タグ別アーカイブ: 文化・教育

フルートの佐々木勤子さんらと届けた「ユーミン・オールディーズ」。女声合唱でよみがえる名曲の数々に観客も大喜び

アンサンブル・ル・シエル 歌い込んだハーモニー2年ぶりに披露

合唱用の飛沫(ひまつ)防止マスクを着用して歌うアンサンブル・ル・シエルのメンバー

合唱用の飛沫(ひまつ)防止マスクを着用して歌うアンサンブル・ル・シエルのメンバー

 

 釜石市の女声合唱グループ「アンサンブル・ル・シエル」(中村玲代表)は6月20日、大町の市民ホールTETTOで7回目のコンサートを開いた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年は中止したため、2年ぶりの開催。観客約50人が美しい歌声とハーモニーに酔いしれ、コロナ禍を忘れる心潤うひとときに笑顔を広げた。

 

 指導者の木下佳子さんの指揮で、賛助出演を含む12人のメンバーが1年間温めてきたプログラムを届けた。オープニングを飾ったのは、髙田三郎作曲の「雅楽の旋法による聖母賛歌」。クリスチャンで、女声合唱のための典礼聖歌を数多く残している髙田氏の代表作をア・カペラで歌い上げた。

 

 ア・カペラは相澤直人作品選集からも。谷川俊太郎、工藤直子、みなづきみのり作詩の7曲を聞かせ、祈りや希望が染み入る曲に観客が聞きほれた。最後は松任谷由実のヒット曲をメドレーで送る「ユーミン・オールディーズ」(信長貴富編曲)。ゲストの佐々木洋子さんのピアノ、佐々木勤子さんのフルートと共演し、にぎやかなステージで締めくくった。佐々木さんらは合唱の合間に楽器演奏でも魅了した。

 

フルートの佐々木勤子さんらと届けた「ユーミン・オールディーズ」。女声合唱でよみがえる名曲の数々に観客も大喜び

フルートの佐々木勤子さんらと届けた「ユーミン・オールディーズ」。女声合唱でよみがえる名曲の数々に観客も大喜び

 

素晴らしい歌声に盛んな拍手を送る観客

素晴らしい歌声に盛んな拍手を送る観客

 

 大渡町の女性(69)は「よくここまで練習されて。聞いていて涙がにじんだ。やっぱりコーラスっていいなあと思ってね」。自身も合唱団体に所属しており、「コロナが落ち着いたら、自分たちも活動していきたい」と心待ちにした。

 

 2013年に結成した同グループは年に1回のコンサートを継続してきた。昨年はコロナ禍で中止の判断を下したが、今年は観客、出演者、会場形態とあらゆる面を考慮した感染防止策を講じて開催。振り付け、衣装替えなどの演出もなくし、公演時間も通常より短縮した。

 

 「直前まで開催できるか不安だったが、無事にできて何より。音楽を聞く機会がなかったお客様が少しでも楽しみ、鬱々(うつうつ)とした気分を晴らしてもらえたなら幸い」と中村代表(38)。メンバーの約半数は市外在住のため、全員そろっての練習がなかなかできなかったというが、発表できた喜びにメンバーは充実の表情を見せた。

全国の支援者のリモート参加動画を上映しながら演奏した「ひょっこりひょうたん島」主題歌

フルートがつなぐ絆強く 震災から10年の釜石で約束のコンサート

県内外のプロ、アマチュア奏者で結成したフルートオーケストラ。小学5年生から70代までが集った

県内外のプロ、アマチュア奏者で結成したフルートオーケストラ。小学5年生から70代までが集った

 

 フルートがつなぐ約束~10年と100日コンサート~(同実行委主催)が6月19日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。東日本大震災から10年を機に、県内外のフルート奏者がオーケストラを結成。次の10年を見据え、歩み始めた被災地に音楽の力で希望をもたらした。6月20日は北上市のさくらホールでも演奏した。

 

 同コンサートを発案したのは、花巻市在住のフルート奏者・牧野詩織さん(37)。子どものころから師事してきた釜石市の山﨑眞行さん(70)が2011年3月11日の同震災で被災。力になりたいと、同年6月18、19日、山﨑さんを招いたチャリティーコンサートを遠野、花巻両市で開催したことがきっかけだった。

 

 当時、コンサートが開かれたのは発災から100日目。「現地が落ち着いたら、もう一度コンサートをやろう」。10年後という目標を立てた牧野さん。4人で演奏したコンサートは10年の時を経て、牧野さんら県内のプロ奏者10人にアマチュア奏者などが加わった総勢約30人のオーケストラでよみがえった。

 

