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左がヤマハの五郎丸選手、右は釜石SWの小野航大主将

8月19日 釜石シーウェイブス、ヤマハと再戦〜鵜住居復興スタジアム完成記念、W杯盛り上げへエール交換

釜石鵜住居復興スタジアムでの再戦を発表した釜石SWとヤマハ発動機の関係者ら=15日、東京都内で(写真はNPOスクラム釜石の大友信彦さん提供)

釜石鵜住居復興スタジアムでの再戦を発表した釜石SWとヤマハ発動機の関係者ら=15日、東京都内で(写真はNPOスクラム釜石の大友信彦さん提供)

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会の会場の一つとして釜石市鵜住居町に7月下旬の完成を予定する釜石鵜住居復興スタジアムのオープニングイベント発表会見が15日に東京都内で行われ、8月19日に釜石シーウェイブス(SW)RFCとトップリーグ(TL)のヤマハ発動機の記念試合が行われることが発表された。両チームの関係者らが握手。オープニングマッチを通し、W杯開催を盛り上げようとエールを交わした。

 

 発表会見には、日本ラグビー協会の森喜朗名誉会長や鈴木俊一五輪相(衆院岩手2区)、野田武則釜石市長らが出席した。

 

 ヤマハ発動機は東日本大震災から約3カ月後の2011年6月5日に釜石まで駆け付け、SWと対戦。試合を通じ、震災直後に被災者へ救援物資を搬送するなど奮闘したSWの選手らを勇気づけ、SWの再起を後押しした。こうした経緯からSWがヤマハを招き、新スタジアムのオープニングマッチで再戦が実現することになった。

 

左がヤマハの五郎丸選手、右は釜石SWの小野航大主将

左がヤマハの五郎丸選手、右は釜石SWの小野航大主将

 

 会見で、SWの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー兼監督は「ヤマハとは強いつながりを感じる。8月19日は観客のみなさんと心をつなぎ、来年のW杯につなぐ試合にしたい」と決意表明。ヤマハの清宮克幸監督は釜石に遠征した7年前を振り返り、「タッチラインに並ぶ大漁旗を見て、このまちの復興にはラグビーが一番だと確信した。今回の試合では、鉄と魚のまちにラグビーで輝きを与えたい」と応えた。

 

 15年のラグビーW杯英国大会で日本代表として大活躍したヤマハの五郎丸歩選手は「思い出すのは7年前の釜石遠征。震災の傷跡が残るまちを歩き、ラグビーができることへの感謝の気持ちを抱いた」と思いを語った。

 

 8月のオープニングイベントでは、歌手の平原綾香さんが「ジュピター」を披露。人気ダンス・ボーカルグループEXILE(エグザイル)のUSAさん、TETSUYAさんと釜石東中生によるパフォーマンスもある。

 

 当日は午前中からイベントを開き、午後2時試合開始の予定。

 

(復興釜石新聞 2018年5月16日発行 第689号より)

 

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釜石8.19 釜石鵜住居復興スタジアムオープニングイベント

キックオフ!釜石8.19 釜石鵜住居復興スタジアムオープニングイベントの開催について

5月15日に東京都内で開催された記者会見の様子

5月15日に東京都内で開催された記者会見の様子

 

ラグビーワールドカップ2019TM 釜石開催の試合会場として建設中の「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」の完成を記念し、市民・関係者の一体感をより一層強めながら、スタジアムの完成を広く情報発信するため、オープニングマッチとメモリアルイベントを開催いたします。

 

イベント名

「キックオフ!釜石8.19 釜石鵜住居復興スタジアムオープニングイベント」

開催日時

平成30年8月19日(日)
※メモリアルマッチは14:00 キックオフを予定

会場

釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)
岩手県釜石市鵜住居町第18地割5番1

開催内容 ※詳細内容は追って公表します。

記念試合:
釜石シーウェイブスRFC 対 ヤマハ発動機ジュビロ
応援ゲスト:
平原綾香さん 『Jupiter』を披露
EXILE ÜSA さん、EXILE TETSUYA さん
「ダンスで日本を元気に!夢の課外授業 中学生Rising Sun Project 2018」他
※決定次第順次お伝えいたします。
チケット:
チケットの詳細に関する発表並びに販売開始は、6月頃を予定しています。
主催:
釜石市、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会、釜石鵜住居復興スタジアムオープニングイベント開催実行委員会
共催:
三陸防災復興プロジェクト2019 実行委員会
主管:
関東ラグビーフットボール協会、岩手県ラグビーフットボール協会
後援(予定):
復興庁、スポーツ庁、独立行政法人日本スポーツ振興センター、公益財団法人ラグビーワールドカップ2019 組織委員会
協賛:
オフィシャルタイトルマッチスポンサー 大正製薬株式会社、オフィシャルマッチパートナー 株式会社パソナ

