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3年ぶり「釜石潮騒ウオーク」に121人 創立20年の釜石協会「息の長い活動を」

中心市街地に向かう「鉄と魚とラグビーのまち釜石潮騒ウオーク」の参加者=大渡橋

中心市街地に向かう「鉄と魚とラグビーのまち釜石潮騒ウオーク」の参加者=大渡橋

 
 岩手県ウオーキング協会(佐藤良介会長)主催の「第13回鉄と魚とラグビーのまち釜石潮騒ウオーク」は22日、釜石市東部地区を巡るコースで行われた。同協会が県内13コースで展開する「岩手路ウオークリーグ」の一環。新型コロナウイルス感染症の影響で中止が続いていたため、3年ぶりの開催となった。県内各地の協会員と一般参加者121人が集い、紅葉が始まった市内の景色を眺めながら元気に歩みを進めた。
 
 同大会は毎年秋に行われる。今回は発着点となる鈴子広場のリニューアル(本年4月)後、初めての開催。昨年、創立20周年を迎えた釜石市ウオーキング協会(桝井昇会長、会員54人)の節目を祝う記念大会として位置づけられた。出発式で県協会の佐藤会長は、ウオーキングの普及・発展に尽力してきた釜石協会の活動をたたえ、感謝の気持ちを表した。
 
 準備運動で体をほぐし、午前9時半に10キロ、5キロの各コースに分かれ、参加者がスタート。両コースとも大渡橋を渡り、最初の休憩地点・魚河岸テラスを目指して目抜き通りを進んだ。休憩後は、津波対策と市民の憩いの場を兼ねた盛り土避難路「グリーンベルト」へ向かった。2020年春に完成した歩道で、初めて大会コースに設定した。
 
午前9時半、5キロと10キロのグループに分かれ鈴子広場をスタート

午前9時半、5キロと10キロのグループに分かれ鈴子広場をスタート

 
震災から復興したまちの様子を見ながら歩みを進める。背後の建物は復興住宅=大町青葉通り

震災から復興したまちの様子を見ながら歩みを進める。背後の建物は復興住宅=大町青葉通り

 
港を一望できるグリーンベルトは普段から市民の散歩コースに。斜面には植樹された桜が育つ

港を一望できるグリーンベルトは普段から市民の散歩コースに。斜面には植樹された桜が育つ

 
 5キロコースは、港町のイオンタウン釜石前を通り、千年橋を渡って鈴子のゴールへ向かった。10キロコースは次の休憩地点・鉄の歴史館(大平町)を目指し、長い上り坂に挑んだ。釜石湾の美しい景色を横目に高台の同館へ。一息入れた後、湾を一望できる展望台“港の見える丘”に上った。帰りはカーブが連続する女坂(嬉石町)を下り、甲子川沿いの国道を通ってゴールした。
 
鉄の歴史館近くの展望台に向かう10キロコースの参加者。頂上まであと一息

鉄の歴史館近くの展望台に向かう10キロコースの参加者。頂上まであと一息

 
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待っていたのは釜石湾の絶景!思い出をスマホカメラに収めた

 
 花巻協会の橋本純子さん(63)は10キロに参加。「これだけの人数が集まる大会は久しぶり。コロナ下ではあるが外なので、あまり臆することなく歩いている。歩いて免疫力をつけることも大事」と3年ぶりの釜石路を満喫。東日本大震災後の同市にも思いを寄せ、「来るたびに街並みの変化を感じさせてもらう。来年で(発災から)12年になるが、コロナもあり復興は長い道のり。私たちも食事や買い物で応援を続けたい」と願った。
 
5キロコースの参加者も元気な足取りで進む

5キロコースの参加者も元気な足取りで進む

 
まだまだ余裕の表情!仲間との久しぶりのウオーキングを楽しむ

まだまだ余裕の表情!仲間との久しぶりのウオーキングを楽しむ

 
 釜石協会の小澤勲さん(79、栗林町)は「いつもは10キロだが、今回は知り合いと一緒に5キロで参加した。天気も良くて最高だね」と爽やかな表情。普段は趣味のアユ釣りの時期を除き、ほぼ毎日5~6キロ歩くといい、「習慣づけていないとだめ。歩くと体の調子も全然違う。家にこもってばかりでは老化に拍車がかかる」と気持ちを奮い立たせる。
 
 震災前まで釜石協会員だった菊池みさ子さん(84)は、市広報で参加者募集の告知を見て12年ぶりに参加。「思い切って申し込んで良かった。みんなに会えてうれしい」と声を弾ませた。震災で嬉石町の自宅が津波に襲われ、避難所、仮設住宅生活を経て只越町の復興住宅に入居した。「買い物に出かける時はできるだけ歩くようにしている。今日は力をもらった。これからまた頑張って暮らしていきたい」と菊池さん。
 
昨年、創立20周年を迎えた釜石市ウオーキング協会の会員。末永い活動を誓う

昨年、創立20周年を迎えた釜石市ウオーキング協会の会員。末永い活動を誓う

 
 釜石協会は2001年創立。毎月の例会ウオーキング、主催大会の運営、県協会行事への参加など精力的に活動を続けてきた。2代目の桝井会長(81)は「20年続いたのは、中心メンバーが会員を引っ張ってきてくれたおかげ」と感謝。釜石の大会には例年、多くの県内の仲間が集う。「他地域の大会にも積極的に出向き、交流を重ねてきた成果の表れ。今日もみんな知っている人ばかりで、涙がこぼれた」。会員の平均年齢は78歳。高齢化は進むが、「人とのつながりを大事にしながら、若い世代に引き継いでいきたい」と今後を見据える。
 
 同協会はコロナで1年延期していた20周年記念式典を11月13日に市内のホテルで開催する予定。

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60歳以上も生き生き就労 釜石市シルバー人材センター 奉仕活動で事業をアピール

清掃活動を行った釜石市シルバー人材センターの会員、職員ら=20日

清掃活動を行った釜石市シルバー人材センターの会員、職員ら=20日

 
 公益社団法人釜石市シルバー人材センター(前川公二理事長)は20日、港町のイオンタウン釜石周辺の歩道で清掃奉仕活動を行った。全国シルバー人材センター事業協会が定める10月の普及啓発促進月間にちなんだ活動。登録会員と職員約50人が参加し、縁石沿いや店舗前の植え込みに生える雑草を取り除いた。そろいの帽子とベスト姿で作業し、買い物客や道行く市民らにシルバーパワーをアピールした。
 
