SUP、カヤック、生き物探し…海遊び満喫「この夏一番の思い出」 釜石・箱崎白浜でワンデイキャンプ


2022/08/30
釜石新聞NewS #地域 #子育て

思い思いに海遊びを楽しむ家族連れら

思い思いに海遊びを楽しむ家族連れら

  
 ふるさと釜石の海の素晴らしさを体感し、自然とともに生きる力を育む「海あそびワンデイキャンプ」が21日、釜石市箱崎白浜地区で開かれた。市内で海に関わる活動を展開する団体や地元漁師らでつくる「海と子どもの未来プロジェクト実行委員会(通称・さんりくBLUE ADVENTURE)」が主催し、今年で9回目。新型コロナウイルス禍でさまざまな体験活動が制限される中にあっても、子どもたちに夏の思い出を提供しようと感染症対策を講じて実施。海辺にはたくさんの歓声と笑顔が広がった。
   
 コロナの影響で、2年ぶりの開催。参加者を釜石市と近隣市町村在住者に限定。過去2週間に感染の可能性がある滞在や接触がないことを確認し、シュノーケリング用具などに名前を付け1日同じものを使うことなど感染対策に気を配った。
  
通称「小白浜」と呼ばれる海岸に地元漁師の船で上陸

通称「小白浜」と呼ばれる海岸に地元漁師の船で上陸

  
 海遊びの場は、白浜漁港から船で約3分の隠れ家的ビーチ、通称「小白浜」と呼ばれる海岸。古くから地元住民らがレジャーを楽しんでいた場所で、実行委によると、美しい景観と安全確保の条件の良さが魅力。有事の際にはハイキング路を利用し、高台避難も可能だという。市内を中心に小学生や保護者同伴の幼児ら約40人が参加し、地元漁師の船で上陸した。
   
水しぶきを上げるだけで弾ける笑顔

水しぶきを上げるだけで弾ける笑顔
  
カヤックから落ちたとしてもみんな笑い顔

カヤックから落ちたとしてもみんな笑い顔

  
SUPを乗りこなし満面の笑みを見せる子も

SUPを乗りこなし満面の笑みを見せる子も

  
 ウエットスーツとライフジャケットを身に着けた参加者は、インストラクターらに教わりながらシーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP)で水上散歩を楽しんだ。シュノーケリングでは海中の生き物探しに挑み、ヒトデやカニ、小魚などを観察。釜石ライフセービングクラブによる「浮いて待て」を合言葉にした海辺の安全講習もあり、もしもの時を想定した浮き身の方法を学んだ。
  
 遠野市の伊勢崎歩君(綾織小5年)は「水の透明度がすごい。きれい。SUP、カヤックとか普段できない遊びができて、めっちゃ面白い。海の生き物もいっぱい見つけた。この夏一番の思い出」と笑顔を弾けさせた。
   
シュノーケリングで生き物探しを楽しんだ

シュノーケリングで生き物探しを楽しんだ

  
子どもたちは海の生き物に興味津々

子どもたちは海の生き物に興味津々

  
 東日本大震災後に進んだ“海離れ”を食い止めたい、地元の自然に誇りと愛着を持ってほしい―と始められたキャンプ。震災後に生まれた子どもが多くなる中、津波の記憶を残す親世代が海に行くことにためらいを持つことなどから、海になじみのない子どもが増えているという面もある。中妻町の櫻井京子さん(38)も一時期、海から足が遠のいていたが、「安全に遊ぶことを分かりやすく教えてくれるキャンプ」への参加を重ね、海が身近な存在に戻ったという。
  
 同実行委共同代表の佐藤奏子さん(43)は「海や自然は脅威にもなるが、豊かな恵みをもたらし、命を支える、美しくて楽しい存在。海で遊ぶ子どもたちの笑顔を間近に見ることで、『夏は海に行く』という古里の原風景をいい思い出として心に残してほしい」と願う。同キャンプは、釜石にゆかりのある元プロトライアスリートのマイケル・トリーズさん(英国出身)が設立した社会貢献団体「Tri 4 Japan(トライ・フォー・ジャパン)」の寄付で継続実施、運営する。
  
古里の海で夏の思い出をつくったワンデイキャンプ

古里の海で夏の思い出をつくったワンデイキャンプ

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