 

スタジアム及びイベント告知に関するフェースブックページはこちらから
https://www.facebook.com/Kamaishistadium/

 

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 ラグビーワールドカップ2019推進本部
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
電話:0193-27-8420 / Fax 0193-22-6040 / メール
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キャラバン隊に託されたW杯公式試合球のレプリカ

ラグビーW杯 開幕500日前、キャラバン隊出発〜観戦チケット購入 ボランティア募集、広く呼び掛け

ラグビーW杯PRキャラバン隊の3人(上段)を送り出す園児ら

ラグビーW杯PRキャラバン隊の3人(上段)を送り出す園児ら

 

 釜石市が会場の一つとなっている2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで500日となる8日、大会のPR活動をするキャラバン隊の出発式が港町のイオンタウン釜石で行われた。機運醸成を目的に、県内を巡回。先月始まった大会公式ボランティア募集への応募や釜石会場の観戦チケットの購入などを呼び掛ける。

 

 キャラバン隊は、一関市出身のタレント志田友美さん(21)、本県在住のお笑いコンビ「アンダーエイジ」の熊谷由輔さん(35)と結城多聞さん(35)、釜石市のPRキャラクター「かまリン」、県の観光PRキャラクター「わんこきょうだい・そばっち」などで結成。釜石と盛岡市を訪問し、ラジオやテレビ番組に出演するほか、JR盛岡駅でチラシやグッズを配布して大会をアピールする。

 

 出発式では、山崎秀樹副市長が「三陸、東北を回って絆を深めながら、大会機運の醸成を図ってほしい」とあいさつ。期待を込め、W杯で使われる公式球のレプリカを志田さんに託した。かまいしこども園の年中・年長児35人は元気な虎舞を披露し、PR活動のスタートを盛り上げた。

 

キャラバン隊に託されたW杯公式試合球のレプリカ

キャラバン隊に託されたW杯公式試合球のレプリカ

 

 ラグビー初心者の志田さんは「たくさん勉強し、釜石、W杯を盛り上げていきたい」と元気よく抱負を語った。花巻市出身の熊谷さんは「ラグビーは知れば知るほど面白い。一緒に勉強していこう」と、式に集まった市民らに呼び掛けた。

 

 キャラバン隊を主催するのは、ラグビーW杯2019釜石開催実行委員会(会長・達増拓也知事)で、志田さんらは今後、県内を中心に開かれるW杯関連イベントなどでPR活動を展開する予定だ。

 

 W杯の会場として整備を進めている釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)は7月末の完成、8月19日にオープニングイベントを予定。出場チームが1次リーグで使用する公認キャンプ地に釜石も選ばれており、受け入れ準備を本格化させる。

 

 大会公式ボランティアは全国で約1万人(うち釜石は800人程度)が必要とされ、7月18日まで応募を受け付け。観戦チケットは9月19日から通常チケットの一般抽選販売が始まる。

 

(復興釜石新聞 2018年5月12日発行 第687号より)

 

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大西一平さん(左)の指導でストリートラグビーのルールなどを実地で教えた初日の講習。受講者も競技の面白さを体験した

初心者も楽しく安全に、「ストリートラグビー」インストラクター講習会〜元神戸製鋼 大西さん「復興をラグビーの力で」

大西一平さん(左)の指導でストリートラグビーのルールなどを実地で教えた初日の講習。受講者も競技の面白さを体験した

大西一平さん(左)の指導でストリートラグビーのルールなどを実地で教えた初日の講習。受講者も競技の面白さを体験した

 

 来年初めて日本で開かれるラグビーワールドカップ(W杯)。開催地の一つ、釜石市を盛り上げようと、誰もが気軽に参加できる「ストリートラグビー」のインストラクター講習会が4月28、29の両日、鵜住居町の根浜復興団地で開かれた。今後、インストラクターを中心に各地で体験イベントを重ね、県民一体となったW杯の機運醸成、W杯のレガシー(遺産)継承につなげていきたい考え。

