タグ別アーカイブ: 産業・経済

稲の束ね方のこつを教える佐々木重吾さん(青の作業着)

実りの秋!酒米の収穫に汗流す~浜千鳥酒造り体験塾第2弾~

酒米の収穫を喜ぶ参加者=大槌町の水田

酒米の収穫を喜ぶ参加者=大槌町の水田

 

 釜石市小川町の酒造会社、浜千鳥(新里進社長)は9月26日、本年度の「酒造り体験塾」の稲刈り体験会を大槌町の契約農家の田んぼで開いた。5月に植えた酒米「吟ぎんが」を鎌で刈り取り、束にしてはせ掛け。老若男女が収穫の喜びを味わい、来年の仕込み体験に期待を膨らませた。

 

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参加者を県内在住者に限定。団体参加のボーイスカウト隊員約20人が先に作業し、終了後、一般参加の約40人が集まった。鎌での刈り方を教わった後、作業開始。同体験塾は親子での参加も多く、協力し合って作業に精を出すほほ笑ましい姿が見られた。

 

浜千鳥酒造り体験塾で稲刈りに挑戦する親子

浜千鳥酒造り体験塾で稲刈りに挑戦する親子

 

稲を束ねる子ども。うまくできるかな?

稲を束ねる子ども。うまくできるかな?

 

 釜石市千鳥町の大澤賢一さん(41)、七奈さん(6)親子は体験塾初参加。田植えも経験した七奈さんは「楽しい。稲がこんなに大きくなるなんて」と成長に目を見張った。賢一さんは「こういう体験を通して、ご飯を残さず食べてくれるようになれば」と食育面にも期待。「コロナ禍で外でお酒を飲む機会が減った。自分たちが関わったお酒を家でじっくり味わいたい。体験塾完全制覇を目指します」と笑った。

 

 大槌町の小澤光子さん(69)は夫婦で参加し、「酒造りの一連の過程を体験できて面白い。次は仕込みで頑張りたい」と意欲満々。釜石市嬉石町で東日本大震災の津波に遭い、市内の復興住宅から大槌町に移住して5年目。「娘も孫も白山小に通い、学校の水田で米作りを行った。やっぱり収穫の喜びは格別」と大切な思い出と重ね合わせた。

 

この日は体験塾参加者が春に手植えした約3・5アール分の稲を刈った

この日は体験塾参加者が春に手植えした約3・5アール分の稲を刈った

 

稲の束ね方のこつを教える佐々木重吾さん(青の作業着)

稲の束ね方のこつを教える佐々木重吾さん(青の作業着)

 

 田植え、稲刈り体験会場を提供する佐々木重吾さん(64)は、同社に原料米を供給する「大槌酒米研究会」(5個人1法人)の会長。今年は全体で昨年並みの約20ヘクタールを作付けした。「天候にも恵まれ、順調に育った。作柄はすごくいい。品質、量ともに満足」と一安心。稲刈りは例年より1週間以上早い9月14日から始まった。後半は10月中旬から下旬にかけて行う。

 

 同会は試験研究、指導機関と連携し、米の品質向上のための研究も続ける。今年は肥料試験や地球温暖化による夏の高温時期対策の試験を行った。

 

 同社の大槌産酒米「吟ぎんが」での酒造りは2003年から開始。今では同社が使う米の約40%を占めるまでになった。今期から、これまで県外産米「美山錦」を使っていた特別純米酒を吟ぎんがで仕込む予定だという。「地域のお酒というものをより意識しながら進んでいきたい」と新里社長。

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

甘酒を素肌にも! 藤勇醸造、スキンケア第2弾「甘糀乳液」発売

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

化粧水に続く第2弾として発売された「甘糀乳液」(左)

 

 釜石市大渡町のみそ、しょうゆ製造業藤勇醸造(藤井徳之社長)が展開するスキンケアブランド「AsunAmoon(アサンアムーン)」に20日、第2弾となる「甘糀(こうじ)乳液」が登場した。第1弾の化粧水に続き、同社の米糀の甘酒「甘糀」から抽出した保湿成分を配合し、なめらかな質感に仕上げた。同社オンラインストアや道の駅釜石仙人峠などで購入可能だ。

 

 発売初日の20日、港町のイオンタウン釜石内にある「アロマルポ」でイベントが開かれた。買い物客らが足を止め、実際に乳液を手に取って「肌がすごくしっとりする」「香りが上品」などと話しながら試していた。

 

藤勇醸造とゼトックが共同開発したスキンケアブランド「アサンアムーン」

藤勇醸造とゼトックが共同開発したスキンケアブランド「アサンアムーン」

 

