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広報かまいし2022年1月15日号(No.1777)

広報かまいし2022年2月1日号(No.1777)

広報かまいし2022年1月15日号(No.1777)

 

広報かまいし2022年1月15日号(No.1777)

広報かまいし2022年2月1日号(No.1777)

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【P1】
虎舞フェスティバル ※開催延期となりました
SL銀河招待企画
【P2-3】
新型コロナワクチン3回目接種
・2回目接種から6カ月で接種可能です
・【遠隔地】送迎バスの運行情報
【P4-7】
各種計画への意見募集
まちのお知らせ
※P4に掲載している後期地域会議・復興まちづくり協議会は開催延期となりました
【P8】
東日本大震災復興支援 感謝のつどい
冬の星空観察会 他

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釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
釜石市の支線部で運行されるコミュニティーバス

釜石市支線部バス4月ダイヤ改正へ 効率運行、利便向上で「住民の足」維持

釜石市の支線部で運行されるコミュニティーバス

釜石市の支線部で運行されるコミュニティーバス

 

 釜石市が市内事業者に委託して運行する支線部バス(4路線)のダイヤが、4月から改正される。利用の少ない便を廃止し、一部区間に新たに予約制を導入。各路線と市教育センター(鈴子町)を結ぶ直通便の復路運行を新設する。料金の一部値上げ、学生への優遇措置も予定。高齢化の進行に伴い、増加が見込まれる運転免許返納者の足の確保、持続可能な公共交通維持のため、地区懇談会(市内18カ所で開催)の意向を踏まえ、事業の見直しを図る。

 

 東日本大震災後の環境変化を受け、2019年6月に再編された市内のバス路線の運行は、国道などの幹線部を岩手県交通が、半島・山間地域の支線部を市が担う。支線部は、鵜住居駅と上平田を幹線との乗り継ぎ拠点とする南北のコミュニティーバス(マイクロバス)、にこにこバス(ハイエース)を運行。ダイヤ改正は20年4月以来、2年ぶりとなる。

 

支線部バスエリア

 

 4路線共通の変更点は2つ。平日の支線部と教育センターを結ぶ直通便(釜石のぞみ病院経由)に同センター発の午後の便を新設し、帰りの足に配慮。1日1往復を確保する。料金は一部区間で100円値上げ。通学利用の負担軽減策として小中高生は上限200円とする優遇措置を講じる。

 

 これまでの利用状況を踏まえ、北部コミュニティーバス(青ノ木・中村方面)は、平日の中村発の始発便と鵜住居駅発の最終便を前後の便に統合。土日祝日の運行は土曜日のみに変更する。南部コミュニティーバス(大石・荒川方面)は、平日の便数を減便(上平田方面行き6→4便、大石・荒川同5→4便)。水曜日の教育センター発の便で、予約による平林への乗り入れを可能とする。

 

市の委託を受けた岩手旅行社が運行する北部コミュニティーバス

市の委託を受けた岩手旅行社が運行する北部コミュニティーバス

 

 箱崎白浜方面から日向、室浜地区を運行するにこにこバスは、箱崎地区の運行経路を見直し、3バス停を新設。片岸、日向地区からの乗車が少ないことから予約制を導入する。尾崎白浜、佐須方面のにこにこバスは、平日の上平田方面行きを1便(午後4時台)減便する。

 

前勝タクシーが委託運行するにこにこバス(箱崎白浜~日向~室浜エリア)

前勝タクシーが委託運行するにこにこバス(箱崎白浜~日向~室浜エリア)

 

 ダイヤ改正を含む2022年度の支線部バス運行計画案は、20日に市民ホールTETTOで開かれた市地域公共交通活性化協議会(会長・晴山真澄副市長、委員31人)で承認された。関係機関への申請、市議会での予算審議を経て4月1日から実施される見通し。

 

支線部バスのダイヤ改正などを承認した市地域公共交通活性化協議会=20日

支線部バスのダイヤ改正などを承認した市地域公共交通活性化協議会=20日

 

 同市の支線部路線は震災以降、仮設住宅を通るバス路線を対象とした国の被災地特例補助金の交付を受け運行してきたが、20年度で同補助は終了。22年度から既存の補助事業を導入し、市の財政負担軽減を図りながら必要な移動手段確保に努めるが、4路線の1便当たりの利用人数は平均1~2人と厳しい状況が続く。担当課の和賀利典生活環境課長は「工夫して効率的な運行体系を構築していく必要がある。将来の路線存続のため、積極的なバス利用を」と呼び掛ける。

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国際協力で地域振興・人材育成を―釜石市とJICA東北、覚書締結

連携に関する覚書を結んだ野田市長(左から2人目)と小林所長(同3人目)、海外協力隊候補生の川松さん(右)ら

連携に関する覚書を結んだ野田市長(左から2人目)と小林所長(同3人目)、海外協力隊候補生の川松さん(右)ら

 

 釜石市と独立行政法人国際協力機構東北センター(JICA東北、宮城県仙台市、小林雪治所長)は14日、国際協力を通じた地域振興や人材育成に取り組むことを目的として「連携に関する覚書」を結んだ。取り組みの第1弾として、JICA海外協力隊の派遣前研修を実施。早速、候補生1人が活動を開始し、海外での協力活動に役立つ地域活性化や地方創生の取り組みについて知見を深める。

