釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

釜石の写真家hanaさん 作品展「思い出」 アート・アット・テット第2弾

釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

釜石市民ホールギャラリーで開かれているhanaさんの作品展

 

 釜石市上中島町の写真家小澤はなさん(68)=活動名・hana=の作品展「Remember」が、大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。地域の四季折々の風景や表情豊かな人物、自然の中で生きる動植物などを独自の視点で切り取った作品約30点を展示している。31日まで、入場無料。

 

 hanaさんが個展を開くのは3回目。今回の「Remember」には「思い出」という意味を当てはめている。笑顔弾ける新1年生、伝統を受け継ぐ職人たちの誇り、命をつなぐ営み。「一枚一枚に思い入れがあり、撮影時を思い出す。今まで撮りためた歴史、思い出を楽しみ、優しい気持ち、癒やしになれば」と厳選した。

 

 会期中の2日間はワークショップも行った。23日に参加した釜石商工高写真部の安藤大翔君、吉岡颯世君(いずれも機械科1年)はカメラマンに撮影してもらう体験をしながら、写真を今より上手に撮るこつを教えてもらった。2人は風景写真を撮ることが多いというが、「光の加減、背景のぼかしとか、なるほどと思うことがたくさんあった。人物や背景にこだわったものとかも撮ってみたい」と刺激を受けていた。

 

hanaさんの思い出に触れる作品が並んでいる

hanaさんの思い出に触れる作品が並んでいる

 

 hanaさんが本格的に写真を撮るようになったのは50歳を過ぎてから。親の介護を終え、自分の時間が持てるようになった頃に友人から勧められてブログを始めたのがきっかけだという。自己流ながらカメラを相棒に写真を学んで10数年、現在はカメラマンとして成人式や七五三、ブライダルなどの撮影を請け負っている。地域の魅力を発信するイベントで撮影技術を教える講師を務めることもある。

 

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23日に行われたワークショップで出会いを楽しんだhanaさん(右)と釜石商工高生ら

 

 写真の魅力は「カメラを通した出会い」とhanaさん。ジャンルにこだわらず、「いいな」と心動かされたモノの一瞬をとらえるのが「快感」だという。「見るものすべてが被写体」と言い切り、これからも「思い出」という宝物を増やし続けていく。

 

 釜石・大槌地域で活動する作家を紹介する同ホール自主事業「art at TETTO」シリーズ(年4回)の2回目。午前9時から午後9時まで鑑賞できる。

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

霞露ヶ岳(かろがだけ)トレッキング

 

山田町船越半島の最高峰「霞露ヶ岳(かろがたけ)」のトレッキングを行います。“海抜0メートルから登れる山”として知られていますが、今回は海抜0メートルへ下ります。ゴールの漉磯海岸(すくいそかいがん)は、目の前に広がる太平洋の海原とビーチの開放感が最高です。三陸の海と紅葉のコラボレーションを味わうのにも絶好の機会です。

期日

2021年11月6日(土)
※荒天候による予備日11月7日(日)

場所

霞露ヶ岳(山田町船越)
※集合場所は青少年の家、全員バス乗車で現地へ向かいます。

対象

小学生以上〜一般 30名程度

参加費

400円(傷害保険代、諸雑費等)

内容

みちのく潮風トレイルの山田町ルート「霞露ヶ岳(標高508m)」の自然散策
8:00集合・出発~ 9:30開始~ 11:30山頂~ 13:00下山・昼食~ 15:30帰所・解散

申込期間

2021年10月13日(水)〜10月27日(水)
参加申込書に必要事項を記入の上、FAXかメール、郵送にてお申し込みください。

申し込み・問い合わせ

岩手県立陸中海岸青少年の家(マリンランド陸中)
〒028-1371岩手県下閉伊郡山田町船越2-42
TEL 0193-84-3311/FAX0193-84-3312
メール kenriturikurikuchu@echna.ne.jp

主催

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 陸中海岸青少年の家

青少年の家

(公財)岩手県スポーツ振興事業団 岩手県立陸中海岸青少年の家

公式サイト / TEL 0193-84-3311 / FAX 0193-84-3312 〒028-1371 山田町船越2-42

釜石の秋の味覚「甲子柿」出荷開始 ブランド力向上で全国から注目

釜石の秋の味覚「甲子柿」出荷開始 ブランド力向上で全国から注目

組合員らによる今季の目揃え会=18日

組合員らによる今季の目揃え会=18日

 

