2年ぶりの大会で躍動する選手ら

県ビーチボール競技大会 釜石市で震災後初開催~2年ぶりの試合に笑顔~

県ビーチボール競技大会 釜石市で震災後初開催~2年ぶりの試合に笑顔~

 

 第27回岩手県ビーチボール競技大会が18日、釜石市鵜住居町の市民体育館で開かれた。同市が会場となるのは東日本大震災後初めて。震災復興で2019年に新設された同体育館を利用し、昨年開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期されていた。選手たちは2年ぶりの大会開催を喜び、熱戦を繰り広げた。

 

 県ビーチボール協会(橋本昭治会長)主催の同大会は、競技の普及や参加者相互の親睦を目的に各地持ち回りで開催。釜石開催は約13年ぶりとなる。開会式で橋本会長は「昨年から各種大会が中止されているが、一生懸命練習している選手のために県大会開催を決めた。素晴らしい体育館でプレーできることに感謝し、練習の成果を存分に発揮してほしい」とあいさつ。野田武則市長が歓迎の言葉を述べた。

 

開会式では釜石市「愚零海」の女子選手が選手宣誓

開会式では釜石市「愚零海」の女子選手が選手宣誓

 

 釜石市のチーム「愚零海(グレイシー)」の女子選手3人が選手宣誓。「釜石の復興に関わってくれた全ての方に感謝し、今、ビーチボールができることを当たり前と思わず、最後まで全力でプレーする」と誓った。

 

新設された釜石市民体育館で初めて開かれた県ビーチボール競技大会

新設された釜石市民体育館で初めて開かれた県ビーチボール競技大会

 

2年ぶりの大会で躍動する選手ら

2年ぶりの大会で躍動する選手ら

 

 今大会には男女それぞれ10チームが参加。年齢区分で設けた3部門で予選リーグと決勝トーナメントが行われた。同協会には約50チームが登録するが、コロナ禍で思うように活動できないチームも多く、参加チーム数は例年より減少。それでも、久しぶりの試合に躍動し、競技仲間との絆を深めた。

 

 ビーチボール競技は1978年に富山県朝日町で考案された。ビニール製のボールでけがが少なく、年齢を問わず誰でも気軽に楽しめるスポーツとして人気を集める。同町と友好都市提携(84年~)を結ぶ釜石市でも競技普及が図られ、複数のチームが活動してきたが、現在は「愚零海」(男女各1チーム)のみが活動中。

 

県ビーチボール競技大会 釜石市で震災後初開催~2年ぶりの試合に笑顔~

 

釜石での大会開催を機に同市のビーチボール競技の振興に期待が高まる

釜石での大会開催を機に同市のビーチボール競技の振興に期待が高まる

 

 「愚零海」女子チームの監督兼選手、井浦沙空さん(24)は初めて経験する地元開催の大会に「新しくできた体育館で、みんなで集まってプレーできることに喜びを感じている。これを機に釜石の競技人口が増え、大会を重ねながら盛んになっていけば」と期待を込めた。

 

 各部門の結果は次の通り。

 

【男子】
▽18歳以上(参加チーム6)
優勝=婆娑羅(奥州市)2位=NEO(金ケ崎町)3位=赤猿(花巻市)、ムーミン(奥州市)
▽40歳以上(同2)
優勝=XP.Com(奥州市)2位=P.C.S(金ケ崎町)
▽50歳以上(同2)
優勝=ちぁありぃ(花巻市)2位=スバル(金ケ崎町)

 

【女子】
▽18歳以上(参加チーム4)
優勝=ビーチランナーズ(奥州市)2位=愚零海(釜石市)3位=救護班(花巻市)
▽35歳以上(同3)
優勝=NEO(金ケ崎町)2位=RK(花巻市)3位=Blue Rose(奥州市)
▽50歳以上(同3)
優勝=Blue Rose(奥州市)2位=SAKURA(花巻市)3位=ひとかべ(奥州市)

ラグビー15人制女子日本代表合同合宿が開催されます

ラグビー15人制女子日本代表合同合宿が開催されます

ラグビー15人制女子日本代表合同合宿が開催されます

 

釜石市では、「ラグビーのまち釜石」をより一層推進すべく釜石鵜住居復興スタジアムをはじめ、市内体育施設を利用した合宿や大会の誘致を推進しているところですが、この度、ラグビー女子15人制日本代表による「ラグビーワールドカップ2021ニュージーランド大会(女子)アジア最終予選」に向けた強化合宿を当市で行うこととなりました。
なお、ラグビー競技において日本代表が当市で合宿を行うことは初めてのことです。