 

 JICA東北は東日本大震災の復興支援で釜石入りし、防災や減災のまちづくり、高校生のキャリア教育などに関わる活動で市と協力関係をつないできた。市では、外部との交流で新たな活力を育む「オープンシティ戦略」を掲げ、復興後の持続的成長を導く試みを進めており、今回の覚書もその一環。協働での活動を充実させることで戦略を強化させる。

 

 連携の内容は、▽海外協力隊合格者に対する市内での研修の実施▽帰国した隊員らのIターン促進▽開発途上地域からの技術研修員の受け入れや同地域への専門家の派遣▽市内での国際理解教育や多文化共生の促進-など。最長5年間、取り組みを進める。

 

野田市長(左)と小林所長(右)が覚書に署名した

野田市長(左)と小林所長(右)が覚書に署名した

 

 締結式は釜石市役所で行われ、野田武則市長と小林所長が覚書を取り交わした。野田市長は「復興後の将来を見据えた取り組み、時代の変わり目に合わせた人材が必要になる。互いが持つ知見を生かし、ウィンウィンの形に」と強調。小林所長は「関係人口、UIターンによる人口増加、地域振興の一助になれば。いろんな面で協力を深化させたい」と期待を込めた。

 

 派遣前研修に臨む隊員候補生、川松秀夫さん(61)も同席した。出身地の茨城県で36年間教員(高校)を務め、一昨年定年退職。今年8月以降、理科(専門は生物)分野で南アフリカ共和国への派遣が予定されている。地方創生や地域活性化に関心があり、震災復興の応援にもなればと釜石での研修を希望。高校、大学時代、ラグビーに打ち込んでいたことから、縁も感じている。

 

釜石で研修に臨む意気込みを伝えた川松さん(右)

釜石で研修に臨む意気込みを伝えた川松さん(右)

 

 研修期間は約3カ月間。活動先は市オープンシティ推進室、釜石シーウェイブスRFC、根浜MINDなどで、地域の現状把握や課題解決に向けた事業への理解を深める。川松さんは「地域に溶け込み、コミュニケーションをとりながら状況把握に努める。明るいまちづくりへ貢献できるよう取り組みたい」と意欲を見せた。

第14回「鉄の検定」上位入賞者ら=JR釜石駅前広場の大島高任像の前で

釜石「鉄の検定」成績優秀9人表彰 「アイアンマスター」今回は出ず

第14回「鉄の検定」上位入賞者ら=JR釜石駅前広場の大島高任像の前で

第14回「鉄の検定」上位入賞者ら=JR釜石駅前広場の大島高任像の前で

 

 第14回「鉄の検定」(鉄のふるさと釜石創造事業実行委員会主催、釜石市文化振興課共催)の表彰式は15日、鈴子町のシープラザ釜石で行われ、小中学生、一般の上位9人に賞状や記念品が贈られた。100点満点を獲ると得られる称号「アイアンマスター」は前回、2人の中学生が初獲得。続く期待感もあったが、今回の参加者は「難しかった」と口をそろえていて、結果はやはり「対象者なし」だった。

 

 今から160年以上前の安政4年12月1日(1858年1月15日)、大橋地区に建設された洋式高炉でわが国初の鉄鉱石精練による連続出銑(しゅっせん)に成功し、近代製鉄が始まった。近代日本の歩みが始まったともいえるこの日を記念し実施しているのが、鉄の検定。釜石の製鉄の歩みや関わった人物・施設の変遷はもちろん、世界の製鉄の歴史や地学、鉱物学など幅広い知識が問われる。

 

 14回目の鉄検は昨年12月1日に行われ、184人が参加。ほとんどが児童・生徒で、一般は5人だった。小中学生は▽釜石の鉄の歴史▽鉄都釜石の偉人▽世界遺産・橋野鉄鉱山-に関する50問に挑戦し、解答時間は30分。一般は60分で、「鉄に関わる文化財」「明治時代の釜石と鉄」「田中製鉄所」など多岐にわたる80問に挑んだ。

 

 小中学生、一般とも80点以上を2級、90点以上は1級、満点をアイアンマスターに認定。今回は1、2級の認定者は各1人で、いずれも中学生だった。

 

鉄検の入賞者らは晴れ晴れした表情を見せた=JR釜石駅前広場の大島高任像の前で

鉄検の入賞者らは晴れ晴れした表情を見せた=JR釜石駅前広場の大島高任像の前で

 

 表彰式で、同実行委会長の野田武則市長があいさつ。「試験は難しかったようだが、難関を乗り越え素晴らしい成績を収めた。鉄とともに発展してきたまちの歴史を学び、さらに研究を深め、釜石の代表として鉄の発信に協力を」と期待した。

 

 14回までの累計認定者は小・中学校の部が1級10人、2級56人。一般の部では1級11人、2級30人(いずれも延べ)と、市民の間で「超難関」とされているのがこの鉄検だ。そんな中、13回目でついにアイアンマスターが誕生、しかも2人。だが、昨年は新型コロナウイルス禍で表彰式を行わなかったこともあり、市民の多くは知らずにいる。

