画面を見つめる釜石市民ら=釜石PIT

釜石SWの奮戦に拍手 地元でパブリックビューイング

画面を見つめる釜石市民ら=釜石PIT 

画面を見つめる釜石市民ら=釜石PIT

 

 ラグビー・リーグワン2部の釜石シーウェイブス(SW)RFCは5日、相模原ギオンスタジアム(神奈川県)で三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦。地元釜石市ではファンらが集い、画面越しに声援を送った。試合はSWが14-68で敗れたが、最後まで挑み続ける姿に会場から、「次こそは」と期待する声が上がった。

 

 チーム主催のパブリックビューイング(PV)は今回が2回目。大町の釜石PITで約30人が255インチの大画面で観戦した。SWは相手の守備を崩せず、トライは前半の1回にとどまった。開幕から3連敗となったが、試合が終わると見守ったファンたちは拍手で奮闘をたたえた。

 

 大漁旗をモチーフにしたTシャツに身を包んで応援した鵜住居町の徳増初子さん(71)は「点は離れていたけど、選手たちは強くなっている。次こそは勝って」と願った。新型コロナウイルスの感染流行で現地に出向くのは控えたが、「みんなと一緒に応援できる場を設けてもらってありがたい」と感謝した。

 

 ■トンガ支援 チャリティーTシャツ販売

 
トンガ支援のチャリティーTシャツと募金箱=釜石PIT

トンガ支援のチャリティーTシャツと募金箱=釜石PIT

 

 PV会場の応援席では、赤色のTシャツを着たファンらの姿が目立った。海底火山の大規模噴火で津波や火山灰の被害を受けたトンガを支援しようと、SWが製作したチャリティーTシャツだ。トンガ国旗と赤地に白で「PRAY FOR TONGA」との文字をプリント。3000円で販売し、経費以外がトンガへの義援金として送られる。

 

 SWにはこれまでトンガ出身の選手が何人も在籍していた。現在、チームで主務・通訳を務めるマヘ・トゥビさんも同国出身。そして、東日本大震災時には同国から支援を受けたこともある。桜庭吉彦ゼネラルマネジャーは「困っている人に手を差し伸べる、これがラグビー精神だと思う。できるわずかなことかもしれないが、少しでもトンガの復興が進めば」と祈った。

 

 会場には募金箱も設置し、協力を呼び掛けた。この取り組みは今後も継続する予定だ。

広報かまいし2022年2月15日号(No.1778)

広報かまいし2022年2月15日号(No.1778)

広報かまいし2022年2月15日号(No.1778)
 

広報かまいし2022年2月15日号(No.1778)

広報かまいし2022年2月15日号(No.1778)

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【P1】
表紙
【P2】
成人式ギャラリー・まちの話題
【P3-7】
【特集】菊池流帆選手 
【P8-9】
新型コロナワクチン3回目接種
【P10-11】
市・県民税の申告
成年年齢の引き下げに伴うトラブルへの注意喚起 他
【P12-14】
こどもはぐくみ通信
市民のひろば 他
【P15-17】
まちのお知らせ
【P18-19】
保健だより
【P20】
東日本大震災犠牲者追悼式
会計年度任用職員の募集

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2022013100018/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
生涯学習推進を図る「釜石市社会教育委員会議」

釜石市の全14小中学校 22年度から「コミュニティー・スクール」に

コミュニティスクール

 

 釜石市教委は2022年度、市内全小中学校(14校)に地域住民や保護者が参画する学校運営協議会を設置する。地域と学校が一体となり、子どもたちの豊かな成長を支える「コミュニティー・スクール」実現への取り組み。協議会は学校運営について意見を述べ、子どもたちが抱える課題解決のための議論などを行う。委員には消防団などの防災関係者も入り、同市が力を入れる防災を核とした命の教育を後押しする。

 

 小・中が同学区の甲子、唐丹は合同設置とし、12協議会が発足する予定。委員は地域、保護者、学校から選定した15人以内で構成。必要に応じ、目標達成のための部会を設け、関係する団体、組織と連携を図りながら地域と学校の協働活動を推進する。各校で委員の選出を進めており、研修などを経て、市教委が4月に任命する。

 

 取り組みの背景にあるのは、子どもたちを取り巻く環境、学校が抱える課題の複雑・多様化。今後、学校と地域の連携はさらに重要になってくると考えられ、社会総がかりでの教育によって、釜石の未来を担う子どもたちの育成をサポートする。教育の課題や目標を共有し、それぞれが当事者として主体的に取り組むことで、市が第6次総合計画に掲げる「地域と人のつながりの中でみんなが育つまち」の実現も目指す。

 