日時

令和3年8月23日(月)〜27日(金) 4泊5日

参加人数

53名(選手40名/スタッフ13名)

練習場所

釜石鵜住居復興スタジアム、根浜多目的グラウンド

誘致の経過

釜石市を合宿地として選んでいただいた経緯は、ラグビーワールドカップ2019釜石開催で使用した、釜石鵜住居復興スタジアム等トレーニング施設が良い事、そして釜石市の豊な自然環境のなか合宿ができる事だけでなく、日本代表チームのヘッドコーチがカナダ人女性であり、ラグビーワールドカップ2019釜石開催でラグビー男子15人制カナダ代表の釜石での出来事もあることから、ヘッドコーチ自身も釜石が思い入れのある地であるため合宿地として選らんだもの。

ホスピタリティ/交流内容について

ラグビーのまち釜石として、コロナウィルス感染予防に十分配慮した上で、おもてなしを行う予定です。
合宿観戦や今後のおもてなしの取組みは、詳細が決まり次第お知らせしてまいります。

その他

○メディア対応(練習の公開、インタビュー機会など)については後日、日本ラグビーフットボール協会から案内の予定です。
○選手・スタッフは直前にPCR検査を受けて参加するため、合宿参加メンバーは直前に決定/発表されます。
○釜石シーウェイブスJr・釜石南高校OGの平野恵里子選手も日本代表に選出されているが同様に決定/発表されます。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 文化スポーツ部 スポーツ推進課 ラグビーのまち推進係
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22番1号 シープラザ釜石2F
電話:0193-27-5712 / Fax 0193-31-1170 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2021073000054/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

ラグビーW杯聖地で永遠の愛を誓う~うのスタで初の結婚式~

釜石鵜住居復興スタジアムで結婚式を挙げた本間和樹さん、えりさん夫妻(中央)

釜石鵜住居復興スタジアムで結婚式を挙げた本間和樹さん、えりさん夫妻(中央)

 

 釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムで18日、同所初の公開結婚式が行われた。挙式したのは千葉県在住の本間和樹さん(37、介護福祉士)、えりさん(38、看護師)夫妻。大のラグビーファンで、東日本大震災後、被災した釜石の力になりたいと何度も当地に足を運んでいた和樹さん。最愛の妻えりさんと歩む新たな人生の門出を思い入れの深い同スタジアムで迎えた。

 

 昨年10月に入籍した本間さん夫妻は、宮古市の浄土ヶ浜パークホテル(松本順社長)が公募した同スタジアムでの挙式プランに応募。総数25組の中から選ばれた。式には両家の親族のほか、ラグビーに関わる復興支援活動を共にしてきた仲間らが出席。2人は芝生の上に敷かれたバージンロードを宮古ラグビースクールの子どもたちのエスコートで入場した。

 

 松本社長、来賓として招かれた野田武則釜石市長、山本正徳宮古市長が祝福。釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャーがキックオフ宣言し、婚姻証明ラグビーボールへのサイン、指輪の交換などが行われた。誓いのキスの前にはSWの選手らがサプライズ登場。新郎和樹さんがSWと勝負して、トライを決めればキスができるという演出で盛り上げた。唐丹町の「桜舞太鼓」、地元の「鵜住居虎舞」も式に花を添えた。

 

婚姻証明ボールにサイン!新郎和樹さんを知る宝来館おかみの岩崎昭子さんが立ち合った

婚姻証明ボールにサイン!新郎和樹さんを知る宝来館おかみの岩崎昭子さんが立ち合った

 

靴が脱げるハプニングをものともせず、SW選手を突破しゴールを目指す和樹さん

靴が脱げるハプニングをものともせず、SW選手を突破しゴールを目指す和樹さん

 

SWによる思わぬサプライズに和樹さんもこの笑顔!

SWによる思わぬサプライズに和樹さんもこの笑顔!

 

 和樹さんは幼いころから父や叔父に連れられラグビー観戦。日本選手権7連覇を果たした新日鉄釜石のことも聞かされていた。学生時代に初めて釜石を訪れ、人の温かさに感動。震災後、被災した釜石のためにできることはないかと考え、ラグビーワールドカップ(W杯)誘致に動き出していたNPO法人スクラム釜石の活動に参加した。同スタジアムの清掃作業などで何度も現地入り。大会当日はまちなかボランティアで活動し、フィジー対ウルグアイ戦も観戦した。

 

多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

 

