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満開の八重桜を見上げ、顔をほころばせる子ども

桜シーズン締めくくる「八重桜」が満開~春の橋野鉄鉱山を華やかに~

満開の八重桜を見上げ、顔をほころばせる子ども

満開の八重桜を見上げ、顔をほころばせる子ども

 

 釜石市橋野町青ノ木の世界遺産「橋野鉄鉱山」の玄関口を彩る八重桜並木が15日、満開を迎えた。好天に恵まれたこの日は、山里の春を求めて市内外から見物客が訪れ、市街地より一足遅れの花見を楽しんだ。大雨や強風がなければ、花はあと数日は持ちそう。濃桃色の美しい花姿がコロナ禍の人々の心を癒やす。

 

 同所の八重桜は、1980年代に釜石ライオンズクラブが植樹。橋野鉄鉱山が世界遺産登録された2015年には、橋野町振興協議会による植樹も行われ、若木が順調に育っている。山間部ならではの気候で、市街地より遅れて開花する同地区の桜。今春はヤマザクラやソメイヨシノの開花は例年より早かったものの、5月に開花する八重桜は初旬の激しい寒暖差が影響してか、なかなか花が開けずにいた。10日過ぎからようやく咲き始め、1週間ほどで満開を迎えた。

 

 15日は朝から青空が広がり、午前の気温が24度に達するなど夏を思わせる陽気に。世界遺産を目当てに訪れた観光客のほか、豊かな自然を求めて足を延ばした市内の家族連れなどが、思いがけない桜の出迎えに感激しながら散策を楽しんだ。

 

橋野鉄鉱山に続く並木道は格好の散策コース

橋野鉄鉱山に続く並木道は格好の散策コース

 

 平田の藤井恵子さん、沙綾さん(8)、菊池真奈美さん、唯乃さん(7)親子2組は初めて同所を訪れ、満開の桜の歓迎を受けた。唯乃さんは「今も桜が咲いていると思わなかった。きれい。春の花では桜が一番好き」とにっこり。子ども同士が同級生で、一緒に足を運んだ母親の恵子さん、真奈美さんは「いい時期に来ました。目の保養になる。今日は天気も良くて最高。この後、世界遺産の高炉跡も見てみたい」と、並木が連なる緩やかな坂道に向かった。

 

葉が多めながら、濃桃色の花は青空と競演!

葉が多めながら、濃桃色の花は青空と競演!

 

 例年だと花が散るころから葉が出始めるが、今年は満開の花と葉が同居する木が多い。「これも不安定な気候の影響だろうか」と地元住民。橋野鉄鉱山インフォメーションセンターには今年、桜の開花に関しての問い合わせが多く寄せられているという。スタッフは「〝密〟を避けた自然空間で観光やレジャーを楽しもうという人が増えているのかも。コロナ禍を象徴する出来事」と話す。

自動車税納付通知書の発送準備をする沿岸振興局職員

沿岸振興局、自動車税納税通知書を送付 納期限は5月31日

自動車税納付通知書の発送準備をする沿岸振興局職員

自動車税納付通知書の発送準備をする沿岸振興局職員

 

 県沿岸広域振興局は4月30日、2021年度自動車税の納税通知書を送付した。納付期限は5月31日(月)まで。金融機関や広域振興局県税窓口のほか、コンビニエンスストアなどで納付できる。納期限までに納付できない事情がある場合は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、当面の間は電話(0193・25・2703)で相談するよう呼び掛けている。

 

 沿岸振興局によると、同局管内の課税台数は6万5029台で、前年度より536台(0・8%)減少。税額も23億5000万円と3100万円(1・3%)減少した。

 

 このうち本局管内(釜石市、大槌町)の課税台数は1万4823台で、前年度より147台(1%)減少。税額は5億3700万円で、800万円(1・5%)減った。

 

 県内全体の課税台数は50万7878台で、前年度に比べ1108台(0・2%)減少。税額も179億9100万円にとどまり、1億2800万円(0・7%)減った。

 

