津波を想定した初めての避難訓練。中妻町、千鳥町の住民らは八雲神社を目指した

新たな津波浸水想定 釜石市内陸部・中妻地区で初めての避難訓練

津波を想定した初めての避難訓練。中妻町、千鳥町の住民らは八雲神社を目指した

津波を想定した初めての避難訓練。中妻町、千鳥町の住民らは八雲神社を目指した

 

 日本海溝・千島海溝沿いで起こる巨大地震の想定で新たに津波の浸水域に含まれた釜石市中妻地区で14日、住民主体による初めての津波避難訓練が行われた。中妻地区地域会議(佐藤力議長)が主催し、構成する町内会や学校などから住民、児童生徒ら約700人が参加。近くの避難場所と経路、避難開始までの手順などを確認し、いつか起こりうる津波災害への認識を深めた。

 

釜石市ハザードマップ(中妻地区)

釜石市ハザードマップ(中妻地区)

 

 中妻地区は海まで約3キロあり、東日本大震災の津波では浸水しなかった。内閣府が公表した日本海溝(三陸・日高沖)モデルなどを受け、市が昨年10月に行った中妻地区住民対象の説明会では、津波で防潮堤が破壊された場合、最大で5~10メートル、広い範囲で2~5メートルの浸水の可能性があると示された。

 

 浸水想定エリアとなった町内会などから、▽自主防災組織の結成・再編▽避難時要支援者の把握▽防災マップづくり―といった「備える」取り組みを求める声が上がり、同会議などで協議、検討を重ねてきた。地域でできる取り組みの手始めとして避難訓練の実施を決めた。

 

警報が流れると、下校時の児童はその場にしゃがみ込み、ランドセルで頭を覆って身を守った

警報が流れると、下校時の児童はその場にしゃがみ込み、ランドセルで頭を覆って身を守った

 

 日本海溝沿いでマグニチュード(M)9・1の巨大地震が発生して釜石で震度6弱の揺れを観測、気象庁から大津波警報が発表されたとの想定。住民らは防災無線の呼びかけに応じて身を守る行動をとった後、自宅や職場、学校などから近くの避難所や高台、危険を回避できる場所に向かった。

 

 このうち、浸水が想定される中妻町、千鳥町の住民らは津波災害の緊急避難場所となる高台の八雲神社を目指した。参道の階段を急ぎ足で上る児童や、支えられながら一歩ずつ進む高齢者の姿も。中学生はさらに高台の大天場公園に向かい、車いす利用者やカートに乗った乳幼児などは経路を変えて、緩やかな坂道を進んだ先にある運動公園に避難した。

 

八雲神社境内に続く参道の階段を上る参加者

八雲神社境内に続く参道の階段を上る参加者

 

 近くに川があるという中妻町の阿部秀次さん(81)は徒歩に少し不安があり、自転車で避難。震災時に日用品の購入が大変だったことを思い出し、飲食料品や常備薬、数日の下着などを詰め込んだリュックも持参した。徒歩の妻とは「てんでんこ」に避難したが、あらかじめ決めていた場所で落ち合った。「いつどんな災害が起こるか分からないから、本気になって参加。体験することで大変さが分かった」と認識を深めた。

 

 約1キロある神社までの避難を10分ほどで完了した千鳥町の70~80代の女性たちは「これまで津波は関係ない地域だと思っていたので、今回の想定はびっくり。逃げ道、逃げ場を把握できて良かった」と意見が一致。菊池道子さん(80)は「いざという時に走れるよう、足腰を鍛えよう」と心がける。

 

高台から望む中妻町地区。日本海溝沿いで起こる巨大地震の想定では新たに津波の浸水域に含まれた

高台から望む中妻町地区。日本海溝沿いで起こる巨大地震の想定では新たに津波の浸水域に含まれた

 

 同地区では近年、大雨による水害や土砂災害が続き、住民らの防災に対する意識は低くはない。ただ、津波に関しては「まだ他人事の人が多い」と佐藤議長(72)。訓練を機に、備える取り組みに本腰を入れる考えで、「自主防災に関する今までの組織を見直し、実態に合ったものにしたい」と先を見据えた。

協定書を交わした大塚製薬の迫上智博仙台支店長(右)と野田武則釜石市長

市民の健康づくりへタッグ 釜石市と大塚製薬が包括連携協定締結

協定書を交わした大塚製薬の迫上智博仙台支店長(右)と野田武則釜石市長

協定書を交わした大塚製薬の迫上智博仙台支店長(右)と野田武則釜石市長

 

