古き良き時代「昭和」の歌で、懐かしい日々を思い起こす心温まる時間を届けた「北海道歌旅座」

被災地励ます「昭和の歌」熱演に手拍子、アンコール〜「一緒に歌えて最高」北海道歌旅座、全国に歌声届けて11年

古き良き時代「昭和」の歌で、懐かしい日々を思い起こす心温まる時間を届けた「北海道歌旅座」

古き良き時代「昭和」の歌で、懐かしい日々を思い起こす心温まる時間を届けた「北海道歌旅座」

 

 北海道札幌市を拠点に全国各地に歌声を届ける「北海道歌旅座」の公演が2月29日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。昭和の歌コンサート「愛の讃歌」と題した公演に約130人が集まり、懐かしの名曲とパワフルなステージにたくさんの笑顔を広げた。

 

 一座のメンバー5人は全員が北海道出身。ピアノの弾き語り、作詞・作曲も手がけるボーカルの吉田淳子さん、バイオリンの高杉奈梨子さん、「ザ・サーモンズ」としてコーラスや打楽器、ギターなどを担当する佐久間千絵さん、有田秀哉さん、司会太郎さんで結成する。

 

 初の釜石公演は2部構成。1部は吉田さんと高杉さんの「荒城の月・月光メドレー」の演奏で幕開け。昭和20~60年代の流行歌が続いた。「リンゴの歌」「いつでも夢を」「二人でお酒を」「昭和枯れすすき」「お久しぶりね」「氷点」などを、弾き語りやデュエット、バイオリンの独奏を交えて披露。背後には自然や時代を象徴するイメージ映像、歌詞が映し出され、観客は歌を口ずさみ、手拍子を取りながら楽しんだ。

 

 2部は、吉田さんが定年退職した父への思いを歌にしたオリジナル曲「重ね日」でスタート。後半は5人全員が登場。バックダンスが花を添え、「イヨマンテの夜」「真赤な太陽」と続き、昭和に人気を博した歌声喫茶を模して「青い山脈」「明日があるさ」などで、会場一体となって盛り上がった。時にエネルギッシュに、時にしっとりと歌い上げるステージは観客を魅了し、熱烈なアンコールに2曲で応えた。

 

 平田の福井宏さん(77)は「やっぱり昔の歌はいいね。当時のいろいろなことが思い出される。学生時代のことから何からね」と顔をほころばせた。

 

 姉妹で足を運んだ大渡町の藤井早苗さん(84)、野田町の松田纓子(ようこ)さん(81)は新型コロナウイルスの影響による中止を心配したが、開催に一安心。2人とも歌が大好きで「楽しみにしていた。オペラ歌手のような声量、情熱的な歌いぶりに感激。構成もうまいし、人を引き付ける力がすごい。一緒に歌えて最高」と元気をもらった様子。

 

手拍子をしながら、多彩な歌のステージを楽しむ観客

手拍子をしながら、多彩な歌のステージを楽しむ観客

 

 一座は今年で結成11周年。「小さな町にも音楽を届けたい」と2009年、北海道の全市町村公演を目標に活動をスタート。後に全国にも足を延ばし、これまでに訪れた市町村数は約400に上る。「道内はあと1カ所で全179市町村の訪問を達成する。全国には1700~1800の市町村があるので、世代交代しながら公演を続けていければ」と吉田さん(42)。

 

 今回の全国ツアーは2月中旬から20公演以上を予定していたが、新型コロナの影響で3月までの17公演が中止に。吉田さんらは釜石公演の実現に感謝し、「皆さんの明るさ、気取らない温かさに支えられた。震災を乗り越え、元気に暮らしていこうというたくましさを感じる」と話した。

 

 市民ホールでは、新型コロナの影響による催し物の自粛が出始めており、「開催については問い合わせてほしい」としている。

 

(復興釜石新聞 2020年3月7日発行 第873号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

講義に聞き入り、震災を語り継ぐための工夫を学ぶ参加者

伝承者の意義を考える、ステップアップ研修〜広島原爆体験から学ぶ、世代を超えた語り継ぎへ

講義に聞き入り、震災を語り継ぐための工夫を学ぶ参加者

講義に聞き入り、震災を語り継ぐための工夫を学ぶ参加者

 

 釜石市の「大震災かまいしの伝承者」のステップアップ研修会は2月29日、鵜住居町の「いのちをつなぐ未来館」で開かれた。テーマは「時間や世代を超えた語り継ぎの可能性―被災者から未災者への記憶の継承」。広島で展開される原爆体験の伝承活動から工夫を学び、後世に伝える意義をかみしめた。