 

 講習会は一般社団法人ストリートラグビー協会(東京都)が主催。地元のラグビーW杯2019釜石開催支援連絡会が共催した。受講したのは、県内のラグビー関係者や一般の興味がある人など約30人。神戸製鋼ラグビー部の日本一7連覇の立役者で、ストリートラグビーを考案し普及活動に尽力する同協会副代表理事の大西一平さんが講師を務めた。

 

 ストリートラグビーは、2015年に東京・日本橋で生まれたニュースポーツ。ラグビーのルールを簡素化し、初心者でも安全にプレーを楽しむことができる。競技は街中でも設置可能な縦18・5メートル、横7メートルのコートで行い、1チーム3人で対戦する。タックルの代わりに相手の攻撃を止めるのは、片手タッチ。子どもでも扱いやすい小さめの4号球を使い、低めに設定した空気圧で指のけが防止に配慮する。競技時間は前後半、各1分以内。

 

 同協会では、普段、ラグビーに親しむ機会のない人にもボールに触れてもらい、世代交流や健康増進などにつなげる狙いで、全国への普及拡大に取り組む。同講習会は釜石では初開催。座学と実習で、インストラクターに必要な知識や心構えを教えた。講習には脳を活性化させる「シナプソロジー」のプログラムも取り入れた。

 

 釜石市嬉石町の彫刻リンパセラピスト露野弥生さん(39)は、昨年、イベントでストリートラグビーを体験。「子どもから高齢者まで楽しめるスポーツなので、みんなが動けるようサポートできれば。浴衣で釜石を盛り上げる活動もしているので、W杯に向けコラボ企画も考えたい」と意欲を見せた。

 

 講師の大西さんは「W杯を機に、釜石が“ラグビーのまち”として再度立ち上がろうとしている。ストリートラグビーは各地に仲間が増え、まちづくりに役立てようという動きも出ている。全国の仲間とつながり、W杯が終わりではなく、ラグビーの力で復興も推し進めていってほしい」と受講者に期待した。

 

 ストリートラグビーのインストラクターはこれまでに全国で約400人が養成されているという。

 

(復興釜石新聞 2018年5月2日発行 第686号より)

 

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金メダルに触って笑顔を見せる児童

金メダリスト 三ケ田さんとスポーツ交流〜ストリートラグビーを楽しく、栗林小の児童とパス交換

ラグビー教室に参加した三ケ田礼一さん(右)。パス回しなどで児童と交流した

ラグビー教室に参加した三ケ田礼一さん(右)。パス回しなどで児童と交流した

 

 栗林小(佐藤勉校長、児童43人)で23日、来年に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催にちなんだストリートラグビー教室と、アルベールビル冬季五輪のノルディック複合団体で金メダルを獲得した三ケ田礼一さん(51)=県スポーツ振興課=による講演会が開かれた。スポーツを通じた子どもたちの健全育成、ラグビーへの理解を深めW杯への機運を高めるのを目的に、地元の任意団体「エンジョイライフ」(中島俊介代表)と釜石青年会議所(佐々木雅広理事長)が主催した。

 

エンジョイライフ、釜石青年会議所主催

 

 ストリートラグビーは誰でも気軽に体験できるよう、ルールを簡単にした競技。タックルではなく体にタッチして止めるなど、子どもをはじめ幅広い世代が競技の特性を感じつつ、安全に楽しめる。教室は校庭で開かれ、3~6年生約30人が参加。新日鉄釜石ラグビー部OBで釜石シーウェイブス(SW)RFCでもプレーした篠原洋介さん(40)と吉田一行さん(41)が指導した。

 

 児童らはパス回しなどで楕円(だえん)のボールに親しんだ。小笠原暖人(はると)君(6年)は「みんなで一緒にやるのが楽しい」とにっこり。体を動かすのが大好きな小笠原早紀さん(3年)は「試合を見に行きたい」と地元開催のW杯に期待を膨らませた。

 

 篠原さんは「W杯に関わるイベントが増えてくると思うので、顔を出しボールに触れて楽しさを体感してほしい」と期待。仲間の動きをしっかり見ること、声を出して伝え合うことなど、普段の生活にも生かせるラグビーのポイントをアドバイスした。

