教訓学び ダンスで交流〜愛知県幸田中−釜石東中、支援の募金携え釜石訪問

復興釜石新聞2019/11/22

釜石東中の生徒を前に元気なダンスを披露した幸田中の3年生有志

釜石東中の生徒を前に元気なダンスを披露した幸田中の3年生有志

 

 愛知県額田郡幸田町の幸田中(山本勝秀校長、生徒596人)3年生有志80人は、同校が取り組む防災学習の一環で8日、東日本大震災の被災地釜石市を訪問。震災の教訓や復興支援への感謝を全国に発信し続ける釜石東中(米慎司校長、同98人)の全校生徒と、ダンスや合唱で交流した。

 

 幸田中からの希望で初めて実現した交流会は東中体育館で開催。両校は、ダンス&ボーカルグループEXILE(エグザイル)の「Rising Sun(ライジングサン)」のダンスを披露し合い、エールも交換した。

 

 幸田中は、エグザイルによる夢の課外授業で同曲のダンス指導を受けた東中が、釜石鵜住居復興スタジアムのオープニングイベント(昨年8月)で踊る姿に刺激を受け、今年1月から同ダンスに挑戦。今回の訪問メンバーらが昨年度の3年生を送るために始めた取り組みは、さらなる進化を見せ、本年度は体育大会で全校生徒が踊ったほか、希望者40人が出場した全日本小中学生ダンスコンクール東海大会で審査員特別奨励賞を受賞した。

 

 念願の交流会で幸田中生は、同ダンスに取り組むきっかけをくれた東中生に感謝の気持ちを伝え、プロの指導でアレンジしたパフォーマンスを元気な掛け声、輝く笑顔とともに届けた。

 

 合唱では、被災を経験した当時の東中生の思いを歌にした「いつかこの海をこえて」(作詞・作曲=ミマス)を両校の生徒が一緒に歌った。幸田中生は、この日の交流のために同曲を練習してきたという。

 

 幸田中は「釜石の皆さんの力になりたい」とチャリティー活動も行ってきた。「ライジングサン」のシンボルマークをデザインし、背中にプリントした〝チャリTシャツ〟を製作。1枚2千円で販売し、500円をチャリティーに充てた。体育大会と文化祭では募金活動も展開。Tシャツ188枚の売り上げで得たチャリティー金と募金を合わせ、12万円余りを東中に贈った。東中では市内で大きな被害があった台風19号の義援金などに充てたい考え。

 

 交流後、幸田中の同ダンスリーダーを務める堀田悠介君(3年)は「見る人に笑顔や幸せを届けたいと活動してきた。東中の皆さんの笑顔を見られてうれしい」と喜びの表情。会の前には津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」で、当時の東中生が小学生の手を引いて避難し、津波から逃れたことを学んだ。「幸田も南海トラフ地震の危険性が叫ばれている。僕らが防災活動で掲げるのは『守られる側から守る側になる』こと。東中のようにしっかりと行動できるようになりたい」と意を強くした。

 

 東中の佐々木太一君(2年)は「遠くからの交流の申し出に驚いた。ダンスや合唱で、気持ちが通じ合えた感じ。防災についても共有し合えることがあればいいな」と期待を込めた。
 東中の米校長は「生徒たちが全国に向けアピールしていることが伝わっていると実感。当校に関心を持ち、交流を申し出てくれたことは本当にありがたい」と話した。

 

(復興釜石新聞 2019年11月16日発行 第842号より)

 

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