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実りに期待を込めながらカボチャの苗を植え付けた

形はラグビーボール、カボチャでワールドカップ盛り上げ〜鵜住居町田郷の遊休農地に植え付け、釜石市農業委員会「特産品に」

「農地の日」にちなんだ活動を展開した農業委員ら

「農地の日」にちなんだ活動を展開した農業委員ら

 

 釜石市農業委員会(二本松誠会長)は21日、鵜住居町田郷の遊休農地でカボチャの苗の植え付けを行った。今回植え付けたのは「ロロン」「白栗(しろぐり)」という品種で、どちらもラグビーボールのような形をしたカボチャ。来年に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催の機運醸成を農業面からも後押しする。

 

 県農業会議が2013年に設定した「農地の日」(7月15日)にちなんだ取り組み。釜石市では農地の有効活用、景観保全を狙いに、市内各地にある遊休農地でソバ栽培などを試みてきた。16年から今回と同じ農地(約10アール)で品種の異なるカボチャを栽培。昨年は夏にロロンを植え付け、晩秋に収穫したが、台風の影響やシカによる被害があり、収量は目標の8割程度だった。

 

 今回はW杯開催時に活用できるよう、植え付けを春、収穫を夏と作業の時期を変えて再挑戦。上品な甘さと滑らかな舌触りが特徴のロロンのほか、ほくほくした食感と甘い味わいで日持ち性の高い白栗の2種類を植え、一定の収量確保や品質などを調査する。

 

 この日の作業には委員ら15人が参加。甲子町の農業、佐々木四郎さん(72)が育てた2種の苗計80株を植え付けた。

 

実りに期待を込めながらカボチャの苗を植え付けた

実りに期待を込めながらカボチャの苗を植え付けた

 

 佐々木さんは自身のビニールハウスにも2種を植え付けており、水やりなど管理されたハウスと露地栽培での収量、品質の違いを確認するのを楽しみにする。マスクメロン、イチゴ、トマト、ホワイトアスパラなども育てていて、「農業は、ぼけ防止にいい。普通にやるより、いろいろ試して面白おかしく楽しみたい」と笑った。

 

 二本松会長(54)によると、ロロンは昨年の特産品販売イベントなどで試食してもらい、味の評価は上々。今年も生産を楽しみにする声もあり、「ユニークな形のカボチャを飾ってもらえれば、いい宣伝になる。ラグビーの盛り上げ、釜石の特産品につなげたい」と協力者の増加を期待した。

 

 今後は協力して間引き作業などを行い、7月下旬から8月に収穫する予定だ。

 

(復興釜石新聞 2018年5月23日発行 第691号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

震災前以来の根浜での楽しむ会に地元住民も喜びの笑顔

釜石・大槌郷土料理研究会、海の幸 山の幸 ふんだんに〜「根浜の復活」もちつきで実感

美しい海の景色と絶好の晴天の中、餅つきを楽しんだ

美しい海の景色と絶好の晴天の中、餅つきを楽しんだ

 

 釜石・大槌郷土料理研究会(前川良子会長、11人)主催の「新緑まつり~もちつき体験と郷土料理バイキングを楽しむ会~」は20日、釜石市鵜住居町根浜の民宿前川で開かれた。2011年の震災で甚大な被害を受けた同地区で、郷土料理を楽しむ会が行われるのは震災後初めて。高台移転で新たな集落が形成された復興団地の一角で、会員が腕によりをかけた海と山の幸を振る舞い、参加者とともに最高の笑顔を広げた。

 

 活動15年目を迎える同研究会は、釜石・大槌地区の農漁家の女性らで結成。海岸部の会員の中には震災の津波で家や家族を失った会員もいるが、山間部の会員や支援団体の尽力で活動を存続させ、翌12年には被災前に開いていた郷土料理を楽しむ会を再開。13年からは春に、橋野町青ノ木の八重桜の下で餅つきと料理を楽しむ会を継続し、市内外の参加者から好評を博してきた。

 

 震災から7年を経た今年は、昨春に高台移転のまち開きを果たした根浜地区が会場となった。研究会は震災前、根浜海岸レストハウスを活動拠点としていたが、津波で建物が全壊。今回は実に8年ぶりの根浜での催しとなった。

 

 前川会長が夫婦で経営する民宿の厨房(ちゅうぼう)に会員が朝早くから集まり、参加者を迎えるための料理作りに励んだ。会には市内外から20人が参加。眼下に海を臨む駐車場で餅つきを楽しんだ後、会員が調理した13品のメニューをバイキングで食した。海の食材はアメマス、イカ、ワカメなど。アメマスはみそ煮、焼き魚、汁物に姿を変え、参加者の舌をうならせた。一方、山の代表格は春の山菜。タラの芽、ウド、ワラビ、コゴミなど多彩な種類を用い、天ぷら、和え物、漬物風と地元ならではの家庭の味が並んだ。

 

震災前以来の根浜での楽しむ会に地元住民も喜びの笑顔

震災前以来の根浜での楽しむ会に地元住民も喜びの笑顔

 