 甘糀エキスと植物由来の3種のエキスが素肌を潤いで満たし、ユズ果実エキスが肌バランスを整える。化粧水と同様、植物由来のアロマ精油を独自ブレンドし、甘く優しい香りが広がる乳液だ。110ミリリットル入り2530円。今後もアロマルポで販売するほか、イオン釜石内のイオンスーパーセンター・産直「結いのはま」や化粧品売り場にも並ぶ。盛岡市の「ふるさと百貨もりおかん」(イオンモール盛岡 県産品店)や「化粧屋&カフェぷらす」(MOSSビル4階)でも取り扱う。

 

発売イベントで買い物客らが「甘糀乳液」を試した

発売イベントで買い物客らが「甘糀乳液」を試した

 

 甘酒は古くから“飲む点滴”といわれ、ビタミン類やアミノ酸などの栄養成分が豊富に含まれている。2017年から販売する甘糀は、県産ひとめぼれ100%でつくった、米の自然の甘みを味わえる一品。同社では自然の恵みや発酵の力に着目し、東日本大震災からの復興を応援する日本ゼトック(東京)と共同してスキンケア製品の開発を進めている。

 

 ブランド名には「輝く太陽と月のように揺らぎなく美しく輝き続ける普遍性」を込めている。乳液はコロナ禍で長引くマスク生活やストレス、睡眠不足などで肌トラブルを感じ、何らかの敏感肌状態になっている人も使えるよう、両社の若手女性社員が意見を出し合って生まれた。

 

 商品開発と広報を担当する藤勇醸造の小山明日奈さん(33)は「毎日使って自分自身をいたわってもらえたら。内外美容を実感してほしい。アロマが好評でリピーターも。香りを楽しんでほしい」と期待する。

 

 問い合わせは藤勇醸造(電話0193・22・4177)へ。

GI保護制度の登録証や甲子柿のPRポスターがある空間で作業が進められた

農福連携・甲子柿 出荷準備着々~障害者福祉施設利用者らシール貼り作業

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透明の容器に2種類のシールを貼る女性。やさしい手つきで作業に励んだ

 

 農業の人手不足を解決し、障害者の働く場を確保する「農福連携」の取り組みが、釜石市内で進められている。甲子(かっし)柿の里生産組合(藤井修一組合長)は、出荷準備作業の一部を市内2カ所の福祉作業所に委託。NPO法人遠野まごころネット(佐藤正市理事長)が運営する甲子町の障害者自立支援施設「まごころ就労支援センター」(山本智裕施設長)で8月24日、出荷用の箱などに名称シールを貼り付ける作業が始まった。

 

 甲子柿は、渋柿の一種の小枝柿を「柿室(かきむろ)」と呼ばれる暗室に入れ、1週間ほどいぶして渋抜きしたもので、釜石を代表する秋の味覚。完熟トマトのような甘さとゼリーのような食感、甘さが特長だ。

 

 今年3月、地域ならではの農林水産物や食品のブランドを守る国の「地理的表示(GI)保護制度」の対象に登録された。専用のGIマークを付けて販売できることから、地域ブランド産品としての差別化や販路拡大に、生産者らが寄せる期待は大きい。ブランド化の機運が高まり、20ほどだった組合員数は27個人・団体に増えている。登録を受け、出荷用化粧箱や食品包装容器にGIマークを付ける必要があり、同施設などに作業を依頼した。

 

GI保護制度の登録証や甲子柿のPRポスターがある空間で作業が進められた

GI保護制度の登録証や甲子柿のPRポスターがある空間で作業が進められた

 

 この日は、同施設を利用する18~64歳の5人が作業に参加。利用者はGIマークとともに、「甲子柿」とブランド名が印刷されたシールを一つ一つ丁寧に貼り付けていった。佐藤弘一朗さん(26)は「指定されたところに正確に貼ろうと集中して頑張った。マークがあることで、買った人がおいしいんだなと思ってくれたらいい」と熱心に手を動かした。

 

「角に合わせてきっちりと」。集中して作業に取り組む施設利用者ら

「角に合わせてきっちりと」。集中して作業に取り組む施設利用者ら

 

 シール付けは化粧箱2000個、容器8000個を予定し、2施設で分担する。10月初旬には柿の実を磨く仕上げ作業も開始。今季は10月中旬からの出荷が見込まれており、11月下旬までのシーズン中は継続して取り組む。

 

 農福連携は、高齢化する生産現場の労働力確保と、働く機会の拡大を図る障害者福祉事業者の農業分野参入や社会参画による生きがいづくりにつなげる取り組み。作業を見守った同組合事務局、市水産農林課の櫻庭理恵主任は「双方の課題を解決するウィンウィンの関係が作られている」と強調した。市は本年度、農福連携に関する補助金事業を設けており、甲子柿以外の作物での活用も期待する。

海に関わる現場での活動に思いを新たにする受賞者ら

海事産業の安全、発展願う 「海の日」実行委 功労者に表彰伝達

海事産業の発展や漁業振興に尽力した個人、団体などをたたえた表彰式

海事産業の発展や漁業振興に尽力した個人、団体などをたたえた表彰式

 

