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タグラグビー大会の決勝で熱戦を繰り広げる小佐野小と鵜住居小。接戦の末、小佐野が競り勝った

熱戦タグラグビー、初の釜石市小学校対抗大会〜6校から10チームが出場、2年後のW杯へ機運盛り上げ

 タグラグビー大会の決勝で熱戦を繰り広げる小佐野小と鵜住居小。接戦の末、小佐野が競り勝った

タグラグビー大会の決勝で熱戦を繰り広げる小佐野小と鵜住居小。接戦の末、小佐野が競り勝った

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が2年後に迫る中、ラグビーのルールの基本を学ぶ「タグラグビー」の初の釜石市小学校対抗大会が12日、甲子町の市球技場で行われた。W杯釜石開催に向け機運醸成を図る活動に取り組む釜石東ロータリークラブ(福成和幸会長)が主催。市内6校から10チームが出場し、初代チャンピオンには小佐野サンウルブズが輝いた。

 

釜石東RC主催 小佐野が初優勝

 

 A、Bの2ブロックに分かれて予選リーグを行い、準決勝には鵜小ファイアーズ、甲子ゴールデンイーグルス、小佐野サンウルブズ、甲子6年生アンド4年生チームが進出。決勝はタグラグビー部のある小佐野と鵜住居の顔合わせとなり、トライを取り合う熱戦の末、小佐野が7―4で鵜住居に競り勝った。

 

初の大会で優勝した小佐野サンウルブズ

初の大会で優勝した小佐野サンウルブズ

 

 優勝旗を手にした小佐野小の及川勝太君(6年)は「鵜住居には足の速いメンバーがそろっていて、強敵だった。優勝できてうれしい。この結果を今後につなげたい」と大喜び。

 

 釜石シーウェイブス(SW)RFCで活動しながら小佐野小でタグラグビーを指導する”先生選手”の佐々木拓磨教諭(32)は「自分から声を出し、粘って動いてくれた。1試合ごとに成長してくれた。他チームのがんばりも刺激になった。県大会でも優勝を目指す」と力を込めた。

 

 鵜住居小は主力の6年生が野球大会と重なったため5年生を中心にチームを編成。惜しくも決勝で敗れたが、指導する片山直人教諭(45)は「すばらしい大会になった。本当によくやった」とメンバーの奮闘をたたえた。

 

 この日は、釜石SWの外国人選手や契約選手らがシーズン中にもかかわらず、大会の運営に協力。レフェリーを務め、試合の合間には子どもたちの指導も買って出た。

 

大会に参加した児童たち。サポートした釜石SWのメンバーと

大会に参加した児童たち。サポートした釜石SWのメンバーと

 

 ラグビーW杯のアンバサダーとしても活動する釜石SWの桜庭吉彦ゼネラルマネジャーは「W杯を釜石全体で盛り上げたい。その意味でも非常に意義のある大会になった。この子どもたちがラグビーに興味を持ち、大会を支える力になってもらいたい」と期待を込めた。

 

(復興釜石新聞 2017年11月18日発行 第640号より)

 

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かつてのチームメートと手拍子を合わせ、釜石シーウェイブスの応援歌を歌うピタ・アラティニさん(左)

ピタ・アラティニさん 釜石(W杯開催)にエール〜「ありのままの姿で」とアドバイス

かつてのチームメートと手拍子を合わせ、釜石シーウェイブスの応援歌を歌うピタ・アラティニさん(左)

かつてのチームメートと手拍子を合わせ、釜石シーウェイブスの応援歌を歌うピタ・アラティニさん(左)

 

 ラグビー釜石シーウェイブス(SW)RFCの主力選手として8シーズンにわたりプレーしたピタ・アラティニさん(41)=ニュージーランド=が「第二のふるさと」と懐かしむ釜石を4年ぶりに訪問し、9日、市が主催するタウンミーティングで講演。現役時代に熱烈な声援を受けた市民に感謝の気持ちを伝え、2年後に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)の成功に向けて思いを熱く語った。
 
 

 釜石PITで開かれたタウンミーティングには、かつてのチームメートやSWのサポーターなど約50人が参加。その前でアラティニさんは「実はラグビーへの情熱を失いかけていた時に釜石にやって来た。チームメートや市民の温かさにふれ、再び情熱を取り戻せた。初めは1年だけと思っていたが、釜石には多くの魅力があった」と振り返った。

 

また、家族を帰してボランティア活動に汗を流した震災直後を思い返し、「自分を温かく迎え入れてくれた釜石を見捨てることはできなかった」と苦渋の決断だったことも明かした。