 

シープラザ釜石で行われた表彰式で、賞状を受け取る川端海惺君

シープラザ釜石で行われた表彰式で、賞状を受け取る川端海惺君

 

 前回、マスターの称号を得た川端海惺君(釜石中2年)は「今回も」と臨んだが、手に届かず、「ちょっと悔しい」と苦笑い。4回目の受検だったが、「今まで出たことのない問題があって難しかった」と振り返った。それでも、全受検者の最高得点となる96点を獲得し、「今まで頑張ってきたから」と達成感も得る。「難しさ」「挑戦者の少なさ」が鉄検の魅力だといい、「次こそは」と早くも気合十分。レベルの高い一般の部に参加できる日を待ち望んでもいて、「住んでいるまちの歴史を知ることができて面白い。知ったことを伝えることもできる」と熱を込めた。

 

 上位入賞者は次の通り。
【小学校の部】
①川端俐湖(双葉小4年)②松田翔希(甲子小5年)③藤原七海(同)
【中学生の部】
①川端海惺(釜石中2年)=1級②佐藤靖都佳(同3年)=2級③森美惠(同2年)
【一般の部】
①谷藤稔②川畑郁美③佐々木真吾

鵜住居川周辺を隊列を組んで飛ぶ姿も見られた

まれに見るオオハクチョウの群れに感激 鵜住居川で水辺の鳥観察会

片岸公園遊歩道から水辺の鳥観察を楽しむ参加者

片岸公園遊歩道から水辺の鳥観察を楽しむ参加者

 

 釜石市の鵜住居川河口周辺で15日、水辺の鳥観察会が開かれた。市生活環境課が行う環境保全事業の一環。県内有数の「野鳥の宝庫」として知られる同所は、2011年の東日本大震災の津波で大きな被害を受け、野鳥の生息状況にも影響を及ぼした。震災から10年となった昨年は、河川堤防の内側に片岸公園が完成。生態園をイメージした大きな沼地が整備され、複数種の野鳥が集う様子が見られている。

 

 同観察会は1970年代後半から続けられる冬の恒例行事。震災後は新たな水門や防潮堤を建設する復興工事のため中止されてきたが、昨年度から再開されている。今回は一般市民と関係者14人が参加した。

 

釜石野鳥の会の会員に教わりフィールドスコープをのぞき込む子ども

釜石野鳥の会の会員に教わりフィールドスコープをのぞき込む子ども

 

 釜石野鳥の会(臼澤良一会長、7人)の会員3人の案内で、片岸公園駐車場から観察をスタート。最初に目に飛び込んできたのは、三陸鉄道の線路近くの遊休地で枯れ草などをついばむオオハクチョウの群れ。羽が灰色の幼鳥を含め、20羽前後が見られた。この後、移動した同公園の沼地ではマガンとともに泳ぐ姿も。鵜住居川周辺上空を隊列を組んで飛ぶ光景も見られ、参加者は肉眼のほか、双眼鏡やフィールドスコープで追った。

 

餌を求め片岸町の遊休地に集まるオオハクチョウ

餌を求め片岸町の遊休地に集まるオオハクチョウ

 

片岸公園の沼地でマガンとともに憩うハクチョウ

片岸公園の沼地でマガンとともに憩うハクチョウ

 

鵜住居川周辺を隊列を組んで飛ぶ姿も見られた

鵜住居川周辺を隊列を組んで飛ぶ姿も見られた

 

 野鳥の会の臼澤会長(73)によると、観察会の1週間ほど前の時点で、同河川周辺で確認したオオハクチョウは約40羽。震災後、これほど多くの飛来は初めてで、「冬を越すのに適した生息環境が戻ってきているのではないか」と推測。2月末ごろまで見られそうだが、「決して餌付けはしないように。マナーを守って観察を」と呼び掛ける。

 

 観察会ではこの他、同所で見られるのは珍しいハクガンも1羽確認。名前の通り全身が白いが、翼の先だけ黒色なのが特徴で、オオハクチョウと比べるとその大きさの違いがよく分かる。

 

鵜住居川でオオハクチョウと行動を共にしていたハクガン(左)。翼の先端が黒いのが特徴

鵜住居川でオオハクチョウと行動を共にしていたハクガン(左)。翼の先端が黒いのが特徴

 

 さらにこの日、参加者を喜ばせたのが、鮮やかな体色で「飛ぶ宝石」と称されるカワセミ。頭から背中にかけての青色、腹部のオレンジ色のコントラストが目を引く留鳥。鵜住居川では昨年1月の「こどもエコクラブ」の野鳥観察会でも確認され、今回もその時と同じ場所、鎧坂橋近くで見ることができた。

 

 約1時間の観察で確認された野鳥は28種類。種別ではガン・カモ類が最も多く、個体数ではオオハクチョウやオオバンの数が際立った。タカの仲間「ノスリ」、サギ、キジ、チドリなども見られた。

 

ヨシ原から飛び立つキジの姿も確認された

ヨシ原から飛び立つキジの姿も確認された

 

