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「なんでだろう」が興味の入り口!? 三陸ジオパークの魅力、クイズで発見 釜石で催し

釜石市で開かれた「三陸ジオパーク」の魅力を伝えるイベント

釜石市で開かれた「三陸ジオパーク」の魅力を伝えるイベント

 
 「さんりくジオタウン@釜石」(三陸ジオパーク推進協議会主催)は22、23の両日、釜石市港町のイオンタウン釜石で開かれ、買い物客らがクイズや展示、ご当地キャラクターとの触れ合いなどを通じて「三陸ジオパーク」や地域の魅力に関心を深めた。
 
 「ジオ」とは地球や大地の意味。他の場所では見られない貴重な地形や地質に接することができる場所がジオパーク。その魅力は、地質学的な要素にとどまらない。積み重ねられた地球、そして大地の“歴史”に触れられる場でもある。
 
 三陸ジオパークは青森県八戸市から宮城県気仙沼市まで約220キロに及び、国内最大の面積を誇る。2013年に日本ジオパークとして認定された。大地の様相が南北で異なり(リアス海岸と海成段丘)、約5億年前から続く大地形成の歴史、地質遺産が見所。その歴史が育んだ自然や風土、産業など幅広い要素が脈々と人の営みに関わっているのを感じられるところも魅力だ。
 
興味津々!中生代の化石を展示した気仙沼市のブース

興味津々!中生代の化石を展示した気仙沼市のブース

 
 イベントでは3県16市町村のジオサイトを紹介する展示や特産品を販売するブースを設置。各ブースを回ってもらえるようクイズラリーが用意された。ブースは日によって入れ替えがあり、23日には9市町村が出展。推進協と岩手県立博物館は2日間ブースを構え、計12カ所にクイズポイントが設けられた。
 
 クイズラリーは、興味を持った買い物客や家族連れらが挑戦。「大槌町にある蓬莱(ほうらい)島の岩肌は白い。白い岩の名前は?」「思案坂、辞職坂、思惟坂のうち、田野畑村にない坂は?」「釜石市栗林町で日本最古級(約3億7000万年前)の『ある生物』の化石が見つかった。その生物とは?」など、各ブースを巡って頭をひねりながら地域の特色に触れた。
 
ジオサイトや地域に関したクイズに挑戦する家族連れ

ジオサイトや地域に関したクイズに挑戦する家族連れ

 
 「ちょっと難しかった。でも勉強になって楽しかった」と笑顔を見せたのは釜石の小学生、山内蒔愛さん(7)と菫司ちゃん(6)姉弟。祖母の由美子さん(64)は「クイズで面白く学べるのが良かった。いろんなことに興味を持ってもらえたらいい」と目を細めた。自身は地元の世界遺産・橋野鉄鉱山について発見があった様子。「知らないことっていろいろあるのね」とつぶやいていた。
 
ご当地キャラクターと写真を撮ったり触れ合いを楽しむ

ご当地キャラクターと写真を撮ったり触れ合いを楽しむ

 
 「サーモンくん・みやこちゃん」(宮古市)、「ヤマダちゃん」(山田町)などご当地キャラクターも登場し、子どもたちに人気だった。普代村公認キャラ「昆布ブラザーズ・すっきい&えんぞー」のかぶりものを身に着けて地元PRに励んでいたのは、同村商工観光振興室観光係長の森田陽さん(49)。「三陸ジオパークの中に普代村も入っていることを知ってほしい。トレイルと組み合わせながら、うまく活用することで多角的な学びになると思う。ぜひ普代に来て、見て体感して」と期待を込めた。
 
普代村のブースで来場者と交流する森田陽さん(左)

普代村のブースで来場者と交流する森田陽さん(左)

 
特産品を並べて地域をPRする普代村のブース

特産品を並べて地域をPRする普代村のブース

 
 「ジオは自然と歴史の産物で、地域に受け継がれ残るもの。そういう意味で郷土芸能もジオ。地域の産物として広めたい」。釜石高2年の玉木里空さんは、郷土芸能の担い手不足解消をテーマに研究するセミグループのメンバーらと虎舞を披露。子どもらにおはやしや虎頭を操る体験もしてもらった。イベント参加で虎舞だけでなく、自身が「生きがい」と話す東前太神楽を「伝えたい」との気持ちが増幅。郷土芸能の担い手として「楽しむ」姿を見せて「楽しさ」体感してもらう活動の刺激にした。
 
釜石高生が虎舞を披露し、イベントを盛り上げた

釜石高生が虎舞を披露し、イベントを盛り上げた

 
釜高生に教わりながら虎舞を体験する子どもら

釜高生に教わりながら虎舞を体験する子どもら

 
 乾燥させた海藻、貝殻などを使ったバーバリウムペン、フォトフレームづくりのワークショップは家族連れらが体験。子どもたちが見つけた地域の魅力をまとめた「三陸ジオパークかわらばん」の作品展示もあった。
 
ジオにちなんだものづくりを体験する子どもたち

ジオにちなんだものづくりを体験する子どもたち

 
「三陸ジオパークかわらばん」の作品展示コーナー

「三陸ジオパークかわらばん」の作品展示コーナー

 
 三陸ジオパーク推進協(宮古市)のジオパーク推進員、阿部智子さん(60)は「ジオ活動は多様で難しいと感じられがちだが、実際は地域に住む人の生活に関わっている。例えば、私たちは大地が育んだ食べ物で生きている。それもジオ」と、捉え方のヒントとなる視点を示しながら解説。地域、歴史、文化などあらゆるものに関わる一つひとつのことに感じた「なんでだろう」という疑問をたどると、「ジオにつながる」のだという。
 
 そのうえで、今回のようなイベントを「入り口的なものとして楽しんで、身近に感じてほしい」と阿部さん。「『なるほど!』という気づきが、ジオの醍醐味(だいごみ)」と言葉に熱を込めた。

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飲んで、食べて、歌って!?かまいし屋台村 地酒、浜焼き…おいしいもの、気軽に楽しむ

サン・フィッシュ釜石で開かれた「かまいし屋台村」=22日

サン・フィッシュ釜石で開かれた「かまいし屋台村」=22日

 
 地元グルメを楽しむ「かまいし屋台村」(同実行委員会主催)は21、22の両日、釜石市鈴子町のサン・フィッシュ釜石で開かれた。市内の事業者が地酒や海鮮焼きといった多彩なグルメを提供。毛ガニ釣り、カラオケ祭りなどの企画も用意され、来場した人たちは思い思いに飲んで、食べて、たまに歌ったりして遊んだ。
 
 屋台村は市内外の物産展などに出店する民間事業者が中心となり、地元での商売につなげようと始めた取り組み。昨年8月に実施されたイベントに便乗して開催したのを皮切りに、単独、催し協力の形で釜石の味覚を消費者に届けている。今回は会場としたサン・フィッシュの空き店舗を有効活用し、街のにぎわい創出につなげるのも目的にした。
 
 地元の飲食店や漁師、事業者など約10団体が出店。釜石産カキを使った天丼や串焼き、早採りワカメがたっぷり入った海鮮汁、釜石産鶏肉を使った台湾風唐揚げ「大鶏排(ダージーパイ)」など、各事業者が食材の“味力”を引き出したメニューを並べ、来場者の食欲を誘った。
 
自慢の味で腕を振るい、来場者との交流も楽しむ出店者

自慢の味で腕を振るい、来場者との交流も楽しむ出店者

 
地元の食材を生かしたメニューを味わう来場者

地元の食材を生かしたメニューを味わう来場者

 
魚屋さんから調達した海の幸をその場で焼いて堪能

魚屋さんから調達した海の幸をその場で焼いて堪能

 
 サン・フィッシュ内の店舗から買った新鮮な海の幸をその場で浜焼きにして味わい、香ばしい匂いを広げる家族連れの姿も。銘酒浜千鳥の冬季限定酒なども味わいながら、「ぜいたく」と言いつつ、どんどん箸を進めていた。
 
