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ゆる~く満喫!?音楽×キャンプ×脱炭素 釜石・根浜で環境配慮型イベント

根浜シーサイドキャンプ場で開かれたライブイベント

根浜シーサイドキャンプ場で開かれたライブイベント

 
 釜石市鵜住居町の根浜海岸にある観光施設「根浜シーサイド」のキャンプ場で10日、環境配慮型音楽イベント「NEBAMA MUSIC JAM ~脱炭素ライブ」が初開催された。釜石、大槌を中心に活動するバンド4組が出演。ライブで使用するアンプなど音響機材の電力供給には廃食油から精製されたバイオディーゼル燃料を採用し、CO2排出量削減に努めながら未来につながる取り組みに挑戦した。
 
 キャンプ場フリーサイトに、廃材を活用したステージがお目見え。50年近く活動するジャズバンド「トライデント」、アコースティックバンド「ブラック★かまリンズ」などジャンルを超えて独自に演奏活動を楽しむ地元ミュージシャンたちが熱い思いを音に乗せて聴かせた。
 
心地よいジャズの音色を響かせた「トライデント」

心地よいジャズの音色を響かせた「トライデント」

 
楽しい音を重ね合わせた「ブラック★かまリンズ」

楽しい音を重ね合わせた「ブラック★かまリンズ」

 
出演者も観客も開放的な空間で音楽を楽しむ

出演者も観客も開放的な空間で音楽を楽しむ

 
 来場者はリズムに乗って体を揺らし、歌ったり、手拍子を加えたりしながら楽しんだ。飲食もあり、ノンアルコール飲料を片手に耳を澄ます人も。テントを張って、楽な姿勢でゆったりとした時間を過ごす姿も見られた。
 
 小川町の団体職員新張英明さん(72)は「海が目の前に広がる根浜は夏のイメージだが、新緑を背景にした春も楽しめると思っていた。開放的で音楽を楽しむのにいい」と歓迎。自身もギターをたしなみ、「(出演者は)みんな仲間だから。次があれば、一緒にステージに立ちたいな」と笑顔を見せた。
 
野外で、芝生に座って、テントでゆったりと思い思いに楽しむ

野外で、芝生に座って、テントでゆったりと思い思いに楽しむ

 
 大槌町を拠点とするロックバンド「ムーミンズ」はイーグルスの「テイク・イット・イージー」や、東日本大震災をモチーフにしたオリジナル曲「幻の街にあの娘が」などを披露。バンドマスター(リーダー)の赤﨑潤さん(61)は「ちょっと風が強かったけど、ロケーションがよく、気持ちいい演奏ができた。天気もよくて、ピクニック気分を味わえた」と、サングラスの奥から満ち足りた雰囲気をのぞかせた。
 
春の日差しを浴びながらの演奏を楽しむ「ムーミンズ」

春の日差しを浴びながらの演奏を楽しむ「ムーミンズ」

 
他バントとの協演で熱唱する赤﨑潤さん(右から2人目)

他バントとの協演で熱唱する赤﨑潤さん(右から2人目)

 
 イベント出演の少し前に大槌で山林火災が発生した際、多くの人から心を寄せてもらったと感謝の気持ちも込めて演奏した赤﨑さん。「こうした空間で仲間と集える機会がずっと続くといい」。自身が営む喫茶店「夢宇民(ムーミン)」に集う、70年代の洋楽を愛するメンバーと結成したバンドの活動へ意欲を深めた。
 
大槌町林野火災支援の募金や飲食の販売、子どもの遊び場も用意 width=

大槌町林野火災支援の募金や飲食の販売、子どもの遊び場も用意

 
 キャンプ場で音出ししよう―。この呼びかけが、音楽イベント開催のきっかけとなった。“言い出しっぺ”は、軽音楽バンド「ザ・クロコダイル・ティアーズ」のドラマー木下義則さん(60)。「青空の下で、飲み会をやろうと思った。ミュージシャンだから合間に好きな曲演奏しながら」と、当初は仲間内で楽しむつもりだった。
 
エネルギッシュな演奏で魅せた「ザ・クロコダイル・ティアーズ」

エネルギッシュな演奏で魅せた「ザ・クロコダイル・ティアーズ」

 
野外音楽イベントにつながる企画を考えた木下義則さん(中)

野外音楽イベントにつながる企画を考えた木下義則さん(中)

 
 場所を貸してもらおうと施設を訪れると、管理・運営業務を行う観光地域づくり法人かまいしDMCのスタッフ佐藤奏子さん(47)から「イベントにしてほしい」と求められた。釜石市が環境省の「脱炭素先行地域」に選定され、同法人は推進会員として事業を展開。施設では地域から出る廃食油を回収しており、それを橋野町の一般社団法人一般社団法人ユナイテッドグリーン(山田周生代表理事)が燃料に精製して各種イベントで使う発電機の燃料に活用していた。
 
 佐藤さんがちょうど、キャンプ場と音楽を組み合わせた催しを構想していたのもあり、木下さんのやりたいことに“脱炭素”という要素をかけ合わせてイベント化した。会場ではバイオディーゼルカー(山田代表理事所有)の展示、太陽光発電による携帯充電ステーションの設置なども行い、来場者に「地球環境に優しいエネルギーで持続可能な社会を」という意識を持つ機会にしてもらった。
 
音響機材の電力源は廃食油を精製した燃料を使った発電機

音響機材の電力源は廃食油を精製した燃料を使った発電機

 
音楽を愛する仲間たちが集った「根浜ミュージックジャム」

音楽を愛する仲間たちが集った「根浜ミュージックジャム」

 
 所属バンドのほか、他の出演バンドのヘルプドラマーとしても盛り上げた木下さんは「やっぱり野外は心地いい。気持ちをラクにして演奏できる」と満喫。自然あふれる空間を共有する人たちを見つめ、「最近の世の中は嫌な話が多い。全部忘れて、好きなことをして過ごす時間もないとね」とうなずく。継続性については「気が向いたら。だって、飲み会だもん」。いたずらっぽく笑っていた。
 
 音楽イベントの前には、施設周辺に開設された「根浜ビオトープ」で生物観察会を開催。佐藤さんは「自然環境を守り、地域資源を生かす活動や使用済みの食用油から作ったエコ燃料で循環型社会につなげる取り組みを継続したい。その中で、地域で活動する人たちの応援もできたらいい」と展望した。

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2カ月後の成長に期待 釜石・鵜住居川、甲子川にアユの稚魚放流 解禁は7月5日

「元気に育て!」。鵜住居川へのアユの稚魚放流=10日

「元気に育て!」。鵜住居川へのアユの稚魚放流=10日

 
 県内外の釣り客に愛される釜石市の鵜住居川と甲子川に、今年もアユの稚魚が放流された。大船渡市の盛川漁協で中間育成された稚魚は体長6~8センチ。両河川の関係者が10、11日に放流した。両河川とも解禁日は7月5日。稚魚の繁殖保護のため、6月1日から解禁日前日まで全魚種が禁漁となる。(禁漁区域は現地の立て看板などを参照)
 
 10日の鵜住居川の放流は、鵜住居川漁業協同組合(川崎公夫代表理事組合長、組合員148人)が実施。組合員35人が2班に分かれて作業した。鵜住居町の日ノ神橋下流域から橋野町の産直、橋野どんぐり広場付近までの区間で、約20カ所のポイントに稚魚を放った。放流量は400キロ(約4万6500尾)。
 
鵜住居川漁協の組合員が放流にあたった=鵜住居町田郷

鵜住居川漁協の組合員が放流にあたった=鵜住居町田郷

 
放流された稚魚は1尾平均8.6グラム。解禁日には15センチ以上に成長

放流された稚魚は1尾平均8.6グラム。解禁日には15センチ以上に成長

 
 同組合によると、昨季のアユ釣りは釣果、型ともに良く、県内外から多くの釣り客が訪れた。遠くは関東方面から足を運ぶ人も。例年、シーズン前に組合員らが河川敷のごみ拾いや草刈りを行っていることもあり、釣り場環境の良さで人気を集める。県内の河川は昨年、異常渇水で後半は釣果が落ちた。今季は適度な雨量が欲しいところ。
 
