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「かまいし宿泊得得キャンペーン」県民向けに料金割引

「かまいし宿泊得得キャンペーン」県民向けに料金割引

キャンペーンをPRする河東部長

キャンペーンをPRする河東部長

 

 釜石市で地域づくりに取り組む「かまいしDMC」(社長・野田武則市長)は、県民向けに宿泊料金を割り引く企画「かまいし宿泊得得キャンペーン」を展開している。市の委託事業で、新型コロナウイルス感染の影響で業績が落ち込む宿泊業者への支援策。県外からの旅行客の見通しを立てにくい中、まずは地元での利用を促し、地域経済の活性化につなげることが狙いだ。

 

 県内に住民登録のある人を対象に、1人1泊あたり3千円を割り引く。適用されるのは2万6千人泊で、定員になり次第終了。キャンペーンは10月末まで。

 

 参加するのは市内約20の宿泊施設で、それぞれ独自の宿泊プランを設けている。おみやげに特産品を用意したり、食事をグレードアップする例が多い。

 

 利用者には釜石鵜住居復興スタジアム見学券をプレゼント。1日3回実施する見学ツアー(30分程度)に参加できる。釜石まち歩きマップ(団体の場合は1部)も提供される。

 

 同社の河東英宜取締役事業部長は「キャンペーンを利用し、県内在住の知人を釜石に呼んで楽しく遊んでほしい。いろいろな所での宿泊とまち歩きを楽しみ、釜石の新たな魅力の発見につながれば」と期待する。

 

 参加施設は、同キャンペーンのウェブサイト(https://kamaishi-dmc.com/lodging-campaign/)で紹介している。利用方法は、各施設に電話で予約する際にキャンペーンプランの利用を伝えるか、各施設ホームページから予約する。

 

 問い合わせは同社(電話0193・27・5260)へ。

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

三陸ジオパーク魅力発信〜釜石鉱山でワークショップ、ストーリー作りを探る

旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

旧鉱山事務所前で化石が入った岩などを見学する参加者

 

 三陸ジオパーク(3県16市町村)の構成エリアとなっている釜石市で、ジオ(地球・大地)的観点から釜石鉱山の魅力を知ってもらうためのストーリー(物語)作りが始まった。三陸ジオパーク推進協議会と同市が、住民参加型のワークショップ(10月まで全5回)として開催。釜石鉱山繁栄の源となった大地の成り立ちや地質を来訪者への説明にどう生かすか、複数の視点で伝え方を考える。

 

 「釜石鉱山のジオストーリーを作ろう」と題したワークショップは7月30日が初回で、県沿岸部の観光関係者や興味のある一般の人など約30人が参加。1回目は「三陸ジオパーク認定ガイド」養成のための講座の一つに位置付けられたことで、久慈市から陸前高田市まで広範囲から参加者が集まった。

 

ズリ堆積場脇から流れ出る人工の滝の前で記念撮影

ズリ堆積場脇から流れ出る人工の滝の前で記念撮影

 

 甲子町のJR陸中大橋駅に集合した参加者は、講師を務める市世界遺産課課長補佐・森一欽さんの案内で、旧釜石鉱山事務所周辺を散策。採掘で6千人もの人々が暮らした時代を物語る工員の社宅、病院、私立小学校跡地などのほか、今も痕跡が残る貨物の計量場や選鉱場跡を見て回った。各所には、昨年市が写真入りの説明看板を設置している。

 

 森さんは同所が鉱山として栄えた背景として、「1億2千年前のマグマの上昇で熱を加えられた石が、さまざまな性質に変化。それを鉱石として活用し、各種産業が成り立っていった」と説明。鉄鉱石は、この地に洋式高炉での日本初の連続出銑の成功をもたらし、後に銅鉱石や石灰石の採掘も行われてきた。

 

 釜石観光ガイド会員の菅原真子さん(53)は「世界遺産の橋野鉄鉱山だけでなく、釜石鉱山エリアにももっと目を向けてもらえるよう、三陸ジオに対応した説明の仕方を考えていかないと」と、知識の習得、ストーリー作りに意欲を見せた。

 

