1回戦 釜石商工—盛岡中央

春季高校野球県大会〜釜石商工高校ベスト8

1回戦 盛岡中央に競り勝つ 延長十二回 4番・尾形サヨナラ打

 

1回戦 釜石商工—盛岡中央

1回戦 釜石商工—盛岡中央。延長戦の末サヨナラ勝ち、ホームベースに集まり、勝利に沸く釜石商工ナイン=20日、金ケ崎町・森山球場

 

 第63回春季東北地区高校野球県大会は20日から一関市の一関運動公園球場など3球場で行われ、釜石商工が1回戦で延長十二回の末、盛岡中央に3-2でサヨナラ勝ち。2回戦は黒沢尻工を4-2で振り切り、ベスト8に進出。夏の高校野球県大会のシード権を勝ち取った。準々決勝では、春季県大会の連覇を目指す一関学院に0-10(七回コールド)で完敗したものの、夏の大会へ向けて大きな自信をつかんだ。一方、センバツで1勝し注目を集める釜石は1回戦で一関工に6-9で敗退。一時は6-7と1点差まで迫ったものの、序盤の失点を挽回できず、初戦で姿を消した。

 

◇1回戦(20日)
盛岡中央
000020000000  2
000000200001× 3
釜石商工

 

(延長十二回)
(盛)堀崎、高橋宣―麦田
(釜)中村、鈴木―菊池健
▽三塁打 佐藤飛、堀江(盛)山崎(釜)

 
 
 釜石商工が延長十二回までもつれ込む大熱戦の末、私立の強豪校に競り勝ち、目標とする東北大会出場へ弾みをつけた。

 

 2点を追う釜石商工は七回、2つの四球を絡めて2死一、二塁としたあと、1番山崎優(3年)が右中間を破る三塁打を放ち同点。延長十二回には山崎の安打と2つの四球で2死満塁としたあと、4番尾形拓真(3年)が中前に弾き返し、三走の菊池勇之介(3年)がサヨナラのベースを踏んだ。

 

 2-2の同点で2死満塁。延長十二回のサヨナラの場面で、尾形は直球に狙いを絞っていた。5球目。待っていた直球をコンパクトに振り抜くと、打球はきれいに中前へ抜けた。

 

 161・5センチ、64キロと小柄だが、勝負強さを買われ、昨年秋から4番に座る。直前の2打席はいずれも三振に倒れ、巻き返す機会を待っていた。それまではストレートと変化球の見極めが全然できていなかったという。「ここだな」と狙いを定めて振り抜いた、人生で初めてのサヨナラ打。「興奮し過ぎて気持ちがついてこなかった」と照れ臭そうに殊勲打の喜びをかみしめた。

 

 釜石商工は練習試合を含め、先制を許した試合はほとんど勝てていなかった。久保田達也監督は「こういう試合をものにできてこそ、子どもたちは成長できる」と願いを込め、打席に送り出した。スクイズで点を取れる場面もあったが、「彼らの力で勝負してほしい」と小細工は避け、真っ向勝負を挑ませた。

 

 「仕事でも勉強でも失敗を繰り返すことで強くなる」と久保田監督。2打席連続で三振に倒れたあとチャンスが巡ってきた尾形の打席についても、「むしろ、回ってきてくれないかと思っていた。見事に打ってくれ、頼もしい」と4番の成長を喜んだ。

 

 一番の勝因は、五回途中からロングリリーフした鈴木孝輔(3年)の好投だろう。いきなり連打で2点を失ったが、その後は粘りの投球で無失点に抑え切った。久保田監督は「先発した中村龍斗(3年)も、ベストピッチではなかったものの、よく投げてくれた。完投能力がある子はほかにもいる。まだまだ強くなりますよ」。

 

2回戦 黒沢尻工振り切る 中村ー鈴木 勝利の継投

 

◇2回戦(22日)
黒沢尻工
000110000 2
310000000 4
釜石商工

 

(黒)柳沢、岩崎―高橋幸
(釜)中村、鈴木―菊池健
▽三塁打 菅原(黒)山崎(釜)
▽二塁打 尾形(釜)

 

 釜石商工が、甲子園経験校の黒沢尻工を破り、ベスト8進出を決めた。

 

2回戦 釜石商工—黒沢尻工 初回、釜石商工の尾形が先制打を放つ

2回戦 釜石商工—黒沢尻工 初回、釜石商工の尾形が先制打を放つ

 