 活動は同センターの存在を広く知ってもらい、就労する会員や受託する仕事を増やすのが狙い。例年、中心市街地でごみ拾いなどの清掃活動を行っているが、今年は除草をメインにした。活動場所はイオン釜石の南側駐車場と店舗建物の間を走る市道沿い。会員らは作業を分担しながら、夏の間に伸びた雑草を鎌などを使って刈り、袋に詰めて回収した。来店や車両通行で人目につきやすい一帯は、約1時間半の作業ですっきりとした景観を取り戻した。
 
イオンタウン釜石前の道路沿いで行った除草作業

イオンタウン釜石前の道路沿いで行った除草作業

 
縁石周辺に生えた草を取り除き回収した

縁石周辺に生えた草を取り除き回収した

 
 同センターは60歳以上の人を対象に働く場を提供する。登録会員はセンターが自治体や企業、一般家庭などから受けた仕事を請け負う。派遣労働者としての就業も可能。仕事は草取り・刈り、植木のせん定、襖・障子張り、家事援助、施設管理、清掃、筆耕など多岐にわたる。
 
 会員の佐々木安美さん(69)は「社会とのつながりがほしい。頭の活性化にもなれば」と今年4月に入会。市内のコミュニティー施設で清掃業務に従事する。家族の介護でしばらく外での仕事から離れており、久しぶりの社会復帰。「生きがいを感じる。1日3時間と無理のない範囲でできるのもいい。やる気があれば年齢にかかわらず、いつからでも始められる」と就業の喜びを語る。
 
店舗前の植え込みの中の雑草も取り除いた

店舗前の植え込みの中の雑草も取り除いた

 
青空の下、奉仕活動に汗を流す会員ら

青空の下、奉仕活動に汗を流す会員ら

 
縁石周辺にたまった土も取り、見違えるほどきれいな環境に

縁石周辺にたまった土も取り、見違えるほどきれいな環境に

 
 同センターの登録会員数は332人(男266/女66、20日現在)。2000年代中ごろのピーク時には約580人が登録していたが、定年延長の広がりや東日本大震災後の人口減などで減少傾向が続く。前川英之事務局長は「高齢化の進展、定年延長で入会年齢が上がっており、管理的な仕事を求める人が増えている。肉体労働だけではなく幅広い業務を受けられるよう会員の増強、契約先の開拓を図り、双方の利益になる事業運営を目指していきたい」と話した。同センターの今年4~8月の受託額は約6300万円。前年同比5%増となっている。
 
 センターでは毎月第4木曜日午前10時から、浜町の事務所で入会説明会を開催。入会についての問い合わせや相談は随時、受け付けている。詳しくは同センター(電話0193・22・2182)へ。

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防災意識の地域格差を埋めたい! 釜石高生有志「クロスロード」作成 災害時に迫られる選択を追体験

「釜石版クロスロード」を作成した釜石高生

「釜石版クロスロード」を作成した釜石高生

  
 災害時にどのような行動を取るべきかをいくつかの選択肢から選ぶ防災ゲーム「クロスロード」。釜石高の生徒有志で結成する防災・震災伝承グループ「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」のメンバー4人がこのほど、釜石版を作成した。「イオンタウン釜石で買い物中に大地震が起こったら、あなたならイオン内で垂直避難する?より高台の避難場所の薬師公園に逃げる?」。東日本大震災時に釜石市民が置かれた状況や実際の避難行動、実在する場所を盛り込んで選択を迫る。18日、三陸探究実習で釜石市を訪れた盛岡三高1年生40人に体験してもらった。
  
 体験会は鵜住居町の鵜住居公民館で開催。盛岡三高生は5、6人のグループに分かれ、釜石高生の進行に従ってクロスロードに挑んだ。用意された問いは、「避難しないと言い張る祖父母を置いて逃げるか、説得するか、一緒に逃げるか」「車いすの人を自分一人で助けに行ったが、15分たってしまった。諦めて逃げるか、ほかの案を考えるか」「ペットを連れて避難所に入るか」など六つ。「Yes(はい)」「No(いいえ)」の2択、あるいは想定される行動などの3択から「自分ならどうするか」を考えた。
  
クロスロードに挑戦する盛岡三高の生徒。いざという時の判断を考えた

クロスロードに挑戦する盛岡三高の生徒。いざという時の判断を考えた

  
 「海で遊んでいると大地震が発生。『これほど大きな揺れでは避難先の宝来館も危険』と言われ、宝来館の裏山まで逃げた。このことを知らない多くの人が宝来館に集まっている。波が見えるほど迫っていることを知らせに行くか」との問題は、「Yes」「No」で判断。「たくさんの命を助けられる」「走れば間に合う」という理由で「Yes」を選ぶ生徒もいれば、「叫べばいい。戻ってはいけない」と「No」を強調する声もあった。どの問題にも正解はなく、ほかの人の意見を聞きながら多様な視点を共有した。
  
選んだ答えとその理由を発表する盛岡三高生

選んだ答えとその理由を発表する盛岡三高生

  
 命を左右する選択が続き、盛岡三高の奥玉悠花さんは「判断が難しい。もっとたくさんの選択肢があると感じたが、沿岸で暮らしたことがなく、その時にならないと分からないことが多い。沿岸で暮らす人の声をもっと聞いてみたら、よりよい選択ができ、考えが深まる。自分の地域の災害に当てはめて考えてみるのもいい」とうなずいた。
  
ほかのグループの活動を見て回り、多様な考えに触れた

ほかのグループの活動を見て回り、多様な考えに触れた

  
 釜石版は、出身中学校によって防災意識の差があることに着目し、その差を埋めようと作成された。発案者は、震災時に津波から避難した経験のある中居林優心(こころ)さん(2年)。1年生の探究活動で、津波に関する防災意識や避難訓練参加の有無などを同級生らから聞き取ったところ、市内の内陸部と沿岸部の学校では格差があることを発見した。同じまちに暮らす全員が同じレベルの防災意識を持ってほしい―。津波からの避難を経験した小笠原桜さんや佐々木太一君、大瀧沙來(さら)さん(ともに2年)とチームを組んで、実在する場所での実体験を交えた設問を考えた。
 
「防災意識が頭の中に長く残るように」。発案者の中居林さん(画面左上)は期待する 

「防災意識が頭の中に長く残るように」。発案者の中居林さん(画面左上)は期待する

  
 盛岡三高生が真剣に取り組む姿に、「想像以上にちゃんと考え、話し合ってくれた。自分の選択とは異なる人の意見を聞くことができて新鮮だった」と4人。「その人」の考えに共感も反対もできる時間、互いの意見が見える機会に手応えを感じ、「市内の小中学校でも活用できたら」と思いを巡らせる。中居林さんは「防災の意識が少しでも長く頭の中に残っていれば。自分の命を守るのは自分しかいない」と言葉に力を込めた。

 