 20年度に新車新規登録した自動車のうち環境負荷の小さい一定の自動車は軽減される一方、新車新規登録から一定年数を経過した自動車は一部の例外(電気自動車など)を除き、おおむね15%重課される。身体や精神に障害のある人などが使用する自動車で一定の要件に該当する場合は、申請(期限は5月24日まで)により自動車種別割が免除される。

 

 東日本大震災による被災自動車の11年3月11日時点の所有者が今年3月31日までの間に代替自動車を取得した場合に、一定期間の自動車種別割が非課税となる。

 

 沿岸振興局では、期限内納付とともに、引っ越しによる住所変更の連絡などの手続きについても呼び掛ける。

広報かまいし2021年5月15日号(No.1760)

広報かまいし2021年5月15日号(No.1760)

広報かまいし2021年5月15日号(No.1760)

 

広報かまいし2021年5月15日号(No.1760)

広報かまいし2021年5月15日号(No.1760)

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【P1】
ゴールデンウィークのイベントの様子

【P2-3】
新型コロナワクチンQ&A

【P4-5】
聖火リレーの開催に伴う交通規制について
市営住宅入居者募集 ほか

【P6-7】
民生委員・児童委員について

【P8-9】
こどもはぐくみ通信
市民のひろば

【P10-13】
釜石エール券の販売について
まちのお知らせ ほか

【P14-15】
保健案内板
保健だより

【P16】
釜石の歴史よもやま話

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釜石市

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災者に寄り添う伴走型支援の継続に向け意欲を高めるスタッフら

県、釜石に被災者支援センターを開設 多様化する被災者の課題に対応

災者に寄り添う伴走型支援の継続に向け意欲を高めるスタッフら

被災者に寄り添う伴走型支援の継続に向け意欲を高めるスタッフら

 

 県は4月27日、東日本大震災の被災者の生活再建を支援するため、釜石市大町に「いわて被災者支援センター」を開所した。委託を受けた認定NPO法人「インクルいわて」(盛岡市)が運営。多様化、複雑化した課題を抱える被災者らの相談に応じ、専門家と連携しながら支援制度につなげる。

 

 県は震災直後から、沿岸と内陸に被災者相談支援センターやいわて内陸避難者支援センターを設置し支援を行ってきた。震災から10年が経過し、被災者のほとんどは自宅再建や災害公営住宅入居など恒久住宅に移行。新たな生活をスタートさせている一方で、家賃の支払いやローンの返済など経済的不安、新たなコミュニティーや生活環境の変化によるストレス、家族関係など多様な課題を抱え、生活が安定していない家庭も少なくないという。

 

 こうした背景を受け、県では被災者個々の状況に応じた生活再建支援を継続させる必要性を認識。生活設計に関する相談や公的支援制度の情報提供など柔軟で、きめ細やかな対応を行うため、これまでの支援体制を沿岸部に一本化することにした。

 

センターでは生活設計に関する相談対応や公的支援制度の情報提供も行う

センターでは生活設計に関する相談対応や公的支援制度の情報提供も行う

 

 いわて被災者支援センターは、ホテルルートイン釜石などが建ち並ぶ県道釜石港線のひとつ裏通りにある、赤と黒のペイントが目を引くビルの1階に開所。そばに郵便局や復興住宅などがある。広さ約100平方メートルのフロアに、事務室や個別相談ブース、ミーティングルームなどを設けた。

 

 主な業務は、▽被災者支援(弁護士やファイナンシャルプランナーら専門家、自治体や社会福祉協議会など関係機関と連携して被災者個々の支援計画作成。戸別訪問や電話などで伴走型の支援を行う)▽専門家相談・派遣(宮古、釜石、大船渡、陸前高田の4市で弁護士による定期無料相談などの実施)▽県内外避難者支援(実態調査を行い、必要な支援に結び付ける)―など。内陸のセンターで支援業務に携わってきた同法人が運営を継続し、相談員や事務員ら計6人体制で担う。内陸、県外避難者向けの支援拠点として、盛岡市材木町にサブセンターも設置する。