 釜石の秋を代表する味覚「甲子柿」の今季の出荷が始まった。甲子柿の里生産組合(藤井修一組合長、24組合員)によると、全体の収量は例年より少ないものの、糖度が高く味の良さは抜群。18日は組合員が品質を確認する「目揃(めぞろ)え会」が、21日は消費者目線で出来栄えを評価する審査会が開かれた。同柿は今年、国の2つの制度で特性が認められ、全国から問い合わせが相次ぐ。生産者はさらなるブランド力強化に期待し、安定生産、品質向上へ意欲を高めている。

 

 甲子柿は、小枝柿(渋柿の一種)をおがくずなどを燃やした室(むろ)で1週間ほどいぶし、渋を抜く地域伝統の製法で作られる。完熟トマトのような色味とぷるんとした食感、凝縮された甘味が特長。近年は豊富な栄養素も注目される。今年3月、農林水産物などの地域ブランドを守る国の「地理的表示(GI)保護制度」へ登録されたほか、8月には機能性表示食品の届け出が受理された。

 

3月に取得した地理的表示(GI)の登録証

3月に取得した地理的表示(GI)の登録証

 

 出荷前恒例の目揃え会は甲子町の洞関地区コミュニティ消防センターで開かれ、関係者15人が出席。生産者7人が化粧箱に詰めた柿を持ち寄り、色つやや大きさなど出来栄えを見比べたほか、品質や階級(重量)区分、価格、容器へのGIマークシール貼り付けなど出荷規格を確認した。

 

持ち寄った甲子柿の品質などを確認する組合員

持ち寄った甲子柿の品質などを確認する組合員

 

完熟トマトのような色つやが目を引く甲子柿

完熟トマトのような色つやが目を引く甲子柿

 

 同町松倉地区で約10年前から生産に励む佐野朋彦さん(41)は「天候不順で心配だったが、病気もなく収穫できた。糖度が高く、今で19度ぐらい。今後20度以上にはなりそう。昨年(糖度15)よりおいしさも期待できると思う」と自負。GI登録などを好機と捉え、「若手の挑戦が増え生産拡大できれば、もっと全国に広められる」と期待感を示した。

 

 一方で、課題となっているのが収穫量。昨年、今年と収穫前の自然落果が多く、生産者を悩ませている。春先の低温、夏の猛暑、長雨など気象変動の大きさも要因の一つとみられる。「農業改良普及センターと原因、対策を見いだし、安定生産できるようにしたい。瞬間冷凍により通年出荷も可能なので、十分な数量確保に向け努力していく」と藤井組合長(78)。

 

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やわらかく、凝縮された甘さが魅力の甲子柿。見るからに食欲をそそる

 

生産者が持ち込んだ甲子柿が並ぶ道の駅釜石仙人峠=写真:同駅撮影

生産者が持ち込んだ甲子柿が並ぶ道の駅釜石仙人峠=写真:同駅撮影

 

 組合では今年の市外出荷を、化粧箱12個入りを基準に300~500箱を目標とする。出荷シーズンは例年11月中旬ごろまでだが、今年は数量が少ないため、若干早まりそうとのこと。市内では道の駅釜石仙人峠(甲子町)、産直、スーパー、小売店などで販売される。

 

2年目の甲子柿審査会 委員12人が5品を「出品可」と評価

 

12人の委員が見た目、味などを審査=21日

12人の委員が見た目、味などを審査=21日

 

 昨年から新たな試みとして始まった甲子柿審査会は、大町の市民ホールTETTOで開かれ、食や農業に関わる企業、団体から12人の審査委員が参加。組合員から出品された5品について、▽見た目(色、つや、傷の多少)▽味(甘さ、いぶし風味の有無、脱渋具合)▽食感―を点数で評価した。

 

 審査の結果、5品全てが地方発送や各種販売会への出品に値する品質と判断され、見た目や味、総合ランキングも発表された。審査委員長の佐々木かよさん(市農政推進協議会委員、県食の匠)は「生産量が少ない中から出品されたが、色、形、食味、どれも大きな差はなく、良品質が保たれていた。後継者を育成し、組合がさらに発展することを願う」と総評した。

 

審査結果の発表を聞く委員。高校生委員の姿も

審査結果の発表を聞く委員。高校生委員の姿も

 

総評を述べる佐々木かよ審査委員長(左)

総評を述べる佐々木かよ審査委員長(左)

