市民の健康づくりへタッグ 釜石市と大塚製薬が包括連携協定締結
協定書を交わした大塚製薬の迫上智博仙台支店長(右)と野田武則釜石市長
釜石市と大塚製薬(東京都千代田区、井上眞社長)は12日、市民の健康づくりやスポーツの推進、災害対応に協力して取り組むことを目的とした包括連携協定を結んだ。高齢化が進む同市の課題解決に同社の知見を生かし、健康長寿の実現を後押しする。
市役所で行われた締結式には、大塚製薬から迫上智博仙台支店長、竹内寛治盛岡出張所長ら4人が出席。迫上支店長と野田武則市長が署名した協定書を取り交わし、連携する7項目を確認した。
締結式で両者が協定書に署名し、連携項目を確認
連携項目は、健康長寿を目指した健康づくり、生活習慣病予防、スポーツや食育の推進、熱中症や災害時の対策など。子どもから高齢者まで幅広い年代の健康課題解決へ取り組む。高齢者が要介護状態にならないためのフレイル(加齢に伴う心身の衰え)対策、食育アプリなどを活用した子どもへの栄養指導、運動習慣の促進支援、災害対策では避難生活の栄養の偏りを改善する健康補助食品の提供などを想定する。
市は本年度からの新たな市総合計画の重点施策に「健康寿命日本一へのトライ」を掲げ、市民の健康づくりや介護予防に力を入れる。三大疾病で亡くなる人、早世する人も多い現状から、野田市長は「健康で長生きが一番の課題。(大塚製薬の)全国の自治体との連携事例など先進的な取り組みに関する知見もいただき、課題解決に努めたい」とし、協定締結を喜んだ。
野田市長ら市幹部を前に迫上支店長があいさつ
迫上支店長は「当社は人々の健康への貢献をテーマに事業活動を行う。釜石市の高齢化に伴う課題のほか、コロナ禍明けの外出機会の創出なども見据えた取り組みができれば。市の関係部署と相談しながら、市民の皆さまの健康に少しでも貢献できるような活動を進めていきたい」と意気込んだ。
同社の自治体との連携協定締結は、東北6県では釜石市が42市目、県内では5市目となる。これまでに全47都道府県とも協定を結んでいる。
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