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4年ぶり!子どもたちの歓声響く 松倉町内会 甲子川で夏休み恒例「魚のつかみどり」

4年ぶりに行われた松倉町内会の魚のつかみどり

4年ぶりに行われた松倉町内会の魚のつかみどり

 
 釜石市甲子町の松倉町内会(佐野賢治会長、550世帯)は7月29日、地区内を流れる甲子川で魚のつかみどりを行った。夏恒例の町内会行事だが、新型コロナウイルス感染症の影響で3年間の中止を経ての開催。楽しみに待っていた親子連れら約80人が集まり、歓声と水しぶきを上げながら特設いけす内の魚を追った。
 
 同行事は地域が誇る川に親しみながら、子どもたちに夏休みの楽しい思い出を作ってもらおうと2006年にスタート。甲子小の松倉地区PTAが共催する。4年ぶり通算15回目となった今回は、赤い羽根共同募金の助成を受けて行われた。
 
 県立釜石高裏の松倉橋のそばに網で囲った特設いけすを用意。両石町の千丈ヶ滝養魚場から購入したヤマメ60匹、ニジマス200匹、イワナ140匹の計400匹を放した。幼児から始まり小学校低学年、中学年…と順につかみどりに挑戦。子どもたちは素早く泳ぎ回る魚に悪戦苦闘しながら、何とかつかまえようと懸命に手を伸ばした。1人3匹とれたら終了。つかまらない場合は町内会役員がたも網に魚を入れて、網からとってもらった。
 
幼児から順に年代別にいけすに入り、魚のつかみどりに挑戦!

幼児から順に年代別にいけすに入り、魚のつかみどりに挑戦!

 
目を凝らし魚の動きを追う。慎重に手を伸ばし…

目を凝らし魚の動きを追う。慎重に手を伸ばし…

 
「つかまえたぞ~!」しなる魚体をしっかりつかみ、この表情

「つかまえたぞ~!」しなる魚体をしっかりつかみ、この表情

 
 甲子小4年の女子3人は久しぶり、または初めてのつかみどりを楽しみ、満面の笑顔。小笠原伊織さんは「魚はすぐ逃げちゃって、なかなかつかまえられなかった。大人に手伝ってもらい3匹は手に入れた」、京野愛優花さんは「1匹は自力で、片手でつかまえた。魚はピチピチしてちょっと気持ち悪かった」、千葉優那さんは「全部、自力でつかまえた。お母さんに焼いてもらって食べたい」と夕ご飯を心待ちにした。
 
 「今年は何としてもやりたかった。まずは試運転」と佐野町内会長。春の松倉神社祭典通り行列に続く町内会行事の復活を心から喜ぶ。コロナ禍の3年、各種行事ができなかったことは、町内会にも少なからず影響を及ぼす。「住民同士の横のつながり、隣近所との関係が薄くなってきているのを感じる。みんなで集まって親しくなり、その輪を広げてもらえるような行事はやはり必要。中断したものを復活させるにはエネルギーがいるが、徐々にコロナ前の形に戻していければ」と話す。
 
手から擦り抜ける魚(左下)もつかみどりの面白さ。笑みがこぼれる

手から擦り抜ける魚(左下)もつかみどりの面白さ。笑みがこぼれる

 
コツをつかんだこちらの子は次々に魚をゲット!

コツをつかんだこちらの子は次々に魚をゲット!

 
生きのいい魚におっかなびっくりの女子児童。逃げられないようにつかんで袋を持つ保護者の元へ

生きのいい魚におっかなびっくりの女子児童。逃げられないようにつかんで袋を持つ保護者の元へ

 
 同行事では例年、サンマの炭火焼きのお振る舞いも行われるが、今年は見合わせた。町内会は8月16、17日には、同じく4年ぶりとなる盆踊り大会を開催予定。松倉地区のにぎやかな夏の光景が再び見られそうだ。
 
この日の釜石は最高気温33度。水辺環境が夏の暑さを幾分和らげる=松倉橋から臨む甲子川

この日の釜石は最高気温33度。水辺環境が夏の暑さを幾分和らげる=松倉橋から臨む甲子川

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探検気分で坑道巡る 釜石鉱山見学、新導入の電動カートで 鉄の歴史に理解 ひとときの涼も体感

釜石鉱山の坑道見学会。鉄鉱石の採掘跡で鉄の歴史に触れた

釜石鉱山の坑道見学会。鉄鉱石の採掘跡で鉄の歴史に触れた

 
 鉄のまち・釜石市の歴史に触れることができる釜石鉱山(甲子町)の坑道見学。新型コロナウイルスの影響などで中止されていたが、5類移行を受け、今年久しぶりに実施された。釜石ならではの体験プログラムを集めた「Meetup Kamaishi 2023」の一環で、計3回の実施を予定。初回の7月28日は、市内外から家族連れなど約20人が参加した。猛暑の中、気温10度ほどに保たれている坑内は別世界。歴史探検を楽しみつつ、ひとときの涼も味わえると好評だ。
  
 釜石鉱山は、この地の製鉄業繁栄を支えた鉄鉱山。1993年に大規模な採掘は終了しており、現在は坑道から湧き出てくるナチュラルミネラルウォーター「仙人秘水」の製造、販売を主力にしている。夏のこの時期に見学を受け入れていて、その際に活躍した電気トロッコ列車が役目を終えるのと同じ頃、コロナの影響が拡大。受け入れを中断している間に電動カートを導入するための改修を進めていた。
  