 

 世界最高峰のオールブラックスで活躍した偉大なラガーマンでありながら、とてもフレンドリーで、多くのファンに愛されたアラティニさん。同い年のチームメートとして戦った三浦健博さん(41)=釜石SWアドバイザー=は「苦しい試合展開でもトライを取ってくれる。FWとしては非常に頼もしいバックスだった」と持ち上げた。男らしいアラティニさんの人柄にほれ、息子に「新都(あらと)」と名付けたことも明かした。

 

 昨季限りでSWを退団した菅野朋幸さん(33)は「100%力を出し切る、ラグビーに取り組む姿勢を学んだ。苦しい時もポジティブに声を掛けてくれた」とアラティニさんに感謝した。

 

 会場からは「ラグビーW杯で世界に何を発信すべきか」との質問も。アラティニさんは「釜石の本来の姿に誠実であれ。取りつくろうことのない、ありのままの姿が最大の魅力になる」とアドバイスを送った。

 

ピタ・アラティニ

 

■ピタ・アラティニ
元オールブラックス(ニュージーランド代表)で、キャップは17。2004年に来日し、トップリーグのサントリーに入団。06年に釜石SWへ移籍し、バックスリーダー、主将、コーチとして13年まで8季にわたりチームをけん引した。11年の東日本大震災時には、多くの外国人選手が帰国したり一時避難する中で、釜石市内にとどまり、支援物資の運搬やガレキ撤去など復旧・救援活動に力を尽くした。

 

(復興釜石新聞 2017年11月15日発行 第639号より)

 

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釜石南(前列左から)米子東の古曳さん、山本さん、釜石南の赤崎さん、小國晃也さん

釜石南・米子東「甲子園対決」から21年〜激闘振り返り、エール交換

釜石南(前列左から)米子東の古曳さん、山本さん、釜石南の赤崎さん、小國晃也さん

釜石南(前列左から)米子東の古曳さん、山本さん、釜石南の赤崎さん、小國晃也さん

 

 釜石南高(現釜石高)野球部が春のセンバツで初めて甲子園に出場し、対戦した米子東高(鳥取県)の野球部OBが3日、釜石市を訪れ、釜石南OBと交流を深めた。1996年の「甲子園対決」から21年。年齢も40歳近くになった”球児”らは、逆転、また逆転のまれに見る激戦となった試合を振り返りながら、「お互いに、これからもがんばろう」とエールを交換した。

 

 対戦当時の3年生は釜石南が23人、米子東は11人。交流会には、米子東から山本学さん(当時は右翼手で2番、首都圏在住の会社員)、OB会事務局長で現野球部コーチの古曳(こびき)正太さんが出席。釜石南からは当時の主将の菊池暁さん(遊撃手)のほか、小國晃也さん(右翼手)、赤崎友洋さん(右翼手)、萬大輔さん(投手)、小國忍さん(左翼手)、君ケ洞剛一さん(控え)、柏直樹さん(同)、三浦徹也さん(同、現OB会事務局)の8人が応じた。

 

 昨年、20年ぶりに釜石高が春のセンバツに出場した際、米子東OBの古曳さんが釜石高に問い合わせ、現OB会長の小國晃也さん(大槌町職員)に連絡。そこから情報を交換するようになったという。当初は昨年の今ごろ釜石に来る予定だったが、日程の調整がつかず、やっと交流が実現した。

 

 古曳さんと山本さんは年代が違うものの、同じ中央大出身。山本さんは東日本大震災後に仕事で久慈市に行く機会が度々あり、古曳さんは父親が震災後の復興事業の一環で、釜石で埋蔵文化財発掘調査をしたという被災地とのつながりもあった。

 

 釜石南側の出席者のうち遠野市に住む菊池さん以外はいずれも震災の津波で被災し、当時の写真やビデオを失っている。米子の山本さんがDVDレコーダーを持参。試合のビデオを見ながら当時の心境やプレーを振り返り、思い出話で大いに盛り上がった。

 

 釜石南側は甲子園出場10周年を記念し、2006年に「釜甲会」を設立。毎年一度は、当時の監督の佐藤隆衛さんをはじめ当時の指導者も含めて温泉に集まるようにしている。米子東側も正月には当時の3年生が当時の監督の家に集まっているという。

 

 釜石が昨年春、21世紀枠でセンバツに出場した際には、20年前の米子東の主将、中曽さんが甲子園に駆け付け、アルプススタンドで釜石応援団と一緒に声援を送るというエピソードもあった。