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「釜石ラーメン物語」完成披露上映会

「釜石ラーメン物語」完成披露上映会
 
釜石市内で撮影が行われた「釜石ラーメン物語」。来春の全国公開を前に完成披露上映会を釜石市民ホールTETTOで行います。当日は上映終了後に主演の井桁弘恵さんをはじめ利重剛さん、佐々木琉さん、今関あきよし監督らによるトークショーも開催されます。
 
チラシ表面(385KB/JPG)
チラシ裏面(472KB/JPG)

日時

2022年12月3日(土)
開場13:00 開演14:00

会場

釜石市民ホールTETTO

チケット

前売り・当日共通:全席自由
一般1,000円 小中高生500円
 
【販売場所】
11月3日(木)販売開始
釜石市民ホールTETTO、釜石観光総合案内所、カワトク、イープラス
11月11日(金)販売開始
イオンタウン釜石イオンスーパーセンター

チケット購入方法

釜石市民ホールTETTO、イオンタウン釜石、釜石観光総合案内所、カワトク、e+(イープラス)

お問い合せ

釜石観光総合案内所 TEL:0193-22-5835

主催

釜石市、釜石ラーメン物語プロモーション実行委員会、「釜石ラーメン物語」製作委員会、(有)寿々福

かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石

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金融機関の強盗事件想定 釜石郵便局で模擬訓練 関係者も見学し対応学ぶ

釜石郵便局で行われた強盗対応模擬訓練=18日

釜石郵便局で行われた強盗対応模擬訓練=18日

 
 釜石地区金融機関防犯協会(会長:佐藤清文岩手銀行釜石支店長、30機関)は18日、強盗を想定した模擬訓練を釜石市只越町の釜石郵便局(伴幸治局長)で行った。釜石警察署(前川剛署長)の協力を得て実施。参加した窓口営業部の9人は通報、犯人とのやりとり、現場の状況把握など、いざという時の対応の仕方を経験し、課題を確認した。
 
 訓練は同協会会員機関から14人が見学する中で行われた。釜石署員2人が扮(ふん)した強盗が拳銃を持って押し入り、女性客(署員)1人を人質に取って、持ってきたかばんに現金を入れるよう要求。犯人は大声で局員を脅し続けた。窓口の責任者が金庫から出した金を差し出すが、犯人は再度要求。金を奪うと発砲して威嚇し、車で逃走した。
 
 男性局員2人が「強盗だー」と声を上げながら犯人を追いかけ、走り去る逃走車両にカラーボール(訓練用)を投げつけた。局内ではけがをした人質の客を保護し応急手当て。犯人が行き来した場所をテープで仕切り、現場保存(証拠保全)に努めた。通報で署員が駆けつけるまでの間、犯人の体格、服装、凶器などを確認し合い情報を集約した。到着した署員は犯人の特徴や逃走手段を聞き取り、現場の状況とともに本署に無線連絡。防犯カメラ映像に映る犯人の特徴などを撮影し伝送した。
 
犯人が脅し続ける中、責任者は現金の入ったかばんを差し出す(左下写真)

犯人が脅し続ける中、責任者は現金の入ったかばんを差し出す(左下写真) 

 
カラーボールを手に逃走した犯人を追う男性局員

カラーボールを手に逃走した犯人を追う男性局員

 
テープを張って現場保存。犯人の足跡や指紋検出につながる

テープを張って現場保存。犯人の足跡や指紋検出につながる

 
 訓練後、釜石署生活安全課の小田島徹課長は「犯人逃走後にやるべきことを責任者が明確に指示できるといい。犯人の迅速手配につなげるため、防犯カメラ映像の再生に日ごろから慣れておくことも大切」と助言。犯人役の署員からは「追跡する際は犯人が持っている凶器を考慮し、より安全な方法で。拳銃は発砲の危険があるので、離れた所から犯人の特徴を見るのも一つの手」との話も。110番非常通報装置の普及活動などを行う日本防災通信協会岩手県支部の山田剛支部長は、警察からの逆信電話の対応について説明。犯人とのやりとりについて「1人が交渉役になることで、犯人の目や意識が他の人に向かなくなる」とした。
 
記憶した犯人の特徴を出し合い、情報をまとめる

記憶した犯人の特徴を出し合い、情報をまとめる

 
現場に到着した署員に、人質になった客のけがの状況を伝える

現場に到着した署員に、人質になった客のけがの状況を伝える

 
警察の聞き取りに応じる窓口業務の責任者(右)

警察の聞き取りに応じる窓口業務の責任者(右)

 
 初めて訓練に臨んだ入社1年目の新屋遥香さん(21)は「犯人の特徴を見る役割だったが、怖くてなかなか目を向けられなかった。訓練で実際の場面を少しイメージできた。落ち着いて見ることを心がけ、少しでも記憶に残るようにしたい」。窓口営業部の佐々木健部長(53)は、責任者として名乗り出て犯人役と対峙(たいじ)した。「ある程度、自分の中で想定して臨んだが、半分出せたかどうか」。実際の場面での対応の難しさを実感し、「これがスタート。訓練で良かった点、悪かった点を再度洗い出し、防犯体制強化に努めていきたい」と気を引き締めた。
 
訓練後、釜石署員から改善点などのアドバイスがあった

訓練後、釜石署員から改善点などのアドバイスがあった

 
 同協会では地区内の金融機関での強盗訓練を毎年実施。新型コロナウイルス感染症の影響で2年間は実施を見送ったが、本年から再開した。

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脱炭素社会実現へ連携 釜石市、ゼロボード(東京都)、岩手銀行が基本合意

釜石市内における脱炭素社会実現に向けた連携について発表した(右から)岩手銀行の佐藤求専務、野田武則市長、ゼロボードの坂本洋一本部長

釜石市内における脱炭素社会実現に向けた連携について発表した(右から)岩手銀行の佐藤求専務、野田武則市長、ゼロボードの坂本洋一本部長

 
 釜石市は脱炭素社会実現に向け、温室効果ガス(GHG)排出量算定・可視化クラウドサービスを提供するゼロボード(渡慶次道隆代表取締役、東京都)、岩手銀行(岩山徹代表取締役頭取)と連携し各種取り組みを進めることを17日、発表した。同市の公共施設にサービスを導入し、GHG排出量を測定。計画を立て削減に取り組むとともに、市内企業への普及啓発を図っていく方針。両社と本県自治体との同様の連携は6例目となる。
 