 

 東日本大震災を語り継ぐ人材育成のため市が昨年スタートさせた取り組みの一環。基礎研修を終えた54人のうち希望した22人が受講した。

 

 立教大社会学部の小倉康嗣准教授が「原爆体験の継承の現場から」と題し講義。原爆投下から75年を迎える広島では被爆者や戦争体験者が少なくなる中、「記憶の風化はもちろん、原爆体験が呼び起こす意味や警告の形骸化、陳腐化といった課題も浮き彫りになっている」と指摘した上で、解決の一つの工夫、事例として、広島県の高校生が取り組む活動「原爆の絵」を紹介した。

 

 高校生が被爆者と一対一で向き合い、何度もその経験を聴き取った上で、それぞれ一枚の絵に仕上げる。2007年に始まった取り組み。原爆の非体験者である高校生が、被爆者も驚くような絵を描くという。

 

 小倉准教授は、絵を描く前や制作過程、仕上げた後の生徒たちにインタビューを重ね、心の変化を調査。原爆のことを「分かっているつもり」でいた生徒らが被爆者との対話を重ねることで「全然分かっていなかった」と気付いたり、「戦争は分断された過去ではなく、今の自分につながっている出来事」として当時の悲惨な情景に理解を深めていく過程を、完成した絵と生徒自身の言葉を引用しながら説明した。

 

 大きな災禍を後世へ伝えられるのは経験者だけなのか―。小倉准教授は「継承とは単なる伝達ではなく、コミュニケーション。対話によって共同形成され積み重なっていくことで、記憶は希薄化するのではなく濃密化し、歴史の重さが増していく。体験の非共有性を乗り越えていくきっかけとなり得る」と強調した。

 

 参加者は講義を踏まえ、伝承の意味や価値について意見交換。研修終了後に市から修了証が交付された。

 

 釜石観光ガイド会の川崎孝生副会長(78)=栗林町=は「何を残し、どう伝えるか。伝承は難しい。だが、大事なこと。言葉だけでなく、広島の絵のように形として残すことも必要ではないか」と考えを深めていた。

 
 ステップアップ研修は3月15日にも実施予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止することとなった。

 

(復興釜石新聞 2020年3月7日発行 第873号より)

 

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watashinoichimai2020

市民スタジオ主催「私の一枚」写真展

市民スタジオ主催「私の一枚」写真展

 

プロ・アマ問わず、どなたでも参加できる写真展を開催します。テーマは「釡石で撮影した”私の一枚”」です。普段写真が好きなあなたの作品を、市民ホールのギャラリーに展示しませんか?みんなで一つの展示を作り上げましょう。今回のテーマは「ラグビー」です。ラグビーワールドカップや釡石シーウェイブスにまつわるものの他、人物や風景も問いませんので、気軽にお申し込みください。

 

\Facebookイベントページはこちら/
https://www.facebook.com/events/498969987454716/

 

写真展について

 

開催期間

令和2年3月29日(日)~4月2日(木)

場所

釜石市民ホールTETTO 1Fギャラリー

入場料

無料

 

写真展への応募について

 

本写真展への出展作品を募集します。参加者特典として、印刷した写真と展示用パネル(発泡板製)をお持ち帰りいただけます。スマートフォンで撮影した写真も出展可能なので、ぜひ気軽にご応募ください。
なお、ご応募いただいた方はラグビーグッズの参加賞もご用意しています

応募テーマ

ラグビーにまつわる1枚(市内で撮影された写真に限る)

応募期間

3/9(月) ~3/25(月)

応募条件

釜石情報交流センターに来館可能な方
※可能な限り下記への参加をお願いします。
3月29日(日) 10時〜 写真設置作業

応募方法

以下手順で作品をご応募ください
①WEBからアップロード
以下のリンクから必要事項を入力し写真をアップロードしてください。
https://goo.gl/HBxrTu
②メールで連絡
本文に名前を含めて登録した旨を下記メールアドレスまで、ご連絡ください。確認後、返信いたします。
メールアドレス: photo2020@kamaishi.co.jp
※CD等媒体で直接持ち込みたい方も上記アドレスまでご相談ください。

 

ミニコンテストの開催について

 

今回の写真展では、展示期間中に一般投票でのミニコンテストを実施します。
投票により選ばれた優秀作品には賞品をご用意しています。
こちらもご期待ください!

