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甲子柿の生産過程を見学した「食のキャラバン」一行

秋の味覚「甲子柿」試食〜県内外シェフ、食のキャラバンで釜石に

甲子柿の生産過程を見学した「食のキャラバン」一行

甲子柿の生産過程を見学した「食のキャラバン」一行

 

 県内外のシェフらによる「三陸と世界をつなぐ『食』のキャラバン」の一行が23日、釜石市の特産品・甲子柿の生産現場を見学した。収穫した渋柿が甘い甲子柿として店頭に並ぶまでの過程に興味を示し、地域ならではの食文化に理解を深めた。

 

 一行は、「オトワレストラン」(栃木県・フレンチ)の音羽和紀さんや「ロレオール田野畑」(田野畑村・同)の伊藤勝康さんらシェフ10人を含む関係者約30人。甲子町大畑の農家佐々木裕一さん(69)の柿畑を訪れ、歴史や生産方法など説明を受けた。

 

 甲子柿は小ぶりな渋柿の一種の小枝柿をいぶして渋みを抜くのが特徴。トマトのような紅色となり、ゼリーのような柔らかい食感と濃厚な甘みが味わえる。

 

 この日は雨模様で、湿度の変化が温度管理に影響するため、柿をいぶす柿室(かきむろ)の見学は取り止めた。シェフらは出来上がったばかりの甲子柿を試食し、「うまい」と感想。いぶす日数やまきの材料など熱心に質問した。

 

 音羽さんは甲子柿の食感に関心を示し、「食材としての可能性がある。産地をめぐり、人に触れ、風土から生み出されたものを料理として描く楽しさが広がる」と思いを巡らせている様子。伊藤さんは「県産品の良さを県外の人に知ってもらう機会に」と期待した。

 

 キャラバンはガストロノミー(美食術・食文化)の視点から岩手・三陸の魅力、豊かな食材や食文化を発信する「三陸国際ガストロノミー会議2020」の関連事業。会議は昨年に続き2回目で、26日から2日間大船渡市で開かれた。

 

 会議を前に行われたキャラバンはシェフらが三陸各地の生産者らと食を通じ交流するのが目的。23、24の両日で宮古、大槌、釜石、住田、大船渡、陸前高田の6市町、漁場や産地など13カ所を訪れた。釜石では橋野町の産直施設・橋野どんぐり広場や甲子町の道の駅・かまいし仙人峠にも立ち寄った。

広報かまいし2020年11月1日号(No.1747)

広報かまいし2020年11月1日号(No.1747)

広報かまいし2020年11月1日号(No.1747)

 

広報かまいし2020年11月1日号(No.1747)

広報かまいし2020年11月1日号(No.1747)

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【P1】
保育所入所申し込み
【P2-3】
キャッシュレス決済ポイント還元モデル事業第2弾
釜石宿泊得得キャンペーン
高齢者現況調査(訪問調査実施) ほか
【P4-7】
古文書入門講座 参加者募集
まちのお知らせ ほか
【P6-8】
第50回 釜石市民芸術文化祭
市長のつぶや記

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釜石市

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江戸から昭和の暮らし物語る、生活用具や作業具公開〜橋野鉄鉱山の絵図に登場する道具も、橋野出身三浦さん

江戸から昭和の暮らし物語る、生活用具や作業具公開〜橋野鉄鉱山の絵図に登場する道具も、橋野出身三浦さん

築約100年の古民家の隣に保管庫がある(右奥)

築約100年の古民家の隣に保管庫がある(右奥)

 

 釜石市野田町在住の三浦勉さん(68)は、生まれ育った橋野町青ノ木の実家で、先祖代々受け継がれてきた生活用具や農林作業具を保管、希望者に公開している。世界遺産「橋野鉄鉱山」のお膝元で、地元住民が営んできた暮らしの一端を垣間見ることができる貴重な資料がそろう。

 

