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子どもたちの学びの場を広く公開 新校舎移転3年目 釜石祥雲支援学校「学校へ行こう週間」

 

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「学校へ行こう週間」で小学部の授業を見学する地域住民=27日、釜石祥雲支援学校

 

 釜石市平田町の県立釜石祥雲支援学校(安達史枝校長、児童生徒53人)は6月24日から28日まで、授業の様子や校内の施設、設備などを保護者や地域住民に公開した。学校教育への理解と関心を高めてもらい、開かれた学校の推進を図る本県の取り組み「学校へ行こう週間」の一環。5日間で約50人が来校し、同校の指導体制や教育環境へ理解を深めた。

 

 同校では同週間の学校公開を年2回実施。保護者にとっては授業参観の意味合いもあり、期間中、都合のいい日、見学したい授業に合わせて足を運べるメリットもある。本年度1回目の今回は午前中に見学時間が設けられ、事前に予約した保護者や地域住民らが訪問。訪れた人たちは各教室で行われている2~4校時の授業を見学したほか、校内の各種特別教室やプールなども見て回った。

 

写真上:旧釜石商業高跡地に立地する新校舎。同下:見学者は校内のさまざまな教室も見て回った

 

 現在、同校には小学部に19人、中学部に9人、高等部に16人が在籍するほか、定内町の国立病院機構釜石病院内のしゃくなげ分教室で9人が学ぶ。小学部は病弱・肢体不自由、知的障害、重複障害のクラスがあり、日常生活の指導、生活単元学習、遊びの指導などを実施。実態に応じた国語や算数、自立活動の学習もあり、一人一人に合った教育で、日常生活に必要な力を身に付けながら心豊かな生活を送れるようにサポートしている。

 

小学部の自立活動の授業。カタツムリを触ったり季節を感じながら歌や太鼓を楽しんだ

 

新聞紙をちぎって紙の感触を味わう。音楽に乗せて紙のシャワーも

 

 27日に訪れた平田町内会の中川崇司会長(72)は「先生方が愛情を持って接し、子どもたちも信頼しきっている様子がうかがえる。家ではできないいろいろな経験もでき、とてもいい環境で学べているようだ」と実感。少子化の進行、不登校の増加と教育課題が複雑化する中、地域全体で子どもたちを見守り、関心を寄せる必要性も感じ、「地域の学校は一度は見ておくべき。ここも縁あってこの地に立地した。見学の機会を通して距離を縮め、登下校時にはあいさつを交わせるような関係ができれば」と期待を寄せる。

 

 同校は前身の県立釜石養護学校時代に建設された定内町の校舎で小、中学部が学び、高等部は甲子町の釜石高に併設されていたが、校舎の老朽化などの課題解決のため移転新築。旧釜石商業高跡地に新校舎が建設され、2022年8月に移った。これにより小中高の一貫指導が可能に。木材を基調とした新校舎は車いすの行き来がしやすい広い造りで、体育館やプール、広いグラウンドも整備されたことでより良い教育環境が整った。児童生徒らは伸び伸びと学んでいて、小中高各部間の交流も増え、喜んでいるという。

 

木のぬくもりが感じられる明るい校内。プールは2つの水深で子どもたちに合った利用が可能

 

 「引っ越してきたばかりで、地域の方もどんな子がいてどんな勉強をしているのか、まだ分からない部分もあると思う」と中館崇裕副校長。学校公開など住民理解を図る取り組みは今後も継続していきたい考えで、「これから何十年とこの地でお世話になることと思う。学校のことを地域住民に少しずつ理解してもらい、いろいろな地域資源の活用にもつなげていけたら」と展望する。

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共に生きる社会へ 福祉新拠点「かまいしガーデン」開所 障害者の就労と生活、一体支援

釜石市上中島町に完成した福祉複合施設「かまいしガーデン」

釜石市上中島町に完成した福祉複合施設「かまいしガーデン」

 
 釜石市の社会福祉法人「翔友」(長谷川忠久理事長)が、上中島町に建設を進めていた福祉複合施設「かまいしガーデン」が完成し、17日に開所式があった。障害者が働きながら技能を身に付ける就労継続支援B型事業所と、介護を必要とする人が日中に過ごせる通所型の生活介護事業所を一体的に整備。新施設での事業はすでに始まっていて、長谷川理事長は「障害者を理解してもらう行動を続けるための基地。共生社会の実現へ地域の皆さんと共に努力していきたい」と力を込める。
 
 こうした複合施設を整備した背景には、災害への備えという点で課題があった。同法人関係団体のNPO法人市身体障害者協議会(長谷川理事長)が運営する千鳥町の市福祉作業所が日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の津波想定で浸水エリアに入り、土砂災害への警戒区域であることも判明。甲子川沿いにあり、5~10メートル未満の浸水が想定されるが、障害のある利用者らの避難誘導は緊急避難場所までの距離や周辺の道路事情などで困難な点が多く、安全確保の観点から機能移転などの対応が必要になった。
 
甲子川(手前)沿いに位置する千鳥町の福祉作業所。災害時の早期避難に課題があった

甲子川(手前)沿いに位置する千鳥町の福祉作業所。災害時の早期避難に課題があった

 
 加えて、高齢化で生活介護のニーズは増すが、感染症の影響もあって日中に自由な活動をして過ごせる場所が少ないことも問題として顕著化。障害者の雇用と介護を必要とする人の生活の安定を図るため、複合施設の構想を練った。岩手県の社会福祉施設等施設整備費補助金の活用を考え、申請。交付決定を受け、昨年5月に着工。約9カ月の工期を経て建物が完成した。
 
 新施設は、市身体障害者福祉センターに隣接する敷地面積2637平方メートルの市有地に整備した。鉄骨造り平屋建てで、面積は671平方メートル。建設費は約2億5500万円。4月に入ってすぐに供用を開始した。
 