 同所に足を運ぶのは50年以上ぶりという大槌町の菊池國雄さん(67)は「見ごたえがあって、ジオの観点からも魅力十分な場所。うまくやれば人を呼び込める観光ができるのでは。興味を持つ人も多いと思う」と話した。

 

 一連の説明を受けた後、同事務所内の展示室も見学。この日は、どのような切り口でジオストーリーを作るか、テーマ決めまで行った。2回目以降は各テーマに沿ってさらに深く学び、分かりやすく説明できるようなストーリーを作り上げる。

 

 同推進協は今回の釜石での取り組みをモデルに各市町村でジオストーリー作成を推進させたい考えで、本年度の取り組みや成果は冊子にまとめ、次年度以降の参考にしてもらう予定。

 

 三陸ジオパークは、青森県八戸市から宮城県気仙沼市までの南北約220キロ、東西約80キロに及ぶ日本一の大きさを誇り、2013年に日本ジオパークに認定された。

 

(復興釜石新聞 2020年8月8日発行 第898号より)

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ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

紫に包まれリフレッシュ、刈り取り体験も楽しく〜橋野町青ノ木ラベンダー園

ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

ラベンダーのいい香りに包まれながら刈り取りに夢中になる来場者

 

 釜石市の世界遺産「橋野鉄鉱山」への玄関口に位置する青ノ木ラベンダー園で、7月23日から26日まで花の観賞と刈り取り体験を楽しむ会が開かれた。橋野町振興協議会(和田松男会長、168世帯)が栗橋地区まちづくり会議と共催。見ごろを迎えた花が世界遺産登録から5周年を迎えた同鉄鉱山周辺に彩りを添え、訪れた人たちにひとときの癒やしをもたらした。期間中、165人が訪れた。

 

 同園は旧青ノ木グリーンパークスケート場跡地の一角に整備され、グロッソラベンダー約700株が育つ。今年の開花は例年並み。23日からの4連休には多くの花が咲きそろい、目にも鮮やかな紫色のじゅうたんが広がった。

 

 梅雨の晴れ間に恵まれた24日は、家族連れや友人グループが次々と来園。会場に用意されたはさみを手に園内をまわり、開花が進んだ花を刈り取った。刈った花は一束300円で販売された。

 

 浜町から足を運んだ60代の夫婦は「コロナ疲れか頭がもやもやする感じだったが、ラベンダーの花の香りで気分もすっきり」と心身ともにリフレッシュ。新型コロナウイルスの再びの感染拡大で帰省もままならない関東や関西在住の子どもらのために「ラベンダースティックを作り、荷物と一緒に送ろうと思う。お盆にも帰ってこられないだろうから」と厳しい現状を案じた。

 

 ラベンダーの香り成分は精神の安定、鎮痛などに効果があるとされ、ドライフラワーやリース、リボンと編み込んだラベンダースティックなどで長く香りを楽しむ人も多い。同園の来場者からもそれぞれの活用法が聞かれた。

 

 同振興協が管理するラベンダー園は、橋野鉄鉱山の世界遺産登録に伴う駐車場確保のため一時、撤去されたが、2015年に現在地に移転整備された。今年は、市の「橋野地区地域資源利用魅力向上事業」補助金を受け、スケート場跡地全体(約2300平方メートル)をフラワーガーデンとして整備する計画で、現在、土地の造成工事が進められている。

 

 植栽種は検討中だが、「シカの食害にあいにくいものを考えている。春から秋まで花を楽しめるような種類をそろえられたら」と和田会長。植え付けは9月を予定している。

 

 同鉄鉱山の世界遺産登録から5年。和田会長は「新しい人の流れができ、地域活性化への波及効果もある。今後は鵜住居地区を拠点に海岸部と山間部をつなぎ、トータルな魅力発信で観光振興を図っていければ」と願う。

 

(復興釜石新聞 2020年8月1日発行 第897号より)

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「釜石市内宿泊事業者合同キャンペーン・かまいし宿泊得得キャンペーン」を実施しています

10月31日(土)まで、岩手県内に在住の人が市内の宿泊施設を利用した場合、宿泊料から1人1泊3,000円を割引するキャンペーンを行っています。独自の特典がある宿泊施設もあります。

 

※釜石鵜住居復興スタジアム見学ツアー招待券&釜石まち歩きマップ付き!