 盛岡市から訪れた飲食店勤務の石田学さん(36)は「既製品を使わず素材を生かしているのがいい。自分でついた餅と山菜の味は格別。郷土食を次世代につなげようという会員の意欲を感じる。また勉強しに来たい」と笑顔で箸を進めた。

 

 昨年3月から同団地に暮らす佐々木虎男さん(80)は、レストハウスで開かれていた会を懐かしみ、「海と山の新鮮なものが食べられるのはやっぱりいいね。根浜や箱崎の会員がみんなの協力を得て、ここまで復活できたのは夢みたいだ。うれしいね」と声を弾ませた。

 

 13年に被災した民宿を自力で高台再建し、根浜復興をけん引してきた前川会長(66)は地元での楽しむ会実現に「本当に感無量。やっと海のお母さんたちが活躍できる場ができた。支えてくれた山のお母さんたちに感謝の気持ちでいっぱい」と目頭を熱くした。研究会では一昨年から食育活動にも取り組み、学校に出向いて団子作り体験なども行っている。「食への関心とともに、子どもたちには海や山など自然の中で楽しむことも伝えていきたい。会員同士、手を携え、今できることに力を尽くしていく」と、たゆまぬ前進を誓った。

 

(復興釜石新聞 2018年5月23日発行 第691号より)

 

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釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!

【インタビュー】釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!

釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!

 

昨年の5月8日に発災した釜石市尾崎半島の林野火災は、当時の天候や消火活動が難航する環境なども関係し、被害面積413haと言う全国的に見ても大規模な火災となり、被害総額は7億4千万円にも及びました。

 

1年が経過し現場では復旧作業が進められていますが、現状について気になっている方も多いのはないでしょうか?

 

そんな想いに応えてくれる「釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!」が、6月17日(日)に開催されます。主催の釜石地方森林組合・高橋幸男 参事に、山林再生の取り組みについて伺って来ました。

 

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長年掛けて育てた木が被害に遭った山主さん達の想いとたくさんの支援

 

釜石地方森林組合・高橋幸男 参事

 

ーーまずは、これまでの取り組みについて教えて下さい。

 

高橋さん:

5月15日に鎮圧の発表を受け直後から関係各所と共に現地調査を開始し、6月初旬に岩手県、釜石市と「釜石市尾崎白浜・佐須地区林地再生対策協議会」をつくり、6月下旬には山林を所有する方々への説明会を行いました。

 

当初は復旧出来るかどうかについては大きな不安を感じていました。というのも、被害に遭った山林は組合員である山主さんが個人所有されており、復旧に取り組むには山主さんの意向や同意を頂く事が第一で、私たちだけでは動けないというのが実情でした。

 

ーー山主さんの気持ちを思うと、失意は如何ばかりか・・・と報道を見て心を痛めていた方も多かったですね。

 

高橋さん:

そうですね、ここまで60年程の時間を掛けて、今まさに販売できるという所まで育て上げた木がことごとく被害に遭い、その想いをぶつける相手もいないという現状で、山主さんの気持ちは汲んでも汲みきれない程でした。

 

でも、そんな中いち早く地元有志の皆さんが募金活動を行って下さり、その後も市内、県外のたくさんの個人、団体の皆さんから多くの支援を頂きました。そうした方々の存在や想いが、山主さん達の「よし!またやろう!」という気持ちに繋がったと言える程、その力は大きかったと思います。

 

風評被害~被害木の活用~

 

被害木伐採の様子

被害木伐採の様子(画像提供:釜石地方森林組合)

 

ーー被害に遭った木の取り扱いについてはどうだったのでしょうか?

 

高橋さん:

はい、その部分も山主さん達が復旧しようと決断する為には重要な点でした。
これまでの経験で、火災に遭った木でも樹皮をむけば使えることは分かっていましたが、それでもやはり被害木を販売する事は難しいかもしれないと危惧していました。

 

というのも、火災後の風評被害と言いますか、「被害に遭った木は通常の材木より安くなりますか?」というような内容の問い合わせが多くあったのです。ですから復旧に向かうためには、まず材木として使用できるかどうかを確認することが先決でした。

 

そこで、地元の製材所にご協力頂きサンプルとして製材した所、通常と遜色なく利用可能な事が確認出来ました。その結果を受け、8月中旬には所有者の方の一部自己負担により、先行して伐採が行われました。

 

その後、各種補助金などを利用して、平成32年度までは所有者の負担なしで再生に向けた復旧作業が行えることが決まり、それを受けて山主の皆さんの同意を頂き、本格的に動き出す事が出来ました。

 

被害木伐採の様子

被害木伐採の様子(画像提供:釜石地方森林組合)

 

ーー実際にどのように利用されているのでしょうか?

