「釜石ラグビー神社」地鎮祭、W杯遺産継承の聖地へ〜建立する会「まちづくりの象徴的な場に」、丸の内から無償で移設


2020/03/02
復興釜石新聞アーカイブ #地域

ラグビー神社が建立される鵜住居復興スタジアムの背後地

ラグビー神社が建立される鵜住居復興スタジアムの背後地

 

 ラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となった釜石鵜住居復興スタジアム隣接地に建立する「釜石ラグビー神社」(通称・うのスタ神社)の地鎮祭が24日、釜石市鵜住居町の現地で行われた。昨年のW杯期間中に東京・丸の内に設置されていたラグビー神社を譲り受け、来月上旬の完成を見込む。建立に動いた有志は「ラグビーW杯のレガシー(遺産)を継承する聖地としたい」と期待を込める。

 

 ラグビー神社を建立するのは、復興スタジアムの背後に隣接する約40平方メートルの民有地。地元の所有者が無償で土地を譲渡した。高台にあり、復興スタジアムを一望できる。

 

 地鎮祭にはラグビー神社を建立する会(中田義仁会長)のメンバーら10人が出席。関係者が玉串をささげ、くわ入れなどの神事を行い工事の安全を祈願した。

 

「ラグビー神社を聖地に」と期待を込める建立する会のメンバー

「ラグビー神社を聖地に」と期待を込める建立する会のメンバー

 

 東京都千代田区に建立された「丸の内ラグビー神社」。ラグビーとゆかりの深い京都「下鴨神社」境内の「雑太社(さわたしゃ)」の祭神をまつり、W杯期間中は国内外から大勢のファンが参拝した。大会終了後、神社をどうするか決まっていなかったが、釜石の有志が名乗りを上げ、神社を建てた三菱地所(千代田区)が無償譲渡を快諾。釜石への移設が決まった。

 

 神社の名称と通称は鵜住居小の児童が考案した。ゴールポストを模した鳥居が特徴で、釜石商工高の生徒が真ちゅうで作るラグビーボール形のご神体をまつる。

 

 費用は企業や団体からの寄付や、インターネットのクラウドファンディングを活用。23日現在、目標の300万円を上回る357万円が集まっている。

 

 このうち昨年12月5日から始めたクラウドファンディングは、目標の150万円を1週間で突破。1月末までに231人が214万円を寄せた。一方、地元企業や団体からの寄付は50件余りで143万円に上る。

 

 中田会長は「全国から予想以上の寄付が集まった。W杯釜石開催が評価されたからだと思う。今後の目標とする、ラグビーを生かしたまちづくりへ向け象徴的な場所にしたい」と思いを込める。

 

 鎮座祭は来月20日に行う予定。

 

(復興釜石新聞 2020年2月26日発行 第870号より)

 

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