 

ご不明な点がございましたら気軽にご相談ください。
以下メールアドレス、または釜石まちづくり株式会社までお問い合わせください。
メールアドレス: photo2020@kamaishi.co.jp

 

この記事に関するお問い合わせ
釜石まちづくり株式会社 電話:0193-22-3607

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

甑(こしき)から冷却機へ蒸米を移す作業を体験する参加者

もろみ造り作業に挑戦、浜千鳥で仕込み体験会〜参加者「味わいも増しそう」、国際的評価を実感

甑(こしき)から冷却機へ蒸米を移す作業を体験する参加者

甑(こしき)から冷却機へ蒸米を移す作業を体験する参加者

 

 釜石市小川町の酒造会社、浜千鳥(新里進社長)は2月29日、3月1日の両日、同社の酒蔵で仕込み体験会を開いた。地酒への理解と消費拡大を狙いに1998年から続けられている「酒造り体験塾」の一環。29日は市内と近隣市町から15人が参加し、もろみ造りのための各種作業に挑戦した。

 

 本年度の体験塾は昨年5月に田植え、9月に稲刈りを実施。今回の第3弾は▽高温の蒸気で蒸した大槌産酒米「吟ぎんが」を掘り起こし、冷却機に移す▽冷ました米を2人1組で仕込み場のタンクまで運ぶ▽酒母が入ったタンクに米を投入し、発酵を促すよう櫂(かい)棒で混ぜる(櫂入れ)▽翌日の仕込み用の洗米―の4工程で、代わる代わる作業を体験した。

 

 参加者は蔵人の手ほどきを受け、昔ながらの酒造りの技や苦労の一端を味わった。昨年4月、千葉県香取市から本県山田町に復興支援の派遣職員として赴任した林光一さん(63)は「日本酒が好きなので」と初参加。「蒸米掘りと櫂入れは(力が要り)大変。今は機械化される作業もあるが、酒造りの基本、本質を知れて良かった。浜千鳥の酒のイメージは切れのある甘さ。工程が分かると味わいも増しそう」と喜んだ。

 

肉体労働の後はさわやかな笑顔。仕込んだ純米酒の出来上がりが楽しみ!

肉体労働の後はさわやかな笑顔。仕込んだ純米酒の出来上がりが楽しみ!

 

 体験会には、同社でインターン中の宮城大1年、池田綾花さん(19)も参加。日本酒造りについて「職人の勘に頼る部分が大きいのかなと思っていたが、実際は数値などを厳しく計測していて科学だなと思った」。1カ月の予定の研修は残り半月。「杜氏さんから何でも聞ける環境は貴重。たくさん吸収していきたい。お酒を飲める20歳になるのが楽しみ」と目を輝かせた。

 

 同社の今期の酒造りは昨年10月から開始。暖冬の影響について奥村康太郎杜氏(39)は「元々寒い所なので真冬の時期は問題ないが、その前後は苦労する。仕込み庫の温度が10度を超えると、もろみの管理も難しくなるが、現在は順調に進んでいる」と話した。

 

 同社は昨年、ラグビーワールドカップ(W杯)開催を機に、外国人に日本酒を正しく理解してもらう取り組みを実施。作業場に外国語表記を増やし、外国人向けに酒造りの紹介ビデオを制作するなどし、受け入れ体制を整えた。W杯前後には約80人の外国人が酒蔵見学に訪れたという。

 

 同社の酒は国際的日本酒コンテストで2年連続高い評価を受け、日本酒ブームが起こる海外への情報発信に一役買っていたが、そんな中での新型コロナウイルスの発生。新里社長は「会社としても衛生管理を一層徹底している。催し物の中止が相次ぎ、売り上げへの影響も出始めている。消費経済への打撃は東日本大震災よりも大きくなるかも。早く収束してほしい」と強く願った。同社は3月末まで酒蔵見学の受け入れを中止する。

 

(復興釜石新聞 2020年3月4日発行 第872号より)

 

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休校中の生活指導を担任教師から聞く生徒ら=釜石中

釜石市も小中休校、新型ウィルス感染拡大防止〜突然の長い「春休み」に、“緊急事態”学校現場混乱

休校中の生活指導を担任教師から聞く生徒ら=釜石中

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に対応した文部科学省の通知を受け、釜石市は3日から市内の小中学校を臨時休校とした。新年度が始まる4月初めまでの措置で、児童生徒は想定外の長い「春休み」に入る。修了式や教職員の離任式も中止する。市内の小中各校には2日、児童・生徒が本年度最後の登校。教職員は、唐突に訪れた〝緊急事態〟へ、対応に追われた。休業対象は市内の子育て支援センターを含み、学童クラブや幼稚園、児童館などは通常通り開く。