 初回、1死一、二塁から4番尾形拓真(3年)が右翼線二塁打を放ち先制。さらに犠飛と敵失で2点を加えた。二回には1死から1番山崎優(3年)が中越え三塁打を放ち、犠飛でさらに1点を追加した。三回以降は、代わった相手投手に苦戦。五回までに2点差まで詰め寄られたが、中村龍斗(3年)から鈴木孝輔(3年)への継投で逃げ切った。

 

五回途中から継投し、延長戦を最後まで投げ抜いた鈴木孝輔投手

五回途中から継投し、延長戦を最後まで投げ抜いた鈴木孝輔投手=22日、一関市運動公園球場

 

 「ひどい試合内容。相手からもらった点ばかり。きょうはミーティングが長くなります」。1回戦に続き強豪校を撃破したものの、久保田達也監督は笑顔を見せなかった。「自分たちでどうやるのか、全然できていない。ただなんとなく試合をしているだけ」と、勝って兜(かぶと)の緒を締めた。

 

 1回戦に続き殊勲打を放った4番尾形についても、「結果オーライ。ゲッツーになる当たりだった」と手厳しい。その尾形。「一、二塁間へ緩いゴロという指示だった。次の打席ではヒットを打ちながらオーバーランしてしまって(アウト)」と反省ばかりを口にした。

 

 打線はいま一つだったが、中村―鈴木の継投は〝勝利の方程式〟になりつつある。この試合も五回から継投した鈴木が最後まで無失点に抑え、勝利をもたらした。

 

 鈴木の定位置は遊撃で、見事なグローブさばきで内野陣を引き締める。「投げるより守る方が好き」というが、久保田監督は「ともかくチームのためという犠牲心が強い。背中で引っ張るタイプ」と頼りにする。右サイドスロー。164センチ、62キロと小柄だが、球速は130キロを超え、決め球は打者の足もとに鋭く落ちるシンカー。昨年秋の地区予選で、延長十三回の末、釜石にサヨナラ負けした悔しさが勝利の原動力になっている。

 

準々決勝 一関学院にコールド負け 打てず、守れず 課題残す

 

関学院に敗れベスト4進出はならなかった釜石商工ナイン

準々決勝 一関学院に敗れベスト4進出はならなかった釜石商工ナイン=23日、金ケ崎町・森山球場

 

◇準々決勝(23日)
一関学院
0600022 10
0000000 0
釜石商工

 

(七回コールド)
(一)大竹、佐々木―斎藤
(釜)中村、鎌田、山崎、菊池瑠―菊池健
▽二塁打 斎藤、小椋(一)

 

 釜石商工は継投した4投手が合わせて14安打を浴び10失点。打線も2安打無得点に終わり、ベスト4進出はならなかった。

 

 県内屈指の強豪校、一関学院の壁は厚かった。「完敗です。出る、進める、返す。すべての面で私立高の力が上回っていた。もっと練習しないとダメということ」。久保田達也監督は、さばさばした表情で敗戦を振り返った。

 

 リリーフエースの鈴木孝輔(3年)が最初の打席で右腕に死球を受け、負傷したのが痛かった。先発中村龍斗(3年)から3人を継投したが、一関打線には通用しなかった。

 

 一塁までワンバウンドでしか届かない送球で、七回まで遊撃で頑張った鈴木は「夏、絶対に勝ちます」とリベンジを誓う。チーム2安打のうち1安打を放って意地を見せた菊池勇之介主将(3年)は「目標の東北大会出場はならなかったが、強豪校に2つ勝ち、夏に向けて成長はできた。ミスを少しずつ減らしていけば、きっと夏はいける」と前を向いた。

 

(復興釜石新聞 2016年5月25日発行 第489号より)

 

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抽選に臨む入居者ら

顔合わせ交流 新生活へ一歩〜大町1号復興公営住宅、入居者の部屋決め抽選会

抽選に臨む入居者ら

若い番号が出るよう願いを込め、抽選に臨む入居者ら。求めていた落ち着ける住まいに希望が膨らむ

 

 釜石市大町3丁目の旧市営駐車場跡地に市が建設した「大町1号復興公営住宅」の入居が始まるのを前に22日、入居者の部屋決め抽選会が情報交流センター釜石PITで開かれた。2~6階に配置された44戸(1LDK12戸、2LDK32戸)に入る世帯が全て決定。入居者らは居住階ごとに集まり、顔合わせ交流で新生活の一歩を踏み出した。

 

 抽選会には入居者本人のほか、付き添いや代理の家族ら約80人が参加。入場時の整理券の番号順に予備抽選を行い、本抽選の順番を決めた。抽選は、番号の入ったカプセルを箱の中から引く形で行われた。

