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満開の桜の下でごみ拾いに励む子どもら

“自然にお返しをする気持ち”で環境意識の向上へ~「お花見クリーンアップ」に親子連れも多数参加

満開の桜の下でごみ拾いに励む子どもら

満開の桜の下でごみ拾いに励む子どもら

 

 釜石市が誇る桜の名所の一つ、甲子町松倉の甲子川沿いの市道で4日、「お花見クリーンアップ」と銘打った清掃活動が行われた。環境保護活動団体「かまいし環境ネットワーク」(加藤直子代表)が主催。満開を迎えた桜並木の下で参加者がごみを拾い集め、美しい景観の保全へ意識を高めた。

 

 清掃範囲は県立釜石病院裏手から市球技場付近まで。新型コロナウイルス感染防止策として密集を避けるため、活動時間(午前9時~10時)内で自由参加、解散という形をとった。参加者はごみ袋を手に土手や河川敷、並木の根元周辺を歩き回り、さまざまなごみを拾い集めた。

 

 空き缶・瓶、ペットボトル、菓子袋、たばこの吸い殻など〝ポイ捨て〟ごみのほか、トタン、金網、タイヤなど不法投棄が疑われる重量系ごみも目立ち、美しい桜とは真逆の足元の状況に参加者が心を痛めた。

 

河川敷からは大型ごみも回収された

河川敷からは大型ごみも回収された

 

 同活動に初めて参加した中田清乃さん(甲子小6年)は「ごみの量は予想以上。特にマスク、ビニール、プラスチック類が多かった」と驚き、「きれいな環境で桜を楽しめるよう、ごみは絶対に捨てないでほしい」と切望。母貴世江さんも「普段、車で通るが土手下までは見ることがない。こんなに汚れているとは。いい勉強になった」と話し、次代を担う子どもたちの環境意識向上にも期待した。

 

 例年の満開は4月中旬という同所の桜。今年は、3月からの暖かさで開花が早まり、4月のスタートとともに一気に咲きそろった。

 

 「きれいな花で楽しませてもらう分、私たちも自然にお返しをする気持ちが大事。何をしてあげられるか。考えた先に地球温暖化対策がある」と加藤代表。川沿いのごみ拾いは海のごみをなくすことにもつながる。「地球上の生き物を守ることに目を向けるきっかけにもなれば」と願う。

 

 今年は親子連れの参加も多く、昨年を上回る50人以上が活動した。

新生活を楽しみにする上中島こども園の新入園児ら

新生活に期待膨らむ 市内教育・保育施設、小中学校 入園・入学式

 4月、新生活に胸躍る季節がやって来た。釜石市内のこども園など教育・保育施設では入園式が催され、保護者らが子どもの元気な成長を願いながら見守った。小中学校は8日までに入学式を実施。小学校は9校に212人、中学校は5校に196人が進み、新しい学校生活へ期待を膨らませた。

 

 いずれの式も新型コロナウイルスの感染予防に配慮し、出席者の人数を絞ったり、例年より時間を短縮するなどして行った。

 

元気に入園 上中島こども園

 

 市立上中島こども園(楢山知美園長、61人)の入園式は、3日に上中島町の同園で行われた。0~3歳児7人が保護者とともに参加。年長児(16人)が新しい仲間を歓迎した。

 

 感染予防の観点から来賓の姿はなく、職員の参加人数も限定し、式を簡素化。楢山園長は「園には楽しいことがたくさんある。元気に通ってほしい」とあいさつした。
新入園児は名前を呼ばれると、手を挙げて「はーい」と返事。年長児は手作りした歓迎のペンダントを全員にプレゼントした。

 

 小川町の小笠原達矢さん(31)、広子(こうこ)さん(31)は、長男悠天(はるま)ちゃん(3)を託した。ブロック遊びを楽しむ姿を見つめ、「初めての集団生活。友達を作って、いろんなことを吸収してほしい」と声を合わせた。

 

新生活を楽しみにする上中島こども園の新入園児ら

新生活を楽しみにする上中島こども園の新入園児ら

 