 コミュニティー・スクール(学校運営協議会制度)は、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正により、17年度から導入が努力義務化された。本県では既に16市町村が導入し、22年度は全市町村で導入される見込み。

 

釜石市 22年度から10年間の「第3次生涯学習推進計画」策定へ

 

生涯学習推進を図る「釜石市社会教育委員会議」

生涯学習推進を図る「釜石市社会教育委員会議」

 

 釜石市社会教育委員会議(委員12人)の2021年度2回目の会議は1日、鈴子町の市教育センターで開かれた。委員と事務局(まちづくり課)職員ら22人が出席。市民を対象に実施した生涯学習基礎調査の結果、22年度を初年度とする「第3次市生涯学習推進計画」策定に向けた骨子案が示され、委員の意見を聞いた。

 

 協議に先立ち、22年1月から新任期に入った委員(再任9、新任3)に委嘱状を交付。23年12月まで2年間の任期を確認した。市教委は22年度に導入するコミュニティー・スクールについて説明。社会教育分野にも関係することから、理解と協力を求めた。

 

第3次釜石市生涯学習推進計画骨子案などを協議

第3次釜石市生涯学習推進計画骨子案などを協議

 

 市生涯学習基礎調査は、第3次計画策定の基礎資料とする目的で、昨年8~9月に実施。無作為抽出による16歳以上80歳未満の男女1500人を対象に郵送で行った。回収率は40・5%(回答数608)。

 

 調査によると、「生涯学習」という言葉自体は認知されているものの、「仕事や家事が忙しく時間がない」「きっかけがつかめない」という理由などで、学習活動に踏み出せていない実態があるほか、新型コロナウイルス感染症の影響も各質問項目で挙がった。希望する情報の入手方法で顕著だったのが年代による違い。若年層はインターネット、高齢者層は市広報や公民館だよりなど紙媒体を望む傾向が見られる。市は調査結果を公民館など関係職員で共有し、今後に生かす。

 

 第3次市生涯学習推進計画は、22年度から10年間を計画期間とする。「学びと実践が循環し、つながりを創出する生涯学習社会を目指して」という基本方針のもと、6つの基本目標と施策を示す。▽ライフステージや社会の要請に応じた学習機会の提供▽大学や関係機関との連携強化など生涯学習推進体制の整備▽学習支援・指導を行うボランティアやコーディネーターの育成―などを目指す。「地域全体で子どもを育む環境づくり」では、コミュニティー・スクールとの兼ね合いも盛り込まれる予定。

 

委員からは計画策定へさまざまな意見が出された

委員からは計画策定へさまざまな意見が出された

 

 委員からは「コロナで不自由さを感じながら生活している。手足を伸ばせる(心が開放される)ような活動を」「心のコミュニケーションが大切。実現可能な部分をどうするか」「地域に参加しやすい取り組みがあることが大事。健康な高齢者が社会貢献、自己実現を図れる場が必要」などの意見が出された。市は委員の意見を参考に計画案を策定。3月に開く本年度最後の会議で示すことにしている。

釜石公民館の陶芸教室で思い思いの創作に励む参加者

子どもも大人も粘土遊びに夢中 釜石公民館で陶芸教室「出来上がりが楽しみ」

釜石公民館の陶芸教室で思い思いの創作に励む参加者

釜石公民館の陶芸教室で思い思いの創作に励む参加者

 

 釜石公民館主催の「やさしい陶芸教室」は5日、同館が入る釜石市大町の青葉ビルで開かれ、市民約20人がオリジナルの陶作品づくりに挑戦した。講師は、釜石を拠点に活動する陶芸作家澤田麟太郎さん(40)=甲子町。参加者の自由な発想を生かした「粘土遊び」を後押しし、ものづくりの楽しさを伝えた。

 

 基本的な作り方やポイントの説明を受けた参加者は、粘土を平らにしたり細長く伸ばしながら小皿や小鉢などの食器、埴輪(はにわ)やアニメのキャラクターなどをかたどった置物づくりに取り組んだ。粘土を手に、真剣な表情で黙々と手を動かす人もいれば、途中経過を見せ合っては褒め合う親子連れも。高齢の女性たちは作るものを決めずに参加した様子だったが、軟らかな土の感触に「童心に帰る」と夢中になっていた。

 

大人も作品づくりに熱中、力作を生み出した

大人も作品づくりに熱中、力作を生み出した

 

 澤田さんは、身近な自然から見つけた松ぼっくり、ヤシ科の樹木シュロの葉、マメ科のつる性植物フジの豆鞘(まめさや)などの素材を持ち込んでいて、それを粘土に押し当てて模様付けした作品を紹介。「陶芸は粘土遊びの延長。身近にあるもので、いろんな表現ができることを知り、楽しさを感じてほしい。何か分からないものをどんどん作ってもらえたら」と、ものづくりのヒントを残した。