 鹿児島県に住む親族に三陸ならではの海の食材を送るため会場を訪れた奥州市の有吉令子さん(67)は、思いがけない食のイベントを堪能。「焼いたホヤがおいしかった。なかなか食べることがないからうれしい。活気があっていいと思う」と笑顔を見せた。
 
買い物客と笑顔を交換する「とんぼ」店主の高橋津江子さん(中)

買い物客と笑顔を交換する「とんぼ」店主の高橋津江子さん(中)

 
 屋台村初出店の居酒屋「とんぼ」は自慢の手作りおでんを提供した。サン・フィッシュ内に店を構えており、参加の声がかかったというが、イベント出店自体が初めてで、「不安」と店主の高橋津江子さん(84)。それでも、買い物客との対面販売は店での雰囲気をそのままに笑顔を添えて言葉を交わした。施設で空き店舗が目立つ中、人が集まる企画を歓迎。若手事業者の姿が多く、「まちを活性化させようと頑張っている」と頼もしさを感じていた。
 
釣れるか!?狙いを定めてカニ釣りに挑む挑戦者たち

釣れるか!?狙いを定めてカニ釣りに挑む挑戦者たち

 
独特な雰囲気で盛り上がるカラオケ祭り

独特な雰囲気で盛り上がるカラオケ祭り

 
 実行委員長の平野嘉隆さん(54)=リアス海藻店代表取締役=は、高齢化や人口減などで商売を維持する厳しさを感じるも「人を呼ぶ、市民にまちに出てきてもらうため、何かできないかと企画した。海のもの、地鶏、酒と釜石の味を楽しんでもらえたら、いい」と話し、会場を見渡した。
 
肉厚でプリプリ食感を楽しめるイカ焼きを並べた実行委員長の平野嘉隆さん(左から3人目)

肉厚でプリプリ食感を楽しめるイカ焼きを並べた実行委員長の平野嘉隆さん(左から3人目)

 
 企画を目的に訪れた人が施設内の店舗に立ち寄る様子もあったほか、カラオケなど食以外の要素も取り入れて幅広い集客を狙ったことで、2日間通った人もいたり、手応えを得た。定期的な行事としての開催を思案中で、「自分たちの商売につなげながら、街を盛り上げられることを考えながら続けたい」と先を見据えた。

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災害時の「ペット同行避難」 釜石市がルールづくりへ初の実証テスト 飼い主らと意見交換

避難所担当の市職員の案内でペット指定場所に向かう飼い主と犬(ペット同行避難実証テスト)=甲子小、21日

避難所担当の市職員の案内でペット指定場所に向かう飼い主と犬(ペット同行避難実証テスト)=甲子小、21日

 
 釜石市は、災害発生時にペットを連れて避難する人たちの避難所対応について課題を探るため、21日、初の実証テストを行った。同市では現状、ペットと一緒に避難する場合の明確なルールがないため、避難者はペットと一緒に車中で過ごすケースが多かった。市は同テストや飼い主らの意見を基にガイドラインを作り、避難者の安全安心、受け入れ体制整備につなげたい考え。テストは市の拠点避難所の一つ、甲子小で行われ、犬7頭と犬・猫の飼い主、地元の動物愛護団体メンバー、同避難所担当の市職員など約30人が参加した。
 
 ペットを連れての避難には、飼い主とペットが避難所内の別々の場所で過ごす「同行」避難、同じ空間で過ごす「同伴」避難の2つの形態がある。市が第一段階として目指すのは「同行」避難のルールの確立。避難者の中にはアレルギーを持つ人や動物が苦手な人がいる可能性があるため、そうした人との直接的な接触を避け、避難できるようにするのが狙い。
 
避難者の居住スペースとなる体育館の前で「同行避難」について説明を受ける

避難者の居住スペースとなる体育館の前で「同行避難」について説明を受ける

 
校舎裏に設けたペット専用スペースに向かう

校舎裏に設けたペット専用スペースに向かう

 
 テストでは、避難所となる体育館の入り口で、飼い主に同行避難について説明。その後、ペットの指定場所とした校舎1階の屋根のある屋外スペースに案内し、持参したケージやクレートに犬を入れてもらった。飼い主は体育館に戻り、避難受付で狂犬病予防注射や病気の有無などペットの情報を専用用紙に記入した。同避難所では台風などの悪天候で屋外にペットがいるのが危険な場合は、隣接する教室に避難できるようにしているという。飼い主や担当職員らは一般避難者との動線の切り分け、複数の犬が集まった場合のペットの状態などを確認した。
 
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「こちらへどうぞ」 屋根がかかった屋外の専用スペースへ…

 
飼い主が持参したケージやクレートを指定場所に設置し、ペットを入れる

飼い主が持参したケージやクレートを指定場所に設置し、ペットを入れる

 
ペットの様子を飼い主や市職員らが観察。日頃からケージやクレートに慣れさせておくことが大事

ペットの様子を飼い主や市職員らが観察。日頃からケージやクレートに慣れさせておくことが大事

 
体育館の受付で連れてきたペットの情報を記入する

体育館の受付で連れてきたペットの情報を記入する

 
 避難行動の体験後、意見交換も行われた。飼い主からは「狂犬病予防注射の有無などペット情報をマイナンバーカードにひも付けできないか、マイクロチップの読み取りで情報共有できないか」「車避難が可能な災害は」などの質問のほか、「ペットと離れるのは不安。一緒に室内で過ごせる『同伴避難』をできるようにしてほしい」との要望が出された。
 
 同伴避難に関して市側は、「アレルギー反応の可能性を考えると、ペットを連れた人たちだけが集まれる場所(建物)が必要。場所の確保、避難所担当職員の振り分けなどを考えると、現状では難しい。まずは同行避難の受け入れを確立させ、その先の実現を目指したい」との考えを示した。愛護団体のメンバーからは「ペットと一緒にいられないなら避難しないという人もいる。ペットの命を守ることは人命を守ることにもつながる。柔軟に考え、スピード感を持って取り組んでほしい」との声も上がった。このほか、ルールづくりの遅さを指摘する声も。
 
飼い主との意見交換会。さまざまな意見、要望が出された

飼い主との意見交換会。さまざまな意見、要望が出された

 
市は実証テストで出た課題を今後のルールづくりに生かす

市は実証テストで出た課題を今後のルールづくりに生かす

 
 10歳の中型犬を飼う女性(68)は「年齢が上がってくると犬も人も行動が遅くなりがち。高齢の飼い主がケージや避難用品を運べるようなリヤカー的な備品があれば」と希望。「他の飼い主さんの話を聞いて気付くこともあった。ペット避難に関し、釜石は遅れている。具体性を持って進めてほしい」と話した。3歳の中型犬を飼う男性(53)は「人が留守にする時はケージに入っているので慣れてはいるが、頭数が増えればストレスがかかる。他の犬との距離が近すぎると体調を崩すことも考えられる」と心配。今回の実証テストを「まずは一歩」とし、「私たちは犬嫌いな人のことも考える。お互いに安心して避難できるような体制を取ってほしい」と願った。
 
 ペット同行避難の検討に取り組む市生活環境課の二本松史敏課長は「出された課題を解決しながら、まずは市職員が配置される市内18カ所の拠点避難所での同行避難の形を確立させたい。将来的な同伴避難も見据え、検討を重ねていく」と話した。

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沿岸部、乾燥状態続く 山火事防止へ郵便局と消防がタッグ 注意喚起のチラシ配布

釜石郵便局と釜石消防署による林野火災防止を呼びかける広報活動=19日

釜石郵便局と釜石消防署による林野火災防止を呼びかける広報活動=19日

 
 昨年2月26日に発生した大船渡市の大規模山林火災からまもなく1年―。同火災を受け本年1月から、地域の気象状況など火災の危険性に応じて自治体が発令できる「林野火災注意報・同警報」の運用が始まった。本県沿岸部は今年に入り、降水量が平年を大きく下回り、乾燥状態が続く。釜石市では連日のように、注意報・警報が出ていて、火の取り扱いにはより一層の注意が必要だ。防災行政無線などで伝えられる発令だが、市民により理解してもらおうと、19日、只越町の釜石郵便局(小野寺幸徳局長)前で広報活動が行われた。
 
