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歳末の釜石港を彩る「雪月花」〜釜石商工会議所青年部、花火をプレゼント

歳末の釜石港を彩る「雪月花」〜釜石商工会議所青年部、花火をプレゼント

コロナ禍を元気づけようと打ち上げられた花火=24日夜

コロナ禍を元気づけようと打ち上げられた花火=24日夜

 

 クリスマスイブの24日、釜石港に打ち上げ花火の轟音(ごうおん)が響き、大きな光の輪を描いた。わずか5分間のイベントだったが、コロナ禍で静まり返る歳末のまちを元気づけるように、港内を明るく彩った。

 

 「かまいし雪月花」と銘打った花火は、釜石商工会議所青年部(多田和広会長、30人)がプレゼントした。県内の商工会議所や商工会の青年部が企画する「イーハトーブプロジェクト」の一環で、同夜は釜石だけで行われた。

 

 秋田県大仙市の花火業者、響屋(ひびきや)大曲煙火の新山良洋取締役と高橋毅さんが新浜町の防波堤から75発を打ち上げた。最大の4号玉数発は上空で直径120メートルの光を散らせ、色とりどりの多様な形を描いた。

 

 この夜の釜石港は気温が10度近くもあり、風も穏やか。鏡のような海面には花火の反射光と月明かりが揺れた。

 

 多田会長(42)は「新型コロナウイルスの感染拡大で各地のイベントは中止となった。私たちもチャリティーサンタ事業を取り止めた。花火を見て感動した。来年が未来を明るく照らす年になるように」と願った。

門松作りも大詰め〜正月準備、慌ただしく

門松作りも大詰め〜正月準備、慌ただしく

変わらぬ門松の姿は「平穏」の願いを込めて

変わらぬ門松の姿は「平穏」の願いを込めて

 

 年越しが迫り、釜石市甲子町松倉のモダン庭園研究所(佐々木光寿社長)は正月の門松作りが大詰めを迎えている。まきストーブで暖める作業小屋では、青々とした竹に松葉、紅白の花、お札などが飾り付けられ、華やぎを醸し出している。

 

 材料の準備は10日ごろからスタート。最も高いものでは2・7メートル近い、大きさの異なる4タイプの製作を続ける。竹は専門業者がなくなり、自前で手当てした。熟練の職人は、生き生きとした色合いを伝統的な菰(こも)巻きの技法で飾り立てた。

 

 佐々木社長は「新型コロナウイルス感染症の心配が高まり、旅行者や帰省者の動きが不確かな状況になったようだ。門松の注文数に影響らしきものはあるが、大きな変化はない。今だからこそ、門松にコロナ退散の願いを込めようとしているのではないか」と人々の気持ちを推測する。

 

 門松の配送と据え付けは日を選び、25日と28日を予定する。

整備中の片岸公園の池で仲良く泳ぐオオハクチョウ=13日昼ごろ

冬の使者 飛来、白鳥 鵜住居川で羽を休める

整備中の片岸公園の池で仲良く泳ぐオオハクチョウ=13日昼ごろ

整備中の片岸公園の池で仲良く泳ぐオオハクチョウ=13日昼ごろ

 

 観察会では見られなかったが、鵜住居川には今年も“冬の使者”オオハクチョウが飛来している。野鳥の会会員によると、飛来時期は例年並み。先日、河口周辺で6羽を確認しているという。中州で羽を休めたり、鳴き声を上げながら複数で飛ぶ姿が見られ、時には整備中の片岸公園の池を優雅に泳ぐ姿も。周辺を通る人たちの目を楽しませている。

 

 同河川には他に、約3年前からとどまっていると見られる1羽の白鳥がいる。臼澤会長は「右の翼を痛めており、飛ぶことができない状態。餌は取れているようだが、夜間など陸地で休む時に獣に襲われなければいいが…」と心配そうに見守る。

双眼鏡などで野鳥の姿を観察する参加者

震災後も息づく豊かな自然〜鵜住居川河口で野鳥観察会、カモ、サギ、トビなど30種を確認

鵜住居川河口近くの浅瀬に集まる「アオサギ」の群れ。観察会では上空を飛ぶ姿も見られた

鵜住居川河口近くの浅瀬に集まる「アオサギ」の群れ。観察会では上空を飛ぶ姿も見られた

 

