縁起物!?白いナマコ 釜石・両石湾で発見 岩手大学釜石キャンパスで展示中「幸せのおすそ分け」

釜石市の両石湾で水揚げされた白いナマコ
釜石市で白いナマコが水揚げされた。同市両石町の漁師、久保翼さん(22)が捕獲。「珍しいから」と持ち込んだ同市平田の岩手大学三陸水産研究センター(釜石キャンパス)で展示されている。漁業関係者らの間では「縁起がいい」と言われているらしく、さらにナマコの生態に詳しい研究者も「なかなかお目にかかれない…気になる」とそわそわ。久保さんや釜石キャンパスの関係者は、漁で弱っている可能性もあることから「早めに見に来て」と呼びかけている。
釜石キャンパスの事務室近くの水槽に入る2つの白い塊。大人の手のひらに載るくらいのサイズで伸び縮みして動いている。どちらも両石湾で捕獲。白っぽいのは1月下旬、久保さんが両石漁港でけた曳(び)きで捕まえた。真っ白の個体は2月5日、両石町水海の愛の浜の入り江で、箱眼鏡をのぞいていて発見。「白ナマコだ」と認識したうえで、「縁起がいいものだし、いいことあるかな」と竿(さお)を伸ばした。

白いナマコを水揚げした久保翼さん。岩手大学釜石キャンパスの水槽で展示中
幼少期から古里の海に親しむ久保さん。現在、「いわて水産アカデミー」7期生として、地元の海で実践研修を重ねながら漁業の知識や技術の習得に励んでいる。研修のサポートなどで釜石キャンパスの特任専門職員、齋藤孝信さん(64)と親交を深め、珍しいものを見つけては連絡。白ナマコは2、3年に1回程度見かけるというが、「ネットで調べると、10万匹に1匹」という情報もあったり、「珍しいものには変わりないから」と釜石キャンパスに寄贈した。
同センターの谷田巌准教授(40)によると、この2体はマナマコあるいはアカナマコの一種で、伸びきった状態の体長は白っぽいのが約30センチ、真っ白い方は約20センチ。生後2~3年で、色素を持たない「アルビノ」(白化)とみられる。
通常、ナマコは砂地や岩場の海底に生息し、泥や砂などを食べて成長する。赤、青、黒などの色をしていることが多い。久保さんによると、両石湾では青や黒っぽいマナマコが多くとれるが、アカナマコもとれるという。

白いナマコの情報を共有する(左から)谷田巌准教授、久保さん、齋藤孝信さん
「アカなのか、青、黒か…気になる」と谷田准教授。そして「真っ白いのは見る機会がない」と話し、「遺伝子を調べてみたい」と好奇心をのぞかせた。「珍しいものがとれたから」と見学を促し、「海や水産に興味を持ってもらえたら」と期待を込める。
釜石地域でのナマコ漁は12月後半から2月頃まで。久保さんが言うには「ナマコ自体、縁起がいい」らしい。齋藤さんも「ここら辺では正月料理の一つだし…」と加えた。
だからこそ、「お目にかかれない」(谷田准教授)白いナマコは、特別感を抱かせる。「幸運を呼ぶ」などと珍重される白いナマコを今年に入って2度も発見した久保さん。主力の養殖ワカメの収穫シーズンを前にした出来事に「いいのが、いっぱいとれるかな」といたずらっぽく笑った。
幸せのおすそ分けー。3人は楽しそうに水槽をのぞき込んでいる。


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