 釜石市と大塚製薬(東京都千代田区、井上眞社長)は12日、市民の健康づくりやスポーツの推進、災害対応に協力して取り組むことを目的とした包括連携協定を結んだ。高齢化が進む同市の課題解決に同社の知見を生かし、健康長寿の実現を後押しする。

 

 市役所で行われた締結式には、大塚製薬から迫上智博仙台支店長、竹内寛治盛岡出張所長ら4人が出席。迫上支店長と野田武則市長が署名した協定書を取り交わし、連携する7項目を確認した。

 

締結式で両者が協定書に署名し、連携項目を確認

締結式で両者が協定書に署名し、連携項目を確認

 

 連携項目は、健康長寿を目指した健康づくり、生活習慣病予防、スポーツや食育の推進、熱中症や災害時の対策など。子どもから高齢者まで幅広い年代の健康課題解決へ取り組む。高齢者が要介護状態にならないためのフレイル(加齢に伴う心身の衰え)対策、食育アプリなどを活用した子どもへの栄養指導、運動習慣の促進支援、災害対策では避難生活の栄養の偏りを改善する健康補助食品の提供などを想定する。

 

 市は本年度からの新たな市総合計画の重点施策に「健康寿命日本一へのトライ」を掲げ、市民の健康づくりや介護予防に力を入れる。三大疾病で亡くなる人、早世する人も多い現状から、野田市長は「健康で長生きが一番の課題。(大塚製薬の)全国の自治体との連携事例など先進的な取り組みに関する知見もいただき、課題解決に努めたい」とし、協定締結を喜んだ。

 

野田市長ら市幹部を前に迫上支店長があいさつ

野田市長ら市幹部を前に迫上支店長があいさつ

 

 迫上支店長は「当社は人々の健康への貢献をテーマに事業活動を行う。釜石市の高齢化に伴う課題のほか、コロナ禍明けの外出機会の創出なども見据えた取り組みができれば。市の関係部署と相談しながら、市民の皆さまの健康に少しでも貢献できるような活動を進めていきたい」と意気込んだ。

 

 同社の自治体との連携協定締結は、東北6県では釜石市が42市目、県内では5市目となる。これまでに全47都道府県とも協定を結んでいる。

定内公園に設置されたベンチ。木と鉄で釜石らしさを発信する

デザインで釜石発信、「木と鉄」活用ベンチ 定内公園にお目見え

定内公園に設置されたベンチ。木と鉄で釜石らしさを発信する

定内公園に設置されたベンチ。木と鉄で釜石らしさを発信する

 

 「とんがり公園」との愛称で幅広い年代に親しまれる釜石市定内町の定内公園に、地域資源の木と鉄を組み合わせたベンチ2基がお目見えした。地元企業の力も結集し、金属を用いて強度を保ちつつ、木のぬくもりを感じてもらえるよう、機能とデザイン性を重視。公園利用者の反応も上々で、地元産品のPRに一役買っている。

 

ベンチを贈った中妻岩友会、市関係者ら

ベンチを贈った中妻岩友会、市関係者ら

 

 岩手銀行中妻支店の取引先でつくる親睦団体「中妻岩友会」(小泉嘉明会長、会員63事業者)が市に寄贈する形で、同公園に設置された。座面となる木材は2017年に尾崎半島で発生した大規模林野火災の焼損木(スギ)を活用。屋外利用となるため防腐加工を施した。黒の塗装が施された手すりの機能もある脚部のステンレスフレームは石村工業(大平町、石村真一社長)が加工。高齢者が立ち上がる際の手や手首への負担を考慮し、フレームの角は丸く設計した。

 

 3人掛け用で、幅180センチ、高さ63センチ、奥行き40センチ。デザインは平田のデザイン業「FROM NIPPON(フロム・ニッポン)」代表の境悠作さん(32)が手掛ける。本来は屋内での利用を想定したベンチで、「FROM KAMAISHI(フロム・カマイシ)」と名付けて製作していた。

 

寄贈書を手にする小泉会長(右)と野田市長

寄贈書を手にする小泉会長(右)と野田市長

 

 寄贈式は9日に同公園で行われ、小泉会長は「高齢者、子どもたちが集い、笑いあふれる場になってもらえれば幸い」とあいさつ。野田武則市長は「釜石の特産をコラボしたベンチで、良さを広く市民に伝えることができる。憩いの場として大いに活用してもらいたい」と期待した。

 

 公園には子どもたちが楽しめる大きな滑り台やブランコなど遊具があり、広々とした空間では高齢者らがグラウンドゴルフなどを楽しんでいるという。近くに住む濱中トシさん(82)は「座る場所が増えたのがいいね。来る回数が増えそう」と歓迎。早速座り、子どもたちが遊ぶ姿を見て目を細めていた。