 

高橋さん:

初めに地元の製材所に製材を引き受けて頂き、個人の方が積極的に建築資材として使用して下さった事が、「被災木も通常の木材と変わらずに使えます」という事を広めて頂くモデルケースになったと思います。その後、大量の木を扱える集成材工場が東北地方に見つかり、さらなる利用促進につながりました。

 

釜石市に現在建設中の『鵜住居復興スタジアム』の一部分にもこの被害木が利用されていて、この夏の完成が待ち遠しい所です。また、催事の記念品などにもご利用頂き、予想を超えるご購入を頂いています。

 

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釜石鵜住居復興スタジアム – 釜石ラグビー
 

山林再生までの道のり~被害の大きさを思い知らされる日々~

 

釜石地方森林組合・高橋幸男 参事

 

ーー被害木の活用も広がり、復旧作業にも力が入る所だと思いますが、復旧の進捗具合についてはいかがでしょうか?

 

高橋さん:

被害面積のうち、植樹する総面積は260haで、これを3年で行う計画です。平成29年度中に植樹前の下準備が済んだ面積は40ha、実際に植樹が完了したのは14~15haとなっています。

 

何しろ現場は急傾斜地が多く、作業は困難を極めています。職員は毎日懸命に現場で作業をやってくれていていますが、数字だけ見るとまだまだで、私も改めて被害の大きさを思い知らされています。

 

でも、これまで植樹活動やボランティアで参加した方々から、「毎日こんな大変な場所で作業されているのですね!」と苦労を垣間見て声を掛けて頂ける事が、現場で作業するメンバーの励みや力になっています。そういう点でも一般参加型の植樹活動を行う意味は大きいと思っています。

 

山についての正しい知識を伝えたい~参加型の植樹活動~

 

ーー実際に現地に行くことで初めて分かる、知る事がある。そして、何より自分が参加出来る事が嬉しいと感じる方も多いのではないでしょうか?

 

高橋さん:

そうですね。「山林復旧の為に使って下さい」「ぜひ苗木の購入費に充てて下さい」というお声と共に、これまでたくさんの寄付金を頂いています。
“寄付金をどう活用するか”という話し合いで、やはり頂いた言葉や想いを大切にしたいという気持ちがありました。そこで、一緒に山を再生するために植樹に参加して頂く形も良いのではないかとの意見があり、企画に至りました。

 

ーー一般の方と一緒に植樹活動をされる時、どんな事を大事にされていらっしゃいますか?

 

高橋さん:

まずは参加する皆さんの“安全を確保する”こと、これが第一ですので、その部分に細心の注意を払っています。それから、“山について知ってもらう”この点も大切にしています。これは今回だけに限らず、当組合の事業など外部の方にお話しする機会にも同じように考えてお伝えしています。

 

ーーその場所の“ストーリー”を知る事は、その場所に愛着を持つ、大切にするという想いにも繋がりますね。

 

高橋さん:

植えた苗木にはご自分の名前が入ったマーカーを取り付けるのですが、このマーカーは記念品ともなっていて、一部分をお持ち帰り頂けます。帰った後も、ぜひ山との繋がりを感じて頂きたいと思っています。

 

植樹活動

一般参加による植樹活動の様子、右下:植樹活動参加記念品 マーカーとコースター(画像提供:釜石地方森林組合)

 

釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!

 
釜石市の8割を占める森林について知る事は、きっと故郷に誇りを持つことにつながるのではないかと思います。今回のインタビューではお届けしきれませんでしたが、山を適切に管理保全することが、災害に備える事になるなど、私たちの生活環境を守る事に繋がるという興味深いお話も教えて頂きました。

 

あなたも植樹会に参加して高橋さんのお話しを聞きながら、故郷の山について考えてみませんか?

 

6月17日に開催される「釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!」開催内容の詳細は以下のサイトなどからご覧ください。

 

6.17「釜石山火事復旧植樹活動~みんなで尾崎半島の緑を再生しよう!」参加者募集! – 釜石地方森林組合公式サイト
http://blog.kamamorikumi.jp/?eid=220

釜石地方森林組合Facebook
https://www.facebook.com/kamamorikumi/

 

縁とらんす

かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす

縁とらんす編集部による記事です。

問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内

座談会では花巻や気仙沼の施設について会場から質問も

釜石大観音仲見世通りの空き店舗を改修、新事業展開を期待〜シェアオフィス オープン祝う、利用者の交流促す

木のぬくもりが感じられるシェアオフィス。コミュニティーの場にも

木のぬくもりが感じられるシェアオフィス。コミュニティーの場にも

 

 釜石市大平町の釜石大観音仲見世通りの空き店舗1軒が、昨年6月からの改修工事を経て、シェアオフィス「co|ba kamaishi marudai(コーバ・釜石・マルダイ)」に生まれ変わった。19日、施設のお披露目を兼ねたオープニングイベントが行われ、約30人がリノベーションやシェアオフィスの先進事例に理解を深めた。

 

 改修されたのは、大観音落慶(1970年)により整備された商店街で土産物店として営業後、17年間空き家となっていた築約40年の木造2階建て物件。2012年に震災復興で三重県から来釜した一級建築士の宮崎達也さん(46)=宮崎建築事務所代表取締役=が、この物件を購入。15年に仲間と立ち上げた市民団体「釜石大観音仲見世リノベーションプロジェクト」が母体となり、改修工事が進められてきた。

 

