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4年ぶりのにぎわい!橋野鉄鉱山八重桜まつり 餅まき、豚汁ふるまいに市民ら笑顔

橋野鉄鉱山周辺の八重桜並木の下を散策する人たち=14日

橋野鉄鉱山周辺の八重桜並木の下を散策する人たち=14日

 
 釜石市橋野町青ノ木の春を彩る「橋野鉄鉱山八重桜まつり」は14日、同鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場で開かれた。橋野町振興協議会(菊池郁夫会長)、栗橋地区まちづくり会議(洞口政伸議長)が主催。花の観賞のほか、地元住民による食の振る舞いが好評の同まつりは、新型コロナウイルス禍で2020年以降、中止が続いていたが、今年4年ぶりに復活。恒例の餅まきや豚汁の提供に来訪者が笑顔を広げた。
 
 同まつりは両組織が共催する「はしの四季まつり」の一つ。国内最古の洋式高炉跡を有し、2015年に世界遺産登録された「橋野鉄鉱山」周辺に連なる八重桜並木の開花に合わせ、登録前から行われている。11年の東日本大震災後は甲子町から会場まで無料送迎バスが運行され、来場者増に拍車をかける。今年は大型バス2台に計約70人が乗車して訪れた。
 
 釜石観光ガイド会(瀬戸元会長)会員の案内で高炉場跡を見学するツアーでは、八重桜を愛(め)でながら史跡エリアに向かった。2人のガイドが先導。参加者は3基の高炉や水路、山神社跡などが残る現場で、日本の近代化の礎を築いた当時の鉄づくりについて学んだ。
 
釜石観光ガイド会会員の案内で高炉場跡に向かう

釜石観光ガイド会会員の案内で高炉場跡に向かう
 
ガイドから同所の鉄づくり、世界遺産の価値について学んだ

ガイドから同所の鉄づくり、世界遺産の価値について学んだ

 
 お楽しみの餅まきには大勢の人たちが集まった。同振興協の菊池会長(68)は「振興協議会では皆さまをお迎えするために、4月末に周辺の道路清掃を行うなど準備を進めてきた。夏にはラベンダーまつり、秋には水車まつりなども開催する。ぜひ橋野に足を運んでいただきたい」とあいさつ。地域の代表や来賓がトラックの荷台に上がり、約1500個の餅をまいた。約100個には地元の産地直売所「橋野どんぐり広場」で使える金券が入れられた。
 
毎回好評の餅まき。久しぶりのにぎわい風景が広がった

毎回好評の餅まき。久しぶりのにぎわい風景が広がった

 
 豚汁のお振る舞いには今回も長い列ができた。振興協女性部が腕を振るう豚汁は地元産の野菜をふんだんに使い、手作りみそで仕上げる自慢の一品。今年は生シイタケや山菜(ワラビ、フキ、ウド)も入り、一層うまみが増した味に…。来訪者はそのおいしさに大満足といった様子で箸を進めた。
 
橋野の恵みが詰まった豚汁を300食お振る舞い

橋野の恵みが詰まった豚汁を300食お振る舞い

 
お振る舞いに長い列ができた会場内=橋野鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場

お振る舞いに長い列ができた会場内=橋野鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場

 
 会場には市内で人気のキッチンカー2台が出店。どんぐり広場の出前産直も行われた。産直は開店と同時に人だかりができた。客のお目当ては旬の山菜。コゴミ、シドケ、ヒメタケ、ウルイなどが並び、あっという間に売り切れた。定番商品の漬物や団子のほか、おにぎりも販売された。大槌町のバンド「ZENBEY絆」は歌で楽しませ、新曲の「橋野音頭」も披露した。
 
「橋野どんぐり広場」の出前産直。旬の山菜が次々に売れた

「橋野どんぐり広場」の出前産直。旬の山菜が次々に売れた

 
新曲「橋野音頭」などで楽しませたバンド「ZENBEY絆」

新曲「橋野音頭」などで楽しませたバンド「ZENBEY絆」

 
 同所の八重桜は1980年代に釜石ライオンズクラブが植樹。今年は他の桜同様、開花が早まり、大型連休最終日の7日に満開を迎えた。翌8日は季節外れの雪に見舞われ、地面が白く染まった。雪の影響で花色の濃さが若干落ちたが、まつり当日まで何とか花は残り、桜吹雪が舞う中でのイベント開催となった。
 
 栗林町の佐々里沙さん(32)は家族3人で来訪。「たくさんの桜が目の保養になる。ここは公園もあるので子連れで楽しめる場所。まつりには初めて来た」と話し、親子の休日を満喫した。送迎バスを利用し、毎回来ているという東前町の70代女性は「ここの豚汁は最高。今年は特にもおいしかった。餅も何個か拾えた」と喜びの笑顔。コロナ禍でまつりがない時も桜だけは見に来ていた。「きれいな花を見ると気持ちが晴れる。夫を亡くしたばかりで落ち込んでいたが、やっぱり外に出た方がいい」と、少し心の元気も取り戻した様子。
 
