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復興、まちの活性化に新戦力〜震災伝承や特産品開発、地域づくり法人「かまいしDMC」

復興、まちの活性化に新戦力〜震災伝承や特産品開発、地域づくり法人「かまいしDMC」

観光振興に向け意欲を高めるかまいしDMCの新入社員ら

観光振興に向け意欲を高めるかまいしDMCの新入社員ら

 

 観光地域づくりを推進する釜石市の「かまいしDMC」(社長・野田武則市長)は2日、新入社員への辞令交付式を市役所で行った。多彩な経歴を持つ7人の新たな力を加え、16人体制で新年度をスタート。釜石の魅力を伝える体験ツアーの企画や東日本大震災の伝承施設での語り部、地域商社として特産品の開発・販路開拓を進める陣営を整え、まちの活性化に力を注ぐ。

 

 野田市長は「復興の最終段階にある釜石の発展に力を。観光、魅力ある商品づくりはまちの発展に欠かせない。能力を最大限発揮し、生き生きと輝く姿を見せてほしい」と激励した。

 

 7人のうち、釜石出身は2人。鵜住居町の川崎杏樹(あき)さん(23)は釜石東中2年生の時に震災を経験した。自宅や学校が被災し生活が一変したが、支援を通じた多くの交流で「古里を守りたい。復興に関わりたい」との思いを生成。釜石高から都留文科大文学部に進学し、「一度離れたからこそ思いが強まった」とUターンした。同社が指定管理する、いのちをつなぐ未来館で勤務。「防災教育の大切さを実感。生活の違いや防災に対する意識も人それぞれだが、体験したこと、身を守る行動を伝えていきたい」と力を込める。

 

 小久保祐里さん(20)は震災時、唐丹小5年生。自宅に被害はなかったが、中学卒業まで仮設校舎で過ごした。「卒業できたのは多くの支援のおかげ。釜石で頑張る姿を見せることが恩返しになる」と地元就職を決心。釜石商工、盛岡市の専門学校での学びを生かし、同社の本拠地「魚河岸テラス」で経理を担当する。社員の中では最年少。「下から支えられるよう頑張る」とはにかんだ。

 

 同テラスの運営に加わる新沼貴子さん(51)は大船渡市出身で、米国カリフォルニア州ユバコミュニティカレッジ卒。県内で翻訳、通訳などの活動を行う国際化コンサルティング団体に所属し、ラグビーワールドカップ(W杯)の開催準備で釜石市内のインバウンド対応研修に携わった縁で就職を希望した。調理師免許も保有。「ジェラート開発などで地域創生に貢献したい」と展望した。

 

 地域商社事業部に配属された畠山清貴さん(34)は一関市出身。高崎経済大地域政策学部を卒業後、ラーメンチェーン店を運営する会社勤務を経て独立し、県内外で4店を経営する。食を通した地方創生、地域発信に関心があり、釜石へ。ふるさと納税の返礼品開発などを担い、「海の幸を生かした釜石らしい商品開発を手掛けたい」と意気込んだ。

 

 同社が指定管理する根浜海岸キャンプ場、御箱崎の宿の運営管理には、佐藤奏子さん(41)と福田学さん(43)=共に東京出身=が当たる。佐藤さんは震災ボランティアをきっかけに定住。海を活用した体験プログラムの企画・提供などを続けてきた。「海辺の地域を盛り上げる一助に。リピーターを増やしたい」と抱負を語った。

 

 福田さんは3月末で起業型地域おこし協力隊の任期を終えたばかり。これまで取り組んできた観光とサイクリングを結び付けたツアー提供などを継続しつつ、「新たな体験レジャーを開発したい」と意欲を見せた。

 

 経営企画管理部配属の大杉尚也さん(28)は財務省の官僚からの転身。最高財務責任者(CFO)として、同社の戦略的な経営を支える。首都圏から釜石入りし、新型コロナウイルスの感染予防のため、辞令交付式は欠席した。

 

(復興釜石新聞 2020年4月8日発行 第882号より)

 

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釜石まちづくり会社に入社した鈴木選手(中)、谷澤社長(左)、釜石SWの桜庭GM

地域貢献へ決意新たに、ラグビーと地域活性化の最前線へ〜釜石シーウェイブス鈴木選手、釜石まちづくり会社 SW選手を初採用

釜石まちづくり会社に入社した鈴木選手(中)、谷澤社長(左)、釜石SWの桜庭GM

釜石まちづくり会社に入社した鈴木選手(中)、谷澤社長(左)、釜石SWの桜庭GM

 