 1階の半分と2階の約80平方メートルのスペースを、個人事業主などが複数入居できるシェアオフィスに改修。2階の床板には昨年5月の尾崎半島山林火災で被災したスギ材を有効活用した。作業には同プロジェクトメンバーのほか、入居する市の起業型地域おこし協力隊(釜石ローカルベンチャーコミュニティ)やボランティア有志が協力した。

 

 同施設は東京都の企業「ツクルバ」が運営するシェアオフィス、コワーキングスペースのネットワークに加盟。「co|ba(コーバ)」の名称で全国に展開される拠点は、釜石が20カ所目で、本県では花巻、一関に次いで3拠点目となる。釜石の施設名の“マルダイ”は、土産物店の屋号を引き継いだ。

 

 イベントでは、コーバ運営の先輩となる花巻市の小友康広さん(35)、宮城県気仙沼市の杉浦恵一さん(32)を招き、講演や座談会、情報交換などが行われた。

 

座談会では花巻や気仙沼の施設について会場から質問も

座談会では花巻や気仙沼の施設について会場から質問も

 

 15年に「花巻家守舎」を設立、代表取締役を務める小友さんは、実家の老朽化した自社ビルを改修し、コーバ花巻を開設。16年には「上町家守舎」を立ち上げ、同市の商業施設「マルカンビル」の閉鎖危機を救った。小友さんは、エリア価値を高めるリノベーションまちづくりについて講演。座談会では2人から、それぞれのコーバのコンセプトや利用状況が紹介された。

 

 シェアオフィスは複数の利用者が同じスペースを共有することで賃借料負担の大幅削減につながり、利用者同士の交流で新たな事業展開も期待される。釜石の施設は2階をテーブル席のワークスペースとし、プリンター、wifi、キッチンなどを装備。1階はカウンター、ソファ席を配置し、多様な働き方に対応する。2階はイベント会場としての貸し出しも行う。

 

 オーナーの宮崎さんによると、同協力隊員以外に、webデザイン業者などから利用に関する問い合わせが数件入っているという。「新しいものを作り出したいという志を持つ人たちが集まり、実際に新しい働き方、商品、ビジネスなどが生まれる場になれば」と宮崎さん。

 

 通りに面した1階の残り半分のスペースは店舗用に貸し出したい考えで、テナントを募集中。同施設の情報は、webサイトで見ることができる。

 

(復興釜石新聞 2018年5月23日発行 第691号より)

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再建された集会所・消防屯所の併設施設は新神住民活動を後押し

地域コミュニティの再構築へ、活気ある町内会へ住民一丸〜鵜住居町 新田神の沢、集会所・消防屯所の完成祝う

再建された集会所・消防屯所の併設施設は新神住民活動を後押し

再建された集会所・消防屯所の併設施設は新神住民活動を後押し

 

 東日本大震災の津波で被災した釜石市鵜住居町、新田神の沢集会所・消防屯所の併設施設が以前と同じ場所に完成し、その祝う会が13日、同集会所で開かれた。地元住民ら50人が出席し、地域コミュニティーセンターの再建を喜び合った。

 

 祝う会を主催した新田神の沢(新神)町内会の藤原吉明会長は「津波で当町内会でも40人以上の犠牲者を出し、集会所がなくなった。地域の集会や郷土芸能の練習には地域住民の施設や自宅を提供してもらった。この新しい施設を中心にコミュニティーをつくり直す。末長く大事に使い、多くの被災住民が戻り、以前のように活気ある町内会にしたい」と意欲を示した。

 

 野田武則市長は「以前と同じ規模というが、広く明るく感じる。鵜住居町では来年、ラグビーワールドカップ(W杯)が開かれる。釜石の新しい歴史をつくるステップに、『鵜住居』を国内外に発信しよう」と祝辞を述べた。

 

 岩崎吉平さん(岩崎商店会長)が旧施設を住民の総力で建設した逸話を紹介し、乾杯の音頭を取った。

 

木の香もすがすがしい念願の拠点施設の完成を祝う住民

木の香もすがすがしい念願の拠点施設の完成を祝う住民

 

 新施設は釜石市が建設。敷地、規模は旧施設と同じだが、冷暖房をエアコンに改善した。355平方メートルの敷地に、駐車場用地149平方メートルを確保。木造2階建てで、延べ床面積300平方メートル。集会所は仕切りがある55畳の会議室のほか、給湯室、トイレを備え、2方向の階段で出入りできる。1階の屯所には車庫、資機材置き場、会議室、休憩室を配置した。事業費は約9590万円。

 

 旧施設は新神町内会が1978年に建設。2階に集会所、1階は消防団第6分団第8部(岩崎有光部長、19人)の屯所だった。震災で建物とともに消防ポンプ車や資機材を失った。仮屯所は2カ所を転々と移動する中、新たな消防ポンプ車が2013年に配備された。

 

 新神町内会は震災前、約155世帯が暮らし、住宅の86%が被災した。現在、会員は約100世帯で、30戸が工事中、または建設を予定している。新たに移転して来る住民もあるという。

 