 

赤と黒のペイントが目を引くビルの1階に開設された大「いわて被災者支援センター」

赤と黒のペイントが目を引くビルの1階に開設された「いわて被災者支援センター」

 

 開所式には関係者ら約10人が参加。県復興防災部の戸舘弘幸部長が「これまで培った伴走型の取り組みを生かし、被災者一人一人に寄り添った支援を」と期待し、スタッフに身分証明書を手渡した。

 

 山屋理恵センター長は「誰一人取り残さないとの思いで支援に努める。気軽に訪れ、今思っていることを伝えてほしい」と呼び掛ける。

 

 開所時間は平日の午前9時~午後5時。問い合わせは電話0193・30・1034(5月18日~)か、080・9634・6650へ。

サクラマスの名称を募集します!

サクラマスの名称を募集します!

 当市は、鉄と魚とラグビーのまちとして、多様な人材を受容しながら繁栄を築いてきた歴史を持っており、三陸の海や山の豊かな自然のもとで、農林漁業を中心に生活や産業が営まれてきました。
 
 当市は、市内甲子町大橋に鉄鉱石を原料とした日本で最初の洋式高炉を建設し、出銑(銑鉄の製錬)に成功した近代製鉄発祥の地で、我が国の鉄鋼業を支える産業都市として明治末期から大正、昭和にかけて急速な発展を遂げました。
 また、新日鉄釜石が昭和54年から昭和60年まで7連覇を含む通算8度の日本一に輝いたことがラグビーのまちとして認知されるきっかけとなりました。

 

 近年、海洋環境の変化などにより、サケなどの主要魚種が不漁で天然資源にだけ依存することができない状況となっていることから、岩手大学三陸水産研究センターや釜石湾漁業協同組合、地元水産会社等及び市で「釜石地域サクラマス海面養殖試験研究コンソーシアム」を結成し、サクラマス養殖試験研究に取組んでいます。

 

 サクラマスは、日本の在来種で、天然の主力魚種であるサケをはるかに凌ぐ高級魚とされています。
 三陸地域では、古くから「ママス」とも呼ばれ、春の魚として、馴染みがあり、「サクラ」という日本人にとって特別な言葉が名前に付けられているのも特徴です。
 今回、サクラマスの名称を決定することにより、一つの地域資源としてブランド化が図られることを目指しています。

1 サクラマス養殖試験事業の概要

(1)【研究1】内水面での研究[PDF:186KB]
(2)【研究2】海面での研究[PDF:300KB]

2 応募の条件等

(1)名称の条件
ア. サクラマスの特徴を表す名称であること
サクラマスについては、以下をご覧ください。
【岩手県水産技術センターホームページ】https://www2.suigi.pref.iwate.jp/others/reference_salmon
イ. 釜石市としてブランド化を目指せる名称であること
ウ. 全国的にアピールできる名称であること
エ. 名称は、漢字、ひらがな及びカタカナにより表記された読み書きが容易な名称であること

 

(2)応募要領
ア. どなたでも応募できます。
イ. 1応募について、1人1点とします。
ウ. 作品は、応募者が創作した未発表の愛称で、他の著作物等を使用したり、真似したりしていないものに限ります。   

 

(3)必要記載事項
ア. 応募する名称
イ. 説明(理由、意味など)
ウ. 住所
エ. 氏名(ふりがな)
オ. 年齢
カ. 電話番号(携帯可)
キ. 職業(児童、生徒、学生の場合は学校名、学年)

 

(4)応募方法
必要記載事項を御記入の上、ファックス、電子メールで応募してください。

 

【応募先】
釜石市産業振興部水産農林課
〒026-8686 釜石市只越町3丁目9番13号
ファックス:0193-22-1255 メール:suisan@city.kamaishi.iwate.jp

 