 同市は昨年10月、2050年までにカーボンニュートラル(GHG排出量実質ゼロ)実現を目指すことを表明。本年1月、ゼロカーボンシティ推進室を立ち上げた。全市的な取り組みへの第一歩として、同市が所管する公共施設のGHG排出量を把握し、実効性のある削減策につなげる事業に着手する。排出量の測定にはゼロボードが開発、提供するシステムを利用。約350施設に順次導入し、測定データを基に23年度内に削減計画を策定。24年度から計画に基づく取り組みを開始したい考え。
 
 岩手銀行は6月から脱炭素経営に取り組む企業向けの融資を開始した。金利優遇などで支援するほか、事業者とゼロボードをつなぐ役割も果たす。ゼロボードはシステム利用の指導、データベース管理、削減に関するアドバイスなどを担う。
 
基本合意書締結にかかる発表会=17日、市役所

基本合意書締結にかかる発表会=17日、市役所

 
 3者は14日に基本合意書を締結。17日、市役所で経緯や連携内容などについて報道陣に発表した。野田武則市長は「これらの取り組みが市内に広く展開され、2050年までのカーボンニュートラル実現が加速することを期待する」、ゼロボードの坂本洋一ビジネス本部長は「環境配慮が深く根付く地域社会の達成に貢献したい」、岩手銀行の佐藤求取締役専務執行役員は「締結を機に地域の脱炭素支援に一層尽力していく」と思いを述べた。
 
 県は毎年、各自治体を対象にエネルギー使用量現況調査を実施。同市ではこれまでエクセル表でデータを取りまとめてきたが、集計などさまざまな業務の手間、表の見づらさがあった。導入するクラウドを使ったサービスは作業効率の向上、負担軽減、公表しやすさなどのメリットがある。市の担当者は「市役所が率先して見える化の取り組みを進めることで、企業を含め市全体の関心を高めていきたい」と話す。

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宇宙を旅した復興横断幕 いのちをつなぐ未来館(釜石・鵜住居町)で展示公開

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いのちをつなぐ未来館で展示中の「東北復興宇宙ミッション2021」横断幕

  
 東日本大震災発生から10年の節目に被災地の復興を発信する「東北復興宇宙ミッション2021」で、国際宇宙ステーション(ISS)から帰還した横断幕が、釜石市鵜住居町の「いのちをつなぐ未来館」で展示公開されている。同館を指定管理する「かまいしDMC」の社員有志でつくる天文部が市内各所で撮った星空の写真も紹介。「宇宙を身近に感じながら震災を考え、知るきっかけに」と期待する。11月4日までを予定する。
 
 宇宙ミッションは震災の記憶と教訓、復興支援への感謝を伝えるメッセージや写真、植物の種などを宇宙に送り、被災地の現状を発信するもの。一般財団法人ワンアース(茨城県龍ケ崎市)が企画し、東北被災3県の約50自治体が参加した。
 
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被災自治体が復興の姿や支援への感謝を伝える画像とメッセージを寄せた

 
 横断幕は2021年3月11日にISSで感謝のメッセージを読み上げた野口聡一宇宙飛行士のバックに掲示されていたもの。福島県川俣町特産の川俣シルクで制作され、ミッションに参画した各自治体が復興への思いなどを画像とともに記している。縦1・2メートル、横7メートル。同年2月20日にロケットで打ち上げられ、4カ月余り宇宙を〝旅〟し、7月10日に地球に帰還した。参加した各自治体で巡回展示されている。
 
 釜石が発信した画像は、市内小中学生が中心となって世界中に感謝を伝える活動「#Thank You From KAMAISHI 」を紹介。2019年に地元で開催されたラグビーワールドカップ(W杯)を盛り上げるための準備や試合会場での応援の様子、復活した三陸鉄道などを散りばめている。この横断幕のほか、市の花ハマユリの種もISSに〝滞在〟し、無事帰還した。
 
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釜石の子どもたちの笑顔で感謝を伝える。「ありがとう」

 
 同館職員の佐々学さん(43)は「宇宙を旅した特別な旗を見に来てほしい。震災を知らない子どもたちが増えているので、次世代への伝承にもつながれば」と期待する。
 
 天文部の活動で、市内の星空を収めた写真約20点も掲示。昨年の冬から今年の夏にかけて世界遺産・橋野鉄鉱山、根浜海岸などで見られたオリオン座や「天の川」を写した。「星」をテーマに、三陸ジオパークの箱崎半島を紹介するパンフレットも作成、同館で配布する。「釜石は星がきれい。そんな星空を楽しむことができる素晴らしい環境がある。宇宙を身近に感じることで地元の魅力を知ってほしい」と佐々さん。きらめく夜空を楽しみ続けるため環境を守っていこうと思いを強めている。
  
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宇宙ミッションのメッセージ集と星空ガイドブックを紹介する佐々さん

 
 

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釜石の秋味といえば? 甲子柿!出荷始まる 豊作傾向で色・形・味バランスよし

釜石の秋を象徴する甲子柿。目揃会で生産者らが出来を確かめた

釜石の秋を象徴する甲子柿。目揃会で生産者らが出来を確かめた

  
 釜石市の秋の味覚「甲子柿」の今季出荷が始まった。20日、甲子柿の里生産組合(佐々木裕一組合長、21人・5団体)は組合員が品質を確認する「目揃(めぞろえ)会」と、消費者目線で出来栄えを評価する審査会を開催。今年は病害や天候の影響が少なく豊作傾向で、生産者らは収穫・出荷作業と忙しい日々が続く。「色や形、つや、食味のバランスがいい」とのお墨付きをもらい、伝統の味を全国に届けようと一層作業に熱を込める。
  
 甲子柿は、渋柿の一種の小枝柿を「柿室(かきむろ)」と呼ばれる暗室に入れ1週間ほどいぶし、渋を抜く地域伝統の製法で作られる。完熟トマトのような色味とぷるんとした食感、凝縮された甘味が特長。近年は豊富な栄養素も注目され、2021年には国の2つの制度(地理的表示[GI]保護制度、機能性表示食品)で特性が認められた。
  
 目揃会は甲子町の洞関コミュニティ消防センターで開かれた。関係者ら約20人が参加。生産者8人が化粧箱に詰めた柿を持ち寄り、色つやや大きさなど仕上がりを確認した。今年は夏場に雨量が多く、気温も高めだったが、台風による被害がなく、順調に成育。落葉病など病害の影響も少なかったが、最近ちらほらと葉などに斑点ができる農家もあり、防除について情報共有した。
  
実を手に取って色つや、重さを確認

実を手に取って色つや、重さを確認

  
豊作に顔をほころばせる生産者ら

豊作に顔をほころばせる生産者ら

  
 同町洞泉地区で10年前から生産に励む菊池永人さん(47)は「実が採りきれないほど。これまでで最高になりそう。糖度が高くて、おいしさも期待できる」と手応えを実感。ブランド化を進める中で、摘果など栽培管理に力を入れる生産者が多いが、「うちはほとんど手入れをせず自然任せ。昔ながらの小ぶりな実で季節の味を届けたい」と意欲を見せる。
  

