釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」を実施します!

釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」を実施します!

釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」を実施します!

 

釜石市とPayPay株式会社は、釜石市内の対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスが還元されるキャンペーンを令和3年4月1日(木)午前0時から令和3年5月15日(土)午後11時59分まで実施します。当事業は市民の方はもちろん、市外の方・観光客の方でもご利用いただけます。

キャンペーン内容

本キャンペーン開催期間中に、市内対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスを還元します。
詳細内容やPayPayの使い方については、PayPayのキャンペーンページをご覧ください。
例)通常・・・1,000円ご利用で10円相当PayPayボーナス還元 (1%還元の場合)
  今回・・・1,000円ご利用で200円相当PayPayボーナス還元(20%還元の場合)

注)PayPay残高、Yahoo!JAPANカード、PayPayあと払いによる決済が対象です。

開催期間

令和3年4月1日(木)午前0時~令和3年5月15日(土)午後11時59分

対象店舗

上記ポスターが掲載されている店舗が対象です。
PayPayを導入している市内飲食店や小売店を初め、コンビニエンスストアやドラッグストア等でもご利用可能です。
※公的医療・介護保険が適用となる医療機関・薬局などは対象外です。

還元上限

4,000円相当/回(20,000円のお支払いで最大となります。)
20,000円相当/期間(合計100,000円のお支払いで最大となります。)
※ポイントは支払日の翌日から起算して30日後にPayPayボーナスで還元予定です。

お問い合わせ

PayPayユーザーの方へ
ご利用に関するお問い合わせは、PayPayカスタマーサポート窓口までお願いします。
PayPayカスタマーサポート窓口 ☎0120-990-634 24時間受付/土日祝含む365日対応
 
事業者の方へ
PayPayは、スマートフォンやパソコンがあれば無料で導入することができます。
本キャンペーンは途中参加も可能です。
申し込みや導入に関するお問い合わせは、PayPayのサポートセンターまでお願いします。
PayPayサポートセンター ☎0120-957-640 10:00~19:00(年中無休)

「まつばら会」100回で終了、住民の孤立防止に貢献〜語らいを復興の原動力に、つながり継続を誓い合う

「まつばら会」100回で終了、住民の孤立防止に貢献〜語らいを復興の原動力に、つながり継続を誓い合う

最後の「まつばら会」で10年の歩みを振り返る参加

最後の「まつばら会」で10年の歩みを振り返る参加者

 

 釜石市の松原町内会(八幡徹也会長)が東日本大震災後、開いてきた昼食会を兼ねた懇談の場「まつばら会」が、100回の節目を機に終了することになり、10日、最後の会が松原地区消防コミュニティセンターで開かれた。この10年、月1回ペースで集まり、住民らの心のよりどころ、復興の原動力としてきた同会。参加者からは感謝の声が聞かれ、つながりの継続を誓い合った。

 

 まつばら会は震災直後から同センターに開設された避難所が8月で閉鎖後、市内各所の仮設住宅に散らばった被災住民から「松原に帰りたい」「みんなと顔を合わせて話をしたい」などの声が上がり、町内会が企画。2カ月後の10月から毎月10日(お盆の8月を除く)を開催日とし、住民女性手作りの昼食を囲みながら懇談する場を設けた。

 

 同地区の復興工事に携わる業者、市の関係部署から担当者に来てもらい意見交換をしたり、レクリエーションなどを楽しむことも。参加者は多い時で約40人を数えた。

  

 年数を重ねる中で、他地区に自宅を再建する人、中心市街地の災害公営住宅に入居する人も多く、近年の参加は町内在住者を中心に毎回15人ほど。新型コロナウイルス感染症の影響で、集団での会食が難しくなったこともあり、震災10年、100回を区切りに終了を決めた。

 

 10日は来賓を含め19人が参加。住民からは「会があったおかげで今まで元気に過ごせた」「被災から立ち上がる力をもらった」などの声があり、昼食作りに尽力したメンバーらに感謝の気持ちを伝えた。齋藤幸子さん(67)は「震災を機に住民の顔を知った。体調を崩し、会には半分ほどしか出られなかったが、開催には意味があったと思う」と振り返った。