 震災で被災し、山田町から同市定内町に移り住んだ佐藤幸博さん(71)は、初めて鵜住居川を訪れ、「こんな近場にたくさんの種類の鳥がいるとは驚き。環境が良い所なんでしょうね」。初めて生で見たカワセミの美しさにも感動し、「また見に来てみたい」と声を弾ませた。

 

 鵜住居川河口周辺で行われてきた市主催の野鳥観察会では、震災前、最多で57種を確認した年もあり、自然環境の素晴らしさを裏付けた。震災の津波で、片岸海岸に隣接していた元の河口は失われ、川沿いに広がっていたヨシ原や樹木も全て流失。野鳥もすみかを奪われ、被災後数年間は見られる鳥の種類、数ともに激減した。現在の水門から上流は10年かけて植生がだいぶ回復し、それに伴って野鳥も増えてきた。

 

新設された水門から上流は鳥の隠れ家となる草地が回復してきた

新設された水門から上流は鳥の隠れ家となる草地が回復してきた

 

昨年完成した片岸公園の沼地。震災前にあったミノスケ沼のように鳥が集まる場所になりつつある

昨年完成した片岸公園の沼地。震災前にあったミノスケ沼のように鳥が集まる場所になりつつある

 

 臼澤会長は「ハクチョウやガンなど渡り鳥の飛来も増えてうれしい限り。これは鵜住居川の環境が整ってきた証拠。一方で、私たちに身近なスズメなどがあまり見られなくなったのが気になる。こうした変化にも気付いて環境保全への取り組みを考えていかなければならない」と話した。

釜石市と協定を結んだ明治安田生命保険の横山幸司盛岡支社長(右から4人目)と釜石営業所のスタッフ(右3人)

復興後のまちづくりを協働で 釜石市と明治安田生命「包括連携協定」締結

釜石市と協定を結んだ明治安田生命保険の横山幸司盛岡支社長(右から4人目)と釜石営業所のスタッフ(右3人)

釜石市と協定を結んだ明治安田生命保険の横山幸司盛岡支社長(右から4人目)と釜石営業所のスタッフ(右3人)

 

 釜石市と明治安田生命保険(永島英器執行役社長)は13日、市民の健康づくりや生活の利便向上などを目的とした幅広い分野での包括連携協定を結んだ。同市のさまざまな課題、地域ニーズに対応した取り組みを連携して進め、健康長寿、より良い市民生活の実現を目指す。

 

 締結式は市役所で行われ、同社から横山幸司盛岡支社長、蓙谷兼明釜石営業所長ら5人が出席。横山支社長と野田武則市長が署名した協定書を取り交わし、内容を確認した。連携するのは▽高齢者の生活支援や市民の健康づくり▽結婚、出産、子育ての支援▽市民サービス、生活の利便向上▽産業、観光振興の支援▽環境保護活動の支援―の5分野。まずは健康面から着手し、がん検診や保健事業の周知、認知症予防への取り組みなどを検討する。

 

 横山支社長(48)は「能動的に動けるのが私どもの強み。釜石営業所の約20人を中心に、市の施策PRや円滑な事業推進から一歩ずつ進め、しっかりとした成果を出していく。地元に貢献しながら本業にも生かせるようにしたい」と決意を表した。

 

横山支社長が明治安田生命のプロジェクトを説明

横山支社長が明治安田生命のプロジェクトを説明

 

 同社は国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を視野に、「人々の健康づくり」と「豊かな地域づくり」のサポートを行う2大プロジェクトを推進。こうした基本理念のもと、地方自治体との連携協定締結にも取り組む。本県市町村との協定は釜石市が12番目。

 

 野田市長は復興後の新たなまちづくりを進める上で、「災害の脅威、少子高齢化、医療・介護の問題など課題が山積している。地球温暖化、新型コロナウイルスへの対応も不可欠。課題解決に力添えをいただき、釜石がますます元気になるよう取り組んでいきたい」と協力を願った。

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「お絵かき列車」表彰式 園児が描く、みんなの三陸鉄道

三鉄の「園児お絵かき列車」入賞者と家族、関係者ら

三鉄の「園児お絵かき列車」入賞者と家族、関係者ら

 

 三陸鉄道(本社宮古市、中村一郎社長)が沿線の保育園児などを対象に募集した「お絵かき列車作品」で、最高賞となる県三陸鉄道強化促進協議会(会長=達増拓也知事)会長賞に中妻子供の家保育園の渋谷実希ちゃん(6)が選ばれた。小佐野保育園の寺田茉希ちゃん(5)が釜石市特別賞、小川葵愛(あいな)ちゃん(6)は市さんてつくん賞を受賞。表彰式は8日に鈴子町のシープラザ釜石で行われ、入賞者に賞状などが贈られた。

 

 同列車は同協議会と三鉄が主催。列車の旅を楽しみながら車両の絵を描いてもらうもので、1995年から続く。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で乗車を見合わせる園が多かったが、作品は募集した。沿線の11市町村から690人が参加。釜石市内からは6保育園、こども園が参加し、計97点が寄せられた。

 

