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市内外のおいしいものを求める人でにぎわった「ひとつの街フェスティバル」

鵜住居を「ひとつの街」に、小中学生「感謝」の歌声〜食と音楽 震災伝承がテーマ、有志が協賛資金集め実現

子どもたちは復興支援への感謝を込め、元気な歌声を響かせた

子どもたちは復興支援への感謝を込め、元気な歌声を響かせた

 

 食と音楽、東日本大震災伝承をテーマにした「ひとつの街~鵜住居トライステーションフェスティバル」(同実行委員会主催)は1日、釜石市鵜住居町の「うのすまい・トモス」で開かれた。ラグビーワールドカップ(W杯)後も人が集い、まちの活気を生み出す場をつくろうと有志が協賛金を集めて企画。市内外のおいしいもの、子どもから大人まで楽しめるステージ、防災ウオークラリーなどの催しを楽しむ家族連れらの笑顔が広がった。

 

 地元釜石のほか、盛岡市や紫波町などの飲食20店が出店。豚汁やイカ焼き、から揚げ、甘酒など各店が〝できたてアツアツ〟のおいしさを提供した。

 

市内外のおいしいものを求める人でにぎわった「ひとつの街フェスティバル」

市内外のおいしいものを求める人でにぎわった「ひとつの街フェスティバル」

 

 特設ステージでは県内外の9個人・団体が演奏を披露した。釜石市内の小中学生約50人は復興支援への感謝を込めた「ありがとうの手紙♯Thank You From KAMAISHI」を合唱。地元鵜住居町出身の民謡歌手佐野よりこさんも力強い歌声で古里を元気づけた。

 

 会場近くに住む前川義博さん(81)は、にぎやかな音に誘われ来場。スタジアムに出向いて体感したW杯の盛り上がりを今回のイベントでも感じ取ったようで、「集まる場はいい。知った顔も知らない人も、みんな笑顔。うれしい。癒やされる。こういうイベントを続け、どんどん広げてほしい」と期待した。

 

 釜石高、釜石東中の生徒が企画した防災ウオークラリーは、いのちをつなぐ未来館で実施。避難時に役立つグッズや災害用伝言ダイヤルの番号「171」をクイズ形式で出題し、解説も添えた。

 

 花輪祐輔君(鵜住居小6年)、志歩さん(同1年)兄妹は「知らないこともあった」とうなずいた。母慶子さん(38)は「防災について中高生が関わるのは、いい発信方法だと思う。命を大切にしながら成長してほしい」と見守った。

 

 李サムエル君(釜石高1年)は香港生まれ、東京育ちで、小学5年生の時に釜石に来た。災害や防災についての意識の低さや知識の薄さを感じ、「身に付く機会になれば」と企画・運営に参加した。一緒の組で活動した佐々木一星君(釜石東中3年)は得た防災の知識を生かし復興に携わりたいと参加。意識や知識の差はあっても「ここにいるから学ぶことがある。知識を深め、伝えたい」との思いは共通だった。

 

 このイベントは有志が協賛金約100万円を集め運営。伊勢央(ちから)実行委員長(39)は「年1回、みんなが集う場を、力を合わせてつくっていきたい」と継続開催に意欲を見せた。

 

(復興釜石新聞 2019年12月4日発行 第847号より)

 

復興釜石新聞

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復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

地中から取り出されたタイムカプセルと手紙。「20歳の皆さん」の元に届くのを待っている

「20歳の自分へ」タイムカプセル、震災当時の小学生 未来へ思い込める〜成人式で それぞれの手へ、県建設業協会釜石支部青年部が手紙保管

地中から取り出されたタイムカプセルと手紙。「20歳の皆さん」の元に届くのを待っている

地中から取り出されたタイムカプセルと手紙。「20歳の皆さん」の元に届くのを待っている

 