 

 運営の中心的役割を担ってきた柴田渥さん(74)=同町内会事務局長=は「毎月10日を楽しみにしてくれた人もいて、それが一番の宝。いろいろ考えたメニューを『おいしい』と食べてくれる姿にも感動。こんなに続くとは思わなかった」。会の終了に寂しさを覚えながら、「住民の高齢化が進む。お互いに見守り合えるような町内になっていければ」と願った。

  

 松原町内会では震災で24人(関連死含む)が犠牲になった。震災前は230世帯、約500人が暮らし、事業所も30ほどあったが、津波で全体の3分の2が被災。住民の帰還は進まず、現在は約90世帯の居住にとどまっている。

 

 八幡会長は「コロナ禍で外出自粛傾向にあり、ストレスもたまりがち。独居高齢者の孤独死も懸念される。今後はお茶っこの会のようなものを不定期でも開催し、住民の孤立を防ぎたい」と話した。

防災学習に活用してもらおうとワークブックや顔出しパネルを製作した関係者

教訓伝承「てんでんこレンジャー」〜いのちをつなぐ未来館、顔出しパネルでアピール

防災学習に活用してもらおうとワークブックや顔出しパネルを製作した関係者

防災学習に活用してもらおうとワークブックや顔出しパネルを製作した関係者

 

 釜石市鵜住居町の津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」の名誉館長加藤孔子(こうこ)さん(63)=盛岡市、岩手大教員養成支援センター特命教授=や釜石出身の岩手大生らが、同館での防災学習に活用するワークブックを製作した。子どもに津波や防災をより身近に感じてもらおうと、災害から身を守るすべを分かりやすく伝える「てんでんこレンジャー」の顔出しパネルも設置。東日本大震災を経験していない世代が増える中、未来の命を守るための学習、教訓の伝承に力を注ぐ。

 

 ワークブックは3部構成で、「ステップ1」は釜石の歴史、過去の地震や津波被害を解説する。「2」は震災や釜石の防災学習などを紹介し、未来館ガイドの説明や展示物の内容を補足。「3」は学びを振り返るクイズなどを載せている。

  

 同大地域創生モデル構築活動によって作成。震災を経験した学生や大学院生が執筆者として加わり、災害時に生かされた学習活動を伝えている。

 

 同大大学院2年の岡道一平さん(24)は、母校釜石東中の防災学習を紹介する項目を担当。「次世代に伝えられる形として防災教育の一助になれば。津波、歴史に興味を持ち、学ぶ入り口にしてほしい」と願う。

 

 箱崎町出身で、思い出が多く詰まった自宅を津波で失った。考えると心が重くなる震災だが、進む道を見つけるきっかけになったのも「あの日」。この春、社会人となり、まちづくりやインフラ整備に関わる仕事で貢献したいと気持ちを引き締めた。

  

 顔出しパネルは見学後、振り返りの一助に役立ててもらうのが狙い。「自分だったら」と見学者それぞれに地域、周囲で起こり得る災害や備え、教えを考えてもらう。

 

 製作に合わせて館内の展示も充実。震災時の釜石小の子どもたちの避難経路を詳しく示し、手記も紹介する。

 

 加藤さんは「経験者の言葉はリアルで説得力がある。防災の力を子どもたちに伝え続け、未来の命を救っていきたい」と力を込めた。

公園完成 記念の植樹〜平田地区に4ヵ所 嬉石松原、鵜住居にも

公園完成 記念の植樹〜平田地区に4ヵ所 嬉石松原、鵜住居にも

平田地区に完成した「なみたき公園」で桜を植える鈴木東海市長(左)、野田釜石市長(右)

平田地区に完成した「なみたき公園」で桜を植える鈴木東海市長(左)、野田釜石市長(右)

 

 釜石市が東日本大震災の被災地区で進める土地区画整理事業で整備した平田地区の4公園が完成した。それぞれ地名にちなんで「あさひ小広場」「むつわ」「たてやま」「なみたき」と命名。震災から10年となった11日、旧釜石商業高校跡地そばに整備された、なみたき公園で記念の植樹が行われ、地域住民らが交流促進に期待を込めた。各公園は4月1日から一般開放される。

