「いきいき100歳」へ体操交流、健康で自立した高齢者に〜釜石市地域包括支援センター
元気なお年寄り90人が、はつらつと100歳体操し健康長寿をアピール
釜石市地域包括支援センターは26日、介護予防に効果のある「いきいき100歳体操」に取り組む市民を対象にした交流会を釜石情報交流センター釜石PITで開いた。参加した約90人全員で体操を実践したほか、市内各地で行われている工夫を凝らした体操の取り組みについて情報交換。効果を認識し、取り組みへの意欲を一層高めた。
いすに座ってできる体操は2002年に高知市が開発。重りを着けてゆっくりと手足を動かす運動などで筋力をつけ、介護予防につなげる。市内では同センターが昨年度から鵜住居、小佐野、甲子地区の町内会などに呼び掛け、同体操を取り入れた事業を開始。現在、10団体約150人が体操に取り組んでいる。
交流会は体操に参加する人同士の相互交流や、他地区の活動内容を知ることで今後の活動に生かしてもらうのを狙いに初めて開催。同センター保健師の佐々木みゆきさんが「健康で自立した高齢者」をキーワードにした介護予防について説明。釜石リハビリテーション療法士会の千葉悟副会長が体操のポイントについて、実践を交えて解説した。
団体紹介では、それぞれの取り組み、体操の効果などを発表。▽重りなどの道具を手作り▽活動を知らせるためのカラフルなチラシ作りと町内の掲示板の活用▽体操のためだけに集まるのはもったいないと、頭の体操や卓球、お茶飲みなどと組み合わせている―といった工夫が紹介された。
体操を3カ月続けた後の感想では「楽に、長く歩けるようになった」「腰痛があるので無理はできないと思いつつ参加したが、腰痛が気にならなくなった」「つまずかずスムーズに行動できるようになった」などの声があった。「話をする機会、笑う回数が増えた」との利点も挙げられた。
定内町の「ニコニコ会」で活動する小国チヨ子さん(81)、高堰ミツさん(82)は「週1回、みんなの顔を見るのが楽しみ。体操で体が軽くなるのもいいが、お茶飲みのおしゃべりが楽しい。元気じゃなくても元気な気分になる。体と相談しながら、ゆっくり長く続けたい」と笑顔を重ねた。
同センターの三浦功喜所長は「楽しい時間を過ごすよう各団体で工夫が見られる。元気な体を維持したいとの思いも感じる」と総評。市内全域に取り組みの輪を広げたい考えで、「筋力アップ、体力向上につながる体操を続け、いきいき、はつらつ、元気に年を重ねてほしい」と呼び掛けた。
(復興釜石新聞 2018年6月30日発行 第702号より)
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