3年目の審査会 「いぶしの製法」継承を期待

  
出品された甲子柿の見た目を審査する委員

出品された甲子柿の見た目を審査する委員

  
 審査会は大町の市民ホールTETTOで開かれ、9人の組合員が出品した。食や農業に関わる企業や団体の関係者らが委員(12人)となり、消費者目線で▽見た目(色、つや、傷の多少)▽味(甘さ、いぶし風味の有無、脱渋具合)▽食感―を審査。結果、9品全てが地方発送や各種販売会への出荷に値する品質と判断された。
  
柿を食べ比べ、甘さや食感などを確かめた

柿を食べ比べ、甘さや食感などを確かめた

  
 市農政推進協議会長で県食の匠の佐々木かよさん(71)は「味、形、つやがそろっているし、甘くて甲乙つけがたい。優秀で立派なものばかり。釜石の特産品、秋の味を楽しんでもらえる」と高評価。審査委員長の黒田博幸さん(51)=麻生三陸釜石工場総料理長=も「バランスよし」と太鼓判を押し、「いぶすという独自の製法を守り、継承してほしい」と期待した。
  
柿室でいぶす伝統の製法で作られ、真っ赤に色づいた甲子柿

柿室でいぶす伝統の製法で作られ、真っ赤に色づいた甲子柿

  
 この審査会は甲子柿の品質向上と品質統一化に向けた取り組みで、3年目の実施。佐々木組合長(72)は「凶作の昨年に比べると出来が良く、豊作にほっとしている。みなさんの声を糧にさらに頑張っていく」と力をもらった。出荷作業は例年通り11月中旬ごろまで続く見込みで、「気温の寒暖差が大きく、天気予報とのにらみ合いは続く。柿室の温度や湿度管理に気を配り、ハイレベルな品質、収量を確保したい」と気を引き締めた。
  
 市内では道の駅釜石仙人峠(甲子町)や一部スーパーなどで販売中。市外への認知度向上、販路拡大に向け、▽らら・いわて盛岡店対面販売会(10月25日、11月4、5日)▽伊丹空港「空の市」(10月29、30日)▽仙台藤崎百貨店GI産品フェア(11月11、12日)―への参加を予定している。

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楽しく撮影、楽しく展示―フォトライフ写真展 “日常”を独自の視点で捉えた60点

四季折々の自然などを独自の視点で切り取った作品が並ぶ=20日・TETTO

四季折々の自然などを独自の視点で切り取った作品が並ぶ=20日・TETTO

 
 「楽しく撮影、楽しく展示」を合言葉に、写真が好きな人なら誰でも自由に出品できる「フォトライフ写真展」(同実行委員会主催)が23日まで、釜石市大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの開催。同実行委の多田國雄代表(79)は「家族や風景、旅行の記録など、さまざまな作品が並ぶ。社会活動が動き始めたように、やる気になった撮影者たちの視点から日常を感じ、楽しんでほしい」と来場を呼びかける。
 
 作品は6ツ切サイズに統一しているが、展示は気軽な自由参加が基本。市内外の写真愛好者ら15人がこれまでカメラに収めた中からお気に入りの作品2~8点、計56点を出品した。海や山など四季折々の風景、「SL銀河」の雄姿、郷土芸能、旅の思い出、身近にある動植物、家族のスナップ写真…。撮影者が出合い、心動かされた「日常」が並ぶ。
 
何気ない日常の風景を写す作品にじっくり見入る来場者=20日・TETTO

何気ない日常の風景を写す作品にじっくり見入る来場者=20日・TETTO

 
 日常に親しみを―。この写真展は独自に撮影を楽しんでいる写真愛好者らが年に一回、見てもらいたい写真を持ち寄り、展示を通じ交流を深める場となっている。地元の写真家、故浅野幸悦さんが中心になって1997年からスタート。浅野さんの亡き後、遺志を継いだ多田代表らが回を重ねてきた。コロナ禍で2020、21年は自粛。24回目となる今回は会場を変えて気分一新。「ため込んだエネルギーを注ぎ込んだ一枚」を並べる。
 
撮影者のお気に入りの一枚を使った写真展の案内状

撮影者のお気に入りの一枚を使った写真展の案内状

 
 展示会を前に15日、出品者が小川町の市働く婦人の家に集まり、作品のタイトルづくりなどを行った。写真歴が50年を超える小佐野町の市村利幸さん(68)は「光が作り出す景色」を好んで撮影しているといい、今回は釜石大観音と朝日をテーマにした作品など6点を出品。「いい写真はなかなか撮れない。だから続く。満足したら終わり。下手だから、いいんじゃないか」と謙虚さをのぞかせる。
 
展示会に向けた準備に取り組む写真愛好者ら=15日・市働く婦人の家

展示会に向けた準備に取り組む写真愛好者ら=15日・市働く婦人の家

 
 長く続くコツは「批評しないこと」と出品者ら。「好き勝手楽しんでいる人たちが見てもらいたいものを展示。テーマを決めているわけではなく、あれこれ考えず活動できる。束縛がない」と、展示会を通して顔を合わせる機会を楽しんでいる。
 
日常に親しみ、撮影を楽しんでいる出品者たち=15日・市働く婦人の家

日常に親しみ、撮影を楽しんでいる出品者たち=15日・市働く婦人の家

 
展示会場でもカメラを手に「日常」を写す多田代表(左)=20日・TETTO

展示会場でもカメラを手に「日常」を写す多田代表(左)=20日・TETTO

 
 展示する作品は芸術的、商業用写真もあるが、趣味として撮影したもの、家族の記念写真などもある。写真展を開催することで、展示に参加する人が増えることを期待。多田代表は「日常で出合った光景を写すだけ。型にはまらず自由に楽しんでいる様子、年々変化する撮影者の視点から、それぞれの日常を感じてもらえたら」と話す。
 
 写真展は入場無料。開催時間は午前9時~午後6時まで(最終日は午後4時)。
 

親子で楽しむ 音楽のゆうえんち in 釜石

親子で楽しむ 音楽のゆうえんち in 釜石

親子で楽しむ 音楽のゆうえんち in 釜石
 
Meets Art Performance “音楽”
聞いて、踊って、みんなで楽しく!
0歳から入場OKの親子で気軽に楽しめるクラシックコンサート
コンサート前にヴァイオリン体験コーナーも実施します!
 