 釜石市の鵜住居川河口周辺で13日、「水辺の鳥観察会」が開かれた。市生活環境課が行う、自然に親しむ市民のつどい事業の一環。「野鳥の宝庫」として知られる、この場所での野鳥観察会は震災後初めてで、参加者は現在の生息状況や震災前後の河川環境の違いが野鳥に与える影響などについて理解を深めた。

 

 ガイド役の釜石野鳥の会(臼澤良一会長、8人)会員を含め、約20人が参加。鵜住居復興スタジアムの施設内で、同河川周辺で見られる野鳥について学んだ後、実際の観察に向かった。工事中の水門付近からスタジアム側の堤防沿いを歩き、水辺に憩う鳥や上空を飛び交う鳥の姿を肉眼や双眼鏡、フィールドスコープで追った。

 

双眼鏡などで野鳥の姿を観察する参加者

双眼鏡などで野鳥の姿を観察する参加者

 

 水面に浮かぶ複数種のカモ、中州に集まるアオサギ、風に乗って滑空するトビなど大小さまざまな鳥が見られた。急降下時には時速300キロにもなるというハヤブサ、翼と尾に生えた黄色い羽根が特徴のカワラヒワも確認でき、参加者は野鳥の会会員の解説に興味深げに聞き入った。

 

翼を広げ、悠々と飛び回る「トビ」。複数羽が見られた

翼を広げ、悠々と飛び回る「トビ」。複数羽が見られた

 

 1時間余りの観察で留鳥と渡り鳥計約30種類を確認。この日は時間の都合で行けなかったが、対岸の片岸側にも足を延ばせば、さらに多くの種類が見られるという。

 

 大渡町の小田嶋祐希さん(27)は、狩りの際に野を擦るように地面すれすれを飛ぶことが和名の由来とされるタカの仲間「ノスリ」に感激。「じっくり見られたし、解説も勉強になった。これだけ種類が多く見られるということは、自然が豊かな証拠。大きなワシとかも見てみたい」と次の機会に期待した。

 

 県内有数の野鳥生息地として知られてきた鵜住居川河口周辺は、2011年の震災津波で大きな被害を受け、川の形状が一変。野鳥のすみかとなる豊富な木々やヨシ(アシ)原も失われた。9年以上が経過し、現在のスタジアム前の河川環境は徐々に戻りつつあるが、片岸町の防潮堤内側を含む震災前の広範囲な生息域に近づくには、まだ時間がかかるとみられる。

 

津波で多くの植物が失われた鵜住居川=2011年4月

津波で多くの植物が失われた鵜住居川=2011年4月

 

鳥の隠れ家となる草地が再生してきた現在の鵜住居川

鳥の隠れ家となる草地が再生してきた現在の鵜住居川

 

 臼澤会長(72)は「個体数は減っているが、周辺にもっと草木が生い茂るようになれば、震災前のような種類、数が見られるようになるのではないか。水門付近に整備中の片岸公園には生態園をイメージした池も造られている。4、5年後には、多くの野鳥が集まるゾーンができてくるのでは」と話した。

「素晴らしい環境に感謝」と秋田工の選手ら=釜石鵜住居復興スタジアム

花園での躍進誓う、合宿の成果を勝利に〜釜石市の補助金活用、盛岡工・秋田工

花園での勝利を目指し練習する盛岡工の選手ら=根浜多目的広場

花園での勝利を目指し練習する盛岡工の選手ら=根浜多目的広場

 

 第100回全国高校ラグビー大会に出場する盛岡工高と秋田工高のラグビー部が、27日から東大阪市の花園ラグビー場で開幕する大会に向け、釜石市でそれぞれ合宿を行った。市が11月に創設したスポーツ合宿推進事業補助金制度を活用した第1号で、釜石で昨年開催されたラグビーワールドカップ(W杯)のレガシー(遺産)を花園での躍進につなげる。両校の監督と主将が11日、釜石市役所を訪れ、野田武則市長に感謝と決意を述べた。

 

 優勝2回の盛岡工は12大会ぶり35回目の出場。初戦は28日に関西学院高(兵庫)と対戦する。小原義巧監督(38)は2007年から11年まで釜石シーウェイブス(SW)RFCのSOとして活躍。現役引退後、母校の実習教諭となり、16年からラグビー部の監督を務める。久しぶりに臨む花園へ向け、「合宿の成果を全国大会につなげ、岩手に明るいニュースを」と意気込む。兼平歩雅主将(3年)は「感謝の思いを忘れず、ベスト16に食い込めるよう頑張りたい」と決意を述べた。