 

 本抽選で手にした番号順に、希望する部屋を決めていった。ペット飼育世帯用に4戸、優先世帯(75歳以上のみ、重度障害者、要介護度3~5のいずれかに該当)用に19戸が設定されており、各世帯の事情に応じて選んだ。1階部分の駐車場23区画の抽選も行われた。

 

 市と市社会福祉協議会が連携し、抽選後、居住階ごとに交流の場を設けた。入居者は互いに自己紹介し、顔と名前を知り合った。市は、課題となっている復興住宅のコミュニティー形成に力を入れる。地域づくり推進課の見世健一課長は「まずは隣近所だけでも顔を覚えてもらいたい。段階を踏んで交流会も重ねていく」とし、今後につながる顔合わせの重要性を示した。

 

居住階ごとに入居者が自己紹介し、顔合わせをした交流会

居住階ごとに入居者が自己紹介し、顔合わせをした交流会

 

 この日は担当課から、入居手続きや仮設住宅の退去、引っ越し補助金などについての説明もあった。

 

 入居者の谷澤泰夫さん(86)、八重さん(84)夫妻は、浜町で被災後、盛岡市にある八重さんの実家の貸家で避難生活を送ってきた。「私としては生まれた土地だからね。何としても老後はここ(釜石)でと思っていた」と泰夫さん。部屋が決まり安堵(あんど)した様子で、5年ぶりに古里で暮らせる喜びをかみしめた。八重さんは「盛岡でもそうだったが、与えられた所で上手に過ごそうと思って。近所の顔も分かり心強い」と、新しい環境にも不安より期待のほうが大きい。子や孫は独立しており、「まあ、何とか夫婦2人でやっていこう」と顔を見合わせ、ほほ笑んだ。

 

(復興釜石新聞 2016年5月25日発行 第489号より)

 

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竣工式であいさつする野田武則市長

暮らしを支える ライフライン〜災害時の拠点施設に建て替え、釜石市水道事業所 新庁舎完成、窓口業務23日から開始

以前と同じ場所に建て替えられた市水道事業所の新庁舎

以前と同じ場所に建て替えられた市水道事業所の新庁舎

 

 釜石市が建て替えを進めていた新町の市水道事業所庁舎が完成し、17日に竣工(しゅんこう)式が行われた。新庁舎は災害時に拠点施設として機能できるよう耐震性を強化したほか、多目的トイレの設置や窓口など来客スペースを広くするなど快適な利用に配慮。水道料金の支払いなど窓口業務を含む水道関連業務は23日から開始する。

 

 旧庁舎は1971年度に建設された。老朽化が進む中、東日本大震災の激しい地震の揺れで内壁や外壁、基礎部分などに著しいひび割れや損壊が生じ、建て替えを決定。昨年8月に着工し、業務は上中島町の仮設事業所で行ってきた。建て替え事業費は約2億2千万円。

 

 新庁舎は鉄骨造り一部2階建てで、延べ床面積は613平方メートル。災害時の拠点となる施設にするため耐震構造を採用。停電時は隣接する中央管理棟の自家発電設備から電気の供給ができるようになっている。

 

 主な施設は1階に事務室や来客窓口など、2階には会議室、大書庫などを配した。旧庁舎より多少狭くなったが、職員(臨時を含め16人)が迅速、的確に業務を進め、災害などの緊急時においても効率的に対応できるよう配慮。窓口などの来客スペースは以前より広くし、来客用駐車場も6台分を確保した。車いすのまま入れるスペースなどを備えた多目的トイレを建物の入り口近くに設置。気軽に利用してもらえるよう配慮した。

 

 施工の八幡建設(八幡康正社長)が主催する竣工式には、工事を発注した野田武則市長ら関係者約30人が出席。神事で野田市長らが玉串をささげ、完成を祝った。

 

 市の水道事業は1949年に創設して以来、区域拡張や未普及地域解消を進め、現在ではほとんどの地区で水道を利用できるようになっている。震災では多くの水道施設が被災したが、水道工事業者らの支援により早期に復旧。現在の復旧事業にも遅滞なく取り組んでいるが、今後の水道事業は老朽化した施設が急速に増える一方で、収益が減少するという厳しい事業運営が予想される。

 

竣工式であいさつする野田武則市長

竣工式であいさつする野田武則市長

 