 三浦さんによると、同家の先祖は1850(嘉永3)年生まれまでさかのぼることができ、少なくとも江戸時代後期には青ノ木に居住していたと見られる。長年林業をなりわいとし、育てた農作物で自給自足の生活を送っており、実家には江戸から昭和にかけての暮らしぶりを物語るさまざまな道具類が残されている。

 

鉄鉱山に関係する道具などを公開する三浦さん

鉄鉱山に関係する道具などを公開する三浦さん

 

 中には、橋野鉄鉱山の作業風景が描かれた絵図に登場する道具も。地元で〝ちんぎり〟と呼ばれる「天秤(てんびん)ばかり」は、重りと均衡させて物の重さを量る道具で、絵図では鉄を量る様子が描かれている。

 

 わらで厚く編まれた敷物(むしろ)は、失火などの際に水をかけて火元にかぶせ、炎の勢いを弱める役目があり、当時は「玄蕃(げんば)」と呼ばれた。絵図では、種焼場で鉄鉱石を砕く女性が敷いているほか、高炉の湯だし口で火の粉を抑えるのに使われている。火力の強い高炉では、わらに生昆布を編み込んだものが使われたという。

 

 農具の「すくいみ」は、高炉への鉄鉱石投入にも使用。ブドウのつるで作られた背負い籠「こだす」は、鉄鉱石を入れて運ぶのにも使われた。高炉に風を効率よく送るための「ふいご」には、空気を漏らしにくく、脂で滑りやすいタヌキの毛皮が内部に使われているが、三浦家には親戚から譲り受けた同構造の箱型ふいごがある。

 

 木の切り出しとともに炭焼きも行っていた同家。現在、これら資料を保管する建物は、農作業小屋のほか炭庫(地域の木炭集積場)にも使われていた。木炭を入れる「炭簾(すみすご)」はカヤを編んで作られるが、それを編む機織り的な道具もある。大のこぎり、木を削る「ちょうな」、木に線を引く「墨つぼ」など、きこり道具も。切り出した丸太を牛に引かせて運ぶそりも残る。

 

 「高炉では木炭を使う。先祖がその木の切り出しに従事していた可能性もある」と三浦さん。

 

 他にも豆腐を作る道具、鉄砲風呂のまきを燃やす鉄管、重い物を背負う時に着用した「背中当て」、穀物を殻やちりと分ける箕(み)や唐箕(とうみ)など、昔の生活に必要だったあらゆるものがあり興味深い。実家裏の畑地からは縄文、弥生時代の土器の破片も見つかっている。

 

 保管庫には「むがすの暮す小屋」という看板を掲げる。三浦さんは「橋野鉄鉱山で使われたのと同じ道具がある。当時の鉄づくりや昭和30年代までの暮らしを知る一助になれば」と話す。見学希望者は三浦さんの携帯電話(090・9034・0306)に連絡を。

釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」

釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」を実施します!

釜石市×PayPay「がんばろう釜石!対象店舗で最大20%戻ってくるキャンペーン」

 

釜石市とPayPay株式会社は、釜石市内の対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスが還元されるキャンペーンを令和2年11月1日(日)午前0時から令和2年12月31日(木)午後11時59分まで実施します。当事業は、市民の方はもちろん、市外の方・観光客の方でもご利用いただけます。

キャンペーン内容

本キャンペーン開催期間中に、市内対象店舗にてPayPayで決済すると、決済金額の最大20%のPayPayボーナスを還元します。
詳細内容やPayPayの使い方については、PayPayのキャンペーンページをご覧ください。
例)通常・・・1,000円ご利用で10円相当PayPayボーナス還元 (1%還元の場合)
  今回・・・1,000円ご利用で200円相当PayPayボーナス還元(20%還元の場合)

注)PayPay残高、Yahoo!JAPANカード、PayPayあと払いによる決済が対象です。

開催期間

令和2年11月1日(日)午前0時~令和2年12月31日(木)午後11時59分

対象店舗

上記ポスターが掲載されている店舗が対象です。
PayPayを導入している市内飲食店や小売店を初め、コンビニエンスストアやドラッグストア等でもご利用可能です。
※公的医療・介護保険が適用となる医療機関・薬局などは対象外です。