 

参加者が作った置物などの仕上がりを確かめる澤田さん(右から2人目)

参加者が作った置物などの仕上がりを確かめる澤田さん(右から2人目)

 

澤田さん(右)の作品に参加者は興味津々

澤田さん(右)の作品に参加者は興味津々

 

 白鳥をモチーフにした皿を作った土井陽菜香(ひなこ)さん(双葉小3年)は「形を作るのが楽しかった。うまくできた。またやってみたい」と満足げ。恐竜の置物を完成させた弟颯馬君(同1年)と「出来上がるのが楽しみ」と声をそろえた。母裕子さん(51)は「コロナで催しが中止になり、寂しかった。こうした体験活動は子どもたちの刺激にもなる。できるだけ続けてほしい」と望んだ。

 

 制作した作品は、澤田さんが乾燥、釉(ゆう)薬を掛けて焼き入れを実施。約1カ月後に参加者に渡される。

オンラインで方言の魅力を伝えた語り部、関係者

方言の温もりをオンラインで 「南部弁サミット」コロナ禍で初の試み

オンラインで方言の魅力を伝えた語り部、関係者

オンラインで方言の魅力を伝えた語り部、関係者

 

 第8回南部弁サミットin釜石「おらほ弁で昔話を語っぺし」は5日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。文化庁の「被災地における方言の活性化支援事業」に取り組む岩手大が主催。新型コロナウイルス感染拡大を受け無観客開催とし、ユーチューブによる動画生配信と地元ケーブルテレビ・三陸ブロードネットの生放送で、昔話語りを視聴者に届けた。

 

 オープニングを飾ったのは甲子小2年の大信田さくらさん(7)。大槌町吉里吉里の海を見下ろす民家の庭に設置される電話ボックス「風の電話」をモチーフにした絵本を読み聞かせた。震災などで家族を亡くした人が故人に思いを伝えられる癒やしの場所。2014年刊行(金の星社)の絵本を大信田さん自らが選び、練習を重ねて本番に臨んだ。初の大舞台を終え、「緊張した」と胸をなでおろす大信田さん。出来栄えを問うと「99点!」と元気な答えが返ってきた。

 

絵本「かぜのでんわ」を堂々と朗読する大信田さくらさん。大人たちも絶賛

絵本「かぜのでんわ」を堂々と朗読する大信田さくらさん。大人たちも絶賛

 

 方言による民話の伝承活動を行う同市の「漁火の会」(須知ナヨ会長、9人)からは6人が出演。「釜石の笛吹峠」「三枚のお札」「矢の浦の渡し」など市内に伝わる民話のほか、会員が遠野出身の須知会長や身内から伝え聞いた話を地元の方言で語った。語り部の後では、会員などが描いた物語のイラストも上映され、各場面の情景を目でも楽しませた。

 

「漁火の会」による昔話語り。地域に伝わるさまざまな物語が興味深い

「漁火の会」による昔話語り。地域に伝わるさまざまな物語が興味深い

 

手ぶりを交え、民話を語り聞かせる磯崎彬子さん

手ぶりを交え、民話を語り聞かせる磯崎彬子さん

 

 ゲストコーナーには、民話の宝庫・遠野市から「遠野昔話語り部の会」の2人が出演。「天福 地福」「迷い家」を熟練の話術で聞かせた。同サミットに初回から協力する青森県八戸市の「八戸童話会」の2人は、コロナ禍のため、昨年に続きビデオ出演となった。

 

 最後は同サミット名物の「漁火の会」会員による民話劇。今回は全国に知られる昔話「貧乏神と福の神」の一部をアレンジし、方言を交えて熱演。今に通じる教訓も込められた話を楽しい寸劇で伝えた。

 

藤原マチ子さん(左)、磯崎彬子さんの劇の掛け合いは前回に続いて。今回も笑いを誘う演技で楽しませた

藤原マチ子さん(左)、磯崎彬子さんの劇の掛け合いは前回に続いて。今回も笑いを誘う演技で楽しませた

 

地元の方言で繰り広げた「貧乏神と福の神」の劇

地元の方言で繰り広げた「貧乏神と福の神」の劇

 

 漁火の会の北村弘子事務局長(69)は初めての無観客開催に、「お客様の反応や息づかいを感じながらやってこられた今までが、いかに幸せで、ありがたいことだったかとあらためて思う」。この2年間はイベントなどが次々に中止となり、語りを披露する機会も減ってしまった。状況の改善は見通せないが、「雨にも負けず、風にも負けず、コロナにも負けず…。宮沢賢治の精神で何とか乗り切っていきたい。早くお客様の目の前で語れる日が来ることを願う」と思いを込めた。