新たな移動手段として導入された電動カート(5人乗り)

新たな移動手段として導入された電動カート(5人乗り)

 
路面に設置された電磁誘導線上を自動走行。ぶつかりそうでぶつからない、ドキドキ感も

路面に設置された電磁誘導線上を自動走行。ぶつかりそうでぶつからない、ドキドキ感も

  
 新たに導入されたカートに乗り込んだ参加者は、坑口から約3000メートル入った地点に移動。同社総務課主任の千葉慎吾さん(40)らの案内で坑内を歩いた。大峰山(標高1147メートル)の地下600メートルに位置する仙人秘水の採水地で源水を試飲。長い期間じっくりと岩盤をつたってくるという湧き水の味わい、冷涼感に「おいしい」「飲みやすい」と声が響いた。
  
仙人秘水の採水地で湧き水を試飲。おいしさを実感した

仙人秘水の採水地で湧き水を試飲。おいしさを実感した

 
採掘場跡で当時使われていた機械や鉱石について話を聞いた

採掘場跡で当時使われていた機械や鉱石について話を聞いた

 
 鉱石採掘場では、搬送で使う専用の重機が紹介された。鉄鉱石だけでなく、石灰石やトルマリン、大理石なども採掘されていたといい、磁石を手に鉱石探しを体験。鉱石を効率よく搬出するため鉱石を投下したタテ坑なども見て回った。
 
 花こう岩でできた音響実験室「グラニットホール」も見学。操業当時は坑内事務所兼休憩所に充てられた場所で、鉱石の採掘を止めた後は、さまざまな音楽アーティストの録音も行われた。
  
グラニットホールでCDを聴いて音の響きを確かめた

グラニットホールでCDを聴いて音の響きを確かめた

  
 「探検気分で楽しかった」と喜ぶのは、宮城県大崎市の竹林公威(こうい)君(大崎市立古川第5小5年)、競(きそう)君(同2年)兄弟。石好きの公威君は「いろんな種類の石があってきれいだったし、性質を知れたのがよかった。水もおいしかった」と笑った。
  
 地元釜石に長く暮らす甲子町の佐々木拓治さん(73)も坑内に入るのは初めてで、案内役の同社社員に当時の採掘作業や現在の水質調査の方法など熱心に質問していた。石や化石に興味があり、成分分析などを趣味にしているといい、「参考になった」と刺激を受けた様子。妻の聖子さん(70)は仙人秘水の水源や音響施設が印象に残り、「地域を知るいい機会になった」と目を細めた。
  
探検気分を満喫しながら地域の歴史に理解を深めた参加者

探検気分を満喫しながら地域の歴史に理解を深めた参加者

  
 ミートアップ釜石2023事務局のかまいしDMCによると、坑道見学は各回定員15人で募集したところ、申し込みの受け付けの開始早々に定員に達する人気ぶりだった。このほかにも、▽海▽山▽自然と健康▽防災▽歴史▽天体観測―をテーマにした22の多彩なプログラムを用意。同社の菊池啓さん(55)は「釣り、パワースポット巡り、海浜植物の再生活動、星空観察など秋まで楽しめるラインナップをそろえた。ぜひ参加して、地域の良さを再認識してもらう機会に」と呼びかける。

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好きなことを自由に 写真と生け花が添う 大槌の村上民男さん、マサ子さん夫妻 釜石で二人展

釜石で二人展を開いた村上民男さん、マサ子さん夫妻

釜石で二人展を開いた村上民男さん、マサ子さん夫妻

  
 自由に好きなことを続けて50年。大槌町吉里々々(きりきり)のアマチュアカメラマン村上民男さん(75)と生け花の草月流1級師範マサ子さん(77)夫妻の二人展「華と写真」が7月21日~23日、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。「持ちつ持たれつ」と尊重し合いつつ、それぞれの道で磨き上げてきた表現世界を紹介。来場者に心潤うひとときを届けた。
   
 二人展は東日本大震災後初めての開催で、通算5回目。夫婦ともに後期高齢者となり「きょうより若い日はない」と思い立ち、新型コロナウイルスの影響も落ち着いたことから「一つの節目に」と企画した。
   
生け花と写真。互いに支え合い、磨いてきた作品がずらりと並んだ

生け花と写真。互いに支え合い、磨いてきた作品がずらりと並んだ

   
 民男さんは県内外の風景や三陸鉄道、植物を捉えた20点ほどを並べた。遊び心を感じさせるタイトルも魅力で、釜石のオープンガーデンに咲き誇る4種のバラをまとめた作品は「私だけ見て」。古里・宮古市の臼木山に群生するカタクリの愛らしい姿を切り取った一枚には「初恋」と過ぎし日の思いを残した。
  
 本格的にカメラを手にしたのは結婚を機にした26歳の頃。元々昆虫好きで自然を追いかけているうちに写す楽しさに魅了された。働きながら、趣味として撮影を続け、地元の愛好グループで活動。震災後は自身が中心となって団体を立ち上げ、作品展を開いたりした。団体の合言葉は「自由に好きなように撮って楽しもう」。10年活動し団体は解散したが、その時のモットーは今なお変わらず、自身の生活スタイルそのものだ。
   
写真を通して出会った仲間たちと談笑する民男さん(中)

写真を通して出会った仲間たちと談笑する民男さん(中)
  
