「フォトロゲイニング」に県内外から参加した人たち
地図上にあらかじめ設定されたチェックポイントを制限時間内で多く巡り獲得した合計得点を競うスポーツ「フォトロゲイニング」の三陸版イベント「三陸ジオパークフォトロゲイニングフェスティバル」沿岸南部エリア大会が15日、釜石市と大槌町で開かれた。県の三陸防災復興プロジェクトの一環。あいにくの雨模様だったが、県内外の56チーム156人が三陸の豊かな自然に触れるまち歩きやゲーム感覚での散策を楽しんだ。
フォトロゲイニングは走りか歩きで移動し、制限時間内にチェックポイントで決められたポーズで写真を撮る。チェックポイントの難易度によって得点は異なり、合計点の多いチームが上位となる。観光とスポーツを組み合わせたイベントとして近年人気が高まっている。
発着点の釜石市民ホールTETTO屋外広場で開会式が行われ、県同プロジェクト推進室の小野寺宏和室長が「三陸では初めての開催。豊かな自然、魅力を感じてもらいながら、震災復興の現状を見てほしい」と激励した。
釜石港を一望できる「魚河岸テラス」や自然に囲まれた「釜石鵜住居復興スタジアム」、「ひょうたん島」の愛称で親しまれている蓬莱島など、三陸沿岸の景勝地や震災遺構、みちのく潮風トレイルを取り入れた39カ所をチェックポイントに指定した。2市町をまたがっているため、シャトルバスも運行。各チームは会場で配られた地図を基に作戦を練ってから出発した。
まち歩きを前に、マップでルートを確認
参加者は雨が降る中、「しんどい」と漏らしつつ歩き回り、チェックポイントに着くとポーズを決めて写真撮影。地元釜石から参加した川端海惺君(双葉小6年)は「ずっと住んでいるけど、行ったことのない所がある。まちの良さをたくさん見つけたい」と歩みを進めた。
奥州市の梅内悠登君(胆沢第一小4年)は「大変だったけど楽しかった。シカを見た」とにっこり。母恵さん(47)は「観光スポットを無駄なく回れた。(悠登君が)復興の様子も見て何かを感じてもらえたら」と見守った。
震災の風化防止、三陸地域に関心を持ってもらうとの期待が込められた同フェス。沿岸北部エリア大会は7月6日に普代村と野田村で開かれる。
(復興釜石新聞 2019年6月19日発行 第800号より)
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