 

 今回の交流会では、「あのメンバーでまた野球をしよう」と約束し、別れたという。

 

■釜石南―米子東(1996年3月31日)
米子東
510000003|9
000014020|7
釜石南

 

(復興釜石新聞 2017年11月11日発行 第638号より)

 

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釜石で開催される2試合が発表され、歓声を上げて喜ぶ市民ら=ラグビーカフェ釜石

ラグビーワールドカップ2019™ 釜石で2試合、フィジー(オセアニア)確定〜「最高のおもてなしを」と声弾む

釜石で開催される2試合が発表され、歓声を上げて喜ぶ市民ら=ラグビーカフェ釜石

釜石で開催される2試合が発表され、歓声を上げて喜ぶ市民ら=ラグビーカフェ釜石

 

9月25日(水) フィジー 対 アメリカ地区第2代表
10月13日(日) アフリカ地区代表 対 敗者予選勝者

 

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の全48試合の対戦カードと試合会場が、決勝の2年前となる2日、同大会組織委員会から発表された。国内12会場でただ一つスタジアムが新設される釜石市では1次リーグ2試合の実施が決まった。9月25日(水)にD組のフィジー―アメリカ地区第2代表(午後2時15分開始)、10月13日(日)にはB組のアフリカ地区代表―最終予選勝者(午後0時15分開始)が対戦する。

 

 東京都内のホテルで行われた日程発表会の模様は、釜石市鈴子町のラグビーカフェ釜石に設けられたパブリックビューイングで中継。ラグビーファンら約50人が息をのみ、テレビに見入った。

 

 初戦でフィジーが釜石にやって来ることが発表されると「おーっ」と歓声が沸き、「どんな国? 勉強しないと」と早速スマホを操って情報を集める人も。

 

 釜石での2試合目のカードは、大会アンバサダーで釜石シーウェイブス(SW)RFCゼネラルマネジャーの桜庭吉彦さん(51)が発表。「開催都市では一番小さな釜石だが、地域が一丸となって温かく歓迎し、成功に導きたい」と画面を通して決意を伝えると、集まった市民からは「きょうから新たなスタート。みんなで盛り上げよう」と声が上がった。

 

会アンバサダーとして組み合わせを発表する桜庭さん=パブリックビューイングから

大会アンバサダーとして組み合わせを発表する桜庭さん=パブリックビューイングから

 

 会場となる鵜住居復興スタジアム(仮称)に近く、W杯開催地招致運動から先頭に立って取り組んできた旅館「宝来館」おかみの岩崎昭子さん(61)は「天国に一番近い島といわれるフィジーは、穏やかで優しい人たちの国というイメージがある。言葉や文化、食べ物などを調べ、最高のおもてなしをしたい」と声を弾ませた。

 

 釜石シーウェイブス応援団の三浦正文さん(68)は、釜石での対戦カードが発表されると思わずバンザイ。「どこの国が来ても大漁旗を振って懸命に応援したい」と2年後に思いをはせた。チケットが手に入るかどうか心配していたが、「1万6千と席は限られている。外からやってくる人に席を譲り、自分はボランティアとしておもてなしに徹したい」と気持ちを切り替えた。

 

 12会場のうち2試合にとどまったのは釜石と熊本だけとなったが、発表会の冒頭で組織委員会の御手洗冨士夫会長はあえて釜石の名を挙げ、復興への貢献を強調した。市W杯推進室の山本洋樹室長は「桜庭さんが釜石のカードを発表したのも組織委の配慮。フィジー以外は決まっていないが、残り3カ国を想定しながら学校で各国の文化を学ぶなど取り組みを広げたい」と本格的な準備に腰を上げる。

 

 ■野田武則市長
2試合の開催が決定し、大変光栄に思う。参加選手がベストパフォーマンスを発揮できるよう環境整備に努めていく。東日本大震災で全国、世界中から釜石に寄せられた支援に対し感謝の気持ちを表す機会と心し、地域住民と一体になり、力を合わせて取り組んでいきたい。

 

(復興釜石新聞 2017年11月4日発行 第636号より)

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峠コース(17・2キロ)のスタート。411人が坂道をひた走った

「復興」合言葉に仙人マラソン〜県内外から男女636人、色づく紅葉 坂道をひた走る

峠コース(17・2キロ)のスタート。411人が坂道をひた走った

峠コース(17・2キロ)のスタート。411人が坂道をひた走った

 