 ラグビー・トップチャレンジ(TC)リーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは3月31日、2020年度の新加入選手6人を発表した。このうち社員として大学新卒の鈴木淳司選手(22)を採用する釜石まちづくり会社は1日、釜石市大町の釜石情報交流センターで入社式を行って歓迎。鈴木選手は「選手として、社員として最大限の地域貢献を」と決意を新たにした。

 

 辞令を交付した谷澤栄一社長は「まちの活性化を手伝いながら会社を盛り立ててほしい」と期待を述べた。釜石SWの桜庭吉彦ゼネラルマネジャーも駆け付け、「まちづくりを最前線で担う仕事。初心を忘れず、選手としても活躍を期待する」とエールを送った。

 

 鈴木選手は静岡県出身で愛知学院大卒。学生時代にタグラグビーの普及に加わり、地域貢献活動に関心を持ったという。「地域との密着度という点で、釜石SWは他チームと別格のレベル」と志願。2度のトライアウトを経て思いをかなえた。情報交流センターの窓口業務を担うほか、小中学校でのタグラグビー普及、一般を対象にした健康体操教室などに携わる。

 

 釜石まちづくり会社が社員としてSWの選手を採用するのは初めて。選手の雇用は地域への利益還元が目的。ラグビーと地域づくりのつなぎ役として期待する。

 

 釜石SWの新加入選手は全員が10代、20代の若手で、本県出身は2人。FWは第一列のプロップ3人など計4人、バックスは2人。このうち社会人経験者は、岩手高出身で秋田ノーザンブレッツ(トップイーストリーグディビジョン1)から加入するプロップ杣澤誠(25)、中部電力(トップウエストA)のフランカー河野良太(24)の2人。

 

 釜石SWは昨季、TCリーグに参入して初めて4位となった。新型コロナウイルス感染拡大で今季公式戦の見通しが立たない中、桜庭ゼネラルマネジャーは「釜石SWで戦いたいという強い意欲を重視した」と期待する。

 

 釜石SWは3月から新シーズンに向けて練習を始めたが、新型肺炎拡大を受けて4月から練習を中断。5月以降、外国人選手を5人程度獲得する見通し。

 

(復興釜石新聞 2020年4月8日発行 第882号より)

 

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最終回の放送を終え、笑顔を見せる(左から)大坂さん、小田島支局長、野﨑さん

「釜石はまっこラジオ」放送終了〜ふるさと元気隊 発信続けて9年、「ありがとう」で締めくくる

最終回の放送を終え、笑顔を見せる(左から)大坂さん、小田島支局長、野﨑さん

最終回の放送を終え、笑顔を見せる(左から)大坂さん、小田島支局長、野﨑さん

 

 釜石市が提供するラジオ番組「釜石はまっこラジオ」が3月31日、放送を終了した。東日本大震災直後に復旧・復興に関する情報を伝える臨時災害放送局(災害FM)として始まり、復興の歩みと合わせてコミュニティー放送(地域FM)的要素を加えた体制へと変化しながら地域情報の発信を続け9年。スタッフ2人で臨んだ最後の放送では新たなまちの動きを伝え、「釜石のこれからを注目してほしい」と思いを電波に乗せ、役目を終えた。

 

 釜石の災害FMは、11年1月に釜石支局を開設していたエフエム岩手(盛岡市)の協力を得て誕生。市が運営し、復旧復興関連情報などを届けた。14年4月から同社に運営を委託し、「釜石やっぺしFM」「はまっこラジオ」の2番組を放送。16年4月からは「はまっこ~」に絞った。

 

 17年3月の災害FM終了に伴い、同社の周波数で、市提供の「釜石はまっこ~」がスタート。2019年ラグビーワールドカップ(W杯)に向けた機運醸成を図るのが狙いで、3人のスタッフが市の臨時職員として番組づくりに携わった。火曜日の正午から25分間、ラグビーW杯関連の話題、地域のイベント情報などを紹介。ラグビーW杯が終わり、役割を果たしたとして、年度末での放送終了、釜石支局の閉局が決まった。

 

 最終回を担当したのは、パーソナリティーの大坂美和さん(48)と音響調整機材(ミキサー)を担当する野﨑広美さん(41)。ラグビーW杯1周年記念事業に向けた新たな動きや復興情報のほか、前日まで精力的に取材した食の話題などを送った。

 

 最後と知ったリスナーから次々と届く、「残念」「寂しい」「いつかまた声を聴く機会を楽しみにしています」などのメッセージも紹介。大坂さんは「皆さんの声が原動力。やってきてよかったと感じる瞬間。ありがとう…という言葉しかない」と気持ちを吐き出し、放送を終えた。

 

 「9年。長いけど、あっという間。大変なこともあったけど、続けて良かった」と実感を込める野﨑さん。災害FMの開始から約半年後にパーソナリティーとして加わったが、伝える情報の多さでのどを痛め、音響担当に転向した。