 

「デザインで釜石、日本を発信したい」と意欲を見せる境さん

「デザインで釜石、日本を発信したい」と意欲を見せる境さん

 

 境さんは「柔らかくあたたかい木調と黒く硬い鉄製の対比をスタイリッシュに見せることができる。長く愛用いただくことで次のスタンダードにつながる」と強調。ものづくり技術が蓄積されている「デザインのまち釜石」を視点に、地域産材を活用した製品開発やブランディング、他地域とつなぐ仕組みづくりを進めようと意気込む。

 

 ベンチは2人掛け用や家庭での利用を想定した製品もあり、受注生産する。問い合わせはフロム・ニッポン(電話0193・27・7502)へ。

釜石情報交流センター『秋満喫キャンペーン』当選者決定

釜石情報交流センター『秋満喫キャンペーン』当選者決定

釜石情報交流センター『秋満喫キャンペーン』当選者決定

 

釜石情報交流センター(指定管理・釜石まちづくり株式会社)が実施していた、「コロナを吹っ飛ばせ!おうち&近場で楽しもう 秋満喫キャンペーン」の抽選が10月27日に行われ、第1弾『読書の秋』を応援!本屋さんおススメの本プレゼント、及び第2弾『食欲の秋』を応援!秋の味覚を味わえるお店のお食事券プレゼントに応募のあった計140口(うち有効応募数135口)の中から、以下の皆様が当選されました。

 

釜石情報交流センター『秋満喫キャンペーン』当選者決定(PDF/794KB)

『読書の秋』を応援!本屋さんおススメの本プレゼント

A:「岩手のトリセツ」
根本 祥一 様(大町)
B:「八月のあの日 乙女たちの仙人越え」
菊池 輝明 様(平田)
C:「おいも!」
井上 陽葵 ちゃん(浜町)
D:「クマにあったらどうするか」
佐野 茂樹 様(甲子町)
E:「岬のマヨイガ」
白石 愛莉 様(甲子町)
F:「病院というヘンテコな場所が教えてくれたコト」
澤田 恭子 様(小佐野町)

 

『食欲の秋』を応援!秋の味覚を味わえるお店のお食事券プレゼント

A:「和の膳 みや川」
駒林 厚子 様(大只越町)、佐々木 真由美 様(唐丹町)
B:「産直農家 こすもす」
佐藤 啓太 様(鵜住居町)、浦島 禮 様(定内町)
C:「Café&Restaurant HAMAYUI」
伊藤 祐理 様(中妻町)、原子内 仁 様(千鳥町)

 

ご当選された皆様、おめでとうございます。
賞品のお引渡しは、10月28日(木)から11月28日(日)まで釜石情報交流センター受付にて行い、当選された皆様には、同センターより順次お電話にてご連絡があります。

 

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム

釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

釜石の写真家hanaさん 作品展「思い出」 アート・アット・テット第2弾

釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

 

 釜石市上中島町の写真家小澤はなさん(68)=活動名・hana=の作品展「Remember」が、大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。地域の四季折々の風景や表情豊かな人物、自然の中で生きる動植物などを独自の視点で切り取った作品約30点を展示している。31日まで、入場無料。

 

 hanaさんが個展を開くのは3回目。今回の「Remember」には「思い出」という意味を当てはめている。笑顔弾ける新1年生、伝統を受け継ぐ職人たちの誇り、命をつなぐ営み。「一枚一枚に思い入れがあり、撮影時を思い出す。今まで撮りためた歴史、思い出を楽しみ、優しい気持ち、癒やしになれば」と厳選した。

 

 会期中の2日間はワークショップも行った。23日に参加した釜石商工高写真部の安藤大翔君、吉岡颯世君(いずれも機械科1年)はカメラマンに撮影してもらう体験をしながら、写真を今より上手に撮るこつを教えてもらった。2人は風景写真を撮ることが多いというが、「光の加減、背景のぼかしとか、なるほどと思うことがたくさんあった。人物や背景にこだわったものとかも撮ってみたい」と刺激を受けていた。

 

hanaさんの思い出に触れる作品が並んでいる

hanaさんの思い出に触れる作品が並んでいる

 

 hanaさんが本格的に写真を撮るようになったのは50歳を過ぎてから。親の介護を終え、自分の時間が持てるようになった頃に友人から勧められてブログを始めたのがきっかけだという。自己流ながらカメラを相棒に写真を学んで10数年、現在はカメラマンとして成人式や七五三、ブライダルなどの撮影を請け負っている。地域の魅力を発信するイベントで撮影技術を教える講師を務めることもある。