 

「夢に向かって」三ケ田さん講演 挑戦、努力重ねオリンピック出場

 

 「夢に向かって」と題した三ケ田さんの講演には全校児童が耳を傾けた。幼いころからスキーに親しんでいた三ケ田さんは小学5年生の時にあこがれの金メダリストと出会ったことで、夢は「オリンピック選手」になったという。中学時代はいい結果を残せなかったが、高校に進学し、「スクワットを毎日1千回」と自分の意思で設定した練習をやり続け、高校2年のインターハイで優勝。「あきらめず続けたことが精神的な強さ、いい結果につながった」と振り返った。

 

金メダルに触って笑顔を見せる児童

金メダルに触って笑顔を見せる児童

 

 アルベール五輪への4枚の切符を5人で争うことになった時、「4番目に入ればいい」との気持ちの切り替えが夢の実現につながった。「夢は挑戦と努力という事前準備によってかなえられる。かなえるためには何かしなければいけない」と三ケ田さん。特別なことをするのでなく、普段の生活習慣をしっかり行って誰よりも「なりたい」と強い気持ちを持ち続け、普段の練習を一生懸命やり続けることの大切さを強調した。

 

 三ケ田さんの夢の実現には15年かかった。「みんなにも金メダルを取るチャンスはある。自分なりの目標とする金メダルをもらえるよう頑張れ」とエール。世界で活躍するスポーツ選手に共通するのは「笑顔」と指摘し、「笑顔は自分に力を与えてくれるものであり、周りに元気を与えるもの。みんなも笑顔を忘れず生きてほしい」と願った。

 

 児童会長の佐々木健心君(6年)は「笑顔を忘れず夢に向かって進んでいきたい」と感謝。今年は水泳を頑張って市内1番を目指し、将来は医療・福祉関係の仕事をしたいと夢を膨らませていた。

 

(復興釜石新聞 2018年4月28日発行 第685号より)

 

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連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

市と釜石シーウェイブスが協定、「ラグビーのまち」広くアピール〜スポーツ振興へ相互協力、来年のW杯成功につなげる

連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

 

 釜石市と釜石シーウェイブス(SW)RFCは13日、スポーツ振興に関する相互協力・連携協定を結んだ。来年開かれるラグビーワールドカップ(W杯)に向け、「ラグビーのまち釜石」を国内外に広くアピールするとともに、ラグビーを地域資源としたまちづくりを推進。市とSWが力を合わせ、W杯の成功につなげる。

 

 釜石市役所で行われた締結式で、野田武則市長と釜石SWの小泉嘉明理事長が協定書に署名。小泉理事長は「国内でクラブチーム主体に活動しているのは釜石SWだけ。地元を愛し、市と一緒にクラブが発展していければうれしい」と述べた。野田市長は「釜石SWは地域の大きな宝。選手たちが活躍できるよう、さらなる環境づくりに取り組みたい」と応えた。

 

 協定締結に立ち会ったSWの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)兼監督は「スポーツを通し、まちづくりに貢献したい。来年に迫ったラグビーW杯に向けて弾みをつけられるようチームの強化に取り組んでいきたい」と決意を示した。

 

 今回の連携協定は、釜石をホームタウンとする地域共生型クラブチームの釜石SWと市の立場をより明確にし、相互協力によるスポーツ振興を目指すのが狙い。▽幼児・小中学生を対象にしたスポーツの普及や推進事業▽選手やコーチの学校や地域への派遣事業▽広報紙やホームページを活用したPR協力――などのほか、グラウンドの有効活用も盛り込んだ。

 

 釜石市がスポーツ振興に関する協定を結ぶのは初めて。ラグビーW杯が1年後に迫ったのを機に、締結に踏み切った。釜石SWは今年1月に開いた理事会で締結に向けた動きを承認している。協定は1年更新とする。

 

 釜石SWはこれまで市の要請に応える形で、市内の小中学校などでタグラグビー教室などを開いてきた。今回の協定を受け、桜庭GM兼監督は「釜石のホームチームとして市民、地域のためにという気持ちが大きくなる」と気を引き締める。各学校の運動会や地域行事に選手が積極的に参加するなどの考えも明らかにした。

 

(復興釜石新聞 2018年4月18日発行 第682号より)

 

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ラグビーワールドカップ2019™公式ボランティアの募集開始について