(復興釜石新聞 2018年5月16日発行 第689号より)

 

復興釜石新聞

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戸建て住宅の整備も進む両石地区

両石アパート完成、内覧〜新しい生活に思いはせ、今月下旬から入居開始

国道45号沿いに完成した県営両石アパート

国道45号沿いに完成した県営両石アパート

 

 釜石市両石町に整備が進められてきた災害公営住宅、県営両石アパート(24戸)が完成し、12日、入居予定者らを対象に内覧会が開かれた。これにより県が市内に整備する災害公営住宅8カ所(373戸)は全て完了。入居は今月25日以降を予定し、入居者たちは震災から7年2カ月を経て始まる新たな住まいでの暮らしに思いをはせた。

 

 同アパートは国道45号沿い、盛り土造成された土地に建設された。鉄筋コンクリート造り5階建てで、敷地面積3125平方メートル、延べ床面積1865平方メートル。1DK4戸、2DK18戸、3DK2戸で構成した。

 

 1階部分には集会所、備蓄倉庫、物置、自転車置き場などを配置。駐車場は36台分を確保し、広場や植栽エリアなども設けた。建築工事は日本住宅(盛岡市)が担い、昨年5月に着工した。

 

 内覧会では4階の3タイプの部屋が1室ずつ公開され、入居予定者らが見学。メジャーで窓の大きさを測ったり、「冷蔵庫はここに置こう」などと間取りを確かめながら、新居のイメージをつかんだ。

 

部屋の間取りを確認しながら新生活に備える入居予定者ら

部屋の間取りを確認しながら新生活に備える入居予定者ら

 

 同アパートには震災前、同町で暮らしていた18世帯が入居を予定する。「あら、奥さまいらっしゃいませ。眺めがいいよ」「やっぱりここ(両石町)がいいね」。市内各地で離れて生活し、久しぶりの再会、会話を楽しむ姿も見られた。

 

戸建て住宅の整備も進む両石地区

戸建て住宅の整備も進む両石地区

 

 上中島町の仮設住宅に住む佐々木良子さん(81)は「やっぱり生まれ育った場所に住みたい。何もなくなったが、ふるさとだからね。海も見えていた方がいい」と、心待ちにしていた住まいの完成を喜んだ。仮設住宅暮らしで夫を失い、現在は一人で生活していて、「2、3年で戻れると思っていたが、こんなにかかるなんて」と複雑な思いもくすぶっている様子。それでも「みんなも戻ってくる。交流は生きがいになる。これからが楽しみ」と笑みを浮かべた。

 

 同アパートには若干の空き室があり、今後、日程を調整し再募集する。

 

(復興釜石新聞 2018年5月16日発行 第689号より)

 

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広報かまいし2018年5月15日号(No.1688)

広報かまいし2018年5月15日号(No.1688)

 

広報かまいし2018年5月15日号(No.1688)

広報かまいし2018年5月15日号(No.1688)

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【目次】
表紙:釜石さくら祭り
P02:緊急避難場所を確認しましょう
P06:民生委員・児童委員の日
P08:介護保険の説明会/人生100年時代の終活講演会
P09:立正大学デリバリーカレッジ/「みんなの橋野鉄鉱山」開催
P10:市職員採用試験/工業統計調査
P11:復興住宅入居者再募集/ごみゴミ減量チャレンジ
P12:市民のひろば
P13:まちのお知らせ
P16:まちの話題
P18:保健案内版
P20:RWC2019TMミニ通信

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1218494_2596.html
釜石市

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会場には老若男女が集い、熱いライブに盛んな拍手を送った

復興応援、バンドで奏でる〜大町でミュージックフェスタ、イベントも多彩に

会場には老若男女が集い、熱いライブに盛んな拍手を送った

会場には老若男女が集い、熱いライブに盛んな拍手を送った

 

 釜石市東部地区の中心市街地再興を音楽で後押しする「Oh!マチミュージックフェスタ」(同実行委主催)が3日、大町の市民ホールTETTO屋根のある広場で開かれた。アマチュアバンドのライブに加え、周辺ではドローン体験、フォトラリーなど楽しいイベントが組まれ、復興8年目の同地区を活気づけた。

 

 2015年に始まった同フェスタは、昨年まで青葉通りをメイン会場に開催。4年目の今年は4月にグランドオープンした市民ホールを会場とした。広場に面するホールBを開け放ち、屋外とつなげた空間を創出。特設のメインステージと、雨のため、おおまち広場から同ホール玄関前に移したアコースティックステージで交互に演奏した。

 

 応募20組の中から選ばれた県内外のソロ、バンド14組が出演。ロック、ブルース、ジャズ、ポップスなど多彩なジャンルの演奏で観客を楽しませた。ゲストとして、国内外に活動の場を広げる広島出身のレゲエシンガーDRIBBLA(ドリブラ)が出演。大規模土砂災害で多数の犠牲者が出た広島と東日本大震災の被災地に思いを寄せた楽曲などを披露し、心を通わせた。

 

魂の歌で釜石にエールを送ったドリブラ

魂の歌で釜石にエールを送ったドリブラ

 