 今年は7月22日となった「海の日」。釜石市「海の日」実行委員会(会長・野田武則市長)、市漁業協同組合連合会(小川原泉会長)主催の海事功労者・優良漁船等表彰式は27日、大町の市民ホールで行われ、海事功労者13人と水揚げ優良漁船、優良買い受け人などの功績をたたえた。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止しており、2年ぶりの実施となった。

 

 式には約50人が出席し、野田市長が「海の日を契機に海の恩恵に感謝し、古里の海を守り続けたい」、小川原会長は「水産物の安定供給の確保、水産業の健全な発展に向け、まい進する」とあいさつ。受賞者に表彰状と記念品が手渡された。

 

海に関わる現場での活動に思いを新たにする受賞者ら

海に関わる現場での活動に思いを新たにする受賞者ら

 

 受賞者を代表し、永年勤続功労として国土交通大臣表彰を受けた及川工務店(新浜町)工事長の藤本利一さん(62)が謝辞。「日々の活動を評価していただき、身に余る光栄。受賞の喜びを忘れることなく、微力だが地域社会の向上と発展のため、それぞれの分野で精進していく」と誓った。

 

国土交通大臣表彰の伝達を受ける藤本利一さん

国土交通大臣表彰の伝達を受ける藤本利一さん

 

 受賞者は次の通り。

 

【東北地方整備局関係表彰】
▽国土交通大臣表彰 藤本利一(及川工務店)、浄土ヶ浜をきれいにする会▽東北地方整備局長表彰 田子浩(宮古潜建)、洋野町立種市小▽釜石港湾事務所長表彰 宮城建設、信田勝也(宮城建設)

 

【第2管区海上保安本部関係表彰】
▽第2管区海上保安本部長表彰 佐藤君夫(会社員)▽釜石海上保安部長表彰 佐々木哲也、仲鉢敏克、木村嘉人、船砥秀市(海上保安協会釜石支部)▽海上保安協会東北地方本部長表彰 細川廣行(同)

 

【釜石市「海の日」実行委員会表彰】
◇藤枝宏

 

【優良漁船等表彰】
◇水揚げ優良漁船(沿岸漁業)▽地元=嶋福丸、第八勇漁丸、第三漁裕丸、秀漁丸、第三幸栄丸▽回来=崎浜稲荷丸、第十八権現丸、第十七天王丸、第三大盛丸、第十海光丸、天洋丸◇同(定置網漁業)▽地元=沖網漁場、白崎漁場、汐折漁場、三貫漁場、秋三丁目漁場、四丁目漁場、金島漁場、大建漁場、ほっちょうか漁場、小松漁場▽回来=鬼間ケ崎漁場◇同(サンマ棒受網漁業)▽回来=第八珠の浦丸、第一安房丸◇同(まき網漁業)▽回来=第八十一海幸丸、第三十八海幸丸、第三十三海幸丸◇優良回来船問屋 平庄、回船問屋マルワ、伊藤商店、玉木商事◇優良買い受け人 平庄、玉木商事、伊藤商店

 

【釜石市長表彰】
◇水揚げ優良漁船等▽地元=嶋福丸、第八勇漁丸、第三漁裕丸、釜石湾漁業協同組合▽回来=崎浜稲荷丸、第十七天王丸、第十海光丸、鬼間ケ崎漁場、第八珠の浦丸、第八十一海幸丸◇優良回来船問屋 平庄◇優良買い受け人 平庄

釜石を発信!「○○(まるまる)のまち」で商品開発続々、かまいしDMC

釜石を発信!「○○(まるまる)のまち」で商品開発続々、かまいしDMC

釜石を発信!「○○(まるまる)のまち」で商品開発続々、かまいしDMC

 

 釜石市の観光地域づくり法人かまいしDMC(河東英宜社長)は、「○○(まるまる)のまち釜石」を発信する新商品の開発に力を入れている。食品加工製造会社や南部鉄器メーカーなど市内外の異業種連携で生み出した海の幸たっぷりの冷凍パエリア、釜石の地層や文化を模した具材を詰め込んだジオ弁を相次いで発売。「鉄と魚のまち」、三陸ジオパークをPRする商品に次いで、「ラグビーのまち」にちなんだ製品の企画も進行中だ。河東社長は、まちを表現する“○○”に当てはめた多様なものづくりを続け、地域を盛り上げていく考えだ。

 

三陸ジオパークPR 地形や文化を表現した「おかず」詰め込むジオ弁

 

一つ一つの料理に関する説明を確認しながらジオ弁を味わう野田市長(左)ら=8月5日、釜石市役所

一つ一つの料理に関する説明を確認しながらジオ弁を味わう野田市長(左)ら=8月5日、釜石市役所

 