還元上限

2,000円相当/回 (10,000円のお支払いで最大となります。)
20,000円相当/期間(合計100,000円のお支払いで最大となります。)
※ポイントは支払日の翌日から起算して30日後にPayPayボーナスで還元予定です。
※還元されるPayPayボーナスはPayPay/ワイジェイカード公式ストアで利用可能。出金・譲渡不可。

お問い合わせ

市民の方へ
ご利用に関するお問い合わせは、PayPayカスタマーサポート窓口までお願いします。
PayPayカスタマーサポート窓口 ☎0120-990-634 24時間受付/土日祝含む365日対応
 
事業者の方へ
PayPayは、スマートフォンやパソコンがあれば無料で導入することができます。
本キャンペーンは途中参加も可能です。
申し込みや導入に関するお問い合わせは、PayPayのサポートセンターまでお願いします。
PayPayサポートセンター ☎0120-957-640 10:00~19:00(年中無休)  
※既にPayPayを導入済みの店舗には、10月末にキャンペーンツールが店舗に届きます。 

出品された甲子柿を審査する委員

秋の味覚『甲子柿』出荷始まる〜目揃会で品質確認、販路拡大へ初の審査会も

釜石の秋を象徴する甲子柿の出来を確かめる生産者ら=19日

釜石の秋を象徴する甲子柿の出来を確かめる生産者ら=19日

 

 釜石市の秋の味覚「甲子柿」の今季出荷が始まった。味は例年通りの出来栄えだが、落葉病や天候の影響で収穫前に落果する柿が多く収量は若干少なめとなる見込みだ。ブランド化を進める甲子柿の里生産組合(藤井修一組合長、19人)は「目揃(めぞろえ)会」で品質を確認したほか、出荷の可否を判断する審査会を初めて開催。今後の生産・販路拡大を見据えた取り組みで、品質の統一化・向上につなげる。

 

 目揃会は19日に甲子町の洞関コミュニティ消防センターで開かれた。関係者ら14人が参加。生産者5人が製品を持ち込み、色つやや大きさを確認した。

 

 今年は春先のひょう、梅雨時期の長雨、夏の猛暑に加え、落葉病の影響で収穫前に自然落果する柿が多かった。特に無農薬にこだわる農家ではゼロに近い収穫になるなど、地区によって大きなばらつきも。実の色付きも例年より遅いというが、甘みはブランドを維持するレベルを保った。

 

 市外への出荷は例年並みの12個入りを基準にするが、目標数の設定は見送った。藤井組合長(77)は「いろんな要因が重なり、管理に苦労した。安定的な生産、事業継続に向け、薬剤散布の導入や摘果などルールを見直ししなければ」と気を引き締める。

 

 審査会は20日、大町の市民ホールで開催。同組合員から、7点が出品された。食に関わる企業や団体の関係者らが委員(12人)となり、消費者目線で▽外観(色、つや、傷の多少)▽味(甘さ、薫香の有無、脱渋具合)▽食感―を審査。結果、7点すべてが「出品可」と評価された。

 

出品された甲子柿を審査する委員

出品された甲子柿を審査する委員ら=20日

 

 釜石高家庭クラブ委員会の楢山直尭(なおたか)君(1年)は今回初めて甲子柿を口にし、「おいしい。食感がいい。たくさんの人に知ってほしい」と感想。市農政推進協議会委員で県食の匠の佐々木かよさん(69)は「ブランド化に必要なのは品質の統一化。おいしさに自信を持ち販売してほしい」と期待した。

 

 生産者が地方発送販売や各種販売会への出品を希望する場合、この審査で「出荷に値する」(品質良)と判断される必要がある。藤井組合長は「歴史ある特産品として若い生産者につなげ、いいものを出し続けたい」と思いを強めた。

 