「復興への峠を駆け上がれ」を合言葉に第8回かまいし仙人峠マラソン大会(実行委主催)は10月29日、釜石市甲子町大橋の旧釜石鉱山事務所を発着点とする2つのコースで行われた。男女年齢別11部門にエントリーした820人のうち636人が参加。国道283号仙人トンネルまでを往復する峠コース(17・2キロ)に411人、甲子町大松で折り返す10キロコースには225人が挑戦。台風接近に伴う、あいにくの雨模様の中、色づいた紅葉を背景にひた走り、ゴールを目指した。

 

トンネルを過ぎ、ここから坂道が急になる

トンネルを過ぎ、ここから坂道が急になる

 

 開会式で、野田武則市長は「みなさんの走りが釜石の復興につながり、被災者の後押しになる」と全国から集ったランナーにエールを送った。

 

10キロコースのスタート。225人が挑んだ

10キロコースのスタート。225人が挑んだ

 

 最も遠方から参加した友澤寛さん(28)が「雨にも負けず、最後まで全力で走る」と宣誓。午前10時10分に峠コース、10分遅れで10キロコースのランナーが次々と駆け出した。

 

最も遠方の松山市から参加した友澤さん

最も遠方の松山市から参加した友澤さん

 

 友澤さんは愛媛県松山市から派遣職員として10月から県沿岸広域振興局水産部に赴任したばかり。漁港施設復旧工事の設計などを担当する。

 

 マラソン大会に参加するのは5回目というが、「今回は練習もできず、ぶっつけ本番。完走できるか心配」と言いながら峠コースに飛び出した。苦しそうな表情でゴールイン。「坂道の厳しさは想像以上。今までで一番きつかった」と完走を喜んだ。

 

 震災後、釜石市の副市長を3年間務めた嶋田賢和さん(34)は、前回大会に続き東京から参加。峠コースに挑み、坂道の途中で沿道の声援に手を上げて応える余裕も。「上りは地獄、下りは快走。沿道の方々の声援が力になった」と気持ち良さそうに話した。

 

元釜石市副市長の嶋田さんも笑顔で完走

元釜石市副市長の嶋田さんも笑顔で完走

 

 現在は財務省から内閣官房に出向し、医療・介護分野を担当。日ごろは新宿区高田馬場にある自宅周辺を走り、健康づくりに汗を流す。釜石を離れて3年。「在任中は多くの人に世話になった。釜石大好き。今後も釜石の復興が見届けられるよう、毎年参加したい」

 

 東京でフィットネスクラブのインストラクターを務める藤井(旧姓菅野)眞喜子さん(53)は両手を広げ、さわやかにゴール。「つらかった。でも一歩ずつ、止まらずに走れた」と5回目の完走を喜んだ。

 

「釜石復興」へ思いを込め完走した藤井さん

「釜石復興」へ思いを込め完走した藤井さん

 

 震災の津波で東前町の実家が全壊。両親は仮設住宅から復興住宅へと移り、やっと落ち着いた。高校時代は陸上競技の短距離選手として活躍。現在は週末のほとんどをランニングの指導に駆け回る。「これからも毎回、友達を誘って釜石へ」と大会の継続を願う。

 

猫さん、五輪の走りを披露

 

沿道の声援に応え、「ニャーニャー」鳴きながら五輪の走りを披露した猫ひろしさん

沿道の声援に応え、「ニャーニャー」鳴きながら五輪の走りを披露した猫ひろしさん

 

 今回のゲストランナーはカンボジア国籍の走るお笑いタレント猫ひろしさん(40)。「ニャーニャー」と沿道に愛きょうを振りまきながら峠コースを駆け抜け、リオデジャネイロ五輪に出場した力強い走りを披露した。

 

 リオ五輪では”ブービー賞”だったが、「オリンピックの走りを見せたい」と駆け付けた。「坂道だけのマラソンコースは、国内ではここだけ。メチャクチャ厳しかった。足がちぎれるかと思った」と言いながらも、「猫魂」と記した赤いユニホーム姿で見事完走。「ネコですけど、最後はオニのような顔になってたかも」と、おどけて見せた。

 

 「全力で走るのがネコの仕事」と、仙人マラソンには5年ぶりの参加。同大会ではマラソンの名選手、瀬古利彦さんもゲストランナーを務めたことがあるが、「セコよりネコ。今後もよろしく」とPRも忘れなかった。

 

(復興釜石新聞 2017年11月1日発行 第635号より)

 