桜も祝福 笑顔の1年生 白山小

 

 白山小(熊谷直樹校長、児童34人)では、8日に嬉石町の同校体育館で入学式を挙行。満開の桜に祝福されながら、新1年生5人が保護者と手をつないで登校した。

 

 式で、熊谷校長は「みんなの入学を楽しみに待っていた。ランドセルに元気、夢、頑張りを詰め込んで、にこにこ笑顔で学校に来よう」と呼び掛けた。
1年生は少し緊張気味だったが、呼名では「はい!」と元気に返事し一礼。PTAの阿部克巳会長は、これから始まる学校生活が楽しく豊かなものになるよう期待を込め、祝辞を述べた。

 

 式の後、2、3年生11人が「白山小へようこそ」と歓迎のダンスを披露。児童会長(6年)は「分からないことは何でも教えます。安心して学校に来てください」と伝えた。

 

保護者と手をつないで初めて白山小に登校する新1年生

保護者と手をつないで初めて白山小に登校する新1年生

 

真新しい制服で第一歩 唐丹中

 

 唐丹中(八木稔和校長、生徒16人)の入学式は6日、唐丹町の同校体育館で行われた。新入生3人が真新しい制服で、在校生、保護者、教職員の出迎えを受けた。

 

 八木校長は「自分で判断し行動する力、失敗を恐れず挑戦する気持ちを大事にしてほしい」と式辞を述べた。
 新しい1年生は、同じ校舎に併設する唐丹小からの入学。PTAの日野英之副会長が祝辞、生徒会長の鈴木春花さん(3年)が「不撓(ふとう)不屈の精神でともに頑張っていこう」と歓迎した。

 新入生の香川彩夏さん、千葉香朋さん、中居林杏奈さんは決意を書き込んだ色紙を手にステージへ。「自分のやることに責任を持ち、やり切る」「部活や勉強に集中する」「目標を持ち続けたい」と意欲を示し、新生活への第一歩を踏み出した。

 

在校生全員のあたたかい歓迎を受けた唐丹中の新入生

在校生全員のあたたかい歓迎を受けた唐丹中の新入生

広報かまいし2021年4月15日号(No.1758)

広報かまいし2021年4月15日号(No.1758)

広報かまいし2021年4月15日号(No.1758)

 

広報かまいし2021年4月15日号(No.1758)

広報かまいし2021年4月15日号(No.1758)

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※本号では、新型コロナワクチンに関するお知らせを折り込んでおります。
高齢者のいる世帯では、内容を十分に確認し、ワクチン接種の検討をお願いします。
新型コロナワクチン接種について(折込)

 

【P1】
表紙

【P2-3】
令和3年度施政方針

【P4-5】
令和3年度予算

【P6-7】
屋形遺跡国史跡指定

【P8-11】
こどもはぐくみ通信
まちのおしらせ 他

【P12-13】
まちの話題

【P14-16】
保健案内板
保健だより 他

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2021040800021/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
足音(川向修一 2021年3月31日 記)

足音(川向修一 2021年3月31日 記)

足音(川向修一 2021年3月31日 記)

 

 「復興釜石新聞」は、東日本大震災で紙ベースの広報手段を失った釜石市の広報行政の一端を担う形で、緊急避難的にスタートした。震災から3カ月後の2011年6月11日に創刊。当初は市内の全世帯に約1万8千部を無料配布した。14年11月から有料化。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、去年の4月後半からは通常週2回の発行を1回に減らしながら何とかこの1年をつないできたが、本日付で最終号を迎えることになった。

 

 10年前、新聞の顔となる1面のコラムのタイトルを何にしようかと考えた時、スッと頭に浮かんだのが「足音」であった。「復興への足音」という意味を込め、瓦礫(がれき)に包まれた暗いまちに少しでも明るさが見える「窓」のような存在になればと願った。できるだけ被災者の方々に、震災直後の混乱の中での生の思いをつづっていただこうと思い描いた。編集者が毎回下手な文章をひねり出すより、被災地で暮らす人々に心の内を丹念に刻んでもらった方が、復興へと足を踏み出す地域の力になるだろうと考えた。