ラグビーワールドカップ2019™公式ボランティアの募集開始について

ラグビーワールドカップ2019™公式ボランティアの募集開始について

 

ラグビーワールドカップ2019組織委員会では、ラグビーワールドカップ2019公式ボランティアを募集しています。

 

公式ボランティアプログラム「NO-SIDE」(ノーサイド)。この名称には、どんなに激しく戦っても、試合が終われば、たたえ合い、感謝し、永遠の友情を誓う、日本ラグビーが大切に育んできたスピリットを体現し、世界は一つであることを発信するとともに、大会を成功に導こう、との思いが込められています。

 

釜石で開催される世界最高峰のビッグイベントに公式ボランティアとして参加し、一生に一度の体験をしませんか?市民の皆様の積極的な応募をお待ちしております。

 

関連情報 by ラグビーワールドカップ公式チャンネル Rugby World Cup Official

 

公式ボランティア募集の概要

募集期間

4月23日(月)午前12時から7月18日(水)午前11時59分まで

募集人数

岩手県・釜石市 約400~800人

応募方法

オンラインによる応募(2019年3月31日時点で満18歳以上が対象)
応募サイト https://www.rugbyworldcup.com/news/317426

主な活動内容

・試合会場周辺における運営補助
・最寄り駅や空港における案内
・ファンゾーンにおける来場者サービス

 

公式ボランティアに係るスケジュール

 

○4月23日(月)~7月18日(水)
募集期間
○8月~12月
4組織委員会による面接(9/7(金)~9(日)釜石市民ホールで面接実施予定)
○2019年1月頃
面接結果通知
○2019年1月以降
研修(インターネット研修、集合研修、実地研修を予定)
○2019年夏頃
配置決定(活動日・活動時間・活動内容等)

 

公式ボランティアの応募に関する問合せ

 

ボランティアプログラムコールセンター
電 話: 03-4405-6225 (受付時間:午前10時~午後6時(土日祝日を除く。))
メール: info_vot@japanrugby2019.or.jp(365日24時間受付)

 

その他

 

・上記の公式ボランティアのほか、開催都市における独自ボランティアの募集についても実施を予定しています。
・開催都市独自ボランティアの詳細については、後日お知らせいたします。

 

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 ラグビーワールドカップ2019推進本部
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
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「チームを一つに」と決意示す〜釜石シーウェイブス、桜庭GM 監督兼任

13季ぶりに現場に復帰、監督としてチームの飛躍に挑むことになった桜庭吉彦氏

13季ぶりに現場に復帰、監督としてチームの飛躍に挑むことになった桜庭吉彦氏

 

 ラグビー・トップチャレンジ(TC)リーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは14日、4月からの2018年度はゼネラルマネジャー(GM)の桜庭吉彦氏(51)が監督を兼任すると発表した。昨季からスタートしたTCリーグでは7位と低迷。下部リーグとの入れ替え戦に回り、かろうじて残留を決めるなど不本意な成績に終わった。昨季1年限りで退任した小村淳ヘッドコーチ(HC)の後任は置かない。来年に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)日本大会までにトップリーグに昇格するという目標を見据えて桜庭氏が全権を掌握、チームの飛躍に挑む。

 

 ラグビー日本一7連覇を誇る新日鉄釜石から2001年にクラブチームに移行した後、選手、スタッフとしてチームの大黒柱を担い続けてきた桜庭氏。2002年度から4季、釜石SWのHCを務め、03年度には、チームを19年ぶりの日本選手権出場に導いた。16年度にGMに就任。今回の監督就任は13季ぶりの現場復帰となる。

 

 HCを置かず、監督として復帰する理由について桜庭氏は「採用からチーム編成までを効率的に運営していく。戦略、戦術、選手起用も行い、より責任を明確化する」と説明。「兼任は容易ではないが」とした上で、「一人一人の力を引き出し、チームを一つにまとめる」と意欲を見せた。

 

 目標に掲げる「W杯までにトップリーグ昇格」へ残されるのは、あと1季。「チャンスは1回しかない。来季は通常のシーズンと比べても大事なシーズン。これをチャンスと捉え、挑戦したい。いい成果を出したい」と並々ならぬ決意を示した。

 

 所属選手の半数近い20人が昨季限りで退団したが、18年度に向けてこれまでに大学、高校の新卒7人を含む選手19人の補強を内定。桜庭氏は「間違いなく戦力は上がる」と期待する。