 

 なみたき公園の面積は2214平方メートル。芝を張り、グラウンドゴルフを楽しめるようになっている。ベンチや手洗い場を配置した。

  

 記念に植えられたのは姉妹都市、愛知県東海市から贈られた桜の苗木1本。追悼式に出席するため釜石市を訪れた鈴木淳雄東海市長もスコップを手に作業に協力した。

 

 東海市は震災後に物資支援、職員の派遣、ラグビーを生かしたまちづくりへの寄付など釜石応援を重ねている。鈴木東海市長は「あの痛ましい震災から節目の植樹。桜の木が成長するように、まちが発展し、両市の友好の絆もより深まってほしい」と願った。

 

 野田武則釜石市長は「地域のみなさんに震災の教訓、両市のつながりを感じながら桜の成長を見守ってもらえれば」と感謝した。

 

友好の深化へ思いを共有する東海、釜石両市の関係者

友好の深化へ思いを共有する東海、釜石両市の関係者

 

 平田町内会の佐藤雅彦会長は「震災前、町内に公園はなかった。少し高台にある(なみたき)公園は日当たりよく、周囲と調和している。予想以上にいい公園」と好感触。被災地域では家がまばらで、手つかずの土地も少なくない。震災以前より住む人の心の距離を感じることもあると言い、「公園がコミュニティーづくりの場になれば」と期待する。

  

 同事業による公園整備は嬉石松原、鵜住居地区でも進む。記念植樹は3つの公園が完成する嬉石松原地区で12日に実施、鵜住居地区では1公園が整備を終え日時を調整中。全て4月1日に供用が始まる。

 

釜石シーウェイブス ホーム戦飾れず、近鉄に15―36〜熱い声援に意地の2トライ

釜石シーウェイブス ホーム戦飾れず、近鉄に15―36〜熱い声援に意地の2トライ

近鉄を相手に奮闘する釜石SWフィフティーン=13日、釜石鵜住居復興スタジアム

近鉄を相手に奮闘する釜石SWフィフティーン=13日、釜石鵜住居復興スタジアム

 

 ラグビー・トップチャレンジ(TC)リーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは13日、ホームの釜石鵜住居復興スタジアムで近鉄と対戦し、15―36(前半3―17)で敗れた。後半にWTB氏家柊太、試合終了間際にフランカーのサム・ヘンウッドがトライを挙げたが、追撃も遠く及ばなかった。釜石SWは1勝2敗の勝ち点5でA組の3位となり、トップリーグ(TL)のプレーオフトーナメントには進めなかった。TCリーグは20日から順位決定戦を行い、釜石SWは5~8位決定戦に臨む。21日にBグループ4位のマツダと調布市で対戦する。

 

震災10年を迎え黙とうするスタンドのラグビーファン

震災10年を迎え黙とうするスタンドのラグビーファン

 

 コロナ禍の影響でTCリーグ開幕が遅れ、今季の釜石SWの最初で最後となるホーム公式戦。降りしきる冷たい雨の中、釜石フィフティーンはスタンドを埋めた熱心なファンの声援に背中を押され、格上の近鉄に最後まで食い下がった。

  

 前半に3トライを許し14点差で折り返した釜石SWは後半9分、交代で出たSO中村良真のキックを氏家が追い、インゴールで押さえてトライ。その後3トライを奪われるも、終了間際にヘンウッドがダイビングトライを決めて意地を見せた。

 

 震災10年を迎えた最初の週末に、今季初めて観客を入れて行われた意義深い一戦。奮闘むなしく敗れはしたものの、CTB小野航大主将は「特別な意味のある試合で、全員がプライドを持って80分間戦えた」と手応えを語る。共同主将として支えるFW中野裕太は「釜石でラグビーができることに感謝し、東北のチームとして盛り上げていきたい」と前を向いた。

  

10年響く「復興の鐘」、希望を託しバルーン放つ〜釜石駅前追悼行事

10年響く「復興の鐘」、希望を託しバルーン放つ〜釜石駅前追悼行事

震災後の支援に感謝し、今後のまちづくりへ意欲を高める出席者

震災後の支援に感謝し、今後のまちづくりへ意欲を高める出席者

 