 この日は昼どきを中心に約500人が訪れ、まつりを楽しんだ。菊池会長は「コロナ禍前に近い人出。リピーターが増えているのもありがたい。迎える側もみんな一生懸命やってくれて、地域に久しぶりの活気が生まれた」と話した。

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守る!アユ育つ自然環境 釜石・甲子川へ稚魚放流 釣り解禁は7月上旬

アユの稚魚を放流する甲子川鮎釣協力会メンバーら

アユの稚魚を放流する甲子川鮎釣協力会メンバーら

  
 釜石市の中心部を流れる甲子川に今年もアユの稚魚が放たれた。河川環境を守るため、甲子川鮎釣協力会(安久津吉延会長)、甲子地域会議、クボタ環境エンジニアリングの3者が協力して継続する取り組み。11日、稚アユ約3万匹(総重量約300キロ)が川中で元気に泳ぎ出した。釣り解禁日は7月2日。「たくましく育って」と送り出した関係者らによると、水温が安定し、極端な大雨などがなければ、20センチほどに成長した姿がみられるという。
  
松倉橋そばの甲子川で放流作業。バケツで静かに送り出す

松倉橋そばの甲子川で放流作業。バケツで静かに送り出す

 
元気いっぱいの稚アユ(右下写真)が勢いよく泳ぎ出す

元気いっぱいの稚アユ(右下写真)が勢いよく泳ぎ出す

  
 この日の作業には同会メンバーら約50人が参加した。体長10センチほどの稚魚を甲子町洞泉から中妻町までの区間、約20カ所に放流。釜石高裏の松倉橋付近ではバケツやホース使って川に放つと、跳びはねるなどして瞬く間に泳ぎ去った。
  
稚魚を入れた水槽が搭載されたトラックからホースを延ばして放流

稚魚を入れた水槽が搭載されたトラックからホースを延ばして放流

  
 河川漁協がない甲子川は、誰でも自由に釣りを楽しむことができる。入漁料を徴収しないため、稚魚の放流は同会に寄せられる釣り人らの善意で続けられている。今年も、そうした協力金を使って、大船渡市の盛川漁協から稚魚を購入した。事業費は約115万円。
  
 安久津会長(82)は「ここは農業排水などの流入がない自然のままの川で、アユの味日本一になったことも。魚が住む環境を維持していきたい。元気に、たくましく育ってほしい」と期待。稚魚の成育のため、6月1日から全魚種が禁漁となるが、「ここは市民の川。マナーを守って、その時が来たらみんなで楽しい釣りをしてほしい」と呼びかける。
  
「たくましく育ってこい」。期待を込めつつ、かわいい稚魚を放つ

「たくましく育ってこい」。期待を込めつつ、かわいい稚魚を放つ

  
 鵜住居川では一足早く7日に約400キロを放流した。同様に6月は禁漁となり、解禁は7月9日。釣りには河川漁協の組合員証か遊漁券が必要となる。

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釜石の防災、インドネシアへ 在メダン総領事市長表敬 津波からの復興共有、交流発展願う

 インドネシアと釜石の交流発展へ期待を寄せる田子内進総領事(後列中)と野田武則市長(同左)ら

インドネシアと釜石の交流発展へ期待を寄せる田子内進総領事(後列中)と野田武則市長(同左)ら

  
 インドネシア・在メダン日本国総領事館の田子内進総領事(59)=久慈市出身=は10日、釜石市役所を訪れ、野田武則市長と懇談した。同国では、学校や地域住民が防災教育について学ぶプロジェクトが進行中。この取り組みに釜石市などが協力しており、防災を通じた交流発展への期待感を共有した。
   
 同国は、2004年のスマトラ沖大地震・インド洋津波で甚大な被害を受けた。最大の被災地・スマトラ島最北端にあるアチェ州のバンダ・アチェ市には津波博物館があり、この災害と教訓を伝えている。一方、田子内氏によると、同地震から20年近くたち「震災はなかった」というフェイクニュースを信じる若者もいるといい、住民らの防災意識の低下が課題になっている。映像などの資料に住民が自由に触れられるようアーカイブ館の充実に力を入れていることも紹介。「記憶をつなぐ取り組みが大切。日本にできることがある」と思いを明かした。
   
 休暇に合わせ妻亜矢子さん(50)と里帰り中の田子内氏。同国で進むJICA(国際協力機構)の草の根技術協力事業を活用した「バンダ・アチェ市における地域住民参加型津波防災活動の導入プロジェクト」に、釜石の一般社団法人根浜MIND(マインド)が協力していることから、視察を兼ねて足を延ばした。
  