 

 コーチ陣の主軸となるコーチングディレクターには、昨季まで栗田工業のHCを務めTCリーグ昇格に導いたスコット・ピアース氏(53)がアナリスト兼任で加わり、桜庭監督をサポートする。

 

 このほか、ストレングス・コンディショニングコーチには宮古高出身の山口大輔氏(23)が起用される。
 新加入選手の発表、ピアース氏らの入団会見は今月31日に行う予定。

 

(復興釜石新聞 2018年3月17日発行 第673号より)

 

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初出場で優勝した釜石の「ウル虎セブン」(左端は佐久間監督)

強豪破り雪合戦制す、北海道で開かれる国際大会へ〜釜石市の女子チーム「ウル虎セブン」ハンディ克服し快挙

初出場で優勝した釜石の「ウル虎セブン」(左端は佐久間監督)

初出場で優勝した釜石の「ウル虎セブン」(左端は佐久間監督)

 

 第24回「ほっとゆだ北日本雪合戦大会~西和賀町長旗争奪2018」は1月27、28の両日、同町の湯田小グラウンド特設コートで開かれ、釜石市からレディース部門に初出場した「ウル虎セブン」は雪国の強豪チームを蹴散らし、優勝した。同チームは今月24、25日に北海道壮瞥町で開かれる第30回「昭和新山国際雪合戦」に出場する。

 

 3部門に分けて行われた大会には、一般男子57、ミックス(男女混成)38、レディース9の計104チームが参加し、雪上の戦いを繰り広げた。レディース部門は4年目で、地元の紅部レイダースが3連覇を狙っていた。

 

 釜石は予選リーグで西和賀を破り1位通過。6チームによる準決勝リーグも突破した。4チームが進んだ決勝トーナメントで、準決勝の相手は再び西和賀。釜石は2セットを先取して実力を証明した。

 

 決勝の相手は前年の日本選手権チャンピオン、花巻めしべ。2セットまでノーカウントの接戦となり、釜石は最終セットでわずかな得点差を守り切り、初出場初優勝の快挙を達成した。

 

 釜石のメンバーは、釜石市、大槌町、宮古市、遠野市の中学生、高校生、社会人の10人で編成。母子が2組あり、宮古に女子チームがなく、釜石に加入した高校生もある。

 

 あまり雪が降らない釜石市に雪合戦競技の戦術、技術、魅力を広めたのは、レディース監督の佐久間定樹さん(35)=市スポーツ推進委員、唐丹すぽこんクラブ事務局。15年前から内陸部の企業に勤め、雪合戦競技に熱中。震災を機に釜石に戻り、夏場の砂浜での模擬大会、冬場の遠征・交流を重ね、雪のないハンディキャップを克服してきた。

 

奮戦する釜石(手前)は実戦不足のハンデもはねのけて

奮戦する釜石(手前)は実戦不足のハンデもはねのけて

 

 佐久間さんは「メンバーは、ほぼ毎週の練習を楽しんで行っている。熱心で、雪合戦の戦術理解も早い」と評価する。北海道での国際大会は高校受験に向けた追い込みの時期と重なるが、釜石中3年の大和田琳さんは「優勝を目指して1年間、作戦を考え、練習を積み重ねてきた。うれしい」と喜んだ。

 

 釜石から昨年に続き一般男子の部に出場した「タイガーセブン」はベスト16まで進出したが、決勝トーナメントの初戦で宮古(準優勝)に敗れた。

 

(復興釜石新聞 2018年2月3日発行 第661号より)

 

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引退の胴上げで8度も宙を舞った伊藤剛臣選手。見守るファンからは「ありがとうー」と感謝の声が上がった

日本ラグビー界のレジェンド 伊藤剛臣選手、引退の胴上げ〜「ありがとう」とファン惜別

引退の胴上げで8度も宙を舞った伊藤剛臣選手。見守るファンからは「ありがとうー」と感謝の声が上がった

引退の胴上げで8度も宙を舞った伊藤剛臣選手。見守るファンからは「ありがとうー」と感謝の声が上がった

 