 釜石市鈴子町の釜石駅前広場では11日夕、全国の支援者の協力で設置された〝復興の鐘〟を鳴らす追悼行事「かまいし復興の祈り」(同実行委主催)が行われた。震災の翌年2012年から続く3・11の恒例行事。同駅周辺の企業、団体の代表者や一般市民が集まり、鐘の音に鎮魂と未来への希望を託した。

 

 全員でバルーンをリリース後、鐘を建立した「釜石復興の風プロジェクト」の八幡徹也代表があいさつ。「あの日から10年。長かった、あっという間などさまざまな声が聞かれる。鎮魂から希望へ。次の10年に向け鐘をついてもらえれば」と呼び掛けた。

 

 野田武則市長、JR釜石駅の吉田正樹駅長ら招待者約10人が献花し打鐘。2016年に広場内に埋めたタイムカプセルから取り出した「5年後の釜石へ」と題した市民らのメッセージも紹介した。

 

 「復興は進みましたか?ラグビーワールドカップが終わって、まちはにぎわっていますか?希望あるまちになっていますように―」。復興への思いなど400人分のメッセージは、抜粋して19日からイオンタウン釜石で展示される。

 

 困難を乗り越えるリーダーの姿勢をメッセージに記した東北土地開発の佐々木光幸社長(65)は、地元経済の再興に「地域性をよく理解し、経営者らが力を結集することが必要。できない理由は考えず、信念を持って進めば道は開ける」と次の10年を見据えた。

明治、昭和、平成(左から)の津波の石碑が並んだ箱崎地区

教訓伝える3基の石碑、釜石市箱崎町〜高台避難を次世代につなぐ

明治、昭和、平成(左から)の津波の石碑が並んだ箱崎地区

明治、昭和、平成(左から)の津波の石碑が並んだ箱崎地区

 

 津波の脅威と教訓を末永く後世に―。東日本大震災発生から10年を迎えるのを前に、釜石市箱崎町の津波到達地に住民らが「津波記念碑」を建立。6日、落成開眼式が行われた。地域に受け継がれてきた明治、昭和の三陸大津波の碑に並ぶ形で建てられ、地区の被災の歴史と変わらない高台避難の教訓を次世代につなぐ。

 

 落成式には地域住民ら関係者約50人が出席した。建立実行委の小川原泉委員長(69)=釜石東部漁協組合長=が経緯を説明し、「これからもあの災害を忘れることなく、子々孫々に至るまで語り継いでほしい」とあいさつ。野田武則市長と共に記念碑を除幕した。常楽寺(鵜住居町)の藤原育夫住職により開眼供養が行われ、出席者が焼香して手を合わせた。

 

 黒御影石の記念碑は高さ1メートル90センチ、幅1メートル40センチ。上部の曲線が津波を表現する。表面に刻まれた「平成の大津波記念碑」の文字は野田市長が揮毫(きごう)。裏面には「忘れない」に続き、震災の発生日時、当時の総世帯数・人口、被災戸数、死者・行方不明者数などが刻まれた。建立場所は震災後、整備された市道箱崎半島2号線沿い、集落入り口付近の市有地。

 

震災の被災状況を刻んだ津波記念碑

震災の被災状況を刻んだ津波記念碑

 

 箱崎町内会(同町5~12地割)で震災10年を契機とした記念碑建立の声が上がり、昨年8月、実行委を組織。事業費約250万円は、現住民と被災して他地区に移転した元住民からの寄付金を主財源とした。

 

 箱崎漁港に面する同地区には震災前、273世帯、734人が暮らしていたが、津波で86%にあたる235世帯が被災。地区内で72人(関連死含む)が犠牲になった。

 

 石碑近くの馬場前地区造成地に自宅を再建した小林りち子さん(62)は、津波で夫のおばが行方不明。家族は無事だったが、自宅や所有する船、養殖道具などを全て失った。「大地震が来たら身一つでいいから、とにかく高台に逃げる。命が一番大事。教訓を伝えるこれらの碑をみんなで守っていきたい」と思いを込める。

 