 同局社員と釜石消防署署員約10人が活動。林野火災注意報・警報の発令基準、発令時の火の使用制限、違反した場合の罰則、屋外で火を使う時の注意点などが書かれたチラシを来局者や道行く歩行者らに配った。
 
1月から運用が始まった「林野火災注意報・同警報」、山火事防止を呼びかけるチラシを配布

1月から運用が始まった「林野火災注意報・同警報」、山火事防止を呼びかけるチラシを配布

 
 同注意報・警報は1~5月の期間に運用される。注意報は①前3日間の合計降水量が1ミリ以下、かつ前30日間の合計降水量が30ミリ以下②前3日間の合計降水量が1ミリ以下、かつ乾燥注意報が発表された―のいずれかに該当する場合に発令(当日、降水が見込まれる、積雪がある場合はこの限りではない)。警報は注意報の発令基準に加え、強風注意報などが発表された場合に発令される。
 
 発令時には、山林または山林の周囲1キロの範囲(釜石市、大槌町は全域)が「火の使用制限区域」となり、山林・原野などの火入れ(野焼き)、花火、たき火、燃えやすい物の近くでの喫煙―などが制限される(詳細は釜石大槌地区行政事務組合消防本部のホームページで確認)。火の使用制限に違反すると、注意報は罰則を伴わない注意喚起、警報は30万円以下の罰金または拘留が科せられる。
 
郵便局と消防が協力し合い、地域の安全を守る

郵便局と消防が協力し合い、地域の安全を守る

 
活動を行ったこの日も「林野火災警報」が発令中。より一層の注意を促した

活動を行ったこの日も「林野火災警報」が発令中。より一層の注意を促した

 
 同市の大規模山林火災は2008年の唐丹・荒川(4月4日出火~15日鎮火)、17年の尾崎半島(5月8日同~22日同)での火災が記憶に新しい。沿岸特有の急峻な地形で消火活動は困難を極め、いずれも鎮火までに10日以上を有した。釜石消防署の佐藤直樹予防係長は「山林火災は原因が特定できない場合もあるが、まずは人的要因の火災を防ぐことが大事。人の不注意で発生する火災は何としても防ぎたい」と住民の意識向上を強く願う。
 
 合わせて今、心配なのは極端に少ない降水量。気象庁のデータによると、釜石市の1月の降水量は8ミリ(昨年27ミリ)。2月は18日夜に降った雪による1ミリだけ(22日現在)と平年を大きく下回る値となっている。こうした状況から、同市では1月23日から2月23日まで連続で注意報または警報が発令されている。降水量の少なさで川の水量も大きく減少。佐藤予防係長は「消火栓が近くにない場所では川から水を吸い上げて消火しなければならない。山火事の場合は特にも」と危機的な川の水量不足も懸念。同注意報・警報の運用で、市民の予防意識は高まりつつあるとみられるが、「沿岸部の乾燥状態はしばらく続きそう。市民の皆さんにはくれぐれも火の取り扱いに十分な注意を払っていただきたい」と呼びかける。
 
山火事の危険性を伝え、火災防止への協力を求める釜石消防署署員

山火事の危険性を伝え、火災防止への協力を求める釜石消防署署員

 
 同注意報・警報の発令について、同署が直接市民に広報するのは今回が初めて。同局社員が毎朝、発令を耳にする中で、「発令の条件とか、知らない人もいるのでは。周知の部分で郵便局がお役に立てれば」と考え、両者協働での活動を企画した。同局では県との包括連携協定に基づき、2021年から「山火事防止運動」期間中、集配車両(軽4輪)に「山火事注意」のステッカーを貼ってきた。本年は大船渡の山林火災発生日の2月26日から同運動が展開される予定で、5月末まで釜石・大槌の郵便局で稼働する25台にステッカーを貼り、住民への注意喚起を図る。同局では昨年10月には警察などと特殊詐欺被害防止の啓発活動も実施。窓口営業部の佐藤忍部長は「郵便局として地域の安全を守ることに少しでも貢献できれば」と話す。
 
 釜石市内では今年に入り、2件(建物1、その他1)の火災が発生(19日現在)。同署では3月1日から7日まで展開される春季全国火災予防運動と合わせ、広く火災予防の周知徹底を図っていきたい考えだ。
 
「防ごう!山火事」。住民の意識を高めるため共に活動した釜石郵便局社員と釜石消防署署員

「防ごう!山火事」。住民の意識を高めるため共に活動した釜石郵便局社員と釜石消防署署員

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スポーツで地域に元気を!功績と活躍たたえ表彰 釜石市民体育賞 さらなる飛躍を期待

各種スポーツで活躍した受賞者と釜石市体育協会関係者ら

各種スポーツで活躍した受賞者と釜石市体育協会関係者ら

 
 スポーツの全国大会や各種大会で優秀な成績を収めた選手や、普及に貢献した指導者らの功績をたたえる釜石市体育協会(小泉嘉明会長)の2025年度市民体育賞表彰状授与式が14日、同市大町の釜石ベイシティホテルで開かれた。20人、7団体が受賞し、出席者が賞状や盾などを受け取った。
 
釜石市内のホテルで開かれた市民体育賞表彰状授与式

釜石市内のホテルで開かれた市民体育賞表彰状授与式

 
 功労賞にはスポーツ振興や選手の育成に尽力した2人と1団体が選ばれた。ラグビーを通じた青少年・次世代の育成に力を注いでいる大畑勇さん(71)は「好きなラグビーを長くやってきただけ」と謙遜しながら、「釜石はラグビーのまちと言われているが、競技人口は少なくなっている。盛り上げる意味でも根っこの部分、小さいうちから競技に触れる機会、場を残し続けたい」と熱く語った。
 
功労賞を受けた大畑勇さん(右の写真)、釜石SWジュニアの及川勝加さん

功労賞を受けた大畑勇さん(右の写真)、釜石SWジュニアの及川勝加さん

 
 大畑さんが校長を務める釜石シーウェイブス(SW)ジュニアは本年度、創立50周年を迎えた。同時に体育賞を受賞し、うれしさは倍増。団体を代表し表彰を受けた、事務局長で指導員の及川勝加(かつのり)さん(58)と晴れやかな笑顔を重ねた。かつて日本選手権7連覇を遂げ「北の鉄人」と称された新日鉄釜石ラグビー部OBらが立ち上げたスクールの活動を脈々と継ぎ、改めて歴史の重みを実感。2人は「ジュニアの子どもたちが、(中学生対象の)アカデミー、高校と競技を続け、ラグビー選手としての活躍につながるよう指導し支えたい」と思いも重ね合わせた。
 
 奨励賞は、選手18人と6団体を選出。自転車競技のBMX(バイシクルモトクロス)で活躍する越野杏音さん(小佐野小5年)は「励みになる」とはにかんだ。JOCジュニアオリンピックカップBMXレーシングの女子11~12歳の部で優勝。全日本選手権でも2位に入るなどしており、オーストラリアで開催されるワールド大会への出場切符を持つ。今年10月には大船渡市で全日本選手権の開催が予定され、やる気は上昇中。「優勝する」と目の奥を光らせた。
 奨励賞の受賞を喜ぶ越野杏音さん(右)、同級生の住久悠仁さん

奨励賞の受賞を喜ぶ越野杏音さん(右)、同級生の住久悠仁さん

 
 岩手県内の各種相撲大会で優勝を重ねている住久悠仁さん(同)は「この場所(体育賞の表彰の場)に来れてうれしい」と素直に喜ぶ。相撲の魅力は「一対一の体のぶつかり合い」で、今年の目標は「わんぱく相撲盛岡場所での3連覇」と「全国大会ベスト8に入ること」。そして「またこの場所に来る」と力を込めた。
 