 野田市長はあいさつで「将来にわたり安心して利用していただける水道を実現していくため、サービスの向上と事業運営の効率化により市民の信頼に応えていきたい。一日も早く復興を果たすため、今後も変わらぬ支援と協力をお願いする」と期待。祝辞を述べた市水道工事業協同組合の佐野雅弘常務理事は「水道は暮らしと仕事を支える重要なライフライン。支える一翼を担う団体として技術向上に励んでいく」と気持ちを新たにした。

 

(復興釜石新聞 2016年5月21日発行 第488号より)

関連情報 by 縁とらんす
水道事業所の移転のお知らせ | 釜石市
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釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)

【意見募集】釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)整備基本設計(案)

意見募集案件

 

案件名:釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)整備基本設計(案)

 

東日本大震災で市内のスポーツ施設が不足したため、市民がスポーツやレクリエーション活動、交流を楽しめる場、及び、災害時の避難・応急生活支援の拠点として、また、平成31(2019)年に当市で開催されるラグビーワールドカップ2019の試合会場として、市は、旧鵜住居小・釜石東中跡地に鵜住居地区復興広場を整備し、同広場内に釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)を建設することとしています。

 

地域コミュニティの再生、市民の健康保持増進、にぎわいや交流人口の増大、そして、ラグビーワールドカップ2019の成功とその後の有効利用を見据え、平成29年度末(仮設施設は同31年度)の完成を予定しています。

 

平成27年度において、プロポーザル審査委員会を経て設計業者を選定の上、これまで同スタジアム整備基本設計を行ってきましたが、有識者やスポーツ関係者等との協議を経て、このほどとりまとめた基本設計案について、広く市民の皆さんの意見を募集します。

 

募集期間:平成28年5月25日(水曜日)から平成28年6月24日(金曜日)まで
担当部署:総務企画部総合政策課 電話0193-22-2111(内線105)

 

資料

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/public/boshu_anken/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/05/23/gaiyou.pdf

釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)整備基本設計(案)概要

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https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/public/boshu_anken/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/05/23/sutajiamu.pdf

釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)整備基本設計(案)

ファイル形式: PDFファイル
データ容量: 19,216 KB
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意見を提出できる方

■市内に住所がある方
■市内に事務所または事業所を持っている個人、法人または団体
■市内の事務所または事業所に勤務している方
■市内の学校に通学している方
■意見募集手続きに係る事案に利害関係を有する人

記載内容

意見を提出する際は、次の内容を必ず記載してください。
■提出する意見とその理由(案のどの部分に対する意見かを記載のこと)
■氏名(法人、団体の場合はその名称)
■住所
■電話番号(連絡先)
※市外の方は、次の項目も記載していただきます。
●勤務先または通学先

意見の提出方法

■郵送…<平成28年6月24日必着>〒026‐8686釜石市只越町3‐9‐13 市広聴広報課あて
■ファックス…0193-22-2678
■電子メール…koutyou@city.kamaishi.iwate.jp
■「みんなの声の箱」への投かん…(設置場所=市役所、各生活応援センター、市教育センター、市図書館、市保健福祉センター)
■直接持参…市広聴広報課へ

 

※皆さんの意見や提言が「文字」となっていることを前提としますので、電話での意見は受けません。皆さんからいただいた意見につきましては、取りまとめの上、意見に対する考え方を付して公表するとともに、検討する際の参考とします。公表にあたっては、個人情報の公表は一切行いません。なお、意見に対する個別の回答はいたしかねますので、あらかじめご了承願います。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 ラグビーワールドカップ2019推進室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111(105) / 0193-22-6040 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/public/boshu_anken/detail/1201641_2968.html
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120年前からのメッセージ〜明治三陸大津波写真展、釜石市郷土資料館

120年前の津波被害や人々の様子をとらえた写真が並ぶ

120年前の津波被害や人々の様子をとらえた写真が並ぶ

 

 釜石市鈴子町の市郷土資料館(菊池清太館長)で、企画展「明治三陸大津波写真展―120年前からのメッセージ」が開かれている。陸に打ち上げられた大型船、全壊した家屋、広範囲に散らばる流木、ぼうぜんとする人々など、明治三陸大津波(1896年=明治29)が発生した後の釜石市内を鮮明にとらえた写真を展示。当時の津波被害の大きさを克明に伝える写真は、東日本大震災の被災状況と重なる。6月19日まで。

 