 

 片岸町の食品加工業「麻生」三陸釜石工場専務付の菅原信好さん(61)は「甲子柿は子どものころから食べているなじみの味。最近は見た目も随分立派で、認証を受けたり、開店前から道の駅に並ぶ客を見たりするとうれしく思う。釜石の特産品として自信を持って薦められる」と話した。

 

 藤井組合長は「審査会の順位は出品組合員に個別に伝える。ランクを競うことは品質、生産意欲向上にもつながる。さらに出品者を増やしたい」と会の意義を示した。

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

「やっときたな」サンマ初水揚げ 釜石で23トン

ようやく届いた秋味サンマに頬を緩める水産関係者=21日午前5時57分

ようやく届いた秋味サンマに頬を緩める水産関係者=21日午前5時57分

 

 8月10日のサンマ漁解禁からおよそ2カ月。釜石市の新浜町魚市場に21日朝、今季初のサンマが水揚げされた。昨年より2週間ほど遅い初水揚げとなったが、量は約23トンと若干上向きに。全国的に苦戦が続く中、水産関係者は今後の漁模様の回復に期待を込める。

 

 水揚げしたのは富山県魚津市の「第八珠(す)の浦丸」(199トン、猟田雄輔漁労長、16人乗り組み)。北太平洋の公海で漁獲し、釜石まで約850キロを32時間かけて運んだ。同船は6年連続で釜石港のサンマ水揚げ第1船となった。

 

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

釜石港に今季初水揚げされたサンマ=21午前6時11分

 

 大きさは1匹100~140グラムの中小型が中心で、価格は1キロ当たり1000~1100円で取引された。猟田漁労長(67)は「(魚影が)かなり薄い気がしている。サンマは少ない。見えない。このまま終わったら大変だが、11月中旬ごろから姿が見えるようになるのでは」と望みをかける。

 

 ほぼ全量を買い取った新浜町の水産加工会社「平庄」の平野隆司代表取締役(45)は「やっときたという感じ。去年より型は良さそうだが、量的には全然だめ。(水揚げ時期が)遅くなっている感じもあり、今後、潤沢に取れるのを期待するしかない」と前向きに捉える。サンマは関東方面に出荷するという。

 

 昨年10月6日の初水揚げは15トンだった。今年は量的には上回っているものの、出だしとしては低調で、釜石魚市場(市漁連)関係者らの実感は厳しいものになった。主力の定置網漁、サケ漁の回復が見通せない中、変わる魚種としてサンマに寄せる期待は少なくない。「今後、サンマの群れが南下し漁場が近くなることで、サンマ船の入港が増えてほしい」

 

サンマの初水揚げに活気づく新浜町魚市場=21日午前6時37分

サンマの初水揚げに活気づく新浜町魚市場=21日午前6時37分

 

2020年の全国のサンマ漁獲量は2万9566トンで、前年と比べ27%減。最低記録だった19年の4万517トンを大きく下回った。本県は約7500トンで、前年の7%減にとどめた。釜石港では昨年、サンマ船35隻が入港し、水揚げは812トン、約3億5397万円。前年の16隻、793トン、 約2億2472万円から増やしている。

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

コロナ禍でみこし渡御中止も神事で平穏祈る~尾崎神社例祭~

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

尾崎神社社殿で行われた例祭の神事=16日

 

 釜石市の尾崎神社と日本製鉄釜石製鉄所山神社の合同祭「釜石まつり」は、新型コロナウイルス感染症の影響で昨年に続き、みこし渡御が中止された。両神社は16日、それぞれに例祭の神事を実施。「来年こそは」と願いを込めながら、コロナの完全終息、景気回復、住民の無事などを切に祈った。

 

 浜町の尾崎神社(佐々木裕基宮司)では15日に宵宮祭、16日に例祭神事を行った。神事には関係者22人が参列。宮司、献幣使が神前に祝詞を奏上し、参列者が玉串をささげた。終了後、あいさつした佐々木宮司は「来年こそは、みこしに神様の御霊を乗せて釜石のまちを歩き、多くの方々に拝んでいただきたい。より豊かな秋をみんなで迎えられたら」と願った。

 

参列者は玉串をささげ、神前に手を合わせた

参列者は玉串をささげ、神前に手を合わせた

 

新型コロナ感染症の収束などを祈る参列者

新型コロナ感染症の収束などを祈る参列者

 

