釜石よいさ ラグビーワールドカップを熱くアピール〜国際色も豊かに、30団体 1400人パレード
ラグビーW杯をアピールするのぼり旗を掲げて行進する沿岸広域振興局チーム
釜石の夏を彩る第31回「釜石よいさ」(実行委員会主催)は3日、大町の特設会場で開かれた。東日本大震災による2年間の休止を経て、復活して7回目。「踊り継ぎたい 夏がある」を合言葉に、こども園の子どもたちを含め30団体、約1400人が熱い群舞を繰り広げた。9月に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会まで1カ月半。会場では、さまざまなジャージーを着た人たちが躍動。間近に迫ったW杯をアピールする、多くののぼり旗も舞った。
開会式で実行委の近藤和貴委員長(36)は「今年も熱く盛り上げよう」とアピール。野田武則市長は「よいさとW杯で、震災から復活した元気な釜石を世界に発信しよう」と呼び掛けた。
にぎやかに餅まきが行われたあと、震災にも負けずに活動する「鵜住居虎舞」の面々が勇壮な舞を披露。総勢50人のおはやし隊の笛や太鼓が鳴り響き、そろいの浴衣姿の15人の「よいさ小町」が踊りを合図に、よいさのパレードがスタートした。
15人の「よいさ小町」があでやかな舞で彩る
企業や団体、市内の小中学生などが、それぞれ趣向を凝らしたスタイルで踊り始める。拓殖大や聖学院大の学生、外資系企業のUBS証券グループ社員など、釜石の復興を外から支え続ける団体も躍動。多くの外国人も踊りの輪に加わるなど、国際色がさらに豊かになった。
大勢の市民らが「よいさ」の熱演に拍手を送る
W杯日本大会のアンバサダーを務める釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(52)はステージの上から「W杯本番では、ファンゾーンをみんなで熱く盛り上げよう」とアピール。ジャージー姿でパレードに加わった釜石SWの高橋聡太郎選手(25)は「釜石出身の自分は地域貢献が非常に大事」と懸命に踊った。
だ円のボールのTシャツでパレードする上中島こども園の園児ら
技能実習生として市内の水産加工場で働くチャンティー・グエンチャンさん(22)は「ベトナムにはない祭り。また一つ、日本の文化が学べました」と笑顔を広げた。
釜石市の国際交流員アシュリン・バリーさん(23)は、おはやし隊の太鼓に初挑戦。「メチャクチャ楽しかった。ステージの上から会場全体が見渡せ、とても気持ちが良かった」と声を弾ませた。
初めて太鼓に挑んだアシュリン・バリーさん(中央)。「楽しかった」と声を弾ませた
(復興釜石新聞 2019年8月7日発行 第814号より)
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