 同町内会の荒屋正明会長(75)は「記念碑建立は6年前に会長職を受けた時から頭にあった。地区を離れた皆さんにも協力をいただき、ありがたい」と感謝。「犠牲者を悼み、災禍を忘れない場所として心にとどめ、さらなる地域防災力強化を図っていければ」と決意を新たにした。

 

 復興が進んだ同地区は自宅再建がほぼ終了。戸建て復興住宅(31戸)を含め、現在は148世帯が居住する。防潮堤(高さ14・5メートル)工事は、集落と漁港を結ぶ乗り越し道路の整備が今月末に完了する予定。

癒やしの歌声を響かせた釜石高音楽部

あの人 思い 手を合わせる〜鵜住居 祈りのパーク「10年は通過点」

犠牲者の芳名板の前で祈りをささげる家族

犠牲者の芳名板の前で祈りをささげる家族

 

 釜石市内全域の震災犠牲者の芳名板が並ぶ鵜住居町の追悼施設「釜石祈りのパーク」には11日午前から、遺族や縁故者らが次々と訪れた。献花台に花を手向け、静かに手を合わせる人々。亡くなった人を決して忘れず、二度と悲劇を繰り返さないという強い思いが10年目の被災地を包んだ。 

 

 震災の津波で多くの犠牲者が出た鵜住居地区防災センター跡地に一昨年整備された同施設。市内の犠牲者1064人のうち1001人の芳名が掲げられる。11日は、犠牲者を弔おうと多くの人たちが訪れた。芳名板に手を当て思いを込める遺族。世話になった故人に感謝の気持ちを伝える縁故者。10年を機に足を運び、尊い命が奪われた震災に心を痛める外国人の姿も。日蓮宗仙寿院(芝﨑恵応住職)の僧侶と檀(だん)信徒12人は慰霊の唱題行脚で訪れた。地震発生時刻の午後2時46分―。防災無線のサイレンが鳴り響くと来訪者が一斉に黙とう。鎮魂の祈りをささげ、震災の記憶、教訓の継承を誓った。

 

地震発生時刻に黙とう

地震発生時刻に黙とう

 

 宮城県大和町の柏﨑桃香さん(26)は、伯母美幸さん(当時48)=片岸町=が津波の犠牲になった。姉のように接してくれた美幸さん。「当時はその優しさに気付けていなかった」と涙目で後悔を口にする。祖父龍太郎さんも、長年暮らした仮設住宅から再建した自宅に移った直後に他界。「釜石に1人残る祖母を幸せにすることが、2人のために自分ができること」と残された者の使命を胸に刻む。

 

 大渡町の片桐浩一さん(51)は、出産間近だった妻理香子さん(当時31)を防災センターで亡くした。「悔しい気持ちは消えることはないだろう。10年は節目ではなく通過点」。生まれていれば愛娘は今年10歳。「小学4年生か…」。かなわなかった親子の日常に想像をめぐらせた。今も脳裏に浮かぶのは妻の笑顔。「娘と2人で笑いながら見守ってくれている気がする」。この10年を「いろいろなことがありすぎた。一生が凝縮された感じ」と振り返る。震災の風化は避けられないが、「せめて3・11だけは自分や大切な人の命をどう守るか、考える日にしてほしい」と願う。

 

癒やしの歌声を響かせた釜石高音楽部

癒やしの歌声を響かせた釜石高音楽部

 

 釜石高音楽部(平松和佳奈部長)の6人は「願い~震災をのり越えて」など3曲を献唱した。菅野光里さん(2年)は、津波で祖父母が行方不明のまま。込み上げる悲しみをこらえ、精いっぱいの歌声を響かせた。「自分たちが活動する意味を感じた。微力かもしれないが、日常を大事にしてほしいという願いを歌で届けていきたい」と望んだ。

震災10年 希望を明日に、復興は新たなステージへ

震災10年 希望を明日に、復興は新たなステージへ

震災犠牲者に思いをはせ、追悼式で手を合わせる遺族ら

震災犠牲者に思いをはせ、追悼式で手を合わせる遺族ら

 