 

 震災で実母、義父母ら大切な人を亡くし、「命の大切さを伝え、大事な人を守りたい」との思いが継続の力になった。「聴いてくれる人、地域が元気になるのに少し役立てたかな。誰か、何かの力になっていたら、うれしい。燃え尽きた感じ」と、すがすがしい笑顔を見せた。

 

 12年1月から関わる大坂さんは、取材した内容を間違えず、取材相手の伝えたい思いを変換せずに届けることを大切にしてきた。週1回、限られた時間で伝える難しさを感じ続け、最後も「もっとうまく伝えられたかも」と回想。それでも、人との出会いと別れを繰り返し、閉局まで関わることができ、「ほっとした」と肩の荷を下ろした。

 

 小田島大支局長(64)=同社放送部技術担当シニアディレクター=は「いざという時の拠点局は必要。なくしたくはないが、一区切り。地域に合った報道のあり方を提案していきたい」と先を見据えた。

 

 春、何かが終わり、何かが始まる季節。放送が終わった2人は、新しい一歩を踏み出すための充電期間に入る。

 

(復興釜石新聞 2020年4月4日発行 第881号より)

 

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ウニの風味を鍋料理に「うにしゃぶ」試作発表会〜ぜいたくしたい時にどうぞ、 麺や雑炊 締めのメニューも

ウニの風味を鍋料理に「うにしゃぶ」試作発表会〜ぜいたくしたい時にどうぞ、 麺や雑炊 締めのメニューも

かまいしDMCが麻生釜石工場の協力を得て開発した海の“味力”たっぷりの「うにしゃぶ」

かまいしDMCが麻生釜石工場の協力を得て開発した海の“味力”たっぷりの「うにしゃぶ」

 

 釜石市のかまいしDMC(社長・野田武則市長)による試作品発表会は3月30日、魚河岸テラスで開かれた。観光資源の少ない冬期の名物に―と鍋料理に着目し、市内の食品加工会社と協力して開発。海の幸ウニを使った「うにしゃぶ」を市内飲食店や宿泊業関係者らに紹介した。

 

 うにしゃぶは、貝だしにウニペーストなどを加え、生クリームで味を整えたスープに、白身魚や野菜を通して食べる。食材にスープのうまみが絡むコク深い味わいが特徴。麺や雑炊など締めのメニューで鍋をより一層楽しめる。

 

 この日は、アイナメやエビ、ホタテなどの具材を用意。試食した甲子町の城守理佳子さん(26)、元釜援隊で盛岡市の佐野利恵さん(29)は「ウニを飲んでるみたい。ぜいたくしたい時にいい」と好感触だった。

 

 釜石を含め三陸沿岸地域は海のレジャーを楽しむ観光客が多い夏場に比べ、冬場の客足は伸び悩み、対策が課題になっている。冬場の観光誘引を狙い、「地名から連想できる鍋料理をつくりたい」との発想が開発のきっかけとなった。

 

 片岸町の麻生釜石工場が協力し、昨年10月から開始。ウニのシーズンは初夏から夏で、今回は県外産を主体に、殻から取り出す際に身の形が崩れたものなどを集めた。香ばしさを出すために身を火であぶるなど工夫。締め用にと、自社製品の山田産アカモク100%でつくった麺も提供する。

 

 発表会の声も取り入れて改良を加え、5月の大型連休明けごろの販売開始を目指す。市内の飲食店などに卸し、各店舗でアレンジを加えてもらう。提供する店のマップづくり、のぼりの設置などの展開も計画する。

 

 大町にある多田旅館の若旦那多田知貴さん(48)は「スープがおいしい。ウニの風味がしっかり出ている。具材の検討は必要だが、すごくいい。釜石の新鮮な食材を生かした面白い使い方ができる」と前向きにとらえた。

 

 市の「ふるさと納税」返礼品としても取り扱われる。ウニのスープ、刺し身(時季により異なる)、アカモク麺がセット(2人分)。インターネット通販も視野に入れる。

 

 かまいしDMCの河東英宜事業部長(52)は「通過ではなく滞在型観光につながるツールになれば」と期待。冬場を視点に開発したが、通年でウニを味わってもらえる要素もあり、新名物としてさらに磨きをかける考えだ。

 

(復興釜石新聞 2020年4月4日発行 第881号より)

 

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野球で健康増進と長寿を誓ったシルバー釜石

「シルバー釜石」結成10周年、記念誌発行〜高齢の“野球小僧”意気盛ん

野球で健康増進と長寿を誓ったシルバー釜石

野球で健康増進と長寿を誓ったシルバー釜石

 