詳しくは かまいし宿泊得得キャンペーン ウェブページ をご覧ください。

 

<かまいし宿泊得得キャンペーン問合せ先>
株式会社かまいしDMC(0193-27-5260)※月曜日定休

この記事に関するお問い合わせ
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020080500038//
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

SL銀河 釜石に「幸せ運び ありがとう」〜コロナ影響、3カ月遅れで運行開始

予定より3カ月遅れで運行を始めたSL銀河。釜石駅には「ようこそ」と横断幕も

予定より3カ月遅れで運行を始めたSL銀河。釜石駅には「ようこそ」と横断幕も

 

 新型コロナウイルス感染症の影響で運転を見合わせていたJR釜石線を走る蒸気機関車「SL銀河」(花巻―釜石間、90・2キロ)の今季の運行が18日、予定より3カ月遅れて始まった。全国の都市部を中心にコロナの第2波が広がりを見せる中でスタートしたSLの運行。釜石駅のホームで乗客を迎えた関係者は「多くの観光客に来てもらいたいが、コロナの感染拡大も気になる」と複雑な心境をのぞかせた。

 

 午後3時8分、花巻から4時間半をかけて到着したSL銀河。釜石駅のホームでは、釜石観光物産協会の会員や地元鈴子町内会の女性会員有志でつくる「SLレディース」のメンバーらが「今年も運行ありがとう!」と横断幕を掲げて歓迎。ホームでは郷土芸能「虎舞」が勇壮な舞で迎え、列車から降りた乗客らが盛んにカメラのシャッターを切った。

 

 東京都町田市から息子と2人でSLの旅を楽しんだ金田慧さん(68)は「コロナのことはあまり気にしないで来た。石炭の煙の匂い、SLでのんびりと、いいですね」と笑顔で話す。釜石で泊まり、翌日は三陸鉄道経由でバスに乗り換え、仙台に向かうという。

 

 今季のSL銀河は当初、4月18日に運行を始める予定だったが、コロナ感染症の拡大に応じた政府の緊急事態宣言などを踏まえ見合わせていた。6月19日に都道府県をまたぐ移動の自粛が解除されたことを受け、運行を開始することになった。

 

 週末を中心に8月16日まで運行。コロナ感染症対策として車内の換気頻度を上げるほか、プラネタリウムの営業と図書の貸し出しを休止する。JR東日本盛岡支社によると、運行初日の乗車率は定員(176人)の約8割。運行期間中は約7割の乗車率を見込む。

 

「汽笛は元気のシンボル」関係者も再出発に期待

 

かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

かまリンの歓迎も受け、SLの前で記念撮影する親子

 

 翌19日には午前10時58分の釜石駅の出発を、観光物産協会と市の職員らが大漁旗を振って見送り。運行再開を待ちわびた一般市民も多数駆け付け、その雄姿をカメラに収めた。

 

 神奈川県川崎市から訪れた宮本信吾さん(43)、一吾君(7)親子はSL銀河初乗車。「鉄道の地図で知ってから、乗るのをずっと楽しみにしていた。すごく大きくてかっこいい」と一吾君。信吾さんは「再開できて良かったですね。岩手に来る機会はあまりないが、こういう観光列車があると足を運ぶチャンスになる」と話した。前日には釜石駅に隣接するホテルフォルクローロ三陸釜石に宿泊。「11月にも来る予定なので、今度はSL銀河ルームに泊まりたい」と期待を膨らませた。

 

 JR釜石駅の吉田正樹駅長は「やっと動き出した。これを機に、お客さまのためにやれることを少しずつでも進めていきたい。SLの気笛は沿線の元気のシンボル。10月の釜石線全通70周年に向け、このまま勢いづけていければ」と思いを込めた。

 

(復興釜石新聞 2020年7月25日発行 第896号より)

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世界遺産登録までの歩みを再確認できる展示コーナー

「橋野鉄鉱山」で特別展示、高炉の遺物公開〜世界遺産登録5周年を記念、8月17日まで

世界遺産登録までの歩みを再確認できる展示コーナー

世界遺産登録までの歩みを再確認できる展示コーナー

 