 

「素晴らしい環境に感謝」と秋田工の選手ら=釜石鵜住居復興スタジアム

「素晴らしい環境に感謝」と秋田工の選手ら=釜石鵜住居復興スタジアム

 

 一方、全国最多15回の優勝を誇る秋田工は3大会ぶり68回目の出場。28日の初戦で東海大静岡翔洋高(静岡)と対戦する。淡路直明監督(56)は「釜石の素晴らしい環境で準備できることに感謝」、川瀬翔太主将(3年)は「合宿の成果を生かし、いい形で花園に臨みたい」と決意を述べた。

 

 秋田工出身で釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(54)も駆け付け、「花園で東北旋風を」とエールを送った。野田市長は「目標を達成してほしい」と激励した上で、「復興スタジアムを多くの方に使ってもらうことで歴史が積み重ねられる」と合宿推進事業の意義を強調した。

 

野田市長を表敬訪問した盛岡工、秋田工の監督や主将ら

野田市長を表敬訪問した盛岡工、秋田工の監督や主将ら

 

 補助制度はW杯の会場となったスタジアムなど施設を活用し、交流人口の拡大を促すなどが狙い。対象は東北6県と新潟県の団体で、交通費と宿泊費(上限35万円)を補助する。

 

 盛岡工が11~13日、秋田工は11~14日に釜石で合宿。12日は盛岡工が鵜住居町の根浜海岸観光施設多目的広場で、秋田工は鵜住居復興スタジアムでそれぞれ練習を重ねた。

にぎやかに装飾された菊池夫妻の自宅敷地。「和んでほしい」と願いを込めた

師走を彩る光の共演、鮮やかイルミネーション

住宅街の一角を彩っている藤原豊さん方のイルミネーション

住宅街の一角を彩っている藤原豊さん方のイルミネーション

 

 クリスマスシーズンを前に、釜石市内でも自宅にイルミネーションを飾り付ける人が目立ってきた。裏通りの住宅街を温かく照らしたり、にぎやかな光の演出でまるでテーマパークのようだったり。新型コロナウイルスの感染拡大で気分が沈みがちなこの頃だが、設置者たちは「きれいな光景で少しでも気持ちが明るくなってくれたら」と願っている。

 

道ゆく人のプレゼントに、小川町3丁目 藤原さん

 

 小川町3丁目、小川郵便局のひとつ裏通りで輝くイルミネーション。藤原豊さん(67)が2軒続きの住宅の外壁、植木、屋根回りを華やかに飾り付けている。

 

 ピンクや青、緑などの発光ダイオード(LED)を使用。トナカイや天使、列車などのオブジェ約20点も設置した。

 

 クリスマスが近づくとわくわくし、家の中を飾り付けてきた藤原さん。楽しさがあふれ出し、さらに気分を盛り上げようと始めた家の外側での光の演出は15年以上になる。

 

 一人で1カ月かけて作業していて、「できてもあと2、3年かな。でも楽しみにしてくれる人もいるから、やれるだけ続けたい。機会があれば見てもらいたい」と藤原さん。妻恵子さん(70)と、自宅の光景が道行く人のプレゼントになることを願っていた。

 

 点灯は午後4時から9時頃までで、来年1月7日までを予定する。

 

テーマパークのような光景、甲子町洞泉 菊池さん夫婦

 

にぎやかに装飾された菊池夫妻の自宅敷地。「和んでほしい」と願いを込めた

にぎやかに装飾された菊池夫妻の自宅敷地。「和んでほしい」と願いを込めた

 

 釜石花巻道路(釜石道路)を望む甲子町洞泉の菊池秀明さん、陽子さん(いずれも73)夫妻は、自宅の敷地内に足場を組んでLEDの電球を飾り付け、周囲を鮮やかに照らしている。

 

 10年以上続け、近所でも評判となっているイルミネーション。大小さまざまなクリスマスツリーを模した装飾、光のトンネルなどがあり、テーマパークのような光景が広がる。

 

 毎年、伝えたい思いを文字にして表現しており、今年選んだのは「コロナ収束」。感染の拡大傾向が続くが、まずは一定の状態に落ち着き、完全に終わることを意味する「終息」につながることへの願いを込めた。

 

 家族連れが散策する姿も見られ、大信田さくらさん、小原湊太君(いずれも甲子小1年)は「ピカピカしてきれい。楽しい」と喜んだ。

 

 来年1月7日まで。午後4時半から9時半頃まで楽しめる。

「縁とらんす」×「三陸釜石元気市場」サイトリニューアル&2021新春キャンペーン開催!