新施設は市身体障害者福祉センター(右側の建物)に隣接する

新施設は市身体障害者福祉センター(右側の建物)に隣接する

 
 就労支援事業所は「市福祉作業所2nd(セカンド)」との名称で開設。作業室や相談室、食堂などを設けた。市内企業から部品組み立てや袋詰め、食品の表示ラベル貼りなどの作業を受託し、利用者個々の能力や知識の向上に必要な訓練を行う。新設を機に翔友へ事業承継し、千鳥町の施設は従たる事業所として運営する。定員は2施設合わせ40人で、現在は知的・身体・精神の障害者計38人が利用。新施設では足が不自由な人を中心に22人(定員25人)が移って作業に従事している。
 
真新しい施設で作業に励む利用者たち

真新しい施設で作業に励む利用者たち

 
 生活介護事業所の名称は「かまいしケア・ステーション」。リフト付きの入浴施設、多目的ホールなどを備えた。介護が必要な障害者や高齢者らの入浴や食事といった日常生活を支援するほか、創作やレクリエーションなど自由な活動をして過ごせる場を提供。屋外にはイベント広場も整備した。1日当たりの利用定員は20人。現在11人が利用申請している。
 
開所式であいさつする長谷川忠久理事長

開所式であいさつする長谷川忠久理事長

 
 開所式には関係者ら約40人が出席。長谷川理事長は「共生社会をつくるために大事なのは相手を理解すること。その礎となる施設が完成し、感慨ひとしおだ。障害の有無ということではなく、誰もが一人の人間として生きていくことのできる社会の実現を目指す」とあいさつした。建設工事を担った山長建設(大只越町)の山﨑寛代表取締役に感謝状を贈呈。祝辞に立った小野共市長は「不足するサービスを補い、融合した施設。新たな活力を生み出す拠点に」と期待した。
 
 長谷川理事長、小野市長ら6人がテープカットし、新施設の完成を祝った。福祉作業所の利用者を代表して紅白のテープにはさみを入れた40代の女性は「以前より遠くなって通うのに時間はかかるが、安全が確保された場所で安心。きれいな施設で、仕事を頑張りたい」と気持ちを新たにした。
 
新施設の完成を祝ってテープカットする関係者

新施設の完成を祝ってテープカットする関係者

 
入り口は事業ごとに分かれる。作業の様子や入浴施設が公開された

入り口は事業ごとに分かれる。作業の様子や入浴施設が公開された

 
 新設の2つの事業所に配属されたスタッフは計12人で、職業指導や生活支援にあたる。隣接する福祉センターは市から譲渡され、翔友の運営に移行。総合的に事業を展開し、障害者福祉を進展させていく。

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日課は洗濯物たたみ おちゃめな100歳!栁田チソノさん 釜石の特養ホームで生活

100歳の栁田チソノさん(前列中央)、お祝いに訪れた家族や釜石市関係者ら

100歳の栁田チソノさん(前列中央)、お祝いに訪れた家族や釜石市関係者ら

 
 釜石市は9日、小佐野町の特別養護老人ホーム・アミーガはまゆり(久喜真施設長/長期・短期入居計100人)に入居する栁田チソノさんに満100歳の特別敬老祝い金5万円と記念品の羽毛肌掛け布団、「寿」の文字をしたためた額入り祝い状を贈った。この日は栁田さんの誕生日。祝い金の贈呈に合わせ誕生会が催され、栁田さんの家族や施設入居者、職員らで“めでたい”節目を祝った。
 
 同ホームを訪れた平松福寿副市長が「激動の100年を歩み、苦しみを乗り越え、よき日を迎えた」と祝福の言葉をかけながら、栁田さんに記念品を手渡した。久喜施設長も「元気で長寿を重ねてほしい」と気持ちを伝え、花束をプレゼント。担当職員らは寄せ書きや余興の「釜石小唄」でお祝いムードを盛り上げた。
 
栁田さんに記念品を贈る平松福寿副市長(左)ら

栁田さんに記念品を贈る平松福寿副市長(左)ら

 
100歳の祝いを盛り上げる職員有志による余興

100歳の祝いを盛り上げる職員有志による余興

 
 手製のくす玉割りを難なくこなした栁田さんの目の前には、「100」という数字をかたどった3本のろうそくをのせた誕生日ケーキが登場。無事、ろうそくの火を吹き消すと、見守る家族や仲間たちから「おめでとう」と大きな拍手が沸き起こった。うれしそうな栁田さんはマイクを向けられると、「みなさんは150歳まで生きられると思いますから、頑張ってください」と話し、おちゃめに笑った。
 
くす玉を割った栁田さんに降り注ぐ「おめでとう」

くす玉を割った栁田さんに降り注ぐ「おめでとう」

 
職員の応援を受けながら誕生日ケーキに息を吹きかける

職員の応援を受けながら誕生日ケーキに息を吹きかける

 
「ありがとう」と祝いに集まった仲間たちに感謝を伝えた

「ありがとう」と祝いに集まった仲間たちに感謝を伝えた

 
 栁田さんは1924(大正13)年に鵜住居町で生まれた。22歳の時に製鉄所勤めの廣平さん(故人)と結婚し、中妻町の社宅で生活。2男2女を授かった。編み物が好きで子どもたちの服を手づくりしたり、家庭菜園や花の手入れなどを夫と楽しんだ。岩手県外に住む子どもたちの里帰りを楽しみにし、孫8人、ひ孫6人が顔を見せてくれるのが喜びとなっていた。
 
 同ホームには2022年10月に入居。耳は遠くなったが、できることは自分でやり、字の練習や体操に意欲的に取り組む。最近の日課は洗濯物をたたむこと。担当スタッフの前川恵美さん(31)によると、施設で使うタオル類などをたたむ手伝いを買って出るが、「簡単だから、もっと難しいものを持ってきて。頭を使うのが楽しい」と元気だという。
 
笑顔が印象的な栁田さん(中)と、あたたかく見守る家族

笑顔が印象的な栁田さん(中)と、あたたかく見守る家族

 
 次女の上林みや子さん(73、埼玉県在住)は、大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生きる母を見つめ、「気丈。苦楽もあったろう。一歩ずつ挑戦し、今がある。健康で過ごせるのも皆さんの支えがあってこそ」と感謝。7年ほど前に古里に戻って同居していた長男(故人)の嫁が定期的に見守っているのも心強い。
 