 釜石市橋野町の橋野鉄鉱山を含む「明治日本の産業革命遺産」(8県11市23資産)は、世界遺産登録から今年で5周年。これを記念し、同町青ノ木の橋野鉄鉱山インフォメーションセンターでは3日から、登録関連の資料や高炉跡から出土した遺物を公開する特別展示が始まった。8月17日まで行われる。

 
 会場には同鉄鉱山の操業から今日までの歩みを年表と写真で示したパネル、世界遺産推薦書、登録記念誌(市、ユネスコ発行)のほか、記念販売された貨幣セット、プルーフメダル、オリジナルフレーム切手を展示。世界遺産登録の経緯を改めて紹介している。

 

 遺物は、昨年の二番高炉周辺の発掘調査で出土したものを含め13種類を展示。高炉やフイゴの一部、生産された鉄を原料に作られた銭や角釘(くぎ)、鎹(かすがい)など同所の鉄産業を物語る出土品が並ぶ。

 

 「チキリ」と呼ばれる蝶(ちょう)形の鉄製金具は、高炉の石組み(花こう岩)がずれて崩れないよう、隣り合う石にへこみを施し、はめ込んだもの。二番、三番高炉では実際にはめ込まれた状態で残る部分もあり、今も見ることができる。高炉建設時に鉄製品が使われていることから、地域で先行していた〝たたら製鉄〟の産物との見方も有力。

 

 高炉の構築物としては他に、炉体内部などに据えられた耐火煉瓦(れんが)も。良質の粘土が取れる花巻市台温泉周辺で焼かれたものが高炉の材料になっているという。

 

 二股のかぎ形状の鉄製工具は、炉底にたまった不純物などをかき出すのに使われたと見られ、柄の装着部らしき穴も確認できる。銭竿(ぜにざお)は銭の鋳造時に、溶かした鉄を鋳型に流す湯道が冷えて固まった部分。展示では銭竿と銭を並べ、鋳造の仕組みを説明している。

 

 「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」は、日本が幕末から明治期にかけ、非西洋地域で初めて重工業分野の急速な近代化を成し遂げた歴史的価値が認められたもので、2015年7月の世界遺産委員会で世界文化遺産への登録が決定。橋野鉄鉱山は、「近代製鉄の父」と呼ばれる大島高任が築いた洋式高炉跡(現存最古)、採掘場跡、運搬炉跡が残る場所で、同構成資産の一つに位置づけられている。

 

 登録から5年を迎え、市世界遺産課では「台風被害などもあったが、見学者数は大きく落ち込むことなく推移してきた。今後も発掘調査などで詳細を解明しながら、遺跡の保存や見学者誘致に努めていきたい」と話す。

 

(復興釜石新聞 2020年7月18日発行 第895号より)

 

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「明治日本の産業革命遺産」世界遺産登録5周年記念展示 in 橋野鉄鉱山

「明治日本の産業革命遺産」世界遺産登録5周年記念展示 in 橋野鉄鉱山

世界遺産登録5周年を記念して、橋野鉄鉱山の世界遺登録までの経緯やその後の活動に関する資料などを展示します。

開催期間

7月3日(金)から8月17日(月) 9時30から16時30分(期間中無休)

場所

橋野鉄鉱山インフォメーションセンター

展示内容

世界遺産登録や橋野鉄鉱山に関する資料を展示します。
 
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この記事に関するお問い合わせ
文化スポーツ部 世界遺産課 管理係
〒26-0002 岩手県釜石市大平町3丁目12番7号
電話:0193-22-8846 / Fax 0193-24-3629 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020070300020/
釜石市

釜石市

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いのちをつなぐ未来館を見学する平田いきいきサークルの会員。川崎さん(左)の説明に耳を傾けた

震災学習 徐々に再開、伝承施設「市内の人の見学」期待〜平田サークル 鵜住居へ、コロナ禍から気分転換

いのちをつなぐ未来館を見学する平田いきいきサークルの会員。川崎さん(左)の説明に耳を傾けた

いのちをつなぐ未来館を見学する平田いきいきサークルの会員。川崎さん(左)の説明に耳を傾けた

 