 

 1回目のコラムは岩切潤さん(釜石市芸術文化協会会長)にお願いした。「教訓は早めの行動」と題し、津波から間一髪で逃れ命拾いした経験を貴重な教訓として振り返ってもらった。その後、柏﨑龍太郎さん(釜石市社会教育委員)、中川淳さん(平田町内会元会長)が加わり、地域のご意見番として目指すべき復興のあり方を示唆。時には被災地の現状を憂う、厳しいエールと受け止めた。

 

 増田久士さん(釜石シーウェイブス事務局長)にはラグビーの現場から、その後釜石での開催が実現するラグビーワールドカップ(W杯)の機運醸成へ〝地ならし〞をしていただいた。柴田渥さん(松原町内会事務局長)は被災者の日常を女性の目線で的確に切り取り、佐々木道典さん(気象予報士)のコラムからは移ろう季節の匂いが感じられ、癒やされた。

 

 この10年、その時々の釜石の空気を日記のような形で残すことが弊紙の役割と考え、号を重ねてきた。紙面に刻まれた「何でもない日常」は、今後10年、20年を経た時に大きな意味をもつことになると願っている。

 

(かわむかい・しゅういち/釡石新聞編集長/釡石市住吉町)

「復興釜石新聞」からWeb 版「釜石新聞NewS」へ

「復興釜石新聞」からWeb 版「釜石新聞NewS」へ

「復興釜石新聞」からWeb 版「釜石新聞NewS」へ

 

「復興釜石新聞」は、最終号となる930号をもって廃刊とさせていただきます。東日本大震災から3カ月後の2011年6月11日に創刊して以来、9年10カ月の長きにわたり愛読していただき、本当にありがとうございました。4月からはWeb版釜石新聞「釜石新聞NewS」として、釜石まちづくり会社が運営する「かまいし情報ポータルサイト~縁とらんす」内のコンテンツに移行されます。

 

釜石まちづくり会社よりお知らせ

 

NewSには一般的なnewsという意味のほかに、New Stage/New Step/New Style などの意味を込めています。復興釜石新聞の10年間をできる限りの形で引き継ぎ、新たな局面にあたっての新たな一歩を、新しい形で担って行きます。

 

まずはWeb限定の媒体として、さまざまな形を模索していくことになりますので、Web版釜石新聞「釜石新聞NewS」を温かく見守って頂けますようお願いいたします。

 

【今後について】

2021年4月15日までは、これまで通り釜石新聞社/電話 0193-55-4713 にお問い合せ下さい。
 
4月16日以降の問い合せやご連絡は、以下の方法にてお願いいたします。なお、取材・記事執筆につきましては、釜石新聞の記者2名がWeb版「釜石新聞NewS」で引き続き担当いたします。
 
<取材に関する情報提供など>
①電話番号(担当直通) 090-5233-1373
②FAX 番号 0193-27-8331
③ネットからのお問い合せ
かまいし情報ポータルサイト~縁とらんす
釜石新聞へのお問い合わせフォーム
https://en-trance.jp/contact/       
④釜石市役所広聴広報課内のリリースBOX(「釜石新聞NewS」)への投函

 

<広告掲載について>
サイトおよび記事内への広告掲載につきましては現在新たに体制を整理中ですので、整い次第「かまいし情報ポータルサイト~縁とらんす」内にて周知いたします。

片岸町室浜地区で建築工事が進む宿泊施設「オーシャンV」

ホテルに変身「室浜の宿」、片岸町室浜〜海と食を楽しむ、運営会社「癒しの場所に」

片岸町室浜地区で建築工事が進む宿泊施設「オーシャンV」

片岸町室浜地区で建築工事が進む宿泊施設「オーシャンV」

 

 釜石市片岸町室浜地区で新たな宿泊施設「オーシャンV」の建築工事が進んでいる。地域で親しまれた民宿「室浜の宿」が、景色と食を楽しむホテルに変身。医療センターや老人介護施設などを運営する医療法人中庸会(花巻市、似内裕理事長)の関連会社で、健康づくり事業を手掛ける創健舎(同、菊池寛一社長)が事業を展開し、「癒やしや英気を養う場に」と期待を込めている。