 かまいしDMCが、弁当製造や宅配事業を展開するマルワマート(大町)と共同開発したのは「釜石ジオ弁当」。食を通して釜石とジオパークの特長、伝統文化の魅力をアピールしようと企画した。

 

 食材の多くは地元、県産品を活用。花崗(かこう)岩の奇石が敷き詰められた景勝地・御箱崎千畳敷を釜石産ドンコのフライ、ワカメとイカのカレー風炒めで伝統芸能・虎舞を表現するなど、ジオや文化にちなんだ趣向を凝らした「おかず」を考案した。器の“木製わっぱ”には2017年に平田尾崎半島で発生した林野火災の焼損材(スギ)を活用。プラスチックごみの課題解決に向け、環境に配慮した取り組みも導入した。

 

 8月5日には市役所で野田武則市長らが試食。大漁旗をデザインした包装紙の裏面に、おかず一つ一つを紹介する「釜石マップ」があり、確認しながら味わった野田市長は「具材がいっぱいあって飽きない。すごく楽しい」と評価した。

 

釜石の地形や文化を表現した“おかず”が詰め込まれた「釜石ジオ弁当」=8月5日、釜石市役所

釜石の地形や文化を表現した“おかず”が詰め込まれた「釜石ジオ弁当」=8月5日、釜石市役所

 

 修学旅行や企業研修などで訪れた人たちの利用を想定。開発を進めた地域活性化起業人の大窪諒さん(31)は「できるだけ市内事業者の食材を使い、地産地消を目指した。楽しく食べて釜石のことを学んでほしい」と期待した。

 

開発に関わった女性たちも出来栄えを確認。手ごたえを感じていた=8月5日、釜石市役所

開発に関わった女性たちも出来栄えを確認。手ごたえを感じていた=8月5日、釜石市役所

 

 釜石ジオ弁当は1個1000円(税込み)。注文はマルワマートで平日午前8時半~午後2時の間、25個以上から受け付ける(土日・祝日は要相談)。利用日の1週間前までの予約が必要。問い合わせは同社(電話0193・24・3726/FAX0193・55・5108)へ。 

 

「鉄と魚のまち」PR 南部鉄器付き「うにパエリア」

 

海の幸たっぷりのパエリア。試食した女性たちの評価も上々=7月20日、根浜シーサイド

海の幸たっぷりのパエリア。試食した女性たちの評価も上々=7月20日、根浜シーサイド

 

 ジオ弁当に先立ち、開発・販売されているのが「三陸釜石うにパエリア」。新名物にと売り出す「うにしゃぶ」の濃厚スープを使った海の幸たっぷりの冷凍パエリア(800グラム)と南部鉄器製のオリジナル鍋(直径24センチ)を専用ギフト箱に入れて届け、「鉄と魚のまち釜石」を発信する。

 

 パエリアは県産米を使い、うにしゃぶのスープで少し芯が残る程度に炊き上げ、タイのほぐし身やバジルを混ぜ込んだ。具材は県産ホヤ、エビ、イカ、アサリなど魚介に、ブロッコリーやパプリカなど彩り野菜も加えた。鍋は手になじむ取っ手などにこだわった職人技を感じる一品だ。

 

異業種連携で生み出した商品で「鉄と魚のまち」をPRする関係者=7月20日、根浜シーサイド

異業種連携で生み出した商品で「鉄と魚のまち」をPRする関係者=7月20日、根浜シーサイド

 

 鵜住居町の根浜海岸観光施設・根浜シーサイドで7月20日、試食会を開催。「冷凍とは思えないぐらいおいしい」「ウニの風味が豊かで、香りもいい」「家族に贈りたい」などと好評だった。

 

 かまいしDMC、麻生三陸釜石工場(片岸町)、及源鋳造(奥州市)の3者による異業種連携で生まれた商品。開発を進めた大窪さんは「コロナ禍で外食が制限される今だからこそ、ちょっぴり豪勢な料理を家庭で味わったり、大切な人への贈り物にしてほしい」と期待する。

 

「三陸釜石うにパエリア」。南部鉄器の鍋とパエリアの具材が一緒

「三陸釜石うにパエリア」。南部鉄器の鍋とパエリアの具材が一緒

 

 三陸釜石うにパエリアは1セット1万2500円(送料込み、沖縄と離島への配送なし)。かまいしDMCが運営する「岩手釜石オンラインショップ」か、根浜シーサイドで購入できる。

原木乾シイタケの生産現場を紹介する写真資料も並べて地場産品の魅力をアピール

七夕にちなみ乾しいたけの魅力PR 釜石・大槌の生産者ら対面販売で意欲向上

店頭価格より格安で販売された県産乾シイタケを品定めする女性たち

店頭価格より格安で販売された県産乾シイタケを品定めする女性たち

 