「縁とらんす」×「三陸釜石元気市場」サイトリニューアル&2021新春キャンペーン開催!

「縁とらんす」×「三陸釜石元気市場」サイトリニューアル&2021新春キャンペーン開催!

釜石の特産品を中心に取り扱う通信販売サイト「三陸釜石元気市場」が、「かまいし情報ポータルサイト~縁とらんす」内に移設し、リニューアルオープンしました!
 
これからは、釜石のニュースやイベントなどの地域情報とともに、すぐにお求めいただける釜石の旬の逸品やおすすめ商品などの情報も連携して発信してまいります!
 

※元気市場のURL(ホームページアドレス)やアカウント情報は継続してご利用いただけます。

 

今回のリニューアルにあわせ、全国どこでも何点でも送料無料となるキャンペーンや、とってもお得な記念セット商品の限定発売を行います。この機会にぜひご利用ください!

 

サイトリニューアル&2021新春キャンペーン開催

第1弾 送料無料キャンペーン

[期間]2021年1月6日(水) ~ 対象件数(先着500件)終了まで

※件数に達しない場合でも2020年2月21日(日)にてキャンペーン終了となります

[対象商品]
①ネット通販サイト「三陸釜石元気市場」で販売されている商品
②「かまいし特産店」(その他通販及び店頭販売)でお買い上げ頂いた商品
[対象配送種別]全地域/全種別(普通便、冷蔵便、冷凍便)
[対象件数]先着500件分の配送まで

※代引き手数料は含まれません。

 

第2弾 オリジナルお買い得セット商品の販売

[期間]2021年1月下旬頃~準備数終了まで

※件数に達しない場合でも2020年3月28日(日)にてキャンペーン終了となります

[販売商品]詳細は追って告知いたします

 

リニューアルの内容

 
商品をより見やすく分かりやすく
ページのデザインと商品写真を刷新し、パッケージや内包物、商品の詳細情報がより分かりやすくなりました。
地域情報と商品情報の相互連携
縁とらんすのニュースで紹介された商品や関連商品が元気市場で取り扱いのある場合、その商品をすぐにお求めいただけます。また、元気市場で扱う商品の詳細情報として、縁とらんすの関連記事がリンクされるようになります。
商品の魅力を存分にお伝えしていきます
元気市場で取り扱う新商品やオススメ商品の紹介記事、レシピなどのグルメ記事を発信していきます。(リニューアル以降順次)

 

未来館の菊池のどかさん(左)から震災の話を聞く向洋高生

教訓つなぐ力を釜石から〜気仙沼向洋高語り部クラブ、鵜住居・未来館で学習

未来館の菊池のどかさん(左)から震災の話を聞く向洋高生

未来館の菊池のどかさん(左)から震災の話を聞く向洋高生

 

 宮城県気仙沼向洋高(荒木順校長、生徒332人)の生徒有志による向洋語り部クラブ「KSC」(34人)は6日、釜石市鵜住居町の震災伝承施設「いのちをつなぐ未来館」を訪問。東日本大震災の津波で気仙沼市同様、甚大な被害を受けた釜石市の被災状況や防災への取り組みを学び、今後の自分たちの活動への糧とした。

 

 KSC(Koyo Story tellerClub)は、震災の経験を語り継ぐ活動をしたいと生徒側から申し出て、今年6月に発足。津波で被災した同校旧校舎を保存し、開設された「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」で、8月から語り部活動を行っている。

 

 今回は防災リーダー育成のための視察として、生徒19人が岩手県の沿岸被災地を訪問。釜石市の同館では、語り部ガイドの菊池のどかさん(25)から説明を受け館内を見学した。菊池さんは釜石東中3年時に震災に遭い、隣接する鵜住居小児童らと津波から逃れた経験を持つ。生徒らは自らの体験を交えた話に熱心に聞き入り、メモを取るなどして知識を蓄えた。

 