 写真は、東京都在住の古写真収集家、石黒敬章さんが保存。石黒さんの父親が、明治時代を代表する写真師・中島待乳(なかじま・まつち/1850-1915)の遺品として入手したアルバムの中にあった。石黒さんから提供された48点のうち、120年前の惨状をとらえた27点を同資料館入り口と津波資料コーナーの一角に展示。デジタル・フォト・フレームでも紹介する。

 

 関連展示として、「大海嘯(かいしょう)極惨状之図」2点、「三陸東海岸大海嘯被害図」1点、旧釜石鉱山事務所所蔵の風俗画報(大海嘯被害録)1冊、両石・唐丹・石応禅寺の津波記念碑の写真3点と解説パネルも。周辺には今回の震災の記録や資料も並んでいる。

 

 菊池館長は「いつ、どこで、どんな形で災害が発生するか誰にも予想つかないが、沿岸部に住む者として、津波に関する危機意識を常に持つことは誰も避けて通れない。そのことが家を守る、家族を守ることになる。親から子へ、子から孫へ受け継いでほしい」と企画展開催への思いを話した。

 

 開館時間は午前9時半から午後4時半まで。火曜休館。

 

(復興釜石新聞 2016年5月21日発行 第488号より)

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釜石SOジェームス・カマナ

釜石3年ぶり勝利 筑波大振り切る〜IBC杯ラグビー、躍動SOカマナ 2トライ 1アシスト

釜石SOジェームス・カマナ

前半30分、釜石SOジェームス・カマナがモールサイドを突き、2つ目のトライを右隅に決める=15日、盛岡市いわぎんスタジアム

 

 第51回IBC杯ラグビー招待試合は15日、盛岡市のいわぎんスタジアムで行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFCは筑波大(関東対抗戦グループ)を31―19(前半19―12)で下し、同杯で3年ぶりの勝利を挙げた。先制を許したものの、SOに起用したジェームス・カマナが大活躍。前半12分、ゴール前でパスを受け、タックルをかわしてポスト左に同点トライ。17分にはキックパスを飛ばし、WTB小野航大のトライをアシスト。30分には2本目のトライを決め、試合を優位に進めた。釜石は後半も筑波大のスピードを封じ、終了間際の1トライに抑えて振り切った。

 

 15人制では新シーズン初のオープン戦。釜石は3年ぶりに学生チームを下し、宿願のトップリーグ昇格を目指す秋の本番に向けて上々のスタートを切った。4年目のカマナが司令塔として躍動。元7人制ニュージーランド代表の実力を見せつけ、約2500人の観衆を沸かせた。

 

 前半12分、ゴール前のラックからパスを受け、巧みなステップでタックルをかわし同点トライ。17分にはピンポイントでキックパスを飛ばし、小野のトライにつなげた。さらに30分、モールサイドを抜けて右隅に2本目のトライ。勝利に向かうチームを勢い付かせた。

 

 昨季までは最後方のFBが定位置。しかも、多くは後半からの途中出場だった。「ボールタッチの多いポジションで、ランニング能力も生かしたい」と三浦健博ヘッドコーチ(HC)がSOに起用。「彼はシャイだが、実はコミュニケーション能力もなかなか」という期待に見事に応えた。須田康夫主将は「ボールランナーとしてもすごいので、相手にプレッシャーをかけられた。精度がもう少し上がれば、もっといい展開ラグビーができるはず」と、さらなる”カマナ効果”に期待する。

 

 試合開始早々と終了間際に、マークが甘くなったところを突かれてトライを許したものの、「課題のチームディフェンスはまずまず」と三浦HC。「オーバーラップ(数的優位)でトライできる場面もあったが、アタックラインが浅く取り切れなかった。もっと点は取れる」と改善点も指摘。「秋の国体ではオール岩手の主力として優勝し、トップリーグ昇格につなげたい」と指揮官としての3年目を見据えた。

 

ひたむき森山 2年ぶり本格復帰

 

 大けがをし、ひたすらリハビリに取り組んできたCTB森山裕樹(30)がようやく本格復帰を果たした。公式戦、オープン戦を通し、ほぼ2年ぶりに先発出場。試合勘が十分に戻らず、守りでミスが出るなど不本意な出来に終わったが、久々のボールタッチを楽しんだ。

 

2年ぶりに本格復帰した森山裕樹

2年ぶりに本格復帰した森山裕樹

 

 練習中に左足の脛(けい)骨と腓(ひ)骨を折ったのは2014年7月。1カ月以上に及ぶ入院を経て、ひたすらリハビリに励んできた。「どうかな…」と自分でも復帰を諦めかけた時期もあったが、チームメートや職場(日鉄住金環境)の支えが背中を押してくれたという。