 20歳の皆さん。来年の成人式会場で「20歳の自分」に宛てた手紙が待っています―。釜石市鈴子町で11月29日、市郷土資料館裏に埋めたタイムカプセルが掘り出された。2012年2月に市内の小学6年生がつづった手紙を納めたもので、8年後の成人の日の開封を約束していた。掘り出した手紙は、カプセルの埋設を企画した県建設業協会釜石支部青年部(山元一輝部会長、28社)が保管。来年1月12日に予定される成人式の会場で渡すことにしている。

 
 掘り出し作業には同青年部役員ら6人が参加。スコップや重機を使って土を掘り返し、地中に埋められたカプセル(高さ70センチ、直径50センチ)を発見した。中には釜石、双葉、白山、平田、唐丹小の児童ら100人余りの手紙などが入っており、保存状態は良好だった。

 

 同青年部は毎年、児童が重機の操縦などを体験する「授業」を行ってきたが、東日本大震災のあった年は中止した。これに代わる復興支援事業として、卒業を迎える児童・生徒を対象にしたタイムカプセルの埋設を企画。震災で大変な思いをした子どもたちに明るい気持ちで未来を迎えてもらいたいとの思いを込めた。

 

 掘り出し作業に当たった役員らは「無事でよかった。思った以上にいい状態だ」と自分のことのように喜んだ。「震災から8年もたったのか…」と時の移ろいを実感する声も。「20歳のみんな」に確実に手渡す思いも確かめ合った。

 

 山元部会長は「手紙を書いた人たちには当時の自分を思い出してもらいたい。それぞれの夢の実現を目指すうえで、初心に帰る機会に。社会人として成長してほしい」と願った。

 

 小学生と一緒に中学3年生も対象に実施。3年前の成人式の日に開封された。

 

(復興釜石新聞 2019年12月4日発行 第847号より)

 

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スポーツ拠点として幅広い活用に期待が高まる市民体育館

震災復興事業最後の施設、スポーツ新拠点オープン〜鵜住居に市民体育館、14・15日にBリーグ公式試合

スポーツ拠点として幅広い活用に期待が高まる市民体育館

スポーツ拠点として幅広い活用に期待が高まる市民体育館

 

 東日本大震災で被災し、釜石市が鵜住居町に再整備を進めた市民体育館は1日、オープンした。市の震災復興事業としては最後となる公共施設。ラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となったスタジアムとともに新たなスポーツ拠点、イベントなど幅広い活用に期待が高まる。

 

イベントなど幅広い活用に期待

 

 桜木町にあった旧体育館は震災の地震で天井を支える鉄骨部分が壊れるなど被害を受けたのに加え、旧耐震基準で建てられていたこともあり、2013年に解体。鵜住居地区での再整備を決め、昨年7月に着工。新体育館は工期の変更や事業費の増額などもあったが、今年9月に完成した。W杯ではボランティアの休憩所として活用された。

 

鵜住居駅前地区に整備された「うのすまい・トモス」。市民体育館(奥)の開館で復旧が完了した

鵜住居駅前地区に整備された「うのすまい・トモス」。市民体育館(奥)の開館で復旧が完了した

 

 新しい体育館は鵜住居駅西側の敷地に建設された。鉄骨一部鉄筋コンクリート造り2階建てで、延べ床面積は約3550平方メートル。観客席は車いす用6席を含む776席を設けた。多機能トイレやエレベーター、赤ちゃん休憩室を備えるなどバリアフリーに配慮。空調(冷暖房)も備えた。事業費は約24億7千万円。

 

 セレモニーには関係者約40人が出席した。野田武則市長は「鵜住居地区は海、山、川を融合した拠点になり得る。スポーツや観光の拠点として活用してほしい」とあいさつ。テープカットでオープンを祝った。

 

関係者がテープカットしてオープンを祝った

関係者がテープカットしてオープンを祝った

 

 この日は、市民に無料開放。バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)岩手ビッグブルズ選手との交流などが行われた。

 