 釜石市の高齢化率(65歳以上)は2月末現在で40.4%。100歳以上は柳田さんを含め27人(男性2人、女性25人)いる。最高齢は104歳の女性。同施設には103歳の先輩がおり、100歳はもう一人いる。

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釜石・高橋幸信さん 満100歳に 身の回りのことは自分で「模範となる人間に」とますます意欲 

100歳を迎えた高橋幸信さん(右から2人目)。小野共市長(右)、長男邦友さん家族(左側)がお祝いに駆け付けた

100歳を迎えた高橋幸信さん(右から2人目)。小野共市長(右)、長男邦友さん家族(左側)がお祝いに駆け付けた

 
 釜石市野田町の高橋幸信さんが8日、満100歳を迎えた。ショートステイ先の鵜住居町の介護老人福祉施設・三峯の杜(齊藤敦子施設長、長期利用29人、短期同20人)で、小野共市長や施設入居者、職員からお祝いを受けた高橋さん。周囲への感謝の気持ちを表し、「ますます元気もりもりで、社会のためにいくらかでも微力を尽くしたい」と誓いを立てた。同市の100歳以上の方は高橋さんを含め25人、うち男性は2人となった。
 
 高橋さんは昨秋から月に2回、三峯の杜のショートステイを利用。今回の退所日が100歳の誕生日と重なり、施設がお祝いの会を開いた。この日は小野共市長が訪れ、市からの特別敬老祝い金(5万円)と記念品の市長直筆額入り祝い状、羽毛肌掛け布団を高橋さんに贈呈した。小野市長は郷土発展への貢献に深く感謝し、「健康に留意してますます長寿を重ね、心豊かな人生をお過ごしいただければ」と願った。
 
小野市長が揮毫した「百寿の証」祝い状を贈呈

小野市長が揮毫した「百寿の証」祝い状を贈呈

 
 高橋さんは1924(大正13)年3月8日、釜石市に生まれた。7人きょうだい(2男5女)の5番目。尋常小学校(当時)卒業後、釜石製鉄所に勤務し、付属病院の看護師だった女性と結婚。2男を授かった。55歳の定年まで勤め上げ、退職後はタクシー会社の配車係として約10年働いた。19年前に妻が他界し、今はヘルパーの力を借りて生活する。身の回りのことは自分でこなし、耳は遠くなったが、はきはきとした言動で周囲を驚かせる。製鉄所時代は弓道や軟式野球にも親しんだ。
 
 会では“虎舞好き”の高橋さんに喜んでもらえればと、各伝承団体のメンバーでもある職員4人が舞を披露。他の入居者と一緒に楽しい時間を過ごした高橋さんは、かけがえのない思い出を胸に刻んだ。たくさんのお祝いを受けた後は自らマイクを握り謝辞。「皆さんの温かい笑顔に接して、また年齢を積み重ねられるよう努力いたします。今後ともよろしく、お世話、お力添えをお願いいたします」などと自分の言葉で伝えた。
 
施設職員が虎舞を披露し祝いムードを盛り上げる

施設職員が虎舞を披露し祝いムードを盛り上げる

 
大迫力の虎舞を楽しむ高橋さん(右)。すてきな誕生日に…

大迫力の虎舞を楽しむ高橋さん(右)。すてきな誕生日に…

 
顔をほころばせながらお礼を述べる高橋さん

顔をほころばせながらお礼を述べる高橋さん

 
 この日は盛岡市に住む長男高橋邦友さん(67)、直子さん(63)夫妻と娘の香緒里さん(30)も駆け付けた。「父はとにかくマイペース。自分のことは自身でやっていきたいタイプ」と邦友さん。数年前から「100歳まで元気で健康に」が口癖だったという父の有言実行ぶりに、「ついにこの日を迎えることができた。親ながら褒めてあげたい」と喜びを共有した。
 
施設からのお酒のプレゼントは100歳の先輩入居者・植田くめさんから贈呈(右上写真)。入居者、職員からたくさんの拍手をもらった

施設からのお酒のプレゼントは100歳の先輩入居者・植田くめさんから贈呈(右上写真)。入居者、職員からたくさんの拍手をもらった

 
施設を運営する社会福祉法人岩手徳栄会齊藤裕基理事長(後列左)、齊藤敦子施設長(同右)らと記念撮影

施設を運営する社会福祉法人岩手徳栄会齊藤裕基理事長(後列左)、齊藤敦子施設長(同右)らと記念撮影

 
 「だんだん体力はなくなってくるが、脳だけは何とかね。今日は市長さんともお話して心強く感じた。あまり難しいことは考えず、皆さんのお世話をいただいて模範になるような人間でありたい」と高橋さん。好きなお酒、趣味の盆栽をたしなみながら、「日々是好日」を願う。

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バリアフリーな環境で心豊かな体験を 子どもたちが旬の魚マダラをさばいて食す 生態にも興味津々

インクルーシブおさかな体験教室=根浜海岸レストハウス

インクルーシブおさかな体験教室=根浜海岸レストハウス

 
 障害の有無や性別、人種などに関係なく、互いを認め合い共生していく「インクルーシブ」社会。その理念を基にした各種取り組みが釜石市でも行われている。2月25日、鵜住居町の根浜海岸レストハウスでは「インクルーシブおさかな体験教室」が開かれた。バリアフリーでつくる釜石自然遊びの会(佐々木江利代表)が主催。市内外から13家族37人が参加し、旬のマダラをさばいて調理。食事も楽しんだ。
 
 講師は同市地域おこし協力隊員で、魚食普及活動を行っている清原拓磨さん(26)。この日は地元の定置網で漁獲された体長60~80センチのマダラ3匹が用意された。はじめに生態を説明。水深約200メートルの深海に住み、口元のひげでにおいなどを感知して餌を探すこと、雄は白子に価値があり、雌の倍の値段で取引されることなどを教えた。子どもたちは体を触ったりしながら観察。疑問に思ったことを次々に質問した。
 
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体のまだら模様が特徴の魚「マダラ」。触ってみると?