 表彰式で、中村社長は「力作ぞろいで、選ぶのに苦労した」と総評。コロナ禍で厳しい経営が続くが、昨秋から客足が戻りつつあると説明し、「家族と一緒に利用して盛り上げてほしい」と期待を込めた。野田市長も「久慈から盛まで163キロもあるリアス線は駅ごとに楽しい場所がある。みんなの三鉄を大事にしていこう」と呼び掛けた。

 

最高賞に輝いた作品の前で笑顔を見せる渋谷実希ちゃん

最高賞に輝いた作品の前で笑顔を見せる渋谷実希ちゃん

 

 中妻子供の家保育園では三鉄から提供された写真を見本に年長児が取り組んだ。まだ三鉄に乗ったことがないという実希ちゃんは、青い空と海が広がる景色の中を走る様子を想像しながら、クレヨンと絵の具を使って「楽しい気持ち」を表現。白い車体に赤と青のラインが入った車両を描くのを頑張り、「(賞をもらって)うれしい」とはにかんだ。

 

 小佐野保育園は三鉄釜石駅に出向いてホームでお絵かき。いろんな車両を見る機会にもなり、外出気分を楽しんだ。茉希ちゃんは車両を囲むようにたくさんの笑顔を描いていて、かわいらしさ満載の力作。葵愛ちゃんの作品は画用紙の半分を占めるほどの大きい車両が印象的な、ダイナミックな絵に仕上がった。

 

子どもたちの愛らしい作品が紹介された

子どもたちの愛らしい作品が紹介された

 

 釜石市内の応募作品は14日までシープラザで展示。入賞作品を車内で公開する「たいへんよくできました号」も同日まで三鉄リアス線で運行された。

広報かまいし2022年1月15日号(No.1776)

広報かまいし2022年1月15日号(No.1776)

広報かまいし2022年1月15日号(No.1776)

 

広報かまいし2022年1月15日号(No.1776)

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【P1】
表紙
【P2-4】
税の申告
【P5-7】
コロナワクチン接種関係(3回目)
【P8-9】
国民健康保険の税率改正・灯油購入費の一部助成
【P10-13】
特集 釜石シーウェイブスRFC
【P14-15】
子どもはぐくみ通信
まなびぃ釜石
【P16-19】
市民のひろば
まちのお知らせ
【P20-21】
まちの話題
【P22-23】
保健だより
【P24】
【10万円給付】子育て世帯・非課税世帯への臨時特別給付

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「釜石市成人のつどい」式典に臨む新成人=9日

2年ぶりに参集開催「釜石市成人のつどい」 二十歳の門出に笑顔はじける

「釜石市成人のつどい」式典に臨む新成人=9日

「釜石市成人のつどい」式典に臨む新成人=9日

 

 10日の「成人の日」を前に釜石市では9日、成人のつどい(市、市教委主催)が大町の市民ホールTETTOで開かれた。新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、昨年は出席者を限定した式典をウェブ配信しており、参集開催は2年ぶり。検温や体調確認、マスク着用などの対策を徹底し、保護者も入場可能とした。長引くコロナ禍で帰郷がかなわなかった市外在住者も多く、会場では友人との再会を喜び合う姿が目立った。感染症の収束が見えぬまま、大人としての一歩を踏み出す新成人らは、困難を乗り越えた先の輝く未来に希望を託し、それぞれの人生をしっかり歩むことを誓った。

 

晴れ着姿の新成人で華やぐ式典会場の市民ホール

晴れ着姿の新成人で華やぐ式典会場の市民ホール

 

 今年の新成人は2001年4月2日から02年4月1日までに生まれた人。式には対象者295人中、227人が出席した。野田武則市長は東日本大震災の教訓、釜石人の不撓(ふとう)不屈の精神を胸に、たくましく生きることを新成人に期待。多様な課題を抱える世界と共に歩む必要性を示し、「限りある人生の中で精いっぱい自分の幸せを求めて生きてほしい。それがひいては世界の平和、幸福につながる」とエールを送った。

 

新成人を代表し、抱負を発表する三嶋瑛菜さん

新成人を代表し、抱負を発表する三嶋瑛菜さん

 

 釜石郵便局に勤務する三嶋瑛菜(あきな)さん(唐丹中、釜石商工高出身)が、新成人を代表し抱負発表。「つらいことも人生経験の価値を上げるチャンス。自分の素直な気持ちと向き合い、考えて出した答えを大事にし、自分色の人生を歩んでいこう。これまでの家族や地域の支えに感謝し、しっかり生きていくことが恩返しにつながる」と述べた。

 

 同市の成人のつどいは今年から、公募で集まった新成人が実行委員となり式典内容などを協議。今回は5人が名乗りを上げ、過去を振り返り未来につなぐイメージ動画、出身2高校の恩師から集めたメッセージ動画を自主制作し上映した。恒例の新成人有志による虎舞披露も式典を盛り上げた。

 

恩師のメッセージ動画上映で高校時代を懐かしむ

恩師のメッセージ動画上映で高校時代を懐かしむ

 

“寅年”の成人のつどいを虎舞で盛り上げる有志

“寅年”の成人のつどいを虎舞で盛り上げる有志

 