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釜石開催の日程と対戦カードの発表について

ラグビーワールドカップ2019™釜石開催の日程と対戦カード発表について

このたびラグビーワールドカップ2019の対戦カードが決定され、岩手県・釜石市では、 以下の2試合が開催されることとなりましたのでお知らせします。

 
2019年 9月25日(水) 14:15
【プールD】フィジー 対 アメリカ地区2
 
2019年10月13日(日) 12:15
【プールB】アフリカ地区1 対 敗者復活予選優勝チーム

 

試合会場: 釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)

 

ラグビーワールドカップ2019の対戦カード決定に対する釜石市長コメント

ラグビーワールドカップ2019の対戦カード決定に対する釜石市長コメント

ラグビーワールドカップ2019の対戦カード決定に対する釜石市長コメント

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全対戦カード

全対戦カード

全対戦カード

RWC2019組織委員会プレスリリースより
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チケット販売情報

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RWC2019組織委員会プレスリリースより
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2018年1月19日(金)先行抽選販売開始
2018年1月27日(土)全世界同時チケット抽選販売開始
ラグビーワールドカップ2019™日本大会公式チケットサイトでチケットID登録をしよう

 

釜石開催紹介リーフレット

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このページに関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 ラグビーワールドカップ2019推進室
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
電話: 0193-27-8420 / Fax: 0193-22-6040 メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/rugby_city/detail/1213847_3208.html
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後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

チーム最年長 伊藤 殊勲のトライ、ラグビートップチャレンジリーグ〜釜石シーウェイブスやっと初勝利、中国電力に31-18

後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ第5節の21日、北上市の北上総合運動公園陸上競技場で中国電力と対戦した釜石シーウェイブス(SW)RFCは31―18(前半12―10)で逆転勝ちし、開幕5戦目で今季初勝利を挙げた。釜石は勝ち点を6に伸ばしたが、順位は8チーム中5位のまま。最大の目標に掲げたトップリーグ(TL)昇格はすでに消滅したが、TCリーグ残留へ向けて大きな意味を持つ1勝となった。次戦は11月18日、広島市でマツダと対戦する。

 

 ホーム最終戦での今季初勝利も、最後まで手に汗を握る白熱のシーソーゲームとなった。

 

 釜石は開始5分で10点を奪われるも、SHスコット・ゲイルの連続トライで逆転。後半開始早々に逆転されたが、WTB森山裕樹のトライで17―13と再逆転。その後、再び逆転を許したが、ロスタイムにフランカー伊藤剛臣がラックサイドを突いて逆転トライ。さらにWTB小野航大が独走トライを決め、逃げ切った。

 

 殊勲のトライを決めた伊藤は「1人のトライじゃない。陽丞(佐々木)が背中を強く押してくれた」と持ち上げ、チーム一丸を強調した。”リーグ最年長プレーヤー”を自負。46歳となった今季は出場機会も少なくなったが、「リザーブは慣れたもの」と大きな仕事をやってのけた。

 

 とは言え、試合内容は褒められたものではなかった。最下位の中国電力を相手に序盤から守りで浮足立ち、あっさりとトライを奪われる。「一歩目の判断、動きがすべて遅れ、受けに回ってしまった」と小村淳ヘッドコーチ(HC)。スクラムで優位に立ちながらもコラプシングの反則を取られ、流れを相手に渡してしまうミスも。「収穫は勝ち点5を取れたことだけ。中身は全く評価できない」と喜べない初勝利となった。

 

 トップリーグ昇格の可能性はなくなり、今後は上位チームとの得失点差を縮める戦いが続く。

 

高橋聡太郎(釜石出身)苦い初先発

 

初先発し、突進する高橋聡太郎

初先発し、突進する高橋聡太郎

 

 釜石高、明治大を経て釜石SWに入団した期待のルーキー高橋聡太郎(23)がフランカーで初先発したが、「チームを乱してしまった」と反省の多いデビュー戦となった。

 

 新日鉄釜石で活躍した父善幸さん(釜石SW最高顧問)が見守る中、キックオフのボールをキャッチミス。これが相手の先制トライにつながった。

 

 その後はスクラム、タックルで体を張り、ボールを持って突進する見せ場もあったが、「ミスを引きずってしまった」と浮かない表情。「社会人のプレーにはだいぶ慣れてきた。今後も出場できるよう、一つ一つのチャンスをものにしていきたい」と自分に言い聞かせるように話した。

 

(復興釜石新聞 2017年10月25日発行 第633号より)

 

復興釜石新聞

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力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