 用意された卓球台で初プレーを楽しんだのは、鵜住居町の両川キヨさん(74)、片岸町の川崎寿子さん(78)。「最高。卓球台が16台あると聞いた。大会ができる」と口をそろえた。

 

思い思いにスポーツを楽しむ市民ら

思い思いにスポーツを楽しむ市民ら

 

 市スポーツ推進委員協議会はニュースポーツ体験を提供。吉田千秋会長(69)は「思いっ切りいろんな取り組みができ、活動の幅が広がる。忙しくなりそう」と笑みをこぼした。

 

 市体育協会の菊池達男理事長(79)は「スポーツを通じ希望が持てる施設であってほしい。釜石のスポーツが発展するよう大いに活用したい」と期待した。

 

 「こけら落とし」として、14、15日に岩手ビッグブルズの公式試合が行われる。

 

(復興釜石新聞 2019年12月4日発行 第847号より)

関連情報 by 縁とらんす
釜石市民体育館 – 釜石市
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達増知事(右から3人目)と意見を交わした釜石・大槌地域の5人

新しい三陸 女性が拓く、達増知事と「作戦会議」〜県政懇談会、地域の未来 5人の女性が語る

達増知事(右から3人目)と意見を交わした釜石・大槌地域の5人

達増知事(右から3人目)と意見を交わした釜石・大槌地域の5人

 

 「新しい三陸の創造に向けて~女性が拓く地域振興の可能性」をテーマに、達増拓也知事が地域で活動する市民の声を聞き、意見を交わす県政懇談会「いわて幸せ作戦会議」は25日、釜石市大町の情報交流センター釜石PITで開かれた。釜石市や大槌町で産業や地域づくりに取り組む5人が活動内容を紹介。地域の未来について思いを語った。

 

 釜石で活動するアシュリン・バリーさん(市国際交流員)はラグビーワールドカップ(W杯)開催に向け、案内板やパンフレットの翻訳、国際交流イベントの企画などに取り組んできた。地域外の人、外国人を積極的に受け入れる雰囲気がW杯で発揮され、「オープンな地域」との印象を世界に発信できたと強調。「外国人が来やすい、暮らしやすい地域を目指す取り組みを期待。自然の豊かさ、歴史と伝統に触れ合える地域性を生かしては。静かにじっくり観光できるところがたくさんある」と提案した。

 

 峰岸有紀さん(東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター助教)は大槌町でサケの生態に関する研究の傍ら、子どもを対象にした教育プロジェクトにも取り組む。「若いころからまちについて考える視点を持つことも大切。身近にあるものの良さ、美しさ、価値を伝える取り組みが必要」と指摘した。

 

 出身地釜石で起業し、現在は大槌を拠点にレーザー加工機を用いた雑貨の製造販売を手掛ける井上藍さん(NRC取締役企画部長)。「地域にあるものづくりの技術を積極的に発信していきたい」と意欲を見せた。

 

 障害児の子育て、仕事との両立なども話題になり、越田弥美さん(越田鮮魚店)と東梅麻奈美さん(NPO法人ワーカーズコープ大槌地域福祉事務所長)は「母親の生活と現状を見て、体験してもらうことが前進の第1歩。安心して働き、子育てできる地域づくりにつながる」と訴えた。

 

 達増知事は「仕事や暮らしにまつわる、普段感覚の意見を拾うことができた。県の施策に生かす」と述べた。

 

(復興釜石新聞 2019年11月30日発行 第846号より)

 

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入館10万人目となり、野田市長ら関係者の歓迎を受けた(左から)大村森香さん、後藤鮎夏さん

「魚河岸テラス」入場10万人〜オープンから7ヵ月で達成

入館10万人目となり、野田市長ら関係者の歓迎を受けた(左から)大村森香さん、後藤鮎夏さん

入館10万人目となり、野田市長ら関係者の歓迎を受けた(左から)大村森香さん、後藤鮎夏さん

 