 県南部のメンバー4人で結成するSOULMATE(ソウルメイト)のドラム担当、多田俊輔さん(32)=釜石市=は「今回のフェスタが、まちのにぎわいの縮図になっているよう。市民ホールという拠点ができ、いろいろな面で再スタートが図られるのでは」と期待感を高めた。

 

ジャズ、昭和歌謡などを透き通る歌声に乗せて届けたソウルメイトのステージ

ジャズ、昭和歌謡などを透き通る歌声に乗せて届けたソウルメイトのステージ

 

 会場内には今年も「青葉マルシェ」を開設。地元商業者が各種飲食メニューを提供したほか、キッチンカーの出店、フリーマーケットもあった。トイドローンの映像で上空からの景色を楽しむコーナー、消防、警察車両の展示、写真を撮りながら同地区を歩き、完成させたビンゴで飲食メニュー引換券がもらえるフォトラリーも人気を集めた。

 

 毎年同フェスタに足を運ぶ甲子町の鈴木文乃さん(30)は「地元が盛り上がっている感じがいい。今年は会場もコンパクトで、より一体感がある」と新たな魅力が加わったイベントに笑顔を広げた。

 

 震災の津波で被害を受けた東部地区は被災事業者の再建、復興住宅の完成、市民ホールの開館などで、まちの姿を大きく変える。新里耕司実行委員長(大町商店街振興組合理事長)は「今後は市民ホールを中心に、どう周辺に人を呼び込めるかが課題。昨年11月に立ち上げた東部地区事業者協議会を基盤に、大渡町から浜町までの一体的な地域振興に取り組みたい」と話した。

 

新日鉄釜石ラグビー部OB 長山さん 音楽でエール

 

 今回の一般出演者の中で最も遠くから足を運んだのは埼玉県行田市の会社員、長山時盛さん(55)=岩崎電気=。茨城県出身で1981年から新日鉄釜石ラグビー部のFW(プロップ)として活躍し、88、89年には主将としてチームを率いた経歴を持つ異色のミュージシャンだ。

 

アコースティックサウンドで釜石への思いを歌う長山さん(右)

アコースティックサウンドで釜石への思いを歌う長山さん(右)

 

 「Yellow Blues Kenny(イエロー・ブルース・ケニー)」の名で音楽活動を続ける長山さんは現在、クラブチームの監督などを務めるかたわら、若いころから親しんできたギターの弾き語りで各地の音楽イベントに多数出演している。

 

 釜石時代の仲間とは今も親交が深く、根浜の友人宅でライブを開くなど、応援の気持ちを寄せ続ける。同フェスタには今回初めて応募。釜石在住の音楽仲間の賛助出演を得て、オリジナル曲「釜石イズオールライト」などを披露し、復興に向かう地元住民を励ました。

 

 「復興は道半ば。少しでも音楽で力になれれば」と長山さん。震災後、何度も釜石を訪れ、まちの様子を見守ってきた。完成した市民ホールを目の当たりにし、「このホールが釜石復興の象徴のように感じる。大町界隈(かいわい)に明るさが戻ってきた」と笑顔を輝かせた。

 

(復興釜石新聞 2018年5月9日発行 第687号より)

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Oh!マチ Music Festa 2018 – 縁とらんす
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広報かまいし2018年5月1日号(No.1687)

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広報かまいし2018年4月15日号(No.1686)

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【目次】
表紙:ボランティア通訳養成講座、いわて災害時多言語サポート 英語教室、「外国人のための日本語教室」の受講者を募集します、市長のつぶやき
P02:ご存じですか?障がいがある人への手当、児童扶養手当の申請はお済みですか
P03:犬の登録と狂犬病予防注射を受けさせましょう、平田定住促進住宅の入居者を募集します
P04:被災事業者の再建を支援します
P05:軽自動車税の減免・非課税制度があります、釜石地区被災者相談支援センターをご利用ください
P06:今月のインフォメーション
P08:橋野鉄鉱山八重桜まつり、「釜石市働く婦人の家」前期定期講座

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〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
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【インタビュー】Oh!マチ Music Festa 2018

【インタビュー】Oh!マチ Music Festa 2018

【インタビュー】Oh!マチ Music Festa 2018

 

近代製鉄業の隆盛期、企業城下町として釜石が賑わっていた頃、市内だけではなく近隣の市町村からもオシャレをした人々が訪れ、映画鑑賞やショッピングを楽しんだ場所が、釜石市大町を中心とするアーケード商店街。当時この場所は、通称“マチ”と呼ばれていました。

 

その“マチ”を舞台に、東日本大震災後から開催されている音楽イベントが「Oh!マチ Music Feata」。

 

Oh!マチ Music Festa 2018

 

今年で4回目を迎えるイベントについて、実行委員会委員長の新里耕司さん(大町商店街振興組合理事)にお話しを伺って来ました。

 

“マチ”に賑わいを取り戻そう!