すすめよう 私のスポーツ、釜石健康マラソン〜幼児から70代まで426人駆け抜ける、秋色の沿道 家族も声援

完走を目指し勢いよくスタートを切る3.2キロの部。大勢の市民ランナーが元気な走りを見せた

完走を目指し勢いよくスタートを切る3.2キロの部。大勢の市民ランナーが元気な走りを見せた

 

 「すすめよう、私のスポーツ」をスローガンに、体育の日を記念した釜石健康マラソン大会が7日、釜石市甲子町の市球技場と周辺をコースに開かれた。市、市陸上競技協会、市体育協会が主催し、今年で43回目。2歳の子どもから73歳の高齢者まで426人が参加し、4種の距離で健脚を競い合った。

 

力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

 

 雨のため、例年の開会式を省略。大会開始宣言で菊池達男大会委員長(市体協理事長)が「あいにくの天候だが、最後まで走り切り、頑張り通すことを学んでください」と激励した。

 

 準備運動で体を温め、午前9時45分、3・2キロの部からスタート。小学校高学年から一般まで幅広い年代のランナーが一斉に駆け出した。球技場を抜け甲子川沿いを東進、県立釜石病院裏の橋のたもとを折り返すコースで、精いっぱいのレースを繰り広げた。沿道では家族や仲間が熱い声援を送り、参加者の走りを後押しした。

 

沿道の声援を受け、秋模様のコースを懸命に駆ける

沿道の声援を受け、秋模様のコースを懸命に駆ける

 

 トップでゴールしたのは市内の会社員、藤田洸さん(27)。「何年か前に1位になった時に比べ、20秒ぐらい遅い。(年齢とともに)やっぱり落ちてきているのかな」と苦笑い。地元の陸上チームに所属。「いずれはフルマラソンにも挑戦してみたい」と夢を広げる。同大会について「年々、参加者が減っている感じがするので、もっと外からも人が集まる大会になれば」と期待を込めた。

 

 2・3キロ(小学校中学年)、1・5キロ(同低学年、親子など)の部も同様のコース上で行われ、それぞれに全力を尽くした。双葉ミニバス少年団に所属する竹内恋さん(双葉小4年)は、校内マラソン大会のリベンジを果たそうと2・3キロに初めて参加。「30位以内に入れなくて、ちょっと悔しかった」と残念そうだったが、ミニバスの練習と併せ、さらなる頑張りを誓った。

 

笑顔で走る仮装姿の久保閏雅君と父卓也さん

笑顔で走る仮装姿の久保閏雅君と父卓也さん

 

 球技場内では、約400メートルの特設コースを1周する幼児の部を実施。恒例の仮装したちびっこも登場し、応援する人たちの笑顔を誘った。鵜住居保育園に通う久保閏雅君(5)は、ゲームキャラクター”マリオ”のいでたち。マリオの敵キャラ”クッパ”姿の父卓也さん(37)と元気に駆け回った。「楽しかった。けど疲れる」と閏雅君。同大会で走るのは小学校以来という卓也さんは「伴走して走れるのは最初で最後なので、いい思い出になった。上の子の野球スポ少の練習にも連れていくので一緒に運動する機会は多い。よく食べて大きく育ってほしい」と願った。

 

 リレーの部(小学生、一般)、ニュースポーツ(リングキャッチなど)の体験コーナーもあり、スポーツに親しむ機運を盛り上げた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月14日発行 第630号より)

 

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輝くトロフィー「挑戦」後押し、スタジアム背景に記念撮影〜釜石東中学校特設ラグビー部

建設中のラグビーW杯会場の前で優勝トロフィーとともにポーズをとる釜石東中特設ラグビー部員

建設中のラグビーW杯会場の前で優勝トロフィーとともにポーズをとる釜石東中特設ラグビー部員

 

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)の優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」が6日、釜石東中(佐々木賢治校長、生徒116人)でお披露目された。同校では今夏、特設ラグビーチームが発足。11月に開催される県大会に向け練習に励む部員18人とフォトセッションも行い、生徒たちの新たな挑戦を後押しした。

 

 震災で被災した鵜住居町の同校校舎跡地には、試合会場となる「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」の建設工事が進む。その光景を望む高台に整備された新校舎で今年4月から生活する生徒たちに、大会開催地となる地域への誇り、夢や希望を持たせ、大会に主体的に関わる姿勢や体力向上、ラグビー精神「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」を育む機会にしてもらおうと、7月下旬に特設ラグビー部を設置。3年の男子生徒全員が所属し、放課後の約1時間、練習に取り組んでいる。