 近年は飼料代や電気代の高騰で稚魚の価格が上昇。例年並みの放流量を維持するには遊漁券販売の売り上げ増が必須で、組合では多くの釣り客の来訪を願う。川崎組合長(76)は「沿岸地域の人口減に伴い、釣り客も減っている。県内陸部や県外の人にも、さらに足を運んでほしい。河川漁協の経営はどこも厳しさを増す。子どものうちから川に親しむ機会を増やし、将来の釣り人口拡大につなげていければ」と望んだ。
 
橋の上ではトラックの水槽からホースを垂らして放流=栗林町上栗林

橋の上ではトラックの水槽からホースを垂らして放流=栗林町上栗林

 
放流日は晴れて気温も上がり絶好のコンディション。新緑がまぶしい鵜住居川

放流日は晴れて気温も上がり絶好のコンディション。新緑がまぶしい鵜住居川

 
 鵜住居川漁協の組合員費は年間5000円。一般遊漁料は年券が7000円、日券が1500円。遊漁券は市内釣具店や赤いのぼり旗を掲げた流域の販売所で購入できる。スマホアプリ「フィッシュパス」での購入も可能。最近は同アプリの利用が増えているという。
 
 11日は甲子川でアユの稚魚の放流があった。甲子川鮎釣協力会(安久津吉延会長)、クボタ環境エンジニアリング、市水産農林課から約30人が参加。2班に分かれ、上流は甲子町砂子渡、下流は上中島町から放流を開始。それぞれ甲子町松倉まで各ポイントに稚魚を放った。放流量は250キロ(約2万7700尾)。
 
甲子川では甲子川鮎釣協力会の有志らが放流にあたった=11日

甲子川では甲子川鮎釣協力会の有志らが放流にあたった=11日

 
松倉橋上流での稚魚放流。この日も近年では最高の“放流日和”

松倉橋上流での稚魚放流。この日も近年では最高の“放流日和”

 
 甲子川には河川漁協がなく、入漁料を徴収しないため、稚魚の放流費は同協力会に寄せられる釣り人からの協力金や企業の寄付金などで賄われている。安久津会長(85)は「皆さんの協力で昨年並みに資金が集まり、今年も放流できた」と感謝。昨年は釣果が良く、市内の釣り人有志から寄付されたアユ約700匹を道の駅釜石仙人峠で2年ぶりに振る舞った。「甲子川のアユは味で全国一になるなど、おいしさには定評がある。水質がいいんですね。これからもみんなでこの川を守っていきたい」と話した。
 
放流稚魚は1尾平均9グラム。体長15センチぐらいになると縄張りを作る

放流稚魚は1尾平均9グラム。体長15センチぐらいになると縄張りを作る

 
クボタ環境エンジニアリング社員、市水産農林課職員も協力して作業

クボタ環境エンジニアリング社員、市水産農林課職員も協力して作業

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今年は満開の下で… 橋野鉄鉱山八重桜まつり 花観賞、世界遺産見学、餅まき… 楽しみ方いろいろ

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満開の八重桜に囲まれ、お振る舞いの豚汁を味わう親子=10日、橋野鉄鉱山八重桜まつり

 
 釜石市の桜シーズンを締めくくる催し「橋野鉄鉱山八重桜まつり」が10日、橋野町青ノ木の現地で開かれた。風はあったものの晴れの天候に恵まれ、濃桃色の花と青空、新緑が織り成す光景に来場者は感激。「きれいだねー」「気持ちいいねー」と山里の春を満喫した。地元の女性らが調理した春の山菜入りの豚汁も味わい、家族連れや友人同士で“満開”の笑顔を広げた。
 
 同まつりは地元住民組織、橋野町振興協議会(菊池郁夫会長)と栗橋地区まちづくり会議(洞口政伸議長)が主催。両組織が地域の魅力を季節ごとに発信する「はしの四季まつり」のシーズン最初の行事として行われている。今年も市街地から無料送迎バス2台(大型、中型)が運行され、約60人が利用。マイカーも含め、新緑の中のドライブを楽しみながら来場した。
 
 釜石観光ガイド会(瀬戸元会長)会員の案内で巡る世界遺産、高炉場跡の見学ツアーには20人余りが参加。満開の八重桜を愛でながら、史跡エリアに向かった。現存する国内最古の高炉の石組み3基を巡りながら、ガイドが江戸時代末期に始まった同所の製鉄の歴史、出銑の方法、操業規模などを説明。さまざまな裏話も飛び出し、参加者は興味をそそられながら遺産価値に理解を深めた。
 
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釜石観光ガイド会員の案内で巡る高炉場跡の見学ツアー。興味深い話が聞ける

 
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毎年大好評の餅まき。老若男女が手を伸ばして楽しんだ

 
 来場者お待ちかねの餅まきは同鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場で行われた。開始時刻が近づくと子どもから大人まで大集合。同振興協、菊池会長の歓迎のあいさつに続き、約1千個の紅白餅がトラックの荷台からまかれた。
 
 先着300杯の豚汁のお振る舞いには今年も長蛇の列ができた。振興協女性部自慢の豚汁は定番の野菜に加え、春の山菜ワラビやウルイが入った具だくさん。12種の具材のうまみと地元の自家製みその味付けが融合し、橋野“ならでは”の味わいを生み出している。会場では地元産直「橋野どんぐり広場」の出張販売もあり、タケノコ、コゴミ、シドケ、ウドなど旬の山の幸を求める人たちでにぎわった。
 
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山菜も入った具だくさんの豚汁を求めて大勢の人たちが列を作った

 
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「あ~ん!」お口を広げて豚汁の豆腐をパクリ。いっぱい食べて大きくな~れ

 
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橋野どんぐり広場の出張販売。旬の山菜はこの日も人気

 
 4月末に長野県から訪れ、橋野町の一般社団法人三陸駒舎でホースセラピーなどの研修を行う清水蛍さん(40)は、同行している子ども4人と来場。「八重桜の並木が連なり、すてきな場所ですね。このまつりがなかったら来る機会がなかったかもしれないので、すごくうれしい」と声を弾ませた。長女の兎さん(8)も「桜、きれい。ハッピーな気分」と笑顔で豚汁の箸を進めた。蛍さんは豚汁のおいしさにも感激。「山菜入りは初めての味。長野では昔からサバ缶とタケノコのみそ汁はよく食べられているけど」と食文化の違いにも驚いた様子だった。
 
 高炉場跡のガイドツアーに参加した甲子町の佐々木正美さん(62)は「世界遺産になったのは知っていたが、足を運ぶのは初めて。昔の人はすごいなあと思って…」と操業当時に想像をめぐらせながら見学。妻の誘いで、無料バスを利用して来場。「八重桜がこんなになっているのも知らなかった。きれいだね。散歩するにもいい場所」と新たな発見を喜んだ。
 
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桜と新緑に囲まれた橋野鉄鉱山は今が一番いい季節。散策にもうってつけ

 
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まつり会場の橋野鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場。キッチンカーも出店した

 
 同まつりへの交通手段としてはマイカーや主催者が運行する無料バスが一般的だが、今年はなんと自転車で訪れたつわものも。釜石東中3年の男子生徒3人組だ。橋野町在住の友人の誘いで、鵜住居町から自転車を走らせてきた菅原怜利さん(14)は「途中、足がしびれたりつったりして(自転車を)押しながらというのもあったが、何とか上がってきた」。満開の八重桜の出迎えに「来たかいがあった。ソメイヨシノとかとも違う美しさ」と感動。よくよく話を聞くと、3人は「時々、自転車で来ている。体力づくりと冒険を兼ねて」と口をそろえ、「このまつりは初めてだが、すてきなイベント。また来たい」と笑顔を重ねた。
 
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マイ“自転車”で訪れた釜石東中生。フレッシュな笑顔で記念の一枚!