 「釜石は第二の故郷」と和樹さん。特別な場所で迎えた人生最良の日。「最高にうれしい、幸せな時間だった」と大きな喜びに浸った。スタジアムが伝える命の教訓から大切な人を守る意識を強め、「素直に思いを伝え合い、温かい家庭を築きたい」と願った。えりさんは「多くの方に祝福してもらい、感謝の気持ちでいっぱい。何かの形で恩返しできたら。つまずいた時こそ2人でよく話し合い、解決策を見つけて支え合っていきたい」と誓った。

 

ラグビーW杯聖地で永遠の愛を誓う~うのスタで初の結婚式~

 

結婚式という1つのモデルができ、新たな活用に期待が高まる釜石鵜住居復興スタジアム

結婚式という1つのモデルができ、新たな活用に期待が高まる釜石鵜住居復興スタジアム

 

 同ホテルは震災復興を目指す三陸の知名度向上、観光誘致を図る新たなモデルとして、復興の象徴である同スタジアムでの挙式を発案。コロナ禍で式をあきらめがちなカップルの応援も目的とした。市スポーツ推進課の佐々木豊課長は「競技以外でも、この素晴らしい環境を体験してもらうのは非常にいいこと。市からも情報提供しながら、鵜住居地域に人の流れを作っていければ」と話した。

震災10年を機に開かれた「唐丹ひきふね祭り」

漁船など70隻で海上安全、大漁を祈願~唐丹ひきふね祭り~

震災10年を機に開かれた「唐丹ひきふね祭り」

震災10年を機に開かれた「唐丹ひきふね祭り」

 

 東日本大震災で被災した釜石市唐丹町で、震災犠牲者の鎮魂と海上安全などを祈願する「唐丹ひきふね祭り」(同実行委主催)が17日、行われた。町内4地区から漁船や釣り船約70隻が参加。唐丹湾内を巡航し、震災から10年となる地域の安寧と基幹産業である漁業の繁栄を祈った。

 

 同町では長年、地区単位で地元神社の例祭に合わせ、海上渡御(ひき船祭り)を行ってきたが、今年初めて一堂に会しての祭りを企画。町最大行事である春の「釜石さくら祭り」(3年に1度開催)が新型コロナウイルス感染防止のため中止されたことから、「地域のつながりや子どもたちの地元愛を醸成する場に」と、唐丹地域会議(佐々木啓二議長)が関係団体と実行委を組織して開催した。

 

 小白浜地区の西宮神社例祭に合わせて実施。小白浜漁港の岸壁で神事を行った後、同神社のみこしをお召し船に乗せ、各地区の船団とともに湾内に繰り出した。出航前には本郷地区を拠点に活動する「桜舞太鼓」が演奏し、祭りに花を添えた。

 

小白浜漁港で行われた西宮神社の例祭神事

小白浜漁港で行われた西宮神社の例祭神事

 

出航を盛り上げる「桜舞太鼓」(鼓舞櫻会)の面々

出航を盛り上げる「桜舞太鼓」(鼓舞櫻会)の面々

 

各地区の船団が唐丹湾内を巡航し、華やかな海上絵巻を繰り広げた

各地区の船団が唐丹湾内を巡航し、華やかな海上絵巻を繰り広げた

 

 お召し船は、6月に進水式を行ったばかりの唐丹町漁協の新定置網船「第18かねしま丸」(19トン)。震災時、漁協所有の定置網船3隻は津波に襲われながらも原型をとどめ、修理後、漁場の復旧作業に活躍。このたび老朽化が進んだ2隻(1989年製)を売却し、1隻を新造した。木村嘉人組合長(67)はお召し船の大役に「喜ばしいこと。サケの不漁など厳しい環境が続くが、何とか大漁してもらえるよう願いながら運航していきたい」と思いを込めた。

 

お召し船を務めた唐丹町漁協の「第18かねしま丸」。漁業振興への願いを込め進む

お召し船を務めた唐丹町漁協の「第18かねしま丸」。漁業振興への願いを込め進む

 

 大漁旗をはためかせた船団は湾内を2周。途中、西宮神社奥の院など島に祭られている3神の前で参詣。海上安全や防災を祈り、手を合わせた。釣り船「健勝丸」(3・1トン)の千葉健太郎船長(23)は「子どものころからなじみのある祭り。こういう場があると、地域も活気づく。漁業をはじめ海の仕事に携わる若い人を増やし、これからの唐丹を盛り上げていければ」と意を強くした。

 

湾内に祭られる神様の前で海上安全などを祈る「健勝丸」の千葉健太郎船長

湾内に祭られる神様の前で海上安全などを祈る「健勝丸」の千葉健太郎船長

 