 

 広島県出身で、流通経済大卒後、釜石に入団して一筋。寡黙で実直、ひたむきなプレースタイルはファンも多い。今季は選手会長にも抜てきされた。三浦HCは「バックスは若手か外国人選手ばかり。釜石らしいプレースタイルを示してほしい」、桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)は「まさに”たたき上げ”。彼の経験値、取り組む姿勢はチームに良い影響を与えてくれる」と期待する。

 

 「若手に負けないよう、がんばりたい」と森山。今後は縁の下の力持ちとしてチーム力の底上げに貢献する。

 

(復興釜石新聞 2016年5月18日発行 第487号より)

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橋野鉄鉱山をまちづくりにどうつなげるか意見を交わしたパネル討論

世界遺産に学び 未来を創ろう〜ユネスコ運動県大会 釜石で開催、橋野鉄鉱山を生かしたまちづくり

橋野鉄鉱山をまちづくりにどうつなげるか意見を交わしたパネル討論

橋野鉄鉱山をまちづくりにどうつなげるか意見を交わしたパネル討論

 

 県ユネスコ協会連盟(三田地宣子会長)、釜石ユネスコ協会(小野共会長)主催の第21回ユネスコ運動県大会は13、14の2日間にわたり釜石市で開かれた。「世界遺産・橋野鉄鉱山に学び、未来を創ろう」をテーマに講演やパネルディスカッションなどがあり、橋野鉄鉱山を生かした復興まちづくりについて活発に意見交換。今後も地域の特性を生かしたユネスコ運動を通して持続可能なまちづくりに取り組むことを確認した。

 

 開会行事は大町のホテルサンルート釜石で開かれ、県内から約150人が参加。三田地会長は「世界遺産登録を機に新しいまちに復興する姿を見ることができる機会。大会が未来に持続可能な社会づくりに取り組む運動の力になることを期待する」とあいさつした。

 

 橋野鉄鉱山を含む「明治日本の産業革命遺産群」の世界遺産登録に携わった内閣官房参与の加藤康子さんが、「世界文化遺産登録までの道のり」と題して基調講演。製鉄・製鋼、造船、石炭産業など8県11市にまたがる23の構成資産について、それぞれの資産価値などを解説した。

 

橋野の価値や世界遺産を生かした観光へのアイデアを話す加藤康子さん

橋野の価値や世界遺産を生かした観光へのアイデアを話す加藤康子さん

 

 パネルディスカッションは「橋野鉄鉱山と復興を見据えてのまちづくり」がテーマ。加藤さんをコーディネーターに、パネリストの小野寺英輝さん(岩手大工学部准教授)ら5人が意見を交わした。

 

 釜石観光物産協会の澤田政男会長は「釜石の観光は弱い。世界遺産で観光に目を向けるようになったが、まずは地元で橋野について学び、価値を理解することが必要ではないか」と指摘。釜石市世界遺産室の森一欽係長は「みんなの遺産として親しんでもらうためには難しいことを分かりやすく伝えることがポイント。鋳造、製鉄体験や鉱石拾いなど体を使えるようなアイテムで橋野を紹介したい」と提案した。

 

釜石ユネスココーラスの合唱で参加者を歓迎した

釜石ユネスココーラスの合唱で参加者を歓迎した

 

 地元橋野町振興協議会の菊池成夫会長は「先人の偉業を無駄にしたくない。鉄と言えば釜石―となるよう地域の教育力を高め、教育旅行を軌道に乗せたい。ものづくりを体験できる実践教育の場になれば」と期待した。

 

 釜石高生徒会長の佐々木希さん(3年)は「世界の鉄のまちを知り、つながりを持てたら釜石のにぎわい、活気にもなると思う。高校生にできることがあるなら挑戦したい」と意欲的。鵜住居小6年の時に震災を経験しており、「今の時代の困難は震災で、さまざまな思いがあるが、先人が残した、諦めず努力するという強い思いを守り、大切にし、今度は私たちが釜石をつくっていく番」と復興への思いも話した。

 

 加藤さんは「世界遺産は永遠に守っていかなければならない宝。橋野は教育という面で可能性があり、愛情を持って育て、誇りを持って守ってほしい」と願った。

 

 最終日の14日はエクスカーションとして、鉄の歴史館、橋野鉄鉱山を見学した。

 

(復興釜石新聞 2016年5月18日発行 第487号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

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問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

菜種油「油いっこ」を前に思いを語る山田代表(中)