 

 高台にある室浜の宿は東日本大震災で津波の被害を免れ、近隣住民の炊き出し会場となった。鵜住居地区周辺の復興工事が始まると、作業員らが宿泊先として利用。復興を下支えする役割を果たしてきたが、2019年の台風19号で裏山の崖が崩れて建物が全壊、従業員にも負傷者が出た。

 

 震災時の経営者が営業譲渡を考えていることを耳にした同社が、12年に宿を取得し、運営を継続。台風による被災で営業を断念する考えもあったが、当時の管理者から「もう一度ここで」と再起を願う声があったことから、ホテルという新しい形での運営を決めた。

 

 ホテルは3階建て(延べ床面積419平方メートル)で、今年1月中旬に着工した。1階部分は鉄筋コンクリート造りになっていて、今後崖崩れが発生しても建物に被害が出ないように配慮。2、3階は木造で、木のぬくもりを感じてもらえるようにする。

 

 和洋の客室10室、食堂、男女別の湯などを整備。5月上旬のプレオープンを目指し、工事を進めている。数人の地元雇用を予定。建設費の一部に釜石市地域企業再建支援事業補助金を活用している。

 

 22日は似内理事長、菊池社長、施工会社のタクミホーム(八戸市)の木村昌義社長らが釜石市役所を訪問。建設の経緯などを聞いた野田武則市長は、地域資源の再生に期待感を示した=写真。

 

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 宿から見える大槌湾の景色にほれ込んだ似内理事長。医師でもあり、患者らの療養地としての活用を視野に入れる。最近の道路整備状況を踏まえて内陸と沿岸をつないだ「医療ツーリズム」の展開も見据え、「釜石のおいしいものと合わせ、息抜きをする場所に。復興、海の大事さや怖さを感じる場にもなれば」と願う。

 

 木村社長もコロナ禍を受け、県内観光に注目。「三陸をイメージでき、復興のシンボルになる施設。マイクロツーリズムの拠点に」と先を見通す。

葛藤乗り越え内陸移住、諸事情抱え 苦渋の決断〜釜石市から13世帯入居、盛岡・南青山アパートへ

葛藤乗り越え内陸移住、諸事情抱え 苦渋の決断〜釜石市から13世帯入居、盛岡・南青山アパートへ

震災から10年ー。釜石市で被災し、盛岡市の「南青山アパート」に入居した住民ら。支援員とともに

震災から10年ー。釜石市で被災し、盛岡市の「南青山アパート」に入居した住民ら。支援員とともに

 

 東日本大震災の被災者向けに建設された県内の災害公営住宅のうち、最後に完成した盛岡市の「県営南青山アパート」(4棟99戸)を19日、野田武則釜石市長が訪問。釜石市で被災した入居者と懇談した。盛岡、滝沢市など内陸部で避難生活を続け、震災から10年となる今年、新たな住まいを得た住民ら。懇談では、古里を離れる決断をしたそれぞれの事情を明かし、新天地での生活に希望を託した。

 

 同アパートは昨年12月に完成。2月11日から入居を開始した。釜石市によると、同市で被災し入居するのは13世帯25人。11世帯が既に入居し、2世帯は3月末の入居を予定する(19日現在)。19日の懇談は、同市が住民交流会として企画。敷地内にある集会所「森のテラス」に入居済みの5世帯7人が集まった。

 

 盛岡への居住を決めた理由として挙がったのは、医療や交通、後継者の問題。「家族が病気を抱え、近くに設備の整った医療機関が必要」「いざという時、すぐに子どもたちと行き来できる交通の利便性」「子どもたちが独立し、釜石に自宅を再建しても継ぐ者がいない」。当初、釜石に戻ることを考えていた人たちも、年月を重ねる中でさまざまな事情が生じ、将来を見据えての選択となったという。震災時、迫る津波を目の当たりにした女性は「川の流音や電車の音にも恐怖を感じてきた。やっぱり海の近くには住めない…」。