 日本ラグビー界のレジェンド、今季限りで現役引退を表明している釜石SWのFW伊藤剛臣選手(46)が、揺れる大漁旗の中で宙を舞った。高校からラグビーを始めて31年。引退の胴上げは不本意にも入れ替え戦まで持ち越されたが、多くのラグビーファンが見守る中で、グラウンドに別れを告げることができた。熱いプレースタイルで多くのファンから愛された伊藤選手。「楽しかった」「最高でした」と長いラグビー人生を締めくくった。

 

 釜石SWが残留を決めた勝利はスタンドから見届けた。選手の歓喜の輪に駆け寄ると、伊藤選手の姿がプリントされたTシャツを着たチームメートが取り囲み、胴上げが始まった。

 

 「8回だぞ、8回」と須田康夫主将がメンバーに指示。伊藤選手が長く付けた背番号にちなみ、8度も宙を舞った。胴上げに合わせ、そばで見守るファンから「ありがとう―」「お疲れさまでした」と感謝の声が上がった。

 

 長い競技生活の中で胴上げされたのは初めてという。「ラグビー人生の最後に釜石でプレーできて本当に良かった。これ以上ない花道をつくってくれた。もう思い残すことはない」と目を赤くした。

 

 初めてラグビーを知ったのは、大漁旗が揺れる中で躍動する新日鉄釜石ラグビー部の姿をテレビで見てから。赤いジャージーのV7戦士にあこがれた。「原点は釜石。そこで選手生活を全うできて本当に幸せ」と万感の思いをかみしめる。

 

 18年間プレーした神戸製鋼では、新日鉄釜石と並ぶ日本選手権7連覇に貢献。東日本大震災で被災した釜石を盛り上げようと、41歳でトライアウトに臨み釜石に移籍した。「その恩に報いたいと6年間やってきた」。鬼気迫る表情で前進するプレースタイルとは対照的に、ファンには気さくに話しかけ、誰からも愛された。

 

 目標にしたトップリーグ昇格は果たせなかったが、「それは若い選手に託したい。今後は一サポーターとしてSWを応援したい」とジャージーを脱ぐ。

 

(復興釜石新聞 2018年1月17日発行 第656号より)

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3トライを決め、勝利に貢献したジョー・ピーターセン

釜石シーウェイブス大勝で残留決定、大阪府警に55-19〜助っ人躍動 勝利をけん引、トップリーグ昇格は来季に持ち越し

 後半6分、フランカーのクリス・アルコックが右隅にトライ(ゴール)を決め、33ー14と引き離す

後半6分、フランカーのクリス・アルコックが右隅にトライ(ゴール)を決め、33-14と引き離す

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ入れ替え戦は13日、東京都大田区の東京ガス大森グラウンドで行われ、TCリーグ7位の釜石シーウェイブス(SW)RFCは3地域チャレンジマッチ2位の大阪府警(トップウエスト1位)を55―19(前半26―14)の大差で退け、リーグ残留を決めた。釜石SWは前半、FBジョー・ピーターセンのトライで先制したものの、相手バックス陣に連続トライを奪われ逆転される。しかし、ピーターセンのトライ(ゴール)で同点とし、フランカーのクリス・アルコックが約70メートルの独走トライを決めて勝ち越し。風上に回った後半はスクラムでも優位に立ち、立て続けに5トライを奪って突き放した。

 

 最後は大勝の形でリーグ残留を決めたものの、前半は相手バックスにあっさりと突破され、一時は逆転を許す厳しい展開に追い込まれた。「負ければ降格」というチームの危機を、スーパーラグビー出身の外国人“助っ人”が救った。

 

 7―14とリードされた前半、WTB小野航大が蹴り出したボールをピーターセンがキャッチしてトライ。35分にはアルコックが自陣でターンオーバー。約70メートルを走り切ってトライを決め、勝ち越した。

 

 先制トライを含め3トライを奪ったピーターセンは「絶対に負けられない試合。トライを決めるために必死だった」と興奮気味に話した。一方、献身的なプレーで2トライを挙げ、勝利につなげたアルコックは「最後までゲームプランを守って戦えたのが勝因」と冷静に振り返った。

 

3トライを決め、勝利に貢献したジョー・ピーターセン

3トライを決め、勝利に貢献したジョー・ピーターセン

 

 両外国人選手の気迫に促され、前半終了間際にはSH南篤志が自陣でこぼれ球を拾い上げ約70メートルを独走トライ。南は「大阪府警には昨季のTCリーグ参入戦で接戦に持ち込まれ、いいイメージではなかったが、入れ替え戦でこの1年間の成長を示すことはできた」と前を向いた。