「菜の花プロジェクト」収益を復興に〜雇用、交流拡大に貢献、ユナイテッドグリーン推進

菜種油「油いっこ」を前に思いを語る山田代表(中)

菜種油「油いっこ」を前に思いを語る山田代表(中)

 

 東日本大震災で被災した釜石市内の土地や周辺の耕作放棄地に菜の花を植え、景観づくりや塩害などの土壌改良、菜種油の製造・販売などに取り組む一般社団法人ユナイテッドグリーン(山田周生代表)は11日、「復興のために役立てて」と、市に15万円を寄付した。同法人が推進する「菜の花大地復興プロジェクト」では地元雇用やボランティアとの交流も広がっており、寄付金を受け取った野田武則市長は「生活の場からの復興発信につながる」と感謝した。

 

山田代表「釜石は理想の地」

 

 山田代表(58)はバイオディーゼル燃料で世界一周走行を果たしたフォトジャーナリスト。震災を機に「循環型地域づくり」を発信しようと釜石に移り住み、13年3月に同法人を設立した。

 

 菜の花畑は鵜住居町から栗林町にかけての県道釜石遠野線沿いなどに点在し、広さは約1・5ヘクタールに及ぶ。菜の花には除塩効果があるとされ、土壌改良が期待できるほか、黄色に染まった美しい景観は仮設住宅などで暮らす被災地の住民の心も癒やしている。鵜住居川流域を中心に世界遺産の橋野鉄鉱山までを「菜の花ロード」にする計画も進んでいる。

 

 収穫した菜種は一関市の業者に依頼して搾油。13年から「油いっこ」(180グラム入り、1瓶税込み1200円)の商品名で、橋野町の産直「どんぐり広場」などで販売。「無農薬栽培で健康にもいい」と好評で、昨年度は約100万円の売り上げがあった。これまでに約3千本を売り上げ、益金はラベル貼りなどを手伝った地域住民への賃金として支払われている。

 

 畑の石拾いや草取りなどで年間約1500人のボランティアが市外から訪れるなど、市が人口減対策の柱に掲げる”交流人口”の拡大にも貢献。昨年からスタートした「オーナー制度」には日本郵船など企業や個人から7区画(約0・3ヘクタール)に応募があり、畑の管理を地元住民に依頼することで働く場と収入の確保にもつながっている。

 

県道沿いに広がる菜の花畑

県道沿いに広がる菜の花畑。一帯を「菜の花ロード」にとの計画も

 

 山田代表は「釜石には海と山の両方があり、豊かな水、風、太陽光を自然エネルギーとして活用できる。山間部の橋野地区には電気のない暮らしの知恵も残っており、釜石は自然との共生を具現化できる理想的な場所」と指摘。「菜の花プロジェクトを組み合わせ、もっと地域を元気にしたい」と思いを膨らませる。

 

(復興釜石新聞 2016年5月14日発行 第486号より)

関連情報 by 縁とらんす
一般社団法人 ユナイテッドグリーン
復興釜石新聞

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5月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました

 

先月に引き続き、5/18(水)に第2回の「健康体操教室」を開催しました!
前回と比べて、今回は参加者が10名程度増えたことで、より一層の賑わいをみせました。

 

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

運動指導のプロフェッショナルと一緒に身体を動かしましょう。腰痛予防や肩こり解消体操など、毎月テーマをきめて開催しています。
リンク

 

今回のテーマは「認知症予防」。

 

認知症は誰でもかかりうる病気です。歳を重ねるごとに有病の割合は増加し、特に85歳以上では4人に1人が認知症に罹患するといわれています。一旦発症すると現在の医療では完治が見込めないこともあり、日頃の生活習慣から予防を心がけることが大切です。
数ある予防法の中でも、運動は特に有効な予防法だとされています。中でも「運動×脳トレ」は脳機能強化の一つのキーワードになっており、NHKでも認知症予防プログラムをインターネットで配信しています。

 

今回の健康体操教室では、佐久間先生考案の「運動×脳トレ」体操を実践しました!