 東日本大震災から10年となる11日、釜石市の震災犠牲者追悼式が大町の市民ホールTETTOで開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大防止を踏まえ一般参加者の入場は控えてもらうなど規模を縮小し、市内在住者に限定した遺族など103人が出席。津波で命を落とした大切な人をしのび、「震災10年」を区切りに新たなステージへと向かう釜石の復興、ふるさとの再生を願って手を合わせた。

 

 県内の人的被害は2月末現在、死者4674人、不明者1111人、関連死は470人に上る。釜石市では806人が命を落とし、不明者は152人。関連死の106人を含め犠牲者は1064人に上る。

 

 釜石の追悼式は東京都内で行われる政府主催の追悼式に合わせる形で開会し、震災が発生した午後2時46分に黙とう。中継された追悼式で、天皇陛下は「誰一人取り残されることなく、一日でも早く平穏な日常の暮らしを取り戻せるように、皆が心を合わせて、被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切であると思います」と述べられた。

 

 野田武則市長は「震災で犠牲になった方々への鎮魂の思いをまちづくりの出発点とし、住まいの再建、なりわいの再生へ、たわまず屈せず、復興に向けて取り組んできた」と10年を振り返り、「復興は固定概念にとらわれず、多様に変化する環境に対応し、柔軟な姿勢で学び続けることが大切」と式辞。「学んだ教訓を生かしながら、被災者一人一人が幸せと復興の歩みを実感できるよう努力を重ねていく」と決意を述べた。

 

震災犠牲者の霊に向かい追悼の言葉を述べる野田市長

震災犠牲者の霊に向かい追悼の言葉を述べる野田市長

 

 津波で妻、長男夫婦、孫の家族4人を失った鵜住居町の鈴木堅一さん(77)が遺族を代表して追悼の言葉。「精いっぱい生きてきた、あっという間の10年だった」と振り返り、「これから何十年も生きたであろう5年生で亡くなった孫が、かわいそうでならない」と声を振り絞った。

 

追悼の言葉を述べたあと花を手向ける鈴木堅一さん

追悼の言葉を述べたあと花を手向ける鈴木堅一さん

 

 震災当時、鈴木さんは消防団本部長を務めていた。防潮堤の水門を閉めるため車で向かったが、山に逃げて辛くも助かった。

 

 亡くなった家族に再建を約束した自宅は5月に完成する。「しかし、いくら家を建てても、家族を亡くした私の気持ちの中で復興を感じることはない」と苦しいままの胸の内を明かした。

うのすまい・トモス 2周年記念 〜テイクアウト朝市〜 with ひとつの街

うのすまい・トモス 2周年記念 〜テイクアウト朝市〜 with ひとつの街

うのすまい・トモス 2周年記念 〜テイクアウト朝市〜 with ひとつの街

 

うのすまい・トモスの2周年を記念した「テイクアウト朝市」が開催されます。釜石の海と山、市内外のあの人気店が一堂に会する朝市です。皆様のご来場をお待ちしております。

 

【出店事業者】
●釜石東部漁協(ホタテの貝焼き) ●橋野どんぐり広場(野菜、漬物、お菓子) ●二本松商店(リンゴジュース、鹿の角キーホルダー) ●寺前だんご(だんご、和菓子)● あんでるせん(パン) ●おはこざき市民会議(海産物の加工品)●里伊(だしまきサンド、チューリップの唐揚げ) ●和の膳みや川(お弁当、お惣菜各種) ●Café assam(サンドイッチ、スイーツ) ●おやさい食堂カラコマ(大豆の唐揚げ、豆乳アイス) ●MARU(玉こんにゃく) ●大隈塾(唐揚げ) ●満月(お好み焼き、たこ焼き) ●コンコン(フライドポテト) ●Happiece coffee(コーヒー) ●クル・クレープ(クレープ) ●石村工業(薪ストーブの展示)

 

うのすまい・トモス「朝市」[JPG:614KB]

日時

2021年3月20日(土)春分の日
昼の部 9:00〜13:00 テイクアウト朝市
 
夜の部 18:30〜19:30 DMC天文部 星空観察会
事前申込制 先着20名様/申込期限 3/20 13時迄
申込・お問合せ:TEL 0193-27-5666(いのちをつなぐ未来館)
(曇りや雨の時は中止)