 山﨑さんのソロ、牧野さんと山﨑さんの2重奏などアンサンブルのステージに続き、音域の異なる大小さまざまなフルートを用いたオーケストラの演奏が披露された。注目は、この日が初演となった「それは不死鳥のごとく~2本のフルートとオーケストラの為の~」。作曲家岩岡一志さんが実行委から委嘱され、同コンサートのために書き下ろした作品で、震災犠牲者の慰霊、復興への畏敬の念、未来への願いなどが込められた。

 

岩岡一志さん作曲の「それは不死鳥のごとく」では山崎鮎子さん(釜石市)と大泉穂さん(久慈市)がソリストを務めた

岩岡一志さん作曲の「それは不死鳥のごとく」では山崎鮎子さん(釜石市)と大泉穂さん(久慈市)がソリストを務めた

 

 オーケストラは、岩岡さんが編曲した連作交響詩「我が祖国」第2曲モルダウ(スメタナ)も演奏。最後は復興支援ソング「花は咲く」で観客115人と心を通わせた。

 

 一関市の小山健一さん(66)は「フルートの音色で表現されたモルダウの世界観が素晴らしかった。震災10年目にして、こういう形でコンサートが聞けるのは感慨深い。釜石まで来たかいがありました」。オーケストラには高校生の孫小山颯矢君(17)が参加しており、「孫の成長も見られて良かった」と喜んだ。

 

 実行委はコンサート実現のためのクラウドファンディングも実施。釜石の特産品プレゼントを絡めた支援企画に213人が協力した。エンディングでは支援者からのメッセージを上映。アンコールの「ひょっこりひょうたん島」主題歌は、全国のリモート参加者の動画を背景に演奏した。

 

全国の支援者のリモート参加動画を上映しながら演奏した「ひょっこりひょうたん島」主題歌

全国の支援者のリモート参加動画を上映しながら演奏した「ひょっこりひょうたん島」主題歌

 

 牧野さんは「この10年で音楽仲間の輪が広がり、今回のコンサートにも多くの人たちが共感し参加してくれた。これを機に県内の子どもたちが音楽や芸術に触れられる場が増え、新たな可能性が開かれていけば」と願う。

劇中場面のイメージを伝える山﨑理事長

井上マスさん「人生はガタゴト列車に乗って」釜石で今秋ミュージカルに

ミュージカル公演に向け始動したキャストら=12日

ミュージカル公演に向け始動したキャストら=12日

 

 人気作家井上ひさしさんの母、井上マスさん(共に故人)が釜石での生活など波乱万丈の生涯をつづった自叙伝「人生は、ガタゴト列車に乗って…」が今秋、釜石市でミュージカルとしてよみがえる。市内のNPO法人ガバチョ・プロジェクト(山﨑眞行理事長)が劇団くろがね(平田裕彌会長)と共催し、10月31日、大町の市民ホールTETTOで上演する。同作はプロによる舞台化はあるが、市民手作りのミュージカルで公演するのは初めて。演劇と歌やダンスで繰り広げられる舞台に期待が高まる。

 

 同NPOは、釜石とつながりの深い井上ファミリーの記念館建設などを目指し、2012年10月に設立。10年目に入るのを機に同公演を企画した。脚本を書いたのは山﨑理事長(70)。マスさんの著作を基に3幕(約2時間)の舞台に仕上げ、劇中歌も制作した。主題歌は釜石出身のシンガーソングライターあんべ光俊さんが手がける。

 

ミュージカルの脚本、音楽を手がけたガバチョ・プロジェクトの山﨑眞行理事長

ミュージカルの脚本、音楽を手がけたガバチョ・プロジェクトの山﨑眞行理事長

 

 井上マスさん(1907―91)は神奈川県小田原生まれ。東京で出会った夫と山形県の実家に駆け落ち同然に移り住み、人生が激変していく。病弱の夫は若くして他界。残された3人の息子(長男滋、次男ひさし、三男修佑)を女手1つで育てるため、あらゆる仕事に従事する。事業の失敗、愛する息子たちとの別れなど多くの辛苦も経験。戦後、たどり着いた釜石では、製鉄業や漁業で栄えるまちの勢いを背景に焼き鳥屋台を繁盛させ、多くの市民の記憶に残ることとなる。

 

晩年の井上マスさん(左)。次男ひさしさん(中)、長男滋さんと釜石の自宅で

晩年の井上マスさん(左)。次男ひさしさん(中)、長男滋さんと釜石の自宅で

 

 母としてたくましく生きる姿、家族の絆、何事にも臆せず挑戦するバイタリティー。山﨑理事長は「幾多の困難を乗り越えてきたマスさんの人生は、震災復興と重なる部分がある。震災から10年を経た今、舞台を通してマスさんの勇気や努力、力強さを感じ、またここで『よし、頑張るぞ』と元気を出してもらえたら」と願う。

 