 尾崎神社の渡御行列は300年の歴史を誇る。釜石製鉄所山神社との合同渡御は、釜石市制施行30周年の1967(昭和42)年から行われ、市内最大規模の秋祭りとして定着。市内外から見物客を集めるが、新型コロナ感染症の収束が見込めず、今年も合同みこし渡御、曳き船まつり(尾崎神社海上渡御)共に開催を断念した。

 

 尾崎神社の責任役員で祭典委員長の浜川幸雄さん(76)は「(2年連続の渡御中止は)非常に残念だが、致し方ない。何とかコロナも収束に向かっているよう。人類はこれまでもさまざまな細菌と戦ってきた。いかに知恵を振り絞って戦うかだ。来年は、状況が良くなっていることを期待したい」と話した。

 

2019年の釜石まつりで中心市街地を練り歩く尾崎神社の六角大みこし。70年ぶりに修復され、この年に初お披露目された

2019年の釜石まつりで中心市街地を練り歩く尾崎神社の六角大みこし。70年ぶりに修復され、この年に初お披露目された

 

 同神社のみこし担ぎ手団体「輿衆(よしゅう)会」の川畑裕也会長(59)は「みこしはどうしても密になってしまうのでやむを得ない。早く平常に戻って、みんなでにぎやかに祭りができるよう祈るばかり。間が空くと会員離れにもつながる。尾崎神社は大みこしなので、担ぐにはそれなりの人数が必要」と担ぎ手不足も心配した。

 

釜石LC会員が境内をきれいに 尾崎神社例祭前に恒例の清掃活動

 

尾崎神社の参道を清掃する釜石ライオンズクラブの会員=9日

尾崎神社の参道を清掃する釜石ライオンズクラブの会員=9日

 

 釜石ライオンズクラブ(蓙谷兼明会長、会員40人)は9日、例祭を控えた尾崎神社で清掃奉仕活動を行った。10月8日の「世界ライオンズ奉仕デー」にちなんだ毎年恒例の活動。会員9人が境内と周辺の道路で、ごみや落ち葉を回収した。

 

 神社境内や参道の木々は紅葉が始まり、各所に落ち葉が散らばっていた。会員らはほうきや熊手で丁寧に葉をかき集め、参拝者の歩行や車両の通行に支障が出ないようにした。約1時間半の清掃で、周辺はすっきりとした景観を取り戻し、例祭を迎える準備が整った。

 

境内にたまった落ち葉を丁寧に掃き掃除

境内にたまった落ち葉を丁寧に掃き掃除

 

参拝者が安全に歩行できるよう階段もきれいに

参拝者が安全に歩行できるよう階段もきれいに

 

 蓙谷会長(55)は「由緒正しいこの神社を清めるのは、私たち会員にとってもありがたいこと。世界のライオンズクラブは『奉仕の精神』を掲げ、地域に貢献する活動を行っている。コロナ禍で活動の自粛が続いていたので、今日は会員同士が顔を合わせる機会にもなりうれしい」と喜んだ。

 

会員らは「奉仕の精神」で清掃活動に励んだ

会員らは「奉仕の精神」で清掃活動に励んだ

 

 結成56周年を迎える同クラブは、年内に市立図書館への本の寄贈、地元サッカースポーツ少年団の大会への協賛、クリスマス献血キャンペーンへの協力などを予定する。

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

35年間一針一針 大平町の阿部さん、作品おひろめ会 友人が開催後押し

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

大平町の自宅で手作り品のおひろめ会を開いている阿部さん(中)、友人の岩間さん(左)と高坂さん

 

 手仕事が織りなす世界で和やかな気持ちに―。釜石市大平町の阿部ミエさん(95)は趣味の手芸を楽しみ、自宅を彩っている。パッチワークの壁掛けや色鮮やかなつるし飾りなど、35年間一針一針縫い、作り続けてきた作品がずらり。24日まで「芸術の秋!おひろめ会」を開いており、近所の人らが足を運んで心温まる展示を楽しんでいる。

 

作品に囲まれる阿部さん。心温まる世界をゆっくり見てほしいと望む

作品に囲まれる阿部さん。心温まる世界をゆっくり見てほしいと望む

 

 大船渡市三陸町吉浜出身の阿部さん。20代前半に結婚し、釜石に移り住んだ。漁業の繁忙期に磯場の手伝いなどをしながら、5人の子を育て、家庭を切り盛り。子どもたちが独立し、夫婦2人での生活が始まった矢先に夫を病気で亡くした。若いころに裁縫を習っていたという阿部さん。「一人でポカーンとするより、何かしよう」と布を使ったものづくりを始めた。