懇談ではプロジェクトの進み具合や今後の展開について説明された 

懇談ではプロジェクトの進み具合や今後の展開について説明された

   
 懇談には、同法人の岩﨑昭子代表理事や細江絵梨さん(JICA事業プロジェクトマネジャー)、常陸奈緒子さん(同サブマネ)らが同席し、取り組み状況を報告した。プロジェクトの目標は、アチェ市で住民主体の防災プログラムをつくり実践すること。昨年9月から事業は始まっており、博物館スタッフや教育者、防災関係者らにオンライン講義を実施し、釜石の復興まちづくりの経験や教育現場の取り組み、伝承活動のノウハウを届けている。
   
 アチェ市の中学生を対象にしたプログラムの実施も計画。準備のため、5月下旬に現地に出向く細江さんは「釜石の経験を生かした持続可能なプログラムをアチェに伝えられたら。プロジェクトは2025年までの3年間と長いが、相互に訪問したり交流も深めていきたい」と見据える。岩﨑代表理事は「防災を通して学び合えたら。私たちも学び直し成長したい」と熱を込めた。
   
野田市長から記念品などを受け取る田子内総領事(右)

野田市長から記念品などを受け取る田子内総領事(右)

   
 野田市長も「風化は避けられないが、次の世代に伝えなければいけない」と強調し、避難を啓発する韋駄天競争や伝承者の養成といった取り組みを紹介。津波被災地として「互いの記憶を共有、交流できる機会があれば」と期待した。
   
 説明を受け、田子内氏は「防災に携わる人は危機感を持っている。記憶が失われないよう活動を続ける釜石の事例はぴたりとはまる。アチェからインドネシア全体に広がる取り組みになれば。プロジェクトがスムーズに進むよう、後押しする」と約束した。
   
根浜地区の高台にある震災津波記念碑などを見て回った

根浜地区の高台にある震災津波記念碑などを見て回った

   
 田子内氏はこの後、鵜住居町の津波伝承施設いのちをつなぐ未来館を見学。高台造成地に整備された根浜地区の復興団地では同法人の佐々木雄治事務局長から高台移転を決めた経緯やまちづくりの視点を聞き取った。
 

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ラグビー釜石SW 2部残留決める 入れ替え戦で昭島に1勝1分け

引き分けに持ち込んだ釜石SWの入れ替え戦第1戦(対昭島)=6日、釜石鵜住居復興スタジアム

引き分けに持ち込んだ釜石SWの入れ替え戦第1戦(対昭島)=6日、釜石鵜住居復興スタジアム

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部4位の釜石シーウェイブス(SW)RFC は6、13の両日、3部3位のクリタウォーターガッシュ昭島との入れ替え戦に臨み、1勝1分け勝ち点6で2部残留を決めた。6日の釜石鵜住居復興スタジアムでのホーム戦で引き分け。望みをつないでいたが、13日のパロマ瑞穂ラグビー場(名古屋市)での第2戦で勝利を収め、来季も2部で戦うことが決まった。
 
 6日は今季最後のホーム戦。985人の観客が駆け付けた。降雨の中での試合開始となり、ハンドリングエラーなどのミスが目立った釜石は前半、昭島に2トライを許し3-18で折り返した。後半、釜石は序盤に4人を入れ替え、流れを変えようとするも、昭島の強いスクラムなどで押さえ込まれた。19点差で後半残り15分。釜石は26分、FBキャメロン・ベイリーのチーム初トライを機に攻撃の勢いを取り戻した。33分には後半出場のフッカー隈本浩太がトライを決め18-25、7点差に詰め寄った。ロスタイムに入ってからもゴール前で粘り強く攻め続け、最後はナンバー8サム・ヘンウッドが密集の中で押し込んだ。SO落和史のゴールキックで25-25。引き分けに持ち込んだ。
 
後半26分、キャメロン・ベイリーが飛び出し独走。この日チーム初トライを決め、観客が沸いた

後半26分、キャメロン・ベイリーが飛び出し独走。この日チーム初トライを決め、観客が沸いた
 
後半45分、ラストプレーでサム・ヘンウッドがトライ。落和史のゴールで同点に追い付いた

後半45分、ラストプレーでサム・ヘンウッドがトライ。落和史のゴールで同点に追い付いた

 
 課題のスクラム、ラインアウトの修正に取り組み臨んだ1週間後の第2戦。釜石は前半4分にWTB阿部竜二のトライで先制すると、17分にロック、ベンジャミン・ニーニー、19分にSH南篤志がトライを決め、25-7のリードで折り返した。後半は昭島の猛攻で3トライを奪われ追い上げられたが、ナンバー8サム・ヘンウッドのトライ、PG2本で得点を重ね、38-28で勝利をもぎとった。
 