 キャストは子どもと大人合わせ15人ほど。市内の合唱3団体がコーラスで協力する。オーケストラはムジカ・プロムナード(東京都)と釜石市民吹奏楽団有志約30人で結成予定。山﨑理事長が作った曲のほか、時代を象徴する流行歌などを織り交ぜながら舞台が進行する。

 

市民ホールで行われたキャストの本読み稽古。7月からは歌の練習も始まる
市民ホールで行われたキャストの本読み稽古。7月からは歌の練習も始まる

 

劇中場面のイメージを伝える山﨑理事長

劇中場面のイメージを伝える山﨑理事長

 

 キャストは6月5日から始動。演劇初挑戦の鹿内翔英君(釜石高1年)は「マスさんのことは初めて知った。昔の釜石を知る機会にもなる。役柄を理解し、物語の世界に入り込めるよう全力で頑張りたい」と意気込む。演出は震災後、仲間と劇団を立ち上げ活動する小笠原景子さん(37)。「歌あり生オケありで、いろいろな面白さを感じてもらえると思う。出演者に舞台の楽しさを知ってもらい、観客にも伝えられたら」。配役は7月上旬に決定する予定。

 

 公演、キャストの問い合わせは同NPO(電話0193・55・4471)へ。

個性豊かな作品が並ぶ「サムディ45」の55回記念展

第55回記念 美術集団「サムディ45」力作並ぶ

個性豊かな作品が並ぶ「サムディ45」の55回記念展

個性豊かな作品が並ぶ「サムディ45」の55回記念展

 

 釜石市の美術集団「サムディ45」(小田島凌一代表)の第55回記念展が、大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。日本画、洋画、デザイン、切り絵、色鉛筆画、写真、工芸など幅広いジャンルの力作約80点が並ぶ。27日まで。

 

 同集団は1967年に結成。メンバーが最初に集まったのが土曜日だったことからフランス語の土曜日「サムディ」と、沿岸の美術愛好家をつなぐ意味で国道45号にちなんだ名称にした。講師を置かず、個々に創作活動に取り組んでいるのが特徴で、現在の会員は30代から80代まで20人。さまざまな分野の人が集まり、地元釜石のほか、北上、仙台、鹿児島など県内外に広がっている。

 

 平田の橘内道子さんが出展する「夢追い人」は銅板を使った彫金風の作品。よく見ると銅板ではない別の素材を使っているようで、「だまされに来て」と楽しみにしている。新型コロナウイルスの感染収束を願うフェルト作品「アマビエ様」、話題の漫画「鬼滅の刃」にちなんだ切り絵もある。

 

 米朝中の危うい三角関係を表現したデザイン画や「福紙」と題した遊び心たっぷりの立体作品などを出品した小田島代表(82)は「何でもありが特徴。見る人に楽しんでもらえたら」と期待する。

 

 入場無料。時間は午前9時~午後6時(最終日は同5時まで)。

手作りのカードでお礼の気持ちを伝える園児

「みんなで海の環境を守ろう!」 釜石海保が子ども向けに教室

釜石海上保安部が開いた海洋環境保全教室

釜石海上保安部が開いた海洋環境保全教室

 

 6月は海上保安庁が定める「海洋環境保全推進月間」。釜石海上保安部(松吉慎一郎部長)は11日、釜石市天神町のかまいしこども園(藤原けいと園長、園児72人)で海洋環境保全教室を開き、きれいな海を守る大切さを園児らに教えた。

 

 同海保の若手職員4人が訪問。4、5歳児約50人を前に警備救難課の岡安健太さん(鑑識官)が、紙芝居「うみがめマリンの大冒険」を読み聞かせた。ウミガメのマリン君は好物のクラゲと間違えてビニール袋を食べてしまい、命の危険にさらされる。海上保安官に助けられ、手術を受けて元気になるが、これは人間がごみを捨てなければ起きなかったこと。実際の海でも生き物たちが生死に関わる被害を受けており、「一人一人が海を大切にする気持ちを持つことが大事」と呼び掛けた。

 

紙芝居できれいな海を守る大切さを教えた

紙芝居できれいな海を守る大切さを教えた

 

 坂本心優(みひろ)ちゃん(5)は「マリン君が大変なことになって、寂しい気持ちになった。夏になると海で泳いだりする。遊びに行ってごみがあったら拾う」と誓った。

 

 教室では海上保安官の仕事についても紹介した。職員が「何の仕事をしていると思う?」と問うと、園児からは「海の安全を守る人!」と元気な答えが。「海のお巡りさん(警察官)、消防士さん両方の仕事をしている。海のものを盗む人を捕まえたり、溺れている人を助けたりする。きれいな海を守ることも仕事の一つ」と説明した。

 

 最後は同庁のマスコットキャラクター「うみまる」が登場。園児たちと触れ合い、キャラクター入りのファイルやマスクケースなどをプレゼントした。園児からは教室のお礼にと、絵や写真を貼った「ありがとう」カードが4人それぞれに手渡された。

 

海上保安庁のマスコット「うみまる」との触れ合いに笑顔満開!