 

 新町の双葉小(千葉伸一校長、児童185人)では2日、休校中の生活指導が行われた。市教委の通知に応じ、▽18日に学年ごとの修了行事を実施▽不要不急の外出を控える―などが伝えられた。

 

 6年生48人は19日に卒業式を迎える。式の参加者は卒業生、保護者、教職員のみ。内容を簡略化し、時間も短縮。ただ、6年生が練習を重ねた「式歌」は披露する予定だ。

 

 6年1組の人首颯眞君は「感染経路や防ぐ方法も分からないウイルスだから、しょうがない。もっとみんなと楽しみたかった。休み中は復習に集中する。みんなと一緒に外出したり、遊べない。空手のスポ少も4月5日まで休みになり、ピアノ教室もどうなるか」と長い休みに不安をのぞかせた。

 

 千葉校長は「すでに転出が決まった中学進学者もあり、学業の進度は中学校に申し送りする。保護者から、仕事との関係で相談もある。学区内には学童クラブ(校舎に併設)と上中島児童館があり、助かる。教職員は出勤し、児童と保護者の相談や連絡、必要なら家庭訪問で対応するが(感染拡大の可能性があり)見通しが立たないところもある」と語った。

 

最後の給食を味わいブラッシング、そして休校へ=双葉小

最後の給食を味わいブラッシング、そして休校へ=双葉小

 

 釜石中(川崎一弘校長、304人)も2日、ホームルームで家庭生活について指導が行われた。修了式は行わず、15日に生徒が時差登校して通知票を受け取るという。部活動や生徒会活動は禁止する。

 

 3年生(99人)の公立高校受験は6日。前日まで、志望校などグループごとに時差登校し、受験指導を受ける。15日に卒業式を行うが、出席者は絞り込み、来賓や在校生は入場しない。

 

 生徒には「生活のきまり」を示し、外出を控え、友人間の訪問も止める。SNSの利用に注意することなども求めた。健康指導では感染防止、免疫力の維持、万一のり患や感染懸念の対処法などを盛り込んだ。

 

 市内の中学校4校は新年度早々に予定する修学旅行を中止(または延期)したが、釜石中は秋に計画しており、おおむね実施の予定だ。

 

 新入学生と保護者の説明会は2月初旬に終え、受け入れに問題はない。入学式は4月6日に予定する。

 

(復興釜石新聞 2020年3月4日発行 第872号より)

 

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取材時のさまざまなエピソードを交え、三作について語る佐々涼子さん(左)

佐々涼子さん(ノンフィクション作家)トークイベント〜「エンド・オブ・ライフ」出版記念

取材時のさまざまなエピソードを交え、三作について語る佐々涼子さん(左)

取材時のさまざまなエピソードを交え、三作について語る佐々涼子さん(左)

 

 ベストセラーとなった「エンジェルフライト国際霊柩送還士」(集英社)、「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場」(早川書房)で注目のノンフィクション作家佐々涼子さん(52)=神奈川県出身=が、新刊「エンド・オブ・ライフ」の発売を記念して24日、釜石市でトークイベントを開いた。親交のある大町の桑畑書店(桑畑眞一社長)が主催。人の生死を見つめ続けてきた佐々さんの取材姿勢や“伝えたい思い”が観客の心を捉えた。

 

 同店隣のSOMPOケア釜石事務所が会場。来訪を心待ちにしていた市民ら約20人が客席を埋めた。佐々さんの著書が人生の転機になったという釜援隊隊長の二宮雄岳さん(53)=神奈川県出身=が聞き手となり、対談形式でトークを展開した。

 

 「エンジェルフライト」は、異国で亡くなった人の遺体を家族の元に届ける日本の専門業者が舞台。「紙つなげ!」は、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた製紙工場の再興を描く。「登場するのはプロフェッショナルだが名前のない人たち。自分自身を無にし、他の人たちを支えていこうとする姿が、読者はぐっとくるのかな」と佐々さん。

 

 二宮さんは、前職の金融機関勤務時代に両著と出会った。30年来の友人の急死、震災発生も重なり、「生きていく意味を真剣に考えるようになった」。20年続けた仕事を辞め、2014年10月、釜石に来た。