 
 同まつりは地域活性化などを目的に2007年にスタート。東日本大震災があった11年は休止したが、12年からは世界遺産登録を後押ししようと、餅まきや豚汁の振る舞い、高炉場跡見学などを始めた。登録後の16年から名称に「橋野鉄鉱山」の冠が付き、認知度もさらに高まった。新型コロナ感染症の影響で20年から3年間、中止を余儀なくされたが、23年から復活させた。
 
 同所の八重桜は1980年代に植えられた。世界遺産登録された2015年には新たな植樹も行われ、順調に花を咲かせている。近年は開花が早まる傾向にあるものの、その年の気温の推移や気象によって大きく変わるため、主催者はまつり日程を組むのに苦労する。25年のまつり当日(11日)は多くがつぼみ状態。24年(12日)は終盤、23年(14日)は桜吹雪の中での開催となった。
 
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濃いピンク色の花が目にも鮮やかな八重桜並木。1980年代に釜石ライオンズクラブが植樹した

 
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最高の天気の中で行われた今年のまつり。来場者は豊かな自然にも癒やされ、心地よい時間を過ごした

 
 菊池会長によると今年の開花は4日。1週間かけて満開となり、まつりの日は近年にない最高の状態で迎えた。「何よりも天気が良かったのが一番。皆さんに楽しんでもらえたよう」と安堵する菊池会長。「振興協の会員が毎年、一生懸命準備してくれることにも感謝。長くまつりを続けていくために今後は次世代への継承にも取り組んでいきたい」と話した。
 
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インフォメーションセンター周辺はツツジの花も咲き出し色彩の競演。橋野鉄鉱山の春景色はまだまだ楽しめる

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「思い出深い最後の1年に」 白山小 閉校への取り組み始動 16日の運動会で復刻応援歌、種目導入

2026年度で閉校し平田小と統合する白山小。5月16日には最後の運動会が開かれる

2026年度で閉校し平田小と統合する白山小。5月16日には最後の運動会が開かれる

 
 釜石市嬉石町の白山小学校(鈴木慎校長、児童27人)は、児童生徒数の減少に伴う市学校規模適正化・適正配置推進計画により、2026年度をもって閉校する。1951(昭和26)年の開校から76年の歴史を刻む同校最後の1年を、在校生、卒業生、地域住民ら関わってきた大勢の人たちの心に残るものにしようと、各種取り組みが始まっている。16日に開かれる運動会では、かつて歌われていた紅白各組の応援歌や、名物種目を復活。会の後にキッチンカーによる飲食交流の時間も設け、親子や地域住民が思い出を作る機会とする。
 
 同校最後の運動会に向け、児童、教職員らは各種種目や応援合戦の練習に励んでいる。1~6年生を縦割りで紅白2組に分け、対抗で競う運動会。7日午前に行われた“紅白集会”におじゃますると、各組がそれぞれに応援合戦の練習中。応援歌、エール、三三七拍子を太鼓のリズムに合わせて繰り返し練習した。
 
赤組の応援練習。元気いっぱいの声を響かせる=7日、ミーティングルーム

赤組の応援練習。元気いっぱいの声を響かせる=7日、ミーティングルーム

 
復活させた応援歌(左上)などを熱心に練習。上級生の指導のもと三三七拍子も息を合わせて…

復活させた応援歌(左上)などを熱心に練習。上級生の指導のもと三三七拍子も息を合わせて…

 
 紅白の両応援歌は同校運動会の定番だったが、いつからか歌われなくなっていた。卒業生らの思い出の曲をもう一度、みんなで歌おうと、過去の記録媒体などを頼りに復活。応援の要として児童らが元気な声を響かせる。また、過去の運動会で行われていた名物種目「チャンスレース」も復活させる。児童らがより意欲的に取り組めるようにと初めての種目も。少人数の強みを生かし、紅白対抗の「大縄跳び」に挑戦する。
 
 白組応援団長の藤井望夢さん(6年)は初めて歌う応援歌に「最初は難しかったけど、歌えるようになってきた。白組に力をもらえそう」と当日を楽しみに。団長として「率先して声を出し頑張りたい。みんなで跳ぶ大縄跳びも楽しみ」と胸を躍らせる。赤組同の佐々木莉愛さん(同)は「覚えやすい応援歌。下級生も真似してすぐ覚えた」と話し、「みんなで勝てるように練習を頑張る。最後だから優勝したい」と意気込む。
 
上級生が旗を振りながら応援練習する白組=7日、体育館

上級生が旗を振りながら応援練習する白組=7日、体育館

 
運動会当日は紅白応援歌それぞれの歌詞にも注目!

運動会当日は紅白応援歌それぞれの歌詞にも注目!

 
 全校児童で取り組む種目「白山ソーラン」の練習にも力が入る。8日は、運動会に同種目を取り入れた“スターター”で元教員の髙橋道明さん(64)=西和賀町在住=を招き、演舞に磨きをかけた。秋田県を拠点に活動する劇団の「わらび座ソーラン」を取り入れた踊りは高学年が披露してきたが、今回は高学年が低学年に伝える形で練習を重ねる。髙橋さんからは「体全体を使って大きく踊って」などとアドバイスをもらった。
 
 「憧れていた踊りなのでうれしい。キレのいい感じを見てほしい」と意気込むのは平野愛茉さん(3年)。「かっこいい踊りを」と目標を掲げる佐々永翔さん(5年)は「はー、どっこいしょおっ、どっこいしょ!」との元気なかけ声も響かせようと気合を入れる。
 
大きくてかっこいい「白山ソーラン」を目指し練習する児童。体全体を使って踊る

大きくてかっこいい「白山ソーラン」を目指し練習する児童。体全体を使って踊る

 
白山ソーランの生みの親、髙橋道明さん(写真左)から指導を受け、さらにパワーアップ。児童らは気合十分!

白山ソーランの生みの親、髙橋道明さん(写真左)から指導を受け、さらにパワーアップ。児童らは気合十分!

 
 ソーランは髙橋さんが赴任した2008年に導入。以前、取り組んでいた組み体操に代わる新たな種目として試行した。釜石は漁師町でもあることから地域住民の受け止めも好意的で、踊る児童は見てもらう喜びを感じ、定着していった。
 
 東日本大震災があった11年、高台にある同校は避難所になったが、運動会は計画通り、この時期に実施。ソーランの練習をしていると、音や声に誘われ避難者、地域住民が集まってきた。子どもたちが懸命に踊る姿に「元気づけられると泣いていた」と、当時を思い起こす髙橋さん。みんなで踊る本番では「15年前のあの時、地域の力になったように一生懸命さを伝えてほしい」と願う。
 
「行くぞー!」全員で運動会本番に向け心を一つにする

「行くぞー!」全員で運動会本番に向け心を一つにする

 
 同校では26年度で閉校を迎えるにあたり、本年2月、教職員らによる校内閉校事業推進委員会を立ち上げた。これまで学校運営に協力してきた地域住民、保護者、卒業生の熱い思いを受け止め、最後の1年に何ができるか、学校行事や各種活動の在り方について意見交換を行った。今回の運動会に導入したアイデアも同委員会での案を基にしたもの。合わせて4月には、地域、保護者、学校の三者で構成する閉校事業実行委員会(橘内修委員長、33人)を設立。4部会を組織し、閉校式典や記念行事の開催、記念誌発刊、記念碑建立に向け取り組みを進めていくことを決めた。
 