漁船に乗せてもらい、笑顔を輝かせる子どもたち

漁船に乗せてもらい、笑顔を輝かせる子どもたち

 

 各船には唐丹小、中の児童・生徒、教職員ら約30人も乗船。地元の海の豊かさ、家族を支える父親らの海上での雄姿を目の当たりにし、古里の素晴らしさを体感した。同実行委事務局の下村惠寿さん(71)は「なりわいの漁業を次世代に伝承していくためにも大きな意味を持つ。コロナ禍で昨年から各種行事が中止されてきたが、やっと唐丹が一つになれる場を作れた。住民の団結力の表れ」と喜んだ。

サンリクジオデイ 〜三陸ジオパークシンポジウム&フェスタ〜

【オンライン開催に変更】サンリクジオデイ 〜三陸ジオパークシンポジウム&フェスタ〜

サンリクジオデイ 〜三陸ジオパークシンポジウム&フェスタ〜

 

岩手緊急事態宣言に伴い、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「オンライン開催」に変更いたしました。開催内容等の詳細については、現在調整中です。決定次第お知らせいたします。また、8/28に予定されていたプレイベント「日帰りジオツアー」は中止となりました。

 

サンリクジオデイ 公式ホームページ
 
サンリクジオデイ チラシ表(JPG/1MB)
サンリクジオデイ チラシ裏(JPG/1MB)

日時

2021年8月29日(日)

場所

釜石市民ホールTETTO

内容

シンポジウム(ホールA)
■午前の部
日本初の恐竜化石発見の地「三陸」でダイナソー小林が恐竜の魅力に迫る!
北海道大学総合博物館教授 小林快次 氏
10:00 開場
10:30 開演
10:55〜11:45 基調講演

 

■午後の部
国内外のユネスコ世界ジオパークから見えてくる三陸ジオパークの未来
東北公益文科大学准教授 新名阿津子 氏
13:00〜13:45 先進事例公演
13:55〜14:55 パネルディスカッション
15:00 終演

 

フェスタ(ホールB・共通ロビー等)
体験ブース、飲食エリア、ジオトークショー、お魚講座 お振舞い、クイズ

主催

岩手県
共催:三陸ジオパーク推進協議会

三陸ジオパークに関するお問い合わせ

三陸ジオパーク推進協議会
〒027-0072 岩手県宮古市五月町1-20
TEL 0193-64-1230

かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石

砂浜が復活した根浜海岸の海水浴場。人のにぎわいも戻る=22日

待ってた海開き!根浜海岸 震災後初の全面開放~海浜事故防止、海水浴客へ呼び掛けも

砂浜が復活した根浜海岸の海水浴場。人のにぎわいも戻る=22日

砂浜が復活した根浜海岸の海水浴場。人のにぎわいも戻る=22日

 

 釜石市鵜住居町の根浜海岸の海水浴場が22日、海開きした。東日本大震災の津波で失われた砂浜の再生工事が完了し、初めての全面開放。地元団体が主催する海遊びイベントも開かれ、多くの家族連れらでにぎわった。

 

 砂浜には海水浴客らが続々と集まり、色とりどりのビーチテントが並んだ。海に入った子どもたちは「気持ちいいー」「しょっぱーい」などと歓声。浮き輪で泳いだり遊んだりして波と戯れる、たくさんの笑顔が浜辺に戻ってきた。

 

海開きした根浜海岸で水遊びを楽しむ親子連れ=22日

海開きした根浜海岸で水遊びを楽しむ親子連れ=22日

 

 人であふれる根浜の風景を懐かしんでいた甲子町(中小川)の吉田晶子さん(63)は「やっぱり釜石は海。海を生かしたレジャーが活発でなきゃ。どんどん盛り上がってほしい」と期待。盛岡市の泉山舞衣さん(37)は「海がきれい。プライベートビーチのよう。思いっきり泳いで岩手の海を楽しみたい」と、3人の子どもにも負けず劣らず笑顔を弾けさせた。

 

砂で遊んだり波と戯れたり、思い思いに海を満喫=22日

砂で遊んだり波と戯れたり、思い思いに海を満喫=22日

 

 イベントは市内でまちづくりに取り組む複数の団体で組織する実行委が主催し、23日までの2日間開催。シュノーケリング、シーカヤック、漁船クルージング体験など多彩なプログラムを用意した。地引き網の体験には60人超が参加。力を合わせてロープを引き寄せ、マサバやウグイ、ウミタナゴなど多様な魚が掛かっていて、子どもたちは大喜びだった。

 

海開きに合わせて行われた関連イベントで、必死に網を引く子どもたち=22日

海開きに合わせて行われた関連イベントで、必死に網を引く子どもたち=22日

 

