今季初の大会となる会長旗杯争奪春季大会=8日
釜石市野球スポーツ少年団協会(菅原章会長、2チーム)の本年度の結団式は8日、平田公園野球場で行われ、少年野球シーズンが幕を開けた。協会加盟の釜石ファイターズ(31人)と釜石東ジュニア(18人)のメンバーが参加。式の後、7月までに開催される3大会の釜石予選を兼ねた第46回会長旗杯争奪春季大会が開かれ、両チームが新体制でのチーム力を確認。県大会に向けた課題を探った。
市野球スポ少協会の結団式に臨む2チームの選手ら
昨シーズンの大会優勝旗が返還された後、菅原会長があいさつ。「日ごろの練習の成果を白球に込め、思い切り野球を楽しんでください。新型コロナウイルスの感染拡大が続く。体調管理には十分注意し、1年間頑張ってほしい」と激励した。市体育協会の河東眞澄副会長は「グラウンド整備など陰で支えてくれる多くの方々に感謝の気持ちを持ち、プレーしてほしい」と望んだ。釜石ファイターズの金野悠人主将(6年)が選手宣誓。「大好きな野球ができることに感謝し、仲間と力を合わせて白球に食らいつき、一球一球全力でプレーすることを誓う」と高らかな声を響かせた。
選手宣誓をする釜石ファイターズの金野悠人主将
開幕試合は4つの大会を兼ねた。会長旗杯のほか、高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント、第43回全国スポーツ少年団軟式野球交流大会(県予選=いわての牛乳杯)、第39回岩手日報杯三陸海岸学童軟式野球大会(第27回マクドナルド・カップ)の各釜石予選。試合は釜石ファイターズが7対5で釜石東ジュニアを下し、29日に開幕する2大会県予選の出場選択権を得た。これにより、ファイターズは全国スポ少交流大会県予選(岩泉町)へ、釜石東は全日本学童大会県予選(大船渡市)へ出場することになった。7月17日からの三陸海岸学童大会(釜石市)にはファイターズが第1代表、釜石東が第2代表で出場する。
試合前練習で入念にウオーミングアップ
この日は試合終了後、大会中の地震発生を想定した避難訓練も行われた。災害発生時に選手、観客をどう避難させるか、対応を学ぶためのもので、同協会としては初の試み。1日に同球場で高校野球の試合中に地震があったこと、沿岸部には海岸近くのグラウンドも多いことから、県野球協会の要請を受けて実施した。高台に位置する同球場は津波の危険性は低いものの、揺れが大きかった場合には施設の倒壊も心配される。訓練は事前に監督だけに知らせ、子どもたちには知らされない形で行われた。
少年から壮年まで各大会の運営に関わる市野球協会は、コロナ禍2年目の今シーズンも参加チームや会場の感染症対策を徹底し、安全な大会運営を目指す。