 

来年は観客を迎えて開催できることを祈って閉幕

来年は観客を迎えて開催できることを祈って閉幕

笑いで元気に!三遊亭楽大の「笑って健康落語会&交流会」

笑いで元気に!三遊亭楽大の「笑って健康落語会&交流会」

笑いで元気に!三遊亭楽大の「笑って健康落語会&交流会」

 

落語による心の復興事業 笑いで元気に!三遊亭楽大の「笑って健康落語会&交流会」

災害公営住宅の住民の方々や近隣住民の方々のコミュニティ形成の一助となることを目的に落語会・交流会を開催致します。落語会は円楽一門の落語家「三遊亭楽大」さんをお招きし開催します。生で落語を聞ける貴重な機会になると思います。沢山笑って落語を大いに楽しみましょう!また交流会は、脳トレやe-sports 等を取り入れながら開催します。皆さんで協力し合って難問をクリアしましょう!是非この機会に皆様お誘いあわせの上、ご来場下さい。

 

※全国的な新型コロナウイルスの感染拡大にともない、テレビ電話によるリモートでの開催となりました。

 

感染症拡大防止対策ご協力について
●新型コロナウィルス対策として、入場する際には皆様にマスクの着用、手指の消毒、体温の計測等へのご協力をお願い致します。
●入場に関しまして体調の悪い方及び体温が37.5度以上の方の入場をお断り致します。

 

日時

平田公民館
2月14日(月)10時~落語会/11時~交流会 ※リモート開催
唐丹公民館
2月15日(火)13時半~落語会/14時半~交流会 ※リモート開催
チームスマイル・釜石PIT
2月16日(水)11時~落語会/12時~交流会 ※リモート開催

入場料

無料

主催・お問い合わせ

釜石まちづくり株式会社
TEL 0193-22-3607

※落語による心の復興事業は、令和3年度被災者の参画による心の復興事業費補助金を活用して開催しています。

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

津波時の避難経路を確認しながら急坂を上る家族

競わずとも津波避難行動を確認 コロナ禍の「韋駄天競走」形を変えて実施

津波時の避難経路を確認しながら急坂を上る家族

津波時の避難経路を確認しながら急坂を上る家族

 

 津波発生時の迅速な高台避難を啓発する釜石市の「新春韋駄天(いだてん)競走」。東日本大震災の教訓をつなぐ節分行事として、2014年から開催されてきたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、例年のレース形式を取りやめ、任意参加による避難訓練として実施した。震災から間もなく11年―。記憶の風化が進み、災害への危機意識の低下が懸念される中、参加者は防災への心構えをあらためて胸に刻んだ。

 

 同行事は大只越町の日蓮宗仙寿院(芝﨑惠應住職)が主催。只越町の津波浸水区域から高台の同寺まで286メートル、高低差約26メートルのコースを駆け上がる。年代などで分けた6部門で開催し、各部の1位には「福男」「福女」「福少年」「福親子」の称号が与えられる。

 

仙寿院境内までの道のりは走っても歩いてもOK。各自のペースで駆け上がる

仙寿院境内までの道のりは走っても歩いてもOK。各自のペースで駆け上がる

 

 9回目の今年も6日の開催に向け準備を進めてきたが、新型コロナ感染拡大に伴う県独自の緊急事態宣言が出され、運営スタッフの確保も難しくなったことから、例年の形式を断念。コースをたどって津波避難場所の同寺まで上がってきた人たちに記念品を手渡す形をとった。米(3合)、同寺のお守りストラップなどに加え、避難啓発のメッセージを記した参加証も贈った。

 

主催者から参加証と記念品を贈呈。文書で津波避難の意識啓発を呼び掛けた

主催者から参加証と記念品を贈呈。文書で津波避難の意識啓発を呼び掛けた

 

願いを書き入れた人形を坂の絵に貼り付ける親子

願いを書き入れた人形を坂の絵に貼り付ける親子

 

 人形(ひとがた)に「コロナ退散」など各自の願いを書き込み、ボードに貼ってもらう試みも。毎年実施してきた海に向かっての黙とうも呼び掛けた。趣旨に賛同し、境内に足を運んだのは46人(うち30人が当初の競走エントリー者)。親子での参加が目立ち、震災後に生まれた子どもたちに教訓を伝えようとする姿勢が見られた。

 

 大只越町の菅原丙午さん(46)は長男一慧君(4)誕生後、親子参加を続ける。「まだ分からないだろうが、今のうちから(避難を)経験させたい」。自宅は津波被害を免れたが、高台から見る住居が減ったまちの光景に複雑な思いをのぞかせる。「コロナに気を取られ、震災のことも忘れがちになっているが、こういう機会を捉え、子どもに繰り返し教えていければ」と願う。