看板、作品タイトルの文字は絵やレタリングも学んだ民男さんが担当

看板、作品タイトルの文字は絵やレタリングも学んだ民男さんが担当

   
 展示会場でひときわ目に付いたのは、流木やナンテンなど実がなる植物、バラ柄の雨傘も添えた大作「流木と人」。22歳頃に生け花を始めたマサ子さんの集大成で、草月流の原点「花はいけたら、人になる」を体現した作品だ。
   
多くの人でにぎわった会場で存在感を放つ大作「流木と人」

多くの人でにぎわった会場で存在感を放つ大作「流木と人」

  
 マサ子さんは釜石・箱崎町出身。1960年のチリ地震津波で自宅が被災し、鵜住居町に移り住んだ。2011年、震災の津波は実家を襲い、母小川静子さん(当時91)、弟満さん(同62)を奪った。「だから、海が嫌い」。そんな妻を、海や山が好きな夫は「津波は津波、海は風景」と時折、誘い出す。大作の土台となる流木は箱崎町などで拾ったものを生かした。その流木に亡き人への思い、自身の生き方を重ねる。「長い間流されて丸くなり、おかに上がって拾われ、誰かのためになる。私たちも長い人生、さまざま経験して丸くなる」
  
大作を含め展示した約10点に込めた思いを明かすマサ子さん(右)

大作を含め展示した約10点に込めた思いを明かすマサ子さん(右)

  
東京から駆け付けた長女由香理さん(右)と記念にパチリ

東京から駆け付けた長女由香理さん(右)と記念にパチリ

  
 それぞれ自由に、のびやかに、豊かな感性を見せた二人展。3日間で400人超の目を楽しませた。「互いに好きなことをしている。持ちつ持たれつ、口を出さず応援」と民男さん。マサ子さんも「2人だったから、こんなに人生が彩り豊かなものに」と穏やかに笑う。会場のあちこちで作品を囲んで談笑する人たちの様子に、「人とのつながりを楽しめる場をつくれたかな」と満足げ。人や自然との出合いに支えられ、成長してきたと実感する2人は「趣味も人生も、体力が続く限り楽しむ」と笑顔を重ねた。

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見て触れて学ぶ 岩手の海 県水産技術センター(釜石) 公開デー 家族連れ、興味津々

岩手県水産技術センターの施設内探検ツアーを楽しむ参加者

岩手県水産技術センターの施設内探検ツアーを楽しむ参加者

  
 釜石市平田の岩手県水産技術センター(神康俊所長)で22日、公開デーとしてイベントが催され、家族連れらが施設見学や研究の紹介、体験活動を通して身近な海や水産について理解を深めた。
   
 公開デーは「海の日」に合わせて行ってきたが、ここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止したり、入場などを制限する形の実施が続いた。制約のない開催は4年ぶり。同センターの研究に触れてもらう新企画を用意した。
  
 その一つが、探検ツアー。神所長らが環境化学実験室など普段は入ることができない施設内部を案内した。種苗棟ではアサリや海藻の養殖試験の様子を見学。地元企業などと協力し開発・商品化を進めた、ワカメを高速で塩漬けする機械「しおまる」について、神所長は「洗濯機に似ている。500キロを均質に効率よく作ることができる。三陸地域で約500台が使われ、広島や島根、北海道など全国で活躍している」と説明した。
  
 二枚貝や海藻類の養殖研究の様子を見学。施設内には震災の爪痕も残る(右下写真)

二枚貝や海藻類の養殖研究の様子を見学。施設内には震災の爪痕も残る(右下写真)

   
 この日くみ取った海水を顕微鏡で観察するコーナーも初企画。「アメフラシのたまご」などプランクトンが生息する小さな世界に大人も子どもも夢中になった。海の生き物に関するクイズを楽しむ、かるたも好評。「オタマジャクシじゃありません。口に4本のひげ。地震の前に暴れます」などと読み上げられると、子どもたちは元気よく「ナマズ」の絵札に手を伸ばした。
  
海のプランクトンを顕微鏡で観察。小さな世界に子どもたちは夢中

海のプランクトンを顕微鏡で観察。小さな世界に子どもたちは夢中

  
魚にまつわるクイズを解きながら挑むかるたも白熱した

魚にまつわるクイズを解きながら挑むかるたも白熱した

  
 ヒトデやウニなどの生き物に触れるタッチプール、塩蔵ワカメの芯抜き作業体験は恒例の催しながら、変わらず人気。60センチほどもあるタチウオの魚拓づくりに挑戦した大船渡市の中井幹太君(大船渡北小2年)は「うまくできた。うちに飾りたい。いろんな体験ができて楽しい」と満足げだった。
  
カラフルな魚拓づくりに挑んだ中井幹太君(左)。出来栄えに満足げ

カラフルな魚拓づくりに挑んだ中井幹太君(左)。出来栄えに満足げ

  
さまざまな海の生き物と触れ合えるタッチプールは子どもたちに人気

さまざまな海の生き物と触れ合えるタッチプールは子どもたちに人気

  
 漁業指導調査船・岩手丸(154トン)も公開。海洋の水温調査や底引き網漁での魚種調査などで使われる観測・漁労装置が並ぶ船内を興味深そうに巡った地元釜石の菊池結衣さん(甲子小2年)は夏休みに入ったばかりで、「船がかっこいい。絵日記に書ける」とにっこり。父・正利さん(53)も「こんな船は見る機会がないから楽しい。海が身近にある地域に住んでいるので、泳ぎに行ったり思い出をつくりたい」と目を細めた。
  
漁業指導調査船・岩手丸の船内巡りを楽しむ家族連れ

漁業指導調査船・岩手丸の船内巡りを楽しむ家族連れ

  
ずらりと並んだ調査用装置に大人も子どもも興味津々だった

ずらりと並んだ調査用装置に大人も子どもも興味津々だった

  
 海況変動に関する研究や貝毒に関する調査、県内水産物のブランド化を支える加工技術の開発など同センターの取り組みもパネルで紹介。神所長や研究員らは来場者と触れ合いながら、やりがいなども伝えていて、「何でもいいから興味を持ってもらえたら。そして将来、海や水産業に関わる人が増えたら」と期待した。

 

Meetup Kamaishi2023で釜石を堪能しませんか?