 釜石市魚河岸の「魚河岸テラス」の入館者数が22日、10万人に達した。「海、魚のまち釜石」を発信する新拠点として4月にオープンし、約7カ月で達成。同日、セレモニーがあり、10万人目の入館者に指定管理者のかまいしDMC(社長・野田武則市長)から花束や記念品が贈られた。

 

 10万人目となったのは、大阪府大阪市の会社員大村森香さん(29)、東大阪市の会社員後藤鮎夏さん(24)。東日本大震災の被災地を巡る研修ツアーの途中で同館に立ち寄った。

 

 セレモニーでは、くす玉を割ってお祝い。野田市長が記念品の目録を贈った。

 

 2人は前日に釜石入りし、鵜住居町の旅館に宿泊。同館訪問前には「うのスタ」や「うのすまい・トモス」を見学し、震災時の映像や経験談を見聞きした。

 

 被災者の話を聞き、「過去を見つめることが未来につながっている」と感じた大村さん。同館の印象は「おしゃれな空間。おいしい料理が魅力」と味覚も満喫した。

 

 初めて東北を訪れた後藤さんは「釜石の海、潮風を感じることができた。記念、思い出に残る旅になった。被災地を知る貴重な機会を生かし、防災意識を高め、災害に備えたい」と力を込めた。

 

 同館は地元の食材を生かした飲食店や新商品開発の拠点となるキッチンスタジオなどを備える。2階テラスからは釜石湾を一望でき、まちの新名所として4月13日にオープン。9月には港のにぎわい拠点となる「みなとオアシス」に登録され、港湾を生かした観光振興にも期待が高まっている。

 

 かまいしDMCによると、同館には1カ月平均で約1万4千人が来館。盛岡市や北上市など県内陸部からの来訪者も多く、年間の入館者目標7万7千人は9月中旬に達成した。

 

 地元食材を用いた多彩な料理が味わえる飲食店の人気に加え、高速道路網の整備効果もあると分析。野田市長は「順調な入り込みを維持できるよう知恵を出し、港湾を生かした観光の振興にチャレンジしていきたい」と気を引き締めた。

 

(復興釜石新聞 2019年11月27日発行 第845号より)

 

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三陸営業所と電力センター新社屋の外観イメージ

東北電力、「電力ビル釜石」着工〜安定供給へ新社屋、2021年2月の完成目指す

三陸営業所と電力センター新社屋の外観イメージ

三陸営業所と電力センター新社屋の外観イメージ

 

 東北電力岩手三陸営業所(佐藤利幸所長)、釜石電力センター(赤塚重昭所長)の新社屋「電力ビル釜石(仮称)」建設工事安全祈願祭は22日、釜石市中妻町の現地で行われた。同社は東日本大震災で被災し、市内陸部の仮社屋で業務を継続。本設社屋の移転新築に乗り出し、2021年2月の完成、同3月の利用開始を予定する。

 

 大町にあった旧釜石営業所は津波で全壊。野田町の同社社宅敷地内での仮業務を経て、11年11月からは甲子町のプレハブの仮社屋で業務を続けている。旧営業所は18年7月の組織再編で、販売業務などを担う岩手三陸営業所と送配電業務を担当する釜石電力センターに分かれた。

 

神事でくわ入れする関係者

神事でくわ入れする関係者

 

 社屋の整備に当たっては当初、元の場所での再建を考えていた。市が商業とにぎわいの拠点として大町地区の土地利用を計画したことから売却。現在は市民ホールが建ち、市民の憩いの場になっている。代替えとして、釜石製鉄所の社宅跡地の利用を提案され、同社で取得。着工に向け準備を進めてきた。

 

「電力ビル釜石(仮)」の建設が予定される中妻町の用地

「電力ビル釜石(仮)」の建設が予定される中妻町の用地

 