 質疑応答で菊池さんは「語り部は防災の手段の一つ。話を聞いた人たちが防災を実践してくれるのが一番の願い。伝えることは精神的に大変さを伴うが、自分の心と体を大事にしてやってほしい」とアドバイス。生徒らは語り部の〝先輩〟の言葉を心に刻み、今後の活動へ意欲を高めた。

 

 同館隣の祈りのパークも見学。市内の犠牲者の芳名板に被害の大きさを実感し、防災市民憲章に掲げる4つの言葉「備える、逃げる、戻らない、語り継ぐ」に込められた意味を学んだ。

 

 KSCリーダーの熊谷樹君(3年)は、小学2年時に震災を経験。津波で自宅を失った。「他地域の出来事を知ることも必要。参考にしながら、当時の人たちの思い、避難行動を自分の言葉で伝えられたら。地元にいる限りは語り部を続けたい」と思いを新たにした。

 

 只野愛実さん(1年)は「地域のためにできることをしたい」と同活動に参加。津波を経験していない人に恐ろしさを伝える難しさを感じている。「当時2歳だった弟も震災の記憶がない。風化させないために自分も学びを深め、しっかり伝えていかなければ」と使命感を燃やす。

 

 同校は震災の津波で4階まで浸水。当時、学校にいた生徒約180人は高台の階上中まで避難し命をつないだ。震災後は仮設校舎で学び、2018年8月、旧校舎から約2キロ離れた内陸に建設された新校舎に移った。これを機に防災教育を本格化。多様な訓練、阪神淡路大震災の被災地訪問などを重ねる中で、今回の語り部クラブ設立に至った。

 

 荒木校長は「生徒の語り部活動は地域からも期待されている。震災経験者はいつかいなくなってしまう。生の声をリレーのようにつなぐために、記憶のある今の高校生世代がその礎を担ってくれたら」と願う。

 

 KSCは週末を利用し月に2、3回程度、語り部を行う。担当場所を分担し、生徒の都合のいい時間でできるようローテーションを組んで活動している。

整備中の片岸公園に桜を植える釜石・東海LC会員ら

友好の桜、片岸復興公園に〜釜石LC・東海LC、20本植樹

整備中の片岸公園に桜を植える釜石・東海LC会員ら

整備中の片岸公園に桜を植える釜石・東海LC会員ら

 

 釜石ライオンズクラブ(LC、奥山裕子会長、会員38人)は4日、釜石市が整備を進める片岸町の片岸復興公園周辺で桜の植樹を行った。結成55年の記念事業の一環。友好クラブとして親交を深める愛知県東海市の東海LC(近藤晃尚会長、会員140人)から寄贈されたソメイヨシノの苗木20本を植えた。

 

 植樹は東海LCとの合同事業で、釜石市の協力を得て実施。両LC、東海市から釜石市に派遣されている職員など関係者約30人が参加し、公園の駐車場を囲むように整備された緑地で作業を進めた。

 

 今回植えた20本は「東日本大震災十年慰霊の桜」と名付けた。近藤会長は「桜の成長とともに復興、まちの発展を願う。震災を忘れることはないが、花を見て元気に、夢を膨らませ、未来に羽ばたいてもらえたら」と思いを込めながら、桜の根元にそっと土をかぶせた。

 

 釜石LCの只野義則前会長は「震災10年、クラブ55周年の記念として残ることを―と考えた。釜石のシンボルとして大切に育て、成長を見守り、安全なまちにしていきたい」と思いを強めた。

 

 片岸公園は減災機能を有する公園として鵜住居川沿いに整備。面積約6・7ヘクタールで、多目的広場や修景池、水生植物園などの施設を備える。2018年に造成工事が開始。来年3月の完成を予定している。

取り組みを報告した渡邉社長(右)

「移住者応援・U&Iターン割」〜釜石ガス 料金3年間 10〜15%引き

取り組みを報告した渡邉社長(右)

取り組みを報告した渡邉社長(右)

 

 釜石市鈴子町の釜石ガス(渡邉浩二社長)はこのほど、市内にU・Iターンする移住者で都市ガスなどを利用する人を対象に、料金を3年間、10~15%割り引くサービスを始めた。市の移住者向け補助金制度を利用しているのが適用条件。官民連携による取り組みで移住定住の促進を図る考えだ。

 