Meetup Kamaishi2023で釜石を堪能しませんか?

Meetup Kamaishi2023で釜石を堪能しませんか?

 

7月15日(土)から11月5日(日)までの期間、漁船クルーズやトレイルハイキング、坑道体験など、釜石ならではの体験が出来るMeetup Kamaishi2023を開催します。どなたでも参加することができます。ぜひ、釜石の大自然・歴史・文化・スポーツを全身で堪能してください。

 

プログラムや料金、申込等は こちらの特設ホームページ へどうぞ!定員が少ないプログラムもあるのでお早めにご応募ください。

お問い合わせ

株式会社かまいしDMC
TEL  0193-27-5455(根浜海岸レストハウス)
MAIL  contact@dmo-kamaishi.com

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 商工観光課 観光物産係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8421 / Fax 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023062000038/
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溶融炉ごみ処理の設備に興味津々 岩手沿岸南部クリーンセンター4年ぶりに見学会

岩手沿岸南部クリーンセンターの設備を見学する家族=22日

岩手沿岸南部クリーンセンターの設備を見学する家族=22日

 
 釜石、大船渡、陸前高田、大槌、住田の5市町のごみ処理を担う、釜石市平田の岩手沿岸南部クリーンセンターは22日、コロナ禍で中止していた施設見学会を4年ぶりに開いた。工場棟などを見学した人たちは、施設の役割や環境への配慮に理解を深め、さらなるごみ減量化へ意識を高めた。
 
 見学者は施設紹介のDVDを見た後、職員の案内で工場棟へ向かった。コンピューターで全設備の運転を24時間管理する中央操作室、ごみを貯留し撹拌(かくはん)処理後、溶融炉に投入するごみピットなどを見学。家庭や事業所などから出るごみがどう処理されているかを学んだ。
 
中央操作室には安全運転を行うためのさまざまな機器が並ぶ

中央操作室には安全運転を行うためのさまざまな機器が並ぶ

 
ごみピット(左下)のクレーンの動きに子どもも大人も目がくぎ付け

ごみピット(左下)のクレーンの動きに子どもも大人も目がくぎ付け

 
ごみを撹拌処理した後、溶融炉上部に投入する

ごみを撹拌処理した後、溶融炉上部に投入する

 
 ごみや3R(リデュース、リユース、リサイクル)に関するクイズや家庭のエコチェック、発電体験、リサイクル工作などで環境への意識を高めるコーナーも設けられた。普段は平日(月~金曜・午前10時~午後4時)に無料で利用可能な余熱で沸かす風呂も開放された。
 
 宮城県仙台市の玉木格さん(31)は妻祐香さん(30)の釜石の実家に帰省中で、家族とともに足を運んだ。「ごみ処理というと焼却炉のイメージだったが、溶融炉がどう違うのかを知ることができた。排出されるのもクリーンなガスということで環境にもやさしい施設」と実感を込めた。
 
 大槌町の及川泰来君(8)は「ごみ収集車が好きで一度来てみたかった。ごみをクレーンでつり上げているのがすごかった」と目を奪われ、「夏休みの自由研究にしてみたい」と意欲を見せた。泰来君の母は「処理過程の蒸気を利用して発電したり、ごみがリサイクル素材(スラグ、メタル)に生まれ変わっていると聞き、勉強になった」。世界的にCO2の排出削減が課題となる中、「未来ある子どもたちのためにどうにかできないかという思いは日々ある。リサイクルできるものは分別し、家庭から出すごみをできるだけ減らしたい」と意識を高めた。
 
蒸気タービン発電機について学ぶ

蒸気タービン発電機について学ぶ

 
クイズや発電体験が行われた環境学習コーナー

クイズや発電体験が行われた環境学習コーナー

 
うちわをあおいでプロペラを回し風力発電を体感

うちわをあおいでプロペラを回し風力発電を体感

 
 同センターは沿岸南部の5市町が共同で建設。ガス化溶融炉2炉を有する。稼働開始の2011年4月を前に東日本大震災が発生。施設は津波による大きな被害は免れ、電気設備復旧後に本格稼働した。14年8月まで被災4市町の災害廃棄物処理も行い、3万トン余りを処理した。
 
 現在は1日あたり約100トンを処理。処理量は毎年2~3%ずつ減少している。人口減、資源物の分別が進んでいることが要因と見られ、コロナ禍のこの3年は事業者が出すごみの量がかなり減ったという。昨年度1年間の処理量は2万7125トン。
 
 センターを運営管理する岩手沿岸南部広域環境組合(管理者・野田武則釜石市長)の和賀利典事務局長は4年ぶりに実現した見学会について、「楽しみに待っていたという方も。普段何げなく出しているごみの処理過程を見てもらうことで、一人一人が意識して、できるだけごみを出さない取り組みをしていってもらえれば」と期待した。
 
