公園完成 記念の植樹〜平田地区に4ヵ所 嬉石松原、鵜住居にも
平田地区に完成した「なみたき公園」で桜を植える鈴木東海市長(左)、野田釜石市長(右)
釜石市が東日本大震災の被災地区で進める土地区画整理事業で整備した平田地区の4公園が完成した。それぞれ地名にちなんで「あさひ小広場」「むつわ」「たてやま」「なみたき」と命名。震災から10年となった11日、旧釜石商業高校跡地そばに整備された、なみたき公園で記念の植樹が行われ、地域住民らが交流促進に期待を込めた。各公園は4月1日から一般開放される。
なみたき公園の面積は2214平方メートル。芝を張り、グラウンドゴルフを楽しめるようになっている。ベンチや手洗い場を配置した。
記念に植えられたのは姉妹都市、愛知県東海市から贈られた桜の苗木1本。追悼式に出席するため釜石市を訪れた鈴木淳雄東海市長もスコップを手に作業に協力した。
東海市は震災後に物資支援、職員の派遣、ラグビーを生かしたまちづくりへの寄付など釜石応援を重ねている。鈴木東海市長は「あの痛ましい震災から節目の植樹。桜の木が成長するように、まちが発展し、両市の友好の絆もより深まってほしい」と願った。
野田武則釜石市長は「地域のみなさんに震災の教訓、両市のつながりを感じながら桜の成長を見守ってもらえれば」と感謝した。
友好の深化へ思いを共有する東海、釜石両市の関係者
平田町内会の佐藤雅彦会長は「震災前、町内に公園はなかった。少し高台にある(なみたき)公園は日当たりよく、周囲と調和している。予想以上にいい公園」と好感触。被災地域では家がまばらで、手つかずの土地も少なくない。震災以前より住む人の心の距離を感じることもあると言い、「公園がコミュニティーづくりの場になれば」と期待する。
同事業による公園整備は嬉石松原、鵜住居地区でも進む。記念植樹は3つの公園が完成する嬉石松原地区で12日に実施、鵜住居地区では1公園が整備を終え日時を調整中。全て4月1日に供用が始まる。
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