 

交流会では野田市長が釜石出身の住民らの思いを聞いた

交流会では野田市長が釜石出身の住民らの思いを聞いた

 

 それでも古里釜石への思いは強い。「向こうに行くと深呼吸した時に潮の匂いを感じる。やっぱり、いいなぁって思う」「釜石に足を運ぶと必ず何か買って帰る。『釜石頑張れ』という気持ちだけはずっと変わらない」

 

 内陸に来てから世話になった人たちへの感謝も口にし、「いつまでも甘えてはいけない。これから自分たちで前向きに頑張っていく」と話す人も。心の復興はまだまだ続くが、安住の地で各自の人生を生き抜くことを誓った。

 

 住民らの話に耳を傾けた野田市長は「この地を選んだのは一つ意味のある選択。健康に末永く暮らしてほしい。今後も皆さんの要望に応えられるよう努力していく」と寄り添った。

 

 片岸町室浜の自宅を津波で失った佐々順子さん(74)は、持病があった母リワさん(当時93)のため、震災直後、夫正弘さん(73)の出身地盛岡市に避難した。残念ながらリワさんは震災の翌年5月に他界。同年、順子さんも大きな手術を経験したことから、独立して盛岡にいる息子家族とも相談し、盛岡に残ることを決めた。

 

 あれから10年―。「箱ものはちゃんとできて生活はしていくが、誰しもが心の中に傷を持つ。帰りたくても帰れない。みんな同じ気持ちだろう…」。生まれ育った釜石のことは人生が終わるまで決して忘れることはない。「みんなで声を掛け合ってやっていこう。ゆっくりと一歩一歩かな」

 

 正弘さんは「ここに住むにもいろいろ葛藤があった。本当の生活はこれから」。夫婦二人三脚で今後の人生を歩む。

感謝状を手に笑顔を見せる釜援隊メンバーと活動を支えた市関係者ら

活動終了の釜援隊に感謝状〜官民協働、復興まちづくりへの貢献たたえる

感謝状を手に笑顔を見せる釜援隊メンバーと活動を支えた市関係者ら

感謝状を手に笑顔を見せる釜援隊メンバーと活動を支えた市関係者ら

 

 釜石市は18日、本年度末で活動を終える釜石リージョナルコーディネーター(復興支援員、通称・釜援隊)の感謝状贈呈式を市役所で開き、官民協働による地域の課題解決、復興まちづくりへの貢献をたたえた。

 

 釜援隊は総務省の復興支援員制度を活用し2013年に導入。8年間に商社や国際機関、マスコミなどで勤務経験のある29人を受け入れた。本年度まで活動を継続したのは11人。市と住民や企業、NPOなどとの調整役としてまちづくりを支えてきた。

 

 贈呈式には隊員9人が出席。野田武則市長が感謝状、復興支援などへの感謝を伝える市の「サンキューカード」をそれぞれに手渡した。

 

 由木加奈子さん(活動期間約3年)、遠藤眞世さん(同6年)は復興住宅自治会設立など地域連携支援に取り組み、多様な人との出会いや協力で「自分にできる復興支援を実現できた」と振り返った。

 

 Uターン者の若林正義さん(同5年)、常陸奈緒子さん(同8年)は食ブランド開発、高校生の地域活動参画などを支援。古里の未来づくりに役立つ活動に充実感をにじませた。

 

 まちが復興する歩みに関わることで人生観を変化させた人も多い。今回活動を終える11人はみな、釜石に残り地域を見守る決断をした。

 

 震災伝承をテーマに活動した藤沢康雄さん(同3年)、漁業振興に携わった佐藤啓太さん(同4年)、漁業の担い手育成支援などを進めた斎藤孝信さん(同5年)、林業の人材育成支援などを手掛けた手塚さや香さん(同7年)は関連する活動を継続。「交流人口をつくる取り組みを推進したい」「地域を活性化させたい」と思いを新たにする。

 