 センターの風呂は仮設住宅などで暮らした震災被災者らに大変喜ばれた。コロナ禍で浴場の閉鎖や人数制限が行われてきたが、規制緩和で現在では週2回の利用が可能となっている(予約が必要)。組合では昨年度(1607人)の倍の利用を見込む。

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出遅れ感 希少性で知名度アップなるか!? 釜石はまゆりサクラマス 地元飲食店、加工業者ら活用法模索

釜石はまゆりサクラマスの活用を探るワークショップ

釜石はまゆりサクラマスの活用を探るワークショップ

 
 釜石湾で養殖する「釜石はまゆりサクラマス」の事業化に伴い、釜石市はプロモーション活動に力を入れる。18日、地元の味として定着させようと、飲食店や水産加工業者対象のワークショップを「魚河岸テラス」で開催。料理人ら約10人が刺し身、焼き物などで味わいを確かめ、新メニュー開発にアイデアを出した。
 
 岩手県内の沿岸部では、サケやサンマの記録的な不漁を背景にサーモン類の養殖が各地で展開されるが、サクラマス生産に取り組むのは釜石だけ。その希少性を強みとして「ご当地グルメ」に育てていくのが狙いで、6月に実施した先行事例を学ぶセミナーに続く取り組みだ。
 
 アイデア出しの前に、釜石地域の地魚の良さを発信する魚食普及コーディネーターの清原拓磨さん(25)=市地域おこし協力隊員=が、サクラマスの味の特徴を紹介。生食に注目されがちな養殖魚だが、釜石産は脂がのっているのにさっぱりとしていて、塩焼きがおすすめだといい、生食以外の活用を提案。魚を数日間寝かせ、本来の味に加えうまみや食感を向上させる「熟成」についても解説し、「釜石を誇れる魚の一つ。海の環境に配慮した給餌方法など努力していて、味も秀でている。貴重な食材としてアピールできるので、いろんな食べ方で喜ばせてほしい」と期待を込めた。
 
味の特徴など清原さん(右)の話に耳を傾ける参加者

味の特徴など清原さん(右)の話に耳を傾ける参加者

 
 この日、水揚げされたサクラマスを刺し身、塩焼きやあぶり、ソテーなど焼き方を工夫しながら調理した後、試食。「ただ火を通すより、油でソテーする方がいい」「とれたては焼くと油分が出てこず食感がパサパサ。さっと焼き上げるのがいい」「養殖独特のにおいがする」などと声が上がった。
 
焼き方などを工夫しながら手分けして調理する参加者

焼き方などを工夫しながら手分けして調理する参加者

 
参加者は試食しながら味や調理法など情報交換した

参加者は試食しながら味や調理法など情報交換した

 
 市では秋ごろに市内飲食店でのサクラマスフェアの開催を計画中で、「自分の店だったらどんな料理、加工品を提供したいか」と案を求めた。参加者はマリネや天ぷら、ムニエル、カルパッチョなどを提案。「サクラマスをメインにするのは意外に難しい。癖が少なく、どう宣伝していくか…」と思考する声もあった。市内への流通量の確保や保存の在り方など先行きが不透明なことも多く、思い悩む人も。「他のサーモンに比べると、認知されておらず売り出しづらい」「食の多様性から養殖に取り組むのはいいが、釜石は出遅れた」と厳しい意見も聞かれた。
 
 市内ですし店を営む男性も「サクラマスは後発組」と辛口だが、活用のアイデアはあり、今後の動きを注目していくという。魚河岸テラス内で営業する「ヒカリ食堂」では漬け丼など2種のメニューを提供中で、料理長の阿部香さん(45)は「今後も使うことになると思うので、新たな献立を考えていかなければ」と思案。ワークショップで、ほかの事業者から「燻製(くんせい)がいい」と新発想を得て、「調理法を組み合わせれば面白そう」と腕をまくった。
 
フェア開催に向け売り出し方などについて意見を出し合う

フェア開催に向け売り出し方などについて意見を出し合う

 
 市では今回出た事業者らの声を踏まえ、フェアに向け統一ルールなどを設定する考え。新メニュー開発も進めるほか、イベント開催を通じて、ご当地グルメとしての知名度向上を図る。

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「かまいしの第九」ファイナルへ― メンバー高齢化などで実行委苦渋の決断 45年の歴史に幕

2023「かまいし第九の会」発会式=22日

2023「かまいし第九の会」発会式=22日

 
 釜石の音楽文化の象徴、師走のベートーベン第九演奏会が本年の公演をもって終了する。1978(昭和53)年の初演から45年―。東日本大震災、新型コロナウイルス禍などさまざまな困難に直面しながらも歴史を重ねてきた同演奏会だが、主催する「かまいし第九」実行委員会(川向修一会長)はメンバーの高齢化などで事業継続が困難と判断。今年の演奏会で幕を閉じることを決めた。12月17日の最終公演に向け、7月22日、合唱メンバーの練習が始まった。
 
 中妻公民館で行われた今年の発会式には市内外から33人が集まった。川向会長(71)は「主力としてやってきたメンバーが減っていく中、この大きな事業を支えるだけの“体力”を維持できなくなった。今後10年、20年と続けていける展望が開けず、実行委としては今回で一旦区切りをつけるという判断に至った。最後の演奏会をいい形で締めくくりたい」と理解を求めた。
 