 式典の前後にはフォトスポットでの記念撮影を楽しんだり、再会した友人と会話を弾ませるいつもの光景が見られ、会場は華やいだ雰囲気に包まれた。大東文化大2年の本間勇樹さん(20)は甲子中の同級生らと再会し、「式典ができ、懐かしいみんなと会えたのが一番うれしい」と笑顔。大学はオンライン授業が続き、この2年間はほぼ釜石生活だが、体育教員の免許取得を目指し勉学に励む。成人としての自覚を高めつつ、「大好きな釜石を誇れるような大人になりたい」と地元愛をにじませた。

 

甲子中出身の同級生は「K」ポーズで記念の1枚

甲子中出身の同級生は「K」ポーズで記念の1枚

 

 市内の企業に勤める藤井利咲さん(20)は12月に誕生日を迎え、20歳になったばかり。初めて口にしたお酒の味に「おいしかった」とにっこり。今春から社会人3年目に入るにあたり、「自分の技能を磨きながら、後輩にも教えていければ」と決意を新たにする。長年続ける民謡でも夢を描き、「小さい子たちに民謡を広めていきたい」と後進育成に意欲を見せた。

 

 盛岡大短期大学部2年の山本菜摘さん(20)は、20年間育ててくれた両親に感謝。周りから「大人の仲間入りだね」と言われ、20歳の実感をかみしめる。保育士の資格を取得し、4月から就職予定。「子どもの目線に合わせ、気持ちを分かってあげられる保育士になりたい。まずは仕事を理解し、先輩方についていけるように頑張る」と目標を掲げた。

 

風船アートで彩られたフォトスポットで笑顔満開

風船アートで彩られたフォトスポットで笑顔満開

 

 今年の新成人は小学3年時に東日本大震災を経験。幾多の困難を乗り越えながら小・中・高校生活を送り、まちの復興をつぶさに見てきた。各種活動で震災後のまちづくりにも貢献。高校3年時に同市で開催されたラグビーワールドカップ(W杯)では、世界中から訪れる人たちへのもてなしや震災伝承活動で活躍する生徒もいた。

 

 ラグビーW杯の会場となった釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としイベント(2018年8月)でキックオフ宣言を行った洞口留伊さん(20)は現在、慶應義塾大の2年生。成人のつどいでは市民憲章、防災市民憲章の唱和を担当した。

 

釜石東中在学時の校長だった髙橋勝教育長(左)、野田武則市長と記念写真に納まる洞口留伊さん

釜石東中在学時の校長だった髙橋勝教育長(左)、野田武則市長と記念写真に納まる洞口留伊さん

 

洞口さんが復興スタジアム完成イベントでキックオフ宣言する姿を伝えた記事(復興釜石新聞)

洞口さんが復興スタジアム完成イベントでキックオフ宣言する姿を伝えた記事(復興釜石新聞)

 

 震災の津波で鵜住居町の自宅が全壊。18年に再建を果たした家で家族と暮らす洞口さんは「助けてもらった世界中の皆さんに感謝を伝えたいという思いは今も変わらない」。コロナ禍で世界の人々が苦しい日々を送る中、「自分も誰かのために何かしてあげられる人になりたい」と意を強くする。大学では防災を学ぶ。「勉強して多くの命を救うことが、これまでの支援への恩返しになる」と信じ未来を開く。

寄せ書きが添えられた日章旗(画像)を示す小野さん(前列右)、佐々木宮司(同左)。後列は左から安藤さん、安美留さん、佐々木利恵さん

持ち主不明の寄せ書き日章旗 情報求め、金沢から釜石へ~尾崎神社の押印を手掛かりに

寄せ書きが添えられた日章旗(画像)を示す小野さん(前列右)、佐々木宮司(同左)。後列は左から安藤さん、安美留さん、佐々木利恵さん

寄せ書きが添えられた日章旗(画像)を示す小野さん(前列右)、佐々木宮司(同左)。後列は左から安藤さん、安美留さん、佐々木利恵さん

 

 釜石にゆかりのある日章旗ではないか―。昨年12月、北陸地方に住む男女3人が手掛かりを求めて釜石市を訪れた。尾崎神社の押印や約60人分の寄せ書きがあり、「佐々木」「菊池」「吉田」といった釜石でなじみのある名字が多く見られたため。陸上十種競技で活躍した人や「柔道部」という書き込みもあり、釜石製鉄所(現日本製鉄東日本製鉄所釜石地区)に関わりがありそうだとも考えている。

 

 手掛かりを探しに来たのは、石川県金沢市の主婦小野晴美さん(59)、大学教員の安藤竜さん(47)、滋賀県彦根市の会社員安美留久見子さん(35)の3人。観光や歴史研究に取り組む仲間だという。2020年12月に北陸地方の新聞に掲載された、太平洋戦争時に出征した兵士が持っていたとみられる日章旗の持ち主の情報提供を求める記事が気になり、活動してきた。

 

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金沢に届けられた持ち主不明の日章旗(小野さん提供)。右上隅に尾崎神社の押印が入っている

 