 

 観客が驚いたのは、佐々さんが明かした身を削るような執筆時の様子。「自分に話をしてくれた人たちの気持ちを何とかして届けなきゃと毎回必死。書いて伝えないと、そこで止まってしまうから…」。自らに課す重圧は体が悲鳴を上げるほど。頭髪の脱毛や手術にまで至ったこともあったという。

 

 今月5日に発売された「エンド・オブ・ライフ」(集英社)は、在宅での終末医療の現場を7年にわたり追った作品。「エンジェル―」「紙つなげ!」に続く命と向き合う三部作の最終章で、早くも話題となっている。

 

 本を執筆するきっかけとなったのは、すい臓がんを患った看護師の友人の存在。訪問診療に従事し、200人の患者をみとってきた友人は、自身の病とどう向き合い、最期を迎えたのか。患者宅の訪問にも度々同行した佐々さんは、末期がん患者らそれぞれの生きざまをつぶさに見つめてきた。

 

 「理想の死の迎え方に正解はない。この本を機に(誰にも訪れる)死に向かって、どう生きていくのか考えることができれば。“生きるためのレッスン”を彼らは教えてくれた」と佐々さん。二宮さんは「人は生きてきたように死んでいく」という心に響いた一節を示し、「死ぬことと生きることは表裏一体。今、何をすべきなのか深く考えさせられた」と話した。

 

 日本語教師を経て、39歳ごろから本格的に執筆を始めた佐々さんは、これまで5作品を出版。数々の賞も受賞している。新刊について「重い話かもしれないが、読んだ後は明るい気持ちになれる部分も。自分の生き方や幸せを点検、確認してもらえたらいいのかな」。

 

 この日は観客の質問にも答え、サイン会で交流。釜石市民との新たな絆を結んだ。

 

(復興釜石新聞 2020年2月29日発行 第871号より)

 

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地元企業の担当者から事業内容について説明を聞く高校生ら

地元就職促進へ合同企業説明会、釜石職安〜働きやすい環境アピール、保護者向けのガイダンス初めて併催

地元企業の担当者から事業内容について説明を聞く高校生ら

地元企業の担当者から事業内容について説明を聞く高校生ら

 

 「しごと☆みらいスケッチ」をテーマに、来年度卒業予定の高校2年生を対象にした企業説明会(釜石職安など主催)が26日、釜石市民ホールTETTOで開かれた。就職活動を半年後に控え、「この時期に企業の説明を聞くことができるのは大助かり」と高校生ら。今回は初めて保護者向けのガイダンスも併せて開かれ、「進路について子どもと話す手掛かりになる」と好評だった。

 

 説明会には釜石職安管内の釜石(定時制を含む)、釜石商工、大槌、遠野の各高校のほか、気仙沼市の支援学校を合わせて147人が参加。水産食料品製造、機械製造、建設、介護、官公庁など19事業所がブースを構え、事業内容や採用条件などを丁寧に説明した。

 

 合同説明会を前に参加企業の若手社員らがステージに並び、それぞれの事業所をPR。「とてもやりがいのある職場。一緒に働こう」と呼び掛けた。「残業がなく、土日はしっかり休めます」などと働きやすい職場環境をアピールする事業所が多かった。

 

 青紀土木(土木工事業)の青木健一社長(46)は「求人を出してもこの3年ほどは高校生を採用することができず、中途採用できても40歳から50歳代。今のうちに若い人材を確保しないと会社の死活問題になる」と必死で説明に当たった。

 

 説明に耳を傾けた釜石商工電気電子科の金崎大和君(大槌中出身)は「震災の津波で壊れた建物や道路の復旧に当たった土木事業者をかっこいいと感じた。自分も復興のために働きたい」と卒業後の進路を描く。

 

 介護事業所のブースに足を運んだ同総合情報科の松田春香さん(釜石中出身)は「兄が介護の仕事をしていて、興味があった。介護の仕事もいいなと思った」と手応えを話した。

 

 隣接する情報交流センター釜石PITで開かれた保護者向けのガイダンスには10人が参加。盛岡市内の高校で学んでいる子どもに代わって参加したという甲子町の50代の女性は「自己決定を子どもに押しつけてはいけないと思い参加。とても参考になった」と喜んだ。

 

 釜石職安によると、この春卒業する管内高校生の就職内定率は100%。うち55%が地元企業に内定しているが、管内企業は深刻な人手不足に悩んでいるという。

 

