリ堆積場脇から流れ出る人工の滝の前で記念撮影

 

 甲子町のJR陸中大橋駅に集合した参加者は、講師を務める市世界遺産課課長補佐・森一欽さんの案内で、旧釜石鉱山事務所周辺を散策。採掘で6千人もの人々が暮らした時代を物語る工員の社宅、病院、私立小学校跡地などのほか、今も痕跡が残る貨物の計量場や選鉱場跡を見て回った。各所には、昨年市が写真入りの説明看板を設置している。

 

 森さんは同所が鉱山として栄えた背景として、「1億2千年前のマグマの上昇で熱を加えられた石が、さまざまな性質に変化。それを鉱石として活用し、各種産業が成り立っていった」と説明。鉄鉱石は、この地に洋式高炉での日本初の連続出銑の成功をもたらし、後に銅鉱石や石灰石の採掘も行われてきた。

 

 釜石観光ガイド会員の菅原真子さん(53)は「世界遺産の橋野鉄鉱山だけでなく、釜石鉱山エリアにももっと目を向けてもらえるよう、三陸ジオに対応した説明の仕方を考えていかないと」と、知識の習得、ストーリー作りに意欲を見せた。

 

 同所に足を運ぶのは50年以上ぶりという大槌町の菊池國雄さん(67)は「見ごたえがあって、ジオの観点からも魅力十分な場所。うまくやれば人を呼び込める観光ができるのでは。興味を持つ人も多いと思う」と話した。

 

 一連の説明を受けた後、同事務所内の展示室も見学。この日は、どのような切り口でジオストーリーを作るか、テーマ決めまで行った。2回目以降は各テーマに沿ってさらに深く学び、分かりやすく説明できるようなストーリーを作り上げる。

 

 同推進協は今回の釜石での取り組みをモデルに各市町村でジオストーリー作成を推進させたい考えで、本年度の取り組みや成果は冊子にまとめ、次年度以降の参考にしてもらう予定。

 

 三陸ジオパークは、青森県八戸市から宮城県気仙沼市までの南北約220キロ、東西約80キロに及ぶ日本一の大きさを誇り、2013年に日本ジオパークに認定された。

 

(復興釜石新聞 2020年8月8日発行 第898号より)

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ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

紫に包まれリフレッシュ、刈り取り体験も楽しく〜橋野町青ノ木ラベンダー園

ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

 

 釜石市の世界遺産「橋野鉄鉱山」への玄関口に位置する青ノ木ラベンダー園で、7月23日から26日まで花の観賞と刈り取り体験を楽しむ会が開かれた。橋野町振興協議会(和田松男会長、168世帯)が栗橋地区まちづくり会議と共催。見ごろを迎えた花が世界遺産登録から5周年を迎えた同鉄鉱山周辺に彩りを添え、訪れた人たちにひとときの癒やしをもたらした。期間中、165人が訪れた。

 

 同園は旧青ノ木グリーンパークスケート場跡地の一角に整備され、グロッソラベンダー約700株が育つ。今年の開花は例年並み。23日からの4連休には多くの花が咲きそろい、目にも鮮やかな紫色のじゅうたんが広がった。

 

 梅雨の晴れ間に恵まれた24日は、家族連れや友人グループが次々と来園。会場に用意されたはさみを手に園内をまわり、開花が進んだ花を刈り取った。刈った花は一束300円で販売された。

 

 浜町から足を運んだ60代の夫婦は「コロナ疲れか頭がもやもやする感じだったが、ラベンダーの花の香りで気分もすっきり」と心身ともにリフレッシュ。新型コロナウイルスの再びの感染拡大で帰省もままならない関東や関西在住の子どもらのために「ラベンダースティックを作り、荷物と一緒に送ろうと思う。お盆にも帰ってこられないだろうから」と厳しい現状を案じた。

 

 ラベンダーの香り成分は精神の安定、鎮痛などに効果があるとされ、ドライフラワーやリース、リボンと編み込んだラベンダースティックなどで長く香りを楽しむ人も多い。同園の来場者からもそれぞれの活用法が聞かれた。

 

 同振興協が管理するラベンダー園は、橋野鉄鉱山の世界遺産登録に伴う駐車場確保のため一時、撤去されたが、2015年に現在地に移転整備された。今年は、市の「橋野地区地域資源利用魅力向上事業」補助金を受け、スケート場跡地全体(約2300平方メートル)をフラワーガーデンとして整備する計画で、現在、土地の造成工事が進められている。

 

 植栽種は検討中だが、「シカの食害にあいにくいものを考えている。春から秋まで花を楽しめるような種類をそろえられたら」と和田会長。植え付けは9月を予定している。

 