 2009年に発足した釜石市でただ一つの70歳以上の野球チーム「シルバー釜石」(澤口勇助代表、平野良一監督、24人)は3月25日、結成10周年記念誌発行祝賀会を平田のホテルシーガリアマリンで開いた。OBを含む24人のメンバーが集い、「コロナウイルスに負けず、全国大会で優勝を」と気炎を上げた。

 

 定期総会に続いて開かれた祝賀会で、澤口代表(81)は「野球を愛し、楽しく、けがのないよう練習に励んできた。記念誌により野球人生の1ページを次世代に引き継ぐことができる。それぞれの人生が一層充実するよう願う」とあいさつした。

 

 発足当時から代表6年、監督10年を務めた今入博さん(86)は結成への経緯を振り返り、「全国大会の3回戦以上を目指し、がんばれ」とエールを送った。還暦チームに所属し、シルバー釜石をサポートする千葉栄市議(67)が先輩に敬意を表し、「人生百歳。市内の高齢者の目標となるよう活躍を」と祝辞を述べた。

 

 平野監督(79)の発声で乾杯し、歓談。ステージでの“芸能大会”で、祝い気分を高めた。

 

 初代メンバーのОB、鵜住居町の大里利男さん(81)は少年時代から運動が好きで、鵜住居地域の「盆野球」にも熱中し、少年野球を指導した。一方、鵜住居虎舞の囃子(はやし)方(笛)を担当し、芸能全般にも関心を広げた。釜石ガスで働き、職場の野球チームに参加。退職後、シルバー釜石の創立メンバーとなった。

 

 「実家は農家で、子どものころから野球と芸能が楽しみだった。還暦、古希チームで合わせて20年プレーし、80歳で一区切りした。多くの仲間と知り合い、遠征で日本各地を訪れた。健康に不安もない。野球をしていて良かった」と振り返る。祝賀会では得意の舞踊(股旅物)を披露し、仲間の喝采を受けた。

 

 09年の発足当時は遠野市との混成チームだった。2年前の07年、還暦野球の釜石シックスティーズに所属する今入さん、澤口さんらは北上市を中心とするシルバー岩手にも加入していた。翌08年、釜石に古希チームの結成を決意。人員確保に入ったが、単独チームには至らず、同年暮れ、交流があった遠野クラブと「シルバー釜石」を立ち上げた。連携は2市の距離、震災の痛手を乗り越え4年間続いた。釜石市のメンバーが充実した13年から連携を解消し、単独チームで再出発した。

 

 14年には第8回県古希大会で初優勝。その後は県大会準優勝3回、全日本大会5回、東日本大会1回、北日本大会6回の出場を重ねた。

 

 10周年記念誌は40ページ。チームの戦績を中心に、シーズンごとの新加入選手、活躍ぶりをスナップや写真、メンバー表とともに記録した。

 

(復興釜石新聞 2020年4月1日発行 第880号より)

 

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新たな道を歩み出す隊員と活動を支えた関係者

地域おこし協力隊 起業に成果、5人が報告会〜活動終了、今後は復興の架け橋に

新たな道を歩み出す隊員と活動を支えた関係者

新たな道を歩み出す隊員と活動を支えた関係者

 

 釜石市は26日、起業型地域おこし協力隊(釜石ローカルベンチャー)の活動報告会を市役所で開き、2019年度で任期を終える5人が地域の特色を生かした活動の成果や今後の展望を伝えた。野田武則市長、窪田優一副市長ら市職員、隊員らの活動を支えた関係者ら約10人が出席。17年に着任した深澤鮎美さん(33)、福田学さん(43)、細江絵梨さん(33)、吉野和也さん(39)、18年に着任した今井のどかさん(38)が活動内容を振り返った。

 

 深澤さん(茨城県出身)は前職・保育士の仕事を生かし、自然保育に取り組む団体を立ち上げ、自然に親しむ親子向けのイベントなどの企画、運営を進めた。今後は釜石と田野畑村(地域おこし協力隊)での2拠点生活を予定。「両自治体と連携を図り、懸け橋的な存在になりながら保育、教育、子育て支援の水準を上げていきたい。子どもの主体性を大切にしながら活動を続けていく」と意欲を見せた。

 

 福田さん(東京都出身)は観光とサイクリングを結び付けたツアーの提供、尾崎白浜地区の空き家を活用した民泊事業を展開。三陸・南部エリアのジオパークガイドにもなった。「観光は地域住民との交流や現地体験が鍵」と強調。4月からは「かまいしDMC」に勤務し、滞在型観光ツーリズムの開発に取り組む考えだ。

 

 細江さん(同)は根浜地域を拠点に地域団体などと連携したツアーのコーディネート、観光プログラムの開発、国際交流・防災教育プロジェクトの推進などに取り組んだ。総額約9千万円の資金を調達。この活動を継続し、「いろんな価値観を共有できる地域づくりを進めたい」と意気込んだ。