 釜石・大槌地域特産の高品質な原木乾(ほし)シイタケを知ってもらおうと、釜石地方林業振興協議会(会長=伊藤栄悦・県沿岸広域振興局農林部長)は7日、七夕の「星(ほし)」にちなみ、釜石市港町のイオンタウン釜石でPRイベントを開いた。乾シイタケを無料配布したほか、店頭価格の半額で格安販売。戻し方やレシピが掲載された小冊子なども付けるなど一手間加え、魅力をアピールした。

 

 乾シイタケは6月から7月が旬。生産・流通関係者らで組織する「日本産・原木乾しいたけをすすめる会」が語呂合わせで、7月7日を「乾しいたけの日」としている。イベントはこれにちなんだ取り組み。釜石地方の生産者らが特設ブースを設け、釜石地方産と宮古地方産(山田町産)のシイタケを並べ、消費拡大を呼び掛けた。

 

原木乾シイタケの生産現場を紹介する写真資料も並べて地場産品の魅力をアピール

原木乾シイタケの生産現場を紹介する写真資料も並べて地場産品の魅力をアピール

 

 大渡町の70代女性は「どんこはふわっとしていて、おいしそう」と味を想像。大槌町の60代女性は「シイタケを使った料理はありきたりのものになりがち。いろんなメニューを作って味わいたい」とレシピの配布を歓迎した。

 

 本県のシイタケは、春に気温の低い状態が続くことで、かさが開かずにゆっくり成長。丸みを帯び、肉の締まった「どんこ」は国内で評価が高く、中央の乾シイタケ品評会で農林水産大臣賞などを受賞する生産者も出ている。

 

 今回出品した大槌町金沢のシイタケ農家兼澤平也さん(73)も、その一人。妻静子さん(74)と2人で「いいものを作る」と努力を重ねている。自慢の品を手に取る消費者の姿をうれしそうに見つめ、「今後、生産を増やす予定。年を取って大変な作業もあるが、もう少し頑張りたい。楽しみにしてほしい」と夫婦で笑顔を重ねた。

 

「いいものを」と思いを込めて生産に励んでいる兼澤夫妻。久しぶりに消費者との触れ合いを楽しんだ

「いいものを」と思いを込めて生産に励んでいる兼澤夫妻。久しぶりに消費者との触れ合いを楽しんだ

 

 釜石・大槌地域は県内有数の産地。東日本大震災前は生産者が70人いたが、現在は十数人、7トンあった生産量も1トンと減っていて、産地の再生が課題となっている。沿岸振興局農林部の上席林業普及指導員、田島大さんは「日本一のシイタケをつくる生産者がいることを地元の皆さんに知ってほしい。消費者と触れ合うことで、生産者の意欲向上につながることも期待」と話す。

釜石での活動に意欲を見せる池井戸さん(左から2人目)、荒波社長(左)ら

地域活性化起業人に池井戸さん 釜石市委嘱 まちの魅力発信に向け活動

釜石での活動に意欲を見せる池井戸さん(左から2人目)、荒波社長(左)ら

釜石での活動に意欲を見せる池井戸さん(左から2人目)、荒波社長(左)ら

 

 釜石市で4人目となる地域活性化起業人として、ソウルドアウト(本社・東京都文京区、荒波修社長)の社員、池井戸葵さん(29)が着任した。1日に大町の市民ホールで野田武則市長から委嘱状を受け取り、「地域の宝物になるものを見つけて磨き、言葉で表現して、全国に知らしめたい」などと抱負を語った。市商工観光課と総合政策課オープンシティ推進室に兼務として配属され、地域の魅力向上や経済活性化、キャリア教育支援などに取り組む。

 

 同社による社員派遣は、同日に締結した同起業人に関する協定に基づく取り組み。三大都市圏の民間力を地域活性に生かす総務省の企業人材派遣制度を活用した。任期は12月末まで。

 

 池井戸さんは東京都渋谷区出身。ネットビジネス支援事業などを展開する同社では、戦略計画づくりを担うグループに所属する。釜石では地域経済活性化推進研究員として、▽地域独自の魅力や価値の向上▽地場産業の理念の可視化や人材採用サポート▽高校生のキャリア構築支援-などに取り組む。

 

野田市長から委嘱状を受ける池井戸さん

野田市長から委嘱状を受ける池井戸さん

 

 市内企業との議論を通じ、さまざまアイデアを出していく考えで、「頑張っている人たちを元気にしたい。住民たちの誇りにつながるようなサイクルを生み出したい」と意欲を見せた。

 

 野田市長は「これまでに培ったテクノロジー、マーケティングのスキルを生かし、地域の課題を解決してもらえたら。磨けば輝きを発する原石を見いだし、広く発信してほしい」と期待を込めた。