 

 材料として使っているのはすべて、子どもや孫の服などを解(ほど)いた古布。阿部さんは「誰が着たものか、思い出しながら一針一針に愛情を込めている」と目を細める。手間も時間もかかるが、「出来上がるとやっぱりうれしくて夢中になっちゃう。仕事があると思えば何事も楽しみ」。できる限り作品を作り続けるという。

 

茶飲み友達と作品を見ながら会話を楽しむ阿部さん(左)

茶飲み友達と作品を見ながら会話を楽しむ阿部さん(左)

 

 作品を玄関や茶の間に飾り付けている阿部さんが、手芸と同じように楽しみにしているのが、「ご近所さん」との茶飲み会。話を弾ませる中で、「いろんな人に見てもらいたいね」と作品展開催も話題になっていたという。新型コロナウイルス感染症の影響でできずにいたが、最近は感染拡大が抑えられていることから、ほぼ毎日顔を合わせる高坂タミ子さん(87)がおひろめ会を提案。阿部さんは「最初で最後かもしれない。やってもいいよ」と話に乗った。

 

おひろめ会の実現に力を合わせた(左から)岩間さん、阿部さん、高坂さん

おひろめ会の実現に力を合わせた(左から)岩間さん、阿部さん、高坂さん

 

 おひろめ会では阿部さんが作り続けてきた作品の一部を紹介。40年来の友人でレース編みを得意とする岩間泰子さん(91)、阿部さんの娘3人が持ち寄った作品など、合わせて約1000点が並ぶ。

 

 3人は「コロナ時代のうっとうしい気持ちを、温かい手作り品を見て和やかな気持ちにしてもらえたら。ゆっくり見てほしい」と声をそろえる。おひろめ会は24日までだが、1週間ほどはそのまま飾り付けることにしている。阿部さん宅は県交通「大平一丁目」バス停近くの住宅地にある。

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

移住コーディネーター新たに1人1団体 日々の暮らしをSNSで発信

委嘱状を手にする山口さん(左から2人目)とオンライン参加の及川さん(画面内)

委嘱状を手にする山口さん(左から2人目)とオンライン参加の及川さん(画面内)

 

 釜石市は8日、まちの魅力発信や移住希望者への情報提供などを行う移住コーディネーターに、山口孝太郎さん(30)=東京都世田谷区出身=と「釜石応援団あらまぎハート」(松田哲大代表)の1人1団体を委嘱した。委嘱状の交付は市役所で行われ、野田武則市長は「人口減少率が高い地域となっている現実を受け止め、対応していかなければ。さまざまなツールを使い、人の結び付き、輪を広げ、UIターン、定住を一歩でも前に進めてほしい」と協力を求めた。

 

 東日本大震災後に釜石に移住した山口さんは、昨年度まで市の任期付き職員として地域内外の人をつなぐ仕事に携わった。現在は市内の菓子製造販売・卸業小島製菓でマーケティングを担当する。「同年代の人に来てもらえるよう、経験で得られた生活の充実度を発信したい」と意気込んだ。

 

 首都圏在住の釜石出身有志らでつくる釜石応援団は、高台避難を啓発する「韋駄天(いだてん)競争」(仙寿院主催)や古里の復興にエールを送るサミットなどイベントの企画・運営を行う。オンライン出席した及川健智副代表(45)は「求められているのは人をつなげるハブの役割だと認識。釜石の情報発信、共有を手伝いたい」と力を込めた。

 

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

市関係者と懇談する山口さん(左から2人目)と及川さん(画面内)

 

 同コーディネーターは2019年度に導入。今回の委嘱を含め5人1団体が活動する。副業というのが特徴で、個々の仕事や活動の合間に、▽会員制交流サイト(SNS)での暮らしの情報発信▽県内外の移住関連イベントでのPR▽移住検討者らの相談・助言―などを行う。国の特別交付税措置を活用し、月額2万円(月1回の活動報告が必要)の報酬を支払う。任期は来年3月末まで。

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

パラリンピックで注目!「ボッチャ」 住民交流のツールとして人気急上昇

ボッチャを楽しんだ栗橋公民館事業「みんなの輪交流会」

ボッチャを楽しんだ栗橋公民館事業「みんなの輪交流会」

 