集まった合唱参加者を前に実行委の川向修一会長(右下)が公演の終了について説明した

集まった合唱参加者を前に実行委の川向修一会長(右下)が公演の終了について説明した

 
 この日は長年、継続参加するメンバーのほか、数年ぶりに参加を決めたメンバーも顔をそろえた。自己紹介後、合唱練習を開始。親と子の合唱団ノイホフ・クワィアーの指揮者などを務める小澤一郎さん(46)の指導で、ベートーベン交響曲第9番の13コーラスの前半部と、第1部で歌う「明日を」の練習に取り組んだ。
 
7カ月ぶりに歌声を響かせるソプラノメンバー

7カ月ぶりに歌声を響かせるソプラノメンバー

 
合唱指導者から注意点を教わりながら練習に励む

合唱指導者から注意点を教わりながら練習に励む

 
 平田の猪又春香さん(26)は高校2年時以来10年ぶり2回目の参加。昨年の演奏会を聞き、「もう一度自分も」と望んでいた矢先の“最後”の知らせ。 残念さをにじませつつも「記念の年になると思うので、できるだけ練習に参加し、最後にふさわしい盛大な舞台になるよう精いっぱい頑張りたい」と意欲を見せた。
 
 大槌町の菊池征毅さん(81)は釜石の第九演奏会を立ち上げた発足メンバー6人のひとり。釜石の“合唱の父”渡邊顕麿さん(故人)の提案、指導で始まった第九演奏に深い思い入れを持つ。当時、渡邊さんは「20年、30年後の子どもたちに伝わるような活動をしなければ」と話していたという。その言葉を胸に継続へ力を尽くしてきた菊池さん。「40年を越すことができた。今の状況を見れば(渡邊)先生も許してくれるだろう…」。第九は自身のライフワークだった。最後の公演に向け、「自分にとっても総まとめという気持ちで臨みたい」と気を引き締める。
 
自己紹介で釜石の第九演奏会への思いを述べる発足メンバーの菊池征毅さん

自己紹介で釜石の第九演奏会への思いを述べる発足メンバーの菊池征毅さん

 
小澤一郎さん(左)の熱心な指導で約2時間の練習が行われた

小澤一郎さん(左)の熱心な指導で約2時間の練習が行われた

 
 指導にあたる小澤さんは練習初日の歌声に、「みんな歌い込んでいるだけあってパワーが伝わってきた。最後の公演へ気合いが感じられる」。昨年はコロナ感染拡大防止を考慮し、合唱出演者は県内在住者に制限したが、今年は県外からの参加も広く呼び掛ける。「昨年よりも多くの参加を得て、より感動的な演奏会にできれば。ぜひ大勢の方々に聞いてほしい」と期待を込める。
 
 演奏会は2部構成。1部では、震災関連ソング「明日を」、「群青」の2曲を合唱。2部でベートーベン交響曲第9番(1~4楽章)を演奏する。指揮は釜石出身で、東京で音楽活動を続ける瓦田尚さん(40)=ムジカ・プロムナード主宰=が、昨年に続き務める。釜石市民ホールTETTOで、午後1時半の開演を予定する。
 
コロナ禍を経て3年ぶりに開かれた昨年の演奏会

コロナ禍を経て3年ぶりに開かれた昨年の演奏会

 
12月17日の本番に向けて今年も合唱練習が続く

12月17日の本番に向けて今年も合唱練習が続く

 
 実行委では8月26日まで合唱メンバーを募集する。対象は第九を歌った経験があり、練習(毎週土曜日午後3時半~午後5時半)に参加できる人。問い合わせ、申し込みは実行委(電話090・6780・0434、FAX0193・23・8344、E-mail:kamaishinodaiku@yahoo.co.jp)へ。

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「かまいし軽トラ市」4年目のスタート 地域の農林水産物、菓子、花苗など多彩に販売

買い物客でにぎわう2023年度第1回かまいし軽トラ市=16日

買い物客でにぎわう2023年度第1回かまいし軽トラ市=16日

 
 地元の農林水産物や菓子、手工芸品などを生産者が直売する「かまいし軽トラ市」が16日、本年度の開催初日を迎えた。初出店の2業者を含む12店が出店。楽しみにしていた市民らが買い物を楽しんだ。4年目となる今季は11月まで月1回の開催を予定する。
 
 釜石市水産農林課が主催する同イベントは、地元生産者の販路拡大や農林水産業の担い手育成などを目指し2020年度にスタート。農作物の収穫時期に合わせ初夏から晩秋にかけて、市街地を中心に開催される。本年度は周辺飲食店などへの誘客にもつなげようと、開催時間を1時間延長し正午までにした。
 
 初回の市は大町の市民ホールTETTO前広場が会場。市内の産直や農園、水産加工業者などが自慢の品を持ち寄り販売した。収穫期を迎えたジャガイモやトマト、キュウリなど夏野菜、漬物、花苗、菓子、ワイン…。多彩な商品が並んだ。釜石・大槌地域農業振興協議会は“100円でピーマン詰め放題”の大盤振る舞い。 来場者は生産者との交流も楽しみながら、商品を買い求めた。
 