海上保安庁のマスコット「うみまる」との触れ合いに笑顔満開!

 

手作りのカードでお礼の気持ちを伝える園児

手作りのカードでお礼の気持ちを伝える園児

 

 同教室は幼いころから海を大切にする意識を育んでもらおうと、市内の幼児施設に出向いて毎年実施。海保職員によると、昨年来のコロナ禍で自然志向のレジャーが注目され、管内でも釣り客などが増加。同時に海上を漂うごみも増えているという。「海でのレジャーを楽しんだ後は、必ずごみを持ち帰って」とマナー徹底を呼び掛ける。

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

屋形遺跡(唐丹町大石)が国史跡に~古代の釜石の姿に思いはせ 記念の史跡めぐり、企画展

屋形遺跡の全景(2015年発掘調査当時の釜石市の空撮資料)

屋形遺跡の全景(2015年発掘調査当時の釜石市の空撮資料)

 

 東日本大震災の復興事業で初めて発掘調査された縄文時代の集落跡とされる釜石市唐丹町大石地区の「屋形遺跡」が今年3月に国史跡に指定された。これを記念し、市内では遺跡見学や出土品を紹介する企画展が開かれている。貝塚と集落が一体となった同遺跡は、当時の自然環境と生活の営みの変遷がわかる貴重な史料。現在は保存のため埋め戻されていて見ることはできないが、現地に残される形跡や企画展に並ぶ出土品から、古代の釜石の姿に思いをはせることができる。

 

 屋形遺跡は唐丹湾南側半島部の大石地区、標高26~30メートルの海岸段丘にある縄文時代から近世までの痕跡が残る集落。震災で高さ16・8メートルの津波に襲われ、建物20棟が被災したが、人的被害はなく、遺跡も被害を免れた。

 

 2015年、市が津波に備えて高台に向かう避難経路を建設する際に発掘調査を実施。縄文時代中期末から後期初頭(4000~3800年前)を主体とする竪穴住居や貯蔵蔵の遺構とともに、三陸沿岸では数少ない希少な事例の貝塚が発見され、市は避難経路の計画を変更し、遺跡の保存を決めた。

 

 三陸沿岸のなりわいの実体を示す遺跡として重要であることなどが評価され、今年3月26日、国史跡に指定された。市内では国指定史跡名勝天然記念物の史跡分野で2件目、1957年の橋野高炉跡以来、64年ぶりとなるという。

 

遺跡めぐりで地域の歴史を知る 釜石公民館

 

 国史跡指定を祝い、釜石公民館は6月8日、みなとかまいし歴史講座「屋形遺跡めぐり」を開催。市文化振興課文化財係主任の加藤幹樹さん(36)が市民ら約10人を案内した。

 

 同遺跡の範囲は約2万平方メートル。貝塚は遺跡頂上部の平場から南の斜面に広がり、広さ約140平方メートル、深さ1・2~1・4メートルの厚さがある。現在、遺跡周辺には民家が建ち、畑として利用されていたりして見ることはできない。ただ、整備された避難道路を歩き、ふと脇にある草地などに目をやると、縄による模様付けをされた土器のかけらが転がっていたりする。

 

「持ち出し厳禁」。遺跡周辺に転がる土器のかけらに参加者は興味津々=8日

「持ち出し厳禁」。遺跡周辺に転がる土器のかけらに参加者は興味津々=8日

 

 加藤さんは大石地区の地形や自然環境を解説し、「海、山に囲まれ、住むのに適した場所。今ある生活の営みを続けてもらうことが遺跡を守り、次代に残すことにつながる」と説明した。文化財は敷居が高いと思われがちだが、「知れば面白い」と強調。普段から地形や周辺環境を気にして歩くと、「面白い釜石の姿が見えてくる」と教えた。

 

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

 

 現地を歩いて、足元に眠る歴史に思いを巡らせた大平町の佐久間司さん(72)は「まだ知らない、いい部分が釜石にはあるようだ」と好奇心をくすぐられた様子だった。

 

海に関わるモノに焦点当て企画展 市郷土資料館

 

 鈴子町の市郷土資料館では企画展「国史跡屋形遺跡展~縄文漁撈集落から見つかったモノたち」が開かれている。同遺跡から見つかった出土品やパネル展示を通して、遺跡の概要や当時の生活の様子を紹介している。

 

屋形遺跡から出土した土器や貝殻などが並ぶ市郷土資料館の企画展=14日

屋形遺跡から出土した土器や貝殻などが並ぶ市郷土資料館の企画展=14日

 