 甲子柿は10月下旬から11月中旬ごろが出荷の最盛期。組合などを通じた全国出荷とともに、産直やスーパー、小売店にも提供される。

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

間寛平さん「前進前心」みちのくマラソン、“うのスタ”から復興発信

間寛平さん「前進前心」みちのくマラソン、“うのスタ”から復興発信

釜石鵜住居復興スタジアム周辺の復興状況を確認しながら走る間寛平さん(中)ら

釜石鵜住居復興スタジアム周辺の復興状況を確認しながら走る間寛平さん(中)ら

 

 タレントの間寛平さん(71)らは13日、東日本大震災の被災3県を走る「RUN FORWARD KANPEI みちのくマラソン」の一環で、釜石市鵜住居町を訪れた。復興が進み、変化する景色を感じながら海沿いのコースを走行。「前進前心!」と、前向きな心で前に進む被災地を励ました。

 

 この日は陸前高田市をスタートし、大船渡市を経て釜石入り。釜石鵜住居復興スタジアムを見学し、震災からラグビーワールドカップ(W杯)が開催されるまでの経緯など説明を受けた。

 

 間さんは、スタジアム建設前にも周辺を訪れており、「ほんま、きれいになった。W杯もやった。泣ける。すごい。バンバン使って、試合やって盛り上げてほしい」と感動。負けていられない―と力を得て、本県在住のお笑いコンビ「アンダーエイジ」の熊谷由輔さん(38)、結城多聞さん(38)と3人で根浜海岸観光施設「根浜シーサイド」までの約1・5キロを走った。

 

 同施設では住民らが大漁旗を振って出迎えた。「ずっと応援してくれてありがとう」と感謝する住民らに、間さんは「前進前心。人はすごい、強いな。来年も来ます。待っといてください」と思いを伝えた。

 

 マラソンは震災被災地に元気を届けようと、2012年に始まり、今年で9回目。10日に福島県浪江町を出発し、3県を車での移動を挟みながら計約45キロ走る。最終日の14日は釜石祈りのパークから走行開始。大槌町、山田町に立ち寄り、宮古市にゴールした。

 

 今年は新型コロナウイルス感染防止のため、具体的な訪問先を事前に告知せず、動画投稿サイト「ユーチューブ」で走る様子を生配信。震災関連の施設などを巡り、復興の現状を確認、発信した。

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関係者の見送りで釜石駅を出発する「リゾートあすなろ」

釜石線70周年記念号運行、「走り続けて」の願い受け〜JR東日本「リゾートあすなろ」、沿線4市町の住民を招待

吉田駅長から制帽を借りて車両の前で記念撮影=釜石駅

吉田駅長から制帽を借りて車両の前で記念撮影=釜石駅

 

 花巻―釜石間(90・2キロ)を結ぶ鉄道「JR釜石線」は10日、全線開通から70周年を迎えた。最大の難所であった仙人峠を越え、内陸と沿岸が1本のレールで結ばれた日。記念列車が運行されたほか、釜石市内ではJRと市などの共催で各種記念イベントが行われ、市民や鉄道ファンらが70年前の悲願達成に思いをはせた。

 

 JR東日本盛岡支社(石田亨支社長)は10日、釜石―花巻駅間で「釜石線70周年記念号」を特別運行。沿線4市町と大槌町の住民約130人を無料招待(事前申し込み)し、長年にわたり同線を支えてくれたことへ感謝の気持ちを表した。

 

 記念列車の車両は、主に青森県内で運行されている臨時快速列車「リゾートあすなろ」(2両)。釜石・住田・大槌の住民は釜石―遠野間、花巻・遠野の住民は遠野―花巻間でリゾート列車の旅を楽しんだ。沿線の4駅では地元郷土芸能などが歓迎のおもてなし。地域に愛されてきた鉄路の節目を共に祝った。

 

 始発の釜石駅から乗車したのは約60人。釜石市の平舘人美さん(55)は母、姉夫婦と「期待感いっぱい」で乗車。70周年を迎えた同線について「地域の足として大切。これからも長く走り続けてほしい」と願った。

 