 サービスの名称は「移住者応援割引・U&Iターン割」。市が実施する「ライフデザインU・Iターン補助金」「市移住支援金」「福祉人材確保型定住奨励金」のいずれかの交付を受けた転入者で、同社が供給する都市ガス、プロパンガス、コミュニティガス(旧簡易ガス)を使い始める人が対象。それぞれ持ち家用と賃貸住宅用があり、▽ガス利用申し込み時点で就業している▽3年以上居住する意思がある―などの条件もある。

 

 これらの条件を満たすと、持ち家の場合はガス料金から15%、賃貸住宅は10%を割り引く。例えば、都市ガスを利用する持ち家の人は3年間で約3万円、賃貸は約2万円、プロパンガスの場合はそれぞれ4万7千円、3万円ほどの割引になる。

 

 渡邉社長らは11月27日に市役所を訪れ、取り組みについて野田武則市長に報告。野田市長は「生活に欠かせないライフラインの会社が移住定住に取り組んでいただけるのはありがたい。官民オール体制をとって、市として移住者を歓迎、応援する姿勢をPRしていきたい」と応じたという。

 

 同社が移住者向けに料金の割引を打ち出すのは初めて。11月に開始した取り組みだが、「2020年4月1日以降の転入」も条件の一つで、さかのぼって適用される可能性を残す。

 

 「震災復興が落ち着き、市では人口減が課題。移住定住の促進に向けた行政の動きを民間もバックアップしようと、旗振りにきた」と同社開発課の佐々木誠さん。応援割の周知に力を入れる構えで、「3年後も釜石に住みたいと思う定住者を増やす取り組みになれば」と先を見据える。
 問い合わせは釜石ガス(電話0193・22・3535)へ。

広報かまいし2020年12月15日号(No.1750)

広報かまいし 2020年12月15日号(No.1750)

広報かまいし2020年12月15日号(No.1750)

 

広報かまいし2020年12月15日号(No.1750)

広報かまいし2020年12月15日号(No.1750)

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【表紙】
【P2-3】
令和2年度市勢功労者表彰
新型コロナウイルス感染症に関する情報
【P4-5】
医療費の一部負担金免除期間の延長他
【P6-7】
健康診査のお知らせ
年末年始情報(ごみの回収など)
【P8-9】
市政懇談会実施の報告
釜石大槌地区行政事務組合決算他
【P10-11】
笛吹峠地区道路崩落箇所の復旧工事他
三陸鉄道からのお知らせ他
【P12-13】
こどもはぐくみ通信
岩手大学釜石キャンパスだより他
【P14-17】
まちの話題
まちのお知らせ
【P18-19】
保健案内板
【P20】
釜石の歴史よもやま話

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020120700022/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
街頭に「慈善なべ」、歳末たすけあい運動スタート

街頭に「慈善なべ」、歳末たすけあい運動スタート

呼び掛けに応じて「慈善なべ」に募金する市民=港町・イオンタウン釜石

呼び掛けに応じて「慈善なべ」に募金する市民=港町・イオンタウン釜石

 

 年末恒例の歳末たすけあい運動が1日、釜石市でもスタートした。「つながり ささえあう みんなの地域づくり」を合言葉に、街頭に「慈善なべ」が登場。道行く買い物客らが次々と善意を投じた。

 

 初日は、鈴子町のマイヤ釜石店、新町のジョイス釜石店など市内5カ所に民生児童委員や行政連絡員ら約50人が立ち、買い物客などに協力を呼び掛けた。港町のイオンタウン釜石では野田武則市長、市のPRキャラクター「かまリン」も参加。呼び掛けに応えて善意を寄せた市民らにティッシュを配布した。

 

 募金活動は市共同募金委員会(会長・野田市長)と市社会福祉協議会(丸木久忠会長)が31日まで、街頭、団体、職域、学校などで展開。義援金の配分は生活困窮世帯、独居老人世帯(一親等の扶養義務者が存在しない人)、震災孤児・遺児世帯、社会福祉施設・団体などを中心に行う。

 

 震災前に約370万円が寄せられた募金額は、震災のあった2011年には約280万円に落ち込んだが、目標額の170万円を大幅に上回る、温かい善意が集まった。復興の進み具合に合わせ、募金額も少しずつ回復。ここ数年は目標額を上回る募金が寄せられており、昨年度は317万円だった。今年度の目標額は昨年の実績より3万円多い320万円に設定した。

 

 募金は市社協(電話0193・24・2511)のほか、市内各地区の生活応援センターでも受け付けている。