 

ozawahana_03

23日に行われたワークショップで出会いを楽しんだhanaさん(右)と釜石商工高生ら

 

 写真の魅力は「カメラを通した出会い」とhanaさん。ジャンルにこだわらず、「いいな」と心動かされたモノの一瞬をとらえるのが「快感」だという。「見るものすべてが被写体」と言い切り、これからも「思い出」という宝物を増やし続けていく。

 

 釜石・大槌地域で活動する作家を紹介する同ホール自主事業「art at TETTO」シリーズ(年4回)の2回目。午前9時から午後9時まで鑑賞できる。

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

 

山田町船越半島の最高峰「霞露ヶ岳(かろがたけ)」のトレッキングを行います。“海抜0メートルから登れる山”として知られていますが、今回は海抜0メートルへ下ります。ゴールの漉磯海岸(すくいそかいがん)は、目の前に広がる太平洋の海原とビーチの開放感が最高です。三陸の海と紅葉のコラボレーションを味わうのにも絶好の機会です。

期日

2021年11月6日(土)
※荒天候による予備日11月7日(日)

場所

霞露ヶ岳(山田町船越)
※集合場所は青少年の家、全員バス乗車で現地へ向かいます。

対象

小学生以上〜一般 30名程度

参加費

400円(傷害保険代、諸雑費等)

内容

みちのく潮風トレイルの山田町ルート「霞露ヶ岳(標高508m)」の自然散策
8:00集合・出発~ 9:30開始~ 11:30山頂~ 13:00下山・昼食~ 15:30帰所・解散

申込期間

2021年10月13日(水)〜10月27日(水)
参加申込書に必要事項を記入の上、FAXかメール、郵送にてお申し込みください。

申し込み・問い合わせ

岩手県立陸中海岸青少年の家(マリンランド陸中)
〒028-1371岩手県下閉伊郡山田町船越2-42
TEL 0193-84-3311/FAX0193-84-3312
メール kenriturikurikuchu@echna.ne.jp

主催

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 陸中海岸青少年の家

青少年の家

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 岩手県立陸中海岸青少年の家

公式サイト / TEL 0193-84-3311 / FAX 0193-84-3312 〒028-1371 山田町船越2-42

釜石の秋の味覚「甲子柿」出荷開始 ブランド力向上で全国から注目

釜石の秋の味覚「甲子柿」出荷開始 ブランド力向上で全国から注目

組合員らによる今季の目揃え会=18日

組合員らによる今季の目揃え会=18日

 

 釜石の秋を代表する味覚「甲子柿」の今季の出荷が始まった。甲子柿の里生産組合(藤井修一組合長、24組合員)によると、全体の収量は例年より少ないものの、糖度が高く味の良さは抜群。18日は組合員が品質を確認する「目揃(めぞろ)え会」が、21日は消費者目線で出来栄えを評価する審査会が開かれた。同柿は今年、国の2つの制度で特性が認められ、全国から問い合わせが相次ぐ。生産者はさらなるブランド力強化に期待し、安定生産、品質向上へ意欲を高めている。

 

 甲子柿は、小枝柿(渋柿の一種)をおがくずなどを燃やした室(むろ)で1週間ほどいぶし、渋を抜く地域伝統の製法で作られる。完熟トマトのような色味とぷるんとした食感、凝縮された甘味が特長。近年は豊富な栄養素も注目される。今年3月、農林水産物などの地域ブランドを守る国の「地理的表示(GI)保護制度」へ登録されたほか、8月には機能性表示食品の届け出が受理された。

 

3月に取得した地理的表示(GI)の登録証

3月に取得した地理的表示(GI)の登録証

 

 出荷前恒例の目揃え会は甲子町の洞関地区コミュニティ消防センターで開かれ、関係者15人が出席。生産者7人が化粧箱に詰めた柿を持ち寄り、色つやや大きさなど出来栄えを見比べたほか、品質や階級(重量)区分、価格、容器へのGIマークシール貼り付けなど出荷規格を確認した。

 

持ち寄った甲子柿の品質などを確認する組合員

持ち寄った甲子柿の品質などを確認する組合員

 

完熟トマトのような色つやが目を引く甲子柿

完熟トマトのような色つやが目を引く甲子柿

 

 同町松倉地区で約10年前から生産に励む佐野朋彦さん(41)は「天候不順で心配だったが、病気もなく収穫できた。糖度が高く、今で19度ぐらい。今後20度以上にはなりそう。昨年(糖度15)よりおいしさも期待できると思う」と自負。GI登録などを好機と捉え、「若手の挑戦が増え生産拡大できれば、もっと全国に広められる」と期待感を示した。