 同職安の長野弘元所長は「高校生の進路決定に保護者の力は大きい。地元就職促進へ向け、今後もこういう機会を設けていきたい」としている。

 

(復興釜石新聞 2020年2月29日発行 第871号より)

 

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4/4ジャパンラグビートップリーグ2020市内小中高生対象試合観戦招待券 受付引き換え日時変更のお知らせ

【中止】4/4ジャパンラグビートップリーグ2020市内小中高生対象試合観戦招待券 受付引き換え中止のお知らせ

【3月16日追記】
新型コロナウイルス感染拡大防止対策の為、招待券の受付・引き換えは中止とさせて頂きます。

 

広報かまいし3月1日号にて「市内小中高生対象 試合観戦招待お知らせ」のチケット申込受付・引き換え日を、3月14日(土)・15日(日)とご案内しておりましたが、コロナウイルス感染拡大防止対策の為、3月28日(土)・29(日)に延期いたします。
 

ご迷惑をおかけしますが、ご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。

 

市内小中高生対象 試合観戦招待チケットの詳細

ラグビーワールドカップ2019日本大会釜石開催での盛り上がりを未来につなげるために、市内の小中高生を対象に試合に招待します。

試合

2020年4月4日(土) 13:00キックオフ 【NTTコミュニケーションズシャイニングアークスvsトヨタ自動車ヴェルブリッツ】

開催場所

釜石鵜住居復興スタジアム

チケット申込受付・引き換え日

2020年3月28日(土)、3月29日(日) 10時~17時

受付場所

シープラザ釜石2階「ラグビーカフェ」
申込方法ラグビーカフェに申請書を備えつけます。申請書1枚につきチケット1枚と引き換えます。(先着順1人5枚まで)
小中学生は、保護者または責任者が来場し、申し込んでください。

※招待の対象は令和2年4月現在の小学生から高校生です。
※保護者の入場は、別途一般の観戦チケットが必要となります。
※高校生は、試合当日に学生証を持参してください。

関連HP・SNS

かまいし情報ポータルサイト縁とらんす:https://en-trance.jp/rugby
釜石鵜住居復興スタジアム 公式ホームページURL : https://kamaishi-stadium.jp/
Facebook : https://www.facebook.com/Kamaishistadium/
Twitter : https://twitter.com/kama_stadium

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 ラグビーワールドカップ2019推進本部
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
電話 0193-27-8420 / FAX 0193-31-1170 / メール
元記事:http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/rugby_city/detail/1236099_3208.html
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
目標達成を今後の飛躍の糧に、釜石シーウェイブス納会・感謝会〜退団・引退選手の前途にエール

目標達成を今後の飛躍の糧に、釜石シーウェイブス納会・感謝会〜退団・引退選手の前途にエール

退団のあいさつをする星野将利選手(右から2人目)ら退団選手は13人

退団のあいさつをする星野将利選手(右から2人目)ら退団選手は13人

 

 釜石シーウェイブス(SW)RFCの2019年度納会・感謝会は25日、釜石市大町のホテルサンルート釜石で開かれた。選手やサポーターのほか、支援する企業などの関係者ら約150人が出席。本年度限りで退団・引退する選手13人、スタッフ2人の前途にエールを送った。

 

 今季の釜石SWは、初の試みとして行われたトップリーグカップ(TLC)に参戦し2勝3敗。ラグビーワールドカップ(W杯)終了後からスタートしたトップチャレンジ(TC)リーグでは3勝1分け3敗の4位と目標の「トップ4」を達成し、これまでで最高の成績を残した。本年度は、日本ラグビー協会がトップリーグ(TL)に代えて来年秋に立ち上げる新リーグへの参入を目指して取り組む。

 

 納会で小泉嘉明理事長は「W杯で日本ラグビーの立ち位置が明らかになり、今後はトップリーグも変わっていく。SWは今季の目標は達成できたが、今後のチームの方向性を明確にしながら前へ進んでいこう」と呼び掛けた。

 

 今季からチームの指揮を執るスコット・ピアースヘッドコーチ(HC)はシーズンを振り返った上で、「チームとして90%ぐらいの力を出すことができ、何とか目標は達成できた。まだまだ上に行ける」と今後の可能性に期待を託した。

 

 桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)は「TCリーグ3年目で、一番いい成績を残すことができた」とした上で、今季限りでチームを離れる選手やスタッフを紹介。新天地での活躍にエールを送った。