親子で楽しむ 音楽のゆうえんち in 釜石
 
新型コロナウイルス感染拡大の状況により、座席数を制限する場合があります。
また以下の項目にご協力をお願いいたします。
・ご来場時、および公演中はマスクの着用をお願いいたします。
・自宅出発前に検温と体調チェックを行い、発熱がある場合や体調がすぐれない場合は、来場をお控えください。
・施設入口に設置しているアルコール消毒液で、手指の消毒をお願いします。
・入場前の検温にご協力お願いします。
・こまめな手洗いと咳エチケットの励行をお願いします。
・会場内では、開場中・休憩中含めて、可能な限り会話をお控えいただくようお願いします。
・体調が悪くなった場合は、ご遠慮なくホールスタッフにお申し出ください。
・連絡先(お名前・連絡先電話番号・住所)のご提供にご協力をいただき、万が一感染者が出た場合は保健所等関係機関と共有させていただく事にご了承願います。
 

日時

2022年10月23日(日)14:00〜14:45予定(開場13:15)

会場

釜石市民ホールTETTO ホールA(1階席のみ)

プログラム

となりのトトロ、レット・イット・ゴー、ユーモレスク…ほか
指揮者体験もあるかも?!
曲目は都合により変更となる場合があります。予めご了承ください。
 
◎ヴァイオリン体験コーナー
コンサート前に共通ロビーで開催します。本物のヴァイオリン(子供用の分数ヴァイオリン)に触れてみよう!
【時間】13:15~13:45
【場所】TETTO共通ロビー
*体験希望者が多数の場合は、小さなお子様を優先させていただく場合があります。何卒ご了承ください。

出演

小川 有紀子 Yukiko Ogawa ヴァイオリン
大阪府箕面市出身。4歳よりヴァイオリンを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業。東京藝術大学首席卒業、英国王立音楽院の大学院を首席卒業。第36回全日本学生音楽コンクール西日本大会中学校の部第1位。第58回日本音楽コンクール入選。第1回東京現代音楽祭室内楽コンクール第1位、併せて第1回朝日現代音楽賞を受賞。第7回東京国際音楽コンクール室内楽部門第2位、併せてルフトハンザ賞を受賞。英国王立音楽院の大学院へ留学、英国王立音楽院コンチェルトコンクール第1位、ハイドントリオ賞を受賞、メンデルスゾーン協奏曲コンクール第2位、当時の音楽院院長で世界的なチェリストでもあるリン・ハレル氏と数回にわたって室内楽を共演。朝日現代音楽賞受賞記念リサイタル。
第28回ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール第4位、ジュネーブにて受賞者コンサートに出演。ロンドン・セント・ジェイムズチャーチにてリサイタル。京都アマティホール、四日市四郷地区文化センター等にてリサイタル、NHK-FMリサイタル、竹ノ塚レクチャーコンサート出演。東京文化会館小ホールにて東京でのデビューリサイタル。ヴェルディ文化振興財団より年間最優秀演奏者賞「マイスター」を受賞。日本演奏連盟 山田康子奨励・助成を得て』カザルスホールにてリサイタル。2001年仙台フィルハーモニー管弦楽団入団。セレーノ弦楽四重奏団で原村音楽セミナー「緑の風音楽賞」受賞。緑の風音楽賞受賞記念リサイタル。2017年『小川有紀子リサイタルシリーズ』スタート。これまでに、ヴァイオリンを東儀幸、矢嶋佳子、日高毅、澤和樹、ジョルジュ・パウクの各氏に師事、室内楽の指導を岡山潔氏に受ける。筑波大学附属盲学校高等部特別非常勤講師を1999年~2003年まで、オホーツク紋別音楽セミナー講師を2016年まで務めた。また、2008年~2016年まで東京藝術大学非常勤講師を務めた。現在、仙台フィルハーモニー管弦楽団第2ヴァイオリン副首席奏者。紀尾井ホール室内管弦楽団メンバー。
ハナミズキ音楽アカデミー主宰。ハナミズキ室内合奏団主宰。
宮城県気仙沼市・みなと気仙沼大使。
 
須藤 遥 Haruka Sudo ヴァイオリン
1999年生まれ。宮城県仙台市出身。4歳よりヴァイオリンを始める。常盤木学園高等学校音楽科を経て、京都市立芸術大学音楽学部を3月に卒業。第20回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール本選奨励賞。第13回バッハホール音楽コンクール最優秀賞及びバッハホール音楽賞受賞。仙台ジュニアオーケストラ2021スプリングコンサートにソリストとして共演。これまでにヴァイオリンを、今野舞、長谷川康、大友幸、小川有紀子、大谷玲子の各氏に師事。
 
高橋 麻子 Asako Takahashi ピアノ
仙台市出身。5歳よりピアノを、6歳より作曲を始め、11歳で山形交響楽団とピアノ協奏曲を演奏する。宮城県第一女子高等学校在学中、山形県ジュニア音楽コンクールコンチェルト部門金賞受賞、山形交響楽団と演奏。宮城学院女子大学学芸学部音楽科に入学。在学中、全東北ピアノコンクール第2位、園田高弘賞ピアノコンクール第3位を受賞し九州交響楽団と演奏する。日本ピアノ教育連盟オーディション本選入賞、入賞者演奏会出演。日本演奏連盟推薦新人演奏会にて仙台フィルハーモニー管弦楽団と演奏。宮城学院女子大学音楽科アメリカ演奏旅行にてカンザスで演奏、同大学定期演奏会で山形交響楽団と演奏し、卒業特別演奏会に出演する。読売新聞社主催新人演奏会出演。
卒業後同大学研究科へ進学するが同年ドイツ国立ベルリン芸術大学へ入学、1997年からは並行してオーストリア国立モーツァルテウム大学にも在籍し、1998年ベルリン芸術大学を卒業後、モーツァルテウム大学修士課程に在籍する。2000年ローマで行われたヴァレンティノ・ブッキ音楽コンクールで第4位を受賞。2002年にはオスロ・グリーグピアノコンクールでモーツァルト特別賞を受賞する。2002年モーツァルテウム大学修士課程を演奏・論文“スクリャービンとその神秘主義”ともに最優秀賞を得て修了。2003年帰国。
2005年より自主企画「音楽の旅」シリーズ演奏会を開始、今年9/19に第16弾を開催する。第15回仙台市芸術祭市民企画スペシャルセレクションとして企画した演奏会「アイネ・グローセ・ナハトムジーク」が採択され開催。その他、日本・韓国・ドイツ・オーストリア・チェコ・アメリカにて、ソロ・室内楽・ピアノコンチェルト等演奏会多数出演。
帰国後、京都市立芸術大学音楽学部非常勤講師、東北文化学園大学特任教授を経て、現在は宮城学院女子大学音楽科、同附属音楽教室、尚絅学院大学非常勤講師。また2001年より浜松国際管楽器アカデミーにてヴェンツェル・フックス(ベルリンフィル-クラリネット)、リヒャルト・ガラー(ヴィーン交響楽団-ファゴット)クラス公式伴奏員を務める。平成20年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。
これまでに野沢真弓、林秀光、浅野繁、伊藤恵、ハンス・ライグラフ、ライナー・ベッカー各氏に師事、パレチニ、シェボック、ドレンスキー、シュナーベル、ノッケルベルク、イエンナー各氏によるマスターコースに参加。
ハナミズキ室内合奏団メンバー。