 

 一方で、課題となっているのが収穫量。昨年、今年と収穫前の自然落果が多く、生産者を悩ませている。春先の低温、夏の猛暑、長雨など気象変動の大きさも要因の一つとみられる。「農業改良普及センターと原因、対策を見いだし、安定生産できるようにしたい。瞬間冷凍により通年出荷も可能なので、十分な数量確保に向け努力していく」と藤井組合長(78)。

 

kasshigaki_8639

やわらかく、凝縮された甘さが魅力の甲子柿。見るからに食欲をそそる

 

生産者が持ち込んだ甲子柿が並ぶ道の駅釜石仙人峠=写真:同駅撮影

生産者が持ち込んだ甲子柿が並ぶ道の駅釜石仙人峠=写真:同駅撮影

 

 組合では今年の市外出荷を、化粧箱12個入りを基準に300~500箱を目標とする。出荷シーズンは例年11月中旬ごろまでだが、今年は数量が少ないため、若干早まりそうとのこと。市内では道の駅釜石仙人峠(甲子町)、産直、スーパー、小売店などで販売される。

 

2年目の甲子柿審査会 委員12人が5品を「出品可」と評価

 

12人の委員が見た目、味などを審査=21日

12人の委員が見た目、味などを審査=21日

 

 昨年から新たな試みとして始まった甲子柿審査会は、大町の市民ホールTETTOで開かれ、食や農業に関わる企業、団体から12人の審査委員が参加。組合員から出品された5品について、▽見た目(色、つや、傷の多少)▽味(甘さ、いぶし風味の有無、脱渋具合)▽食感―を点数で評価した。

 

 審査の結果、5品全てが地方発送や各種販売会への出品に値する品質と判断され、見た目や味、総合ランキングも発表された。審査委員長の佐々木かよさん(市農政推進協議会委員、県食の匠)は「生産量が少ない中から出品されたが、色、形、食味、どれも大きな差はなく、良品質が保たれていた。後継者を育成し、組合がさらに発展することを願う」と総評した。

 

審査結果の発表を聞く委員。高校生委員の姿も

審査結果の発表を聞く委員。高校生委員の姿も

 

総評を述べる佐々木かよ審査委員長(左)

総評を述べる佐々木かよ審査委員長(左)

 

 片岸町の食品加工業「麻生」三陸釜石工場専務付の菅原信好さん(61)は「甲子柿は子どものころから食べているなじみの味。最近は見た目も随分立派で、認証を受けたり、開店前から道の駅に並ぶ客を見たりするとうれしく思う。釜石の特産品として自信を持って薦められる」と話した。

 

 藤井組合長は「審査会の順位は出品組合員に個別に伝える。ランクを競うことは品質、生産意欲向上にもつながる。さらに出品者を増やしたい」と会の意義を示した。

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

「やっときたな」サンマ初水揚げ 釜石で23トン

ようやく届いた秋味サンマに頬を緩める水産関係者=21日午前5時57分

ようやく届いた秋味サンマに頬を緩める水産関係者=21日午前5時57分

 

 8月10日のサンマ漁解禁からおよそ2カ月。釜石市の新浜町魚市場に21日朝、今季初のサンマが水揚げされた。昨年より2週間ほど遅い初水揚げとなったが、量は約23トンと若干上向きに。全国的に苦戦が続く中、水産関係者は今後の漁模様の回復に期待を込める。

 

 水揚げしたのは富山県魚津市の「第八珠(す)の浦丸」(199トン、猟田雄輔漁労長、16人乗り組み)。北太平洋の公海で漁獲し、釜石まで約850キロを32時間かけて運んだ。同船は6年連続で釜石港のサンマ水揚げ第1船となった。

 

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

 

 大きさは1匹100~140グラムの中小型が中心で、価格は1キロ当たり1000~1100円で取引された。猟田漁労長(67)は「(魚影が)かなり薄い気がしている。サンマは少ない。見えない。このまま終わったら大変だが、11月中旬ごろから姿が見えるようになるのでは」と望みをかける。

 

 ほぼ全量を買い取った新浜町の水産加工会社「平庄」の平野隆司代表取締役(45)は「やっときたという感じ。去年より型は良さそうだが、量的には全然だめ。(水揚げ時期が)遅くなっている感じもあり、今後、潤沢に取れるのを期待するしかない」と前向きに捉える。サンマは関東方面に出荷するという。

 

 昨年10月6日の初水揚げは15トンだった。今年は量的には上回っているものの、出だしとしては低調で、釜石魚市場(市漁連)関係者らの実感は厳しいものになった。主力の定置網漁、サケ漁の回復が見通せない中、変わる魚種としてサンマに寄せる期待は少なくない。「今後、サンマの群れが南下し漁場が近くなることで、サンマ船の入港が増えてほしい」