場所

うのすまい・トモス
釜石市鵜住居町4丁目901番2

新型コロナウイルス感染症対策へのご協力のお願い

・会場内では必ずマスクを着用し、こまめな手洗いおよび消毒液のご利用にご協力ください。
・体調のすぐれない方、37.5度以上の発熱のある方は入場をお控えください。
・鵜の郷交流館、いのちをつなぐ未来館での持ち込み飲食はおやめください。

お問い合せ先

うのすまい・トモス
電話:0193-27-5666

株式会社かまいしDMC

株式会社かまいしDMC

釜石の地域DMOとして、地域外からの観光客や繋がり人口の増加と、地域商社として釜石の特産品を域外で販売していくのがミッションです。

問い合わせ:TEL 0193-27-5260 / 〒026-0012 岩手県釜石市魚河岸3-3 / Mail contact@dmo-kamaishi.com / Web

広報かまいし2021年3月15日号(No.1756)

広報かまいし 2021年3月15日号(No.1756)

広報かまいし2021年3月15日号(No.1756)

 

広報かまいし2021年3月15日号(No.1756)

広報かまいし2021年3月15日号(No.1756)

ファイル形式: PDFファイル
データ容量: 2.85MB
ダウンロード


 

【P1】
表紙
【P2-3】
新型コロナウイルス予防接種
医療費の一部負担金などの免除期間延長 他
【P4-5】
こどもはぐくみ通信
市民のひろば
【P6-7】
まちの話題
岩手大学釜石キャンパスだより
【P8-9】
まちのお知らせ
【P10-11】
保健案内板
保健だより
【P12】
まなびぃ釜石

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2021030900014/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
復興五輪へ関心喚起、聖火リレートーチ展示

復興五輪へ関心喚起、聖火リレートーチ展示

五輪(左)とパラリンピックの聖火トーチを見学する親子

五輪(左)とパラリンピックの聖火トーチを見学する親子

 

 新型コロナウイルス感染拡大で1年延期された東京2020五輪、パラリンピック競技大会の聖火リレートーチの巡回展示が2月27、28の両日、釜石市のイオンタウン釜石で行われた。「復興五輪」への関心喚起を目的に聖火事業等県実行委が主催。県内の五輪聖火リレーは6月16日から3日間予定され、同市では17日に実施される。

 

 県内33市町村で行うトーチの展示は、昨年9月の雫石町を皮切りに始まり、釜石市は22カ所目。両大会のトーチは長さ71センチ、重さ1・2キロのアルミ製。桜をモチーフにしたデザインで、花びらを模した上部から立ち上る5つの炎が中央で一つになる構造。素材の一部に東日本大震災の仮設住宅に使われたアルミ建築廃材を再利用する。色は五輪用が桜ゴールド、パラ用が桜ピンク。パラのトーチには大会の精神を表す4つの言葉が点字で入れられている。

  

 五輪聖火リレーは3月25日、福島県からスタートする。岩手県では6月16日から18日までの日程で、約64キロの道のりを約280人のランナーがつなぐ。2日目の沿岸8市町村を回るコースで釜石市は6番目。魚河岸から市民ホールTETTOまで約1・2キロを8人のランナーがつなぐ。

 

 トーチの展示と合わせ会場では、東京大会で日本代表選手が着用予定のユニホームや過去の五輪、世界選手権で着用したユニホームも公開。本県出身選手が出場した過去の大会の歴史がパネルで紹介されたほか、三ヶ田礼一さん(スキーノルディック複合)、大井利江さん(パラ円盤投げ)ら本県出身4選手が大会で使用した競技用具も展示された。走り幅跳び、高跳びの選手が出した世界、日本記録を実感できる模擬セットもあり、来場者の注目を集めた。

  

 コロナの収束が見通せない中、開催への不安の声もある東京大会。見学に訪れた市内の会社役員男性(44)は「選手のことを考えると、無観客など何らかの方法で開催への道を探ってほしい。予算もかけて準備してきたものが全部ゼロになるのはもったいない」と話し、今後の動向を注視した。