 

ーー音楽イベント自体は、震災前から行われていたそうですね。

 

新里さん:

震災前には大町商店街振興組合のイベントとして「大町ミュージックフェスティバル」を実施していました。そして震災後、周辺の商店街振興組合や震災後に新規オープンした店舗など協力して実行委員会を結成し、規模を大きくして再開しました。

 

「大町」を「Oh!マチ」に変え、「大町」のみならず被災した中心商店街地区に“マチ”の顔を取り戻し、芸術・文化を求める人が集う場所の再建を目指し、新旧商店と市民が一体となって賑わいを作って行こうとの目的で開催しています。

 

Oh!マチ Music Festa

 

今年は、会場が青葉通りから、先月グランドオープンした市民ホール前の広場とタウンポート大町前の広場へ。

 

新里さん:

新たな“マチ”の顔となる場所が出来ましたので、折角だから、という事で会場を移しました。青葉通りよりも会場がコンパクトになり、その分ギュッと一体感のあるイベントに出来るのではないかという期待感もあります。

 

ただ、2つのステージが近くなりますので、同時に演奏して音が被ってしまうという事を避ける必要がある為、演奏時間が交互になるように調整しました。

 

ーー観客側としても、交互ならステージを行ったり来たりしてどちらのステージも堪能出来て良いですね。そして、イベントの内容は音楽ステージ以外の部分も盛りだくさんですね。

 

新里さん:

会場を変更したことにより、これまでは交通整理に充てていた人員の削減が出来て、イベントの内容を充実させる為に人手をかけられるようになった事もありますが、実行委員会や運営スタッフに新しいメンバーが増え、皆で出したアイデアを形に出来るようになった事が大きいです。

 

今年はプロの指導のもと、トイドローンを実際に自分で操縦する事が出来る「ドローン体験講座」と「東部地区フォトラリー」を行います。「東部地区フォトラリー」は、指定されたフォトスポットで自撮り写真を撮影しながら“マチ”を巡ってもらう企画です。地元の方でも、案外知らない名所が“マチ”にはあるので、この機会に街歩きも楽しんで頂きたいです。

 

それから、やはり力を入れているのは「マルシェ」です。地元の美味しいものや、イベントを楽しみながら食べられるものなどたくさんご用意しています。また、今年のフリーマーケットには“占い”や“動物保護活動団体PR”などの出店もあります。ぜひ、音楽を聴きながらこちらもお楽しみください。

 

Oh!マチ Music Festa

 

Oh!マチ Music Festa

 

そして、イベントの軸となる音楽ステージには、スペシャルゲストの「DRIBBLA」さんはじめ全15組が登場し、メインステージのオープニング&フィナーレは、地元釜石のミュージシャンがステージを彩ります。

 

毎年5月3日はイベントに関わる全ての人にとって“特別な日”に

 

ーーOh!マチ Music Feataは、新里さんにとってどのような存在、位置づけでしょうか?

 

新里さん:

GWの中でも比較的晴れの日が多いという理由もあり、毎年5月3日に開催するというのを提案したのは私で、やはり“特別な日”です。他の予定は絶対入れたくない!と、この日のスケジュールは死守しています(笑)

 

Oh!マチ Music Festa 2018

 

参加者交流会を開く中で、その場に残ってくれた出演者の皆さんが「人を呼び込んで、イベントを盛り上げたい!」という気持ちで参加してくれている事を直接聞くことが出来て、それがとても嬉しかったです。

 

運営側もその想いに応えられるように、もっと盛り上げて行きたい、気持ちよく演奏できる環境を整えて素晴らしいイベントにして行きたいと強く思っています。スタッフの中にも音楽が好きで自分で演奏する人もおり、出演者の気持ちになって各ステージでフォローに回っています。

 

また、現状ではステージの都合により、応募してくれた皆さん全員をお受け出来ない事を申し訳なく思っています。なので、いずれはステージの数を増やしたいと考えていて、その為にも若手スタッフを育成して行きたいです。そして、“マチ”の色々な場所で音楽が聞こえ、“マチ”自体も楽しむことが出来る。そんなイベントを目指しています。

 

五月晴れの釜石ブルーの空の下(きっと晴れる!)、みんなで音楽を聴きながら“マチ”を楽しみましょう♪

 

Oh!マチ Music Feata2018」

 

Oh!マチ Music Festa 2018

 

日時: 平成30年5月3日(木曜・祝日)10:20~17:25
場所: 釜石市大町<釜石市民ホールTETTO前広場、タウンポート大町前(大町広場)>
駐車場: お近くの有料駐車場(大町商店街駐車場・釜石市営大町駐車場など)をご利用下さい。

 

当日、会場周辺では交通規制が行われます。
市道大渡只越2号線の<NTTビル前~タウンポート大町前>の区間が、10時~18時まで通行止めとなります。ご注意下さい。

 

各ステージのスケジュール、盛りだくさんのイベント内容はこちらからご確認ください。
Oh!マチ Music Festa 2018 – 縁とらんす イベント情報

 

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鵜住居地区のまちなか再生計画書を野田市長に提出する策定委員会メンバー