(5)応募期間
令和3年5月6日~令和3年5月31日

3 選考方法

応募数に限らず、コンソーシアムでの協議を経て選定します。

4 発表方法

市ホームページや縁とらんす、岩手大学ホームページで発表します。

5 注意事項

(1)応募された作品に関する一切の権利(著作権法(昭和45年法律第48号)第27条及び第28条に定められる権利を含む)は、コンソーシアムに帰属します。
(2)応募作品の著作権などに関わる問題が生じた場合は、全て応募者の責任となります。その場合、選考結果の発表後であっても採用を取消す場合があります。
(3)応募に必要な費用は応募者の負担とします。
(4)募集に伴う個人情報は、この事業以外の目的には使用しません。
(5)応募者は、名称を利用した様々な活動に対して異議を申し立ててはならないことを御了承願います。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 水産農林課 水産振興係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8427 / Fax 0193-31-1572 / メール
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季節の行事を通じて触れ合う園児と復興住宅の住民ら

復興住宅、高齢者施設で交流 かまいしこども園 手作りこいのぼりプレゼント

季節の行事を通じて触れ合う園児と復興住宅の住民ら

季節の行事を通じて触れ合う園児と復興住宅の住民ら

 

 釜石市天神町のかまいしこども園(藤原けいと園長、園児72人)は4月28日、近くの復興住宅や高齢者施設を訪れ、歌と手作りの「こいのぼりカード」をプレゼントした。

 

 季節の行事を地域の人と楽しもうと続けている同園の恒例行事。隣接する復興住宅で外に出てきた住民らを前に、園児は「こいのぼり」の歌を元気いっぱいに披露した。カラフルなこいのぼりの絵がプリントされたカードを受け取った住民らはうれしそうに「ありがとう」と笑顔を返した。

 

道行く人にもこいのぼりの絵がプリントしたカードをプレゼントした

道行く人にもこいのぼりの絵がプリントしたカードをプレゼントした

 

 復興住宅の住民らは園児との触れ合いを楽しみにしているが、今回は新型コロナウイルスの感染予防に配慮し、フェンス越しの交流にとどめた。それでも、70代と80代の女性は「このコロナ騒ぎで大変だけど、外に出るとやっぱりいいね。子どもたちのかわいい姿や声に、沈みがちな気持ちが和らぐ。元気もらう」と声を重ねた。

 

交流のあるグループホームで元気な歌声を届けた園児たち

交流のあるグループホームで元気な歌声を届けた園児たち

 

 4、5歳児約30人は大町の青葉通り周辺まで歩き、道行く人にもカードをプレゼント。交流のあるグループホームには手作りの壁掛けを贈った。

 

こいのぼりが掲げられた園庭で楽しそうに遊ぶ子どもたち

こいのぼりが掲げられた園庭で楽しそうに遊ぶ子どもたち

広報かまいし2021年5月1日号(No.1759)

広報かまいし2021年5月1日号(No.1759)

広報かまいし2021年5月1日号(No.1759)

 

広報かまいし2021年5月1日号(No.1759)

広報かまいし2021年5月1日号(No.1759)

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【P1】
新型コロナワクチンQ&A

【P2-3】
新型コロナワクチン接種に関するバス運行表

【P4-5】
釜石大槌地区行政事務組合会計予算
岩手沿岸南部広域環境組合会計予算 ほか

【P6-7】
狂犬病予防注射について
かまいし春まつりの開催について
働く婦人の家定期講座のお知らせ ほか

【P8-10】
まちのお知らせ ほか

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50周年を迎えた箱崎虎舞。次世代への継承を誓う

箱崎神社例祭宵宮~50周年を迎える箱崎虎舞保存会が舞を奉納し、漁業の安全やコロナの早期収束を祈る

宵宮祭で神前に玉串をささげ、地域の平穏を祈る住民ら

宵宮祭で神前に玉串をささげ、地域の平穏を祈る住民ら

 

 新型コロナウイルス感染症の影響が続く2年目の春―。例年4月に祭りを行う釜石市内の複数の神社は、昨年に続き、みこし渡御や郷土芸能団体による門打ちを取り止めるなどの対応を取った。箱崎町の箱崎神社では26日の例祭を前に25日夕、宵宮の神事のみを実施。地元虎舞団体が舞を奉納し、地域住民や基幹産業である漁業の安全、コロナの早期収束などを祈った。