 地域と関わる活動としては、各年代の「卒業生のお話を聞く会」を6月から複数回に分けて開催。地域住民と全児童27人が対話する「トークフォークダンス」も行う。校内職員室前には、来校した人たちに書いてもらったメッセージカードを掲示する「ありがとうの木」のボードを設置中。多くの人たちの白山小への思いを目に見える形で発信する。
 
来校者のメッセージを掲示する「ありがとうの木」。鈴木慎校長(左)らがPR。年度末には白山小への思いが“大樹”となる

来校者のメッセージを掲示する「ありがとうの木」。鈴木慎校長(左)らがPR。年度末には白山小への思いが“大樹”となる

 
 この他、校歌や復活させた応援歌、児童会の歌などを収録し後世に残すことや、閉校式典で披露するオリジナルソングを児童らが参画して制作することなども検討中。鈴木校長は「一番大事にしたいのは本校に関わってきた人たちの思い。地域に学校がなくなる寂しさだけでなく、『いい1年だった』『いい終わり方だった』と感じてもらえるような1年にしたい。みんなが笑顔で終われるように…」と願う。児童には各種活動に主体性を持って取り組むことを望み、「最後の在校生として、白山小のために自分たちが何をしたか、はっきり見えるような1年に」と期待を込める。
 
7日は紅白対抗の全員リレーの練習も。勝利への鍵となるバトンパス

7日は紅白対抗の全員リレーの練習も。勝利への鍵となるバトンパス

 
本番を楽しみに練習に励む。ワクワク感いっぱいの笑顔が花咲く

本番を楽しみに練習に励む。ワクワク感いっぱいの笑顔が花咲く

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歌で応援したい!鉄のまち釜石 奥州市のボランティア団体 作詞楽曲CDを届ける

作詞楽曲のCDを釜石に届けた奥州市のボランティア団体のメンバー(左)

作詞楽曲のCDを釜石に届けた奥州市のボランティア団体のメンバー(左)

 
 東日本大震災から15年を迎えた岩手県沿岸部の被災地域に思いを寄せて作った楽曲をCDにし、配布活動を始めた奥州市のボランティア団体「雑草華のように蘇る会」(伏見慈団長)のメンバーが8日、釜石市を訪れ、「何かしらの励みになれば」と市関係者にCDを手渡した。釜石を題材にした曲があることから、市民らに広く聴いてもらえる方法など、市から助言をもらう機会にもした。
 
 同団体は今年、設立されたばかり。奥州市の佐藤巌さん(81)が作詞した曲を紹介したり、高齢者施設での触れ合いボランティア活動などに取り組む。メンバーとして6~7人が協力。佐藤さんは団体責任者でもあり、以前から自身が考えた歌詞に好きなようにメロディーをつけて歌ってもらうような取り組みもしていた。
 
 佐藤さんは今回、釜石市、大船渡市、遠野市を題材に3曲を作詞。秋田県出身の演歌歌手、山川大介さんが作曲、編曲に協力し、歌唱も担当してCD化した。各市の1曲を収めたものを100枚ずつ、3曲収録したものを50枚制作。大漁旗を掲げる漁船や五葉山の風景などを織まぜた大船渡をテーマにした楽曲「漁港の香り」のCDは、4月に三陸町越喜来であったイベントで無料配布した。
 
釜石や大船渡、遠野を題材にした歌を作詞した佐藤巌さん

釜石や大船渡、遠野を題材にした歌を作詞した佐藤巌さん

 
 釜石での活動を模索する中、佐藤さん、伏見団長(66)、メンバーの藤澤育代さん(71)が来訪し、市保健福祉部の鈴木伸二部長と懇談。近代製鉄発祥の地としての歴史、世界遺産・橋野鉄鉱山が刻む証しなどを盛り込んだ楽曲「心の魂釜石」を聴かせ、詞に込めた思いやCD制作の過程を伝えた。
 
 震災以降、沿岸部の復興は進んだが、人口減少をはじめ活気の低下が指摘される。地域をテーマにした歌で「活気づけたい」と、作詞に取り組んだ佐藤さん。誕生の地であり、製鉄所勤めと仕事場にもなった釜石での思い出を詞につづった。♪自慢の製鉄 煙突は 世界遺産の 風が吹く…。入社後まもなく君津(千葉県)の製鉄所に出向し、約30年働いた。「私が持つ思い出が、皆さんの心のつえ(支え)になれば」。旅立つ若者たちが「古里を誇りに思い、未来あるまちづくりをしてほしい」と思いを込めた。
 
 鈴木部長は「メロディーがすっと入ってくる。駅前に製鉄所の煙突がそびえ立った当時を知る人は懐かしく聴けるのでは」と感想を話した。それぞれ曲に合わせた映像も制作予定との説明を受け、周知の仕方を庁内で検討したいとの対応。CD配付については「福祉まつりなどの催しで紹介するのはどうか」などと案を出した。
 
釜石でできる取り組みについて市関係者と意見を交わした

釜石でできる取り組みについて市関係者と意見を交わした

 
 そうした対応を受け、釜石に嫁ぎ20年生活した藤澤さんは「地域の歌を地元の皆さんに喜んでもらえたら。長く浸透する曲になればうれしい」と期待。夫が釜石出身という伏見団長は「話を聞いてくださって感謝。この曲が地域に定着し歌い継がれていけば、会としての地域貢献になる」と、活動の方向性を探る機会になったことを喜んだ。
 
 佐藤さんは、総本山身延山久遠寺の身延山本願人継承会員「五代当匠継承者龍生」としての肩書も持ち、「龍生」との名で作詞に取り組む。母の生まれ故郷でもあることから作詞した楽曲「ふるさと遠野」は、農作業の厳しさの中に喜びを見いだす農婦の心情を歌う。今後の活動は定まっていないが、「この3曲が、地域が活気を取り戻す一助になればうれしい」と願う。

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「ひとつぼ」から広がる交流 GWの釜石・TETTO ロビーが「好き」を見せる場に

釜石市民ホールのロビーを使った催し「ひとつぼてっと」

釜石市民ホールのロビーを使った催し「ひとつぼてっと」

 
 「ひとつぼてっと!」でやりたかったことをやってみよう―。そんな呼びかけの催しが、大型連休中の釜石市大町の市民ホールTETTOであった。この期間は施設利用が少なく、静まりかえっていることから、何とか人を呼び込もうと考えた突然企画。ロビーを開放し、一坪(縦横約1.8メートル)という限られたスペースを使って好きなことを自由に楽しんでもらった。
 
 この企画は3、4の2日間開催。4日にのぞいてみると、大正琴の教室、陶器や雑貨などを並べたフリーマーケット、マジック体験など楽しめる区画ができていた。ゲーム相手を探したい人が、神経衰弱のカードゲームを用意。バイオリンを奏でる人もいて、BGMとして場を盛り上げるのに一役買った。
 
大正琴の演奏に挑戦する女性。「初めてだけど、なんかできた」

大正琴の演奏に挑戦する女性。「初めてだけど、なんかできた」

 
小道具を使った手品を披露する男性に子どもたちは興味津々

小道具を使った手品を披露する男性に子どもたちは興味津々

 
バイオリンを持ち込んだ男性(奥)は演奏したり教えたりした

バイオリンを持ち込んだ男性(奥)は演奏したり教えたりした

 
 その中、途切れることなく話し声がしていた区画では、女性たちがちぎり絵や新聞紙を活用したブローチづくりを楽しんでいた。「趣味を生かせるのなら」と参加した甲子町の木村房子さん(79)のブース。ものづくりをしていたと思うと、トランプゲームが始まったり、体験しに来た人が持ち込んだ手製のおにぎりを味わったりと、変化するやりたいことを好きなようにやって笑顔の花を咲かせていた。
 
ものづくりを楽しむ女性たち。教えるのは木村房子さん(右から2人目)