 

健康体操教室_5月

 

「先生が声に出した数字から”4”を引いた数だけ手を叩く」といった計算を交えたものから「足踏みをしながら右腕と左腕で違う動きをする」といったリズムを絡めたものまで8種の体操を行いました。「普段とは違う脳の使い方をして、より柔軟な脳にしていきましょう」という佐久間先生からアドバイスもありつつ、参加者の方々は熱心に取り組んでいました。

 

次回開催予定は、6月15日(水)です。
参加費は無料で、午前10時より1時間程度体操をおこないます。
座った状態での体操も用意されていますので、足腰に不安を感じている方でも参加いただけます。
どなたでもお気軽にご参加ください。

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

橋野鹿踊りオブジェ

鉄滓をオブジェに、「橋野鉄鉱山」に初の土産品〜世界遺産盛り上げ地元資源を活用、モチーフは「鹿踊り」

橋野鹿踊りオブジェ

橋野鹿踊りオブジェを前に談笑する和田タカさんと菊池成夫町内会長(右)、製作を補助する藤原英彦さん(左)

 

 釜石市橋野町早栃地区の住民らが、地元で江戸時代に行われた”たたら製鉄”のスラグ「鉄滓(てっさい)」を使い、郷土芸能「橋野鹿踊り」をモチーフにしたオブジェを製作、5月の大型連休から地元の産直施設「橋野どんぐり広場」で販売を開始した。橋野発の鉄関連の土産品開発は初の試み。地元愛の詰まった手作りの一品が、世界遺産の町を一層盛り上げる。

 

 オブジェ製作のきっかけは、橋野鉄鉱山の世界遺産登録勧告が出された1年ほど前の早栃町内会(18世帯)定例会議。「早栃の山に今も残る鉄滓を世界遺産の発信に生かせないか」と話題に上ったのが始まりだった。

 

 たたら製鉄では砂鉄と木炭を炉に入れて燃焼させ、砂鉄を還元し鉄を作った。その際、砂鉄に含まれる不純物は高温で溶融し、スラグ(ノロ)として排出された。町内会が地元所有者の了承を得て山中を探したところ、冷え固まって長い年月を経た多数の鉄滓を発見。当時の製錬は鉄と不純物の分離が十分でなく、鉄成分が残り重みを感じる鉄滓は、ごつごつとした形状と所々に残る鉄の色みが独特の風情を醸し、活用への可能性を感じさせた。

 

 製作の中心を担う和田タカさん(80)は当初、ペーパークラフトで作った虎舞頭を鉄滓に飾ったオブジェを、どんぐり広場で販売していたが、「橋野の郷土芸能、鹿踊りのモチーフでより地域色の濃い製品にしてはどうか」と近隣住民の提案を受け、”チーム早栃”で鹿踊りオブジェの製作に取りかかることになった。

 

 鉄滓は鹿踊りの胴体部分に利用。洗浄後、金づちで余分な部分を砕いて胴の形に仕上げ、さび止めを兼ね、つや出しスプレーをかける。鹿頭はエコクラフトテープを使い、顔の部分は、テープを裂いて細いひも状にしたものを編んで立体的に仕上げる。鹿頭の背に背負う「カンナガラ」は実際の踊りで使われているもの。胴の前を覆う幕は風呂敷を利用し、本物と同じ紋を消しゴム版で施した。「世界文化遺産 橋野鉄鉱山」と記したのぼり旗のさおは笹竹の先端部を、台座は倒れた山桜の木を加工し、地元資源を最大限に活用している。

 

オブジェに使われる、たたら製鉄で出た「鉄滓」

オブジェに使われる、たたら製鉄で出た「鉄滓」

 

 一連の作業工程は住民5、6人が分担して行うが、鉄滓の加工や鹿頭の製作は和田さんが一手に引き受ける。これまでも竹細工やエコクラフトのかご作りなどを手がける和田さんの器用さは、周辺住民のお墨付き。鹿頭は1時間で5、6個は仕上げるという。「鉄滓の台座に接する面を平らにしたり、鹿頭の目や鼻などを付ける細かい作業が大変」としながらも、試行錯誤を重ね完成させた姿に愛着をにじませる。「みんなの協力でできたこと。早栃の人たちはアイデアが豊富」と和田さん。

 

 同町内会長で、橋野町振興協議会会長も務める菊池成夫さん(74)は「世界遺産登録で橋野を訪れる人が激増したが、ご当地を象徴する土産物が無かった。ここまで形になったのは、地区住民のまとまりのおかげ。橋野ならではの遺産の趣をオブジェからも感じ取ってもらえれば」と期待を込める。

 

 橋野鹿踊りのオブジェは大(2千円)、中(1500円)、小(1千円)の3種類(台座含め高さ約15~20㌢)があり、どんぐり広場で販売中。今後、橋野鉄鉱山インフォメーションセンターで土・日曜日に開いている出前産直でも販売する予定。

 

(復興釜石新聞 2016年5月14日発行 第486号より)

 

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