にぎわい創出へ 膨らむ期待、鵜住居まちなか再生計画委〜複合商業施設の早期整備を要望

鵜住居地区のまちなか再生計画書を野田市長に提出する策定委員会メンバー

鵜住居地区のまちなか再生計画書を野田市長に提出する策定委員会メンバー

 

 震災で大きな被害を受けた釜石市鵜住居地区の土地利用や公共施設の配置、民間商業施設整備など、まちなか再生計画を話し合ってきた「鵜住居地区まちなか再生計画策定委員会」(佐々木憲一郎委員長)は17日、検討結果を野田武則市長に報告した。懸案となっていた複合型商業施設の整備に関し、核店舗となるスーパーマーケットが内定したことで再生計画がまとまった。このほか、5店舗の入居も決まり、佐々木委員長は早期の整備を要望。市は来夏のオープンを目指すとし、整備が進む公共施設などと併せ、地域ににぎわいを呼び込みたい考えだ。

 

 佐々木委員長ら5人が市役所を訪ね、昨年から3回にわたって検討を重ねてきた計画書を野田市長に手渡した。佐々木委員長は「困難を極めたが、当初描いた、理想に近いものができた。スーパーなど出店者の熱意、地権者の理解に感謝している。生活に密着した、にぎわい施設になってほしい。一刻でも早く、計画がしっかり進むよう協力してほしい」と求めた。

 

 野田市長は「鵜住居地区の住民が次の展開に踏み出せる力になる計画。実現するのが役所の務め。期待に応えられるよう全力を尽くす」と応えた。

 

 再生計画によると、商業施設は鵜住居小・釜石東中に近い、国道45号沿いに建設される。鉄骨平屋で建築面積は1489平方メートル。盛岡市に本社があるスーパーマーケットを核店舗に、自動車整備業、建築・リフォーム工事業、婦人服販売店、保険代理店、美容室の5店舗が入居する。

 

鵜住居商業施設

 

 釜石まちづくり会社(社長・野田市長)が整備した上で、テナントに貸し付け運営。整備費は約3億9千万円を見込み、復興庁の津波立地補助金を活用する。

 

 建設予定地は同地区の中心部で、土地利用のポイントは、安心安全でコンパクトな市街地の形成。一帯には、震災犠牲者の追悼施設「祈りのパーク」や津波伝承施設、観光交流施設、市民体育館などを市が整備する計画となっている。

 

 同席した委員は「これからが始まり。自分たちのまちをつくるとの思いが大切になる。住民として鵜住居の発展に協力したい」と前向き。入居を決めた委員は「とどまるか、内陸部に移るか迷っていたが、残って良かった。地元でもう一度頑張りたい」と意欲を語った。

 

(復興釜石新聞 2018年4月21日発行 第683号より)

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連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

市と釜石シーウェイブスが協定、「ラグビーのまち」広くアピール〜スポーツ振興へ相互協力、来年のW杯成功につなげる

連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

連携協定を結んだ小泉理事長、野田市長、桜庭GM兼監督(右から)

 

 釜石市と釜石シーウェイブス(SW)RFCは13日、スポーツ振興に関する相互協力・連携協定を結んだ。来年開かれるラグビーワールドカップ(W杯)に向け、「ラグビーのまち釜石」を国内外に広くアピールするとともに、ラグビーを地域資源としたまちづくりを推進。市とSWが力を合わせ、W杯の成功につなげる。

 

 釜石市役所で行われた締結式で、野田武則市長と釜石SWの小泉嘉明理事長が協定書に署名。小泉理事長は「国内でクラブチーム主体に活動しているのは釜石SWだけ。地元を愛し、市と一緒にクラブが発展していければうれしい」と述べた。野田市長は「釜石SWは地域の大きな宝。選手たちが活躍できるよう、さらなる環境づくりに取り組みたい」と応えた。

 

 協定締結に立ち会ったSWの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)兼監督は「スポーツを通し、まちづくりに貢献したい。来年に迫ったラグビーW杯に向けて弾みをつけられるようチームの強化に取り組んでいきたい」と決意を示した。

 

 今回の連携協定は、釜石をホームタウンとする地域共生型クラブチームの釜石SWと市の立場をより明確にし、相互協力によるスポーツ振興を目指すのが狙い。▽幼児・小中学生を対象にしたスポーツの普及や推進事業▽選手やコーチの学校や地域への派遣事業▽広報紙やホームページを活用したPR協力――などのほか、グラウンドの有効活用も盛り込んだ。

 

 釜石市がスポーツ振興に関する協定を結ぶのは初めて。ラグビーW杯が1年後に迫ったのを機に、締結に踏み切った。釜石SWは今年1月に開いた理事会で締結に向けた動きを承認している。協定は1年更新とする。

 

 釜石SWはこれまで市の要請に応える形で、市内の小中学校などでタグラグビー教室などを開いてきた。今回の協定を受け、桜庭GM兼監督は「釜石のホームチームとして市民、地域のためにという気持ちが大きくなる」と気を引き締める。各学校の運動会や地域行事に選手が積極的に参加するなどの考えも明らかにした。

 

(復興釜石新聞 2018年4月18日発行 第682号より)

 

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