 東京パラリンピックで日本人選手が金メダルを獲得し、一躍脚光を浴びた競技「ボッチャ」を楽しむ会が6日、釜石市栗林町の栗橋地区基幹集落センターで開かれた。栗橋公民館(栗澤厚博館長)主催の事業「みんなの輪交流会」で、地域住民が体験。新型コロナウイルス感染症岩手緊急事態宣言解除後、初の公民館活動となり、参加した16人がゲームを楽しみながら交流を深めた。

 

 「ボッチャ」は、脳性まひなどで運動機能に障害がある人向けに考案されたヨーロッパ発祥のスポーツ。パラリンピックでは1988年の韓国・ソウル大会から正式種目になった。国内では97年に日本ボッチャ協会が設立され、全国に広まった。適度な運動量やシンプルなルールから、近年では公式ルールをアレンジしたレクリエーションボッチャも人気で、介護施設やスポーツ交流イベントなどでも楽しまれている。

 

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

最初は白い目標球目掛け、球を投げる練習から

 

1チーム6人(1人1球)で対戦したゲーム

1チーム6人(1人1球)で対戦したゲーム

 

狙いを定めて球を投げる参加者。球の行方に目がくぎ付けに

狙いを定めて球を投げる参加者。球の行方に目がくぎ付けに

 

 競技は、ジャックボールと呼ばれる白い目標球を投げた後、対戦する両者が赤と青それぞれ6球を投げ合い、的となる目標球にいかに近づけられるかを競う。交流会では、レク用にアレンジしたルールを用い、3チームに分かれて対戦した。目標球はじゃんけんで勝ったチームが投げるが、どこに投げるかでその後の戦略も変わってくる。参加者は相手チームの球の位置などを見極めながら、目標球目掛けて自チームの球を放った。

 

同じチームの仲間とコースを慎重に見極める。戦略も重要なポイント

同じチームの仲間とコースを慎重に見極める。戦略も重要なポイント

 

ナイスプレーに拍手!ボッチャは見る面白さも

ナイスプレーに拍手!ボッチャは見る面白さも

 

 特別な技や体力を必要とせず、誰でも気軽に楽しめるボッチャ。参加者は仲間と戦略を考えるなど頭の体操もしながら、心身ともにリフレッシュ。たくさんの笑顔を広げた。栗林町の藤原成子さん(74)は「久しぶりに体を動かして、すごくいい気分。緊急事態宣言で家にこもっていたから、開放感もあってなおさらね。ボッチャは相手チームとの駆け引きが面白い。チームワークも大事な要素。またやってみたい」と声を弾ませた。

 

勝利に向け「エイエイオー」。気合い入れでチームの結束を固める

勝利に向け「エイエイオー」。気合い入れでチームの結束を固める

 

球は投げても転がしてもOK。投球スタイルは状況を見ながら判断

球は投げても転がしてもOK。投球スタイルは状況を見ながら判断

 

 ボッチャの用具セットを貸し出し、ゲームの仕方をレクチャーする市社会福祉協議会の生活支援コーディネーター高橋和義さんは「東京パラ大会以来、競技の認知度が高まり、市内でも利用予約が急増している。今は断トツの人気」と大会効果を実感。「普段使わない筋肉を遊びながら自然と動かせたり、互いにやじを入れて盛り上がったり。運動、交流の両面で心身を元気にする力があるのがボッチャ。うまくなってくると、みんな熱が入る」と魅力を語った。

日本で初めて作られた近代海図「陸中国釜石港之図」を説明する第2管区海上保安本部の西村監理課長

海図の歴史から海を学ぶ 海保が150周年企画展 第1号「釜石港之図」展示 

日本で初めて作られた近代海図「陸中国釜石港之図」を説明する第2管区海上保安本部の西村監理課長

日本で初めて作られた近代海図「陸中国釜石港之図」を説明する第2管区海上保安本部の西村監理課長

 

 日本単独での海図製作などの水路業務が本格的に始まってから150年を迎えたことを記念し、釜石市鈴子町のシープラザ釜石2階イベントフロアでその歴史を紹介するパネル展が開かれている。東北地方を管轄する海上保安庁第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市)が企画し、日本初の近代海図など計21点が並ぶ。10月26日まで。

 