 新社屋は敷地面積3473平方メートルの土地に建てられる。三陸営業所は軽量鉄骨造り平屋建て、延べ床面積272平方メートル、電力センターは鉄骨造り2階建て、延べ床面積1442平方メートル。2つの建物は渡り廊下でつなぐ。このほか、車庫・倉庫も整備する。

 

 安全祈願祭には関係者約50人が出席。神事でくわ入れなどを行い、工事の安全を祈った。

 

 佐藤所長は「ようやく建設でき感慨深い。『寄り添う力』のスローガンの下、地域が明るく元気になるようサービスの提供に努めたい」と気を引き締め、赤塚所長は「地域に寄り添う会社として、電力の安定供給との役割を果たしていく」と力を込めた。

 

(復興釜石新聞 2019年11月27日発行 第845号より)

 

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広報かまいし2019年12月1日号(No.1725)

広報かまいし2019年12月1日号(No.1725)

広報かまいし2019年12月1日号(No.1725)

 

広報かまいし2019年12月1日号(No.1725)

広報かまいし2019年12月1日号(No.1725)

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【P1】防災士養成研修講座受講者募集/市長のつぶや記
【P2-5】台風第19号被災者支援制度/道路の除雪作業について/HACCP説明会/食物アレルギー講演会/短大・大学生の就職を知ろう
【P6-7】まちのお知らせ
【P8】三陸鉄道利用促進事業/三陸鉄道クリスマス列車運行/ごみ減量にトライ④

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1233496_2596.html
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双葉小で歓迎を受けたオーストラリアの児童ら

東京五輪 パラリンピックへ、ホストタウン事業〜ラグビーで触れ合い交流、オーストラリアの小学生が双葉小に

双葉小で歓迎を受けたオーストラリアの児童ら

双葉小で歓迎を受けたオーストラリアの児童ら

 

 双葉小(千葉伸一校長、児童187人)に15日、オーストラリアの小学生7人が訪れ、同校の6年生49人と交流した。釜石市は2020年東京五輪・パラリンピックでオーストラリアのホストタウンで、「復興『ありがとう』ホストタウン」事業の一環。互いの文化を紹介し、ラグビーで触れ合いを楽しんだ。

 

 訪問したのは、オーストラリア東部のニューサウスウェールズ州にあるシドニー市の小学校の6年生。双葉小の児童は英語を交えて学校生活や食文化、昔遊びなどを紹介した。「双葉ソーラン」ではオーストラリアの児童が見よう見まねで体験。運動会など応援で登場する太鼓のたたき方を教わったりしながら日本の文化に触れた。

 

 タグラグビー交流には釜石シーウェイブス(SW)RFCの選手が合流。タグを取られないよう逃げる遊び、ディフェンスをかわしてトライを決める遊びを共に楽しんだ。

 

ラグビーを通じて友情を育んだ子どもたち

ラグビーを通じて友情を育んだ子どもたち

 

 エーモス・ヤッソー君は「慣れないことばかりだったけど楽しい体験ができた。とても勉強になった。戻って友達にたくさん伝えたい」と笑った。

 

 小澤向日葵(ひまり)さんは「練習してきた英語を生かせた。うなずいてくれていて、思いを伝えられ、楽しんでもらえたと思う。いろんな国のことを、興味を持って勉強してみたい」と刺激を受けていた。

 

 7人は、16日に釜石鵜住居スタジアムで釜石SWなどの試合を観戦。「うのすまい・トモス」では震災防災学習に取り組み、夕食会でラグビーに親しむ釜石の子どもらと交流した。17日は同スタジアムを会場にしたラグビーイベントなどに参加。18日に帰国した。

 

 同事業は、震災で被災した3県の自治体が、支援してもらった国・地域の住民らと、東京五輪・パラリンピックに向けて交流する取り組み。市ではオーストラリアを相手国に選んで昨年3月から関連事業を行い、今回で4回目の実施となった。

 