 釜石SWはレギュラーシーズン2勝8敗(1試合は不戦勝、5位)、4、5位順位決定戦1勝(4位)、2、3部入れ替え戦1勝1分けで、リーグワン2季目を終えた。19日に市民ホールTETTOホール前広場でファン感謝祭が予定される。
 
第1戦後、両チームの選手を拍手でねぎらう観客

第1戦後、両チームの選手を拍手でねぎらう観客

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広報かまいし2023年5月15日号(No.1808)

広報かまいし2023年5月15日号(No.1808)
 

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広報かまいし2023年5月15日号(No.1808)

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【P1】
表紙

【P2-3】
ありがとうSL銀河!

【P4-5】
すすむ釜石市DX
新型コロナワクチン接種のお知らせ

【P6-7】
市営住宅・復興住宅の入居者を募集
低所得の子育て世帯生活支援特別給付金 他

【P8-9】
市民のひろば
まちの話題

【P10-11】
まなびぃ釜石
交通規制のお知らせ 他

【P12-13】
まちのお知らせ

【P14-15】
保健案内板
保健だより

【P16】
ラベンダー観光農園整備の取り組み

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023050900043/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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「明治日本の産業革命遺産」フォトコン 最優秀賞に橋野鉄鉱山(釜石) “ばえる”星空とコラボ

野田武則市長(左)に受賞を報告した佐々木弘文さん(左から2人目)、藤原信孝さん(同3人目)ら

野田武則市長(左)に受賞を報告した佐々木弘文さん(左から2人目)、藤原信孝さん(同3人目)ら

  
 「明治日本の産業革命遺産」を対象にしたフォトコンテストで、釜石市橋野町の世界遺産「橋野鉄鉱山」を被写体にした作品「悠久のたたら場跡と星空」が最優秀賞に輝いた。撮影したのは、大渡町で化粧品専門店を経営する佐々木弘文さん(55)。高炉が稼働していた時代の“熱”を想起させる一枚だ。同じモチーフを別の視点で捉えた「原燃料の山と橋野一番高炉」は栗林町の藤原信孝さん(74)の作品で、エリア賞を獲得。2人は10日に市役所を訪れ、野田武則市長に喜びを伝えた。
  
 コンテストは「明治日本の産業革命遺産」世界遺産協議会(事務局・鹿児島県)が主催。橋野鉄鉱山など8県11市に点在する23の資産で構成される同遺産の世界遺産登録10周年(2025年)に向けた機運を盛り上げようと初めて企画された。「つなぐ」をテーマに作品を募り、全国から1084点の応募があった。釜石エリアでは62点。最優秀賞1点、優秀賞2点、構成資産に応じたエリア賞8点が選ばれた。
  
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最優秀賞に輝いた佐々木さんの「悠久のたたら場跡と星空」

  
 最高賞となった佐々木さんの作品は、一番高炉と星空がモチーフ。撮影したのは1月下旬で、雪に覆われた高炉には静けさが漂うが、外灯に照らされた雲が高炉の炎で赤く染まったように見え、独特の雰囲気を醸している。「高炉が動いていた頃の風景はこんな感じだったのかな」と往時に思いをはせながら、今ある風景を切り取ったという。「下見あってこそ。いい構図に仕上がった。受賞は驚いたが、とてもうれしい」と感想。子どもの頃に遠足で訪れた場所が思いがけず世界遺産となり、「どちらかというと地味な場所だが、誇りある場所でもある。工夫し、ひと味加えることで“ばえる”写真を撮り続けたい」と意欲を見せた。
 
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釜石エリア賞を受けた藤原さんの「原燃料の山と橋野一番高炉」

  
 エリア賞を受けた藤原さんは釜石観光ガイド会事務局長を務め、週に数回、ガイドやパトロールのため橋野鉄鉱山に足を運んでいる。日々の活動の中で、何気なくスマートフォンを取り出してシャッターを押しているといい、今回の受賞作もそんな一枚。通り雨のあとの、すっきりした青空と緑豊かな森、色づき始めた木々に心動かされて撮ってみると、「資産の全体像をイメージできる一枚」になった。写っていたのは高炉、鉄鉱石の採掘場、木炭の原材料となる森林など。「この自然、環境全体が日本の鉄づくりを支えた。ガイドとして説明したいことを収められた」と満足げだった。
  
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懇談では写真に込めた思いや撮影のポイントなどを明かした

  
 野田市長は「10周年に向けた展開の足掛かりになる。写真を活用し、まず市民に橋野鉄鉱山の良さを理解してもらい、世界への発信につなげたい」と期待を述べた。
  
 2作品は今後、市役所など公共施設で巡回展示を予定している。
 

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022-23 PLAY-OFFS FINAL パブリックビューイング in 釜石PIT

NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022-23 PLAY-OFFS FINAL パブリックビューイング in 釜石PIT

 

パブリックビューイング開催決定‼

 
5月20日(土)「NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022-23 PLAY-OFFS FINAL パブリックビューイング in 釜石PIT」を開催いたします。国立競技場で行われる熱戦の模様を、255インチの大画面スクリーンと臨場感溢れるサウンドで観戦いただけます。また、試合前には釜石PIT前の屋根付き広場で、様々なラグビー体験もお楽しみいただけます。
本イベントは、入場無料でどなたでもご参加いただけます。

開催日時

2023年5月20日(土) 13:00〜17:00
プレーオフトーナメント決勝 14:35キックオフ

場所

釜石PIT
釜石市民ホールTETTO ホール前広場
(岩手県釜石市大町1-1-9)

内容

【企画1】プレーオフトーナメント決勝 パブリックビューイング

255インチの大画面スクリーンと臨場感溢れるサウンドで、NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 プレーオフトーナメント決勝新しいウィンドウで外部サイトを開きますのパブリックビューイングをお楽しみいただけます。ぜひ、ご友人やご家族でお越しください。
 
対戦カード:埼玉ワイルドナイツ 対 横浜キャノンイーグルスの勝者 VS クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 対 東京サントリーサンゴリアスの勝者との対戦となります。準決勝は、5月13日(土)と5月14日(日)に行われます。
 

【企画2】ラグビー体験ブース Supported by 釜石ラグビー応援団

試合前には、釜石ラグビー応援団の皆さんのご協力をいただき、ラグビー体験ブースをTETTOホール前広場に展開します。ぜひ、お気軽に遊びにきてください。
 
体験内容
・トライフォトコーナー(疑似的なトライの写真を撮影することができます)
・ミニゴールキック体験(ゴールキックを体験することができます)
・パスゲッター9(ストラックアウトのラグビーボール版)
・リフトアップ体験(ラインアウトのジャンプを体験することができます)

主催・協力

【主催】一般社団法人釜石シーウェイブスRFC
【協力】一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン、釜石ラグビー応援団、釜石市、株式会社ジェイ・スポーツ、釜石まちづくり株式会社
 

 

 

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 文化スポーツ部 スポーツ推進課 ラグビーのまち推進係
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22番1号 シープラザ釜石2F
TEL 0193-27-5712 / Fax 0193-31-1170 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023051100015/
釜石市

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将棋の世代間交流大会 釜石で4年ぶり開催 プロ棋士・小山怜央四段誕生で地元愛好熱高まる

2019年以来の開催となった「釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会」

2019年以来の開催となった「釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会」

 
 日本将棋連盟釜石支部(土橋吉孝支部長)主催の釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会は4月30日、上中島町の中妻公民館で開かれた。新型コロナウイルス禍による休止を経て4年ぶり5回目の開催。同市は、この4月に本県初のプロ棋士となった小山怜央四段(29)の出身地。朗報で地元が盛り上がる中、再開された大会に県内外から約40人の愛好者が集い、団体戦で市長杯の栄冠を目指した。
 
 大会は3人1チームの団体戦。スイス式トーナメント戦4局を行い、勝ち点などで順位を競った。対局では段や級の棋力差に応じて駒落ちハンディ(最高6枚落ち)を採用。下手(棋力が下の者)の希望により平手(ハンディ無し)も可とした。対局時計を使用し、各20分の持ち時間で行われた。
 
 今大会には県内の支部や愛好会、学校の同級生などで組んだ12チームが参加。小学4年生から85歳まで、棋力もさまざまな愛好者が真剣勝負を繰り広げた。勝負が決まると互いの健闘をたたえ合い、他メンバーの対局の行方を見守った。対局の合間には地域や年代を超えて言葉を交わし、親睦も深めた。
 
県内各地から12チームが参加。次の手を考え、頭をフル回転

県内各地から12チームが参加。次の手を考え、頭をフル回転

 
小学生も参戦。見事な集中力で大人たちとの対局に挑む

小学生も参戦。見事な集中力で大人たちとの対局に挑む

 
 市内小川町の佐々木満さん(74)は小学5年の孫とチームを組み初参加。第1局では特別参加の野田武則市長との対局も楽しんだ。3年ほど前に佐々木さんが将棋を教え、教室にも通うようになったという孫。「どんどん腕を上げ、今では私が負けるほど。かなりのめり込んでいる」とその成長ぶりに驚く。「将棋はものの考え方の勉強になる。1つだけでなく複数の方法を考えられる力がつくと、挫折しても他の道を考えながら前に進んでいけるようになる」と、柔軟な思考への効果も期待する。
 