 

 全校生徒へお披露目した後に行われたフォトセッションでは、ユニホームを着た部員たちが優勝トロフィーとともに建設中のスタジアムを背景に記念撮影。部員たちは「日本代表、外国選手の生のプレーを見られるのが楽しみ」「たくさんの人が来て復興が進み、釜石を知ってもらえる機会になるのがうれしい」とW杯への期待感を口にした。

 

 同校特設ラグビー部が出場する県中総体ラグビーフットボール競技大会は11月3~5日、北上市総合運動公園で行われる。主将の沼崎壱(はじめ)君は「初出場なので、勝つことよりみんなで力を合わせてボールをつなぐことを大事にしたい。一つでも多くトライを決めたい」と意欲を高めた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月11日発行 第629号より)

 

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試合終了間際、PKで決勝点を挙げた大田代飛鳥

東北社会人サッカー新日鉄住金釜石、最終戦 競り勝つ〜1部復帰 1年目は4位、大田代 歓喜のPK

試合終了間際、PKで決勝点を挙げた大田代飛鳥

試合終了間際、PKで決勝点を挙げた大田代飛鳥

 

 9季ぶりに東北社会人サッカーリーグ1部に復帰した新日鉄住金釜石は1日、今季リーグ最終戦をホームの釜石市球技場で行い、FCガンジュ岩手に5―4で競り勝った。釜石は最終成績を9勝7敗2分け(勝ち点29)とし、復帰1年目で10チーム中の4位に食い込んだ。最終戦の指揮を執った石黒忠利部長は「復帰1年目で4位は上出来。若手も伸びた」と思った以上の手ごたえを喜ぶ。新加入メンバーがレギュラーに食い込むなど若手が着実に力をつけてきており、来季は1部リーグ優勝も射程に入る。

 

 互いに点を取り合う目まぐるしい試合展開。釜石は終了間際、MF大田代飛鳥がPKを決め、劇的な勝利を収めた。

 

 前半12分、MF簗場豪史の縦パスからFW佐藤真貴が先制ゴール。この後立て続けに3点を入れられるが、35分にFW仲上達也がゴールを決め、2―3で折り返した。

 

 後半、MF簗場海史、弟の豪史がいずれも頭で押し込み4―3と逆転。その後、再び追いつかれたが、終了間際に大田代がPKを決め競り勝った。

 

 「勝って(リーグ戦を)終わりたかった」と石黒部長。前半はリードされて折り返したが、「流れ的にはウチのペース。最後まで集中力が切れなかった」と粘りの勝利をたたえた。

 

勝利を喜ぶ新日鉄住金釜石の選手

勝利を喜ぶ新日鉄住金釜石の選手

 

 後半、同点に追いつくヘディングシュートを決めた簗場海史主将は「点を取られても、あわてなかった。若いメンバーがよくやってくれた」と喜ぶ。終了間際にPKで決勝点を入れた大田代飛鳥は「先週は(PKを)外してるんで、何とか決められて良かった」と胸をなで下ろした。

 

 リーグ戦の序盤は2勝1分けと好スタートを切ったが、その後4連敗。後半戦は2連敗で始まったが、その後は6勝1分けと巻き返した。

 

 「復帰とはいえ、選手の多くは1部リーグ初体験。当たりもきつく、前半戦はけが人も相次いだ。1部リーグに慣れた後半戦は、けが人が復帰すると若手選手との動きもかみ合い、連勝につながった」と石黒部長。来季のさらなる飛躍へ期待を膨らませた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月7日発行 第628号より)

 

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輝くトロフィーを囲み、2年後のラグビーW杯に期待を膨らませる

ラグビーW杯 開催まであと2年、輝くトロフィー釜石に〜機運盛り上げアピール、会場12都市を巡回

輝くトロフィーを囲み、2年後のラグビーW杯に期待を膨らませる

輝くトロフィーを囲み、2年後のラグビーW杯に期待を膨らませる

 

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で優勝チームに授与されるトロフィー「ウェブ・エリス・カップ」が5日、釜石市鈴子町のラグビーカフェで公開された。歓迎セレモニーには、市内でラグビーに取り組む小・中・高校生や関係者など約250人が参加。輝くトロフィーを間近に見つめ、2年後に迫った大会に期待を膨らませた。

 

 歓迎セレモニーでは野田武則市長が「エリスカップが釜石にやってきた。W杯開催まであと2年。市民のさらなる盛り上げを」と呼び掛けた。

 