 魚や釣りが大好きな吉田建太君(小佐野小3年)は「いろんな魚が取れてすごいと思ったし、楽しかった。泳ぐのもいいけど、やっぱり釣りの方がいい。今度は釣りをしに来たい」と楽しみを残した。

 

 市の中心的な観光地だった同海岸は、震災で約1・3キロにわたる砂浜が失われた。県が2018年度から復興交付金で人工再生に着手。砂を投入し、流失を防ぐ突堤を造り、20年度に延長約450メートルの再生工事が完了した。

 

海水浴場の開設は8月15日まで(午前10時~午後4時)。

 

海の事故ゼロ! 海保・警察ら合同パトロール

 

釜石海上保安部職員らが海水浴客に声掛けを行った=25日

釜石海上保安部職員らが海水浴客に声掛けを行った=25日

 

 家族連れでにぎわう根浜海岸の海水浴場で25日、釜石海上保安部や釜石警察署、市、県関係者らによる海浜事故防止合同パトロールが行われた。約10人が参加し、海水浴を楽しんでもらうためビーチ利用者らに注意喚起。▽子どもから目を離さないで▽遊泳区域で泳ごう―など、守ってほしい9つの約束を記したチラシを配った。

 

 合同パトロールは7月16日~31日に海上保安庁が主催する「海の事故ゼロキャンペーン」に合わせて実施。チラシの配布に加え、「沖への強い流れに注意して」「暑いので気を付けて」などと呼び掛けをした。

 

 釜石海保によると、本年度管内では7月18日までに海浜事故が9件発生。マリンレジャーに伴う事故は4件で、行為別では遊泳中、釣りが各2件となっている。阿部富二次長は「コロナ禍での海水浴場の開設だが、地元の安全を守るのは、われわれ。情報共有しながら事故防止に万全を期したい」と強調する。

 

 同海岸海水浴場では開設期間中、監視員が常駐(3人程度)する。

かまいし夏まつり「おかえりSL銀河イベント」

【開催中止】かまいし夏まつり「おかえりSL銀河イベント」

かまいし夏まつり「おかえりSL銀河イベント」

 

※岩手県独自の緊急事態宣言の発令に伴い、本イベントは中止となりました。

 

SL銀河のおよそ1年ぶりの運行再開を記念して、かまいし夏まつり「おかえりSL銀河イベント」がJR釜石駅前の駅前広場で開催されます。ステージでの芸能披露や虎舞の演舞、わんこ海宝漬のお振る舞い、駅前フードコート、街なかガイドなど、楽しい催し盛りだくさん。ぜひご来場ください。

 

※感染症対策を実施しながら開催します。体調の悪い方や37.5度以上の熱のある方はご来場をご遠慮ください。
※予告なくイベントの内容を変更・中止することがあります。

開催日時

令和3年8月21日(土) 10:00〜16:00

場所

釜石市鈴子町駅前広場

内容

ステージイベント
11:00〜オープニング/尚玉泉ステージ①
11:30〜熊谷じゅんステージ
13:00〜ZENBEY絆ステージ①
13:30〜尚玉泉ステージ②
13:50〜宇夫方景子ステージ
14:30〜佐野よりこステージ
15:10 SL銀河お出迎え
15:25〜虎舞披露(平田青虎会)
15:35〜ZENBEY絆ステージ②
〜16:00 クロージング

 

わんこ海宝漬のお振る舞い
1回目 12:00〜
2回目 15:30〜(SL銀河乗客限定)
※各回限定150食

 

駅前food court
特産品の帆立焼き、イカ焼きや三鉄だし巻きサンド、焼き鳥、お好み焼き、かき氷などの販売

 

釜石観光ガイド会による「街なかガイド」
15時に観光総合案内所発で、鈴子周辺や市街地の見どころをご案内(料金は1名様1時間300円)

主催

東日本旅客鉄道(株)盛岡支社 釜石駅、(一社)釜石観光物産協会
後援:釜石市

お問い合わせ

釜石観光総合案内所
TEL 0193-22-5835

かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石

浴衣姿の年長児は夏祭りにやって来た小さなお友達をもてなした

コロナ禍にできることで思い出づくり 鵜住居保育園で「夏祭り」

子どもたちが楽しむ様子を見守る大人たちにも笑顔が広がる

子どもたちが楽しむ様子を見守る大人たちにも笑顔が広がる

 