立地協定を結んだ小山社長(右から3人目)、野田市長(同4人目)ら

オヤマ(一関)、釜石に養鶏農場 市と立地協定 産業振興・雇用拡大に期待

立地協定を結んだ小山社長(右から3人目)、野田市長(同4人目)ら

立地協定を結んだ小山社長(右から3人目)、野田市長(同4人目)ら

 

 一関市の鶏肉生産加工販売業オヤマ(資本金5000万円、小山征男社長)が釜石市栗林町に養鶏農場を新設することになり、1日、釜石市と立地協定を結んだ。餌の仕入れ先が近く、配送コストの削減が見込めることなどから立地を決断。今秋に着工し、2023年の生産開始を目指す。地元から6人程度を雇用する予定で、1次産業の振興や雇用拡大に期待が高まる。

 

 養鶏農場の名称は「リアスファーム」。20年3月に廃業した養豚場の跡地約4万2200平方メートルの敷地を活用する。鶏舎7棟を建設し、年間最大73万羽の飼育を計画。鶏ふん倉庫、灰倉庫、管理棟・倉庫、浄化処理施設なども整備する。事業費は約12億円。

 

 環境に配慮した循環型の生産体制の構築を進めていて、釜石の農場でも鶏ふんを鶏舎の暖房燃料として活用。発酵、乾燥させた鶏ふんは肥料にする。飼育期間は45~48日ほどで、鶏の出荷期時期には臨時の雇用も想定する。

 

養鶏農場「リアスファーム」の建設予定地(釜石市提供)

養鶏農場「リアスファーム」の建設予定地(釜石市提供)

 

 同社は県内外に7つの工場を操業し、ひなの生産・飼育から製品加工、流通までを一貫して手掛ける。商品ブランドは「いわいどり」「奥の都どり」など。から揚げや焼き鳥関連の商品力強化を進め、直営店も有する。

 

 事業規模拡大の構想を練る中で、餌の仕入れ先がある釜石市への農場新設を計画。現在は毎日大型トラック複数台で餌を運んでおり、人件費を含むコスト削減が見込まれる。成長した鶏を一関市の工場に輸送し処理することにしており、三陸道や釜石港の整備で輸送時間が短縮されるのもメリットとなる。

 

 釜石市役所で行われた立地協定書の調印式には、オヤマ側から小山社長らが出席。沿岸広域振興局の森達也局長、釜石市議会の木村琳蔵議長らが立ち会い、野田武則市長と協定書を取り交わした。

 

 小山社長は「養鶏場を通じ市の発展、働く場づくり、地域活性化につながるよう努力していく」と意欲を述べ、野田市長は「畜産業復活に向けた力強い後押しとなる」と歓迎した。

集荷したウメを計量する浜千鳥の社員。「実の出来もいい」と手応えを感じていた

おいしい梅酒の原料に~釜石のウメ集荷「出来は、程よい」

今季2回目となる集荷会に収穫したウメの実を持ち込む生産者ら

今季2回目となる集荷会に収穫したウメの実を持ち込む生産者ら

 

 釜石市、大槌町のウメ生産者らでつくる釜石地方梅栽培研究会(前川訓章会長、22会員)は6月28日、2021年度総会と集荷会を栗林町の栗橋地区基幹集落センターで開いた。今年は気温が高めだったものの適度な降雨量もあり、ウメの実の出来はまずまず。梅酒の原料として地元の酒造会社浜千鳥(新里進社長)に提供しており、最終的な集荷量は3トン超と見込む。

 

 総会には約20人が出席した。事務局を務める浜千鳥によると、昨年の青梅集荷実績は1529キロ(前年対比37・7%)で、出荷者は16人(うち会員12人)。前年産の青梅を使った梅酒の出荷量は1万1100本(720ミリリットル入り)だった。

 

 本年度は計4回の集荷会、せん定や病害防除を学ぶ栽培講習会、会員ほ場の見学などを計画。良質なウメの栽培や安定した生産の確保を目指す。また、生産者勧誘と生産面積の拡大運動、梅酒製造後のウメの実(漬梅)を利用した商品開発と試験販売に向けた取り組みも進めることにしている。

 

 今年の集荷は、この日が2回目。生産者は丸々とした青緑の実を持ち込み、次々に計量した。3~4月の気候が穏やかだったのに加え、5~6月には適度に雨が降り、粒の大きさも「程よい」と生産者ら。栗林町の兼業農家小笠原房子さん(71)は約20本を育てており、「商品になるものだから、いいのを選んだ。こうして買ってもらってありがたい」と、今回は約25キロを出荷した。

 

集荷したウメを計量する浜千鳥の社員。「実の出来もいい」と手応えを感じていた

集荷したウメを計量する浜千鳥の社員。「実の出来もいい」と手応えを感じていた

 

