将棋の世代間交流大会 釜石で4年ぶり開催 プロ棋士・小山怜央四段誕生で地元愛好熱高まる


2023/05/12
釜石新聞NewS #地域 #文化・教育

2019年以来の開催となった「釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会」

2019年以来の開催となった「釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会」

 
 日本将棋連盟釜石支部(土橋吉孝支部長)主催の釜石市長杯争奪世代間交流将棋大会は4月30日、上中島町の中妻公民館で開かれた。新型コロナウイルス禍による休止を経て4年ぶり5回目の開催。同市は、この4月に本県初のプロ棋士となった小山怜央四段(29)の出身地。朗報で地元が盛り上がる中、再開された大会に県内外から約40人の愛好者が集い、団体戦で市長杯の栄冠を目指した。
 
 大会は3人1チームの団体戦。スイス式トーナメント戦4局を行い、勝ち点などで順位を競った。対局では段や級の棋力差に応じて駒落ちハンディ(最高6枚落ち)を採用。下手(棋力が下の者)の希望により平手(ハンディ無し)も可とした。対局時計を使用し、各20分の持ち時間で行われた。
 
 今大会には県内の支部や愛好会、学校の同級生などで組んだ12チームが参加。小学4年生から85歳まで、棋力もさまざまな愛好者が真剣勝負を繰り広げた。勝負が決まると互いの健闘をたたえ合い、他メンバーの対局の行方を見守った。対局の合間には地域や年代を超えて言葉を交わし、親睦も深めた。
 
県内各地から12チームが参加。次の手を考え、頭をフル回転

県内各地から12チームが参加。次の手を考え、頭をフル回転

 
小学生も参戦。見事な集中力で大人たちとの対局に挑む

小学生も参戦。見事な集中力で大人たちとの対局に挑む

 
 市内小川町の佐々木満さん(74)は小学5年の孫とチームを組み初参加。第1局では特別参加の野田武則市長との対局も楽しんだ。3年ほど前に佐々木さんが将棋を教え、教室にも通うようになったという孫。「どんどん腕を上げ、今では私が負けるほど。かなりのめり込んでいる」とその成長ぶりに驚く。「将棋はものの考え方の勉強になる。1つだけでなく複数の方法を考えられる力がつくと、挫折しても他の道を考えながら前に進んでいけるようになる」と、柔軟な思考への効果も期待する。
 
 釜石中の3年生は同じクラスの将棋仲間でチームを結成。大会初参加の大下桜雅さんは「いろいろな年代、レベルの人との対戦は普段無いのでいい経験。駒が少ない状態でどう戦えばいいのかも相手から学べた。また出てみたい」と次回大会へ意欲。小学生以来3回目の参加となった野嶋晏慈さんは「駒落ちの対策とかを考えてその成果を出せた。狙った作戦が決まるとうれしい」。午前の2局はいずれも勝利し「全勝したい」と意気込みを語っていたが、その言葉通り4戦全勝し、個人の全勝賞を獲得した。
 
釜石中チームは同級生3人で参加。真剣な表情で盤上を見つめる

釜石中チームは同級生3人で参加。真剣な表情で盤上を見つめる

 
「次はどう出る?」仲間の勝敗の行方にも目が釘づけに…

「次はどう出る?」仲間の勝敗の行方にも目が釘づけに…

 
 2016年に始まった同大会は駒落ちハンディを取り入れた団体戦という独自スタイルで、幅広い愛好者が勝負の面白さを感じ、多くの人と交流できるようにしている。第1回大会には、今春からプロの道を歩み始めた小山四段が弟真央さん、母聖子さんとチームを組み参加している。全日本アマチュア名人戦全国大会で県勢初の優勝を果たした後で、プロ棋士への夢も語っていた。
 
 土橋支部長は大会復活に、「4年ぶりに会う人たちの元気な顔が見られてほっとした。小山新四段をきっかけに、またみんなで将棋を楽しんでいこうという雰囲気が感じられてうれしい。釜石の将棋文化をさらに盛り上げたい」と話す。野田市長も参加者の熱心な姿を肌で感じ、「子どもたちも頑張っていた。みんな目標を持って取り組んでいる。小山怜央さんのこともあり、将棋への興味、関心が高まっていると思うので今後が楽しみ」と期待した。
 
市長杯のトロフィーはどのチームに? 静かなる熱戦が続く会場

市長杯のトロフィーはどのチームに? 静かなる熱戦が続く会場

 
【団体戦結果】
1位/遠野支部(新沼光幸、中村道典、萩野良三) 2位/山田将棋愛好会(黒澤由次、山内秀一、白土輝男) 3位/久慈支部(笹原賢二、星川勝久、中川原達哉) 
 
【個人全勝賞】
野嶋晏慈(釜石中学校)、川畑裕也(朋哉とその仲間たち)、相澤誠(チーム稜平)、坂下晴規(チームうみねこ)、中村道典(遠野支部)

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム

釜石のイチ押し商品

商品一覧へ

釜石の注目トピックス