(復興釜石新聞 2019年11月20日発行 第843号より)

 

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教訓学び ダンスで交流〜愛知県幸田中−釜石東中、支援の募金携え釜石訪問

教訓学び ダンスで交流〜愛知県幸田中−釜石東中、支援の募金携え釜石訪問

釜石東中の生徒を前に元気なダンスを披露した幸田中の3年生有志

釜石東中の生徒を前に元気なダンスを披露した幸田中の3年生有志

 

 愛知県額田郡幸田町の幸田中(山本勝秀校長、生徒596人)3年生有志80人は、同校が取り組む防災学習の一環で8日、東日本大震災の被災地釜石市を訪問。震災の教訓や復興支援への感謝を全国に発信し続ける釜石東中(米慎司校長、同98人)の全校生徒と、ダンスや合唱で交流した。

 

 幸田中からの希望で初めて実現した交流会は東中体育館で開催。両校は、ダンス&ボーカルグループEXILE(エグザイル)の「Rising Sun(ライジングサン)」のダンスを披露し合い、エールも交換した。

 

 幸田中は、エグザイルによる夢の課外授業で同曲のダンス指導を受けた東中が、釜石鵜住居復興スタジアムのオープニングイベント(昨年8月)で踊る姿に刺激を受け、今年1月から同ダンスに挑戦。今回の訪問メンバーらが昨年度の3年生を送るために始めた取り組みは、さらなる進化を見せ、本年度は体育大会で全校生徒が踊ったほか、希望者40人が出場した全日本小中学生ダンスコンクール東海大会で審査員特別奨励賞を受賞した。

 

 念願の交流会で幸田中生は、同ダンスに取り組むきっかけをくれた東中生に感謝の気持ちを伝え、プロの指導でアレンジしたパフォーマンスを元気な掛け声、輝く笑顔とともに届けた。

 

 合唱では、被災を経験した当時の東中生の思いを歌にした「いつかこの海をこえて」(作詞・作曲=ミマス)を両校の生徒が一緒に歌った。幸田中生は、この日の交流のために同曲を練習してきたという。

 

 幸田中は「釜石の皆さんの力になりたい」とチャリティー活動も行ってきた。「ライジングサン」のシンボルマークをデザインし、背中にプリントした〝チャリTシャツ〟を製作。1枚2千円で販売し、500円をチャリティーに充てた。体育大会と文化祭では募金活動も展開。Tシャツ188枚の売り上げで得たチャリティー金と募金を合わせ、12万円余りを東中に贈った。東中では市内で大きな被害があった台風19号の義援金などに充てたい考え。

 

 交流後、幸田中の同ダンスリーダーを務める堀田悠介君(3年)は「見る人に笑顔や幸せを届けたいと活動してきた。東中の皆さんの笑顔を見られてうれしい」と喜びの表情。会の前には津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」で、当時の東中生が小学生の手を引いて避難し、津波から逃れたことを学んだ。「幸田も南海トラフ地震の危険性が叫ばれている。僕らが防災活動で掲げるのは『守られる側から守る側になる』こと。東中のようにしっかりと行動できるようになりたい」と意を強くした。

 

 東中の佐々木太一君(2年)は「遠くからの交流の申し出に驚いた。ダンスや合唱で、気持ちが通じ合えた感じ。防災についても共有し合えることがあればいいな」と期待を込めた。
 東中の米校長は「生徒たちが全国に向けアピールしていることが伝わっていると実感。当校に関心を持ち、交流を申し出てくれたことは本当にありがたい」と話した。

 

(復興釜石新聞 2019年11月16日発行 第842号より)

 

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「地域に寄り添った活動」誓う〜釜石ひまわり基金法律事務所、新所長に細川弁護士

「地域に寄り添った活動」誓う〜釜石ひまわり基金法律事務所、新所長に細川弁護士

多田創一弁護士(右)から釜石事務所長を引き継ぐ細川恵喜弁護士

 