 

 退団するメンバーのうち、TLのリコーから移籍して2季プレーした星野将利選手(34)は「10年にわたるTLでの経験をSWで生かそうとしたが、思いを伝えることはなかなか難しかった」と反省。新リーグ参入へ向け、「選手がチームの目指すべき方向性をよく理解し、サポーターと一体となって前へ進むことを願う」と飛躍を託した。

 

 市内の中学校で講師をしながら2季プレーした二宮昂生選手(24)は「教員としてラグビーの指導者になりたい。釜石での経験を今後の財産にしたい」と退団に至った経緯を述べた。

 

 最大のスポンサー企業である日本製鉄釜石の竹内正守総務部長(SW副理事長)は「W杯を通じ、釜石にはラグビーの力が必要と痛感した。釜石に多くの選手が集まり、巣立っていく環境を整えたい」とした上で、「引き続きSWの支援を」と呼び掛けた。

 

退団選手は13人
▽ホラニ龍シオアペラトゥー(PR/18年~)日本製鉄釜石▽水本裕也(PR/14年~)同▽マット・マフィ(HO/18年~)同▽中川亮(HO/16年~)同▽コーリー・トーマス(LO/18年~)同▽高田裕雅(FL/18年~)釜石SW▽ケイン・コテカ(FL/18年~)日本製鉄釜石▽二宮昂生(SH/18年~)甲子中▽村山千里(SH/18年~)小規模多機能ホームやかた▽村田オスカロイド(CTB/16年~)釜石SW▽星野将利(WTB/18年~)日本製鉄釜石▽ユーゲン・フィサー(FB/18年~)同▽コディ・レイ(UB/18年~)同

 

(復興釜石新聞 2020年2月29日発行 第871号より)

 

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被災地励ます音楽交流、ダンスを楽しく 心通わせる〜コミュニティー再形成の一助に、千葉県の吹奏楽愛好者ら

被災地励ます音楽交流、ダンスを楽しく 心通わせる〜コミュニティー再形成の一助に、千葉県の吹奏楽愛好者ら

「渚のシンドバッド」を振り付きで演奏し、観客を楽しませるメンバー

「渚のシンドバッド」を振り付きで演奏し、観客を楽しませるメンバー

 

 千葉県の吹奏楽愛好者らで結成する「accordien(あこーでぃあん)」(石塚睦未代表、21人)が22日、釜石市の平田集会所で、復興支援の演奏会を開いた。同団体が釜石で演奏するのは、昨年に続き2回目。楽器演奏のほか、手話を交えての合唱、ダンスを取り入れた楽しい企画など盛りだくさんのプログラムで、観客と心を通わせた。

 

 同団体は「東日本大震災の被災地で何かできないか」と考えた石塚代表が、自身の母校・習志野高の同級生らに声を掛け、集まった有志で結成。2016年から岩手、宮城両県で演奏活動を行ってきた。メンバーは当初10人ほどだったが、趣旨に賛同する仲間が増え、現在は21人に。20~28歳の社会人、大学生の女性が参加している。

 

 5年目となる今年は、22~24日までの3連休を利用して全6カ所で公演。釜石市平田地区は初めての訪問となった。

 

 前半は楽器紹介を兼ねて、5つのパートがアンサンブルを披露。「いい日旅立ち」「崖の上のポニョ」、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のオープニングテーマなどで、各楽器の音色の特徴を味わってもらった。後半は冬の演歌(雪国、津軽海峡冬景色など)や昭和の名曲(青い山脈、高校三年生など)をメドレーで楽しませ、来場者も歌声を重ねた。合唱は2曲。「今日もどこかで」(小田和正)は、手話とともに聞かせた。

 

 伝説の音楽番組「ザ・ベストテン」を再現したコーナーも。5位から1位までランキング形式で懐かしい歌謡曲が演奏され、「さよならはダンスの後に」「渚のシンドバッド」では、歌とともにダンスで盛り上げた。

 

 演奏曲は20曲以上にもなり、観客を巻き込んでのプログラムにたくさんの笑顔が広がった。佐藤美智子さん(72)は「生で聞くのは最高。若い人たちに囲まれてパワーをもらった。昔の歌も一緒に歌って、とても楽しい時間だった」と大喜び。「また来てほしい」と再演を願った。

 