ものづくりを楽しむ女性たち。教えるのは木村房子さん(右から2人目)

 
ちぎり絵の名札を作ったり、トランプしたり、お茶っこしたり

ちぎり絵の名札を作ったり、トランプしたり、お茶っこしたり

 
 紙製の小さな花を束ねてブローチを完成させた甲子町の小向久子さん(83)は「ぼけ防止になる。新しいことに触れられた」と笑顔を見せた。大型連休中の子どもたちの帰省がずれたことから「来れた」と喜んだのは佐野才子さん(77)。「お友達と過ごす楽しいGWになった」と表情は明るかった。
 
細かな手作業で花束のようなブローチを作る参加者

細かな手作業で花束のようなブローチを作る参加者

 
 木村さんは「好きなことをできる空間があるのはいい。釜石でこういうものづくりをやっている人がいることを知ってもらえたらいい」と、企画を歓迎した。特技を生かした活動を広く提供するのは、初めての挑戦。TETTOスタッフから事前に「人がくるか分からないですよ」と伝えられたこともあり、今回は自分で知人らに声をかけて臨んだ。にぎやかな声はしていたが、「近くに住む人がもう少し来てくれたら」と残念がる。それでも「楽しくできるから、またやってみたい」と意欲を高める。
 
 参加に当たって活動名は「fufufu」とした木村さん。“fu(ふ)”が3つで“ふさこ”だからと言って「フフフ」といたずらっぽく笑った。
 
 射的やボードゲームなどを楽しめる遊びの空間、キッズスペースも用意。「懐かしい」などと言いながら夢中になる親子連れの姿がみられた。
 
ダーツや射的などのゲームを楽しめる遊びの空間も

ダーツや射的などのゲームを楽しめる遊びの空間も

 
カードゲームで参加者と触れ合うTETTOスタッフ(左)

カードゲームで参加者と触れ合うTETTOスタッフ(左)

 
 閑散とした雰囲気をやわらげようと、TETTOスタッフの阿部美香子さん(47)が企画した。きっかけとなったのは、少し前に目にした新聞のコラム。「文化という資源を享受するのが難しい人が増えている」というような視点に触れ、ハッとさせられた。「文化的素養にも経済的な要素が関わる…そうではいけない」。できることと言えば、「やりたいことをやってもらえる場所ならある。提供しよう」と実行した。
 
 ただ、「突然だったから、やっぱり」と苦笑いする阿部さん。こじんまりでも、参加してくれた人たちが思い思いに時間を過ごし、聞こえてくる声や音に総合文化施設としての役割をあらためて考えさせられたようだ。演奏を聴いたり演劇を観たりする時だけでなく、「気軽に立ち寄れる、そして人と関われる場所でありたい」。普段から感じていることを実践させる形として、一坪から生まれる交流を「続けていけたら」と模索する。

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一緒に楽しもう!郷土色あふれる芸能 釜石虎舞の体験教室 伝承団体「仲間、求む」

釜石虎舞を体験する教室で基本姿勢を教わる子どもたち

釜石虎舞を体験する教室で基本姿勢を教わる子どもたち

 
 釜石市内各地に伝わる郷土芸能の体験教室が2日、同市鈴子町のシープラザ釜石で開かれた。地域が誇る文化遺産を継承するための人材の確保と育成につなげようと、市教委文化財が昨年度から取り組む事業で、第二弾となる今回取り上げられたのは“釜石虎舞”の世界。「尾崎町虎舞」を受け継ぐ尾崎青友会(伊藤広矢会長)がその魅力や活動の楽しさを発信した。
 
 青友会のメンバー約20人がお囃子(はやし)を響かせながら館内を練り歩いて登場。市民や観光客ら大勢が見守る中、「遊び虎(矢車)」「跳虎」「笹喰み」といった伝統演目を迫力ある動きで魅せた。
 
迫力ある演舞を間近で楽しむ人たちに笑顔が広がる

迫力ある演舞を間近で楽しむ人たちに笑顔が広がる

 
威勢のいいかけ声、おはやしに合わせた演舞で観客を魅了

威勢のいいかけ声、おはやしに合わせた演舞で観客を魅了

 
 お待ちかねの体験は、囃子を構成する太鼓、舞に使う「頭(かしら)」を操るグループに分かれて行われた。挑戦者の多くは子どもたち。太鼓が人気で、中にはメンバーをうならせる、ばちさばきを見せる子もいた。
 
太鼓の打ち方を教わり笑顔を見せる子ども

太鼓の打ち方を教わり笑顔を見せる子ども

 
虎頭を持って舞うための基本を練習する子どもたち

虎頭を持って舞うための基本を練習する子どもたち

 
 舞い手として虎頭に触れる体験では、伊藤会長(35)らが基本の姿勢を指導した。▽両足を肩幅に開く▽膝を曲げて腰を落とす▽背中は真っすぐ伸ばす▽腕は耳を隠すようにして真っすぐ上げる―などさまざまある中で、地元の小学生、竹山凛乙さん(7)が印象に残ったのは「(自分の)頭は下げること」。虎頭を持つ手(腕)は上へ伸ばすが、自分の頭も上がっていたら「ポコッとこぶのようなものがある虎に見えてしまうから」で、格好いい舞いを見せるための姿勢は「ちょっと難しかった。けど楽しかった」とはにかんだ。
 
 虎の動きとなる足さばきも教わった後は、それぞれの成果を発表。覚えたての太鼓のリズムに合わせ、かわいらしく動く虎の姿に会場からあたたかい拍手が送られた。後押しとして威勢のいいかけ声、軽快な笛の音を響かせた青友会メンバーの表情も和らいでいた。
 
格好いい虎舞を!教えてもらった動きを実践する参加者

格好いい虎舞を!教えてもらった動きを実践する参加者

 
参加者との触れ合いに笑顔を広げる尾崎青友会のメンバー

参加者との触れ合いに笑顔を広げる尾崎青友会のメンバー

 
 体験教室は「かまいし春まつり」と同時開催され、地域外の人も参加した。お囃子の音に誘われたという花巻市の小学生、佐藤煌星さん(8)は「いろんな音がして、すごかった」とびっくり。その地に根づく文化との思いがけない出合い、触れ合いに「いい経験になった」と笑顔を見せた。
 
 尾崎町虎舞は町を称した名となっているが、もとは台村と言われた現在の浜町2丁目に伝わる「尾崎虎舞」が前身。地元では「台村虎舞」と呼び親しむ人もいる。現山田町の大沢虎舞の流れをくむ釜石・甲子町の「松倉虎舞」に始まるとされる。主に尾崎神社の祭礼で奥宮のご神体が船で海上を渡る際に随行役を担い、海上安全や大漁を祈願して奉納される。漁師町でもあったことから“浜っ子気質”の威勢のいい独特の囃子と虎のたけだけしさを表した舞が特徴。1998年に「釜石虎舞」として、市の無形文化財に指定された。
 
教室に協力した尾崎青友会が伝承する尾崎町虎舞

教室に協力した尾崎青友会が伝承する尾崎町虎舞

 
舞い手としての基本の動きを伝える伊藤広矢会長

舞い手としての基本の動きを伝える伊藤広矢会長

 
 伊藤会長によると、メンバーは子どもから、長く伝承活動を続けるベテランまで合わせると約50人いるが、近年、主に活動するのは約30人。人数的にいると思われるが、30代は2人、中学生は3人など「このままだと途切れる年代がある」と危機感を持つ。伝承する舞で地域を盛り上げながら、会として発展していくためにも「次代への継承は必須」と確信。そして、「歴史あるから絶やすことはできない」と力を込める。
 
 拠点は浜町2丁目だが、現状、その地区に暮らす子どもや担い手は少なくなっている。東日本大震災による転居、進学や就職といった人生の変化もあり、メンバーは市内外に「てんでんばらばらになっている」と伊藤会長。それでも「好きだから」「盛り上げたいから」と、地元の祭りや催しの出演時には「駆け付けてくれる」と頬を緩める。
 
