子どもも大人も粘土遊びに夢中 釜石公民館で陶芸教室「出来上がりが楽しみ」
釜石公民館の陶芸教室で思い思いの創作に励む参加者
釜石公民館主催の「やさしい陶芸教室」は5日、同館が入る釜石市大町の青葉ビルで開かれ、市民約20人がオリジナルの陶作品づくりに挑戦した。講師は、釜石を拠点に活動する陶芸作家澤田麟太郎さん(40)=甲子町。参加者の自由な発想を生かした「粘土遊び」を後押しし、ものづくりの楽しさを伝えた。
基本的な作り方やポイントの説明を受けた参加者は、粘土を平らにしたり細長く伸ばしながら小皿や小鉢などの食器、埴輪(はにわ)やアニメのキャラクターなどをかたどった置物づくりに取り組んだ。粘土を手に、真剣な表情で黙々と手を動かす人もいれば、途中経過を見せ合っては褒め合う親子連れも。高齢の女性たちは作るものを決めずに参加した様子だったが、軟らかな土の感触に「童心に帰る」と夢中になっていた。
大人も作品づくりに熱中、力作を生み出した
澤田さんは、身近な自然から見つけた松ぼっくり、ヤシ科の樹木シュロの葉、マメ科のつる性植物フジの豆鞘(まめさや)などの素材を持ち込んでいて、それを粘土に押し当てて模様付けした作品を紹介。「陶芸は粘土遊びの延長。身近にあるもので、いろんな表現ができることを知り、楽しさを感じてほしい。何か分からないものをどんどん作ってもらえたら」と、ものづくりのヒントを残した。
参加者が作った置物などの仕上がりを確かめる澤田さん(右から2人目)
澤田さん(右)の作品に参加者は興味津々
白鳥をモチーフにした皿を作った土井陽菜香(ひなこ)さん(双葉小3年)は「形を作るのが楽しかった。うまくできた。またやってみたい」と満足げ。恐竜の置物を完成させた弟颯馬君(同1年)と「出来上がるのが楽しみ」と声をそろえた。母裕子さん(51)は「コロナで催しが中止になり、寂しかった。こうした体験活動は子どもたちの刺激にもなる。できるだけ続けてほしい」と望んだ。
制作した作品は、澤田さんが乾燥、釉(ゆう)薬を掛けて焼き入れを実施。約1カ月後に参加者に渡される。
「やきもの日和、楽しんで」釜石生まれの澤田麟太郎さん 地元の作家紹介企画 釜石市民ホール
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