 小野さんによると、その日章旗は19年9月に金沢市の尾崎神社に持ち込まれた。日本へ旅行に訪れていた米国人男性が「この旗は尾崎神社で清められた日本の旗ではないか。家族のもとに届けば幸いだ」という手紙を添え、託した。金沢の尾崎神社は寄せ書きにあった氏名を電話帳などで調べたが、持ち主や遺族らしい人にたどり着くことはできず、現在は石川護国神社にある県遺族連合会で保管しているという。

 

 日章旗は縦75センチ、横1メートルで、「武運長久」「盡(じん)忠報国」「千人力」「玉砕」「奮闘祈」など文字が確認できる。右上隅に尾崎神社の押印が入っていて、血痕が数カ所にある。遺族会員ではない小野さんらが熱心に取り組みを続けたのは、書き込まれた言葉、戦地に行くのを見送った人たちが残した思いを想像したから。「敵軍に向けられた恐ろしい言葉。うれしくもないだろうに万歳の文字。生きて帰って―と願って書いた人もいただろう」。旗に込められた思いに突き動かされるように独自に調べ、「釜石」にたどり着いた。

 

釜石にゆかりのある姓が並ぶ(小野さん提供)

釜石にゆかりのある姓が並ぶ(小野さん提供)

 

「柔道部」などの言葉も確認できる(小野さん提供)

「柔道部」などの言葉も確認できる(小野さん提供)

 

 小野さんは釜石の尾崎神社に旗の画像を送るとともに問い合わせをし、昨年8月に押印について「(釜石のもので)間違いない」と確認。石応禅寺(大只越町)の押印や住職らしき名前もあったことから、「釜石ゆかりの旗だ」と確信した。ただ、こうした旗にはふつう、出征する兵士の名前が記されているが、今回の旗には個人名の記載はなく、持ち主を特定することは難しいと考えている。石川の遺族会も「持つべき本人か遺族に直接渡したい」とのことで、現物が釜石に届く見通しは立っていない。

 

 そこで、3人は旗の帰還につながる動きを見つけ出そうと、昨年12月に来釜。4日に市内を回った際、訪問先で対応した人が記名のある男性の遺族らしき人に電話で問い合わせをしてくれたといい、「20歳で出征し、戦地で亡くなった」などと情報を得た。「釜石ゆかりのもの」と認識を確かにし、5日には尾崎神社を訪問。佐々木裕基宮司(56)、妻利恵さん(54)に「この旗は、あるべき場所に納められるのがいいはず。釜石と石川の遺族会でやりとりしてもらえたら」と思いを伝えた。

 

釜石の尾崎神社を訪ねた金沢の3人。持ち主探しに込めた思いを伝えた

釜石の尾崎神社を訪ねた金沢の3人。持ち主探しに込めた思いを伝えた

 

 宮司の母郁子さん(78)は釜石遺族会長で、5日は不在だったが電話で応対。「釜石でつくられたもの。古里に帰って来たいでしょう。戻ってくることで報われるのでは」とおもんぱかり、協力を引き受けた。今後、盛岡市の岩手護国神社や県遺族会関係者らからも働き掛けてもらえるよう要請するほか、釜石市が行う戦没者追悼式などで画像を公開し、より多くの情報を得られるよう取り組みたいとしている。

 

 新たな動きが見え、小野さんは「一日も早く釜石に届いてほしい」と期待。安美留さん、安藤さんは「活動を通じ、いろんな人の人生に関わり、戦争や生きることを考えるきっかけになった。歴史的資料として残してもらえれば」と願う。

 

釜石製鉄所とのつながりを感じさせる名前もある(小野さん提供)

釜石製鉄所とのつながりを感じさせる名前もある(小野さん提供)

 

 釜石新聞NewSにも昨年9月、小野さんから画像の送付と問い合わせがあり、旗に記名のある人と同姓同名の男性(96)を訪ねてみた。「当時は20歳前後。こういう旗にいくつも名を記した」というが、画像を見ても自分が書いたものか判断できない様子だった。

 

 1941(昭和16)年12月8日(現地時間7日)の開戦から、45年8月の敗戦まで続いた太平洋戦争。80年近くを経る中、日章旗の持ち主や遺族に関する情報を得るのは難しい。この旗を持って戦地に赴いたのは誰なのか、どんな運命をたどったのか。名を記した古里の人たちは、どんな思いを込めたのだろうか。

 

 情報提供は、釜石市浜町の尾崎神社(電話0193・22・3095)へ。

JR釜石駅が無料配布している「すべらない砂」と「合格駅行き特急券」

「すべらない砂」で受験生を応援!JR釜石駅で配布

JR釜石駅が無料配布している「すべらない砂」と「合格駅行き特急券」

JR釜石駅が無料配布している「すべらない砂」と「合格駅行き特急券」

 

 受験シーズンが本番に突入した。釜石市鈴子町のJR釜石駅(吉田正樹駅長)では、今年も合格祈願を込めた「すべらない砂」を無料配布し、受験生を応援している。列車が上り坂を走行する際、砂を車輪の空転防止に使うことにちなんだ験担ぎ。「合格駅」行き「特急券」とセットで3月中旬まで配布する予定だ。

 