 

 箱崎神社の例祭日は旧暦の3月15日。今年は4月26日がその日にあたる。宵宮の神事には氏子総代や各漁場、虎舞団体の代表など16人が参加。神前に玉串をささげ、集落や海上の安全、豊漁など1年の平穏無事を祈願した。

 

 箱崎漁港を見下ろす高台にある同神社は、2011年の東日本大震災の津波で床上まで浸水。社殿は流失を免れたが、参道階段前の鳥居1基が倒された。周囲には樹齢400年と推定されるアカマツを筆頭にスギやケヤキなどの巨木17本があり、「箱崎神社境内林」として同年2月24日に市の文化財(天然記念物)に指定されたばかりだったが、約2週間後に津波が直撃。17年には台風5号の被害でアカマツが倒れ、立ち枯れが確認されたネズコ、スギとともに指定木3本が伐採された。

 

海を臨む高台にある箱崎神社。変形した階段の手すりや大木の切り株が津波と台風の爪痕を物語る

海を臨む高台にある箱崎神社。変形した階段の手すりや大木の切り株が津波と台風の爪痕を物語る

 

 宵宮祭で舞を奉納した箱崎虎舞保存会(金野一会長、会員30人)は、今年で50周年を迎える。震災の津波で当時の会員1人が犠牲になり、半数以上が自宅を失った。虎頭10体など用具類も流されたが、翌12年5月には、がれきの中から見つけ修復した頭3体を携え、町内の犠牲者の自宅跡を回って慰霊の舞をささげた。以来、各方面からの支援で失った用具などをそろえ、毎年春の同神社例大祭では、町内の家々を訪ね、舞を披露してきた。

 

境内で舞を奉納した「箱崎虎舞保存会」のメンバー

境内で舞を奉納した「箱崎虎舞保存会」のメンバー

 

 震災から10年となる今年は新しい防潮堤が完成し、自宅再建もほぼ終了。同虎舞50周年と合わせ盛大な祭りを思い描いていたが、昨年同様、門打ちは中止を余儀なくされた。金野会長(36)は「本来なら、みんなで喜びを分かち合いたいところだが、この状況なので何ともしようがない。来年の祭りに向け、この1年は準備期間とし、みんなの意見を聞きながらいろいろと模索していきたい」と話し、事態の改善を願った。

 

50周年を迎えた箱崎虎舞。次世代への継承を誓う

50周年を迎えた箱崎虎舞。次世代への継承を誓う

 

 同神社氏子総代の浦島恵さん(83)は「虎舞も来て盛り上げてくれた。ありがたい。神社や祭りを末永く継承していくために若い人たちに入ってもらい、歴史をつないでいけたら」と望んだ。

約1時間半の清掃活動に取り組んだ参加者。今夏の海開きに期待!!

“withコロナ”時代の遊び方の可能性を広げる「根浜あおぞらパーク」今年度も開設

再生された根浜海岸の砂浜でごみを拾い集める子ども

再生された根浜海岸の砂浜でごみを拾い集める子ども

 

 コロナ禍でストレスをためがちな子どもたちに安全安心な遊び場を提供する「根浜あおぞらパーク」(同実行委主催)が本年度も開設される。釜石市鵜住居町の観光施設・根浜シーサイドを拠点に、5月から毎週末、天然芝の広場(多目的グラウンド)開放や各種体験イベントを行う予定。昨年から積み上げてきた感染症対策を徹底し、“withコロナ”時代の遊び方の可能性を広げる。

 

 同事業は子どもの育成、自然、観光などの分野に関わる民間の7法人・団体が実行委を組織し、昨年5月から開始。11月まで計37回実施し、510組(延べ1423人)の家族が利用した。グラウンドではボール遊びやたこ揚げ、鬼ごっこなど好きな遊びを自由に楽しんでもらい、季節ごとにさまざまな体験メニューも用意。料理教室、海遊び、薪割り、火おこし、ビオガーデン収穫など生きる力を育む活動を取り入れた。