 

 小村淳ヘッドコーチ(HC)は「前半は相手アタックへの反応が悪かったが、後半は修正できた。スクラムで優位に立ち、苦しい場面でもいいボールを供給できたのが勝因」と胸をなで下ろした。「来季は最低でもトップ4に食い込み、トップリーグとの入れ替え戦に進みたい」とチームの立て直しへプランを描く。

 

 桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)は「意識改革が必要。心構えの部分をもう一度考え直し、新たな行動につなげてほしい」と選手の奮起を促す。チーム内競争の必要性も強調した。

 

(復興釜石新聞 2018年1月17日発行 第656号より)

 

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後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

1月13日 大阪府警と釜石で決戦〜ラグビーTCリーグ 釜石最終戦敗れ入れ替え戦へ、拙攻響き無念のノーサイド

後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ第2ステージは23日、5~8位を決定するB組の最終戦が名古屋市のパロマ瑞穂ラグビー場で行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFCはマツダに22―24(前半3―7)で惜しくも競り負けた。釜石は組3位、リーグ7位に終わり、下部リーグとの入れ替え戦に回る。大阪府警(3地域チャレンジマッチ2位)との入れ替え戦は1月13日に釜石市球技場で行われる。

 

 落日迫る中で迎えた非情のノーサイド。釜石SWの選手はガックリと頭を下げ、しばらく動くことができなかった。リーグ残留が懸かる重要な一戦。2点差まで追い上げながらも、相手の背中を捉えることはできなかった。

 

 前半は長い時間を敵陣で戦ったものの拙攻が重なり、1PGに終わる。後半はフランカー中野裕太、CTB村田オスカロイドのトライで必死に追い上げたが、相手のオープン攻撃を止めきれずに失点。終了間際に中野のトライで2点差まで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。

 

 「前半の入りは良かったが、スコアを取り切れなかった」と小村淳ヘッドコーチ(HC)。「優勝を狙えるチームを目指してきたが、チームを成長させることができなかった」と責任を自分にかぶせた。

 

 2トライと活躍した中野は「セットプレーには自信があったが、相手のホールドが堅かった」と悔しさをにじませた。けがの影響で前半の5試合を欠場した須田康夫主将は「名古屋まで駆け付け応援してくれたファンに申し訳ない。報いるためにも入れ替え戦はしっかり勝って来季につなげたい」と気合を入れ直した。

 

 新日鉄釜石時代に何度も入れ替え戦の“修羅場”を経験している桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)は「相手の力が上だったということ」と認めつつ、「入れ替え戦で勝つために何をすべきか、もう一度よく考えて行動してほしい」と選手に奮起を促した。

 

伊藤剛臣選手、引退試合持ち越し

 

試合終了後、ファンの声援に応える伊藤剛臣選手

試合終了後、ファンの声援に応える伊藤剛臣選手

 

 「ありがとう、タケオミさーん!」。夕暮れ迫るグラウンドにラグビーファンの「惜別コール」が響き渡った。今季限りで現役引退を表明している伊藤剛臣選手(46)。惜しくもリーグ残留は持ち越され、来年1月、地元釜石で行われる下部リーグとの入れ替え戦が本当に現役最後の試合となる。

 

 現役最年長選手が感極まって泣いた。これが最後と思って臨んだ試合は無念の惜敗。ピッチに立ったのはわずか5分ほどだったが、駆け付けたファンの声は温かかった。現役引退を知った大勢のファンに囲まれ、次々と差し出される記念のサインに応じた。

 

 高校からラグビーを始めて31年。神戸製鋼で18年、釜石で6年。「被災地を励まそうとやって来たが、勇気をもらったのは自分の方だった。現役の最後が釜石で本当に良かった」。シンボルの大漁旗を身にまとい、思いをかみしめた。

 

 「精神的にも肉体的にも限界を感じた。今季は試合に出る機会も少なかったが、完全燃焼できた。トップリーグ昇格の目標は届かなかったが、順調に伸びている若い選手に託したい」

 

 地元釜石で迎えることになった現役最後の一戦。「行けと言われれば(試合の)頭から行きますよ」。衰えを知らない目を光らせた。

 

(復興釜石新聞 2017年12月27日発行 第651号より)

 

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