「なんでだろう」が興味の入り口!? 三陸ジオパークの魅力、クイズで発見 釜石で催し

釜石市で開かれた「三陸ジオパーク」の魅力を伝えるイベント
「さんりくジオタウン@釜石」(三陸ジオパーク推進協議会主催)は22、23の両日、釜石市港町のイオンタウン釜石で開かれ、買い物客らがクイズや展示、ご当地キャラクターとの触れ合いなどを通じて「三陸ジオパーク」や地域の魅力に関心を深めた。
「ジオ」とは地球や大地の意味。他の場所では見られない貴重な地形や地質に接することができる場所がジオパーク。その魅力は、地質学的な要素にとどまらない。積み重ねられた地球、そして大地の“歴史”に触れられる場でもある。
三陸ジオパークは青森県八戸市から宮城県気仙沼市まで約220キロに及び、国内最大の面積を誇る。2013年に日本ジオパークとして認定された。大地の様相が南北で異なり(リアス海岸と海成段丘)、約5億年前から続く大地形成の歴史、地質遺産が見所。その歴史が育んだ自然や風土、産業など幅広い要素が脈々と人の営みに関わっているのを感じられるところも魅力だ。

興味津々!中生代の化石を展示した気仙沼市のブース
イベントでは3県16市町村のジオサイトを紹介する展示や特産品を販売するブースを設置。各ブースを回ってもらえるようクイズラリーが用意された。ブースは日によって入れ替えがあり、23日には9市町村が出展。推進協と岩手県立博物館は2日間ブースを構え、計12カ所にクイズポイントが設けられた。
クイズラリーは、興味を持った買い物客や家族連れらが挑戦。「大槌町にある蓬莱(ほうらい)島の岩肌は白い。白い岩の名前は?」「思案坂、辞職坂、思惟坂のうち、田野畑村にない坂は?」「釜石市栗林町で日本最古級(約3億7000万年前)の『ある生物』の化石が見つかった。その生物とは?」など、各ブースを巡って頭をひねりながら地域の特色に触れた。

ジオサイトや地域に関したクイズに挑戦する家族連れ
「ちょっと難しかった。でも勉強になって楽しかった」と笑顔を見せたのは釜石の小学生、山内蒔愛さん(7)と菫司ちゃん(6)姉弟。祖母の由美子さん(64)は「クイズで面白く学べるのが良かった。いろんなことに興味を持ってもらえたらいい」と目を細めた。自身は地元の世界遺産・橋野鉄鉱山について発見があった様子。「知らないことっていろいろあるのね」とつぶやいていた。

ご当地キャラクターと写真を撮ったり触れ合いを楽しむ
「サーモンくん・みやこちゃん」(宮古市)、「ヤマダちゃん」(山田町)などご当地キャラクターも登場し、子どもたちに人気だった。普代村公認キャラ「昆布ブラザーズ・すっきい&えんぞー」のかぶりものを身に着けて地元PRに励んでいたのは、同村商工観光振興室観光係長の森田陽さん(49)。「三陸ジオパークの中に普代村も入っていることを知ってほしい。トレイルと組み合わせながら、うまく活用することで多角的な学びになると思う。ぜひ普代に来て、見て体感して」と期待を込めた。

普代村のブースで来場者と交流する森田陽さん(左)

特産品を並べて地域をPRする普代村のブース
「ジオは自然と歴史の産物で、地域に受け継がれ残るもの。そういう意味で郷土芸能もジオ。地域の産物として広めたい」。釜石高2年の玉木里空さんは、郷土芸能の担い手不足解消をテーマに研究するセミグループのメンバーらと虎舞を披露。子どもらにおはやしや虎頭を操る体験もしてもらった。イベント参加で虎舞だけでなく、自身が「生きがい」と話す東前太神楽を「伝えたい」との気持ちが増幅。郷土芸能の担い手として「楽しむ」姿を見せて「楽しさ」体感してもらう活動の刺激にした。

釜石高生が虎舞を披露し、イベントを盛り上げた

釜高生に教わりながら虎舞を体験する子どもら
乾燥させた海藻、貝殻などを使ったバーバリウムペン、フォトフレームづくりのワークショップは家族連れらが体験。子どもたちが見つけた地域の魅力をまとめた「三陸ジオパークかわらばん」の作品展示もあった。

ジオにちなんだものづくりを体験する子どもたち

「三陸ジオパークかわらばん」の作品展示コーナー
三陸ジオパーク推進協(宮古市)のジオパーク推進員、阿部智子さん(60)は「ジオ活動は多様で難しいと感じられがちだが、実際は地域に住む人の生活に関わっている。例えば、私たちは大地が育んだ食べ物で生きている。それもジオ」と、捉え方のヒントとなる視点を示しながら解説。地域、歴史、文化などあらゆるものに関わる一つひとつのことに感じた「なんでだろう」という疑問をたどると、「ジオにつながる」のだという。
そのうえで、今回のようなイベントを「入り口的なものとして楽しんで、身近に感じてほしい」と阿部さん。「『なるほど!』という気づきが、ジオの醍醐味(だいごみ)」と言葉に熱を込めた。

釜石新聞NewS
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