 海図は、船が安全に航行できるよう、海岸の地形や水深、灯台などの目標物を分かりやすく示した地図。国内では1871(明治4)年、兵部省海軍部内に水路局を設け、勝海舟らとともに海軍伝習所でオランダ式の航海術・測量術を学んだ津の藩士、柳楢悦(やなぎ・ならよし)を起用して近代的水路業務を開始した。

 

 作成された海図の第1号は、72(同5)年に刊行された「陸中國釜石港之圖(りくちゅうのくにかまいしこうのず)」。当時の釜石は、東京―函館間航路の重要な補給地点だったことに加え、官営製鉄所が完成する直前だったこともあり、入港船舶の安全と利便性を確保するために作成された。

 

 海図の更新は現在も同庁海洋情報部によって行われており、パネル展では明治初期からの150年の歩み、軍事機密として厳重に管理され一般国民の目に触れることがなかった貴重な海図などの資料、音響や航空レーザーなど最新の調査技術を活用した海洋調査などを紹介。特殊メガネでのぞき込むと海底の起伏などが分かる「日本周辺3D海底地形図」、映像放映(15分)もある。

 

特殊メガネで「日本周辺3D海底地形図」をのぞき込む来場

特殊メガネで「日本周辺3D海底地形図」をのぞき込む来場

 

 同本部海洋情報部の西村一星監理課長は「日本人の手だけで作られた海図は釜石が発祥。海図を通し150年前に始まった歴史、進化を感じてほしい」と期待する。

広報かまいし2021年10月15日号(No.1770)

広報かまいし2021年10月15日号(No.1770)

広報かまいし2021年10月15日号(No.1770)

 

広報かまいし2021年10月15日号(No.1770)

広報かまいし2021年10月1日号(No.1770)

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【P1】
表紙

【P2-3】
衆議院総選挙のお知らせ

【P4-5】
期日前投票
いわて・かまいしラグビーメモリアルマッチ

【P6-7】
新型コロナワクチン接種
水産業関連施設用地の分譲 他

【P8-9】
税の納付方法

【P10-11】
こどもはぐくみ通信
すこやかアイドル 他

【P12-13】
まちの話題 他

【P14-17】
釜石の歴史 よもやま話
まちのお知らせ

【P18-19】
保健案内板

【P20】
行政連絡員の活動紹介 他

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2021101800045/
釜石市

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釜石市の箱崎白浜地区に建立された石碑。佐々木委員長(右)と野田市長が除幕した

教訓伝える石碑 釜石・箱崎白浜地区「語りつなごう」思い刻む

釜石市の箱崎白浜地区に建立された石碑。佐々木委員長(右)と野田市長が除幕した

釜石市の箱崎白浜地区に建立された石碑。佐々木委員長(右)と野田市長が除幕した

 

 大地震が来たら一刻も早く高台に―。釜石市の箱崎白浜地区の住民らが東日本大震災の犠牲者を追悼する「津波記念碑」を建立し、8日、落成開眼式を行った。石碑の裏面には住民らの思いを込めた「語りつなごう」との文字を刻み、避難の教訓を後世に発信し続ける。

 

 落成式には地域住民ら関係者約50人が出席した。建立実行委の佐々木英治委員長(82)が経緯を説明し、「震災から10年が経過し、悲惨な状況を後世に語り継ごうと建立。震災で亡くなった方を悼み、地域の復興の象徴として守っていきたい」とあいさつ。野田武則市長と共に記念碑を除幕した。常楽寺(鵜住居町)の藤原育夫住職により開眼供養が行われ、出席者が焼香して手を合わせた。

 

津波記念碑の落成開眼式で犠牲者を悼み、手を合わせる箱崎白浜地区住民ら

津波記念碑の落成開眼式で犠牲者を悼み、手を合わせる箱崎白浜地区住民ら

 

 黒御影石の記念碑は高さ1メートル40センチ、幅1メートル。表面に刻まれた「平成の大津波記念碑」の文字は野田市長が揮毫(きごう)し、裏面には「語りつなごう」に続き、震災の発生日時、当時の総世帯数・人口、被災戸数、死者・行方不明者数などが刻まれた。建立場所は震災後、整備された高さ14・5メートルの防潮堤そばにつくられた海を望む広場。

 

震災の被災状況、「語りつなごう」の文字を刻んだ津波記念碑

震災の被災状況、「語りつなごう」の文字を刻んだ津波記念碑

 

 白浜町内会(箱崎町1~3地割)で防潮堤建設や防災集団移転事業が終了したことから記念碑建立の声が上がり、今春に実行委を組織。事業費約150万円は現住民と被災して他地区に移転した元住民からの寄付金を主財源とし、地元企業の協力も得て建立にこぎ着けた。