 

サンマの初水揚げに活気づく新浜町魚市場=21日午前6時37分

サンマの初水揚げに活気づく新浜町魚市場=21日午前6時37分

 

2020年の全国のサンマ漁獲量は2万9566トンで、前年と比べ27%減。最低記録だった19年の4万517トンを大きく下回った。本県は約7500トンで、前年の7%減にとどめた。釜石港では昨年、サンマ船35隻が入港し、水揚げは812トン、約3億5397万円。前年の16隻、793トン、 約2億2472万円から増やしている。

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

コロナ禍でみこし渡御中止も神事で平穏祈る~尾崎神社例祭~

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

 

 釜石市の尾崎神社と日本製鉄釜石製鉄所山神社の合同祭「釜石まつり」は、新型コロナウイルス感染症の影響で昨年に続き、みこし渡御が中止された。両神社は16日、それぞれに例祭の神事を実施。「来年こそは」と願いを込めながら、コロナの完全終息、景気回復、住民の無事などを切に祈った。

 

 浜町の尾崎神社(佐々木裕基宮司)では15日に宵宮祭、16日に例祭神事を行った。神事には関係者22人が参列。宮司、献幣使が神前に祝詞を奏上し、参列者が玉串をささげた。終了後、あいさつした佐々木宮司は「来年こそは、みこしに神様の御霊を乗せて釜石のまちを歩き、多くの方々に拝んでいただきたい。より豊かな秋をみんなで迎えられたら」と願った。

 

参列者は玉串をささげ、神前に手を合わせた

参列者は玉串をささげ、神前に手を合わせた

 

新型コロナ感染症の収束などを祈る参列者

新型コロナ感染症の収束などを祈る参列者

 

 尾崎神社の渡御行列は300年の歴史を誇る。釜石製鉄所山神社との合同渡御は、釜石市制施行30周年の1967(昭和42)年から行われ、市内最大規模の秋祭りとして定着。市内外から見物客を集めるが、新型コロナ感染症の収束が見込めず、今年も合同みこし渡御、曳き船まつり(尾崎神社海上渡御)共に開催を断念した。

 

 尾崎神社の責任役員で祭典委員長の浜川幸雄さん(76)は「(2年連続の渡御中止は)非常に残念だが、致し方ない。何とかコロナも収束に向かっているよう。人類はこれまでもさまざまな細菌と戦ってきた。いかに知恵を振り絞って戦うかだ。来年は、状況が良くなっていることを期待したい」と話した。

 

2019年の釜石まつりで中心市街地を練り歩く尾崎神社の六角大みこし。70年ぶりに修復され、この年に初お披露目された

2019年の釜石まつりで中心市街地を練り歩く尾崎神社の六角大みこし。70年ぶりに修復され、この年に初お披露目された

 

 同神社のみこし担ぎ手団体「輿衆(よしゅう)会」の川畑裕也会長(59)は「みこしはどうしても密になってしまうのでやむを得ない。早く平常に戻って、みんなでにぎやかに祭りができるよう祈るばかり。間が空くと会員離れにもつながる。尾崎神社は大みこしなので、担ぐにはそれなりの人数が必要」と担ぎ手不足も心配した。

 

釜石LC会員が境内をきれいに 尾崎神社例祭前に恒例の清掃活動

 

尾崎神社の参道を清掃する釜石ライオンズクラブの会員=9日

尾崎神社の参道を清掃する釜石ライオンズクラブの会員=9日

 

 釜石ライオンズクラブ(蓙谷兼明会長、会員40人)は9日、例祭を控えた尾崎神社で清掃奉仕活動を行った。10月8日の「世界ライオンズ奉仕デー」にちなんだ毎年恒例の活動。会員9人が境内と周辺の道路で、ごみや落ち葉を回収した。

 

 神社境内や参道の木々は紅葉が始まり、各所に落ち葉が散らばっていた。会員らはほうきや熊手で丁寧に葉をかき集め、参拝者の歩行や車両の通行に支障が出ないようにした。約1時間半の清掃で、周辺はすっきりとした景観を取り戻し、例祭を迎える準備が整った。

 

境内にたまった落ち葉を丁寧に掃き掃除

境内にたまった落ち葉を丁寧に掃き掃除

 

参拝者が安全に歩行できるよう階段もきれいに

参拝者が安全に歩行できるよう階段もきれいに

 