 釜石中の3年生は同じクラスの将棋仲間でチームを結成。大会初参加の大下桜雅さんは「いろいろな年代、レベルの人との対戦は普段無いのでいい経験。駒が少ない状態でどう戦えばいいのかも相手から学べた。また出てみたい」と次回大会へ意欲。小学生以来3回目の参加となった野嶋晏慈さんは「駒落ちの対策とかを考えてその成果を出せた。狙った作戦が決まるとうれしい」。午前の2局はいずれも勝利し「全勝したい」と意気込みを語っていたが、その言葉通り4戦全勝し、個人の全勝賞を獲得した。
 
釜石中チームは同級生3人で参加。真剣な表情で盤上を見つめる

釜石中チームは同級生3人で参加。真剣な表情で盤上を見つめる

 
「次はどう出る?」仲間の勝敗の行方にも目が釘づけに…

「次はどう出る?」仲間の勝敗の行方にも目が釘づけに…

 
 2016年に始まった同大会は駒落ちハンディを取り入れた団体戦という独自スタイルで、幅広い愛好者が勝負の面白さを感じ、多くの人と交流できるようにしている。第1回大会には、今春からプロの道を歩み始めた小山四段が弟真央さん、母聖子さんとチームを組み参加している。全日本アマチュア名人戦全国大会で県勢初の優勝を果たした後で、プロ棋士への夢も語っていた。
 
 土橋支部長は大会復活に、「4年ぶりに会う人たちの元気な顔が見られてほっとした。小山新四段をきっかけに、またみんなで将棋を楽しんでいこうという雰囲気が感じられてうれしい。釜石の将棋文化をさらに盛り上げたい」と話す。野田市長も参加者の熱心な姿を肌で感じ、「子どもたちも頑張っていた。みんな目標を持って取り組んでいる。小山怜央さんのこともあり、将棋への興味、関心が高まっていると思うので今後が楽しみ」と期待した。
 
市長杯のトロフィーはどのチームに? 静かなる熱戦が続く会場

市長杯のトロフィーはどのチームに? 静かなる熱戦が続く会場

 
【団体戦結果】
1位/遠野支部(新沼光幸、中村道典、萩野良三) 2位/山田将棋愛好会(黒澤由次、山内秀一、白土輝男) 3位/久慈支部(笹原賢二、星川勝久、中川原達哉) 
 
【個人全勝賞】
野嶋晏慈(釜石中学校)、川畑裕也(朋哉とその仲間たち)、相澤誠(チーム稜平)、坂下晴規(チームうみねこ)、中村道典(遠野支部)

釜石シーウェイブス 2022-23シーズン ファン感謝祭

釜石シーウェイブス 2022-23シーズン ファン感謝祭

釜石シーウェイブス 2022-23シーズン ファン感謝祭

 

5月19日(金)、「釜石シーウェイブス 2022-23シーズン ファン感謝祭」を釜石市民ホールTETTO ホール前広場にて開催いたします。

 

本イベントは、入場無料でどなたでもご参加いただけます。

開催日時

2023年5月19日(金) 19:15〜20:30
(開場 19:00)

場所

釜石市民ホールTETTO ホール前広場
(岩手県釜石市大町1-1-9)

内容

【企画1】キッチンカー
うのスタ・フードコーナーでもおなじみのキッチンカーが釜石市民ホールに集結します。
 
【企画2】ガレージセール
選手・スタッフの実使用ウェアなどが出品されるガレージセールを開催します。
 
【企画3】ファン選出MVP
ファン選出MVPを発表〜表彰します。
投票期間:2023年5月1日(月)~18日(木)23:59
釜石シーウェイブス 2022-23シーズン ファン選出チームMVP投票のお知らせ
 
【企画4】グッズ販売
今シーズン最後のチームグッズ販売ブース出展。

参加費

無料

日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブスは、岩手県釜石市を拠点とし、「ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2」に所属する地域型クラブチームです。応援よろしくお願いします!
公式サイト

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食・芸能で魅力発信 釜石駅前で「春まつり」 大型連休期間中の来訪者もてなす

釜石駅前広場で開かれた春まつりで旬の味を楽しむ家族連れ

釜石駅前広場で開かれた春まつりで旬の味を楽しむ家族連れ

  
 かまいし春まつり(釜石観光物産協会主催)は3、4の両日、釜石市鈴子町の釜石駅前広場で開かれた。5月の大型連休期間に合わせ、観光客をもてなそうと実施しているイベント。家族連れらが足を運んで、食と伝統芸能などのステージ発表でまちの魅力に触れた。
   
