食生活改善推進員養成講座の開講式
地域の食生活改善活動を担う釜石市食生活改善推進員(食育アドバイザー)の2021年度養成講座が6日、始まった。主婦や食に関する職場で働く30~70代の女性ら6人が受講。12月まで8回にわたり、栄養バランスの取れた食事や運動など食生活の改善に必要な知識、技術を学ぶ。
大町の青葉ビルで行われた開講式で、市健康推進課の鈴木伸二課長が短命、脳血管性の疾患による死亡率が高い傾向にあるといった地域の状況を紹介。「みんなで健康になれるまちづくり」を目標に掲げ市政を上げて取り組む考えを示し、「健康に関係する分野は食、運動と多岐にわたるが、特に食習慣は大事。講座受講後、最前線に立って市政の目標に向かい協力を」とあいさつした。
市食改員協議会の佐々木ひろ子会長が祝辞。「チャレンジすることは、飛躍できるチャンス。健康でいるための知識を学び、吸収し、日々の生活に役立ててもらえたら。学びを周囲に伝え、地域の健康づくりにつなげてほしい」と激励した。引き続き1回目の講座があり、佐々木会長や同課職員が食改員の活動、「国民の健康と生活習慣病予防」をテーマに講話した。
受講者の多くが以前から食に関心を持っている様子で、「食べることが好き。健康でいたいし、食べ物に気を使っていきたい」「昨年出産した。子どもの食事を学べたら」などと自己紹介した。退職、子育てや親の介護を終え、「一息ついた。何かにチャレンジしてみようと思った」と話す人も。親子を対象にした料理教室を開いている人は「アドバイスできるようになりたい」と意欲を見せていた。
自己紹介で受講のきっかけなどを伝え合った
この講座は地域における食育、健康づくりを推進するため食生活を通じたボランティア活動を行う食改員の養成が目的。バランスの取れた食事・献立の立て方、食品衛生、心の健康、口腔(こうくう)の健康に関する講義、運動実技などが組み込まれている。調理実習は新型コロナウイルス感染症予防のため、調理のみ行い、料理は自宅に持ち帰って試食する。
市内の食改推進員は現在99人。30~80代の男女会員が食育、郷土料理伝承、生活習慣病予防に力を入れ活動している。