「イベント民泊」受け入れ募る、ラグビーワールドカップもてなしへ〜異文化体験 出会いに期待、中妻町の櫻井さん W杯盛り上げへ いち早く応募

復興釜石新聞2019/06/06

イベント民泊の受け入れを決めた櫻井さん(左)と協力を呼び掛ける清藤さん

イベント民泊の受け入れを決めた櫻井さん(左)と協力を呼び掛ける清藤さん

 

 釜石市が会場の一つとなっているラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会の開幕まで、残り4カ月を切った。市は、多くの来訪者が予想される釜石会場での試合開催期間中に限定し、市内の住宅で来訪者を受け入れる「イベント民泊」の受け入れ先を募集している。市オープンシティ推進室イベント民泊事務局は「民泊を通じて市民と観光客が触れ合うことで釜石ファンが増え、リピーターにつながることを期待。市民全体で観光客をおもてなしするという意味で協力いただきたい」と呼び掛けている。募集は7月31日まで。

 

 観光イベントに合わせて自治体が行うイベント民泊は、受け入れ先となる一般家庭が旅館業法に基づく許可などを得なくても宿泊サービスが可能になる。市では昨年、仙人峠マラソンに合わせ試行的に実施。5軒ほどの家庭が受け入れた。

 

 市内の宿泊施設は6つのホテルが中心だが、W杯期間中は大会関係者や選手らで満杯状態となる見込み。一般家庭に観光客が有償で宿泊するこの企画は、宿泊場所の提供だけでなく、観光客に市民目線で食や文化を発信しながら、もてなすことができる効果も期待できる。

 

 同事務局によると、4月16日に募集を開始したが、申込件数はいまだ1桁台。目標の50件に向け、PRに力を入れていく考えだ。

 

 そんな中、いち早く受け入れを決めたのが、中妻町の会社員、櫻井徹さん(38)。築50年ほどの木造2階建てに、妻京子さん(35)、4歳と7歳の娘の4人で暮らしている。

 

 昨年8月に英国スコットランドからのボーイスカウトのメンバーを受け入れたのを機に、市内企業が企画した体験プログラムに参加したラオスの子どもや仙人峠マラソン参加者の日本人にも部屋を提供してきた。京子さんによると、魅力は「家族以外の他人との触れ合い」。特に、子どもたちは言語に関わらず交流を楽しみ、日本にいながら留学、異文化を疑似体験できる機会になっているという。

 

 建物は徹さんの母親の実家で、祖母が亡くなり2011年から空き家になっていた。耐震補強を施すなど内装をリニューアル、火災報知機も設置して5年ほど前に家族で入居。台所や居間など4部屋がある1階を家族のスペースとして使い、2階の和室2部屋(4・5畳と6畳)を宿泊用として提供している。

 

 宿泊では、市内の飲食店や見どころなどを案内しながら交流。利用した人がそれぞれの国や地域に帰った後も交流サイト(SNS)を通じて近況を報告したり、細く長い交流がつながっている。「どんな出会いがあるか楽しみ」。京子さんはW杯開催を待ち望んでいる。

 

 イベント民泊は釜石で予定される2試合に合わせて期間限定で実施。フィジー―ウルグアイ戦(9月25日)、ナミビア―カナダ戦(10月13日)それぞれの開催日と前後1日を含めた2泊3日で募集する。募集要件に合致すれば、誰でも応募が可能。料金は受け入れ家庭が設定する。

 

 受け入れ希望者は専用の申込書・同意書に記入し、同事務局に提出。申込書などは市のホームページからも取得できる。

 

 6月15日にイオンタウン釜石2階イベントスペースで経験者らを招いた事前説明会を開く予定。同事務局の清藤美穂さんは「W杯を盛り上げ、関わることができる機会と捉えてほしい。釜石ラグビーの歴史を知る高齢の方に前向きに検討してもらえたら」と期待する。

 

 問い合わせは市オープンシティ推進室イベント民泊事務局(電話0193・27・8463)へ。

 

(復興釜石新聞 2019年6月1日発行 第795号より)

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