 

 陸前高田市の金野円香さん(34)は職場が釜石という縁で、長女凛愛(るな)さん(11)、長男優真君(10)を連れて初めて参加。凛愛さんは高台避難の大変さを実感し、「1人だとちょっと怖いけど、いざという時は今日の体験を思い出して避難したい」。災害時の避難場所は家族で確認し、家の中の普段から目につく所に掲示。円香さんは「とにかく高い所に逃げることを覚えていてほしい。『防災グッズも準備しないとね』と話しているところ」と家族間で意識の共有を図る。

 

親子3世代で参加する姿も。震災の教訓を確実につなぐ

親子3世代で参加する姿も。震災の教訓を確実につなぐ

 

昨年生まれたばかりの赤ちゃんもお母さんに抱かれ避難体験!この日は1位のたすきをかけての記念撮影も楽しんだ

昨年生まれたばかりの赤ちゃんもお母さんに抱かれ避難体験!この日は1位のたすきをかけての記念撮影も楽しんだ

 

 行事を発案し、運営母体として活動する「釜石応援団ARAMAGI Heart(あらまぎハート)」の下村達志さん(46)は「本来の目的は、競走ではなく避難意識を促すこと。コロナ禍でもできることを考えた。目的は少なからず果たせたと思う」。来年以降の通常開催実現を祈りつつ、「この1年の間にも災害があるかもしれない。その時にはしっかりと避難できるよう意識だけは持ち続けてほしい」と呼び掛ける。

自治体と大学の連携事例を紹介するフォーラム

地域振興へ連携深化 釜石市と岩手大フォーラム 成果示すパネル展も

自治体と大学の連携事例を紹介するフォーラム

自治体と大学の連携事例を紹介するフォーラム

 

 岩手大学地域連携フォーラム(岩手大、釜石市主催)は3日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。新型コロナウイルスの流行が続く中、オンライン配信を取り入れて行い、会場参加と合わせて約100人が聴講。「ポストコロナにおける新しい地域連携・課題解決-デザイン思考の活用」をテーマに、連携事例の紹介や研究成果の報告、パネル討論が行われた。

 

 同大は2001年に締結した相互協定に基づき、釜石市と共同研究に取り組むとともに、市の職員を大学の共同研究員として受け入れ、多くの分野で連携を重ねてきた。震災後に釜石サテライトを設け、13年には三陸水産研究センターを設置。18年からは農学部食料生産環境学科水産システム学コースの学生が釜石キャンパスを拠点として研究活動に取り組んでいる。20年度には両者と民間企業などが連携し、釜石湾でサクラマスの養殖試験を始めた。

 

学生や教授らの成果報告に耳を傾けた参加者

学生や教授らの成果報告に耳を傾けた参加者

 

 現在、釜石に在住し水産分野の研究や地域連携活動に取り組んでいる学生は24人。同コース4年の古澤直哉さんが、市学生活動支援事業補助金を活用し企画展開した出前授業、定置網見学とすし作り体験ツアーなど市民との交流活動について報告した。魚食の魅力や海の豊かさを発信できたと成果を強調。「企画した交流活動が成功した時の喜びや事前準備の大切さを実感。社会人としての助走の機会になった。人とのつながりを得て、釜石への愛着も湧いた」と充実感を見せた。

 

共同研究員の役割や取り組み事例を報告する佐々木千里さん

共同研究員の役割や取り組み事例を報告する佐々木千里さん

 

 5代目共同研究員として20年4月から同大に派遣されている市職員の佐々木千里さんは、歴代研究員が手掛けた連携事例を紹介。研究員が大学の知見を得たい市内企業と同大を結ぶ窓口となることで、スムーズな連携相談、関係構築が可能になるとし、「効率的、効果的な取り組みができるよう調整役を担っていく」と意欲を示した。

 

 同大理工学部教授らが、商品販売やまちづくりなどのさまざまな課題を解決するための思考方法「デザイン思考」をテーマにした地方創生の取り組み、SDGs(持続可能な活動目標)活動の事例を紹介。釜石の老舗和菓子会社社長らを加えたパネル討論では、この思考法を取り入れた地域振興と人材育成の在り方を共有した。

 

釜石高の探究活動などがパネル展示で紹介された

釜石高の探究活動などがパネル展示で紹介された

 

 文科省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されている釜石高はオンラインで参加し、郷土芸能「虎舞」の起源など地域に関わる探究活動の成果を発表した。クジラ資源の利用をテーマに研究に取り組んだグループは「捕鯨問題は世界各国の文化の違いがあり解決は難しいが、全身を余すところなく利用できるクジラは重要な海洋資源となりうる」と考察した。 