 浜千鳥の梅酒製造のため、地元産ウメの一括集荷が行われるようになって10年超。遊休農地の利活用、出荷先確保など農業振興につながる要素は大きいが、生産者の高齢化も進んでいて、安定供給を維持するのは難しい。前川会長(75)は「昨年は近年にない凶作だったが、今年はいい手応え。自然が相手で大変な面もあるが、熱い気持ちを持ち続け、より良いものをつくっていきたい」と前を向いた。

 

 昨年収穫したウメを使った梅酒は数量限定で販売中。今年から「家飲み」需要を見込み、300ミリリットル入りも売り出している。

養殖サクラマスの初水揚げを見守る(手前右から)野田市長、細川組合長

サクラマス初水揚げ 釜石湾で試験養殖~上々のスタートに手応え

養殖サクラマスの初水揚げを見守る(手前右から)野田市長、細川組合長

養殖サクラマスの初水揚げを見守る(手前右から)野田市長、細川組合長

 

 釜石市や岩手大学などが昨年から取り組む海面養殖の飼育研究に関し、釜石湾内で育てているサクラマス(地域名ママス)が10日、初めて水揚げされた。平均体長約50センチ、重さ約2キロに育った約2トンが水揚げされ、作業の様子を見守った関係者らは「立派だ」「上々の出だしになった」と手応え。不漁が続く秋サケなどの主力魚種に代わる新たな水産資源として期待を寄せる。

 

 この日は午前6時すぎに水揚げが始まり、重さによって選別された。初入札は1キロ当たり700~1200円で取り引きされ、地元の鮮魚店や水産加工会社などが買い取ったという。

 

水揚げされ、重さによってより分けられる養殖サクラマス

水揚げされ、重さによってより分けられる養殖サクラマス

 

 海面養殖は、市と同大三陸水産研究センター、釜石湾漁業協同組合、地元水産会社などが研究コンソーシアムを結成し、昨年11月に開始。湾口防波堤(北堤)に近い港内に円形のいけす(直径20メートル)を設置し、静岡県産の300グラムほどの稚魚約1万匹を入れ、育てていた。

 

 それから約7カ月。成長が良く、目標の1・5キロを上回るサイズになるものが多くなったことから、予定より1か月ほど早く水揚げした。共同研究に参加する泉澤水産(両石町)の泉澤宏社長は「背中まで脂が乗っているが、しつこくない。刺し身でも焼いてもおいしい」と強調。サクラマスは日本の在来種でなじみもあり、「安定供給することで釜石の魚として普及させたい」と意欲を見せた。

 

釜石湾で大きく育ち、初めて水揚げされた養殖サクラマス

釜石湾で大きく育ち、初めて水揚げされた養殖サクラマス

 

 海面での養殖飼育研究のほか、釜石地域での養殖環境に適した種苗研究も進む。同大研究・地域連携部釜石キャンパス事務室の田村直司専門職員は、「魚体のサイズにバラつきが出ないような卵づくりが今後のテーマになる」と指摘した。

 

海面養殖飼育研究の手応えや今後の課題などを説明する関係者

海面養殖飼育研究の手応えや今後の課題などを説明する関係者

 

 養殖サーモンの中でも市場価値が高いというサクラマスに、関係者が寄せる期待は大きい。秋サケ漁の大不漁が続き、苦しさをにじませていた釜石湾漁協の細川道弥組合長も、養殖サクラマスの上々の水揚げに満足げな様子。「高級魚が上がり、市場が活気づく。早い事業化を」と望んだ。

 

ぴちぴちと元気な養殖サクラマス。脂の乗りもよし

ぴちぴちと元気な養殖サクラマス。脂の乗りもよし

 

 野田武則市長も初水揚げの様子を見守った。「立派なのがあがった。これを契機に発展させ、釜石のサクラマスを全国に売り出していきたい」と今後を見据えた。

 

 養殖サクラマスの水揚げは今月末までに終える予定。計15~18トンの出荷となる見通しだ。

菊地会頭(右)に要請書を手渡す野田市長(右から2人目)、森局長(同3人目)、菊池所長

高校生の地元就職・雇用確保を 釜石市長ら商工会議所に要請

菊地会頭(右)に要請書を手渡す野田市長(右から2人目)、森局長(同3人目)、菊池所長

菊地会頭(右)に要請書を手渡す野田市長(右から2人目)、森局長(同3人目)、菊池所長

 

 来春卒業予定の高校生を対象にした企業の求人受け付けが6月1日から始まったのを受け、釜石市、沿岸広域振興局、釜石公共職業安定所は2日、釜石商工会議所に高卒者などの雇用の維持・確保などを要請した。これを皮切りに6月いっぱい、同職安管内(釜石市、遠野市、大槌町)の事業所に同様の要請を行う。

 