 

 吉野さん(千葉県出身)は漁業や農業に携わる生産者の暮らしを守るための取り組みを模索。潜水士の資格を取得し、漁師や漁協の協力を得て磯焼け対策としてウニの駆除活動に取り組んだ。生産者の思いを消費者に届ける食べ物付き情報紙も発行。これまでに10号を発売し、約1千万円を売り上げ、地域の発信やファンづくりを推進した。「つながりを生かし、都市と地域をつなぐイベントを企画したい」と展望した。

 

 今井さん(広島県出身)はデザイナーとしての職業を生かし、商品パッケージの製作などを手掛けた。定時制高校で進路選択授業なども実施。今後も市内に住み、制作会社を立ち上げ独立する予定で、「地域の魅力を伝える活動をしていく」と力を込めた。

 

 釜石ローカルベンチャーは市内で起業や新たなビジネス・働き方に挑戦する都市部の人々を応援する取り組みで、17年度スタート。総務省が全国で進める地域おこし協力隊制度を活用する。1年ごとの更新で、最長で3年まで更新できる。これまでに受け入れたのは9人。今回の5人の卒業で、隊員は4人となった。

 

(復興釜石新聞 2020年3月25日発行 第878号より)

 

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「ファンあってのチーム」車椅子贈る、釜石シーウェイブス選手会〜イベント収益で社会貢献、かまいしDMC トモスなどで活用

「ファンあってのチーム」車椅子贈る、釜石シーウェイブス選手会〜イベント収益で社会貢献、かまいしDMC トモスなどで活用

車椅子を贈った釜石SWの(右から)小野選手、山田選手、中野選手

車椅子を贈った釜石SWの(右から)小野選手、山田選手、中野選手

 

 釜石シーウェイブス(SW)RFC選手会(共同会長=高橋拓也、菅原祐輝選手)は23日、社会貢献活動の一環として企画したチャリティーイベントの収益で購入した車椅子2台を「かまいしDMC」に贈った。同社が指定管理する釜石市鵜住居町の「うのすまい・トモス」と「根浜シーサイド」で活用される。

 

 贈呈式はトモス内にある津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」で開催。同選手会から共同主将の小野航大選手(28)と中野裕太選手(30)、山田龍之介選手(28)が参加した。

 

 同選手会が目指すのは「地域に根差し、愛される強いチームづくり」。2019年度シーズンは選手主体の取り組みに力を入れ、積極的に地域に出て市民やファンらと交流しようと、ごみ拾いやイベント実施など、さまざまな企画を展開した。

 

 今回の寄贈は、昨年11月に市球技場で開かれた市主催のラグビーイベントで行ったガレージセールの益金を活用。歴代のチームTシャツや「ラグビー選手でなければ手に入らないグッズ」が並び、好評だったという。

 

 中野選手は「市民の応援、ファンあってのチーム。勝つことはもちろん、地域との触れ合いも大事にしたい。選手自らが考え、動くことでチーム内の意志疎通もできる。今後も地域に貢献できることを考え、地域に出ていく機会を増やしたい」と思いを話した。

 

 車椅子を受け取った同社の河東英宜事業部長(52)は「(トモスは)高齢者の利用が多く、車椅子を使う場面が増えている。1台しかなく、寄贈は助かる」と感謝した。

 

(復興釜石新聞 2020年3月25日発行 第878号より)

 

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広報かまいし2020年4月1日号(No.1733)

広報かまいし2020年4月1日号(No.1733)

広報かまいし2020年4月1日号(No.1733)

 

広報かまいし2020年4月1日号(No.1733)

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【P1】東部地区避難路(グリーンベルト)供用開始
【P2-3】市の組織機構の一部が変わります
【P4】国道45号線両石地区交通規制のお知らせ/福祉タクシー助成券の交付/山火事防止運動月間
【P5-8】新型コロナウィルス感染症対策に関する情報
【P9-11】まちのお知らせ
【P12】第6釜石○○会議/令和元年台風第19号支援 地域企業再建支援事業費補助金の交付

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2020032600137/
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「復興の火」に点火する達増知事=22日、宮古駅前で

「復興の火」被災地照らす、ゆらめく炎に東京五輪の成功願う〜三鉄で宮古から釜石へ、さらに「SL銀河」で花巻へ

「復興の火」に点火する達増知事=22日、宮古駅前で

「復興の火」に点火する達増知事=22日、宮古駅前で

 

 東京五輪の聖火を東日本大震災の被災地に展示する「復興の火」が22、23の両日、本県をめぐった。22日は、20日に運行を再開したばかりの三陸鉄道で宮古から釜石駅までの鉄路を縦断。釜石からはJR東日本が釜石線で運行する「SL銀河」にリレーし、花巻駅までを巡回した。沿線の住民らは、ゆらめく炎に五輪の成功を願い、震災からの復興完遂へ思いを重ねた。 