 

 同大の小川智学長は「今後も三陸地域の活性化のため、教育をテーマにさまざまな活動を継続する」と強調。野田武則市長は「大学が持つ知に期待。地域振興に向け連携を深めたい」と望んだ。

環境変化に合わせた読書推進活動を紹介する江刺さん

コロナ下の読書活動推進「できることを」 読み聞かせボランティア講座

環境変化に合わせた読書推進活動を紹介する江刺さん

環境変化に合わせた読書推進活動を紹介する江刺さん

 

 子どもの読書活動推進ボランティア講座は1月28日、釜石市小佐野町の市立図書館で開かれた。学校や地域で子どもたちの読書活動を支えるボランティア、読み聞かせ活動に関心のある人が対象で、9人が参加。市内外の活動団体による事例紹介や実演などから、活動のヒントを得、スキルアップを図った。

 

 大船渡市を中心に読み聞かせや本を通じた交流活動を展開するNPO法人「おはなしころりん」理事長の江刺由紀子さんが「新型コロナウイルス禍での活動と学校ボランティアとの連携」をテーマに講義。「読み聞かせは本を通じた気持ちの手渡しができる大事な活動。できることをできる範囲で続けていく」と強調し、▽文通活動▽軒下古本屋▽新聞での本紹介―など新事業について説明した。

 

 子どもの読書活動を支えるには「地域全体で子どもの成長を後押しするイメージが大切」と指摘。読書ボランティアらの地域を越えたつながりも促し、「情報交換しながら互いに元気を注入していきましょう」と呼び掛けた。江刺さんは実際に読み聞かせをし、「魔法のオレンジの木-ハイチの民話」に集録された「フクロウ」を紹介。声色の変化や強弱で登場人物を演じ分け、子どもの心を持った大人たちを物語の世界に誘い込んだ。

 

千田さんはおすすめ本を示して本選びのヒントを伝えた

千田さんはおすすめ本を示して本選びのヒントを伝えた

 

 釜石市内外の図書館で読み聞かせのボランティア活動に取り組む読書サポーター「颯(かぜ)・2000」事務局長の千田雅恵さんは、本の選び方をアドバイス。「自分が読んで共感できる本を選ぶこと。興味や関心のアンテナを張り巡らして自分の感性を磨くことが大切」と伝えた。「ぜつぼうの濁点」「ことろのばんば」など、子どもの年齢に合わせたおすすめ本を紹介。手遊びやわらべ歌を取り入れ、読み聞かせの場をさらに楽しい空間にするための工夫も見せた。

 

 甲子町の女性(60代)は「江刺さんの読み聞かせに引きつけられた。本を読むことで心がしなやかになる、子どもならなおさら。発想も豊かになる」と実感。昨年から小学校図書室の運営補助などを行う学校図書ボランティアとして活動していて、楽しい空間づくり、児童への読み聞かせに意欲を見せた。

 

 同館の川畑広恵館長は「コロナ禍、天災といった避けられないことがあっても、子どもたちが伸び伸びと強く育つためにできることがある」と確信する。コロナの流行を踏まえ参加型行事は減るが、多様なテーマで企画展を展開。2月1~22日に「猫の図書展」、同23日からは「ひなまつり展」を予定する。自宅で過ごす時間が増えている今だからこそ、本に触れ関心分野を広げてみては――。

釜石市郷土資料館で開催中の海図第1号「釜石港之図」刊行150周年記念展。手前にあるのが海図印刷用の銅板

日本人初作成の海図「釜石港之図」 市郷土資料館、刊行時の銅板を特別展示

釜石市郷土資料館で開催中の海図第1号「釜石港之図」刊行150周年記念展。手前にあるのが海図印刷用の銅板

釜石市郷土資料館で開催中の海図第1号「釜石港之図」刊行150周年記念展。手前にあるのが海図印刷用の銅板

 

 日本人だけで初めて作られた海図「陸中國釜石港之圖(りくちゅうのくにかまいしこうのず)」の刊行150周年を記念し、釜石市鈴子町の市郷土資料館(藤井充彦館長)でその歴史を紹介する企画展が開かれている。刊行時に使われた銅板など貴重な資料を展示。海図の更新は現在も行われており、海岸線の変化などを見ることができる。13日まで。

 

 海図は、船が安全に航行できるよう海岸の地形や水深、灯台などの目標物を分かりやすく示した海の地図。国内では1871(明治4)年、兵部省海軍部内に水路局が設置され、海洋調査から海図作成を一貫して行う近代的水路業務が始まった。

 

