東北電力、「電力ビル釜石」着工〜安定供給へ新社屋、2021年2月の完成目指す
三陸営業所と電力センター新社屋の外観イメージ
東北電力岩手三陸営業所(佐藤利幸所長)、釜石電力センター(赤塚重昭所長)の新社屋「電力ビル釜石(仮称)」建設工事安全祈願祭は22日、釜石市中妻町の現地で行われた。同社は東日本大震災で被災し、市内陸部の仮社屋で業務を継続。本設社屋の移転新築に乗り出し、2021年2月の完成、同3月の利用開始を予定する。
大町にあった旧釜石営業所は津波で全壊。野田町の同社社宅敷地内での仮業務を経て、11年11月からは甲子町のプレハブの仮社屋で業務を続けている。旧営業所は18年7月の組織再編で、販売業務などを担う岩手三陸営業所と送配電業務を担当する釜石電力センターに分かれた。
神事でくわ入れする関係者
社屋の整備に当たっては当初、元の場所での再建を考えていた。市が商業とにぎわいの拠点として大町地区の土地利用を計画したことから売却。現在は市民ホールが建ち、市民の憩いの場になっている。代替えとして、釜石製鉄所の社宅跡地の利用を提案され、同社で取得。着工に向け準備を進めてきた。
「電力ビル釜石(仮)」の建設が予定される中妻町の用地
新社屋は敷地面積3473平方メートルの土地に建てられる。三陸営業所は軽量鉄骨造り平屋建て、延べ床面積272平方メートル、電力センターは鉄骨造り2階建て、延べ床面積1442平方メートル。2つの建物は渡り廊下でつなぐ。このほか、車庫・倉庫も整備する。
安全祈願祭には関係者約50人が出席。神事でくわ入れなどを行い、工事の安全を祈った。
佐藤所長は「ようやく建設でき感慨深い。『寄り添う力』のスローガンの下、地域が明るく元気になるようサービスの提供に努めたい」と気を引き締め、赤塚所長は「地域に寄り添う会社として、電力の安定供給との役割を果たしていく」と力を込めた。
(復興釜石新聞 2019年11月27日発行 第845号より)
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