 隊長としてマネジメントに力を注いだ二宮雄岳さん(同7年)は「持続的なまちづくりを進める人づくりを地域の皆さんと頑張っていきたい」と意欲を高めた。

 

 野田市長は「復興に果たした役割は大きい。それぞれの思いをつないでほしい」と今後の展開に期待した。
 久保竜太さん(同6年)、花坂康志さん(同5年)には後日、感謝状が贈られた。

広報かまいし2021年4月1日号(No.1757)

広報かまいし2021年4月1日号(No.1757)

広報かまいし2021年4月1日号(No.1757)

 

広報かまいし2021年4月1日号(No.1757)

広報かまいし2021年3月1日号(No.1757)

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【P1】
土地区画整理事業による公園の利用開始
【P2-3】
新型コロナワクチン接種のお知らせ
キャッシュレス決済ポイント還元事業 他
【P4-5】
第六次釜石市総合計画を策定しました
【P6-7】
市の組織機構見直し
市職員の給与状況などのお知らせ
【P8-9】
固定資産税のあらまし
【P10-11】
まちのお知らせ
【P12】
福祉タクシー助成券交付のお知らせ
ふくしトピック 他

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釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」を実施します!

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釜石市とPayPay株式会社は、釜石市内の対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスが還元されるキャンペーンを令和3年4月1日(木)午前0時から令和3年5月15日(土)午後11時59分まで実施します。当事業は市民の方はもちろん、市外の方・観光客の方でもご利用いただけます。

キャンペーン内容

本キャンペーン開催期間中に、市内対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスを還元します。
詳細内容やPayPayの使い方については、PayPayのキャンペーンページをご覧ください。
例)通常・・・1,000円ご利用で10円相当PayPayボーナス還元 (1%還元の場合)
  今回・・・1,000円ご利用で200円相当PayPayボーナス還元(20%還元の場合)

注)PayPay残高、Yahoo!JAPANカード、PayPayあと払いによる決済が対象です。

開催期間

令和3年4月1日(木)午前0時~令和3年5月15日(土)午後11時59分

対象店舗

上記ポスターが掲載されている店舗が対象です。
PayPayを導入している市内飲食店や小売店を初め、コンビニエンスストアやドラッグストア等でもご利用可能です。
※公的医療・介護保険が適用となる医療機関・薬局などは対象外です。

還元上限

4,000円相当/回(20,000円のお支払いで最大となります。)
20,000円相当/期間(合計100,000円のお支払いで最大となります。)
※ポイントは支払日の翌日から起算して30日後にPayPayボーナスで還元予定です。

お問い合わせ

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「まつばら会」100回で終了、住民の孤立防止に貢献〜語らいを復興の原動力に、つながり継続を誓い合う

「まつばら会」100回で終了、住民の孤立防止に貢献〜語らいを復興の原動力に、つながり継続を誓い合う

最後の「まつばら会」で10年の歩みを振り返る参加

最後の「まつばら会」で10年の歩みを振り返る参加者

 

 釜石市の松原町内会(八幡徹也会長)が東日本大震災後、開いてきた昼食会を兼ねた懇談の場「まつばら会」が、100回の節目を機に終了することになり、10日、最後の会が松原地区消防コミュニティセンターで開かれた。この10年、月1回ペースで集まり、住民らの心のよりどころ、復興の原動力としてきた同会。参加者からは感謝の声が聞かれ、つながりの継続を誓い合った。

 

 まつばら会は震災直後から同センターに開設された避難所が8月で閉鎖後、市内各所の仮設住宅に散らばった被災住民から「松原に帰りたい」「みんなと顔を合わせて話をしたい」などの声が上がり、町内会が企画。2カ月後の10月から毎月10日(お盆の8月を除く)を開催日とし、住民女性手作りの昼食を囲みながら懇談する場を設けた。

 

 同地区の復興工事に携わる業者、市の関係部署から担当者に来てもらい意見交換をしたり、レクリエーションなどを楽しむことも。参加者は多い時で約40人を数えた。

  