緊張した面持ちで式に臨む受賞者ら

緊張した面持ちで式に臨む受賞者ら

 
小泉嘉明会長から表彰状を受け取る受賞者

小泉嘉明会長から表彰状を受け取る受賞者

 
 受賞者を代表し、第42回岩手県小学生バレーボール育成大会女子の部で優勝した栗林ラビーバレーボールスポーツ少年団の金野歩海主将(鵜住居小6年)が謝辞。この優勝が目標としていた全国大会出場につながり、「今までに経験したことのないレベルの場所だった。『全国で1勝』という目標は達成できなかったが、1番楽しい試合ができた」と感激を振り返った。「表彰は苦しい時も支え合い、必死に頑張ってきたみんなの努力の成果」と強調し、「素晴らしい賞をありがとうございます」と胸を張った。
 
受賞者を代表して金野歩海さん(左)が謝辞を述べた

受賞者を代表して金野歩海さん(左)が謝辞を述べた

 
 小泉会長は「皆さんは元気にはつらつと活動するスポーツを通して社会をつくっているのだと思う。練習をいっぱいして、物事を考えてさらに成長を。そして、これからも自分を磨きながら、スポーツの輪を広げてほしい」と激励した。
 
 
 大畑さん、釜石SWジュニア、越野さん、住久さん、栗林ラビーを除いた受賞者は次の通り。
 
■功労賞
▽バウンドテニス=長柴チヨさん(83)
■奨励賞
【個人】
▽卓球=安久津吉延さん(85)
▽レスリング=岩﨑大輔さん(39)、岩﨑花乃さん(鵜住居小4年)
▽空手道=藤原凪さん(鵜住居小5年)、川崎煌聖さん(釜石東中1年)、阿部汰星さん(双葉小2年)、柏統利さん(平田小2年)、照井陽己さん(同3年)、阿部希彩さん(双葉小5年)、木村有那さん(大平中1年)、照井心陽さん(同3年)、松坂優利さん(小佐野小1年)、藤元来珠さん(平田小3年)、髙橋愛里さん(釜石高3年)
▽相撲=荒屋和成さん(甲子中2年)
▽ボクシング=菊地瑠衣さん(釜石高3年)
【団体】
▽弓道=釜石弓道会
▽スポーツ雪合戦=ウル虎セブン
▽空手道=釜石高男子空手道部、同女子空手道部
▽ボクシング=釜石高ボクシング部

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夢をカタチに!かまっこまつり 釜石の子どもが企画し販売体験 元気に呼び込み

手づくり商品を販売しながら会話を楽しむ子どもたち

手づくり商品を販売しながら会話を楽しむ子どもたち

 
 「主役は子どもたち!」を合言葉にした「かまっこまつり」が15日、釜石市大町の市民ホールTETTOなどで開かれた。「やってみたい」をかなえるべく、“子どもスタッフ”たちが手作り雑貨の販売や遊びを提供する仮想店舗を運営。「いらっしゃいませー」「好きなのをどうぞ」「遊んでってー」などと元気なかけ声を響かせて同年代のお客さんや大人たちをもてなし、交流を楽しんだ。
 
 釜石まちづくり会社が主催。東日本大震災後、放課後子ども教室を運営する市民団体が子どもたちの主体性を育むことや、地域とのつながりをつくるのを目的として2013年に始めた。その後、同社が引き続ぎ今回で12回目。TETTOのほか、隣接する釜石PITも会場とし規模を拡大させ開催した。
 
 まつりでは子どもたちが「やりたい店」を自分で考え、働くことを体験。また、働いて得た売上金(まつりの仮想通貨「かまっコイン」)を使って他店での買い物体験ができ、社会の仕組みにも触れて学べる。
 
家族連れでにぎわった「かまっこまつり」

家族連れでにぎわった「かまっこまつり」

 
 今回は未就学児から中学生までの子どもスタッフ約40人が2~7人でチームを組み、スノードームや松ぼっくりのオーナメントを販売する雑貨店、巨大な抽選器を回せるゲーム屋など計10店をオープン。中高生や保護者のサポートを受けながら、来場した約300人に買い物や遊びを満喫してもらった。
 
ボディーペイントの体験や手作り品の販売に忙しい子どもたち

ボディーペイントの体験や手作り品の販売に忙しい子どもたち

 
「寄ってってー」。子どもらの呼び込みは元気いっぱい

「寄ってってー」。子どもらの呼び込みは元気いっぱい

 
 初参加の高橋希海さん(甲子小2年)は、こども園時代の仲間らと組んで「こうとうフレンズ シール屋さん」を出店。ハンドメイド用のりやビーズなどを使った飾りを施したヘアピン、シールを販売した。「自分たちで作ったものが売れた」と、喜びを体感。他店の状況も見て、「今度はスクイーズ(触って楽しむおもちゃ)とか売ってみたい」と、視線は早くも次回に向けた。
 
「かわいいのができたよ」と笑顔を見せる子どもたち

「かわいいのができたよ」と笑顔を見せる子どもたち

 
 これまでは小学生が企画し、中高生がサポートする形が多かったが、今回、1組の中学生グループが店を構えた。手製の香水やコースターを並べた「チームたまごボーロ」。昨年の体験を発展させようと臨んだ佐々木稜さん(甲子中1年)は「自分の好きなものを売るだけでなく、消費者のニーズを考える機会にもなる」と、イベントの良いところを挙げた。売り上げアップに結び付ける要素として、子どもの来場が多いことから、「同じ目線で商品を取りそろえることができる」と分析も。ものづくりを楽しむこともできたようで、ほかの出店者と同様に「また挑戦したい」と意欲を見せた。
 
「これはどう?」と小さなお客様に商品をPRする中学生

「これはどう?」と小さなお客様に商品をPRする中学生

 
 まつり担当として会場全体に目を配った同社の岩城一哉さん(39)は「普段の生活でできないことをやってみたり、自分が考えた遊びを他の人に楽しんでもらうことで、子どもたちが肯定感を持てるよう取り組んでいる。学校外で集って、いつもとは違った関係性を深めたり、地域を超えたつながりをつくりながら、子ども時代の思い出となればいい。将来、主催側になるような動きがあるといいのだけれど」と期待を込める。
 
 会場を拡大させたことで「新しいことができた」と岩城さん。その一つが、「巨大すごろく」の設置だ。「やりたい」と希望したのは学区が異なる小学生3人。まつりに向けた準備期間は約3カ月間で、全員が集まる機会はほぼなく、四苦八苦したという。開始直前までバタバタしたものの、本番は多くの親子連れで大にぎわい。「場所をうまく使えたことで、子どもたちのやりたいことが広がった」とうれしそうに話した。
 
何マス進める?巨大なすごろくで遊ぶ子どもら

何マス進める?巨大なすごろくで遊ぶ子どもら

 
マスに記されたお題をこなしながらゴールを目指した

マスに記されたお題をこなしながらゴールを目指した

 
 すごろくチームの竹山永理さん(鵜住居小4年)は、マスのイラストや指示を書いたり、景品のキーホルダーをつくったりするのが大変だったというが、自分より小さい子たちが楽しむ姿に「うれしい」とほほ笑んだ。夢をかなえた後に気になったのは、ほかのチームの活動。「どういうやり方をしているのか刺激になった。今度は手作り品を売る方をやりたい」と目標を見つけた。
 
 子ども主体のイベントではあるが、「盛り上げたい」とキッチンカーや物販ブースを開設する地域事業者が増加。岩城さんは「関わってくれる気持ちがうれしい。地域の和が広がると、子どもたちの可能性も広がると思う。今後も、子どもが地域とつながる場をつくっていきたい」と先を見据えた。

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「追悼、防災」変わらぬ思い“竹灯籠”に込め… 根浜・津波避難階段で5年目の点灯開始

自分たちで作った竹灯籠の前で…/14日、点灯式(根浜津波避難階段)

自分たちで作った竹灯籠の前で…/14日、点灯式(根浜津波避難階段)

 
 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた釜石市鵜住居町根浜地区。来月11日で発災から15年となるのを前に、地区内の高台につながる津波避難階段に今年も竹灯籠が設置された。震災犠牲者を追悼し、命を守る行動の意識啓発を図る5年目の取り組み。3月までの土日祝日と震災命日の11日に午後5時から同7時まで点灯される。
 
 竹灯籠の製作から点灯まで一連の活動を続けるのは、根浜キャンプ場などを管理する同市の観光地域づくり法人かまいしDMC。製作は地元町内会の「根浜親交会」と一般向け体験会の参加者の協力で行われる。今年は1月31日、2月1日に製作体験会が開かれ、市内外の家族連れなどが参加した。参加者は市内の竹林から切り出された竹に、さまざまな模様がプリントされた型紙を貼り、電動ドリルで穴を開ける作業を体験した。
 
好みの模様の型紙を選んで竹に貼り付ける/1日、製作体験会(根浜シーサイド・レストハウス)

好みの模様の型紙を選んで竹に貼り付ける/1日、製作体験会(根浜シーサイド・レストハウス)

 
子どもたちも電動ドリルの使い方を教わって穴開けに挑戦!

