待ってた海開き!根浜海岸 震災後初の全面開放~海浜事故防止、海水浴客へ呼び掛けも


2021/07/28
釜石新聞NewS #観光

砂浜が復活した根浜海岸の海水浴場。人のにぎわいも戻る=22日

砂浜が復活した根浜海岸の海水浴場。人のにぎわいも戻る=22日

 

 釜石市鵜住居町の根浜海岸の海水浴場が22日、海開きした。東日本大震災の津波で失われた砂浜の再生工事が完了し、初めての全面開放。地元団体が主催する海遊びイベントも開かれ、多くの家族連れらでにぎわった。

 

 砂浜には海水浴客らが続々と集まり、色とりどりのビーチテントが並んだ。海に入った子どもたちは「気持ちいいー」「しょっぱーい」などと歓声。浮き輪で泳いだり遊んだりして波と戯れる、たくさんの笑顔が浜辺に戻ってきた。

 

海開きした根浜海岸で水遊びを楽しむ親子連れ=22日

海開きした根浜海岸で水遊びを楽しむ親子連れ=22日

 

 人であふれる根浜の風景を懐かしんでいた甲子町(中小川)の吉田晶子さん(63)は「やっぱり釜石は海。海を生かしたレジャーが活発でなきゃ。どんどん盛り上がってほしい」と期待。盛岡市の泉山舞衣さん(37)は「海がきれい。プライベートビーチのよう。思いっきり泳いで岩手の海を楽しみたい」と、3人の子どもにも負けず劣らず笑顔を弾けさせた。

 

砂で遊んだり波と戯れたり、思い思いに海を満喫=22日

砂で遊んだり波と戯れたり、思い思いに海を満喫=22日

 

 イベントは市内でまちづくりに取り組む複数の団体で組織する実行委が主催し、23日までの2日間開催。シュノーケリング、シーカヤック、漁船クルージング体験など多彩なプログラムを用意した。地引き網の体験には60人超が参加。力を合わせてロープを引き寄せ、マサバやウグイ、ウミタナゴなど多様な魚が掛かっていて、子どもたちは大喜びだった。

 

海開きに合わせて行われた関連イベントで、必死に網を引く子どもたち=22日

海開きに合わせて行われた関連イベントで、必死に網を引く子どもたち=22日

 

 魚や釣りが大好きな吉田建太君(小佐野小3年)は「いろんな魚が取れてすごいと思ったし、楽しかった。泳ぐのもいいけど、やっぱり釣りの方がいい。今度は釣りをしに来たい」と楽しみを残した。

 

 市の中心的な観光地だった同海岸は、震災で約1・3キロにわたる砂浜が失われた。県が2018年度から復興交付金で人工再生に着手。砂を投入し、流失を防ぐ突堤を造り、20年度に延長約450メートルの再生工事が完了した。

 

海水浴場の開設は8月15日まで(午前10時~午後4時)。

 

海の事故ゼロ! 海保・警察ら合同パトロール

 

釜石海上保安部職員らが海水浴客に声掛けを行った=25日

釜石海上保安部職員らが海水浴客に声掛けを行った=25日

 

 家族連れでにぎわう根浜海岸の海水浴場で25日、釜石海上保安部や釜石警察署、市、県関係者らによる海浜事故防止合同パトロールが行われた。約10人が参加し、海水浴を楽しんでもらうためビーチ利用者らに注意喚起。▽子どもから目を離さないで▽遊泳区域で泳ごう―など、守ってほしい9つの約束を記したチラシを配った。

 

 合同パトロールは7月16日~31日に海上保安庁が主催する「海の事故ゼロキャンペーン」に合わせて実施。チラシの配布に加え、「沖への強い流れに注意して」「暑いので気を付けて」などと呼び掛けをした。

 

 釜石海保によると、本年度管内では7月18日までに海浜事故が9件発生。マリンレジャーに伴う事故は4件で、行為別では遊泳中、釣りが各2件となっている。阿部富二次長は「コロナ禍での海水浴場の開設だが、地元の安全を守るのは、われわれ。情報共有しながら事故防止に万全を期したい」と強調する。

 

 同海岸海水浴場では開設期間中、監視員が常駐(3人程度)する。

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