 中学校、高校への働きかけの必要性を考えたりする中で声がかかった体験教室の実施を、伊藤会長は歓迎する。自身も現在は嬉石町に住んでおり、地域にこだわらない参加を熱く呼びかける。「一緒に楽しんでくれる仲間を待っています。ぜひ!」
 
郷土芸能体験教室で触れ合った尾崎青友会メンバーと参加者

郷土芸能体験教室で触れ合った尾崎青友会メンバーと参加者

 
 体験教室は3日も開かれ、同じく市指定文化財「錦町虎舞」が伝統の舞いに触れる機会を提供した。虎舞のほかにも神楽、鹿踊など、さまざまな芸能が伝承される釜石。市教委文化財課では地域に脈々と継がれた文化を市民らが身近に感じ、なじんでもらうため、こうした取り組みを続けていく考えだ。

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持続可能な地域医療提供へ 県内初の連携法人「釜石スクラムメディカルネット」設立慢性期の適切治療推進

地域医療連携推進法人「釜石スクラムメディカルネット」の構成メンバーら

地域医療連携推進法人「釜石スクラムメディカルネット」の構成メンバーら

 
 釜石市の慢性期型病院や診療所が業務連携し適切な治療を行うための、地域医療連携推進法人「釜石スクラムメディカルネット」が本年度から始動する。5医療機関が参画し、急性期から回復期、慢性期に移行する患者の医療体制を構築するほか、医師の相互支援、医療機器の共同利用などで各機関が経営の効率、安定化を図り、持続可能な地域医療の提供を目指す。4月1日付で県知事の認定を受けた同法人が28日、中妻町の釜石医師会館で法人の設立趣旨や運営方針について説明した。
 
 連携推進法人は医療法人楽山会(せいてつ記念病院)、独立行政法人国立病院機構(釜石病院)、医療法人仁医会(財団)(釜石厚生病院、釜石のぞみ病院)、医療法人社団KFC(釜石ファミリークリニック)、一般社団法人釜石医師会、釜石市の6者で構成。楽山会の佐藤滋理事長(せいてつ記念病院長)が代表理事を務める。連携推進(対象)区域は釜石市と大槌町。
 
法人設立記者発表会であいさつする佐藤滋代表理事(医療法人楽山会理事長、左から2人目)

法人設立記者発表会であいさつする佐藤滋代表理事(医療法人楽山会理事長、左から2人目)

 
法人の設立趣旨、運営方針、主な取り組みなどが説明された

法人の設立趣旨、運営方針、主な取り組みなどが説明された

 
 法人設立は人口減少や高齢化に伴う地域医療の課題を解決するため、複数の医療機関が連携し、持続可能な医療提供体制を構築するのが狙い。各機関の専門性を生かした機能分担と業務連携で、急性期治療後の患者が状態に応じて必要な医療を受けられるよう体制を整える。合わせて、退院後の生活まで切れ目なく支えるために介護・保健・福祉との連携を強化。在宅復帰支援や在宅医療により、高齢者が住み慣れた地域で最期まで自分らしく暮らせるよう、地域包括ケア推進に寄与する。
 
 主な取り組みは▽医師の相互支援(診療援助)▽患者情報の共有▽医療機器の共同利用▽医療材料、医薬品の共同交渉、購入▽病床の融通▽在宅医療充実のための機関ごとの役割分担―など。将来的には、患者のスマートフォンなどに医療情報を入れ、救急搬送や災害時に提示することで、迅速、適切な対応が可能になるような仕組みも実現させたい考え。
 
「釜石スクラムメディカルネット」連携のイメージ図=同法人提供1"

「釜石スクラムメディカルネット」連携のイメージ図=同法人提供

 
ITを活用した取り組みについて話す成田徳雄理事(独立行政法人国立病院機構釜石病院特任参与、左から2人目)

ITを活用した取り組みについて話す成田徳雄理事(独立行政法人国立病院機構釜石病院特任参与、左から2人目)

 
 同市の人口はかつて9万人台を記録したが、今は3万人を切り、同じ保健医療圏の大槌町と合わせても約4万人。同市には人口増加期に整備された総合病院が複数あるが、人口減少で患者数、医療従事者ともに激減し、病院経営も厳しさを増す。医療機関を存続させ、市民が継続的に必要な医療を受けられるようにするにはどうすればいいのか? 市内の医療法人などは「競争ではなく“協調”」という考えのもと、各機関の機能を重視した連携の形を模索。国が創設した「地域医療連携推進法人制度」の法人認定を目指し、2024年から準備を進めてきた。本年2月に県知事に認定を申請し、県医療審議会の協議を経て4月1日に認定された。同法人の認定は県内初。
 
 佐藤代表理事は「ゆくゆくは釜石、大槌の開業医、介護施設を含めた情報交流ができれば。法人の取り組みは開業医にとってもメリット。地域全体の医療、介護をカバーできるような組織を目指す」と話した。

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釜石駅前で楽しく!春まつり 自然の恵み、ものづくり、遊び 市民、のびのび満喫

かまいし春まつりで毛ガニ釣りを楽しむ家族連れ

かまいし春まつりで毛ガニ釣りを楽しむ家族連れ

 
 釜石市鈴子町の釜石駅前エリアを中心とした複合イベント「かまいし春まつり」(釜石観光物産協会主催、市共催)は5月の大型連休期間に合わせ、2日と3日に開かれた。駅前のにぎわい創出や交流人口の拡大を目的に、鈴子地区周辺の施設や企業・団体らと連携して地域一体で盛り上げる取り組み。訪れた人たちは、シープラザ釜石とサン・フィッシュ釜石を中心に周遊しながら“ならでは”の体験に触れた。
 
 食や遊び、ものづくり体験など地域の魅力を楽しんでもらおうとさまざまな企画を用意。2日にサン・フィッシュで人だかりができていた毛ガニ釣りでは、子どもも大人も釣り上げるたびに大きな歓声を上げた。妹夫妻(山梨県在住)と訪れ、初めて挑戦した地元釜石の吉田保さん(61)は「釣れたよ」としたり顔。“海なし県”から来訪するたび義弟をもてなそうと海釣り、夜釣りに連れ出しているそうで、「釜石のいいところを感じてもらえたら」と笑った。
 
なかなか釣り上げられず苦戦するも最後はカニをゲット

なかなか釣り上げられず苦戦するも最後はカニをゲット

 
春まつり初登場のニジマスのつかみ取りを楽しむ子ども

春まつり初登場のニジマスのつかみ取りを楽しむ子ども

 
 初企画の釜石産ニジマスのつかみ取りは2日に行われ、子どもたちに人気。素早く泳ぐ魚を追いかけた地元の小学生、白土敦士さん(10)は「めちゃくちゃ面白い」と喜んだ。3回挑み計6匹ゲット。その場で内臓をとるなど下処理をしてもらい、「焼いたりして、すぐ食べる」とうれしそうに持ち帰った。
 
 地酒や海鮮焼きなどを販売する出店も並び、地元ならではの味をPR。大渡町の工藤精肉店は自慢の焼き鳥のほか、来場者が手軽に味わえるよう厚切りベーコン焼き、お好み焼き串なども売り出した。「地元のイベントを盛り上げたい」と毎回協力しており、出店担当の工藤みゆきさん(62)は地域に親しまれている味を求める顔なじみとの再会も楽しみにする。「商売を続けられるのはお客さんあってのこと。うちの味をめがけてきてくれる人がいるから頑張れる。できることをやっていきたい」と忙しそうにしていた。
 