子どもたちも電動ドリルの使い方を教わって穴開けに挑戦!

 
 釜石市の法人スタッフの男性(37)は「自分で作ったものは記憶に残るし、津波や防災のことを知る良いきっかけになる」と取り組みの趣旨に共感。震災ボランティアが縁で同市に移住した。仕事で子どもたちと関わるが、「自然の中で活動することも多い。楽しさだけでなく、時には怖い面も持ち合わせていることを知ってほしい」と自然災害への心構えも伝えていきたい考え。
 
 北上市の羽藤翔さん(38)は家族ぐるみで初めて作業を体験。「誰よりも夢中になっています」とドリルを動かした。子どもたちは震災を知らないが、「昨年12月の大きな地震は怖かったよう」。その時に沿岸には津波もあることを教え、「震災や防災のことも勉強しに来たいと思っていた。今回はとてもいい機会。楽しみながら学んでもらえたら」と期待を寄せた。
 
模様にそって大小の穴を開ける。ここから明かりが漏れるしくみ

模様にそって大小の穴を開ける。ここから明かりが漏れるしくみ

 
今年は竹の耐久性を高めるために背面にあらかじめ切り込みを入れる工夫も(左)。先端を斜めに切ったことで右下のようなデザイン(ニコちゃんマーク)も可能に

今年は竹の耐久性を高めるために背面にあらかじめ切り込みを入れる工夫も(左)。先端を斜めに切ったことで右下のようなデザイン(ニコちゃんマーク)も可能に

 
 多くの人たちの手で完成させた竹灯籠54本は、キャンプ場から高台の市道箱崎半島線につながる津波避難階段に取り付けられた。今月14日に点灯式が行われ、製作に関わった人たちなど約30人が集まった。発電機のスイッチを入れると、竹の中に仕込んだLED電球の明かりが漏れ、“命を守る道”が浮かび上がった。親子らが自分たちで作った灯籠を探しながら、階段を上り下り。美しい光景を写真に収め、「津波時は高台へ―」という避難行動の基本を改めて脳裏に刻んだ。
 
みんなでカウントダウンをして竹灯籠に点灯。子どもたちがさっそく駆け上がる。階段は111段

みんなでカウントダウンをして竹灯籠に点灯。子どもたちがさっそく駆け上がる。階段は111段

 
実際に避難階段を歩いてみる。いざという時の「命を守る行動」を体験

実際に避難階段を歩いてみる。いざという時の「命を守る行動」を体験

 
「あなたもにげて」「上へ上へ」と文字を浮かび上がらせる灯籠も。高台避難の大切さを伝える

「あなたもにげて」「上へ上へ」と文字を浮かび上がらせる灯籠も。高台避難の大切さを伝える

 
 家族4人で製作にも参加した大槌町の男性(44)は「それぞれデザインが違う。いっぱいあると、こんなにきれいになるんですね」と驚いた様子。震災の津波で同町の実家が被災し、祖父母が犠牲になった。当時、自身は仙台市に住んでいたが、実家の再建のため3年後にUターンした。「あっという間の15年。震災で人生も大きく変わった…」。4歳の娘にも震災のことを伝えているが、「(避難訓練をしていることもあり)どうやら理解しているよう」。震災を経験していない世代が着実に増えていく中、「こういうイベントで、みんなの思いが形になるのはすごくいいこと」と、震災を“忘れない”思いを共有する。
 
階段を上がった先には複数の竹を組み合わせたものも。子どもたちの目もくぎ付けに…

階段を上がった先には複数の竹を組み合わせたものも。子どもたちの目もくぎ付けに…

 
 津波避難階段は2021年に完成。キャンプ場や芝グラウンドがある観光施設「根浜シーサイド」から迅速な高台避難が可能。同DMC地域創生事業部の佐藤奏子さんによると、施設利用者には受付時に必ず、同階段の存在といざという時の避難について口頭で説明している。夜間は施設スタッフがいなくなるが、キャンプ場利用者とは連絡が取れる態勢を取っており、昨年、夜に地震が発生した際は「この階段を上がって避難した」との連絡があった。毎年の竹灯籠設置効果もあり、「階段の周知が進み、避難への意識付けも図られている」という。
 
写真上部に点在するのはキャンプ場の照明。津波の恐れがある時はこの避難階段を使っていち早く高台へ!

写真上部に点在するのはキャンプ場の照明。津波の恐れがある時はこの避難階段を使っていち早く高台へ!

 
 佐藤さんは「皆さんが変わらず、追悼の思いを持って作ってくれた」と竹灯籠作りへの協力に感謝。点灯期間中、多くの人に足を運んでもらい、「追悼、震災伝承、避難の大切さをみんなで共有し、いざという時に命を守れるようにしてほしい」と願う。点灯のための発電機の燃料には、地域の廃食油を精製したバイオディーゼル燃料が使われていて、太陽光発電も活用し、未来の持続可能な地域づくりにも貢献する。

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平和の願い、未来へ―釜石小が伝える艦砲射撃の記憶 オリジナル劇「ヒマワリの誓い」上演

釜石艦砲射撃を題材にした創作劇を披露した釜石小6年生

釜石艦砲射撃を題材にした創作劇を披露した釜石小6年生

 
 戦後80年の節目に。あの日、何が起こったのか。命のはかなさ、人々の強さ…知ってほしい―。釜石小(五安城正敏校長、児童66人)の6年生9人は8日、釜石市大町の市民ホールTETTOで「釜石艦砲射撃」を題材にしたオリジナル劇を上演した。児童は戦争体験者から話を聞くなどして80年前を想像し、多くの命を散らせた惨禍の実相から学び、感じ取った思いをせりふにのせて発信。戦争の愚かさ、平和の尊さを訴える姿は観客約150人の大きな拍手を誘った。
 
 劇のタイトルは「ヒマワリの誓い」。物語は釜石艦砲を経験した高齢の男性が回想し、孫ら子どもたちに語りかける場面から始まった。劇中では戦時中の市民の暮らし、1945(昭和20)年7月14日に釜石を襲った1回目の艦砲射撃の状況を再現。同級生を亡くした子どもの心情、一緒に植えたヒマワリに誓う平和への思いなどを盛り込み、約30分の劇にまとめた。
 
子どもたちが虎舞の練習をする現代の場面からスタート。「その音色が聞こえなくなった時代があってな…」

子どもたちが虎舞の練習をする現代の場面からスタート。「その音色が聞こえなくなった時代があってな…」

 
80年前の釜石を再現した一場面。「戦争ごっこ」で遊ぶ

80年前の釜石を再現した一場面。「戦争ごっこ」で遊ぶ

 
当時の子どもたちは高台にあった監視所に水を届けに行っていた

当時の子どもたちは高台にあった監視所に水を届けに行っていた

 
「敵機、襲来」。7月14日の艦砲射撃の状況を表現

「敵機、襲来」。7月14日の艦砲射撃の状況を表現

 
静寂…変わり果てた街に泣き崩れ、ぼう然とした

静寂…変わり果てた街に泣き崩れ、ぼう然とした

 
 劇中、激しい砲撃を受け、一緒に学び遊んでいた友達を突然失った子は「戦争って何なんだよ」「いったい何のために死ななきゃならなかったんだ」「僕たちの街も…こんなの間違いだー」と迫真の演技。変わり果てた街を見つめ、ヒマワリが咲くのを楽しみにしていた亡き友に「きっと平和を取り戻す」と誓った。
 