 午後0時半、吉田正樹駅長の合図で列車が滑り出すと、ホームでは観光関係者やJR社員らが大漁旗や手を振ってお見送り。「尾崎町虎舞」の威勢のいい囃子(はやし)が出発を盛り上げた。

 

関係者の見送りで釜石駅を出発する「リゾートあすなろ」

関係者の見送りで釜石駅を出発する「リゾートあすなろ」

 

 吉田駅長は「仙人峠の難工事を経て、やっと結ばれた路線。当時は1週間も祭りをして喜んだという。苦労の後の喜びは大きい」としみじみ。釜石線について「新幹線、三陸鉄道を結ぶ重要な役割もある。来年4月から始まる東北デスティネーションキャンペーンにもつなげ、沿線を一層盛り上げていければ」と思いを込めた。

 

 「リゾートあすなろ」は2010年12月の東北新幹線新青森開業に合わせ登場。ゆったりとした客席や大きな窓、展望室などで景色を存分に楽しめる。ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を組み合わせ、走行中も発電できる「ハイブリッドシステム」を搭載している。

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うのスタの仮設スタンドを活用したウッドボード

うのスタ2019メモリアルウッドボード、1周年記念試合で披露 販売開始〜仮設スタンドを有効活用、W杯開催の熱気と興奮つなぐ

うのスタの仮設スタンドを活用したウッドボード

うのスタの仮設スタンドを活用したウッドボード

 

 釜石地方森林組合(久保知久代表理事組合長)は、昨年のラグビーワールドカップ(W杯)の会場となった釜石鵜住居復興スタジアムの仮設スタンドを活用した「うのスタ2019メモリアルウッドボード」の販売を始めた。世界大会開催の熱気と興奮をつなぐ品として、釜石まちづくり会社(谷澤栄一社長)と連携し企画。W杯1周年記念試合が行われた10日、うのスタでお披露目した。

 

 ウッドボードは縦31センチ、横43センチ、厚さ5センチ。表面を磨き、W杯時と同じ塗料を施した。パシフィック・ネーションズカップ、W杯の対戦カードと結果、市内の小中学生が歌った東日本大震災の復興支援への感謝を伝える「ありがとうの手紙」の歌詞の一部を刻印。座席番号も残し、釜石開催の証しを示す。

 

 価格は1個1万5千円(税別)。ボード裏に金具が取り付けられていて、ひもで壁につるすことができる。立て掛け用のスタンドは別売りで2千円(同)。開催年にちなみ2019個限定で販売する。

 

 使用した木材は、2017年に平田の尾崎半島で発生した林野火災で焼損したスギ。W杯で仮設席として設置された1万席のうち、6300席に使われた。大会後、「廃棄処分にするのはもったいない」との声が上がり、同組合を中心に活用を検討。大会の記憶を残すものとして有効活用することにした。

 

 10日にうのスタで販売を開始。同組合の手塚さや香さん(41)は「震災や林野火災を乗り越え、W杯を開催したストーリーを体現するもの。木材を使ったスタジアムは珍しく、身近においてもらい、W杯の興奮を思い起こしてほしい」と願う。

 

 11日以降は大町の釜石情報交流センターで販売する。12月からインターネットの特産品販売サイト「三陸釜石元気市場」でも注文を受け付ける予定(※三陸釜石元気市場での受付開始は11月1日からとなりました http://hamayuri.net/)。売り上げの一部はラグビー運営費、森林整備費として市に寄付する。

 

 問い合わせは釜石まちづくり会社(電話0193・22・3607)へ。

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専用ステッカーが掲示された「まちまでタクシー」の第1便の利用者

「まちまでタクシー」試験運行〜スーパー・病院と結ぶ、大畑団地で出発式

専用ステッカーが掲示された「まちまでタクシー」の第1便の利用者

専用ステッカーが掲示された「まちまでタクシー」の第1便の利用者

 

 釜石市甲子町の大畑団地で6日、予約制の相乗り交通「まちまでタクシー」の試験運行が始まった。同団地内の集会所前で出発式があり、第1便の利用客を住民らが手を振って見送った。地域内移動支援のモデル事業として市の補助を受け12月31日まで試行。同団地内と町内にあるスーパー、病院を結ぶ。