 会場には、土器、石器類(石鏃・石斧・耳飾りなど)、土偶、骨角器(釣り針・へらなど)など生活道具、発掘作業の様子を紹介する写真パネルなど244点が並ぶ。顔のようなものが施された「人面装飾付深鉢」(縄文時代前期)は、見る方向によって異なる表情や動きが感じ取れるユニークな出土品。貝塚から見つかった貝殻、魚や動物の骨からは、縄文人の食生活を知ることができる。

 

 常設展示されている「貝塚パネル」も見どころ。貝塚の断面の一部をはぎ取ったもので、土器や骨などの遺物がそのまま残っている。同館では「豊かな海洋資源、海に関わる遺物が多く出土し、魚のまち釜石が縄文時代までさかのぼることを示す」としている。

 

縄文時代の食生活を知ることができる「貝塚パネル」は常設展示されている=14日

縄文時代の食生活を知ることができる「貝塚パネル」は常設展示されている=14日

 

 14日は平田地区の住民ら12人が見学。事前に現地を訪れていた80代の女性は「昔からの集落の暮らし、海の生活に理解が深まった。目新しく、不思議な感じ」と展示品に目を凝らした。

 

 企画展は7月4日まで。開館時間は午前9時半~午後4時半まで。火曜休館。6月27日午前10時から、市文化財調査員でもある加藤さんによる特別解説が行われる。

ゲストを迎え、2年ぶりにコンサートを開いた「トキドキクインテット」

木管5重奏団「トキドキクインテット」2年ぶりのコンサートで観客魅了

ゲストを迎え、2年ぶりにコンサートを開いた「トキドキクインテット」

ゲストを迎え、2年ぶりにコンサートを開いた「トキドキクインテット」

 

 釜石市民吹奏楽団の団員有志で活動する木管5重奏団「トキドキクインテット」は6日、釜石市大町の市民ホールTETTOで4回目のコンサートを開いた。初の試みとしてソロや2~4重奏も披露。各楽器の個性が光る演奏を約50人が楽しんだ。コンサートの模様はユーチューブで生配信された。

 

 2014年に結成した同グループは、17年から独自のコンサートを開始。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催を見送ったが、今年は各種感染症対策を講じ、観客を迎えた。

 

 3部構成のプログラムは3人のゲストと共に届けた。1部は5楽器(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、イングリッシュホルン)を組み合わせた2~4重奏で、オペラやクラシック曲を演奏。木管5重奏には通常ホルンが入るが、今回はホルンパートをオーボエの仲間「イングリッシュホルン」が担当。一味違った音色で魅了した。

 

 2部のソロはピアノゲストの佐々木洋子さんと共演し、メンバー3人が好みの1曲を演奏。ファゴットの渡辺律さんは、自作のわらべうたメドレーの1部分「あんたがたどこさ」で観客の手拍子とコラボ。徐々にテンポアップし、観客を楽しませた。3部の5重奏はオーボエパートをフルートに替えて、ディズニー作品など映画音楽を中心に6曲を聞かせた。

 

自作のわらべうたメドレーで楽しませたファゴット奏者の渡辺律さん(右)

自作のわらべうたメドレーで楽しませたファゴット奏者の渡辺律さん(右)

 

手拍子で演奏を楽しむ観客。会場のホールBはロビー側を開け放ち、気軽に立ち寄れる空間に

手拍子で演奏を楽しむ観客。会場のホールBはロビー側を開け放ち、気軽に立ち寄れる空間に

 

 北上市の佐藤直子さん(64)は「木管の温かい音色が好き。ソロはメンバーのカラーが出たり、選曲も良くて楽しいプログラムだった。沿岸はフルートコンサートなど木管の演奏会が盛ん。今日も素敵な演奏に感動しました」と大喜び。この日が結婚記念日、夫の誕生日という佐藤さんは夫婦で鑑賞。サプライズで「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」の演奏も贈られ、感激しながら会場を後にした。

 

 クラリネットの佐々木義成さん(46)はメンバーになって初めてのコンサート。「得意な部分と苦手な部分がはっきりと分かれた」と自己分析しながら、「課題も見つかったので、次のコンサートまでに力をつけていきたい。次回は余裕を持って演奏できるように」と願った。フルートの佐々木勤子さん(64)は「月2回の練習も5人全員がそろうことはなかなかできなくて。それでも何とか本番にこぎ着けた」と安堵(あんど)の表情。コロナ禍でじかに演奏を聞いてもらう機会が減る中、「お客様の拍手や〝ブラボー〟は何よりの励み。次また頑張ろうという気持ちになる」と感謝した。

2019年の「かまいしの第九」演奏会(写真:実行委提供)

師走恒例「かまいしの第九」演奏会 新型コロナの影響で今年も中止に

2019年の「かまいしの第九」演奏会(写真:実行委提供)