 野田武則市長、森達也局長、菊池勝雄所長が同商議所を訪れ、菊地次雄会頭に要請書を提出。新規高卒者などの採用枠の確保や安定的な雇用、多様な人材の雇用の場の確保などを求めた。

 

 要請を受け、菊地会頭は「企業の維持が大変。1000ほどの企業があり、それぞれ思いが違う。求人を出して本当に人が来るか、心配する企業も多い」と説明。同商議所役員らは「事業継続には若い力の育成、技術の継承が必要だ」と前向きな姿勢を見せる一方、雇用確保に向けた動きには行政の協力も必要だとの認識を示した。

 

高卒者などの雇用確保、採用に向けた地元企業の動向について情報を共有した

高卒者などの雇用確保、採用に向けた地元企業の動向について情報を共有した

 

 同職安によると、今年3月に卒業した管内の高校生の就職希望者152人のうち地元企業に就職したのは92人で、地元就職者の割合は60・5%。一方、来春卒業予定の高校生で就職を希望している140人のうち地元を希望しているのは55人で、全体の39・2%となっている。

 

 少子高齢化が進む中、減少が見込まれる若年労働力の確保と育成は地域にとって不可欠。しかし、同職安が今年4月に行った企業への採用意向アンケート結果では、来春に新規学卒者の採用を予定する企業が昨年度に比べ4割減となっていて、出だしは良くない。業種や職種によっては人手不足が続くほか、企業の持続性や人材育成の面から採用意欲はあるものの、新型コロナウイルス禍で先行きが見通せず、控える傾向がうかがえるという。

 

 菊池所長は「管内に一人でも多く残ってもらえるよう取り組みたい。企業の動きを待つだけでなく、こまめに働き掛けをしていく。希望者が選択肢を広げて活動し、確実に就職できるようにしたい」と強調。求人の高校への公開は7月1日となっており、地元企業に求人票の早期提出を呼び掛けていく考えだ。

親子で仲良く田植え作業。貴重な思い出の1ページ

2年ぶりの田植えに笑顔~「浜千鳥酒造り体験塾」スタート~

親子で仲良く田植え作業。貴重な思い出の1ページ

親子で仲良く田植え作業。貴重な思い出の1ページ

 

 釜石市小川町の酒造会社、浜千鳥(新里進社長)が行う酒造り体験塾の第1弾、田植え体験会が5月30日、大槌町の契約農家、佐々木重吾さん(64)の田んぼで開かれた。新型コロナウイルス感染防止策を講じて2年ぶりの開催。釜石・大槌地区を中心に親子連れなど約90人が参加し、1部と2部に分けて酒米「吟ぎんが」の苗を植え付けた。体験塾は24年目を迎える。

 

 昨年はコロナ対策の一環で、希望者に苗を配り自宅のバケツで育ててもらう代替企画を行ったため、田んぼでの田植え体験は一昨年以来。例年、団体参加するボーイスカウト釜石第2団の隊員30人は、個人参加者が到着する前に作業。その後、家族で申し込んだ人たちなどが例年より短い約1時間の作業で、7アールの田んぼの半分ほどまで植え付けた。

 

作業が進むにつれ、青苗の列がきれいに並ぶ田んぼ

作業が進むにつれ、青苗の列がきれいに並ぶ田んぼ

 

あぜから放られた苗の束をナイスキャッチ!!

あぜから放られた苗の束をナイスキャッチ!!

 

 同市上中島町の鈴木さゆりさん(33)は昨年度、同塾の仕込み、しぼり体験に参加。「今年は田植えから」と、小学1年になった愛娘あやなさん(6)を連れて訪れた。あやなさんは「泥があったかくて気持ち良かった。稲がいっぱい大きくなるといい」と期待。さゆりさんは「ぬかるみに足をとられるのも面白かった。この米でできたお酒を飲むのが楽しみ。娘には米づくりの過程も知ってほしい。なかなか体験できないので」と稲刈りへの参加も望んだ。

 

 同社が大槌産酒米で酒造りを始めたのは2003年から。佐々木さんが会長を務める大槌酒米研究会(9人)は今年、昨年並みの計約20ヘクタールを作付けする。昨年は収穫した酒米約78トン(精米して55%が原料になる)を同社に供給した。今では同社が使う米の約40%が大槌産吟ぎんがで、「ゆめほなみ」や「純米大吟醸」など10銘柄に使われる。

 

田植えを頑張った〝証し〟泥の付いた手を広げ、記念写真に収まる参加者

田植えを頑張った〝証し〟泥の付いた手を広げ、記念写真に収まる参加者

 

 新里社長は「大槌産の米で造る酒は認知度も上がってきた。研究会には品質の高い米を毎年作っていただき、仕込んだ酒は賞も取っている」と感謝。順調にいけば、10月には仕込みが開始される。体験塾の第2弾、稲刈りは10月初旬に行われる予定。