 
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マダラの生態について教える清原拓磨さん(左)

 
 観察後はさばき方。子どもたちが最初に体験したのはうろこ取り。専用の道具や金たわしを使って、きれいにうろこを取り除いた後、清原さんが腹を切り開き、身と内臓を分けた。子どもたちは初めて見る腹の中に興味津々。驚きの声を上げながら見入った。切り分けた身から細かい骨を取り除く作業も体験した。切り身はタラフライに。衣をつける調理にも挑戦した。
 
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うろこ取りを体験。清原さんいわく、残っていると食感が悪くなったり、においが出てしまうそう

 
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目を凝らして細かい骨抜きにも挑戦した

 
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清原さんが丁寧にさばき、体の中の各部位も観察した=写真提供:主催者

 
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切り身はタラフライに。衣をつける作業も子どもたちで

 
 盛岡市の菅原蓮君(10)は「タラの体は思ったよりやわらかい。胃袋は大きくてイワシが入っていたのにはびっくり」と目を丸くした。友人の冨澤えみりさん(7)は「ちょっと魚がかわいそうだけど、人は魚を食べて生きているので感謝しないと。自分で調理したのを食べるのは楽しみ」と声を弾ませた。2人の母親は、切り身になる前の魚の姿を見る貴重な機会を歓迎。「魚への興味、調理への関心も高まれば」と期待した。
 
 同教室を企画した「バリアフリーでつくる釜石自然遊びの会」は昨年発足。医療的ケア児の母である佐々木代表(44)が根浜でのバリアフリービーチ実現への第一歩として、インクルーシブを理念とした交流の場を持ちたいと立ち上げた。これまでに海辺でのお茶会、たき火やカレー調理、ピザ作りなどのキャンプ体験を観光施設・根浜シーサイドの協力で実施。当事者家族だけでなく同年代の子を持つ家族を含めた活動の機会を通じて、互いに助け合える関係づくりの構築を進めてきた。
 
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タラフライは手作りパンにはさんでバーガー風に(写真上段)。楽しい体験を終え笑顔を輝かせる参加者(同下段)=写真提供:主催者

 
 今回の教室には障害などで支援が必要な親子4組が参加した。親の一人は「これまで海に行くのはすごくハードルが高かった。今回、室内ではあるが、魚と触れ合えたことで、海にも一歩近づけた気がする」と話した。
 
 医療的ケアや支援が必要な子どもたちの親は、助けが必要な場面でも「自分たち家族の問題」と我慢してしまいがちだという。しかし、家族だけが頼りでは限界がきてしまう。佐々木代表は「本人にとっても家族以外の人に甘えられる環境は必要。まずは顔見知りになり、お互いを理解するところから」と小さな一歩の積み重ねを願う。未来に生きる同様の家族のためにも「『これが大変だから手伝ってほしい』と声をあげられる環境をみんなで作っていきたい」と思いを込めた。

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今年2人目 仙人の里で100歳 橋野町出身の打川キクヱさん 小野共市長がお祝い訪問

満100歳を迎えた打川キクヱさん(中)を小野共市長(左)らがお祝い

満100歳を迎えた打川キクヱさん(中)を小野共市長(左)らがお祝い

 
 釜石市甲子町の特別養護老人ホーム仙人の里(千葉敬施設長/長期利用66人、短期同14人)で暮らす打川キクヱさんが13日、満100歳を迎えた。小野共市長が施設を訪れ、市からの祝い品を贈呈。家族らと誕生日を祝った。同施設の100歳以上の方は打川さんを含め4人(最高齢103歳)となった。
 
 小野市長は市からの特別敬老祝い金5万円と自ら筆を執った「寿」の額入り祝い状、記念品の羽毛肌掛け布団を贈呈。ベッド生活中の打川さんに代わり、長男幸吉さん(70)が受け取った。施設を運営する社会福祉法人陽風会の清野信雄理事長は花を贈り、幸吉さんは「いっぱいお祝いをいただいたよ」と母に声をかけた。
 
小野市長(写真上段左)と清野理事長(同右)が記念品を贈呈した

小野市長(写真上段左)と清野理事長(同右)が記念品を贈呈した

 
 打川さんは1924(大正13)年2月13日、同市橋野町和山で生まれた。3姉妹の2番目。20代で当時、同地に山仕事に来ていた秋田県大曲出身の男性と結婚。2男を授かった。農林業で生計を立てた後、野田町に転居。会社勤めを始めた夫を支えながら子育てに奔走した。親族が経営する石材店も長く手伝い、働き者だったという。夫は三味線が得意な人で、打川さんも習い親しんだ。
 
 長男幸吉さん、おいの田中忠肝さん(85)によると、「性格は明るく、おしゃべり好き。友達も多かった」という。田中さんの母(打川さんの姉)は病弱で、叔母(打川さん)と祖母が母親代わり。「叔母はとてもやさしく、自分を気遣ってくれた。育ててもらい感謝している」と田中さん。長年、石材業に携わってきたこともあり、長寿社会の伸展には驚きを隠せない様子で、「30~40年前だったら100歳まで生きられる人はまれだった。時代は変わった。自分の血縁にそういう人が出たのは感慨深い」と実感を込める。
 
打川さん100歳のお祝いに駆け付けた長男幸吉さん(左)、おいの田中忠肝さん(右)/写真提供:仙人の里

打川さん100歳のお祝いに駆け付けた長男幸吉さん(左)、おいの田中忠肝さん(右)/写真提供:仙人の里

 
小野市長は「おめでとうございます。元気でいてください」と声をかけた

小野市長は「おめでとうございます。元気でいてください」と声をかけた

 
 打川さんは2019年に同施設に入った。ベッド生活が長く、今は会話が難しくなったが、食事は口から取ることができている。コロナ禍による面会制限もなくなったことで、幸吉さんらは次に会える時を楽しみに施設を後にした。
 
