タグ別アーカイブ: 医療・健康

健康チャレンジポイント満点第1号の草山久仁子さん(中央)と「ほっぷすてっぷの会」のメンバーら

楽しく挑戦 健康増進、三大疾病 長生きは早期発見で〜チャレンジポイント満点第1号

健康チャレンジポイント満点第1号の草山久仁子さん(中央)と「ほっぷすてっぷの会」のメンバーら

健康チャレンジポイント満点第1号の草山久仁子さん(中央)と「ほっぷすてっぷの会」のメンバーら

 

 釜石市は14日、今年8月から開始した「かまいし健康チャレンジポイント事業」の満点(3千点)到達者第1号として、浜町の草山久仁子さん(72)に記念品を贈った。同事業は各種検診の受診者や健康イベント参加者に健康ポイントを付与する市独自の取り組み。草山さんは、釜石公民館の自主グループ「ほっぷすてっぷの会」(小池欣子代表、会員44人)に所属し、市保健福祉センターで月・金曜日の週2回、健康体操を楽しんでいる。今回はグループ活動のほか、市が行う医療検診を3回受診し、料理講習などの健康イベントにも積極的に参加。約1カ月半で満点に達した。草山さんは「仲間と楽しく活動しているうちに自然とポイントがたまった」と驚いた様子だったが、思いがけない”ご褒美”を喜んだ。

 

 釜石市は三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)による年齢調整死亡率が県平均を上回っており、同事業により検診受診率を上げ、早期発見を促すのが狙い。市内では災害公営住宅の整備も進んでおり、ひきこもり予防や社会参加を促進する取り組みとしても期待を寄せる。

 

 ポイント制度は▽市が行う特定健診やがん検診など各種医療検診の受診で1回300点▽市や県、医師会などが主催・共催する健康イベントへの参加で100点―が加算される。健康イベントの中には歴史講座などを含む公民館事業や、公民館に登録する自主グループの活動も含まれる。 

 

 ポイントは3千点満点。2千点で500円、3千点で1千円の商品券が贈呈される。有効期限は2019年3月で、期限内に3回まで商品券と交換できる。対象は18歳以上。カードは市内の生活応援センターなどの公共施設や医療機関で配布する。

 

配布されるチャレンジカードのイメージ

配布されるチャレンジカードのイメージ

 

 市役所で行われた記念品贈呈式には草山さん、小池代表(74)、活動仲間の佐々木トモ子さん(76)、同グループの講師を務める健康運動実践指導者の佐久間定樹さん(34)が出席した。草山さんは「会の中では80、90代の方が元気に頑張っていて、自分もそんな風に年を重ねていきたいという目標になっている。2回目も楽しく挑戦中」と意欲満々。佐々木さんも年内に満点になる見込みで、「ポイントをもらうのが楽しみ」と同事業を歓迎した。

 

野田市長から記念品を受け取る草山さん

野田市長から記念品を受け取る草山さん

 

 同グループでは軽運動や脳活性化トレーニング体操(脳トレ体操)などを行い、健康づくりに取り組んでいる。小池代表は「健康には笑いも必要。おしゃべりを楽しみ、わいわいとやっている」とグループの雰囲気を話した。

 

 野田武則市長も脳トレ体操を体験。意外な難しさに笑顔を見せ、「仲間づくりしながら楽しく、長く健康運動に取り組んで、生き生きとした毎日を送ってほしい。皆さんの活動の楽しさやこの事業の魅力を発信してほしい」と期待した。

 

 同事業では14日現在、6人が満点に達しているという。

 

(復興釜石新聞 2016年10月19日発行 第530号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

第5回 ケアカフェかまいし店in三陸鉄道

第5回 ケアカフェかまいし店 in 三陸鉄道

ケア☆カフェでは、ジャズの流れるカフェのような雰囲気の中、コーヒーなどを飲みながら、 4〜5人のグループに分かれてテーマに沿った会話を楽しみます。席替えをして話を深め、さらに内容を全員で共有し、いろいろな意見を持ち帰ることを目的にしています。最後は、自由に交流する時間も設けています。 日頃、ケアに携わるみなさまのご来店をお待ちしています。

 
 

第5回 ケアカフェかまいし店in三陸鉄道

 

8月7日(日)、「第5回 ケアカフェかまいし店in三陸鉄道」を開催しました。今回は初の三陸鉄道(列車)でおこないました。釜石駅⇒盛駅⇒釜石駅へ2時間の小旅行。三陸海岸や三陸の住まいを見ながら『住』のテーマで楽しいおしゃべりの場にできました。

 

第5回 ケアカフェかまいし店in三陸鉄道

 

初の列車での開催。
初の会費制。
初の祝日開催。
初の日中開催。

 

初づくし!!!