 

 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、本年度も継続開催を決定。初回の25日は、4月から立ち入り禁止が解除された根浜海岸の砂浜で清掃活動を実施。親子連れを中心に約70人が参加した。東日本大震災の津波被害を受けた同海岸は、総延長450メートルの砂浜再生工事が完了したばかり。今年7月には震災後初の海開きも計画されており、子どもたちが環境保護意識を高める機会にもなった。

 

ごみがたまりやすい防潮堤の根元付近からはさまざまなごみが回収された

ごみがたまりやすい防潮堤の根元付近からはさまざまなごみが回収された

 

 熊谷咲乃さん(甲子小3年)は初めて同砂浜に足を踏み入れた。「大きいのから小さいのまで、いっぱいごみがある。汚れていると海の生き物も死んでしまうかもしれない。できるだけごみを拾いたい」と熱心に作業。昨年、同パークに何度か足を運んだ松田翔希君(甲子小5年)は「やさしいスタッフと一緒に遊んだりするのが楽しかった。今年は海に入って遊びたい」と望んだ。

 

砂浜には波で打ち寄せられた木の枝なども・・・

砂浜には波で打ち寄せられた木の枝なども・・・

 

 実行委の伊藤聡代表(三陸ひとつなぎ自然学校代表理事)は昨年を振り返り、「ニーズはあった。今は子どもだけの力で自然と触れ合って遊ぶことができにくい時代。まずはイベント的な形でそういう時間をつくっていければ。これはコロナ抜きでも求められている部分だと思う」と実感を込める。本年度も11月まで開催したい意向で、根浜地区以外に出向いて行う出張型も試験的に開催し、ニーズなどを探っていく予定。

 

約1時間半の清掃活動に取り組んだ参加者。今夏の海開きに期待!!

約1時間半の清掃活動に取り組んだ参加者。今夏の海開きに期待!!

 

 同パークは毎週土曜日か日曜日、午前10時から午後3時まで開設。小学生以下が対象(未就学児は保護者同伴)。感染拡大防止のため、県内在住者に限定する。参加費無料(料理教室や海での体験活動などは有料)。大型連休期間中は5月4、5日も開設し、1日はハマナスの種まき、4日はスポーツ雪合戦も行う予定。

 

 問い合わせは三陸ひとつなぎ自然学校(電話/FAX 0193-55-4630、メール hitotsunagi.main@gmail.com )へ。

大型犬、小型犬エリアの仕切りを挟んで交流を楽しむ飼い主ら

海が望める高台に広々ドッグラン 釜石・ホテルシーガリアマリン「シーガルパーク」、多様なつながりを広げる場に

大型犬、小型犬エリアの仕切りを挟んで交流を楽しむ飼い主ら

大型犬、小型犬エリアの仕切りを挟んで交流を楽しむ飼い主ら

 

 釜石市平田のホテルシーガリアマリン(倉田昌史社長)は、敷地内にドッグラン施設「シーガルパーク」を整備、24日にオープンさせた。広さは沿岸最大級の約2000平方メートル。高台から太平洋が望め、開放感もあり、立地は抜群だ。犬たちはうれしそうに駆け回り、見守る飼い主たちにも笑顔が浮かぶ。同ホテルでは昨年から犬などと一緒に宿泊できるプランやペットホテル事業も開始。愛犬家や地域住民に新たな憩いの場を提供している。

 

ホテルシーガリアマリンが整備した沿岸最大級のドッグラン施設

ホテルシーガリアマリンが整備した沿岸最大級のドッグラン施設

 

 ドッグランは、ホテルの駐車場だった場所にお目見え。小型犬専用や貸し切りエリア、犬を洗うためのドッグバス(有料)がある。屋根付きの開放的なテラスや足湯など、飼い主らがゆったり過ごせるような施設も設置。隣接する新光建設(倉田信海社長)が整備した。

 