 同市によると、市内の100歳以上の方は打川さんを含め26人(男1、女25)。最高齢は104歳の女性(市外施設に入所中)。

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読書楽しみ満100歳! 釜石・仙人の里で生活中の山﨑ミツさん 多くの祝福に「おしょすようだぁ」

満100歳のお祝いに笑顔を輝かせる山﨑ミツさん=22日、仙人の里

満100歳のお祝いに笑顔を輝かせる山﨑ミツさん=22日、仙人の里

 
 釜石市甲子町の特別養護老人ホーム仙人の里(千葉敬施設長/長期利用66人、短期同14人)で生活中の山﨑ミツさんが20日、満100歳を迎えた。22日、施設内で祝う会が開かれ、出席した家族らとともに祝福を受けた。同施設利用者で100歳以上は山﨑さんを含め3人(最高齢103歳)となった。
 
 山﨑さんの100歳を祝う会は多くの利用者、職員が集まって行われ、長女の中北やす子さん(73、千葉県在住)ら娘3人も駆け付けた。千葉施設長は「満100歳、おめでとうございます。これからも変わらず、ミツさんらしく暮らしていただきたい」と祝福。住民登録のある大槌町から届いた平野公三町長の手紙を職員が読み上げ、千葉施設長が同町からの祝い金を山﨑さんに手渡した。施設からは祝いの花とバースデーケーキが贈られた。
 
大槌町からの100歳の祝い金を千葉施設長が贈呈した

大槌町からの100歳の祝い金を千葉施設長が贈呈した

 
施設や家族から祝いの花を贈られる山﨑ミツさん(上段)。利用者や職員も拍手でお祝い(下段)

施設や家族から祝いの花を贈られる山﨑ミツさん(上段)。利用者や職員も拍手でお祝い(下段)

 
 姉妹を代表し中北さんがあいさつ。「母は激動の時代を生き、父が病弱だったこともあり苦労も多かったと思うが、大らかで細かいことを気にしない性格。私たちも自由に育った」と感謝。「今は人生110年時代とのこと。まだまだ元気で長生きしてほしい」と願った。
 
 山﨑さんは1924(大正13)年1月20日生まれ。大槌町金沢出身で、8人きょうだいの2番目。戦後、25歳で釜石製鉄所に勤務していた同郷の夫(他界、享年82)と結婚し、3女を授かった。同市中妻、上中島町の社宅に暮らし、パート勤めもしながら家族の生活を支えた。和裁が得意で、仕立てを頼まれることも。100歳を祝う会で着用した着物も自分で縫い上げたもの。東日本大震災の津波被害に遭いながらも、奇跡的に無事だった一着だ。
 
母ミツさんのお祝いに駆け付けた(左から)長女中北やす子さん、次女小澤房子さん、三女山﨑由紀子さん

母ミツさんのお祝いに駆け付けた(左から)長女中北やす子さん、次女小澤房子さん、三女山﨑由紀子さん

 
 若いころから読書が好きで、社宅では新聞3紙を購読した。新聞は隅から隅まで読み、漢字の知識も豊富。「読めない字を聞くとすぐに教えてくれた」(長女やす子さん)という。読書欲は今も尽きることはない。小説、雑誌、新聞…。施設職員が手渡すと自らページをめくり、文章を声に出して読むことも。祝う会後、居室に戻った山﨑さんは平野町長の祝い状も流れるように読み上げ、娘たちや職員を驚かせた。
 
平野公三町長の手紙を声に出して読む山﨑さん

平野公三町長の手紙を声に出して読む山﨑さん

 
 生活相談員の佐藤啓祐さん(38)によると、山﨑さんは2022年6月から同施設を利用。施設内は車いすを自分でこいで移動する。食事は好き嫌いなく食べ、おやつの“甘いもの”も大好き。「食べることが長生きの秘訣」と自ら話しているといい、この日の昼食では誕生祝いのケーキとカレーライスを平らげた。「体調も安定している。これからも(長寿の)記録を延ばし続けるのでは」と佐藤さん。
 
 たくさんのお祝いを受けた山﨑さんは「おしょす(恥ずかしいの意)ようだぁー。こんな格好(着物姿)も」と照れ笑い。「みんなのおかげでここまで生きてこられた」と話し、この日は何度も手を合わせ、感謝の気持ちを表した。孫は4人、やしゃごが2人いる。
 
100歳のバースデーケーキに手を合わせ喜びの表情!

100歳のバースデーケーキに手を合わせ喜びの表情!

 
 長女のやす子さん、次女の小澤房子さん(70、釜石市在住)、三女の山﨑由紀子さん(68、大槌町同)は「母はいつも『何とかなるさ』と明るく前向きだった。子どもから見る限り、悩んでいる姿は見たことがない。私たちものびのびと育てられた」と口をそろえる。やす子さんは古里を離れて45年―。「母親というのは、幾つになっても心の支え。自分の中に心配し思う人がいると、人間は頑張って生きていける」。コロナ禍で面会ができなかった期間はとても寂しい思いをしたという。
 
施設職員が向けたタブレットに、手を挙げて「はい、ポーズ!」

施設職員が向けたタブレットに、手を挙げて「はい、ポーズ!」

 
 13年前の震災津波で、大槌・桜木町の自宅は大規模半壊。山﨑さんは一緒に暮らしていた由紀子さんと裏山に避難し、命をつないだ。由紀子さんは避難所生活を続けながら、「早く帰りたい」という母の願いをかなえるべく自宅修繕に奔走。その間、房子さんが母を預かり、古里に帰れる日を待った。地元に暮らす2人は「コロナも乗り越え、元気に100歳を迎えられて感無量」と施設職員に深く感謝。「これからもできるだけ会いにきて、来年、再来年と誕生日をお祝いできれば」と願いを込めた。

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「元気でいてね!」日ごろの感謝込めお遊戯披露 上中島こども園児が地域の高齢者に