 年数を重ねる中で、他地区に自宅を再建する人、中心市街地の災害公営住宅に入居する人も多く、近年の参加は町内在住者を中心に毎回15人ほど。新型コロナウイルス感染症の影響で、集団での会食が難しくなったこともあり、震災10年、100回を区切りに終了を決めた。

 

 10日は来賓を含め19人が参加。住民からは「会があったおかげで今まで元気に過ごせた」「被災から立ち上がる力をもらった」などの声があり、昼食作りに尽力したメンバーらに感謝の気持ちを伝えた。齋藤幸子さん(67)は「震災を機に住民の顔を知った。体調を崩し、会には半分ほどしか出られなかったが、開催には意味があったと思う」と振り返った。

 

 運営の中心的役割を担ってきた柴田渥さん(74)=同町内会事務局長=は「毎月10日を楽しみにしてくれた人もいて、それが一番の宝。いろいろ考えたメニューを『おいしい』と食べてくれる姿にも感動。こんなに続くとは思わなかった」。会の終了に寂しさを覚えながら、「住民の高齢化が進む。お互いに見守り合えるような町内になっていければ」と願った。

  

 松原町内会では震災で24人(関連死含む)が犠牲になった。震災前は230世帯、約500人が暮らし、事業所も30ほどあったが、津波で全体の3分の2が被災。住民の帰還は進まず、現在は約90世帯の居住にとどまっている。

 

 八幡会長は「コロナ禍で外出自粛傾向にあり、ストレスもたまりがち。独居高齢者の孤独死も懸念される。今後はお茶っこの会のようなものを不定期でも開催し、住民の孤立を防ぎたい」と話した。

公園完成 記念の植樹〜平田地区に4ヵ所 嬉石松原、鵜住居にも

公園完成 記念の植樹〜平田地区に4ヵ所 嬉石松原、鵜住居にも

平田地区に完成した「なみたき公園」で桜を植える鈴木東海市長(左)、野田釜石市長(右)

平田地区に完成した「なみたき公園」で桜を植える鈴木東海市長(左)、野田釜石市長(右)

 

 釜石市が東日本大震災の被災地区で進める土地区画整理事業で整備した平田地区の4公園が完成した。それぞれ地名にちなんで「あさひ小広場」「むつわ」「たてやま」「なみたき」と命名。震災から10年となった11日、旧釜石商業高校跡地そばに整備された、なみたき公園で記念の植樹が行われ、地域住民らが交流促進に期待を込めた。各公園は4月1日から一般開放される。

 

 なみたき公園の面積は2214平方メートル。芝を張り、グラウンドゴルフを楽しめるようになっている。ベンチや手洗い場を配置した。

  

 記念に植えられたのは姉妹都市、愛知県東海市から贈られた桜の苗木1本。追悼式に出席するため釜石市を訪れた鈴木淳雄東海市長もスコップを手に作業に協力した。

 

 東海市は震災後に物資支援、職員の派遣、ラグビーを生かしたまちづくりへの寄付など釜石応援を重ねている。鈴木東海市長は「あの痛ましい震災から節目の植樹。桜の木が成長するように、まちが発展し、両市の友好の絆もより深まってほしい」と願った。

 

 野田武則釜石市長は「地域のみなさんに震災の教訓、両市のつながりを感じながら桜の成長を見守ってもらえれば」と感謝した。

 

友好の深化へ思いを共有する東海、釜石両市の関係者

友好の深化へ思いを共有する東海、釜石両市の関係者

 

 平田町内会の佐藤雅彦会長は「震災前、町内に公園はなかった。少し高台にある(なみたき)公園は日当たりよく、周囲と調和している。予想以上にいい公園」と好感触。被災地域では家がまばらで、手つかずの土地も少なくない。震災以前より住む人の心の距離を感じることもあると言い、「公園がコミュニティーづくりの場になれば」と期待する。

  

 同事業による公園整備は嬉石松原、鵜住居地区でも進む。記念植樹は3つの公園が完成する嬉石松原地区で12日に実施、鵜住居地区では1公園が整備を終え日時を調整中。全て4月1日に供用が始まる。