釜石・観光農園でラベンダー植栽 児童が手伝い 花香る風景待つ 姉妹都市・仏ディーニュ市との友好30年迎え


2024/06/03
釜石新聞NewS #地域

ラベンダー苗を丁寧に植える甲子小の児童や保護者ら

ラベンダー苗を丁寧に植える甲子小の児童や保護者ら

 
 釜石市が整備を進める同市甲子町の観光農園で5月28日、ラベンダーの植栽があった。甲子小(細田多聞校長、児童225人)の3、4年生約70人が作業を手伝い、「いい香りに包まれた美しい畑になりますように」と願いを込めた。
 
 ラベンダー畑の整備は、釜石の姉妹都市、南仏ディーニュ・レ・バン市でラベンダー栽培が盛んなことがきっかけ。国際交流をさらに進め、市民が自然に触れる場をつくろうと2021年度に取り組みが始まった。道の駅釜石仙人峠そばの遊休農地(1.2ヘクタール)を活用し、植栽を継続。25年度中のフルオープンを目指している。
 
 この日は、児童と保護者のほか、小野共市長や市水産農林課の職員、農園の整備を後押しするフランスの自然派化粧品メーカーの日本法人「ロクシタンジャポン」(東京、木島潤子社長)の社員らも加わり、協力して苗約220本を植えた。
 
元気に育ってほしいから…真剣な表情で苗選び

元気に育ってほしいから…真剣な表情で苗選び

 
シャベルで穴を掘って植える準備。「力がいるね」

シャベルで穴を掘って植える準備。「力がいるね」

 
花が香る風景を思い描きながら親子で力を合わせる

花が香る風景を思い描きながら親子で力を合わせる

 
 4年の佐野朱里(あかり)さんは「土が硬くて掘るのが大変だったけど、楽しかった。みんなで植えたから、きれいに咲くと思う。花を見て、うれしい気持ちになる農園になってほしい」とはにかんだ。
 
 そばで見守った木島社長は「子どもたちと一緒に成長して花咲く未来が楽しみ」と目を細める。同社は農園整備の応援として今年もチャリティーキットの販売やクラウドファンディングなどを計画しているといい、収益を市に寄付する。
 
自然体験に笑顔を見せる木島潤子社長(右)と小野共市長(左)

自然体験に笑顔を見せる木島潤子社長(右)と小野共市長(左)

 
 今年は姉妹都市提携30周年の記念の年。植樹は毎年続けているが、機運醸成にと農園のほか、市内の小中学校などでも苗植えを行っている。「ラベンダーの美しい紫色と香りが広がる景色が釜石のなじみの風景となり、癒やしの空間になるように」と取り組む。小野市長は「緑豊かな農園が多くの人をつなぎ、ディーニュ市との友好な関係も続けていきたい」と望んだ。
 
 「イエーイ!」。子どもたちは雨にも負けず作業に励んだ

「イエーイ!」。子どもたちは雨にも負けず作業に励んだ

 
頑張った参加者たちにはご褒美ジェラートが振る舞われた

頑張った参加者たちにはご褒美ジェラートが振る舞われた

 
 手伝った子どもらには、両市の友好の証しとするラベンダーをモチーフにした薄紫色のオリジナルジェラートが提供された。交流のきっかけとなった「アンモナイトの壁」からヒントを得た発掘系冷菓。ミルクキャラメル味のジェラートの中にアンモナイト型のチョコレートが隠れているという。紫や緑色のフランス産チョコを削って添えて彩りを加える。かまいしDMC魚河岸ジェラート部が開発。今年限定で、イベントなどでの提供を考えている。

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