 釜石市鵜住居町の鵜住居保育園(海藤祐子園長、園児70人)で16日、「夏祭り」が開かれた。例年は保護者らと一緒に楽しむ夕涼み会を実施してきたが、「子どもだけでも雰囲気を味わってほしい」とコロナ禍でできる形を考えて企画。園児たちはゲームなどの模擬店コーナーを回って夏祭り気分を満喫した。

 

 感染予防に配慮し、祭り会場は園庭に設定。甚平や浴衣姿の年長児13人が運営する、駄菓子屋や玉入れゲームなど3つの模擬店が並んだ。「おもちゃすくい」では金魚のほか、人気アニメ映画のキャラクターをかたどった人形もあって大人気。園児は真剣な表情で狙いを定め、カップへすくい入れると「とれたー」と歓声を上げていた。

 

 <p class="cap">いろんな模様が入った球体などをすくい取る遊びを楽しむ子どもたち</p>

いろんな模様が入った球体などをすくい取る遊びを楽しむ子どもたち

 

 小林歩叶(ほのか)ちゃん(4)は、アニメキャラクターが描かれたボードにボールを投げ入れるゲームが気に入った様子で、「楽しかった」とにっこり。年少・年中児が遊び終わると、おもてなしを担った年長児にも遊びを体験する時間がプレゼントされ、植田尋友(じんゆう)君(5)は「(小さい子たちに)楽しんでもらおうと、がんばった。でもね、見てるより、やるのが楽しい。夏の思い出、できた」とうなずいた。

 

浴衣姿の年長児は夏祭りにやって来た小さなお友達をもてなした

浴衣姿の年長児は夏祭りにやって来た小さなお友達をもてなした

 

 同園では、年行事をできる限り中止せずに実施するよう、感染防止に気を配って園運営を継続している。海藤園長は「何より大事にしたいのは、子どもたちの笑顔。何もやらないのではなく、この時期に子どもたちのためにできることを今後もしっかり考えていきたい」と見守った。

野田市長(左)に全国での活躍を誓う釜石高の選手代表

高総体、定通制大会で練習成果を存分に 釜石高生が意気込み

野田市長(左)に全国での活躍を誓う釜石高の選手代表

野田市長(左)に全国での活躍を誓う釜石高の選手代表

 

 北信越5県(福井、新潟、富山、石川、長野)を中心に開催される2021年度全国高校総合体育大会(インターハイ)と、東京都などで行われる全国高校定時制通信制体育大会に釜石高から出場する選手代表5人が19日、釜石市役所を訪れ、野田武則市長に決意を伝えた。

 

 インターハイは7月25日、定通制大会は同30日に競技が始まり、それぞれ1カ月間熱戦が繰り広げられる。インターハイには同校から空手道に13人、弓道に1人が出場。定通制大会には同校定時制から陸上競技、卓球に各1人が参加する。

 

 同校は男女ともに空手道団体組手で出場する。男子主将の和田悠佑君(3年)は「3年間練習した成果を発揮できるよう頑張る」と意欲満々。女子主将の女澤美晴さん(同)は「無観客での開催だが、支えてくれた人たちへの感謝を込めて臨む。仲間とともに出場する最後の大会。楽しみながら悔いのない戦いをしたい」と熱い思いを伝えた。

 

全国大会に臨む決意を伝えた生徒たちを野田市長が激励した

全国大会に臨む決意を伝えた生徒たちを野田市長が激励した

 

 弓道部の亀井美冬さん(3年)は個人戦に臨み、全国から集まる選手と競い合う。「3年間の集大成として、いい試合をしたい」と前向き。暑い日が続く中でも練習を重ね、万全の状態で大会を迎える準備を進めている。

 

 同校定時制から陸上競技の男子100メートルに出場する阿部雄一君(4年)は「4年間陸上を頑張ってきた。最後の大会になるので、力を絞り出し限界に挑戦したい」と気合十分。卓球の個人戦に挑む越田凜姫(りめか)さん(同)は「一球一球に集中したい」と抱負を語った。

 

 野田市長は「いろんな経験を積むことが成長のきっかけになる。精いっぱい努力した分だけ得るものがある。がんばれ」と激励した。

 

高校総体などの出場者は次の通り。

 

■釜石高
【空手道】(富山県上市町/8月13日―15日)
▽男子団体組手=和田悠佑、鈴木光、似田貝尚人、佐々木鉄馬(3年)、佐藤蓮太、岩間武蔵(2年)、松田郷佑(1年)
▽男子個人組手=佐藤蓮太、鈴木光
▽男子個人形=坂本嘉之(1年)
▽女子団体組手=女澤美晴、藤原充葉、佐藤真鈴(3年)、菊池瑠唯(2年)、佐々木來愛(1年)
▽女子個人組手=女澤美晴、藤原充葉
▽女子個人形=佐藤真鈴
【弓道】(新潟県上越市/7月29日―8月1日)
▽女子個人=亀井美冬(3年)
 
