健康チャレンジポイント満点第1号の草山久仁子さん(中央)と「ほっぷすてっぷの会」のメンバーら
釜石市は14日、今年8月から開始した「かまいし健康チャレンジポイント事業」の満点(3千点)到達者第1号として、浜町の草山久仁子さん(72)に記念品を贈った。同事業は各種検診の受診者や健康イベント参加者に健康ポイントを付与する市独自の取り組み。草山さんは、釜石公民館の自主グループ「ほっぷすてっぷの会」(小池欣子代表、会員44人)に所属し、市保健福祉センターで月・金曜日の週2回、健康体操を楽しんでいる。今回はグループ活動のほか、市が行う医療検診を3回受診し、料理講習などの健康イベントにも積極的に参加。約1カ月半で満点に達した。草山さんは「仲間と楽しく活動しているうちに自然とポイントがたまった」と驚いた様子だったが、思いがけない”ご褒美”を喜んだ。
釜石市は三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)による年齢調整死亡率が県平均を上回っており、同事業により検診受診率を上げ、早期発見を促すのが狙い。市内では災害公営住宅の整備も進んでおり、ひきこもり予防や社会参加を促進する取り組みとしても期待を寄せる。
ポイント制度は▽市が行う特定健診やがん検診など各種医療検診の受診で1回300点▽市や県、医師会などが主催・共催する健康イベントへの参加で100点―が加算される。健康イベントの中には歴史講座などを含む公民館事業や、公民館に登録する自主グループの活動も含まれる。
ポイントは3千点満点。2千点で500円、3千点で1千円の商品券が贈呈される。有効期限は2019年3月で、期限内に3回まで商品券と交換できる。対象は18歳以上。カードは市内の生活応援センターなどの公共施設や医療機関で配布する。
配布されるチャレンジカードのイメージ
市役所で行われた記念品贈呈式には草山さん、小池代表(74)、活動仲間の佐々木トモ子さん(76)、同グループの講師を務める健康運動実践指導者の佐久間定樹さん(34)が出席した。草山さんは「会の中では80、90代の方が元気に頑張っていて、自分もそんな風に年を重ねていきたいという目標になっている。2回目も楽しく挑戦中」と意欲満々。佐々木さんも年内に満点になる見込みで、「ポイントをもらうのが楽しみ」と同事業を歓迎した。
野田市長から記念品を受け取る草山さん
同グループでは軽運動や脳活性化トレーニング体操(脳トレ体操)などを行い、健康づくりに取り組んでいる。小池代表は「健康には笑いも必要。おしゃべりを楽しみ、わいわいとやっている」とグループの雰囲気を話した。
野田武則市長も脳トレ体操を体験。意外な難しさに笑顔を見せ、「仲間づくりしながら楽しく、長く健康運動に取り組んで、生き生きとした毎日を送ってほしい。皆さんの活動の楽しさやこの事業の魅力を発信してほしい」と期待した。
同事業では14日現在、6人が満点に達しているという。
(復興釜石新聞 2016年10月19日発行 第530号より)
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