飲食店の出店コーナー。工藤精肉店は自慢の焼き鳥などを提供した

飲食店の出店コーナー。工藤精肉店は自慢の焼き鳥などを提供した

 
焼き物やドリンクなどを味わう親子連れ

焼き物やドリンクなどを味わう親子連れ

 
 サン・フィッシュ内の店舗から買った海の幸をその場で浜焼きにして味わうグループも。家族4人で来場した仙台市の横山克己さん(59)はハマグリやツブ貝などの香ばしい匂いを周囲に広げた。「安い。新鮮。うまい」とビールを手に堪能。三陸道など交通の利便性が高まり、小旅行を楽しんでいるようで、「非日常を味わえる。子どもたちが一緒に出かけられるうちはいろいろ行きたい」と笑顔も広げた。
 
魚屋さんから調達した海の幸をその場で焼いて味わう家族連れ

魚屋さんから調達した海の幸をその場で焼いて味わう家族連れ

 
 地域ならではの体験で盛り上がったのは、シープラザで行われた名物・釜石ラーメンの早食い競争「腹ペコまつり」。“食士”たちはアツアツの麺、スープを汗だくになりながら胃に流し込んだ。特徴の一つ、極細縮れ麺は忙しい労働者のために素早く提供できるよう工夫されたもので、そうした歴史をかみしめる人もいれば、初めて食べる機会にも関わらず味わいより早さを優先させた挑戦者も。会場で見守る応援者たちからは熱い声援が飛んだ。
 
アツアツの釜石ラーメンの食べる早さを競う「腹ペコまつり」

アツアツの釜石ラーメンの食べる早さを競う「腹ペコまつり」

 
ラーメンの早食いで繰り広げられた熱戦。上位3人には景品が贈られた

ラーメンの早食いで繰り広げられた熱戦。上位3人には景品が贈られた

 
 「食べて満腹ー」と叫んだ加賀洋希さん(40)は「いつも食べている。おいしかったけど、熱かった」と汗をぬぐった。4月に大槌町で発生した山林火災の影響で不安な日々が続いた吉里吉里地区に住み、「負けない力強さを見せたい」と参加。釜石地方森林組合の職員で、出店団体の一員として木工教室コーナーも担当し、くぎを打ち込む子どもらに「まっすぐ強く」とアドバイスした。2日午後に延焼拡大の恐れがなくなったとして町が「鎮圧」を宣言。「少しでも早く、もとの豊かな森が戻るように」と再生への思いを強めていた。
 
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汗だくになりながらも笑顔で完食をアピールする加賀洋希さん(左)

 
地元産材の良さをPRする木工教室では子どもたちの活動を見守った

地元産材の良さをPRする木工教室では子どもたちの活動を見守った

 
 家族向けの遊びとして初めて催されたのは、プラスチック製のレールなどをつないで列車を走らせる「おもちゃの電車広場」。4歳の長男と3歳の長女が夢中になる様子を見つめた30代の母親は「家にもあるけど、数は多くないから。広いスペースで伸び伸びできて楽しそう。遠出は時期をずらしてと思っていて、近場で遊ばせることができてよかった」と歓迎した。
 
子どもたちが夢中になった「おもちゃの電車広場」も初開催

子どもたちが夢中になった「おもちゃの電車広場」も初開催

 
 電車広場で使われたおもちゃは市民らからの寄付。3月まで同協会に所属していた市商工観光課の横木寛裕さん(25)=市地域プロジェクトマネジャー=が中心となって準備を進めた。きっかけはJR、三陸鉄道の釜石駅長らの「鉄道のおもちゃで遊べるコーナーが駅周辺にあったらいいよね」といった声。横木さんは「家庭で眠っているものを有効活用できるのでは。次の人、みんなで使っていくのがいいと思う。今後もイベントで活用したい」と考えをめぐらせた。
 
 同協会の菊池公男事務局長は「お祭り的なイベントで、観光で訪れた人には釜石を知ってほしいし、市民の皆さんにも地元の魅力を再認識してもらえたらいい」と話す。春まつりは一時、隣町の大槌町であった山林火災を考慮して開催を迷ったというが、「明るい話題を届けられたら」と実行。また今年、シープラザ釜石は開業30周年を迎えることから、「周辺施設と連動し、人が行き来できるイベントを続けていきたい」と先を見据えた。

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大島高任生誕200年企画展 Teson(大橋)で 5日「こどもの日」は中学生以下無料、プレゼントも

釜石鉱山展示室Tesonで開催中の大島高任生誕200年を記念した企画展

釜石鉱山展示室Tesonで開催中の大島高任生誕200年を記念した企画展

 
 5月11日は、日本の近代製鉄の礎を築いた大島高任(1826-1901)の誕生日。本年は生誕200年にあたる。大島が西洋の技術を導入し、日本で初めて鉄鉱石を原料とした鉄生産に成功した釜石市では18日まで、記念の企画展を開催中。大島の西欧人との交流にスポットを当てていて、その人物像を垣間見ることができる。会場は同市甲子町大橋の釜石鉱山展示室Teson(てっさん)。期間中、来場者には記念品を贈呈。あす5日「こどもの日」は中学生以下の入館が無料になり、子ども向けに鉱石のプレゼントがある。
 
 盛岡藩に生まれた大島は17歳で上京し蘭学を学んだ後、長崎、大阪で砲術や大砲鋳造の技術を習得。水戸藩那珂湊での反射炉建設、大砲鋳造を経て、1857(安政4)年、良質な鉄鉱石が産出される釜石・大橋に高炉を建設し、磁鉄鉱を用いた鉄の連続出銑に成功した。大島は高炉建設に至る前、オランダ人ヒュゲーニンが執筆した大砲鋳造法や高炉技術の書物の翻訳者伊東玄朴に師事し、同翻訳にも関わったとされる。釜石の高炉は外国人の直接的な指導を受けることなく、翻訳した蘭書を頼りに築造された。この時、大島32歳。
 
 と、ここまではよく知られた史実だが、今回の企画展は、その後の大島の活躍につながる西欧人との交流について紹介している。大島は釜石での高炉操業成功から3年後の1860(万延元)年、江戸幕府が洋書翻訳や洋学教育のために設立した蕃書調所(ばんしょしらべしょ)に教授手伝いとして招へいされる。箱館(函館)奉行所勤務となった62(文久2)年には、幕府が雇った米国人パンペリー、ブレイクの北海道の炭鉱調査に同行し、採掘のための発破技術も学ぶ。展示では、オランダ語翻訳の腕を見込まれ、蕃書調所から大島に届いた“早急に来てほしい”という旨の手紙、炭鉱調査のことを記した大島の日記の実物が公開される。
 
蕃書調所から大島に送られた手紙。「プロイセン王国(現ドイツ)条約のオランダ語翻訳のため、明日27日早朝に来てほしい」といった内容

蕃書調所から大島に送られた手紙。「プロイセン王国(現ドイツ)条約のオランダ語翻訳のため、明日27日早朝に来てほしい」といった内容

 
蝦夷地(北海道)の炭鉱調査について記された大島の日記(左)。パンペリーの記載がある。大島の日記などを活字にした「大島高任行実」のコピーも並べて展示

蝦夷地(北海道)の炭鉱調査について記された大島の日記(左)。パンペリーの記載がある。大島の日記などを活字にした「大島高任行実」のコピーも並べて展示

 
 明治に入ると、大島は新政府の鉱山権正(鉱山局次長)に任命され、国内の鉱山開発に着手する。71(明治4)年には、不平等条約の改正交渉を目指した「岩倉使節団」に随行。米国、欧州を歴訪し、ドイツを視察した際、一人残ってフライベルク鉱山学校で学んだ。外遊中に大島が記した“ローマ字日記”は、明治初期としては非常に貴重なものとされる。
 