「なんで…なんでだよ!」。同級生を亡くした子の心情を熱演

「なんで…なんでだよ!」。同級生を亡くした子の心情を熱演

 
 現代の場面に戻り、男性の話から戦争がもたらす惨状を想像し、子どもらは「怖かった」と言葉を絞り出した。最後に「この話を語り継いでいく。私たちは生きる。あの空に向かって真っすぐ咲くヒマワリのように。―――これからは私たちが美しい釜石を作り上げていく。だから、戦争は絶対にしない」と舞台の上から思いを伝えた。
 
「語り継ぐ」「生きる」と舞台上からメッセージを発信

「語り継ぐ」「生きる」と舞台上からメッセージを発信

 
 召集令状を渡す兵隊役や生徒役を担当した畝岡蓮恩さんは「戦時中の話、悲惨さを聞いて『本当にあったことなんだ』と感じた気持ちを込めて演技した。争いは良くないとしっかり伝えられた」と満足げにうなずいた。
 
 釜石艦砲や疎開した経験を持つ同市大只越町の女性(86)は「良く演じてくれた。ちゃんと聞こえるようによく練習したのね。現代の子たちが戦争のことを学び、自分のものにして発信するのはすごい。大事なことで、つないでほしい」と感心していた。
 
 6年生の劇は、戦後80年の節目となった2025年の総合的な学習での取り組み。学校近くの平和女神像の塗り替え作業を手伝いながら平和について考え、戦争の歴史や釜石艦砲については市郷土資料館や市立図書館で資料を調べたり、戦跡・防空壕の見学、戦争体験者からの聞き取りなどをしながら理解を深めた。
 
学習の様子や感じたことを動画にまとめて紹介した

学習の様子や感じたことを動画にまとめて紹介した

 
 台本は、担任の佐々木侑香教諭と児童が多くの学びをつなぎ合わせ、せりふの言い回しも考えながら練り上げた。集大成として、昨年10月の学習発表会で披露。「もう一度見たい」「広く市民に見てもらいたい」などの声があり、学校を飛び出した大舞台での公演につながった。
 
 広い空間での演技に「緊張した」と山﨑詩(らら)さん。「戦争はしてはいけない」「平和が大事」ということをしっかり伝えようと、劇中、警戒警報が響く場面での叫び声、家族とのやりとりでのせりふを「より大きく、そしてゆっくり」発するよう心がけた。印象に残る学びは、当時の経験談を聞いたこと。防空壕に入った時は「当時の音が聞こえてきた気がした」。感じたことを思い起こし演じ、学校で発表した時よりも「レベルアップできた」と笑顔を見せた。
 
6年生に艦砲射撃や戦時中の記憶を伝えた渡邊佐一さん(左)

6年生に艦砲射撃や戦時中の記憶を伝えた渡邊佐一さん(左)

 
 公演後、ロビーに集まった児童は渡邊佐一さん(90)の姿を探した。小学4年の時に体験した釜石艦砲の記憶を語ってくれて、劇を「絶対、見てほしい」と望んでいたから。駆け寄って「どう?」と反応をうかがった。
 
 渡邊さんは「立派にできた。見ている人にみんなの気持ちが通じたと思うよ」と言って、子どもたちと握手を交わした。「戦後80年」で高まったムードが薄れるのを憂慮する一方、「子どもたちの心の中に私の話がすっとしみ込んでいるだろう」と信じる。そして「何かの機会に振り返ってほしい」と願う。
 
渡邊さんを囲んで、すがすがしい表情を見せる子どもたち

渡邊さんを囲んで、すがすがしい表情を見せる子どもたち

 
 そうした願いを受け止める6年生。「平和の尊さに向き合い、未来を考え、劇を作り上げた。その思いが後輩に引き継がれ、学校の歴史が積み重なっていくと思う」。渡邊さんを囲んで笑顔の花を咲かせた。

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劇団もしょこむ10周年 集大成のコメディー劇21、22日公演 個性際立つ役が勢ぞろい!

10周年公演に向け、稽古に励む「劇団もしょこむ」のメンバー/9日夜、青葉ビル

10周年公演に向け、稽古に励む「劇団もしょこむ」のメンバー/9日夜、青葉ビル

 
 釜石市在住、ゆかりのメンバーが東日本大震災後に立ち上げた「劇団もしょこむ」(小笠原景子代表)が21、22の両日、市民ホールTETTOで10周年公演を行う。2015年3月の旗揚げ公演から9作目となる今作は、「もし夜が来なくても、夢を見る。」と題したコメディー劇。10~50代の男女8人が個性豊かな役で物語を展開する。本番を前に出演者らは熱のこもった稽古を続け、「10年の集大成をぜひ見てほしい」と多くの来場を呼びかける。
 
 脚本は大槌町在住のライター、たておきちはるさんが手掛けた。物語の舞台は“いわくつき”のシェアハウス「神木須館(ジンギスカン)」。“クセ者”ぞろいの住人たちが日常を送るが、実はそこには隠された大きな秘密が…。執筆を依頼するにあたり、「もしょこむの過去作品で思い入れのある要素を伝え、ふんだんに散りばめてもらった」と小笠原代表(41)。「クスッ」と笑える場面が多く、子どもから大人まで幅広く楽しんでもらえる内容だという。
 
過去作品をほうふつとさせる登場人物も。枕を持つのは確か…あの回にも?

過去作品をほうふつとさせる登場人物も。枕を持つのは確か…あの回にも?

 
出演者も「演じていて楽しい」と話すコメディー劇。乞うご期待!

出演者も「演じていて楽しい」と話すコメディー劇。乞うご期待!

 
 10周年公演は昨年6月に構想。脚本(台本)が完成した11月から稽古を開始し、週2回、学業や仕事が終わった夜に演技の練習を重ねてきた。登場人物の要「コースケ」を演じる山口孝太郎さん(34)は第2子の誕生もあり、「練習時間のやりくりが難しかったが、(仕事や子育ての合間の)短い時間を使い、セリフを覚えたり動きを合わせたりした」という。東京都出身、2017年に同市に移住し、18年の同劇団3作目で役者デビュー。今作で6回目の出演となる。演劇を通じて「友だちや知り合いも増えた。もしょこむは人生の大きな財産」と山口さん。「これまで応援してくれた方、初めて見る方、いろいろな人に満足してもらえる作品にしたい。笑いあり、感動ありのあっという間の1時間。気軽に見に来て」とアピールする。
 
役者の夢をあきらめ、ぐうたらな生活を送る「コースケ」を演じる山口孝太郎さん。劇中でアフロヘアから一転、短髪に…。変身の訳は?(公演で!)

役者の夢をあきらめ、ぐうたらな生活を送る「コースケ」を演じる山口孝太郎さん。劇中でアフロヘアから一転、短髪に…。変身の訳は?(公演で!)