 蓙谷会長(55)は「由緒正しいこの神社を清めるのは、私たち会員にとってもありがたいこと。世界のライオンズクラブは『奉仕の精神』を掲げ、地域に貢献する活動を行っている。コロナ禍で活動の自粛が続いていたので、今日は会員同士が顔を合わせる機会にもなりうれしい」と喜んだ。

 

会員らは「奉仕の精神」で清掃活動に励んだ

会員らは「奉仕の精神」で清掃活動に励んだ

 

 結成56周年を迎える同クラブは、年内に市立図書館への本の寄贈、地元サッカースポーツ少年団の大会への協賛、クリスマス献血キャンペーンへの協力などを予定する。

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

35年間一針一針 大平町の阿部さん、作品おひろめ会 友人が開催後押し

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

 

 手仕事が織りなす世界で和やかな気持ちに―。釜石市大平町の阿部ミエさん(95)は趣味の手芸を楽しみ、自宅を彩っている。パッチワークの壁掛けや色鮮やかなつるし飾りなど、35年間一針一針縫い、作り続けてきた作品がずらり。24日まで「芸術の秋!おひろめ会」を開いており、近所の人らが足を運んで心温まる展示を楽しんでいる。

 

作品に囲まれる阿部さん。心温まる世界をゆっくり見てほしいと望む

作品に囲まれる阿部さん。心温まる世界をゆっくり見てほしいと望む

 

 大船渡市三陸町吉浜出身の阿部さん。20代前半に結婚し、釜石に移り住んだ。漁業の繁忙期に磯場の手伝いなどをしながら、5人の子を育て、家庭を切り盛り。子どもたちが独立し、夫婦2人での生活が始まった矢先に夫を病気で亡くした。若いころに裁縫を習っていたという阿部さん。「一人でポカーンとするより、何かしよう」と布を使ったものづくりを始めた。

 

 材料として使っているのはすべて、子どもや孫の服などを解(ほど)いた古布。阿部さんは「誰が着たものか、思い出しながら一針一針に愛情を込めている」と目を細める。手間も時間もかかるが、「出来上がるとやっぱりうれしくて夢中になっちゃう。仕事があると思えば何事も楽しみ」。できる限り作品を作り続けるという。

 

茶飲み友達と作品を見ながら会話を楽しむ阿部さん(左)

茶飲み友達と作品を見ながら会話を楽しむ阿部さん(左)

 

 作品を玄関や茶の間に飾り付けている阿部さんが、手芸と同じように楽しみにしているのが、「ご近所さん」との茶飲み会。話を弾ませる中で、「いろんな人に見てもらいたいね」と作品展開催も話題になっていたという。新型コロナウイルス感染症の影響でできずにいたが、最近は感染拡大が抑えられていることから、ほぼ毎日顔を合わせる高坂タミ子さん(87)がおひろめ会を提案。阿部さんは「最初で最後かもしれない。やってもいいよ」と話に乗った。

 

おひろめ会の実現に力を合わせた(左から)岩間さん、阿部さん、高坂さん

おひろめ会の実現に力を合わせた(左から)岩間さん、阿部さん、高坂さん

 

 おひろめ会では阿部さんが作り続けてきた作品の一部を紹介。40年来の友人でレース編みを得意とする岩間泰子さん(91)、阿部さんの娘3人が持ち寄った作品など、合わせて約1000点が並ぶ。

 

 3人は「コロナ時代のうっとうしい気持ちを、温かい手作り品を見て和やかな気持ちにしてもらえたら。ゆっくり見てほしい」と声をそろえる。おひろめ会は24日までだが、1週間ほどはそのまま飾り付けることにしている。阿部さん宅は県交通「大平一丁目」バス停近くの住宅地にある。

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

移住コーディネーター新たに1人1団体 日々の暮らしをSNSで発信

委嘱状を手にする山口さん(左から2人目)とオンライン参加の及川さん(画面内)

委嘱状を手にする山口さん(左から2人目)とオンライン参加の及川さん(画面内)

 

 釜石市は8日、まちの魅力発信や移住希望者への情報提供などを行う移住コーディネーターに、山口孝太郎さん(30)=東京都世田谷区出身=と「釜石応援団あらまぎハート」(松田哲大代表)の1人1団体を委嘱した。委嘱状の交付は市役所で行われ、野田武則市長は「人口減少率が高い地域となっている現実を受け止め、対応していかなければ。さまざまなツールを使い、人の結び付き、輪を広げ、UIターン、定住を一歩でも前に進めてほしい」と協力を求めた。

 

 東日本大震災後に釜石に移住した山口さんは、昨年度まで市の任期付き職員として地域内外の人をつなぐ仕事に携わった。現在は市内の菓子製造販売・卸業小島製菓でマーケティングを担当する。「同年代の人に来てもらえるよう、経験で得られた生活の充実度を発信したい」と意気込んだ。