ピーマンの詰め放題は大人気! 100円で400円相当をゲット

ピーマンの詰め放題は大人気! 100円で400円相当をゲット

 
ラベンダーファームおざわ(唐丹町)は切り花や花苗を販売

ラベンダーファームおざわ(唐丹町)は切り花や花苗を販売

 
 中華菓子の代表格「月餅」を販売したのは、甲子町に「リリーズ美食工房」を構える中国出身の高莉莉さん(41)。コロナ禍で本国への帰省ができなかった時期に古里の味を求めて自作した月餅が周囲の反響を呼び、昨春から商品化。小豆から作る甘さ控えめのあんこなど4種の味を提供している。普段はSNSなどでの注文販売や小佐野町の自宅前での無人販売を行っており、軽トラ市への出店は今回が初めて。「興味を持ってくれる人が多く、反応も上々。お客さんとのやりとりも楽しい」と莉莉さん。将来、常設の販売店舗を持つのが夢だという。
 
無添加、手作りの月餅を販売したリリーズ美食工房の高莉莉さん(中央)

無添加、手作りの月餅を販売したリリーズ美食工房の高莉莉さん(中央)

 
 木工製品を並べた甲子町(中小川)の外川直樹さん(50)も初出店。自営の製材所で余った端材を生かし製作した縁台などのほか、さまざまな用途に使える角材や板材を販売した。ヒノキ、ケヤキの木材は釜石をはじめとする県内産。これまで木工品は知人に頼まれて製作する程度だったが、「需要があれば」と今回初めて公の場で製品を紹介。立ち寄った客からは「まな板はできる?」など、製作可能なものについて質問が寄せられた。「注文があれば、できるだけこなしたい」と受注生産に意欲を見せる外川さん。次回以降の軽トラ市にも出店予定で、地場産木材の良さも広めたい考え。
 
 「Sal(外川製材所の英語表記の頭文字)」の出店名で木工品を並べた外川直樹さん(左)。角材、板材も安く提供

「Sal(外川製材所の英語表記の頭文字)」の出店名で木工品を並べた外川直樹さん(左)。角材、板材も安く提供

 
「スタンプラリーもどうぞ」来場者にプレゼント企画を紹介

「スタンプラリーもどうぞ」来場者にプレゼント企画を紹介

 
 会場では、3店舗で買い物をすると地元産野菜がもらえる恒例のスタンプラリーも実施。今回は先着150人に釜石産菌床シイタケがプレゼントされた。綿あめの無料配布もあり、子どもたちを喜ばせた。
 
 毎回足を運ぶという甲子町(上小川)の男性(71)は「物価高もあり、野菜などを安く買えるのが一番の魅力。月2回とか回数を増やしてほしい。会場内でスイーツや飲み物を試食できる場があれば、売り上げ増にもつながるのではないか。出店者を増やし、他地域にも情報発信すればもっと客が集まると思う」と話した。
 
 昨年度の軽トラ市は5回の開催に1969人が来場(平均393人)。1回の出店者数は平均11団体だった。次回は8月20日午前9時から正午まで、鵜住居町・うのすまいトモスの広場(三陸鉄道鵜住居駅前)で開かれる(トモスdeマルシェと同時開催)。

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「楽しい!冷たーい」砂浜に響く歓声 釜石・根浜海岸 海水浴場、開設中

海開きした根浜海岸海水浴場。多くの人でにぎわう=17日

海開きした根浜海岸海水浴場。多くの人でにぎわう=17日

 
 「海の日」の17日、釜石市内は最高気温が30度を超え、海開きしたばかりの根浜海岸海水浴場(鵜住居町)は多くの家族連れや若者らでにぎわった。「しょっぱーい」「冷たくても気持ちいいー」。新型コロナウイルスが5類に移行し、行動制限がなくなった浜辺に笑い声が響いた。
  
 3連休初日の15日に海開き。初日は朝から雨が降り続け、海遊びイベントが催されたものの、人影はまばらだった。中日の16日も雨がぱらつく空模様だったが、地引き網体験があり、参加した子どもたちは多様な生物に歓声。地元団体らによるシュノーケリングやSUP(サップ=スタンドアップパドルボード)、水上バイク乗車体験といった遊びのプログラムも行われた。
 
地引き網体験でエイ、ゲット。「イエーイ」=16日

地引き網体験でエイ、ゲット。「イエーイ」=16日

 
 地引き網体験では力を合わせてロープを引き寄せると、アジやイワシ、サバ、エイ、カニ、ヤドカリなどがかかり、子どもたちは大はしゃぎ。生き物が大好きな松本航汰君(白山小1年)は「いろんな魚が見れて楽しい」とじっくり観察したりした。
 
 障害のある子どもや家族に、気軽に自然との触れ合いを楽しんでもらおうと、「バリアフリーお茶っこスペース」もお目見えした。本年度発足したばかりの市民団体「バリアフリーでつくる釜石自然遊びの会」(佐々木江利代表)が初企画し、16日のみ開設。家族連れらがお茶を飲みながらゆったりと過ごしたり、水遊びスポットなどを楽しんだ。
 
イベント会場に設けられた「バリアフリーお茶っこスペース」=16日

イベント会場に設けられた「バリアフリーお茶っこスペース」=16日

  
 3連休最終日の17日は青空が雲の間から顔を出し、海水浴日和に。砂浜は日よけのテントやパラソルが並び、カラフルに色づいた。子どもたちは浮輪や水中メガネなどを持って海に駆け出し、水しぶきを上げて歓声。泳いだり水をかけ合ったり、砂浜に穴を掘って遊んだ。
 