 そうして作成された海図の第1号が、72(同5)年に刊行された「陸中國釜石港之圖」。当時の釜石は、国内主要港の横浜―函館間航路の中間に位置し重要な補給地点だったことに加え、官営釜石製鉄所が完成する直前だったこともあり、海軍が注目すべき重要な港湾の一つだった。

 

「釜石港之図」のレプリカ(手前)などの資料で海図の歴史を解説する

「釜石港之図」のレプリカ(手前)などの資料で海図の歴史を解説する

 

 企画展では、第2管区海上保安本部の提供資料を中心に約30点を展示する。釜石港が第1号に選ばれた背景や新旧海図の比較、海軍伝習所でオランダ式の航海術・測量術を学んだ津の藩士で海図づくりの先駆者となった柳楢悦(やなぎ・ならよし、1832-91年)の業績などをパネルで解説。江戸時代の測量家、伊能忠敬(いのう・ただたか、1745~1818年)と測量隊が作成した「大日本沿海輿地(よち)全図」(伊能図)が、近代海図に果たした役割も紹介する。

 

 当時、第1号海図を印刷するために手彫りで作られた銅板(同本部所蔵)を特別展示。同館の佐々木寿(ひさし)館長補佐は「めったに見ることができないもの。じっくりと見ることができる貴重な機会」と強調する。同館所蔵の羅針盤や記念切手なども並べ、海図づくりの歴史を伝える。

 

資料館所蔵品も並べて海図の歴史を伝える

資料館所蔵品も並べて海図の歴史を伝える

 

 「釜石は明治時代からポテンシャルを持ったまち」と佐々木館長補佐。「海図からまちの移り変わりに理解を深め、見直し、誇りを持つきっかけになれば。いい面、優れたところを未来にどう生かすかを考える機会にもしてほしい」と話す。

 

 午前9時半~午後4時半(最終入館同4時)。火曜休館。入館料は大人200円、小中高校生と障害者手帳を持つ人は無料。

 

海図第1号クリアファイル、販売中

 

釜石港之図(手前)、ナウマン博士の地質図(奥右)、鉄の歴史館をテーマにしたクリアファイル

釜石港之図(手前)、ナウマン博士の地質図(奥右)、鉄の歴史館をテーマにしたクリアファイル

 

 同館では、陸中國釜石港之圖をデザインしたクリアファイルを販売している。A4サイズで、1枚200円。海図の歴史などをまとめた解説が挟み込まれていて、展示を見た後に振り返りができる。

 

 ドイツ人地質学者ハインリッヒ・エドムント・ナウマン博士(1854-1927年)の調査に基づき、日本で初めて作成された地質図「大日本予察地質図東北部」をモチーフにしたクリアファイル、近代製鉄発祥の地・釜石を紹介する写真などを散りばめた「市鉄の歴史館」オリジナルファイルもある。それぞれ1枚200円だが、今なら3枚まとめて500円で購入できる。この3種は、鉄の歴史館でも販売している。

 

 海図、地質、製鉄…と興味を持つ人が限定されがちなテーマだが、佐々木館長補佐がいう‶釜石のポテンシャル″を感じるグッズとして手に取って、地域理解を深めてもらえたら―。

竹灯籠作り体験=1月30日・根浜レストハウス

3・11追悼、防災の思い新たに 市民手作りの竹灯籠を根浜の避難階段へ

竹灯籠作り体験=1月30日・根浜レストハウス

竹灯籠作り体験=1月30日・根浜レストハウス

 

 東日本大震災から間もなく11年―。震災の津波で大きな被害を受けた釜石市鵜住居町根浜地区で、犠牲者の追悼と防災への願いを込めた竹灯籠を避難階段に設置する準備が進む。根浜海岸観光施設「根浜シーサイド」を管理するかまいしDMC(河東英宜社長)が企画。1月29、30の両日、敷地内のレストハウスで市民向け製作体験会が開かれた。完成した竹灯籠は2月12日に点灯式を行い、震災命日の3月11日までの間、毎週土・日曜、祝日と11日当日、午後5時から同7時までともされる。

 

竹灯籠をともす避難階段(111段)。両側の手すり沿いに設置する

竹灯籠をともす避難階段(111段)。両側の手すり沿いに設置する

 

 竹灯籠は、同施設キャンプ場と高台の市道箱崎半島線をつなぐ避難階段に計46本ともす予定。箱崎町仮宿の住民から寄付された直径10センチ弱の青竹約10本を切り分けて製作。体験会には家族連れなど、2日間で約50人が参加した。取り組んだのは、明かりが漏れるよう竹に穴を開ける作業。模様が描かれた型紙を竹に貼り、電動ドリルの刃を替えながら大きさの違う穴を開けた。持ち帰り用に丈の短い灯籠も作った。

 

スタッフから電動ドリルの扱い方を学ぶ親子

スタッフから電動ドリルの扱い方を学ぶ親子

 