 同鉄鉱山の世界遺産登録から5年。和田会長は「新しい人の流れができ、地域活性化への波及効果もある。今後は鵜住居地区を拠点に海岸部と山間部をつなぎ、トータルな魅力発信で観光振興を図っていければ」と願う。

 

(復興釜石新聞 2020年8月1日発行 第897号より)

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「釜石市内宿泊事業者合同キャンペーン・かまいし宿泊得得キャンペーン」を実施しています

10月31日(土)まで、岩手県内に在住の人が市内の宿泊施設を利用した場合、宿泊料から1人1泊3,000円を割引するキャンペーンを行っています。独自の特典がある宿泊施設もあります。

 

※釜石鵜住居復興スタジアム見学ツアー招待券&釜石まち歩きマップ付き!

詳しくは かまいし宿泊得得キャンペーン ウェブページ をご覧ください。

 

<かまいし宿泊得得キャンペーン問合せ先>
株式会社かまいしDMC(0193-27-5260)※月曜日定休

この記事に関するお問い合わせ
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020080500038//
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かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

SL銀河 釜石に「幸せ運び ありがとう」〜コロナ影響、3カ月遅れで運行開始

予定より3カ月遅れで運行を始めたSL銀河。釜石駅には「ようこそ」と横断幕も

予定より3カ月遅れで運行を始めたSL銀河。釜石駅には「ようこそ」と横断幕も

 

 新型コロナウイルス感染症の影響で運転を見合わせていたJR釜石線を走る蒸気機関車「SL銀河」(花巻―釜石間、90・2キロ)の今季の運行が18日、予定より3カ月遅れて始まった。全国の都市部を中心にコロナの第2波が広がりを見せる中でスタートしたSLの運行。釜石駅のホームで乗客を迎えた関係者は「多くの観光客に来てもらいたいが、コロナの感染拡大も気になる」と複雑な心境をのぞかせた。

 

 午後3時8分、花巻から4時間半をかけて到着したSL銀河。釜石駅のホームでは、釜石観光物産協会の会員や地元鈴子町内会の女性会員有志でつくる「SLレディース」のメンバーらが「今年も運行ありがとう!」と横断幕を掲げて歓迎。ホームでは郷土芸能「虎舞」が勇壮な舞で迎え、列車から降りた乗客らが盛んにカメラのシャッターを切った。

 

 東京都町田市から息子と2人でSLの旅を楽しんだ金田慧さん(68)は「コロナのことはあまり気にしないで来た。石炭の煙の匂い、SLでのんびりと、いいですね」と笑顔で話す。釜石で泊まり、翌日は三陸鉄道経由でバスに乗り換え、仙台に向かうという。

 

 今季のSL銀河は当初、4月18日に運行を始める予定だったが、コロナ感染症の拡大に応じた政府の緊急事態宣言などを踏まえ見合わせていた。6月19日に都道府県をまたぐ移動の自粛が解除されたことを受け、運行を開始することになった。

 

 週末を中心に8月16日まで運行。コロナ感染症対策として車内の換気頻度を上げるほか、プラネタリウムの営業と図書の貸し出しを休止する。JR東日本盛岡支社によると、運行初日の乗車率は定員(176人)の約8割。運行期間中は約7割の乗車率を見込む。

 

「汽笛は元気のシンボル」関係者も再出発に期待

 

かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

 

 翌19日には午前10時58分の釜石駅の出発を、観光物産協会と市の職員らが大漁旗を振って見送り。運行再開を待ちわびた一般市民も多数駆け付け、その雄姿をカメラに収めた。

 

 神奈川県川崎市から訪れた宮本信吾さん(43)、一吾君(7)親子はSL銀河初乗車。「鉄道の地図で知ってから、乗るのをずっと楽しみにしていた。すごく大きくてかっこいい」と一吾君。信吾さんは「再開できて良かったですね。岩手に来る機会はあまりないが、こういう観光列車があると足を運ぶチャンスになる」と話した。前日には釜石駅に隣接するホテルフォルクローロ三陸釜石に宿泊。「11月にも来る予定なので、今度はSL銀河ルームに泊まりたい」と期待を膨らませた。

 

 JR釜石駅の吉田正樹駅長は「やっと動き出した。これを機に、お客さまのためにやれることを少しずつでも進めていきたい。SLの気笛は沿線の元気のシンボル。10月の釜石線全通70周年に向け、このまま勢いづけていければ」と思いを込めた。

 

(復興釜石新聞 2020年7月25日発行 第896号より)

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