地域住民に歌をプレゼントする上中島こども園児=中妻地区生活応援センター width=

地域住民に歌をプレゼントする上中島こども園児=中妻地区生活応援センター

 
 釜石市の上中島こども園(楢山知美園長、園児48人)の園児18人が18日、園近くの中妻地区生活応援センター(菊池拓朗所長)で地域の高齢者にお遊戯を披露した。日ごろの見守りへの感謝を込め、昨年に続いて企画。かわいらしい衣装に身を包んだ子どもらの歌やダンスに、集まった高齢女性12人は大喜び。終始、笑顔で楽しい時間を過ごした。
 
 センターを訪問したのは3歳、5歳児クラスの園児。始めに全員で「We wish You A Merry Christmas」「にじのむこうに」の2曲を合唱した。3歳児クラスの8人はサンタクロース姿でクリスマスメドレーのダンスを披露。小さな体をめいっぱい動かし、一足早いクリスマス気分を届けた。
 
かわいいミニサンタの登場に目を細める高齢女性

かわいいミニサンタの登場に目を細める高齢女性

 
クリスマスの曲に合わせ踊る3歳児クラスの園児

クリスマスの曲に合わせ踊る3歳児クラスの園児

 
 5歳児クラスの10人は2グループに分かれてお遊戯。「アロハ・フラ~海と空と太陽と」の曲で披露したダンスは南国気分を漂わせ、冬の寒さを吹き飛ばした。「あばれ太鼓~雷ジーン」はかっこいい振り付けが特徴。決めポーズもバッチリで、りりしい姿を見せた。
 
南国のフラダンスであったか気分を届ける5歳児クラスの園児

南国のフラダンスであったか気分を届ける5歳児クラスの園児

 
はっぴ姿の男児は太鼓のばちに見立てた道具を手に元気に踊った

はっぴ姿の男児は太鼓のばちに見立てた道具を手に元気に踊った

 
 “ちびっこサンタ”姿の藤原依茉ちゃん(4)は「うまく踊れた。クリスマス大好き。(もうすぐなので)楽しみ」とにっこり。フラダンサーになり切った小林妃奈乃ちゃん(5)は「楽しかった。おばあちゃんたち、笑って喜んでくれた。これからも元気でいてほしい」と願いを込めた。
 
 同園では9日に、園児らの成長を保護者に見てもらう3~5歳児の生活発表会を開催。この時に発表したお遊戯を「地域の方にも見てもらいたい」と、会終了後も練習を重ねてきた。目尻を下げっぱなしだった平野京子さん(73)は「みんな上手。胸がいっぱいになって涙が出てきた」と大感激。自身の保育園時代と比べ、「今の子どもたちはすごいね。いろいろなことを覚えてねぇー」と感心しきり。
 
子どもたちの頑張りに盛んな拍手を送る

子どもたちの頑張りに盛んな拍手を送る

 
会場にはたくさんの笑顔が広がった

会場にはたくさんの笑顔が広がった

 
園児と高齢者は共に楽しいひとときを過ごした

園児と高齢者は共に楽しいひとときを過ごした

 
 上階が復興住宅になっている同センターでは週に2回、住民らがラジオ体操を行っていて、同園の園児が参加することも。季節の行事でも交流が続く。「地域の皆さんに見守ってもらいながら子どもたちを育てていきたい」と楢山園長。こうした交流は子どもの心の成長への効果だけではなく、日ごろからの行き来で顔見知りになることで大人の目が増え、不審者の声掛けや犯罪などに巻き込まれるリスクを軽減できればとの思いもある。新型コロナウイルス禍で園行事への招待はしばらくできずにいたが、来年から再開できればと心待ちにする。
 
園児から日ごろの感謝を込めて、松ぼっくりツリーとクリスマスカードのプレゼント

園児から日ごろの感謝を込めて、松ぼっくりツリーとクリスマスカードのプレゼント

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出合う個性、つながる地域 障害者の活動発信 釜石でクリスマス市 就労事業所コラボ

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「これ、いいね」。クリスマスマーケットで品定めする来場者

 
 障害のある人が作った菓子や雑貨などを販売するクリスマスマーケットが16日、釜石市港町のイオンタウン釜石で開かれた。就労支援などを行う市内外の6施設が出店したほか、松ぼっくりを使ったツリーづくりのワークショップなど遊びも用意。普段の活動の成果や施設の発信、利用者と地域住民の触れ合いの場にした。
  
 NPO法人遠野まごころネット(遠野市)が釜石・甲子町で運営する障害者自立支援施設「まごころ就労支援センター」の主催で、釜石大槌地域障がい者自立支援協議会・ひまわり隊が共催した。障害の有無にかかわらず楽しめる催しの実施、新型コロナウイルス禍で減った販売機会の提供、施設利用者に支払う工賃の維持・向上などにつなげるのを狙いに初開催。同地域外から奥州市や宮古市、山田町の施設が参加した。ほか、地元の菓子工房もブースを並べた。
 
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クリスマス風の飾り付けで来場者をおもてなし

 
 釜石産のカボチャやブルーベリーを使った焼き菓子、パンなどの食べ物、使用する糸や織り方に決まりがない「さをり織り」のバッグや小物入れなどを販売。サンタクロースやトナカイの衣装を身に着けた利用者たちが積極的に呼び込みをし、買い物客らは製品の特徴などを聞いたりしながら品定めした。
 
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さをり織りの小物入れなどを並べた奥州市の事業所

 
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トナカイ風の装いで山田町から手作り菓子をお届け

 
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買い物客らと触れ合いを楽しみながら店番したり

 
 楽しそうと釜石市内から足を運んだ近藤麻衣さんは、あちこちから聞こえてくる誘いに乗って両手が袋でいっぱいに。「和気あいあいとして雰囲気がよく、欲望に負けそうな空間。地域外で作られているものを知る機会にもなった」と目を細めた。
 
 まごころセンターは、布を細かく裂いて織り込んだ「裂き織り」のバッグやランチョンマット、利用者が育てたブドウを使ったワインなどを売り出した。施設敷地内で栽培するラベンダーを使った「ねこサシェ」(猫の顔をかたどった香り袋)はクリスマス仕様に。トナカイの顔、ツリーやリースの刺しゅうを施したりしていて、「どの顔、図柄が好きですか?」などと買い物客らの声に耳を傾けた。
 