 
本番まであとわずか。通し稽古で細かな部分を最終チェック

本番まであとわずか。通し稽古で細かな部分を最終チェック

 
 今回の出演者で唯一の高校生、森美惠さん(18)は同劇団公演初出演。中学2年時から釜石市民劇場など地元開催の舞台に出演を続け、昨春、開校した釜石初のタレント養成所「C-Zeroアカデミー」では演技に必要な基礎的知識や技能を学んできた。今回は「今までに演じたことのない感情の起伏が激しい役」で、役づくりに苦戦しつつも、「現代劇は初めてなので新鮮」と新たな環境と作品を楽しむ。同アカデミーで学んだ日本語の発音技術はセリフの言い回しや滑舌に役立っているという。今春、進学で釜石を離れる。自身の地元演劇の集大成ともなる出演。「もしょこむの世界観に合った演技で作品を盛り上げたい。演劇をやっている他の子たちの刺激にもなれば」と意気込む。
 
もしょこむの舞台、初出演となる森美惠さん。これまでの演劇経験が生きる演技力を発揮

もしょこむの舞台、初出演となる森美惠さん。これまでの演劇経験が生きる演技力を発揮

 
 劇団もしょこむは震災復興のさなかで誕生。「被災地でも芝居がしたい」「演劇で釜石を元気に」との思いから、釜石出身・在住者、市外からの復興支援者らで2015年2月に立ち上げた。劇団名は発足当時のメンバーの名前の頭文字を組み合わせた造語。1カ月後の旗揚げ公演は平田の仮設団地内で行った。震災で両親を亡くし、仮設住宅に暮らす姉妹が悲しみや不安など心の葛藤を抱えながら、懸命に前を向いて生きる姿を描いた。被災者の共感を呼び、その後、県内外の公演で被災地の“今”を発信した。
 
 2作目以降は17年から、ほぼ年1回のペースで公演。コロナ禍で活動休止を余儀なくされた時期もあったが、ジャンルにとらわれない自由な発想で独自の芝居を作り上げ、観客を楽しませてきた。本公演のほか、市内のイベントとタイアップしたミニ公演、演劇ワークショップなども行い、活動の幅を広げている。
 
個性際立つキャラクターが繰り広げる「夢」にまつわる物語。心を一つに本番へ…

個性際立つキャラクターが繰り広げる「夢」にまつわる物語。心を一つに本番へ…

 
 根底にあるのは「誰でもどこでも、演劇に挑戦できる文化がもっと広がってほしい」との願い。コメディーを取り入れ、回を重ねるごとに子どもたちの観劇、笑顔が増え、「次の世代に何かを残したい。つないでいくためにも子どもたちが演劇に触れる機会を増やしていきたい」(小笠原代表)と強く思うようになった。初演から高校生以下の観劇を無料としているのも「演劇は身近なもの」と感じてほしいから。
 
 宮古市で子どもたちの演劇指導も手がける小笠原代表は「演劇はコミュニケーション能力向上のほか、異年代の人たちが意見を出し合い、一つの作品に向かって力を合わせるという面で子どもたちにもいい変化をもたらしている」と実感。「沿岸部の演劇シーンが盛り上がってきている」のも感じていて、今後、「互いに交流し、刺激し合いながら沿岸の演劇文化を盛り上げていければ」との夢も描く。
 
演出も担当する劇団代表の小笠原景子さん(左)。今作は役者としても舞台に立つ。劇団創設メンバーの一人

演出も担当する劇団代表の小笠原景子さん(左)。今作は役者としても舞台に立つ。劇団創設メンバーの一人

 
この後の物語の展開は公演でのお楽しみ。シェアハウスの秘密とは??

この後の物語の展開は公演でのお楽しみ。シェアハウスの秘密とは??

 
 10年の歩みに思いをはせながら、出演者、観客ともに楽しい時間となりそうな集大成公演。21日(土)は午後7時から、22日(日)は午後1時からと午後4時からと、計3回公演する。会場は同劇団初となるTETTOのホールA。前売り券は1500円で、TETTO窓口で販売中。当日券は2000円。高校生以下は無料。詳しい情報は
劇団もしょこむのSNS(フェイスブック、インスタグラム、エックス)で発信中。

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レスリングの全国選抜大会で好成績 釜石の小学生・岩﨑花乃さん 成長の力は…

レスリングの全国選抜大会で3位に入賞した岩﨑花乃さん=2月7日

レスリングの全国選抜大会で3位に入賞した岩﨑花乃さん=2月7日

 
 レスリング競技に取り組む岩手県釜石市の小学生、岩﨑花乃さん(鵜住居小4年)は、1月下旬に東京都で行われた「フォーデイズ・カップ」第30回全国少年少女選抜レスリング選手権大会(全国少年少女レスリング連盟主催)に初出場し、小学生女子の部4年生36キロ級で3位に入賞した。競技に本格的に打ち込み、まもなく3年。着実に力をつけ、成長とともに階級を上げて臨んだ結果に「うれしい」と素直に喜ぶ。一方、「全国大会の決勝の舞台に立つ」との目標までは、あと一歩。「悔しい」という気持ちを心技体のレベルアップにつなげる。
 
 花乃さんは、山田町の山田レスリングクラブ(上野三郎代表)に所属している。選抜大会は、昨年7月に東京都であった全国大会のベスト8か、各地域のブロック大会で優勝、準優勝した選手が対象。花乃さんは昨4月に秋田県で開かれた北日本選手権大会の小学3・4年生女子の部33キロ級で優勝し、出場権を得ていた。また、全国大会でも3位に入った。
 
 選抜大会の小学生女子の部4年生36キロ級は10人が出場し、トーナメントで争った。シードの花乃さんは2回戦から登場し勝利。準決勝で千葉県の選手に惜しくも敗れ、銅メダルだった。
 
選抜大会では2024年パリ五輪銀メダリスト・高谷大地さんからメダルを授与され感激(左上の写真)。各種大会で試合を待つ間は山田クラブの仲間と調整【写真提供・岩﨑家】

選抜大会では2024年パリ五輪銀メダリスト・高谷大地さんからメダルを授与され感激(左上の写真)。各種大会で試合を待つ間は山田クラブの仲間と調整【写真提供・岩﨑家】

 
 花乃さんによると、同学年に飛び抜けて強い選手がいて「まだ勝てない」という。今大会で対戦はなかったが、そうした選手がともに階級を上げており、今後は顔を合わせるのが確実。「1位の選手との対戦は怖いけど、負けるのは悔しい。5年生では全国大会で決勝の舞台に立って、6年生で優勝したい」と目標を明確にする。
 

ライバルは父⁉「どっちが先に」

 
ファイティングポーズで向き合う岩﨑父娘

ファイティングポーズで向き合う岩﨑父娘

 
 花乃さんは小学2年の時に同クラブに選手登録。半年足らずで、東北・北関東の選手が集う大会に出場し、3位に入賞。3年の冬にあった東北大会では優勝、初めての金メダルを手にした。順調かと思いきや、北東北のブロック大会では初戦敗退(2年の秋)。苦い思いをしたりしながら小規模の大会への参戦も重ね、経験を積んでいる。
 
地方、全国の各種大会に出場し経験を積む【写真提供・岩﨑家】

地方、全国の各種大会に出場し経験を積む【写真提供・岩﨑家】

 
 競技に出合うきっかけは、父・大輔さん(39)の存在。少年期は柔道、高校進学時に可能性を見いだされ岩手県内のレスリング強豪校に進み、大学、社会人となっても競技を続けた。県代表として国体への出場経験もある。さらに、花乃さんの祖父、伯父も競技人で、岩﨑家では“お家芸”のようなもの。伯父は学生時代にアジア大会などの日本代表にも選出された実力を持つ。
 
 そうした環境もある中、小学生になった花乃さんに習い事をと考えた大輔さん。ダンスなどを体験させた中から、花乃さんが選んだのが「まさか」のレスリングだった。花乃さんのクラブ所属と同時に大輔さんも選手兼コーチとして登録した。
 
 コーチとして指導に力を入れる傍ら、大輔さんは選手としても活躍する。花乃さんが3位に入った選抜大会の前にあった第25回全日本マスターズレスリング選手権大会(1月17日、東京で開催)に出場。男子マスターズの部35~40歳62キロ級で準優勝し、銀メダルを首にかけた。
 
銀と銅。1月にそれぞれが出場した全国大会で上位入賞

銀と銅。1月にそれぞれが出場した全国大会で上位入賞

 
 「どっちが1位をとるか」。岩﨑父娘は全国大会での優勝、金メダルをかけて勝負する。この“ライバル関係”を花乃さんは成長の力にする。コーチとしての父は「厳しくてコワイ」けど、選手としての姿は「かっこいい」。家庭では「やさしく頼れる」存在で、競技に打ち込む自分を応援してくれるから「大好き」とはにかむ。
 