 

 運営主体は同団地自治会(菅原武会長、約150世帯)。市の助成金(1カ月1万円)を活用し活動する。運行は火・土曜日午後にキクコーストアまで1日1往復、水曜日午前に県立釜石病院までの往路1便。集会所前など団地内3カ所を乗車場所に設定している。

 

 利用するには登録が必要で、登録料は3カ月500円。これまでに5人が登録している。希望日前日までに自治会に電話などで申し込み、自治会がタクシー事業者に配車を依頼する。最低運行人数(2人)に満たない場合や予約がない便は運行しない。

 

 運賃は利用者の割り勘となる。例えば、目的地のスーパー周辺まではタクシーで片道1200円程度かかるというが、3人で相乗りすれば400円。利用者は降車時に支払いをせず、後日自治会に料金を納入。自治会が1カ月ごとにタクシー事業者に支払う。

 

 同団地は路線バスが走る国道のバス停までは1キロ以上あり、公共交通へのアクセスが悪い。バスを運行する県交通に乗り入れを要望したこともあるが、坂や狭い道路が多いことから進展はなく、交通手段の整備が長年の課題とされてきた。

 

 市では、バス路線の利用が著しく困難な地域で交通弱者の利便性向上や地域コミュニティーの活性化を推進するため、町内会などの地域団体が主体となったタクシー相乗りの仕組みづくりを計画。同団地をモデル地区とし、約1年、実施方法など協議を重ねてきた。

 

 出発式で菅原会長は「住民の65%が65歳以上で、独居者や免許返納者も増えている。5年後、10年後を見据えると必要な取り組み。口コミで利用者を増やし、できるだけ長く運営していきたい」と意気込む。

 

 第1便には3人が乗車。小山内ミツ子さん(74)は「バス停まで歩いて行くのが大変だった。本当に便利になる」と喜んだ。

 

 市まちづくり課の小池幸一課長は「孤立防止や見守り、地域づくりにもつながる。手本として他地域に広めていけるよう、軌道に乗せてほしい」と期待。今後は持続可能な運営に結び付くよう側面支援を行う考えだ。

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市内で生産されたさまざまな農産物が販売された軽トラ市

秋の味覚ふんだんに、鵜住居「トモス」で軽トラ市〜野菜や果物を直売、10月25日・11月22日には市役所前で

市内で生産されたさまざまな農産物が販売された軽トラ市

市内で生産されたさまざまな農産物が販売された軽トラ市

 

 釜石市内の農業者らが生産物を地元消費者に直売する「かまいし軽トラ市」が3日、鵜住居町のうのすまい・トモスで開かれた。市農林課が企画し、市内で初めて開催。産地直売所や障害者就労支援施設を含む10店が出店し、野菜や果物、菓子、ワインなどを販売した。

 

 地産地消や生産者の販路確保、生きがいづくりなどを目的に開催。市内各地から出店者が集まった。販売されたのは、ナスやネギ、ダイコン、カボチャなどの野菜、秋の味覚の代表格リンゴや栗、山ブドウ、自家製の漬物や味噌(みそ)なども並んだ。

 

 橋野町の小笠原静子さんは、黄色いニンジンやユニークな形のピーマンなど珍しい品種の野菜を販売。普段は経営する食堂「峠の茶屋」で提供しているもので、カラフルな色彩が買い物客の興味を誘った。

 

 唐丹町で「ラベンダーファームおざわ」を開く小澤孝行さんは、ラベンダー、バジルなどのハーブ苗や数種の花苗を持ち寄り、育て方のポイントを熱心にレクチャーした。

 

 ジャガイモと米を並べた橋野町の藤原セツさん(73)は「家で食べるぐらいの規模で田んぼや畑をやっている。お客さんと話しながらの販売は楽しい。自分も元気になる」と喜んだ。

 