 県境をまたぐ移動自粛が19日に全面解除され、新型コロナウイルスの影響で臨時休館や時短営業を行ってきた釜石市内の観光施設に人出が戻ってきた。外出自粛で休止状態が続いた市民グループの活動も徐々に再開。平田地区で100歳体操に取り組む「平田いきいきサークル」(藤澤静子代表、会員約30人)は23日、三陸鉄道を利用した「プチ旅行・お楽しみ会」を企画し、鵜住居町のいのちをつなぐ未来館などを見学した。

 

 同サークルでは週1回の体操、月1回のサロン(食事会)活動を楽しんできたが、感染症の影響で4月中旬に活動を休止。体操は5月中旬に再開したが、サロン活動はまだ控えている。

 

 今回、感染症関連の特別定額給付金を受け、「地域にお金を落とそう」とお楽しみ会を計画。平田駅から三鉄に乗って鵜住居駅に降り立った20人は釜石祈りのパークで犠牲者に手を合わせた後、未来館を見て回った。

 

 未来館スタッフの川崎杏樹(あき)さん(24)が展示内容を説明。会員らは、東日本大震災当時、釜石東中2年生だった川崎さんが交える実体験に真剣な表情で聴き入った。

 

 鵜の郷交流館で昼食。生ウニ丼、海鮮丼など地元産海産物を味わいながら仲間との会話を楽しんだ。

 

 どの施設も初めて訪れた久保京子さん(84)は「逃げる。心に留めておかないといけない」と再認識した。尾崎白浜地区で被災し、4年前に上平田ニュータウンに転居。「知らない人ばかりだったが、サークルのおかげでなじみ、元気でいられる」と活動再開を喜んだ。

 

 藤澤代表(78)は「20分くらい列車に揺られて旅行気分。外の空気やおいしいものに触れてリフレッシュ。喜んでもらえたよう」と目を細める。地域を知る機会にもなると実感。ウオーキングと食を組み合わせたプチ旅第2弾の実行に思いを巡らせた。

 

 未来館は感染拡大を受け、4月下旬から臨時休館(約3週間)、時短運営(約2週間)を経て、6月からマスク着用や手の消毒など感染対策を継続した上で、通常の運営に戻している。まだ人影はまばらだが、県をまたぐ移動が全面解禁された週末は30~50人ほどが来館。今年3月以降、団体の研修などを中心にキャンセルが相次いでいたが、秋に修学旅行を計画する県内の小学校などから見学の予約や問い合わせも寄せられるようになった。

 

 ゆっくりともどり始めた人の流れを感じる一方、自粛傾向が緩和されても県外からの訪問は見込めない状況が続く。休館期間中にオンラインによる展示物の紹介ガイド(無料)、津波体験談を伝える語り部(有料)の受け付けを開始。コロナ禍、被災地への来訪者減少などで発信機会が限られる中、新たな伝承の形として継続していく。

 

 川崎さんは「自粛傾向が残る今、市内の人に足を運んでもらいたい。震災を振り返る意味で、じっくりと見ることができる。三鉄に乗り、おいしいものを楽しみつつ、遊びに立ち寄ってほしい」と呼び掛ける。

 

 オンラインガイドなどの詳細は未来館ホームページ(https://www.unosumai-tomosu.jp/miraikan.html)または電話(0193・27・5666)へ。

 

(復興釜石新聞 2020年6月27日発行 第892号より)

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沿岸各地の観光の現状について情報共有した初回の養成塾

コロナ禍からの復活目指し、三陸観光プランナー養成塾 釜石で開講〜本県は感染者ゼロ、ピンチをチャンスに

沿岸各地の観光の現状について情報共有した初回の養成塾

沿岸各地の観光の現状について情報共有した初回の養成塾

 

 三陸の売れる旅行商品の企画を担う人材育成を目的とした「三陸観光プランナー養成塾」が19日、釜石市で開講した。公益財団法人さんりく基金三陸DMOセンター(盛岡市)が主催。5期目となる本年度は、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光産業の復活を目指し、新たな生活様式に基づく体験アクティビティーの研究などを行う。