 

 同地区には震災時、134世帯390人が暮らしていたが、津波で84世帯が被災。地区内で40人が犠牲になり、地区外の住民2人も亡くなった。佐々木委員長は被災体験を振り返り、「思い出すと胸がつまる。地震が発生したら一刻も早く高台に避難しなければならない。石碑があることで、後世に残して語り継ぐことができる」と言葉をかみしめた。

 

 復興が進んだ同地区では戸建て復興住宅(9戸)を含め、現在は約90世帯約230人が居住する。同町内会の佐々木孝郎会長(73)は「住民が減り、高齢化も進むが一致団結することが大事。言葉だけでなく形があれば、見て、頑張ろうと思い出す。記念碑がまちづくりの礎となり、希望あふれる地域の証しになるよう、つないでいきたい」と思いを新たにした。

簡単そうで難しい!?狙いを定めて輪を投げる参加者

釜石・西地区の公民館、スポーツで交流 お年寄りら和気あいあい

人工芝で伸び伸びとグラウンドゴルフを楽しむ参加者

人工芝で伸び伸びとグラウンドゴルフを楽しむ参加者

 

 釜石市の甲子・小佐野・中妻地区の公民館が主催する「西地区合同スポーツ交流大会」が7日、甲子町の市球技場で初めて開かれた。3地区から市民約70人が集い、グラウンドゴルフなど3種の競技に挑戦。公民館対抗というものの勝ち負けにこだわらず、和気あいあいと笑顔で触れ合いを楽しんだ。

 

スカットボールでは一打一打に拍手、ため息が混じった

スカットボールでは一打一打に拍手、ため息が混じった

 

簡単そうで難しい!?狙いを定めて輪を投げる参加者

簡単そうで難しい!?狙いを定めて輪を投げる参加者

 

 参加者は公民館ごとに5人一組でチームをつくり、10チームに分かれてグラウンドゴルフ、スカットボール、輪投げの3種競技に挑んだ。「おー、いい寄せだね」「あちゃー、思うようにいかない」。互いのプレーを褒め合い、励まし合いながら伸び伸びと体を動かしていた。

 

NO・1ポーズで優勝を喜ぶ中妻公民館チーム

NO・1ポーズで優勝を喜ぶ中妻公民館チーム

 

 各公民館の参加人数が異なるため、3種の平均得点で順位を決めた。優勝は2種目で1位となった中妻公民館(正木浩二館長)。最高齢参加者の似田貝五平さん(98)も活躍し、「楽しいね。元気でいるには何事も自分から進んでやらねば」と前向きな姿勢を見せた。

 

「次こそは」と上を目指すのは準優勝の甲子公民館チーム

「次こそは」と上を目指すのは準優勝の甲子公民館チーム

 

 甲子公民館(佐々木利光館長)は一歩及ばず準優勝。新型コロナウイルス感染症の影響で集まりを控えていた中の久しぶりの行事に、菅原武さん(77)は「今日はうまくいかなかった、中の上だな。外で発散できたし、初めて見る人もいて、いい交流になった」と喜んだ。

 

3位に終わったが、競技を存分に楽しんだ小佐野公民館チーム

3位に終わったが、競技を存分に楽しんだ小佐野公民館チーム

 

 全種目、得点が伸び悩んだ小佐野公民館(佐藤貴之館長)は3位に終わった。女性で最高齢参加となった菊池榮さん(94)は触れ合いが大好き。「年が年だから、追いつくのも大変。足手まといにならないよう頑張りたい」と言葉は控えめだが、足取りはしっかりと元気だった。

 

同級生3人がそろい大会が実現。左から正木館長、佐藤館長、佐々木館長

同級生3人がそろい大会が実現。左から正木館長、佐藤館長、佐々木館長

 

 同大会は3地区の地域会議と共催し、ニュースポーツを通じた住民の健康増進、他地区住民との交流促進を目的に開かれた。この春に3公民館で1969年生まれの同級生館長がそろい、「何か一緒にやろう」と思案。「エイヤ!」と開催を決めたという。3人の館長たちは「参加者が笑って楽しんでいる姿を見ることができたのが一番。面白かった―と反応が良かったのもうれしい」と手応えを実感。来年以降も継続し、回を重ねる恒例行事になるよう期待する。