 

 出発式典は宮古市栄町の宮古駅前で行われ、地元住民ら約500人が震災犠牲者に黙とうをささげた。達増拓也知事は「復興への歩みはたゆまず進んでいる。国内外からの支援への感謝、復興への誓いをこの火に込め、岩手から送り出す」と宣言し、聖火皿に点火。その後、ランタンに移した火を三鉄の特別列車で運んだ。

 

 聖火は宮古駅を皮切りに、陸中山田駅、大槌駅、釜石駅、上有住駅、遠野駅、花巻駅の駅前7カ所で展示。小雨模様の中、各地で住民らが大漁旗や小旗を振って歓迎し、家族連れなどが列をつくって記念撮影した。

 

聖火のランタンを受け取り、「SL銀河」に託す野田市長=釜石駅で

聖火のランタンを受け取り、「SL銀河」に託す野田市長=釜石駅で

 

 釜石駅には午前11時ごろ到着。駅前の「復興の鐘」の下に置かれた聖火を撮影しようと並ぶ家族連れなど長い列ができた。

 

 6月18日に釜石市で予定される聖火リレーのランナーに決まっている三上雅弘さん(56)=北九州市任期付職員=は「復興の火」の前で妻真江子さん(58)と仲良く記念撮影。「新型コロナウイルス感染拡大で聖火リレーができるかどうか心配」としながらも、「この火が震災で被災した東北各地をめぐると思うと感慨深い。この手でしっかりと勇気をつなぎたい」と力を込めた。

 

 小佐野小を卒業し来月から釜石中に進む宮本一輝君(12)は「聖火はもっと大きなものかと思っていた」としながらも、「コロナに負けず、みんなを元気にしてほしい」と願いを込める。妹の聖良さん(10)は「この目で聖火が見られるのは一生に一度。すごく楽しみにしていた」と声を弾ませた。

 

感染が広がる新型コロナウイルス防止のため記念写真におさまる家族連れもマスク姿で

感染が広がる新型コロナウイルス防止のため記念写真におさまる家族連れもマスク姿で

 

 家族4人で足を運んだ赤坂柊馬君(平田小6年)と弟の瑛丈君(同4年)は「『復興の火』という名前がすごい。小さな炎だけど見られて良かった」と口をそろえる。盛岡市に単身赴任している父敦史さん(40)は「初めてオリンピックを身近に感じることができた。前回の東京五輪が行われたのは私が生まれる前。大イベントをこうして体感できる子どもたちがうらやましい」と目を細めた。

 

 西東京市から駆け付けた会社員辻本一夫さん(56)と妻由加里さん(56)は「SL銀河」の大ファン。毎年1回は本県に足を運び、SLの旅を楽しんでいる。「来るたびに被災地の復興を感じる。今回は五輪の火と記念撮影できてラッキー」と喜んだ。

 

 釜石駅前からホームに運ばれた聖火をSLの乗務員に託した野田武則市長は「小雨模様の中、こんなに多くの人が集まり、東京五輪への関心の高まりを感じた。コロナウイルスに打ち勝ち、成功してほしい」と願った。

 

(復興釜石新聞 2020年3月25日発行 第878号より)

 

復興釜石新聞

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沿線自治体の首長も、大きな期待を込めて祝いのくす玉を披露した

三鉄復活 全線運行再開、台風被害から5ヵ月〜沿線住民 笑顔で祝福、不屈のマイレールにエール

沿線自治体の首長も、大きな期待を込めて祝いのくす玉を披露した

沿線自治体の首長も、大きな期待を込めて祝いのくす玉を披露した

 

 昨年10月の台風19号による豪雨で線路路盤の流失など甚大な被害を受けた第三セクターの三陸鉄道(本社・宮古市、中村一郎社長)は、最後の不通区間となっていた陸中山田―釜石間の復旧を終え、20日、5カ月ぶりとなる全線運行を再開した。東日本大震災後、JR山田線宮古―釜石間の移管で、全長163キロの三鉄リアス線(久慈―盛)として再出発した鉄路が待望の復活を遂げ、沿線住民から大きな祝福を受けた。

 

三陸の大動脈再出発

 

 陸中山田駅で行われた記念列車の出発式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小して開催。中村社長が全国からの復旧支援に感謝し、「これからも人と人、地域と地域をしっかりつないでいくことを誓う」と運行再開を宣言した。達増拓也県知事は「三陸復興の未来を描く原動力、沿岸地域交通の大動脈として重要な役割を果たしていきたい」とあいさつ。記念列車の運転士と車掌に花束が贈られ、テープカット、くす玉開披。記念のヘッドマークを取り付けた列車は午後12時45分、佐藤信逸山田町長の出発合図、地元住民らの見送りでホームを滑り出した。