2019年の「かまいしの第九」演奏会(写真:実行委提供)

 

 「かまいし第九」実行委員会(川向修一会長)は、新型コロナウイルス感染症の収束見通しが立たないため、本年12月に開催予定だった演奏会「かまいしの第九」の中止を発表した。昨年に続き2年連続。県内外の参加メンバーの移動による感染リスクなどを考慮した。

 

 本年度の第43回「かまいしの第九」演奏会について同実行委は、国内の感染状況、ワクチン接種の見通しなどから、開催は難しいと判断した。オーケストラメンバーの多くが首都圏在住で、釜石までの移動に感染リスクがあること、例年200人規模になる全出演者、観客、スタッフの安全を担保できない現状を鑑み、開催を見送ることにした。

 

 同演奏会は旧釜石市民文化会館が落成した1978年にスタート。師走を彩る風物詩として市民に親しまれてきた。東日本大震災が発生した2011年も休まず公演し、復興にまい進する市民に明日への力を与えながら回を重ねてきた。18年に開始から40年を迎え、次の10年へ新たな一歩を踏み出した矢先のコロナ禍。実行委の川向会長(69)は「昨年に続く中止は非常に残念だが、この空白を40年余りにわたって繋(つな)いできた『かまいしの第九』のより良いあり方を見直す機会と捉え、来年は『かまいしの第九』の再出発を『歓喜の歌』に込めて歌いあげたい」としている。

障害者アートを重機にラッピング 青紀土木が釜石東中生にお披露目

障害者アートを重機にラッピング 青紀土木が釜石東中生にお披露目

障害者アートを重機にラッピング 青紀土木が釜石東中生にお披露目

 

 釜石市鵜住居町の建設会社青紀土木(青木健一社長)は、盛岡市の福祉企画会社ヘラルボニー(松田崇弥社長)との共同企画で、知的障害者が描いたアート作品を重機にラッピング。3日、デザインの投票を行った釜石東中(米慎司校長、生徒97人)の生徒の前でお披露目し、世界に1台の〝ラッピッグバックホー〟の誕生を共に祝った。

 

 この企画は、「知的障害を個性として捉え、多様性を認め合える社会」の実現を目指すヘラルボニーの事業理念に共感した青木社長が発案。子どもたちにも、障害の有無に関わらず、互いを尊重し共に生きることの大切さを知ってほしいと、地元の東中生の参画を得て実現させた。

 

 昨年12月、現2、3年生はヘラルボニーの松田文登副社長の講話を聞き、障害者への理解を深めた。この際、バックホーのラッピング候補5作品から1点を選ぶ投票を実施。作品は、花巻市のるんびにい美術館で活動する知的障害を持つアーティスト2人によるもので、投票の結果、工藤みどりさんの作品が選ばれた。多彩な色づかいと独創性豊かなタッチで描かれた作品は、気仙沼市の業者によってラッピングされた。

 

工藤みどりさん(るんびにい美術館所属)の作品がラッピングされた青紀土木のバックホー

工藤みどりさん(るんびにい美術館所属)の作品がラッピングされた青紀土木のバックホー

 

 3日は全校生徒の前でラッピッグバックホーを披露。生徒の代表がアームなどの操作も体験した。澤本航汰君(3年)は「いろいろな色があってきれい。障害のある方とこのような形で関われて良かった。現場で使われて、多くの人に見てもらえるようになれば」、川﨑拓真君(2年)は「自分が選んだ作品だったのでうれしい。これを機に、障害を個性としてみんなで認め合えるようになりたい。他の障害者の作品に目を向けるきっかけにもなれば」と期待した。

 

自分たちがデザイン投票を行ったバックホーの完成を拍手で祝う釜石東中の生徒

自分たちがデザイン投票を行ったバックホーの完成を拍手で祝う釜石東中の生徒

 

生徒の代表は社員の指導で操作も体験した

生徒の代表は社員の指導で操作も体験した

 

 青木社長は、ヘラルボニーが工事現場の仮囲いに障害者アートを施す活動を目にし、同社に注目。自分たちが関わることで共生社会実現に貢献できればと、今回の企画を立ち上げた。「私自身、震災を機に地域の未来に対しての責任を考えるようになった。震災直後、がれきの撤去に活躍したバックホーが、10年たって地域を支える新たな一面を示せたことは意味あること。見た人が興味を持ち、多様性を考える一歩になれば」と願った。

 

 ラッピングバックホーは工事現場での稼働のほか、子どもたちの現場見学会での体験乗車などで使われる予定。

袋の中に作った畑に夏野菜の苗を植えた園児。水やりも仲良く

「カンタン袋栽培」で夏野菜を作ろう~上中島こども園 育てた野菜は給食で

省スペースで野菜づくりが楽しめる袋栽培を始めた上中島こども園の園児たち

省スペースで野菜づくりが楽しめる袋栽培を始めた上中島こども園の園児たち

 