 全国の弁護士過疎地域に開設される公設事務所、釜石市上中島町の「釜石ひまわり基金法律事務所」は12月1日から5代目所長に細川恵喜弁護士(28)=岩手県出身=が就任する。11月末で任期を終える現所長の多田創一弁護士(30)の労をねぎらい、細川弁護士を激励する会が9日、市内のホテルで開かれた。細川弁護士は、自身が生を受けた釜石での活動に意欲を燃やし、「地域の皆さまのニーズに応える寄り添った活動をしていきたい」と誓う。

 

 新所長の細川弁護士は釜石生まれ、盛岡育ち。盛岡一高から一橋大に進み、同法科大学院を修了。司法試験に合格した。山梨県甲府市で司法修習を行い、2017年12月に弁護士登録。東京フロンティア基金法律事務所(東京都新宿区)で約2年間研さんを積んだ。

 

 大学1年の終わりに東日本大震災が発生。被災地の法的ニーズを考え、「ぜひとも一度は釜石に」と思い続けてきた。念願をかなえ、今年9月に着任。月に20件ほどの新規相談を受けてきて、「相続や離婚など家庭内の問題が多い」と印象を語る。東京では主に消費者事件を担当。「詐欺など消費者被害はどこでも起こり得る。関係機関と連携し、相談まで行き着かない潜在的な被害者救済にも取り組みたい」と意を強くする。同じ岩手県人として「(相談者の)心情や考えを理解できるのは大きい。地元のネットワークも生かしていければ」とも。

 

 17年3月に着任、まもなく2年9カ月(所長として2年半)の活動を終える多田弁護士は、延べ約550件の相談を受け、196件の依頼を担当。1年目は被災者の生活再建に伴う個人破産、再生事案、2年目は国の復興事業による土地収用に絡んだ地権者の相談(相続、遺産分割)が多かったという。今年7月に開設された「釜石・遠野地域成年後見センター」の立ち上げにも尽力した。

 

 「釜石での経験は何ものにも代えがたい。今後の人生のベースになる」と多田弁護士。仕事以外でも市民と積極的に関わり、多くの信頼関係を築き上げた。12月からは仙台市の法律事務所で働く。

 

 ひまわり基金法律事務所は、日本弁護士連合会が1999年に立ち上げた基金をもとに開設。釜石事務所は06年に全国75番目として開所。現在、県内には釜石、遠野両市に開設されている。

 

 岩手弁護士会の吉江暢洋会長は「多田弁護士が尽力された広域圏の成年後見センターは大きな一歩。細川弁護士には、地域にとって重要なものになるよう育てていってもらいたい」と期待する。

 

 県内の弁護士利用はまだまだ少ない。「早い段階から弁護士が助言、助力をすることで、問題が大きくなるのを避けられる。気軽に相談に来られるよう、地域に根付いて活動してほしい」と吉江会長。

 

(復興釜石新聞 2019年11月16日発行 第842号より)

 

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泥出し作業を進めるW杯組織委の有志

ラグビーW杯組織委員会、台風復旧支援〜嶋津事務総長らボランティア、熱狂支えた釜石に感謝

泥出し作業を進めるW杯組織委の有志

泥出し作業を進めるW杯組織委の有志

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会組織委員会の嶋津昭事務総長らが9、10の両日、先月の台風19号で大きな被害を出した釜石市内の被災地で、泥を運び出すなど復旧ボランティア活動に取り組んだ。2日に大会を終えたばかりの組織委から有志23人が参加。釜石鵜住居復興スタジアムやファンゾーンで大会の熱狂を支えた釜石に感謝しようと、作業に汗を流した。

 

 9日は、大規模な土砂災害に見舞われた尾崎白浜地区で活動した。20~70代の有志がW杯スタッフのユニホームで参加。高台にある久保ケフさん(84)方で汗を流した。

 