 

 山田町大沢の会社員箱石大樹さん(45)、妻紗代子さん(41)は長男航希ちゃん(1歳3カ月)と駅舎に隣接する「ふれあいセンターはぴす」の図書館を訪れ、偶然に出発式のにぎわいに出会った。大樹さんは昨年3月の全線開通を契機に、家族で陸中山田駅から南の盛駅、2カ月後に北の久慈駅までを往復し、沿線の風景を楽しんだ。

 

 「普段は道路を使うが、車は移動手段。鉄道で見える風景は違う。震災で鉄道が止まり、バス輸送が続いた。通勤や通学、観光で利用する方には運行再開はうれしいこと」と大樹さん。子どもを抱いて再開列車の出発を見送った。

 

 強風の中で10本の大漁旗を振り続けたのは山田町商工会青年部(松本龍太部長)と岩手銀行山田支店(高村智典支店長)の「コラボ連」。旗は三陸山田漁協から借り受け、約8メートルの青竹に結んだ。まちのにぎわいづくりに積極的に取り組み、祭りにも参加する高村支店長は「三鉄の再開を待望していた。近隣の宮古、大槌などとの交流人口も持ち直すだろう」と期待を込めた。

 

横断幕掲げ 小旗振り、観光客招致にも大きな期待

 

手作りの三鉄応援手旗などを振り歓迎する沿線住民

手作りの三鉄応援手旗などを振り歓迎する沿線住民

 

 お座敷列車を先頭にした3両編成の記念列車には、来賓と報道関係者約60人が乗車。釜石駅まで運行予定だったが、強風のため、岩手船越駅以南は運行を断念。出発から2駅までの運行となったが、沿線住民らが大漁旗や横断幕、手旗などで列車を迎え、震災、台風と2度の困難を乗り越えた三鉄に熱いエールを送った。

 

 同駅に家族4人で駆け付けた佐々木純子さん(45)は「子どもたちは三鉄を見かけると必ず手を振っている。再開は大きな喜び。企画列車にも乗ってみたい」と笑顔。

 

 駅前で商店を営む佐賀祐司さん(67)によると、国鉄山田線時代の1970年ごろまで、同駅の近くには駅員宿舎や保線区官舎もあったという。宮古、釜石への通学、通勤客でも活気があった。

 

 佐賀さんは「列車の音が聞こえれば、華やかになる。震災から去年までは寂しかった。震災後の復旧もそうだが、全線を再開させた三陸鉄道はすごい。沿線の気持ちを盛り上げてくれる」とエールを送った。

 

 大槌町の「三陸花ホテルはまぎく」の社員らは最寄りの浪板海岸駅で記念列車を歓迎する予定だったが、運行短縮の知らせを聞き、急きょ岩手船越駅に移動。安藤華奈美さん(24)は「新型コロナの影響で団体客のキャンセルも出ている。落ち着いたら、ぜひ三鉄を利用し、多くの方に三陸観光に来てほしい」と願った。

 

 全線再開を祝おうという人たちは県外からも。埼玉県の川越東高1年千葉裕斗君(16)は、織笠―岩手船越間で記念列車を写真に収めた。鉄道が好きで各地に足を運ぶ千葉君は、昨年のリアス線開通時に沿線の歓迎ぶりを見て、「地元から愛されている路線」と実感。母親の実家が山田町田の浜にあり、JR山田線時代から何度も同路線を利用しているといい、「三鉄の魅力をもっと知ってもらって、たくさんの人でにぎわってほしい」と今後に期待を寄せた。

 

(復興釜石新聞 2020年3月25日発行 第878号より)

 

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“コロナウイルスに負けない弁当”をほおばる児童をやさしく見守る麻生専務(中)

「鵜っ子弁当」で支援、栄養満点 子どもらに笑顔〜麻生三陸 釜石工場、コロナ影響 学童クラブへ無償提供

“コロナウイルスに負けない弁当”をほおばる児童をやさしく見守る麻生専務(中)

“コロナウイルスに負けない弁当”をほおばる児童をやさしく見守る麻生専務(中)

 

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休校の影響を受ける児童や保護者を応援しようと、釜石市片岸町で冷凍加工食品を製造する麻生三陸釜石工場(本社・神奈川県藤沢市、麻生政雄社長)は17日から、鵜住居学童育成クラブに特製の「鵜(うの)っ子弁当」の無償提供を始めた。心待ちにしていた児童は、「おいしい」と笑顔で平らげた。弁当は4月2日までの火・木曜日6日間、メニューを変えながら届けられる。