 広場には焼き鳥や団子などを販売する事業者がブースを並べたほか、台湾や韓国の料理、スイーツなどを提供するキッチンカーも出店した。鵜住居町根浜の「松坂商店」は食べやすく輪切りにしたイカ焼きなどを売り出し、海のまちをPR。調理に腕を振り、「いらっしゃい」との呼び込みも担当した佐々木晴人さん(59)は「売れるかどうかはそのとき次第。参加することに意義がある。人とコミュニケーションをとるのが好きだから」と楽しんでいた。
  
元気な呼び込み、自慢の味で来場者をもてなす出店者

元気な呼び込み、自慢の味で来場者をもてなす出店者

  
並んだキッチンカーで、目当ての味を買い求める人たち

並んだキッチンカーで、目当ての味を買い求める人たち

  
 釜石産めかぶ汁の無料お振る舞い(各日とも200食限定)もあり、人気を集めた。3日に足を運んだ青森県八戸市の西園彩叶(あやか)さん(吹上小6年)、母厚子さん(46)は「ネバネバしておいしかった。みそ汁の具材としてもいけるんだね」と発見。父勝晃さん(46)は釜石初訪問に「街がきれい。震災からの復興を感じた」と印象を話した。転勤族というが、東北への赴任は初めてで、三陸道などを利用した東北巡りを実践中。「食、自然、人との出会いを満喫したい」と笑った。
  
長い列ができた釜石産めかぶ汁のお振る舞い 

長い列ができた釜石産めかぶ汁のお振る舞い

  
めかぶ汁をそっと手渡し、あたたかい触れ合いも

めかぶ汁をそっと手渡し、あたたかい触れ合いも

   
 ステージイベントも盛況だった。女形舞踊で市内外のデイサービス利用者らを楽しませている尚玉泉(本名・鹿野正治)さんは、あでやかな舞を披露。顔なじみの市民らも駆け付け、手拍子したり、うちわを振ったりして盛り上がった。釜石出身の民謡歌手佐野よりこさんも登場。その伸びやかな歌声に合わせ、観客らも口ずさんだりしていた。
   
女形舞踊などが披露されたステージイベントを楽しむ観客

女形舞踊などが披露されたステージイベントを楽しむ観客

   
 イベントは、JR釜石線を走る観光列車「SL銀河」の盛り上げと運行への感謝も込めて企画する。地元の芸能や食を楽しむ様子を満足そうに見つめていたのは、同協会の和田利男事務局長(66)。だた、SL銀河は今季がラストとなり、持続可能な観光戦略を模索する必要性を感じている。世界遺産・橋野鉄鉱山、鉄の歴史、虎舞といった民俗芸能などの知られている「お宝」だけでなく、「巨木・古木、滝などの自然にスポットを当て、電動自転車などで域内を巡ってもらうグリーンスローモビリティなどの取り組みを試行していきたい」と先を見据えた。
  
ラストシーズンのSL銀河。大型連休期間中も多くの人が釜石にやってきた

ラストシーズンのSL銀河。大型連休期間中も多くの人が釜石にやってきた

DAZN presents いわてグルージャ盛岡 パブリックビューイング ヴァンラーレ八戸戦

DAZN presents いわてグルージャ盛岡 パブリックビューイング ヴァンラーレ八戸戦

 DAZN presents いわてグルージャ盛岡 パブリックビューイング ヴァンラーレ八戸戦

 

\ いわてグルージャ盛岡を一緒に応援しよう! /

 

DAZN Presents パブリックビューイング in 釜石PIT
いわてグルージャ盛岡の応援企画として、アウェイ戦を中心にパブリックビューイングを開催します!

対象試合

2023明治安田生命J3リーグ 第10節
いわてグルージャ盛岡 vs ヴァンラーレ八戸(AWAY)

日時

2023年5月14日(日) 13:30 キックオフ
開場 13:00

場所

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

参加費(運営協力費)

大人300円/高校生以下無料
※運営協力費は、本パブリックビューイング開催のための運営費の一部として使用いたします。会場でお支払いください。

その他

・いわてグルージャ盛岡公式グッズを会場にて販売!
・ソフトドリンク/ノンアルドリンクを会場で販売!
・来場ごと特典GETのチャンス!スタンプカードも導入中!