 石塚代表(26)は震災から8年が経過する中で、「微力ながら何らかの力になれればと続けている。演奏会が住民のつながりを生むきっかけとなり、会話が増えるなど、地域コミュニティー再形成の一助になれば。できる限り継続し、思いを届けられたら」と期待を込めた。

 

 団体名はフランス語のaccord(音、和音)とlien(つながり)を意味し、「音楽でたくさんの人とつながりたい」という思いが込められている。

 

 今回は釜石市のほか、陸前高田市、宮城県気仙沼市、南三陸町、女川町、石巻市を訪問した。

 

(復興釜石新聞 2020年2月26日発行 第870号より)

 

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広報かまいし2020年3月1日号(No.1731)

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※東日本大震災津波岩手県・釜石市合同追悼式の開催については、後日改めて連絡します
【お知らせ】東日本大震災津波 岩手県・釜石市合同追悼式における新型コロナウイルス感染症への対応について – 釜石市

 

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【P1】東日本大震災津波岩手県・釜石市合同追悼式
【P2-3】新型コロナウィルスなどの感染症の予防/三陸鉄道リアス線全線で運行再開/東京2020オリンピック聖火リレー 岩手県「復興の火」
【P4-5】ジャパンラグビートップリーグ2020 小中高生試合観戦招待/佐渡裕&スーパーキッズ・オーケストラ 三陸音楽祭2020/沖縄美ら海水族館のイベント/うのすまい・トモス1周年記念イベント/かまいし地域づくりフォーラム/ごみ減量にトライ
【P6-7】まちのお知らせ
【P8】3月11日の主な追悼行事/釜石市郷土資料館 企画展第5弾「釜石の災害史」-備えあれば憂いなし-

この記事に関するお問い合わせ
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元記事:http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1235892_2596.html
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ラグビー神社が建立される鵜住居復興スタジアムの背後地

「釜石ラグビー神社」地鎮祭、W杯遺産継承の聖地へ〜建立する会「まちづくりの象徴的な場に」、丸の内から無償で移設

ラグビー神社が建立される鵜住居復興スタジアムの背後地

ラグビー神社が建立される鵜住居復興スタジアムの背後地

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となった釜石鵜住居復興スタジアム隣接地に建立する「釜石ラグビー神社」(通称・うのスタ神社)の地鎮祭が24日、釜石市鵜住居町の現地で行われた。昨年のW杯期間中に東京・丸の内に設置されていたラグビー神社を譲り受け、来月上旬の完成を見込む。建立に動いた有志は「ラグビーW杯のレガシー(遺産)を継承する聖地としたい」と期待を込める。

 

 ラグビー神社を建立するのは、復興スタジアムの背後に隣接する約40平方メートルの民有地。地元の所有者が無償で土地を譲渡した。高台にあり、復興スタジアムを一望できる。

 

 地鎮祭にはラグビー神社を建立する会(中田義仁会長)のメンバーら10人が出席。関係者が玉串をささげ、くわ入れなどの神事を行い工事の安全を祈願した。

 

「ラグビー神社を聖地に」と期待を込める建立する会のメンバー

「ラグビー神社を聖地に」と期待を込める建立する会のメンバー

 

 東京都千代田区に建立された「丸の内ラグビー神社」。ラグビーとゆかりの深い京都「下鴨神社」境内の「雑太社(さわたしゃ)」の祭神をまつり、W杯期間中は国内外から大勢のファンが参拝した。大会終了後、神社をどうするか決まっていなかったが、釜石の有志が名乗りを上げ、神社を建てた三菱地所(千代田区)が無償譲渡を快諾。釜石への移設が決まった。

 

 神社の名称と通称は鵜住居小の児童が考案した。ゴールポストを模した鳥居が特徴で、釜石商工高の生徒が真ちゅうで作るラグビーボール形のご神体をまつる。

 

 費用は企業や団体からの寄付や、インターネットのクラウドファンディングを活用。23日現在、目標の300万円を上回る357万円が集まっている。

 

 このうち昨年12月5日から始めたクラウドファンディングは、目標の150万円を1週間で突破。1月末までに231人が214万円を寄せた。一方、地元企業や団体からの寄付は50件余りで143万円に上る。

 

 中田会長は「全国から予想以上の寄付が集まった。W杯釜石開催が評価されたからだと思う。今後の目標とする、ラグビーを生かしたまちづくりへ向け象徴的な場所にしたい」と思いを込める。

 

 鎮座祭は来月20日に行う予定。

 

(復興釜石新聞 2020年2月26日発行 第870号より)

 

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