 久保さん方は台風の大雨で2つの沢から土砂や水が流れ込み床下浸水。家族2人は2階に避難し、現在も台所以外は1階に居場所がない。親類や知人、市の力を借り、床下や庭の整備、物置小屋の撤去を進めたが、居間の泥出しと、浸水を免れた畳の搬入が残っていた。

 

 組織委の有志は畳を玄関に運び入れ、1階居間の床下に堆積した泥を除去した。床板をはがした室内に踏み込み、厚さ15センチほどの泥を掘り出し、袋に詰め、一輪車で搬出。チームワーク良く作業に取り組んだ。

 

 嶋津事務総長も畳を運び、一輪車を押した。「釜石の1試合(ナミビア―カナダ)を中止したことは、やむを得なかった。残念な気持ちも伝えたいとやってきた。呼び掛けに、このメンバーが集まってくれた。市内でカナダチームが奉仕作業したことは、スポーツマンシップによる素晴らしいパフォーマンスだった」と改めて感謝の気持ちを表した。

 

「釜石に感謝の思いを」と嶋津事務総長

「釜石に感謝の思いを」と嶋津事務総長

 

 この日のボランティア活動には、W杯大会アンバサダーを務めた釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)も協力。嶋津事務総長は「桜庭さんは、復興スタジアムの活用についても話してくれた。釜石がトップリーグに上がるのを待っている」と期待した。

 

釜石SWの桜庭GMも駆け付け、力を発揮

釜石SWの桜庭GMも駆け付け、力を発揮

 

 久保さんは「この家を建てて54年。震災、山火事、今度の水害。あと何にもないといいけど、良いことも悪いこともある。でも、みなさんのおかげで暮らしが戻ります。本当にありがたい」と感謝した。

 

(復興釜石新聞 2019年11月13日発行 第841号より)

 

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仮設スタンドの撤去が進む釜石鵜住居復興スタジアム=6日

仮設スタンド撤去進む、幅広い活用模索〜ラグビーワールドカップ会場となった釜石鵜住居復興スタジアム

仮設スタンドの撤去が進む釜石鵜住居復興スタジアム=6日

仮設スタンドの撤去が進む釜石鵜住居復興スタジアム=6日

 

 2日に閉幕したラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の試合会場となった釜石鵜住居復興スタジアムで、仮設スタンド(約1万300席)の解体撤去作業が進んでいる。6日には、工事業者による作業が報道陣に公開された。今月中には全ての仮設施設が撤去され、常設約6千席のスタジアムとなる。

 

 作業は、台風19号の影響で中止となったナミビア―カナダ戦の翌10月14日に始まった。これまでに大型ビジョンや照明、メディア用に設けたプレハブハウスなどを撤去した。

 

 仮設席もすでに半分以上の撤去が終了。メイン、バックの両スタンドに増設した約3900席分の撤去を終え、現在は両サイドのスタンド(約6400席)解体が行われている。

 

 これら仮設施設の設置・撤去費は約9億3200万円。2年前に釜石市尾崎白浜で発生した山林火災の焼損材を活用した木造座席(6392席)を含む仮設席は当分の間市が管理し、活用策を検討する。

 

 約6千席のスタジアムについても市が所有管理しながら今後の活用策を探るとしているが、W杯終了後すでにサッカー教室や映画の上映会などに利用されている。

 

 市W杯推進本部の新沼司推進監は「大会を通じて世界へ復興支援への感謝や震災の教訓を伝えることができた。海と山が調和した素晴らしい環境にあるスタジアムは世界に評価された。今後は幅広い層に活用してほしい」と期待する。

 

 同スタジアムでは9月25日のフィジー―ウルグアイ戦を約1万4千人が観戦し、世界レベルのプレーに熱狂した。16日にはトップチャレンジ(TC)リーグの釜石シーウェイブス(SW)―コカ・コーラ戦が行われる。

 

(復興釜石新聞 2019年11月9日発行 第840号より)

 

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