岩倉使節団の外遊中に大島が記したローマ字日記。写真は1873(明治6)年1月のページ

岩倉使節団の外遊中に大島が記したローマ字日記。写真は1873(明治6)年1月のページ

 
 幕末から明治にかけては、いわゆる“お雇い外国人”が次々に日本に招かれ、西欧の技術が導入されていった時期である。帰国した大島はそうした外国人と関わる機会が増えていく。74(明治7)年には、ドイツ人ビアンヒーと釜石を訪れ、官営製鉄所建設地選定のための調査にあたった。大島は10トン炉5基を大只越に建設する案、ビアンヒーは25トン炉2基を鈴子に建設する案を出したが、政府はビアンヒー案を採用。企画展ではビアンヒーが釜石から帝国鉱山寮に宛てた報告書なども展示される。
 
 76(明治9)年にはフランス人コワニエと北海道の鉱山視察に向かった。札幌では「ボーイズ ビー アンビシャス(少年よ 大志を抱け)」の名言で知られる米国人クラークと会食。クラークは同年、開校した札幌農学校で教頭を務め、数カ月という短い赴任期間ながら学生らに大きな影響を与えている。大島らは、72(明治5)年に来日し、北海道で地質調査を行っていた米国人ライマンの痕跡も確認。コワニエ、クラークらの名前は大島の日記にも登場する。展示会場では、ライマンが中心となって76年に作成した日本初の北海道の地質図の復刻版も見ることができる。
 
コワニエ、クラーク、ライマンの記述がある大島の日記帳(1876年)。この時、大島は51歳

コワニエ、クラーク、ライマンの記述がある大島の日記帳(1876年)。この時、大島は51歳

 
ライマンが作成した「日本蝦夷地質要略之図」の1961(昭和36)年復刻版。北海道の地質調査の結果が記される

ライマンが作成した「日本蝦夷地質要略之図」の1961(昭和36)年復刻版。北海道の地質調査の結果が記される

 
 大島はその後、小坂鉱山(銀・銅)や阿仁鉱山(銀)、佐渡鉱山(金・銀)など全国の主要鉱山の近代化に尽力。90(明治23)年には日本鉱業会初代会長に就任した。大島が日本の近代化に貢献できたのは、生涯を通じてのあくなき探究心、外国人にも物おじせず積極的に学ぼうとする姿勢があったことが要因の一つと考えられる。
 
 生誕200年の節目にあたり、市教委文化財課世界遺産室の森一欽室長は「大島高任のいろいろな側面を周知できれば。今回はそのキックオフ。普段公開していない資料も多く展示しているので、ぜひこの機会にご覧いただければ」とアピール。市では本年度、鉄の週間(鉄の記念日12月1日の前後1週間)を中心に、大島を深く掘り下げるシンポジウムや企画展などを計画する。大島の生誕地である盛岡や、医学、オランダ語などを学んだ大阪・適塾(史跡・重要文化財)でも企画展(5月26日~6月7日)が開かれる予定。なお、現大島家から釜石市に寄託されていた「大島家資料」694件は本年3月、市立鉄の歴史館に寄贈された。
 
 企画展では、ライマンらが日本初の広域的な地質図(北海道)を作成したことに由来する5月10日の「地質の日」にちなみ、ドイツ人ナウマンが手がけた日本列島東北部の地質図の実物とレプリカの比較展示も実施している。
 
ナウマンの地質図(東北部)の実物(1886年)とレプリカ(2024年)を並べて展示。「本物はどっち?」

ナウマンの地質図(東北部)の実物(1886年)とレプリカ(2024年)を並べて展示。「本物はどっち?」

 
 企画展開催期間中は大島高任カード、生誕200年記念缶バッジのどちらかを来館者にプレゼント。あす5日の「こどもの日」特別開館では、中学生以下の子どもに釜石鉱山で取れた鉱石のうち、好きな1点をプレゼントする。
 
企画展開催期間中の来館者にはカードか缶バッジのどちらかを贈呈

企画展開催期間中の来館者にはカードか缶バッジのどちらかを贈呈

 
5日「こどもの日」には訪れた子どもたちに釜石鉱山の鉱石1個をプレゼント。お好きな石をどうぞ!

5日「こどもの日」には訪れた子どもたちに釜石鉱山の鉱石1個をプレゼント。お好きな石をどうぞ!

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日本製鉄釜石シーウェイブス パブリックビューイング in 釜石PIT Supported by J SPORTS vol.8 日野レッドドルフィンズ戦

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対象試合

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2 第13節
vs. 日野レッドドルフィンズ ビジター戦 
https://kamaishi-seawaves.com/news/game/30453/

 

日本製鉄釜石シーウェイブスを見るならJ SPORTS!
J SPORTSオンデマンドではジャパンラグビー リーグワンDiv.1~3の全試合を徹底配信

日時

2026年5月3日(日) 12:00 キックオフ(開場 11:30開場)

場所

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

 

【駐車場について】
・斜向かいにある釜石大町駐車場または周辺の有料駐車場をご利用ください。
・自転車およびバイクは、釜石PITに隣接する駐輪駐車スペースをご利用ください。

 

■入場無料
■来場者全員にスタンプカードを進呈…来場するほどお得!スタンプカードをためて特典GET!
■飲食・飲料の持込可。(アルコールは不可) 

主催

一般社団法人釜石市―ウェイブスRFC
協力:釜石ラグビー応援団/釜石まちづくり株式会社

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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かまいし春まつり

2026spring

 

ゴールデンウィークの5月2日(土)、3日(日)に「かまいし春まつり」をシープラザ釜石とサン・フィッシュ釜石で開催します。催しや企画があるほか抽選会も開催しますので、沿岸釜石にお立寄りの予定がある方は、是非JR釜石駅隣のシープラザ釜石とサン・フィッシュ釜石にお越しください。

 

日時

2026年5月2日(土) 10:00〜16:00 、5月3日(日) 10:00〜15:00 

場所

シープラザ釜石周辺
サン・フィッシュ釜石

内容

■シープラザ釜石 西側駐車場
・西側駐車場出店コーナー キッチンカー、テント出店
・のりもの広場 電動カートの走行 1〜10才対象 有料200〜500円
・親子木工教室 市産材を使った木工教室 10:00〜15:00

 

■シープラザ釜石 館内
・おもちゃの電車広場
・釜石ラーメン腹ペコまつり
両日 11:00〜 参加料500円
ラーメン早食い参加者募集中!
・伝統芸能体験
5/2 尾崎青友会 14:00〜
5/3 錦町虎舞  14:00〜
・浜千鳥聞き酒体験
5/2 15:00〜 参加料500円
参加者募集中!

 

■サン・フィッシュ釜石
・毛蟹釣りチャレンジ(有料)
両日 1回2匹まで 2,500円(釣れなくても1匹は保証します)
・ニジマスのつかみ取り
5/2 1回2二匹まで 500円
・マグロ重量当てチャレンジ
5/3 10:00〜12:00
13:00〜結果発表 一番近い方にマグロの柵をプレゼント!
・マグロ解体ショー&販売会
5/3 12:00〜、13:00〜販売会

 

■JR釜石駅
・釜石駅クイズラリー
JR釡石駅内の主なスポットに隠されるキーワードやクイズを探して答えると、達成の方にオリジナルの景品をいずれか1点プレゼント!
5/2 ①10:00〜 ②13:00〜
※改札内入場は入場券150円を買い求める必要有り

 

■スタンプラリー抽選会
イベント会場内(シープラザ釜石、サン・フィッシュ釜石、キッチンカー&物産コーナー)各店舗でのお買い物、お食事1会計で1つスタンプ。スタンプ3つでシープラザ釜石駅側「釜石観光案内所」でガラポン抽選会にチャレンジできます!

2026spring_ura

 

主催

一般社団法人釜石観光物産協会

共催

釜石市

協力

JR釜石駅、釜石地方林業振興協議会、釜石駅前商業協同組合、シープラザテナント会

問い合わせ

釜石観光案内所
TEL 0193-27-8172

かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石