 日本代表としてW杯に3度出場した桜庭吉彦・釜石シーウェイブスゼネラルマネジャーは「優勝トロフィーをこんなに間近で見るのは自分も初めて」と感慨深げ。新日鉄釜石ラグビー部でスクラムを組み、ともに第1回W杯に出場した洞口孝治さん(1999年に他界)の名を挙げ、「きっと天国でほほ笑んでくれている」と思いを重ねた。

 

釜石で一般公開された「ウェブ・エリス・カップ」

釜石で一般公開された「ウェブ・エリス・カップ」

 

 集まったラグビー少年らは、トロフィーを囲んで次々に記念撮影。釜石中特設ラグビー部で活動する板澤亟瑛君(3年)は「W杯の優勝トロフィーがここにある。夢みたい」と興奮。11月に行われる県大会へ向け、「去年はベスト4だったが、今年は優勝したい」と決意を新たにした。

 

 トロフィーは純銀製で、高さ47・2センチ、重さ4・5キロ。ブドウの木などがデザインされ、歴代優勝チームの名が刻まれている。1823年、ラグビー校のウェブ・エリス少年がボールを手に持ち走り出した―という、ラグビーの起源とされる伝説にちなむ。

 

 W杯の会場となる全国12都市を9月20日から11月4日まで巡回。釜石には6日まで展示し、一般に公開された。7日には盛岡市のいわぎんスタジアムで開催されるW杯2年前イベントで展示する。

 

(復興釜石新聞 2017年10月7日発行 第628号より)

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ラグビートップチャレンジリーグ、釜石シーウェイブス3連敗〜TL昇格 早くも厳しく

前半3分、釜石WTB森山裕樹がゴール右隅に先制トライを決める

前半3分、釜石WTB森山裕樹がゴール右隅に先制トライを決める

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ第3節の24日、地元釜石市球技場に九州電力(昨季トップキュウシュウ1位)を迎えて対戦した釜石シーウェイブス(SW)RFCは20―22(前半20―10)で惜しくも逆転負け。開幕から3連敗となり、トップリーグ(TL)昇格の最低条件である4位以内確保は難しくなった。釜石は前半、WTB森山裕樹の2トライなどで20―10と10点リードで折り返した。しかし、風下に回った後半7分、モールを押し込まれてトライを許し、22分にもトライを奪われ逆転された。終了間際に敵陣ゴール前まで攻め込んだが、あと一歩及ばなかった。次戦は10月7日、盛岡市のいわぎんスタジアムで日野自動車と対戦する。

 

 後半ロスタイムに入って2点差のビハインド。それまで防戦一方だった釜石はロックのステファン・ルイスが鬼気迫る形相で相手を引きずり、やっと敵陣ゴール前まで迫る。しかし、最後は相手にボールが渡って万事休す。ノーサイドの笛に釜石の選手はがっくりと膝を折り、しばらく立ち上がれなかった。

 

後半、鬼気迫る形相で突進するステファン・ルイス

後半、鬼気迫る形相で突進するステファン・ルイス

 

 釜石は前半3分、森山がタッチライン沿いをゴール右隅に飛び込み、鮮やかな先制トライで波に乗った。FW陣がスクラムで押し勝ち、14分には敵陣ゴール前でモールを押し込みルイスがトライ。その後2トライで追いつかれたが、36分にはFB村井佑太朗からボールを受けた森山がゴール中央まで運び、2つ目のトライ。約1300人で埋まったスタンドの「かーまいし」コールを背に折り返した。

 

 しかし風下に回った後半はFW戦で劣勢に立たされる。ロック菅原貴広が反則で一時退場。1人足りなくなったところを相手に突かれ、トライを献上。22分にはカウンターから相手FWに走り抜かれ、逆転を許した。

 

痛い逆転負けに、小村淳ヘッドコーチ(HC)は「チームで戦っていない。自分一人で戦っている。細かなミスが結果的に響いた。逆転された場面も、無理なパスからのノックオンが起点」と苦言。開幕からゲームキャプテンを務めるWTB小野航大は「地元で最後のゲーム。何とか勝ちたかったが、反則が多く、失点につながった」と反省。2トライと活躍したベテラン森山も「相手の展開が速く、付いていけなかった」と悔しさをにじませた。

 

開幕から3連敗で早くもTL昇格が難しくなったが、小村HCは「厳しいのは分かっていた。選手は1戦1戦成長している。これからは本当に負けられない試合が続く」と希望をつなぐ。

 

(復興釜石新聞 2017年9月27日発行 第625号より)

 

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