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まごころ就労支援センターはクリスマス仕様の製品をPR

 
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サンタクロースの衣装を着た利用者らは呼び込みでも活躍

 
 利用者の30代女性は「作ったものが目の前で売れるのがうれしい。一針一針に思いを込めていて、嫁に出した気分。いろんな顔を楽しそうに選んでいるのが印象的で、これからも喜んでもらえるものを作りたい」とやりがいを実感した。
 
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松ぼっくりを使ったツリーづくりのワークショップ

 
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遊びや工作を楽しんで笑顔いっぱいの家族連れ

 
 催しには「個性との出合い、人とつながり、心に星を灯(とも)そう。」と願いを込めた。まごころセンターの山本智裕施設長(46)は「施設外でのイベントは利用者の刺激になり、新しい表情や得意なことの発見にもなる。この企画をきっかけに他事業所や支援者、ボランティア、行政、地域とのつながりを深めたい」と会場を見つめた。

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にこにこ100歳!箱崎町出身・植田くめさん 生活中の三峯の杜で多くの祝福受ける

釜石市から100歳のお祝い金や祝い状を贈られた植田くめさん(左)

釜石市から100歳のお祝い金や祝い状を贈られた植田くめさん(左)

 
 釜石市箱崎町出身で現在、鵜住居町の介護老人福祉施設・三峯の杜(齊藤敦子施設長、長期利用29人、短期同20人)で暮らす植田くめさんが、今月12日で満100歳を迎えた。20日、植田さんの100歳を祝う会が施設内で開かれ、市、県、国からの祝い状や記念品が贈られた。同市の100歳以上の方は26人(男1、女25)となった。
 
 市から三浦功喜高齢介護福祉課長らが訪問。特別敬老祝い金(5万円)と野田武則前市長直筆の額入り祝い状、羽毛肌掛け布団を植田さんに贈った。「これからも健康で人生を楽しんで」と三浦課長。この日は、岸田文雄内閣総理大臣、達増拓也県知事名の祝い状や記念品の贈呈も行われ、齊藤施設長が植田さんに手渡した。
 
岸田文雄総理大臣からの祝い状に驚きの表情

岸田文雄総理大臣からの祝い状に驚きの表情

 
家族や職員、利用者仲間に見守られながら祝い状を受け取った

家族や職員、利用者仲間に見守られながら祝い状を受け取った

 
 施設職員からは手作りの記念色紙や花束が贈られた。お祝いの映像上映、職員によるスコップ三味線の演奏などもあり、にぎやかに100歳の長寿を祝った。駆け付けた長男静男さん(74)ら家族、親族5人と利用者、職員に囲まれ、笑顔を輝かせる植田さん。職員と一緒にお礼の言葉を述べ、「まだまだ元気に過ごします!植田くめ」と締めくくると大きな拍手が起こった。
 
職員からは手作りのお祝い色紙と花束が贈られた

職員からは手作りのお祝い色紙と花束が贈られた

 
たくさんの祝福を受け、笑顔でお礼を述べる植田くめさん

たくさんの祝福を受け、笑顔でお礼を述べる植田くめさん

 
 植田さんは1923(大正12)年11月12日、箱崎町生まれ。同郷の夫とは戦後間もなく結婚。漁業のほか畑仕事、ヤクルト配達などをしながら子ども6人を育て上げた。孫11人、ひ孫が10人いるという。長男家族らと暮らしていたが、本年2月、同施設に入所した。
 
 「きかねえ(気が強い)んだ。家では自由気ままに過ごしていた。だから長生きなのかも」と長男静男さん。現在は体調の大きな変化もなく生活中。耳は遠いが、耳元で大きな声で話しかけると、受け答えはできるという。施設職員によると、普段はシルバーカーを押して自分の足で歩いて移動(行事の時は疲れないよう車いすを利用)。食事も箸を使って自分で食べる。
 
 踊りや歌が大好きだという植田さん。施設ではリビングでテレビを見たり、塗り絵をしたり、風船バレーを楽しんだり…。“ドリフターズ”の昔の面白映像を見て笑ったり、職員が耳元で声を出し一緒に歌を歌うこともあるという。植田さんのお世話を担当している施設職員の佐々里沙さん(32)は「とてもかわいらしく、よく気付いてくださる方。外に干した洗濯物が風で飛ばされた時も教えてくれたりとか」。他の利用者や職員にも元気をくれる存在のようで、「これからもけがなく、風邪をひかずに過ごしていただければ」と佐々さん。
 
そろいのはんてん姿の職員らはスコップ三味線演奏でお祝い

そろいのはんてん姿の職員らはスコップ三味線演奏でお祝い

 
歌や踊りが大好きな植田さんは手拍子をして楽しんだ

歌や踊りが大好きな植田さんは手拍子をして楽しんだ

 
 植田さんは2019年から同施設のショートステイを利用。2人の妹と利用が重なった時期もあり、3姉妹で互いに行き来しながら仲良く過ごす姿も見られたという。現在、同施設で100歳以上の方は植田さんお一人で利用者最高齢。齊藤施設長は「他の利用者さんも植田さんを目指して、ともに健康に生活していただければ」と願った。

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まちをつなぎ“治す” 「社会的処方」取り入れ地域づくり 釜石では?フォーラムで共有

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釜石市民が地域活動で育てた野菜などを並べた物販コーナー

  
 地域で何らかの課題を抱える人たちに、薬を処方するように必要な“つながり”を提案する「社会的処方」と呼ばれる試みがある。その視点を生かした住民の社会参加と地域活動の進め方を考える「かまいし地域づくりフォーラム」(釜石市主催)が10月28日、大町の市民ホールTETTOで開かれた。講演や事例発表に加え、市内8地区にある各生活応援センターの活動紹介・物販を初めて企画。互いの活動を見聞きし、今後の活動のヒントを探った。
 