 

 同塾は、三陸の豊かな自然や文化、食などを生かした魅力ある旅行商品の開発、販売のための力を身に付けてもらおうと実施。本年度1回目は釜石市鵜住居町の根浜シーサイドを会場に開かれ、沿岸各地で観光事業に携わる関係者約30人が参加した。

 

 三陸のメンバーがつながり、情報共有することに重点をおいた初回。参加者は各地の観光の現状を報告し合い、今後の振興策について意見を交わした。

 

 コロナ禍は春の観光シーズンを直撃。三陸地域も祭りやイベントの中止、観光・宿泊施設の臨時休業、飲食店の客足減など地域経済に深刻なダメージを与えた。越県移動の自粛解除で今後、観光客が戻ることが期待されるが、事業者には感染防止策を強化した受け入れ体制が求められる。

 

 同塾の参加者からは、観光客誘致の第一歩として県民限定の宿泊料補助の実施、イベント中止などで消費が低迷する特産品をオンラインで情報発信し、購買を促す取り組みなど、〝withコロナ時代〟に対応した各種試みが紹介された。「本県の感染者ゼロは、観光客に足を運んでもらえる要素」「県民にとっては地元観光の魅力を再認識する機会に」など、ピンチをチャンスに変える発想も。

 

 三陸地域は震災後、教育(修学)旅行の訪問先としての需要も高いが、今年はコロナ感染のリスクを避けるため、県内陸部の学校が県外旅行を取り止め、三陸沿岸を訪問地に選ぶ動きも出てきているという。

 

 一方で、3密回避の対策には頭を悩ませることも多く、課題解決に向けた模索が続く。同塾は本年度、11月まで全5回の開催を予定。2回目以降はコロナ対策に配慮した野外での体験プログラムを盛り込んだモニターツアーなどを沿岸各地で試行しながら、安全安心な三陸観光の提供のあり方を考える。

 

 今回、根浜シーサイドでは希望者を対象に前日からキャンプ泊も行われ、釜石の新たな観光、レジャースポットの発信にも一役買った。

 

(復興釜石新聞 2020年6月27日発行 第892号より)

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新発売!さんてつ×観光タクシーセットプラン(8月31日まで)

新発売!さんてつ×観光タクシーセットプラン(8月31日まで)

新発売!さんてつ×観光タクシーセットプラン(8月31日まで)

 

三陸鉄道では、タクシー会社と提携してフリー乗車券に観光タクシーをセットした、お得な三鉄乗車観光プラン「さんてつ×観光タクシーセットプラン」を発売いたします。三陸鉄道を使って、沿線観光地を巡る旅行などにぜひご利用ください!

発売機関・利用期間

2020年6月25日~2020年8月31日

きっぷの特徴

・タクシー料金を気にせず定額で乗れる!
・全31種類のコースをご用意!
・駅から、宿から自由にスタート!
・2日間乗り降り自由!三陸鉄道乗車券付き!
(盛~宮古間、宮古~久慈間)

有効期間

三陸鉄道「宮古~久慈間」2日間乗り放題フリー乗車券+観光タクシー
・久慈地区コース ・北山崎コース ・宮古地区コース
 
三陸鉄道「盛~宮古間」2日間乗り放題フリー乗車券+観光タクシー
・宮古地区コース ・釜石地区コース ・大船渡地区コース
 
※詳しいコース内容については、下記三陸鉄道ホームページをご覧いただくか、お電話にてお問合せください。
※三陸鉄道ホームページ https://www.sanrikutetsudou.com/?p=15111
※チラシ さんてつ×観光タクシーセットプラン[PDF:829KB]

予約・お問合せ先

三鉄ツーリスト  岩手県宮古市宮町一丁目1-80
TEL:0193-71-1170 予約受付時間10:00~17:30(土日祝日を除く)
ただし、申込みは2名以上で、乗車日の7日前までにお願いします。

この記事に関するお問い合わせ
市民生活部 生活環境課 市民生活係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8451 / Fax 0193-22-2702 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020062500032/
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