 

 17日昼前、同工場の麻生昭彦専務らが鵜住居小に併設される同クラブに32食を届けた。児童はテーブルを並べ、弁当を受け取ると、さっそく口に運んだ。メニューはポークジンジャー、肉シューマイ、インゲンとニンジンのソテー、マーボーナスなどに、オレンジ、プチトマト。麻生専務は児童の席を巡り、味やボリュームなど感想を聞いた。

 

 佐々木蒔友(まきと)君(鵜住居小4年)は「お母さんの弁当もおいしいけど、これもいい。全部食べた。クラブでは中で過ごすことが多い。時々鬼ごっこもする。もっと外で遊びたい」と、ややエネルギーを持て余している様子。金野琥珀君(同3年)は弟の天河君(同1年)とクラブに通う。「肉が好きだから、気に入った。サッカー、水泳と空手をやる。量はちょうどいい」と満足した。

 

 同工場は釜石市の誘致企業として2017年5月に稼働。おせち、弁当、通販サイトアマゾン、ふるさと納税の返礼品、最近は白金豚と遠野ホップを使った地場原料の製品を作っている。従業員は25人。

 

 麻生専務によると、児童を持つ女性従業員から臨時休校の影響を聞いており、工場内で応援を検討。得意の製造技術を生かす弁当を地元の学童育成クラブに無償で届けることを決めた。

 

 同クラブの登録児童は約60人。木村宏子主任児童厚生員によると、臨時休校中は5年生以下の30人ほどが利用する。弁当は事前に献立が知らされ、アレルギー表示も行う。学童クラブは弁当の希望者を集計し、麻生に連絡する。初日は29人が希望し、食品アレルギーがある1人を含む児童3人は弁当を持参した。

 

 麻生専務は「工場のスタッフが熱心に取り組んだ。味付けも子どもに合うよう工夫した。6日間だけの活動だが、今後も地域のためにできる貢献を考えたい」と意欲をみせた。

 

(復興釜石新聞 2020年3月18日発行 第876号より)

 

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豪州−釜石 友好を切手で発信〜日本郵便東北支社 オリジナルシート贈る、五輪交流 機運醸成

豪州−釜石 友好を切手で発信〜日本郵便東北支社 オリジナルシート贈る、五輪交流 機運醸成

野田市長にフレーム切手を贈った川畑局長(中央)、八重樫局長(右から2人目)、澤口局長(右)

野田市長にフレーム切手を贈った川畑局長(中央)、八重樫局長(右から2人目)、澤口局長(右)

 

 日本郵便東北支社(仙台市、古屋正昭支社長)は、東京五輪・パラリンピックの機運醸成につなげようと、釜石市と「復興『ありがとう』ホストタウン」相手国のオーストラリアとの交流を記念したオリジナルフレーム切手を製作、18日から販売を始めた。ホストタウンに関連したフレーム切手の販売は県内で初めて。発売を前に17日、同支社県東部地区連絡会が釜石市に完成した切手シートを贈った。

 

 釜石市は2017年11月に同ホストタウン相手国として豪州を登録し、青少年交流などを推進してきた。切手シートには豪州のオペラハウスやグレートバリアリーフ、エアーズロックなど世界的に有名な観光スポットをデザイン。釜石市からは世界遺産・橋野鉄鉱山や大観音、虎舞などが採用された。

 

 台紙にはラグビーワールドカップ(W杯)の試合会場となった釜石鵜住居復興スタジアムを印刷。「Thank you from KAMAISHI」とのメッセージも添えた。

 

釜石とオーストラリアの交流を記念したフレーム切手

釜石とオーストラリアの交流を記念したフレーム切手

 

 同連絡会統括局長を務める田野畑郵便局の八重樫茂徳局長、釜石郵便局の川畑智彦局長、釜石鈴子郵便局の澤口修局長らが釜石市役所を訪問。切手シートを受け取った野田武則市長は「市民が五輪やオーストラリアについて知識を深め、関わりを持つきっかけになれば」と感謝した。

 

 八重樫局長は「切手を素材に釜石とオーストラリアの友好が続くことを期待。復興に対する感謝を発信する手伝いもでき、うれしい。今後も地域発展のため、できることを考え取り組んでいく」と思いを伝えた。

 

 切手は63円が5枚、84円が5枚の10枚セット(1シート)で、税込み1300円。市内の全12郵便局のほか、東京中央、大手町郵便局で購入できる。郵便局のネットショップでも販売する。

 

 計500部用意し、300部は釜石市が買い取り、同ホストタウン事業の関係者に配布する予定。残り200部が一般に販売される。

 

(復興釜石新聞 2020年3月18日発行 第876号より)

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