泳いだり、浮いたり。水遊びを楽しむ子どもたち=17日

泳いだり、浮いたり。水遊びを楽しむ子どもたち=17日

 
砂を盛ったり、穴を掘ったり。砂まみれで何つくる?=17日

砂を盛ったり、穴を掘ったり。砂まみれで何つくる?=17日

 
 家族で訪れた甲子町の髙橋果穂ちゃん(4)は「(浮輪で)ぷかぷかするのが楽しかった。もっと海に入りたい」と目を輝かせた。妹の真菜ちゃん(2)も「うみってたのしい!」と満喫。父成明さん、母亜衣さん(ともに32)は「海水は冷たかったけど、近場に海があるのはいい。また来ようね」と子どもたちを優しいまなざしで見つめた。
  
浮輪でぷかぷかする子も、砂遊びする子も共通なのは笑顔=17日

浮輪でぷかぷかする子も、砂遊びする子も共通なのは笑顔=17日

 
 海水浴場は8月13日までの期間、午前10時~午後4時に利用できる。期間中は監視員やライフセーバーが常駐。釜石ライフセービングクラブの金野有紗さん(38)は「遊泳エリア内で泳いでください。保護者は子どもから目を離さないようお願いします。監視員の指示に従い、ルールを守って楽しく遊んでほしい」と呼びかける。

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さわやかな香り、かれんな花に市民ら感激! 釜石橋野・満開のラベンダー畑で観賞イベント

満開の花が来場者を迎えた「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑=17日

満開の花が来場者を迎えた「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑=17日

 
 釜石市橋野町青ノ木の「橋野鉄鉱山フラワーガーデン」内のラベンダー畑で15日から3日間、花の観賞と刈り取りを楽しむ会が開かれた。最終日の17日はラベンダースティックやリースの製作体験も行われ、訪れた人たちがさわやかな香りに包まれながら心地よい時間を過ごした。
 
 橋野町振興協議会(菊池郁夫会長)が整備、管理する同畑には、約500株のグロッソラベンダーが育つ。7月に入って咲き始めた花はイベント期間中に満開を迎えた。15、16日はあいにくの雨模様となったが、17日は天候が回復。午前中から家族連れや友人グループなどが次々に訪れた。来場者は一束300円の刈り取り体験を楽しみ、持ち帰った。期間中はラベンダー苗の販売もあり、育て方もレクチャーした。
 
スーッとするいい香りに包まれながら花の刈り取りを楽しむ

スーッとするいい香りに包まれながら花の刈り取りを楽しむ

 
株分けして育てた苗も販売。橋野町振興協議会のスタッフ(右)が育て方をアドバイス

株分けして育てた苗も販売。橋野町振興協議会のスタッフ(右)が育て方をアドバイス

 
 17日午前には、栗橋公民館(二本松由美子館長)が主催するラベンダーを使った小物作りも行われた。地元橋野町の菊池まり子さん、菊池美江子さんが講師。2人は、ラベンダーの香りを長く楽しむための装飾グッズを作り、地元の産直・橋野どんぐり広場でも販売している。参加者はリボンと編み込む「ラベンダースティック」、同じドライフラワー素材として人気のアナベル(アメリカ原産アジサイ)やニゲラの実などと組み合わせたリース作りを楽しんだ。
 
 友人に誘われ、初めて足を運んだ唐丹町の山田美智子さん(68)は「きれいですね。いい匂いに癒やされる」と心身ともにリラックス。リース作りも楽しみ、「出来栄えにも大満足」と笑みを広げた。刈った花はドライフラワーにして楽しむという。
 
ラベンダーとさまざまな植物を組み合わせてオリジナルのリース作り

ラベンダーとさまざまな植物を組み合わせてオリジナルのリース作り

 
 講師の菊池まり子さんは「多くの方に来ていただきうれしい。体験コーナーも好評で、皆さん、喜んでくれた」と感謝。橋野鉄鉱山は世界遺産登録から8年―。周辺は春から夏にかけてサクラやフジ、ツツジ、ラベンダーと季節の花々を楽しめるスポットにもなっている。「史跡見学とともに橋野の自然、おいしい空気を満喫して帰ってもらえたら」と菊池さん。
 
 同振興協はラベンダーの香りを生かした加工品販売などを目的に2003年から栽培を開始。畑は当初、現橋野鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場の場所にあったが、世界遺産登録に伴う周辺整備のため一時撤去。15年、一般財団法人セブン―イレブン記念財団(東京都)の助成を受け、現在地に再整備した。20年には市の補助金を活用し、ラベンダー畑を含む一帯約2300平方メートルをフラワーガーデンとして整備している。
 
 ラベンダーは今年、株分けなどで増やした苗と新たに購入した苗約100本を新たに植栽する予定。来年は面積を拡大した畑が見られそうだ。
 
ラベンダー畑には今後、新たに苗を植える予定。来年以降、さらに多くの花が見られそう

ラベンダー畑には今後、新たに苗を植える予定。来年以降、さらに多くの花が見られそう

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広報かまいし2023年7月15日号(No.1812)

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広報かまいし2023年7月15日号(No.1812)

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【P1】
表紙

【P2】
イベント案内

【P3-7】
特集 未来への羅針盤

【P8-9】
就職合同説明会 釜石U-30仕事発見LIVE
電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金 他

【P10-11】
国民健康保険制度の改正
健康診査・肺がん検診のお知らせ

【P12-13】
まちの話題

【P14-15】
市民のひろば
釜石市職員採用試験 他

【P16-17】
まちのお知らせ

【P18-19】
保健案内板
保健だより

【P20】
イベント案内

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釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
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元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023071400065/
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