どんな模様になるのかな?お母さんの作業に興味津々の女の子

どんな模様になるのかな?お母さんの作業に興味津々の女の子

 

 平田の福士大成君(8)は家族5人で参加。「ドリルで穴を開ける時の手に伝わる振動がすごく面白い」と夢中。「3・11」や自分の名前も上手に刻んだ。生まれる前に起こった大震災。学校の防災授業や祖母らの話を聞いて、その悲しみや教訓を心にとどめてきた。「自分の命は自分で守り、できれば他の人の命も守りたい」と大成君。母親の優さん(38)は「3・11が近づくと子どもの方から震災のことを聞いてくる。小さいころから復興の様子を少しずつ見ていた。意識してくれているのかな」。大成君が自ら刻んだ「3・11」の文字を感慨深げに見つめた。

 

「3・11」への思いを込め、熱心に作業する福士大成君(中央)

 「3・11」への思いを込め、熱心に作業する福士大成君(中央)

 

家族で参加した福士さん一家。出来上がった灯籠を手に記念の一枚!

家族で参加した福士さん一家。出来上がった灯籠を手に記念の一枚!

 

 観光施設は、被災住民が高台移転した後の集落跡地に整備。キャンプ場のほか天然芝の広場や大型駐車場を備え、2019年8月にオープンした。これまで地震や津波発生時の避難経路は、車両通行が可能な生活道路と近くの神社境内から市道に上がる2ルートだったが、昨春、キャンプ場から直接駆け上がれる避難階段が整備された。

 

 かまいしDMC地域創生事業部の佐藤奏子さん(根浜・箱白地域マネジャー)は「キャンプ場が満区画になると、100人近くがここにいることになる。迅速に避難できる階段を皆さんに知ってもらえたら。3・11に向け、変わらない追悼の思いを共有しながら、防災への意識を高める機会にしたい」と話す。

 

避難階段に設置する竹灯籠。点灯式は2月12日(土)午後5時~

避難階段に設置する竹灯籠。点灯式は2月12日(土)午後5時~

 

 竹灯籠の明かりはLED豆電球を使用。電力は地域から出る廃食油を精製したバイオディーゼル燃料で発電。二酸化炭素を排出しない環境にやさしい燃料で、脱炭素社会実現への願いも発信する。

磯焼け対策の研修会。藻場再生の手法を探った

被害拡大の「磯焼け」 県沿岸部の漁業者、研修会で藻場再生の対策学ぶ

磯焼け対策の研修会。藻場再生の手法を探った

磯焼け対策の研修会。藻場再生の手法を探った

 

 県沿岸部では近年、藻場が減る「磯焼け」を背景に、海藻を餌とする貝類の資源不足が課題となっている。藻場の回復に向けては水産業関係者が一丸となった取り組みが必要で、県沿岸広域振興局水産部などは1月27日に大槌町文化交流センター「おしゃっち」で磯焼け対策の研修会を開催。洋野町から陸前高田市までの自治体や漁協の職員、漁業者ら約50人が効果的な対策を探るため三陸沿岸の状況や藻場再生の動きなどに理解を深めた。

 

 水産研究・教育機構水産資源研究所水産資源研究センター沿岸生態系寒流域グループの高見秀輝グループ長は「三陸沿岸の磯焼けがエゾアワビに及ぼす影響」と題して講演した。冬場の海水温が高いためにアワビなどの餌となるマコンブが育たないうえ、ウニの摂食活動も活発になり磯焼けが生じていることを説明。「マコンブが発芽、成長する冬場の管理が重要だ。藻場の再生を促すためにはウニを1平方メートル当たり1個程度に管理。ウニの密度を低くする必要がある」と指摘した。

 

 県水産技術センター増養殖部の及川仁技師は、磯焼け状態の漁場にコンブ科の海藻スジメを人工的に投入した実証試験の結果を紹介。「スジメの設置によりワカメが育ち、ウニの生殖巣重量も増加。対策の有効性が示された」と強調した。

 

専門家の話に真剣な表情で聞き入る漁業者ら

専門家の話に真剣な表情で聞き入る漁業者ら

 

 漁業関係者や行政機関などが構成員となり本年度設立した大槌町藻場再生協議会は船越湾・大槌湾における藻場のモニタリングと再生活動の取り組みを説明。近年問題になっているホタテガイの大量へい死について、沿岸振興局水産部が2019年度から継続する調査結果の報告もあった。

 

 釜石湾漁協に所属する男性漁師は「釜石の海も磯焼けが深刻。広範囲で対策を講じるのは難しく、自然任せの状態。研修会の学びを参考に、漁場を守るためにできることを検討したい」と話した。