主催

釜石まちづくり株式会社

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

timecapsule1

38年前のタイムカプセル開封 釜石・旧大渡小 「自分への手紙」で思い出懐かしむ

timecapsule1

1985年に埋めたタイムカプセルを開封して喜ぶ当時の在校生たち

  
 釜石市大渡町の旧大渡小(現釜石小)で1985年に開校50周年記念事業として封印したタイムカプセルが4月29日、38年ぶりに掘り起こされた。30年後の2015年に開封するとしていたが、学校統合や東日本大震災などの影響で延期されていた。集まった当時の在校生らは、カプセルから取り出した「自分への手紙」で思い出に触れ、あの頃を懐かしんだ。
   
 カプセルは、当時の旧大渡小の全校児童199人が手紙や記念品を収めて埋めた。03年に釜小と統合、11年に震災があり、復興途上で落ち着かない中、開封のタイミングを逃した。ここ数年は新型コロナウイルス禍が続いたが、感染者数が減少しつつあることも踏まえ、当時6年生だった小田島出(いづる)さん(49)が発起人となって釜小や市教育委員会と協議を重ね、今回の開封を実現させた。
   
 この日の開封作業には、当時の1年生から6年生まで約50人が参加。校庭脇にある同記念事業の石碑近くに埋められていると見込んで、スコップで土を掘り起こした。交代で作業し続けること約30分。無事、陶製のタイムカプセルを発見した。その後、学校昇降口に移動して開封。カプセル内には学校での思い出や未来の自分の姿を想像して書いた作文があり、当時の学校だより、新聞紙なども次々と取り出された。
  
38年前のタイムカプセルを掘り起こす当時の在校生

38年前のタイムカプセルを掘り起こす当時の在校生

  
バケツに入ったタイムカプセルをのぞき込む参加者

バケツに入ったタイムカプセルをのぞき込む参加者

  
掘り出されたタイムカプセル(左下写真)を開封

掘り出されたタイムカプセル(左下写真)を開封

  
 当時の在校生たちは、38年前につづった作文を手に「こんなこと、思ってたんだ」「友達の名前がいっぱい出てきた。すごく懐かしい」などと、同級生と思い出話に花を咲かせた。1年生だった阿部孝さん(44)=宮城県仙台市=は、仕事の都合で参加できなかった姉(釜石市内在住)の代わりに、単身赴任先の福島県郡山市から駆け付けた。友達と“ヒーローごっこ”をして遊んだことを書いた作文を見つめ、「今以上に、きれいな字。30年後も読めるように頑張って書いたんだなぁ」と頬を緩めた。小学校卒業以来、会っていなかった人と顔を合わせる機会にもなり、「当時に戻ったよう」とうれしそうだった。
  
当時の作文を手に笑顔を見せる阿部孝さん(左)。旧友との再会も楽しんだ

当時の作文を手に笑顔を見せる阿部孝さん(左)。旧友との再会も楽しんだ

  
「見てー!」。取り出した作文で思い出話に花を咲かせた当時の5年生

「見てー!」。取り出した作文で思い出話に花を咲かせた当時の5年生

  
 「いつ掘り出すか、ずっと気になっていた」と話したのは地元の元持有紀さん(48)。当時5年生で、80歳になった大渡小を想像して「いつまでもきれいな学校でいてほしい」と思いをつづった。くしくも、統合後の釜小に現在通う自身の子どもも5年生。「同じ年齢の頃って、こんなこと考えていたんだー。不思議な気持ち」とはにかみつつ、思い出をうかがえる品に、うれしさもにじませた。そして、「震災で流された地区で、何も残っていない人もいるかもしれないから」とも。
   
「まるで同窓会」。懐かしい仲間との旧交を温めた参加者

「まるで同窓会」。懐かしい仲間との旧交を温めた参加者

   
 小田島さんは「当時の6年生が50代になるし、このタイミングで―と少し強引に進めた感も。でも、いつか開けようと思っていたので、ほっとしている」と肩の荷を下ろした。校庭のあちこちで同窓会らしき輪が広がる様子を穏やかな表情で見つめ、「40年の時を経て、私たちが直面する環境は当時と大きく異なるが、作文を読めば、困難な状況にも立ち向かう強さや希望を、子ども時代の自分から教わるかもしれない」と、しみじみ話した。
   
タイムカプセルから取り出した品々(右)が一人でも多くの仲間に届くことを願う小田島出さん

タイムカプセルから取り出した品々(右)が一人でも多くの仲間に届くことを願う小田島出さん

   
 カプセルが封印された当時の釜石は製鉄所の合理化による高炉休止、規模縮小が進められ、親の転勤で転校する児童がいた。さらに震災の影響で転居したり、連絡先が不明な在校生も多いという。開封に立ち会えなかった在校生らの作文は当面、各学年の代表者が保管し、連絡が取れれば引き渡すことにしている。
  
 「亡くなった仲間もいる。一人でも多くの同級生や家族に届けたい」と小田島さん。インターネット上に問い合わせフォームを用意し、連絡を待っている。当時の在校生(1973~78年生まれ)でタイムカプセルを埋めた覚えのある人やその家族、問い合わせのある人は当ウェブサイト「かまいし情報ポータルサイト 縁とらんす」のニュースコーナー内にある地域情報「大渡小学校(現釜石小学校)開校50周年記念事業で埋めたタイムカプセル掘り出しのお知らせ」の確認を!