犬を洗うためのドッグバスは室内、屋外の2つを用意している

犬を洗うためのドッグバスは室内、屋外の2つを用意している

 

 オープン初日、愛犬2匹と訪れた平田の高清水由紀さん(46)は「リードを外し、フリーで遊べるのがいい。伸び伸びして、ストレス発散になる。いろんなワンちゃん、人とも交流できる楽しさがある。これからも利用したい」と喜んだ。

 

犬たちは元気に駆け回り、飼い主たちはスマホでパチリ

犬たちは元気に駆け回り、飼い主たちはスマホでパチリ

 

 同ホテルでは、昨年7月に犬や猫などと同室に宿泊できるプランの提供を始めた。家族の一員として犬などペットを飼う人も増えており、飼い主らの「旅行も一緒に楽しみたい」といった思いをくみ取り企画。口コミで広がり、リピータも多くなるなど、「ニーズはある」と手応えを得、現在では客室全30室のうち、11室をペット用に改装した。同12月にはペットホテル事業を開始。さらに、「ペットとの宿泊をより楽しいものに」「地域のワンちゃんも人も遊べる施設を」と、土地を有効活用したドッグランの整備を決めた。

 

遊具や腰掛け用の石があり、遊んだり、休んだり、思い思いに過ごすことができる

遊具や腰掛け用の石があり、遊んだり、休んだり、思い思いに過ごすことができる

 

 同ホテル役員でドッグラン施設責任者の倉田朝海(あさみ)さん(42)は「人も動物も楽しく過ごせる、癒やしの場になれば。いろんな人とつながりを広げる場として気軽に立ち寄ってもらえたら」と期待。愛犬飼育管理士など多様な資格を持ち、犬たちを安全に遊ばせたり、安心して預けられる環境づくりに配慮している。また、公認動物看護士も配置する。

 

ゆったりとした時間を過ごしてもらおうと設けた、海が望める足湯

ゆったりとした時間を過ごしてもらおうと設けた、海が望める足湯

 

 ドッグランは、夏季(4~10月)が午前9時~午後5時、冬季(11~3月)は午後4時半まで利用できる。利用料は1日券のビジターが1匹600円、2匹目から500円。年会費1000円のメンバーになると1匹500円、2匹目から400円で、10回以上来場する人に、お得となる仕組みだ。貸し切りエリアは1時間1000円。問い合わせは同ホテル(0193・26・5111)へ。

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

地域をきれいに 釜石市内で2つのライオンズクラブ「地球デー」奉仕活動

 

 4月22日は「国際地球デー(アースデイ)」。地球の環境について一人ひとりが考える日とされる。これにちなんだ清掃奉仕活動を釜石市内の2つのライオンズクラブ(LC)が展開。新型コロナウイルス感染症の影響もあり開催を迷ったというが、感染対策をし、「やれる人ができることをやろう」と草取りやごみ拾いに励んだ。

 

大渡橋公園周辺の環境整備 釜石LC

 

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

 

 釜石LC(奥山裕子会長、会員38人)は20日、大渡町の大渡橋公園周辺で清掃活動を行った。会員約10人が枯れ枝を拾い集めたり、花壇などの草取りをした。

 

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

 

 同クラブでは50年以上前から市内の環境緑化、美化活動を継続。毎年、アースデーには植樹などに取り組んでいる。例年、釜石商工生でつくる釜石レオクラブも活動に協力するが、今回はコロナ禍で参加を控えた。

 

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

 

 只野義則前会長は「3密を避けるといったルールを守りながら、やれることをやる。コロナ禍だが、たまに外に出て日光浴、おしゃべりを楽しむ機会として奉仕活動に取り組み、コミュニケーションを図ることも大事だ」と強調した。

 

駒木町河川敷で清掃活動 釜石リアスLC

 

釜石リアスLC会員は駒木町や千鳥町の河川敷でごみ拾いを行った

釜石リアスLC会員は駒木町や千鳥町の河川敷でごみ拾いを行った

 