 プランターの代わりに袋に土を入れて野菜を育て、給食の食材に役立てようという取り組みが、釜石市上中島町の市立上中島こども園(楢山知美園長、園児62人)で始まった。子どもたちに自分達の手で野菜を育て、植物の成長を観察したり収穫することで、▽安らぎの心▽不思議に思ったり、驚いたりする心▽命を感じ、大切にする心▽楽しむ心―といった「4つの心」を身につけてもらう食育の一環。1日、5歳児16人が夏野菜の苗の植え付けに挑戦した。

 

 袋栽培は、ホームセンターなどで売っている培養土の袋をそのまま使用し、種や苗を植えて育てる方法。新たにプランターなどを用意しなくてもよく、手軽に始めることができるのが魅力の一つ。ベランダやテラス、屋上や玄関先など、限られたスペースで野菜を育てるのに便利で、栽培が終わったあとの片付けも楽だという。

 

袋の中に作った畑に夏野菜の苗を植えた園児。水やりも仲良く

袋の中に作った畑に夏野菜の苗を植えた園児。水やりも仲良く

 

 この日、園児が植え付けたのはパプリカ、ナス、ミニトマトの3種類の野菜。培養土が入った袋の中を畑に見立て、穴を掘って苗を置いた。優しい手つきで土をかぶせた後、たっぷりと水やりをし、「大きくなってね」と声掛け。豊かな実りに期待を込めた。

 

 新屋陽菜ちゃん(5)は「(植えるの)カンタン。楽しかった。おいしくなってほしい。サラダ、食べたい」と収穫が待ち遠しそうだった。園児たちは、当番を決めて水やりをしながら成長を見守り、夏ごろに収穫。給食の食材として使ってもらい、新鮮なおいしさをみんなで味わうことにしている。

 

「大きくなってねー」と声掛けし、成長と実りに期待を膨らませる子どもたち

「大きくなってねー」と声掛けし、成長と実りに期待を膨らませる子どもたち

 

 同園ではガラス張りにした給食室を設け、調理過程を見せることで食に興味を持ってもらうといった食育活動を進めている。これまで給食事業は市運営で行ってきたが、今年からシダックスフードサービス(東京)に委託。同社から食育に関する情報と合わせ、苗など袋栽培の資材提供を受け、試験的に行っていた。

 

 今回、食育の推進につながると本格的な導入を決め、園独自で資材を購入。この袋栽培では収穫を終えた後も土を乾かすと再利用でき、3回ほど楽しめるという。環境に優しい仕組みに、同園では子どもたちのリサイクル力を磨く機会にもなると期待。楢山園長は「体験活動を通じ、大切にしてほしい心や気持ち、子どもたちの力を育んでいければ」と見守る。

柳家細川流舞踊師範らによる舞「漁火挽歌」

待望のホール公演で艶舞 柳家細川流舞踊コロナ禍にひとときの楽しみを提供

柳家細川流舞踊師範らによる舞「漁火挽歌」

柳家細川流舞踊師範らによる舞「漁火挽歌」

 

 釜石市の「柳家細川流舞踊」=細川艶柳華(伊東恵子)家元=は5月30日、大町の市民ホールTETTOで震災復興支援チャリティーショーを開いた。当初、昨年4月に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2度の延期を余儀なくされ、1年余りを経て待望の発表会が実現した。会場にはこの日を楽しみにしていた観客が集まり、コロナ禍を忘れさせるひとときに笑顔を広げた。

 

 釜石、大槌、山田の各支部などで稽古に励む24歳から85歳までの22人が出演。家元による長唄舞踊「松のみどり」で幕を開け、演歌や歌謡曲、民謡などに振り付けをした新舞踊を中心に27演目を披露した。名取の踊りでひときわ注目を集めたのが、今回の出演者中唯一の男性、細川恵ノ丞(千葉陽斗)さん(24)。「夜叉のように」であでやかな女形を披露した後、「狼」では一変してりりしい男踊りを見せ、観客から盛んな拍手を送られた。

 

色香漂う舞に拍手喝采!観客を魅了した細川恵ノ丞さんによる「夜叉のように」

色香漂う舞に拍手喝采!観客を魅了した細川恵ノ丞さんによる「夜叉のように」

 

 同団体の発表会には、通常は子どもたちも出演し観客を沸かせるが、コロナ禍の諸事情から今回は出演を取り止め。師範や名取などベテラン勢を中心に大人の舞い手が総力を結集し、舞台を創り上げた。きらびやかな衣装を身にまとい、たゆまぬ稽古の成果を発揮する見応え十分の舞台に観客は酔いしれ、明日への活力をもらった。

 