料金

全席指定 中学生以上:500円(当日700円) 小学生以下:無料
 
◎割引 各20%引/各割引チケットはTETTOのみ取扱い
友の会:会員証提示で2枚まで割引
まとめ買い:10枚以上同時購入で割引
 
※ご家族およびグループ毎に続き席で鑑賞可
※3歳未満のお子様の膝上鑑賞可。ただし座席を使用する場合は要チケット

プレイガイド

【釜石】釜石市民ホール
 
電話予約
〇釜石市民ホールTETTO 0193-22-2266へお電話ください。
 
専用申込フォーム
下記QRコードまたはリンクからもお申込みいただけます。
〇この申込フォームからの申込可能期間は、2022年10月22日(土) 17:00までとなります。
〇座席場所はおおまかに希望することができます。希望がない場合はホールにお任せとなります。希望する場所に座席が無い場合は、近い座席から良席をご案内させて頂きます。
音楽のゆうえんち残席状況
〇お申込いただいた後チケットが確保でき次第、登録のメールアドレスへ座席番号をお知らせいたします。迷惑メール設定や受信設定等のご確認をお願いいたします。お知らせは下記お問合せメールアドレスより送付いたします。
〇チケット代金のお支払いは、釜石市民ホールTETTO総合案内にて現金でお願いいたします。当日精算もできます。
★友の会、まとめ買い割引をご希望の場合は、チケット引換の際にお申し出ください。
https://forms.gle/Z2EW5fQJnu8esoKY6

お問い合わせ

釜石市民ホールTETTO
TEL:0193-22-2266
mail:daihyo*tetto-kamaishi.jp *を@に変えて送付お願いします

備考

【駐車場について】
当ホールには、専用駐車場がございません。車でご来場の際は、市営大町駐車場など近隣の有料駐車場をご利用くださいますようお願いいたします。
 
【大町駐車場割引券サービス】
公演当日、ホール総合案内にチケットと大町駐車場券を提示いただくと、駐車1時間サービス券を2枚進呈いたします。ぜひご利用ください。

主催等

【主催】釜石市民ホール、ハナミズキ音楽事務所
【共催】釜石市
【後援】釜石市教育委員会、岩手日報社
 

釜石市民ホール TETTO

釜石市民ホール TETTO

問い合わせ: TEL 0193-22-2266 / FAX 0193-22-3809 / 公式サイト
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-9

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2基のみこし、曳き船に市民ら感涙 3年ぶりの釜石まつり コロナ禍からの復活に力

釜石まつり(尾崎神社、日本製鉄山神社合同祭)=16日、薬師公園御旅所

釜石まつり(尾崎神社、日本製鉄山神社合同祭)=16日、薬師公園御旅所

 
 釜石市浜町の尾崎神社と桜木町の日本製鉄北日本製鉄所釜石地区山神社の合同祭「釜石まつり」(同実行委主催)は14日から3日間にわたって行われた。新型コロナウイルス感染症の影響で中止が続いていた同市最大の秋祭りが3年ぶりに復活。15日は釜石湾内で曳き船まつり(尾崎神社海上渡御)、16日は市中心市街地で両神社のみこし渡御を繰り広げ、まちに活気をもたらした。参加者、観客ともに大きな喜びに包まれ、地元の宝を再認識。コロナ禍からの脱却に大きな弾みをつけた。
 
曳き船まつり(尾崎神社海上渡御)は4年ぶりの開催=15日、釜石港

曳き船まつり(尾崎神社海上渡御)は4年ぶりの開催=15日、釜石港

 
 尾崎神社奥宮のご神体をみこしに迎え、海上を渡御する曳き船まつりは、江戸時代から続く伝統神事。海上安全や豊漁などを祈願する。コロナ前の2019年も悪天候で中止されたため、今回は4年ぶりの開催。魚河岸の市魚市場前から出港した14隻の船団は尾崎半島青出浜にある奥宮にご神体を迎えに行き、午後0時半ごろ帰港。大漁旗をなびかせた各船は港内を3周した。船には神楽や虎舞の郷土芸能団体が乗り込み、にぎやかなおはやしや舞を披露。みこしを乗せた御召船第18宝生丸(釜石湾漁協)が岸壁に近づくと、見物客が手を合わせた。
 
色とりどりの大漁旗をなびかせ進む漁船=釜石市魚市場前

色とりどりの大漁旗をなびかせ進む漁船=釜石市魚市場前

 
船首でちょうちんを掲げ、舞を見せる錦町虎舞

船首でちょうちんを掲げ、舞を見せる錦町虎舞

 
船が岸壁に近づくと、互いに手を振ったり声を掛け合ったりした

船が岸壁に近づくと、互いに手を振ったり声を掛け合ったりした

 
 北上市の川﨑千鶴子さん(61)は「震災前に見て以来。コロナで気持ちが落ちている時だけに気分が上がる。浜ならではの威勢の良さも魅力」と大喜び。釜石・甲子町に暮らす義母妙さん(84)は「いい天気に爽やかな海風。最高の祭り日和。若いころは自分も船に乗った。その時のことが懐かしく思い出される」と息子夫婦と心を躍らせた。
 
 第18宝生丸の乗組員大向孝哉さん(60)は久しぶりの高揚感を味わい、「毎年のことだから、やっぱりこれがないとね。コロナを吹き飛ばすような活気」と復活を歓迎。サケ、サンマ、イカと不漁続きで漁業は厳しい状況に置かれるが、「とにかく魚がとれることを願うばかり。尾崎の神様に海の環境回復を祈る」と思いを込めた。
 
海上渡御を終えたみこしは浜町の尾崎神社里宮へ

海上渡御を終えたみこしは浜町の尾崎神社里宮へ

 
 両神社の合同みこし渡御には郷土芸能9団体を含む約800人が参加。鈴子町の釜石消防署脇駐車場で合同祭の神事を行った後、午後0時半ごろ行列が出発。大渡町から魚河岸まで市中心部の目抜き通りを2基のみこしが練り歩いた。先導した郷土芸能団体は大町から只越町間の路上で演舞を披露。沿道に詰めかけた大勢の観客の前で魂のこもった舞を見せた。
 
