県ビーチボール競技大会 釜石市で震災後初開催~2年ぶりの試合に笑顔~
第27回岩手県ビーチボール競技大会が18日、釜石市鵜住居町の市民体育館で開かれた。同市が会場となるのは東日本大震災後初めて。震災復興で2019年に新設された同体育館を利用し、昨年開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期されていた。選手たちは2年ぶりの大会開催を喜び、熱戦を繰り広げた。
県ビーチボール協会(橋本昭治会長)主催の同大会は、競技の普及や参加者相互の親睦を目的に各地持ち回りで開催。釜石開催は約13年ぶりとなる。開会式で橋本会長は「昨年から各種大会が中止されているが、一生懸命練習している選手のために県大会開催を決めた。素晴らしい体育館でプレーできることに感謝し、練習の成果を存分に発揮してほしい」とあいさつ。野田武則市長が歓迎の言葉を述べた。
開会式では釜石市「愚零海」の女子選手が選手宣誓
釜石市のチーム「愚零海(グレイシー)」の女子選手3人が選手宣誓。「釜石の復興に関わってくれた全ての方に感謝し、今、ビーチボールができることを当たり前と思わず、最後まで全力でプレーする」と誓った。
新設された釜石市民体育館で初めて開かれた県ビーチボール競技大会
2年ぶりの大会で躍動する選手ら
今大会には男女それぞれ10チームが参加。年齢区分で設けた3部門で予選リーグと決勝トーナメントが行われた。同協会には約50チームが登録するが、コロナ禍で思うように活動できないチームも多く、参加チーム数は例年より減少。それでも、久しぶりの試合に躍動し、競技仲間との絆を深めた。
ビーチボール競技は1978年に富山県朝日町で考案された。ビニール製のボールでけがが少なく、年齢を問わず誰でも気軽に楽しめるスポーツとして人気を集める。同町と友好都市提携(84年~)を結ぶ釜石市でも競技普及が図られ、複数のチームが活動してきたが、現在は「愚零海」(男女各1チーム)のみが活動中。
釜石での大会開催を機に同市のビーチボール競技の振興に期待が高まる
「愚零海」女子チームの監督兼選手、井浦沙空さん(24)は初めて経験する地元開催の大会に「新しくできた体育館で、みんなで集まってプレーできることに喜びを感じている。これを機に釜石の競技人口が増え、大会を重ねながら盛んになっていけば」と期待を込めた。
各部門の結果は次の通り。
【男子】
▽18歳以上(参加チーム6)
優勝=婆娑羅(奥州市)2位=NEO(金ケ崎町)3位=赤猿(花巻市)、ムーミン(奥州市)
▽40歳以上(同2)
優勝=XP.Com(奥州市)2位=P.C.S(金ケ崎町)
▽50歳以上(同2)
優勝=ちぁありぃ(花巻市)2位=スバル(金ケ崎町)
【女子】
▽18歳以上(参加チーム4)
優勝=ビーチランナーズ(奥州市)2位=愚零海(釜石市)3位=救護班(花巻市)
▽35歳以上(同3)
優勝=NEO(金ケ崎町)2位=RK(花巻市)3位=Blue Rose(奥州市)
▽50歳以上(同3)
優勝=Blue Rose(奥州市)2位=SAKURA(花巻市)3位=ひとかべ(奥州市)
釜石新聞NewS
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