上中島こども園児が中妻地区生活応援センターでお遊戯を披露=19日
釜石市の上中島こども園(楢山知美園長、園児60人)の年中園児12人は19日、園の近くの中妻地区生活応援センター(菊池拓朗所長)でお遊戯を披露した。日ごろ、園児らを見守ってくれている地域住民に感謝の気持ちを伝えようと訪問。同センターで活動する約20人を前に元気いっぱいの踊りを見せ、心温まるひとときをプレゼントした。21日には年少園児も訪れ、音楽劇を披露した。
同園では10日に3~5歳児の生活発表会を園内で開催。お遊戯や音楽劇などを保護者らが観覧した。園児らの取り組みの成果を、いつもお世話になっている地域の人にも見てもらいたいと、今回の訪問を企画。19日は同センターで週2回、ラジオ体操を行っている高齢者などが集まった。
年中園児は2グループに分かれ、「江戸火消しこ組出動」、「サチアレ」のダンスを披露。かわいらしい衣装に身を包み、いきいきと踊る姿に観客は目を細め、それぞれの発表が終わると盛んな拍手を送った。
鉢巻き、腹掛け姿でかっこよく踊った「江戸火消しこ組出動」
キラキラのポンポンとチアの衣装で「サチアレ」を踊り、元気を届けた
子どもたちの頑張りに拍手を送る地域住民ら
ポンポンを持って「サチアレ」を踊った菊池咲陽ちゃん(5)は「ちょっと恥ずかしかったけどうまく踊れた。おじいちゃん、おばあちゃんたちも喜んでくれた」と満足そう。同センターが入る上中島2期復興住宅に暮らす女性(71)は「素晴らしかった。やっぱり子どもはかわいいね。見ているだけで幸せな気持ちになる。孫とも離れて暮らしているので、こういう触れ合いの場はありがたい」と声を弾ませた。
同センターの菊池所長は「復興住宅の住民は高齢者、独居の方も多いので、小さい子どもたちとの交流は心の癒やしになる。今日は皆さんのすごくいい笑顔が見られて、こちらもうれしくなった」と話した。
応援センターからはお礼にクリスマスプレゼントが贈られた
また会うことを願って、園児がお別れのあいさつ
同園と同復興住宅の敷地は市道をはさんで隣り合い、これまでも住民と園児がラジオ体操を一緒にやったり、互いの行事に参加し合うなど交流を続けてきたが、コロナ禍になってから、その機会も減ってしまった。楢山園長は「地域の人たちには園児の散歩の際に声をかけてもらったり、見守り活動にも協力していただいている。地域との関わりは子どもたちの成長にも大事な要素。今後もコロナと向き合いながら、できることを続けていきたい」と願う。