 箱崎町の佐々木長市さん(80)は「最高だね。踊りも演出も素晴らしくて。準備も大変だったろう」と関係者の労をねぎらい、「自分も老人クラブの集まりなどで踊ったりする。やっぱりこういう楽しみがないとね。またやってほしい」と大満足で会場を後にした。

 

 同団体が震災後、市内で発表会を開くのは、2016年のホテルでの開催以来。新設された同ホールでの初公演を目指し、19年から準備を進めていたが、新型コロナのため、開催までに3年を要した。この間、門下生らが体調を崩したり、学校や仕事との両立が難しくなるなど、実現には数々の試練を伴った。会場では各種感染症対策を徹底し、客席は通常の半分400席ほどに制限。観客の協力を得て無事に公演を終えた。

 

ソーシャルディスタンス席で舞台を楽しむ観客

ソーシャルディスタンス席で舞台を楽しむ観客

 

曲の世界観を円熟の舞で見せた「藤十郎の恋」。 細川艶柳華家元(右)らのステージ

曲の世界観を円熟の舞で見せた「藤十郎の恋」。細川艶柳華家元(右)らのステージ

 

 艶柳華家元(72)は「客数を制限するのは寂しいが、こういう状況下で見に来てくれた方がいたことが何よりうれしい。コロナが落ち着いたら福祉施設のボランティア慰問も再開し、皆さんに喜んでいただけるようにしたい」と望んだ。本発表会では会場案内や受付、感染症対策などの要員として高校生アルバイトが活躍。「これを機に若い人たちが舞踊に興味を持ってくれたら」と艶柳華家元。

 

 同団体は、細川流舞踊を立ち上げ、30年以上率いた細川艶奨柳(ツヤ)家元が13年1月に逝去(享年75)後、一番弟子だった艶柳華さんが先代の遺志を引き継ぐ形で、「柳家細川流舞踊」として再スタート。今年、改名から8年を迎えた。

丹精込めて育てたサツキが見ごろを迎え、花姿を満足げに眺める会員ら=3日

釜石皐月愛好会がTETTOギャラリーで「さつき展」を開催 ―6月11日から13日(日)まで―

丹精込めて育てたサツキが見ごろを迎え、花姿を満足げに眺める会員ら=3日

丹精込めて育てたサツキが見ごろを迎え、花姿を満足げに眺める会員ら=3日

 

 釜石・大槌地域を中心としたサツキ盆栽の愛好者らでつくる釜石皐月愛好会(東梅英夫会長、会員10人)は、あす11日から13日まで釜石市大町の市民ホールTETTOギャラリーで花季展示「さつき展」を開く。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、開催は2年ぶり。東梅会長(75)は「2年分のエネルギーをため込んで咲かせた花をたくさんの人に楽しんでほしい」と来場を呼び掛けている。

 

 同会は「暮らしに花と緑を」をテーマに活動。会員は70、80代が中心で、釜石・大槌のほか、山田町、遠野市にも広がる。個々に花を楽しみ、月1回、育て方など疑問を持つ花を持ち寄って勉強会を開催。互いに“ケチ”をつけ合い、アドバイスし合っている。

 

 3日は展示会に向け、東梅会長、山﨑悟さん(72)らが会員宅を回ってサツキの花の開き具合などを確認した。源太沢町の黒川富也さん(81)は自宅敷地の一角、約20坪のスペースで大小200ほどの盆栽を手入れ。今年は暖かい日が多く、開花が早いというが、長く花を楽しめるよう工夫していて、東梅会長らは「上出来だ」と好感触を示した。

 

花の色や枝ぶりなど個性を確認しながら、展示会に並べる作品

花の色や枝ぶりなど個性を確認しながら、展示会に並べる作品を選んだ=3日

 

 出展するサツキの品種が、できるだけ重ならないよう調整も行った。大只越町の石塚良秋さん(83)は自宅のベランダやガレージ、敷地に設けた温室などで多種多様な品種を育てていて、「山の光」「煌陽」など4点を出品する予定。ほかにも、「枝ぶりがいい」と評価された小品も並べたいと考えている様子だ。

 

 会員らは「(サツキ盆栽は)奥が深く、いつも悩む。大変だけど、それがいい。一年のうちのつかの間、花開いた時の喜びは何とも言いようがない」「やればやったなりの成果が明らかに出る。生き物なので日々勉強」と顔を合わせる。

 

  同展では席飾り20点のほか小品盆栽や添え草など、会員が丹精込めて作り上げた皐月盆栽の豪華な花姿を展示する予定。会員は「きれいな姿を一緒に楽しみましょう。育ててみたいという若い仲間が増える機会にもなれば」と話している。

 
 
  入場無料で、開催時間は午前10時から午後5時まで(最終日は午後3時)。問い合わせは会長の東梅さん(電話090・6227・3623)へ。