■釜石高定時制
【陸上競技】(東京都世田谷区/8月22日―24日)
▽男子100㍍=阿部雄一(4年)
【卓球】(奈良県奈良市/8月4日―6日)
▽女子個人=越田凜姫(4年)

佐伯悠さんの指導が行われた釜石高、釜石商工高ラグビー部の合同練習=11日

釜石市ラグビー人財育成専門員・佐伯悠さん 市内の高校生に指導開始

ラグビー人財育成専門員として高校生への指導を始めた佐伯悠さん(後列右)

ラグビー人財育成専門員として高校生への指導を始めた佐伯悠さん(後列右)

 

 釜石市のラグビー人財育成専門員として1日付けで着任した元釜石シーウェイブス(SW)RFC選手の佐伯悠さん(36)が、10日から市内2高校のラグビー部の指導を開始した。佐伯さんは「スポーツをやるからには絶対勝ってほしい。自分が培ってきた技術や経験をしっかりと伝え、試合に勝つための準備に全力を尽くしたい」と意気込む。

 

 釜石高ラグビー部(9人)と釜石商工高同(10人)は本年度、試合に必要な選手数を確保できないため、合同チームとして大会に出場する。佐伯さんは、毎週土・日曜日に両校部員が集まる合同練習で指導にあたることになり、10、11の両日、商工高グラウンドで行われた練習から専門員としての指導を開始した。

 

 11日は両校から14人が指導を受けた。佐伯さんはプレーの基本となるパスやキック、タックルに加え、フォワードの選手らにスクラムやラインアウトのリフティングを指導。約2時間半の練習後、「試合の相手を意識して練習することが大切。その先には勝つこと。釜石でラグビーをやる誇りを持ち、頑張っていこう」と呼び掛けた。

 

佐伯悠さんの指導が行われた釜石高、釜石商工高ラグビー部の合同練習=11日

佐伯悠さんの指導が行われた釜石高、釜石商工高ラグビー部の合同練習=11日

 

タックルの基本を実践する部員ら

タックルの基本を実践する部員ら

 

平日練習のキーポイントなどを伝える佐伯さん

平日練習のキーポイントなどを伝える佐伯さん

 

 釜石高の川﨑瞭主将(3年)は「1つ1つのプレーが実際の試合でどんな意味を持つのかなど、より深く教えてもらえるので勉強になる。勝たなきゃという気持ちが生まれる」と刺激を受けた様子。合同チームのゲームキャプテンを務める商工高の三浦一真主将(3年)は「(2日間で)みんなうまくなってきている。パスをつなげたいので、効果的な練習法を教えてほしい」と意欲的。8月27日に開幕する全国高校ラグビー選手権県予選に向け、「個々が実力を発揮し、みんなで支え合えるチームに」と力を込めた。

 

 商工高同部顧問の稲生太貴教諭は佐伯さんの指導を「本当に心強い。足りない所、基本的な部分で最初から教えてもらえるのはありがたい。部員たちも言われたことを考えながら実践している」と歓迎。今後の実力向上に期待を寄せた。

 

ラインアウトのジャンパーの姿勢を佐伯さん自ら手本を示す 

ラインアウトのジャンパーの姿勢を佐伯さん自ら手本を示す 

 

フォワード陣によるラインアウト練習

フォワード陣によるラインアウト練習

 

 佐伯さんは関東学院大卒業後の2007年に釜石SWに加入。11年に主将となり、3年間チームをけん引した。20年に退団し、出身地神奈川県に戻ったが、釜石市が始めた「ラグビー人財育成プロジェクト」を知り、同専門員に応募。指導者として再び釜石で手腕を発揮することになった。日本ラグビー協会やワールドラグビーが認定するコーチ資格を持つ。

 

 「部員たちはすごく真っすぐ。成長が楽しみ」と佐伯さん。ラグビーが土壌としてある釜石で、小・中・高と続けられる環境の必要性を強く感じてきた。「一貫性を作れる機会が得られてうれしい。子どもたちの特性を伸ばしていきたい」と今後を見据える。小・中学生への指導も順次、行っていきたい考えだ。