 釜石リアスLC(永澤光雄会長、会員39人)は24日、駒木~千鳥町の甲子川河川敷で活動。会員ら22人が参加し、空き缶やビニールの包装紙など、ごみを拾い集めた。

 

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

 

 長年、市内各所で環境美化活動を続ける同クラブは、毎年4月のアースデーには大町・青葉通り周辺の植栽などに取り組んできた。今年は、県内LCの代表者らが沿岸部の鉄道旅を楽しむ催しに合わせ、活動を計画。清掃の合間に河川敷で大漁旗を振り、列車の見送りもした。

 

大渡橋のたもとにある公園で清掃活動に取り組む釜石LCの会員

 

 永澤会長は「きれいな環境でおもてなししたい。取り組みを見てもらうことで、環境を守る取り組みに関心を持ってもらう機会にもなる」と期待した。

鈴木弘文会長(右)の解説に聞き入る参加者

「津波に耐えた樹木の観察会」~市内4地点を巡り、大津波に耐えた環境特性を学ぶ

鈴木弘文会長(右)の解説に聞き入る参加者

鈴木弘文会長(右)の解説に聞き入る参加者

 

 東日本大震災の津波に襲われながらも流されずに残った樹木の観察会が11日、釜石市内の大槌湾沿岸域で行われた。市内外から13人が参加。企画した「釜石植物の会」の鈴木弘文会長(75)の案内で4つのポイントを巡った。「なぜ大津波の威力に耐えられたのか」その環境特性を学び、自然と人間の暮らしとの関わりにも目を向けた。

 

 最初に訪れたのは、震災前、鵜住居川河口部に面していた片岸町の岩場。津波で河口は失われ、周辺の光景は一変したが、岩を抱えるように根を張るマツやケヤキは波の衝撃に耐え抜き、今も生命力をみなぎらせる。樹齢100年以上とみられるケヤキは、海岸側から見上げると根元の形状がよく分かり、見事な枝ぶりとともに参加者を驚かせた。

 

岩を抱えるように根を張るケヤキ=片岸町=

岩を抱えるように根を張るケヤキ=片岸町=

 

 鵜住居町の根浜海岸には、防潮堤の背後に立ち並ぶクロマツの林が残る。鈴木会長はマツに交じって生えるケヤキについて触れ、「地中深く根を張る広葉樹(ケヤキなど)が地盤を強くし、横に根を伸ばす針葉樹(マツなど)の生育環境を助けている。こういう環境が津波から松林を守ることにつながった」とし、複数の樹木の共生関係で自然が成り立っていることを教えた。

 

 箱崎町の漁港に面する高台の箱崎神社では、津波で境内斜面に生えていた一部の木が倒れ、震災後伐採されたが、社周辺のヤブツバキやタブノキなどは残り、この日は青々と葉が生い茂る姿を確認できた。津波は社の床上1㍍まで達したという。

 

 最後は、箱崎白浜地区まで足を伸ばし、復興事業で整備された新しい防潮堤周辺を見て回った。堤防内側には地域のシンボル的存在だったケヤキの巨木3本があり、津波にも耐えて生き残ったが、防潮堤工事のため2本が伐採された。残る1本は幹周り約4・4メートル、樹高は14・5メートルの防潮堤を優に超える高さ。参加者は2本の切り株も観察し、3本が立ち並ぶ姿に想像をめぐらせた。

 

箱崎白浜の防潮堤内側にそびえ立つケヤキの巨木

箱崎白浜の防潮堤内側にそびえ立つケヤキの巨木

 

 友人3人で参加した小佐野町の小林祐介さん(36)は「岩を巻き込んで育つなど木の根の力は強い。津波にも耐え、たくましさとともにしなやかさを感じる」と目を奪われた。自然と人間の関係にも言及。「自然を生かしながら人の暮らしも守る。難しいとは思うが、未来のためには必要」と実感を込めた。

 

 鈴木会長は「200年後のことを考えれば、樹木がしっかり根を張った大地はコンクリートに勝る。環境破壊によって人間が危険にさらされるようなことはあってはならない」と植物保護への関心の高まりを期待する。