大渡町を練り歩くみこし渡御行列(右下拡大:平田神楽)=16日

大渡町を練り歩くみこし渡御行列(右下拡大:平田神楽)=16日

 
東前太神楽も頭をつけて舞いながら進む

東前太神楽も頭をつけて舞いながら進む

 
親子虎共演!幼児の舞い手も活躍した尾崎町虎舞

親子虎共演!幼児の舞い手も活躍した尾崎町虎舞

 
 薬師公園御旅所で神事を行った両神社のみこしは、並んで通りをゆっくりと進んだ。出迎えた観客はさい銭をあげてみこしに手を合わせ、地域の守り神に感謝。家内安全、商売繁盛、コロナ禍で落ち込んだ景気回復などそれぞれの願いを胸に、異彩を放つみこしを見つめた。
 
尾崎神社(右)と日本製鉄山神社のみこし。3年ぶりの合同渡御が実現

尾崎神社(右)と日本製鉄山神社のみこし。3年ぶりの合同渡御が実現

 
沿道では大勢の市民らが行列を見守った=大町

沿道では大勢の市民らが行列を見守った=大町

 
 小佐野町の佐々木興子さん(78)は「例年より人出も多いよう。お祭り女だからわくわくする」と笑顔満開。いつもは釜石芸能連合会の手踊りで参加するが、今年は同会の参加見送りで観客側に。「人口減少、高齢化も進むが、祭りで釜石が元気になってほしい。次回、参加できるように自分も元気でいたい」と願った。
 
 8月に北九州市から転勤してきたテツゲンの早田大輔さん(36)は初めて同山神社のみこし担ぎに参加。震災やコロナの苦境から立ち上がってきた釜石人の底力に感動し、「皆さんの笑顔が印象的。よそから来た人間も温かく迎えてくれる市民性がありがたい。釜石にいる間はぜひ参加したい」と声を弾ませた。
 
虎舞、神楽の参加団体は山車を引きながら移動

虎舞、神楽の参加団体は山車を引きながら移動

 
 行列は市役所御旅所を経て午後2時半ごろ、魚市場御旅所に到着。神楽、虎舞の6団体が最後の踊りを奉納し、祭りはクライマックスを迎えた。例年行う「大盃の儀」はコロナ感染予防のため取りやめ、代わりに参加者の3本締めで締めくくった。尾崎神社のみこしはご神体を奥宮にかえすため船に乗せられ、神楽、虎舞団体がはやし立てる中、岸壁を離れた。見送りは船が見えなくなるまで続いた。
 
 2歳から祭りに参加する錦町虎舞の阿部龍雅君(16)は「みんなで盛り上がれる祭りはめっちゃ最高。今年はいつも以上」と祭り復活の喜びをかみしめた。踊りの練習は厳しいが、「どんどん頑張ってうまくなりたい。大人になったら踊りを教えられるような、みんなを引っ張っていけるような人になりたい」と夢を描いた。
 
魚市場御旅所ではみこし還御式が行われ、年行司太神楽など6団体が演舞

魚市場御旅所ではみこし還御式が行われ、年行司太神楽など6団体が演舞

 
「白虎」で躍動する只越虎舞

「白虎」で躍動する只越虎舞

 
奥宮にかえるご神体を神楽、虎舞の団体がおはやしで見送った

奥宮にかえるご神体を神楽、虎舞の団体がおはやしで見送った

 
 尾崎神社の佐々木裕基宮司は「沿道でみこしに手を合わせ、ずっと頭を下げられている方もいて胸が熱くなった。震災の年に涙を流して拝んでくださった姿と重なる。祭りを待ち望んだ皆さんの喜びがあふれていた」と目を潤ませた。同神社は300年以上の歴史を誇る六角大みこしを70年ぶりに修復、19年の渡御で初披露した。今回はコロナ禍で担ぎ手の確保が難しいことや、大人数による密回避を考慮し、大みこしの渡御は見送った。「来年こそはコロナが終息し、大みこしが練り歩ければ」と佐々木宮司。
 
 同まつり委はコロナ感染状況や市内経済などへの影響を総合的に判断し、規模縮小、各種感染防止策を講じた上での開催を決めた。事務局によると曳き船まつりは約3千人、みこし渡御は約1万2千人の人出があった。両日とも混乱や事故もなく無事終了した。

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特殊詐欺被害を未然防止 釜石警察署、ローソン釜石大町二丁目店に感謝状

詐欺被害防止の功労で感謝状を受けた廣澤店長(右)

詐欺被害防止の功労で感謝状を受けた廣澤店長(右)

  
 釜石警察署(前川剛署長)は10月12日、特殊詐欺被害を未然に防止した釜石市大町のコンビニ、ローソン釜石大町二丁目店(廣澤祐太店長)に署長感謝状を贈った。電子マネーギフト券の購入金額が高額だったことから、「詐欺だ」と確信したという。
   
 贈呈式は中妻町の同署であり、廣澤店長に感謝状を手渡した前川署長は「適切な声掛けと親身な対応が間一髪、水際の被害防止につながった。地域の安全安心のため連携は不可欠。より一層の協力を」と期待した。
   
前川署長(中)から感謝状を受け取る廣澤店長(右)

前川署長(中)から感謝状を受け取る廣澤店長(右)

   
 同署によると、9月27日に市内在住の50代男性が来店し、総額20万円分の電子マネーを購入しようとした。応対した店員は購入金額が高額だったことから不審に思い、詐欺を疑って通報。同店に急行した署員が男性から購入理由などを聞き出し、捜査する中でサイト利用名目の架空請求と判断した。男性も納得して購入をやめ、被害を免れた。
  
 応対した店員は「一度に購入するには、なかなかない金額で、変だと思った。(男性は)会話をしたことがある人で、スムーズに声がけができた。未然に防ぐことができてよかった」と話す。廣澤店長は「釜石署から詐欺防止のチェックシートが配布され、スタッフ全員で注意している。防犯意識が伝わっていたと実感した。声がけの大切さを改めて認識。普段からお客様とのコミュニケーションを大事にしていきたい」と気持ちを新たにした。今回の声がけ対応や通報の流れを店内で共有する考えだ。
  
 釜石署管内では今年、特殊詐欺被害は確認されていない。県内の特殊詐欺認知件数は9月末現在で29件(前年同期比6件増)、被害額は8376万円(同比4823万円増)。架空料金請求、還付金詐欺が増えているという。詐欺の手口は巧妙化し、被害が潜在化している恐れがあり、同署は「心配な時は警察に相談を」と呼び掛けている。