ジャガイモ栽培体験に取り組んだ子どもたちは「大きいの、とったよー」と豊かな実りを喜んだ

「すげー」ジャガイモごろごろ~甲東こども園 収穫体験

真剣な表情でイモ堀りに取り組む園児たち。最初はイモの茎だけが手に残って残念がる子もいた

真剣な表情でイモ堀りに取り組む園児たち。最初はイモの茎だけが手に残って残念がる子もいた

 

 釜石市野田町の甲東こども園(野田摩理子園長、園児145人)は14日、近くにある同園の「ちびっこ農園」でジャガイモ堀りを行った。年長児38人が約30キロを収穫。「すげー、とれたねー」と大はしゃぎだった。

 

 「でっかいイモ、ほるぞー。エイエイオー」との掛け声で気合いを入れ、畑に入った園児たち。イモの茎をつかみ、ありったけの力で引き抜いた。最初は茎だけが手に残って「なかった」と気を落としたり、勢い余って尻もちをつく子も。めげずに手で土を掘り出すとジャガイモが次々と顔を出し、「わー、大きい」「まだ出てくるー」などと歓声を上げた。

 

「みてみてー」と自慢したり、収穫の楽しさを体感する子どもたち

「みてみてー」と自慢したり、収穫の楽しさを体感する子どもたち

 

 平野志磨ちゃん(5)は「大きいの、とった。小さいのも、かわいかった。たくさんとって楽しかった。ポテトチップにして食べたい」と笑った。

 

 ジャガイモ栽培体験は食育の一環。恵まれた自然環境を保育に取り入れ、子どもたちに食べ物や植物への関心を持ってもらおうと実施している。年長児は4月に約1アールの畑にキタアカリの種イモを植え付け、草取りなど手入れをしたり、成長の様子を観察してきた。

 

ジャガイモ栽培体験に取り組んだ子どもたちは「大きいの、とったよー」と豊かな実りを喜んだ

ジャガイモ栽培体験に取り組んだ子どもたちは「大きいの、とったよー」と豊かな実りを喜んだ

 

 収穫したジャガイモは園行事のお泊り会でカレーの具材となり、みんなで味わった。

観賞会で刈り取り体験を楽しむ親子=17日

紫色の花と香りで一服の清涼感~橋野町青ノ木のラベンダー畑で観賞会~

「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑

「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑

 

 釜石市橋野町青ノ木の「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑で17、18の両日、花の観賞と刈り取りを楽しむ会が開かれた。橋野町振興協議会(和田松男会長)と栗橋地区まちづくり会議(川崎孝晴議長)の共催による夏の恒例企画。梅雨が明け、連日、真夏日を記録する厳しい暑さの中、訪れた人たちはラベンダーのさわやかな香りに心身ともに癒やされた。

 

 2015年に同振興協によって整備されたラベンダー畑には、約700株のグロッソラベンダーが植えられている。今年は7月初旬に開花し始め、17日時点で7分咲きとなった。会の両日は、はさみで刈り取ったものを一束300円で持ち帰り可能。株分けした苗や地元住民が作った匂い袋も販売された。

 

観賞会で刈り取り体験を楽しむ親子=17日

観賞会で刈り取り体験を楽しむ親子=17日

 

白や黄のチョウも飛び交い、紫の花と競演

白や黄のチョウも飛び交い、紫の花と競演

 

 中妻町の佐々木未結奈さん(双葉小4年)は家族5人で来場し、「いっぱい採れてうれしい。ラベンダーはいい匂い。夏休みの工作で匂い袋を作ってみたい」とにっこり。22日から始まる夏休みに胸を躍らせた。

 

 震災で被災し、昨年3月、山田町から同市定内町に移住した佐藤和恵さん(65)は夫と初めて来場。「ドライフラワーにして香りを楽しむ」と声を弾ませた。橋野鉄鉱山の高炉跡には世界遺産登録される前に訪れたことがあるといい、「遺産見学と合わせ、豊かな四季を堪能できる周辺環境があれば、『来て良かった』とさらに満足度が上がる」と話した。

 

 ラベンダーの香りは、安眠、リラックス、鎮痛、防虫など多様な効能があるとされる。会場では、同振興協のスタッフが活用法や育て方などを教え、来場者を喜ばせた。2日間で市内を中心に約100人が訪れた。

 

来年は株分けした苗を植栽し、面積を拡大予定

来年は株分けした苗を植栽し、面積を拡大予定

 

 同フラワーガーデンは同振興協が取り組む「橋野地区地域資源利用魅力向上事業」の一環で昨年度新設。橋野鉄鉱山インフォメーションセンターに隣接する旧青ノ木グリーンパークスケート場跡地約2300平方メートルに、約30種の花苗や幼木を植え、ラベンダー畑と合わせ一体整備した。