 会場ではスタンプラリーも行われ、鵜住居産の干しシイタケやラグビーボールカボチャが景品としてプレゼントされた。

 

 鵜住居町の80代の女性2人は「自由に見て買えるのがいい。顔見知りの生産者もいて親しみやすい。また開催してほしい」と笑顔で会場を後にした。

 

 市内では農業者の高齢化や担い手不足が深刻。軽トラ市は、退職就農者や自家消費農業者にも販売の機会を持ってもらい、農業への関心喚起や遊休農地の活用を図る狙いもある。

 

 市農林課の川畑裕也課長は「販売機会が増えれば所得向上にもつながる。市内にも品質のいい農産物がたくさんあることを市民に知ってほしい。今後、出店者数も増やしていければ」と話した。

 

 軽トラ市は10月25日、11月22日には市役所第2庁舎前(只越町)で開かれる予定。

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広報かまいし2020年10月15日号(No.1746)

広報かまいし2020年10月15日号(No.1746)

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【表紙】
【P2-3】
・市政懇談会・地域会議
・ライフデザインU・Iターン補助金
・「復興『ありがとう』ホストタウン」
【P4-5】
・忘れていませんか?税金の納付
【P6-7】
・こどもはぐくみ通信
・市民のひろば
【P8-11】
・まちの話題
・まちのお知らせ
【P12-13】
・保健だより
【P14】
・釜石の歴史 よもやま話

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各種証明書のコンビニ交付サービスの開始式に参加した関係者

各種証明書をコンビニで〜マイナンバーカードの普及へ、サービス開始

各種証明書のコンビニ交付サービスの開始式に参加した関係者

各種証明書のコンビニ交付サービスの開始式に参加した関係者

 

 釜石市は1日、住民票など各種証明書をコンビニエンスストアで交付するサービスを開始した。マイナンバー(個人番号)カードを使用すれば市内の14店舗のほか、全国のコンビニで取得することができる。サービス導入は県内33市町村の中で11番目。

 

 このサービスは市役所に行かなくてもコンビニなどで簡単に証明書を受け取れるもので、窓口の混雑緩和や休日・夜間の行政サービス向上が目的。市に住民登録し、同カードを持っている人なら利用できる。

 

 取得できる証明書と手数料(市役所窓口の手続きと同じ)は▽住民票の写し(300円)▽印鑑登録証明書(300円)▽戸籍全部(個人)事項証明書(450円)▽戸籍附票の写し(300円)▽所得課税扶養証明書(300円)―の5種類。全国のセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど約5万5千店で利用できる。

 

 利用時間は午前6時半から午後11時(年末年始の12月29日~翌年1月3日除く)。ただし、戸籍証明書と附票の写しは午前8時半から午後17時15分(年末年始と土日祝日を除く)。

 

 サービスを受けるには、コンビニなどにあるマルチコピー機などの多機能端末機を使う。タッチパネルの指示に従い、同カードを読み取り機に置いて、暗証番号4ケタを入力、本人確認したうえで希望する証明書を取得する。

 

 サービス開始式が1日、セブンイレブン釜石中妻町1丁目店であった。野田武則市長はコンビニ交付の利便性を強調し、「この機にカード取得をお勧めする。今後も市民の声を聞き、喜んでもらえる行政サービスの拡充に努めたい」とあいさつした。

 

 野田市長と釜石シーウェイブス(SW)RFCの山田龍之介選手が実演。各自カードを手に、端末機を操作して住民票の写しを発行した。

 

 交付にかかる時間は同カードで本人確認ができることから3分程度。申請書の記入が必要で、混雑時には待ち時間も長くなる窓口に比べるとスムーズに交付を受けられるとのこと。

 

 市によると、同カードが交付されている市民は9月1日現在、6123人で全体の18・6%。一方、申請率は4月末時点で17・7%だったが、7月から商業施設などで申請支援事業を続けた結果、24・7%(9月13日現在)に伸び、県内3番目となった。サービス開始の周知と利用促進に合わせ、10月も支援事業を継続。カード発行の普及に力を入れる考えだ。

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