競技がつなぐ 家族の絆

 
寄り添い合いながらレスリングに取り組む岩﨑親子

寄り添い合いながらレスリングに取り組む岩﨑親子

 
 2人の練習の場は山田クラブの道場と宮古商工高レスリング部の道場(宮古市)。平日の4日間は山田、週末に宮古で技を磨けるが、釜石・鵜住居町の自宅から向かうには家族の協力が必要で、消防士の大輔さんが参加できる日を中心に通っている。
 
 コーチ目線の大輔さんによると、花乃さんの強みは試合の流れをひっくり返すことにつながる投げ技と、タックルをかわすディフェンス力。大舞台でも落ち着いて、試合の流れを組み立てるのが「うまい」という。逆に、強化したい点は体力と細かな技術。「決勝まで手が届きそうなところまできている。着実に全国との差は縮まっているから、フィジカル面、技の精度をレベルアップさせること。メンタル面も磨きながら」と助言する。
 
宮古商工高の道場で父、弟とともに練習に励む花乃さん【写真提供・岩﨑家】

宮古商工高の道場で父、弟とともに練習に励む花乃さん【写真提供・岩﨑家】

 
 そのうえで、「根を詰め過ぎないのも大事」と大輔さん。小学生の今は競技以外にもさまざま経験をさせたいと、地域イベントへの参加や家族で過ごす時間も大切にする。「だから、練習に行った時は集中する」。練習につき合う母・小耶さん(39)も、花乃さんの適所での集中力、意識の高さを認めている。
 
 そんな花乃さんが競技に打ち込む理由は「学区外の友達と会えるから」。大会でも同年代の選手との交流を楽しみにする。そして何より、「勝つとうれしい」。相手を投げたり、タックルで倒したりし、審判員に勝者として手を上げられるのも「誇らしい」。魅力と感じることをどんどん言葉にする。
 
 練習相手になってくれる高校生の中には世界、アジア大会の日本代表選出者もいる。「日本代表として戦ってみたい」。そうした環境が花乃さんを刺激し、少し先にある未来への希望を芽吹かせる。
 
目標実現へ。賞状やメダルを見ながら感情を共有する

目標実現へ。賞状やメダルを見ながら感情を共有する

 
 高みを目指す―。「家族の目標にもなっている」と小耶さん。大輔さんが頑張ってきた競技を「受け継いでくれたのがうれしい」とも話す。その輪に弟・一平さん(同1年)も加わる。「もっと強く」。家族をつなぐレスリングで夢を追う。
 
釜石市民体育賞を受けた大輔さん、花乃さん父娘=2月14日

釜石市民体育賞を受けた大輔さん、花乃さん父娘=2月14日

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日本製鉄釜石シーウェイブスと岩手ビッグブルズを一緒に応援しよう! “W開催!” パブリックビューイング in 釜石PIT vol.3 Supported by J SPORTS / バスケットLIVE

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日時

2026年2月21日(土) 11:30開場

場所

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

 

【駐車場について】
・斜向かいにある釜石大町駐車場または周辺の有料駐車場をご利用ください。
・自転車およびバイクは、釜石PITに隣接する駐輪駐車スペースをご利用ください。

 

①日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブスを見るならJ SPORTS!
J SPORTSオンデマンドではジャパンラグビー リーグワンDiv.1~3の全試合を徹底配信
 
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2 第6節
vs レッドハリケーンズ大阪 ビジター戦 
12:00 KICK OFF
 
主催:一般社団法人釜石市―ウェイブスRFC 協力:釜石ラグビー応援団、釜石まちづくり株式会社

②岩手ビッグブルズ

映像:バスケットLIVE
 
りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASON B2リーグ第21節 GAME2
vs 横浜エクセレンス AWAY戦
14:05〜 TIP OFF
※岩手ビッグブルズの試合は日本製鉄釜石シーウェイブスの試合終了後の放映となります。
進行状況によっては14:05を過ぎて放映開始となる可能性があります。
 
主催:釜石まちづくり株式会社 協力:株式会社岩手ビッグブルズ

 

■入場無料
■来場者全員にスタンプカードを進呈…来場するほどお得!スタンプカードをためて特典GET!
■飲食・飲料の持込可(アルコールは不可) 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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縁起物!?白いナマコ 釜石・両石湾で発見 岩手大学釜石キャンパスで展示中「幸せのおすそ分け」

釜石市の両石湾で水揚げされた白いナマコ

釜石市の両石湾で水揚げされた白いナマコ

 
 釜石市で白いナマコが水揚げされた。同市両石町の漁師、久保翼さん(22)が捕獲。「珍しいから」と持ち込んだ同市平田の岩手大学三陸水産研究センター(釜石キャンパス)で展示されている。漁業関係者らの間では「縁起がいい」と言われているらしく、さらにナマコの生態に詳しい研究者も「なかなかお目にかかれない…気になる」とそわそわ。久保さんや釜石キャンパスの関係者は、漁で弱っている可能性もあることから「早めに見に来て」と呼びかけている。
 
 釜石キャンパスの事務室近くの水槽に入る2つの白い塊。大人の手のひらに載るくらいのサイズで伸び縮みして動いている。どちらも両石湾で捕獲。白っぽいのは1月下旬、久保さんが両石漁港でけた曳(び)きで捕まえた。真っ白の個体は2月5日、両石町水海の愛の浜の入り江で、箱眼鏡をのぞいていて発見。「白ナマコだ」と認識したうえで、「縁起がいいものだし、いいことあるかな」と竿(さお)を伸ばした。
 
白いナマコを水揚げした久保翼さん。岩手大学釜石キャンパスの水槽で展示中

白いナマコを水揚げした久保翼さん。岩手大学釜石キャンパスの水槽で展示中

 
 幼少期から古里の海に親しむ久保さん。現在、「いわて水産アカデミー」7期生として、地元の海で実践研修を重ねながら漁業の知識や技術の習得に励んでいる。研修のサポートなどで釜石キャンパスの特任専門職員、齋藤孝信さん(64)と親交を深め、珍しいものを見つけては連絡。白ナマコは2、3年に1回程度見かけるというが、「ネットで調べると、10万匹に1匹」という情報もあったり、「珍しいものには変わりないから」と釜石キャンパスに寄贈した。
 
 同センターの谷田巌准教授(40)によると、この2体はマナマコあるいはアカナマコの一種で、伸びきった状態の体長は白っぽいのが約30センチ、真っ白い方は約20センチ。生後2~3年で、色素を持たない「アルビノ」(白化)とみられる。
 
 通常、ナマコは砂地や岩場の海底に生息し、泥や砂などを食べて成長する。赤、青、黒などの色をしていることが多い。久保さんによると、両石湾では青や黒っぽいマナマコが多くとれるが、アカナマコもとれるという。
 
白いナマコの情報を共有する(左から)谷田巌准教授、久保さん、齋藤孝信さん

白いナマコの情報を共有する(左から)谷田巌准教授、久保さん、齋藤孝信さん

 
 「アカなのか、青、黒か…気になる」と谷田准教授。そして「真っ白いのは見る機会がない」と話し、「遺伝子を調べてみたい」と好奇心をのぞかせた。「珍しいものがとれたから」と見学を促し、「海や水産に興味を持ってもらえたら」と期待を込める。
 
 釜石地域でのナマコ漁は12月後半から2月頃まで。久保さんが言うには「ナマコ自体、縁起がいい」らしい。齋藤さんも「ここら辺では正月料理の一つだし…」と加えた。
 
 だからこそ、「お目にかかれない」(谷田准教授)白いナマコは、特別感を抱かせる。「幸運を呼ぶ」などと珍重される白いナマコを今年に入って2度も発見した久保さん。主力の養殖ワカメの収穫シーズンを前にした出来事に「いいのが、いっぱいとれるかな」といたずらっぽく笑った。
 
 幸せのおすそ分けー。3人は楽しそうに水槽をのぞき込んでいる。