 地域で暮らす人が社会的に孤立してしまう前に、抱えた課題を解決する薬(地域の活動やサービスなどの資源)を処方(つながりの支援)することで、コミュニティーの維持や個々の幸福度向上を目指すもの。地域に根差した活動を知ることで、参加しやすく相談しやすい、手を伸ばせる環境をつくる狙いがある。
 
 地域活動の盛り上がりを感じてもらおうと、物販を初企画。各応援センターでは住民活動を支える取り組みとして野菜栽培などを行っており、その産物、大根や白菜、ホウレンソウなどを安価で売り出した。小佐野地区は、東日本大震災直後に仮設住宅で暮らす人を支えようと地区住民らが立ち上げた「小川ふれあい産直」、栗橋地区は「みんなで助け合って共同作業」を合言葉に活動するグループ「結い姫」が品物を陳列。鵜住居地区は、復興住宅の入居者がプランターで育てたジャガイモを無料で配った。
 
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市内各地区の生活応援センターがパネルで活動紹介

 
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栗橋地区の「結い姫」は手作りした菓子などを売り出した

 
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釜石地区の子どもたちは育てたサツマイモをプレゼント

 
 釜石地区は、児童を対象にした放課後子ども教室での活動を紹介した。センターがある青葉ビルの敷地内に設けた農園で子どもたちが育てたサツマイモを来場者にプレゼント。「もらってください」と元気に呼び込みをした根元璃玖君(釜石小4年)は「初めてで緊張したけど、頑張った。おいしく、大きくなればとみんなで育てたものを喜んでもらえた」と笑った。
 
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後藤純特任准教授(写真左上)の講演に耳を傾ける釜石市民ら

 
 東海大建築都市学部特任准教授の後藤純さんが「新時代の地域コミュニティー形成」をテーマに基調講演。まちをつなぎ“治す”5つのポイント(子どもの教育への再投資、交流機会の再生など)を伝えた。
 
 事例発表では平田地区の住民交流の場「つながるカフェ」、小佐野地区の認知症サポーターチーム活動が紹介された。後藤さんは「一方が支えてもらいっぱなしにはしない。単発ではなく、活動がつながっていくように新しく生み出していって」「若い世代につなげていくのが課題。減らさず、増やしていくのが大事。そして女性は元気。今度は男性にどう広げるか考えていくことも必要だ」など助言した。
 
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事例発表では高齢者らの交流を促す活動が紹介された

 
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認知症サポーターの活動で取り組む寸劇も披露された

 
 平田いきいきサークルが活動発表。聴講者を巻き込みながら健康体操を披露した。メンバーの西村敏雄さん(85)は「体を動かすのがいい。みんなに会えるのが楽しみで、自然と笑顔になる」と、住み慣れた地域の良さを伝えられたと満足げだった。
 
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「お互い元気で頑張ろう」。フォーラム参加者全員で健康体操

 
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海藻アカモクをPRする釜石湾漁協白浜浦女性部(左)

 
 平田地区は物販で、釜石湾漁協白浜浦女性部が未利用資源の海藻アカモクなどを販売した。釜石は脳卒中死亡率が極めて高く、塩分の排出効果があるカリウムの含有量が多いというアカモクを使って市民の健康を守ろうと精力的に活動。佐々木淳子部長(68)は「部員の生きがいになっている。細々とした取り組みだが、地域の活性化につながれば」と話す。このフォーラムは他地域の取り組みを知る機会と強調。女性部の活動に生かせるヒントを探りつつ、「健康づくりを広げていきたい」と目標も見いだした。

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【事業者向け】「障がい者雇用促進セミナー」のご案内

【事業者向け】「障がい者雇用促進セミナー」のご案内

 

障がい者の法定雇用率(現在2.3%)は、令和6年度以降段階的に引き上げられ、令和8年7月には2.7%になります。
そのため、県では、県内事業所における障がい者の雇用を促進し、法定雇用率の向上を図るため、事業所を対象としたセミナーを開催します。

開催概要

日時・会場

日時 令和5年11月9日(木)10:00~15:10
(受付 第一部 9:30~、第二部 13:00~)
 
会場
【第一部】セミナー 釜石情報交流センター 多目的集会室(釜石市大町1丁目1-10)
【第二部】視察   岩手県立釜石祥雲支援学校(釜石市平田町3丁目1700)
※終日参加、第一部のみ、第二部のみのいずれかで申込みが可能です。
※駐車場は、市営釜石大町駐車場(釜石市大町1丁目3-7)をご利用ください。会場で駐車チケットをお渡しします。

対象・定員

岩手県内事業所の人事・採用担当者 先着50名

プログラム

第一部 雇用促進セミナー

  • 事務局、岩手県からご案内
  • 障がい者雇用への理解と受入時のポイント
    講師:岩手障害者職業センター 所長 石井賢治
  • 障がい者雇用における制度と地域の現状
    講師:ハローワーク釜石 上席職業指導官 平賀天幸
  • 障がい者雇用優良事業所講演
    講師:株式会社エフビー 人事部部長 加賀屋剛

 
第二部 技能認定会視察

  • 特別支援学校技能認定会視察
  • 特別支援学校高等部生徒による、職業生活等に必要な技能の認定とデモンストレーションを見学します。

 
タイムスケジュール等の詳細は岩手県ホームページをご確認ください。
岩手県 – 令和5年度障がい者雇用促進セミナーを開催します (pref.iwate.jp)

お申込み方法

下記申込用紙に記入の上FAXでお申し込みいただくか、チラシ記載のQRコードからGoogleフォームにアクセスし、必要事項を入力ください。
障がい者雇用促進セミナー チラシ兼参加申込書[PDF:735KB]
FAX:019-601-5529
申込締切 令和5年11月2日(木)

お問い合わせ先

キャリアバンク株式会社 パブリックサービス事業部 盛岡オフィス
TEL 019-601-5528  FAX 019-601-5529
メール morioka@career-bank.co.jp

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 商工観光課 商工業支援係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111 / Fax 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023092500027/
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