 同駅では15年ほど前から受験応援グッズとして配布している。市内の神社でおはらいした砂と、合格特急券と表した片道切符を袋詰め。砂をもらうために駅を訪れる人もいる、リクエストの多い取り組みとのこと。今回は1000個を用意した。改札前に設置した「合格祈願神社」で、自由に入手できる。

 

駅員らが思いを込めて手作りした「合格祈願神社」と「招きトラ」パネル

駅員らが思いを込めて手作りした「合格祈願神社」と「招きトラ」パネル

 

砂も駅員たちが一つ一つ気持ちを込めて袋詰めしている

砂も駅員たちが一つ一つ気持ちを込めて袋詰めしている

 

 今年は、干支(えと)の「寅(とら)」にちなんだ手作りパネルもお目見えした。五角形と四角形を重ねてデザインした「合格」の文字を、招き猫ならぬ「招きトラ」が呼び込んでいるよう。「五角で合格、四角にはいろんな資格にも挑戦してほしい」と願いを込めた。

 

 配布を始めた4日に、さっそく手に入れた男性は「一番乗りで幸先がいい感じ」と目を細めた。自身は英検の受験を控え、親族にも受験生がいて、2人分の〝お守り″を大切そうにリュックサックにしまい込んだ。

 

砂を手に取る男性。「いい結果につながりますように」

砂を手に取る男性。「いい結果につながりますように」

 

 この砂ですべりませんように、うまくいきますように―。吉田駅長は「受験や就職活動、いろんな資格取得に向かって頑張る人たちへの応援を込めた。ぜひ手に取ってほしい」と呼び掛ける。同駅構内には寅年にちなんで郷土芸能・虎舞を紹介する掲示も。「釜石と言えば虎舞。虎の勢いでコロナを吹き飛ばし、いい年になれば」と期待する。

2年ぶりに開催!社寺を巡る「初詣ウオーク」

2年ぶり「初詣ウオーク」に笑顔 筋力維持で今年も元気な1年を!

2年ぶりに開催!社寺を巡る「初詣ウオーク」

2年ぶりに開催!社寺を巡る「初詣ウオーク」

 

 釜石市ウォーキング協会(桝井昇会長、52人)は2日、新年恒例の「初詣ウオーク」を2年ぶりに開催。新型コロナウイルス感染拡大防止のため昨年は中止したが、ワクチン接種などの対策が進み、感染状況も落ち着いていることから実施を決めた。協会員と一般参加者20人が参加。市内の神社や寺を詣でながら2022年の初歩きを楽しんだ。

 

 今年で17回目。これまでは桜木町の釜石製鉄所山神社を出発点に浜町の尾崎神社までの約10キロのコースで行われてきたが、会員の高齢化もあり今回から距離を短縮。中妻町の昭和園クラブハウスをスタート地点とした。

 

 最初の参詣地は八雲神社(八雲町)。同ハウスからは目と鼻の先だが、神社の急階段を回避するため、西側の大天場公園入口から緩やかな坂道を登って神社に向かった。到着後、さい銭を入れて参拝。1年の健康などを祈願した。その後も八幡神社(大渡町)、薬師山観音寺(大町)と巡り、ゴールの尾崎神社まで約8キロの道のりを元気に歩いた。途中にある歌碑なども見て回り、体力づくりと合わせ文学や歴史も学んだ。

 

八雲神社にお参りする参加者。1年の無事を祈願

八雲神社にお参りする参加者。1年の無事を祈願

 

アップダウンのあるコースも元気に歩みを進める

アップダウンのあるコースも元気に歩みを進める

 

 栗林町の小澤勲さん(79)は4年ほど前に静岡県からUターン。2年前に同協会に加入した。「1日5キロを目安に歩いている。歩かないと筋力の衰えはあっという間。今年もできるだけ続けていきたい」と新年の抱負。

 

 小澤さんのご近所という小笠原京子さん(75)は12年前に東京都から夫のふるさと栗林に移住。直後に病に倒れた夫の介護をしながら地域活動に参加するうち、地元協会員に誘われ、協会行事にも参加するようになった。初めての初詣ウオークに「知らなかった神社にも案内してもらい、気持ちよく歩けた」と心身共にリフレッシュ。「東京では日常生活でよく歩くが、こちらは車生活。主人のためにも自分が健康でいなくちゃいけないので、意識して歩くようにしている」と話した。

 

薬師山観音寺(大町)を後にし、市街地へ向かう

薬師山観音寺(大町)を後にし、市街地へ向かう

 

震災後に建てられた浜町の復興住宅前を通りゴール地点の尾崎神社へ

震災後に建てられた浜町の復興住宅前を通りゴール地点の尾崎神社へ

 

 同協会は昨年、毎月の例会は継続したが、県独自の緊急事態宣言が出された8、9月は活動を休止。例年行う県外遠征も取りやめた。桝井会長(81)は「今年の年間行事も組んだが、どこまでできるか。感染防止策を徹底しながら1つでも多く活動できれば」と意気込む。

 

 2001年に設立した協会は、50人前後の会員数を維持。発足当初からの会員も多く、平均年齢は78歳。「若い世代にも入ってもらい、末永く会を継続させたい」と桝井会長。