 

 首都圏在住の釜石出身有志らでつくる釜石応援団は、高台避難を啓発する「韋駄天(いだてん)競争」(仙寿院主催)や古里の復興にエールを送るサミットなどイベントの企画・運営を行う。オンライン出席した及川健智副代表(45)は「求められているのは人をつなげるハブの役割だと認識。釜石の情報発信、共有を手伝いたい」と力を込めた。

 

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

 

 同コーディネーターは2019年度に導入。今回の委嘱を含め5人1団体が活動する。副業というのが特徴で、個々の仕事や活動の合間に、▽会員制交流サイト(SNS)での暮らしの情報発信▽県内外の移住関連イベントでのPR▽移住検討者らの相談・助言―などを行う。国の特別交付税措置を活用し、月額2万円(月1回の活動報告が必要)の報酬を支払う。任期は来年3月末まで。

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

パラリンピックで注目!「ボッチャ」 住民交流のツールとして人気急上昇

ボッチャを楽しんだ栗橋公民館事業「みんなの輪交流会」

ボッチャを楽しんだ栗橋公民館事業「みんなの輪交流会」

 

 東京パラリンピックで日本人選手が金メダルを獲得し、一躍脚光を浴びた競技「ボッチャ」を楽しむ会が6日、釜石市栗林町の栗橋地区基幹集落センターで開かれた。栗橋公民館(栗澤厚博館長)主催の事業「みんなの輪交流会」で、地域住民が体験。新型コロナウイルス感染症岩手緊急事態宣言解除後、初の公民館活動となり、参加した16人がゲームを楽しみながら交流を深めた。

 

 「ボッチャ」は、脳性まひなどで運動機能に障害がある人向けに考案されたヨーロッパ発祥のスポーツ。パラリンピックでは1988年の韓国・ソウル大会から正式種目になった。国内では97年に日本ボッチャ協会が設立され、全国に広まった。適度な運動量やシンプルなルールから、近年では公式ルールをアレンジしたレクリエーションボッチャも人気で、介護施設やスポーツ交流イベントなどでも楽しまれている。

 

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

 

1チーム6人(1人1球)で対戦したゲーム

1チーム6人(1人1球)で対戦したゲーム

 

狙いを定めて球を投げる参加者。球の行方に目がくぎ付けに

狙いを定めて球を投げる参加者。球の行方に目がくぎ付けに

 

 競技は、ジャックボールと呼ばれる白い目標球を投げた後、対戦する両者が赤と青それぞれ6球を投げ合い、的となる目標球にいかに近づけられるかを競う。交流会では、レク用にアレンジしたルールを用い、3チームに分かれて対戦した。目標球はじゃんけんで勝ったチームが投げるが、どこに投げるかでその後の戦略も変わってくる。参加者は相手チームの球の位置などを見極めながら、目標球目掛けて自チームの球を放った。

 

同じチームの仲間とコースを慎重に見極める。戦略も重要なポイント

同じチームの仲間とコースを慎重に見極める。戦略も重要なポイント

 

ナイスプレーに拍手!ボッチャは見る面白さも

ナイスプレーに拍手!ボッチャは見る面白さも

 

 特別な技や体力を必要とせず、誰でも気軽に楽しめるボッチャ。参加者は仲間と戦略を考えるなど頭の体操もしながら、心身ともにリフレッシュ。たくさんの笑顔を広げた。栗林町の藤原成子さん(74)は「久しぶりに体を動かして、すごくいい気分。緊急事態宣言で家にこもっていたから、開放感もあってなおさらね。ボッチャは相手チームとの駆け引きが面白い。チームワークも大事な要素。またやってみたい」と声を弾ませた。

 

勝利に向け「エイエイオー」。気合い入れでチームの結束を固める

勝利に向け「エイエイオー」。気合い入れでチームの結束を固める

 

球は投げても転がしてもOK。投球スタイルは状況を見ながら判断

球は投げても転がしてもOK。投球スタイルは状況を見ながら判断

 

 ボッチャの用具セットを貸し出し、ゲームの仕方をレクチャーする市社会福祉協議会の生活支援コーディネーター高橋和義さんは「東京パラ大会以来、競技の認知度が高まり、市内でも利用予約が急増している。今は断トツの人気」と大会効果を実感。「普段使わない筋肉を遊びながら自然と動かせたり、互いにやじを入れて盛り上がったり。運動、交流の両面で心身を元気にする力があるのがボッチャ。うまくなってくると、みんな熱が入る」と魅力を語った。