 

12時~12時30分 昼食
12時30分~40分 ケアカフェの説明 
12時40分~13時 チャット1(おしゃべり)
13時~13時10分 席チェンジでの共有
13時10分 記念撮影
13時15分~35分 チャット2 (おしゃべり)
13時35分~45分 共有
13時45分~14時 アンケート

 

 

〜店長より〜
たくさんの地域からの参加があり、多職種の交流の他に、地域交流の場にもなっていると実感しました。ご来店、ご支援ありがとうございました。これからケアカフェかまいし店in三陸鉄道のイベントが『私達の発進と私達からの発信の場へ』なって行けたらばと思います。

 

第5回 ケアカフェかまいし店in三陸鉄道

 

 

2016年6月の健康体操教室

6月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました

2016年6月の健康体操教室

 

先月に引き続き、6/15(水)に第3回の「健康体操教室」を開催しました!
今回は特別企画として健康体操教室終了後に参加型民謡ショーも合わせて企画されました。

 

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

運動指導のプロフェッショナルと一緒に身体を動かしましょう。腰痛予防や肩こり解消体操など、毎月テーマをきめて開催しています。
リンク

 

今回のテーマは「脳梗塞&転倒予防」。

 

脳梗塞は日本人の主要死因の一つに挙げられます。特に、寝たきりになる原因の第一位は脳梗塞などの脳血管系疾患と言われています。
また、病気だけでなく転倒や打撲等の骨折も寝たきりになる原因の約1割を占めています。運動を行うことは筋力の衰えや骨密度低下を防ぎ、結果として寝たきりを予防することにもつながります。

 

今回の健康体操教室では、椅子に座りながら身体を動かすプログラムを中心に、約50分間に渡り脳と身体をフルに使った運動をおこないました。
佐久間先生からは「時間は短くてもよいので、継続して毎日運動することが大切です」と、参加者の方々に対してのアドバイスもありました。

 

健康体操教室終了後は、釜石市出身・佐野よりこさんの参加型民謡ショーが開催されました!

 

 

ただ聴くだけでなく参加者の方々にも歌ったり手拍子をしてもらおうというコンセプトのもと、ソーラン節を全員で楽しみました。初めのうちは参加者の声量も小さめでしたが、緊張がほぐれるにつれ会場内に響くほどの大きな合唱となりました。
この他にも釜石の土地から生まれた”釜石浜唄”を始め、計5曲を佐野よりこさんにご披露していただきました。ありがとうございました。

 

次回開催予定は、7月13日(水)です。
※7月のみ第二水曜日の開催になります。ご注意ください。

 

参加費は無料で、午前10時より1時間程度体操をおこないます。
座った状態での体操も用意されていますので、足腰に不安を感じている方でも参加いただけます。
どなたでもお気軽にご参加ください。

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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5月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました

 

先月に引き続き、5/18(水)に第2回の「健康体操教室」を開催しました!
前回と比べて、今回は参加者が10名程度増えたことで、より一層の賑わいをみせました。

 

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

運動指導のプロフェッショナルと一緒に身体を動かしましょう。腰痛予防や肩こり解消体操など、毎月テーマをきめて開催しています。
リンク

 

今回のテーマは「認知症予防」。

 

認知症は誰でもかかりうる病気です。歳を重ねるごとに有病の割合は増加し、特に85歳以上では4人に1人が認知症に罹患するといわれています。一旦発症すると現在の医療では完治が見込めないこともあり、日頃の生活習慣から予防を心がけることが大切です。
数ある予防法の中でも、運動は特に有効な予防法だとされています。中でも「運動×脳トレ」は脳機能強化の一つのキーワードになっており、NHKでも認知症予防プログラムをインターネットで配信しています。

 

今回の健康体操教室では、佐久間先生考案の「運動×脳トレ」体操を実践しました!

 

健康体操教室_5月

 

「先生が声に出した数字から”4”を引いた数だけ手を叩く」といった計算を交えたものから「足踏みをしながら右腕と左腕で違う動きをする」といったリズムを絡めたものまで8種の体操を行いました。「普段とは違う脳の使い方をして、より柔軟な脳にしていきましょう」という佐久間先生からアドバイスもありつつ、参加者の方々は熱心に取り組んでいました。

 

次回開催予定は、6月15日(水)です。
参加費は無料で、午前10時より1時間程度体操をおこないます。
座った状態での体操も用意されていますので、足腰に不安を感じている方でも参加いただけます。
どなたでもお気軽にご参加ください。

 

フェリアス釜石

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釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
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チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

【動画あり】4月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました

 

今年度よりチームスマイル・釜石PITの定期イベントに加わった「健康体操教室」。記念すべき第一回が元気に開催されました!

 

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」

毎月第3水曜日に(例外有り)チームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催します。健康推進と、地域コミュニティの形成を目的に行います。
リンク

 

今回のテーマは「バランス」。

 

身体のバランスは、普段の生活でなかなか意識できないものです。座っている時の姿勢や関節の痛みをかばった歩き方から、少しづつ身体のバランスは乱れていくようです。今回の体操教室に参加して、初めて自身のバランスを意識したとの声も多く聞かれました。

 

4月の「健康体操教室」

 

体操教室では1時間かけて全身運動を行いました。姿勢を意識した歩き方から、自宅のイスでも実践できる体操まで、幅広いメニューに参加者の方々も熱心に取り組まれていました。

 

講師の佐久間定樹先生からは「健康に気をつけていられる方々にお集まりいただいたので、当初のプログラムが予定より早く終わってしまいました」と、急遽プログラムを加えたという裏話も教えていただきました。

 

 

次回開催予定は、5月18日(水)です。お気軽にご参加ください。

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

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釜石市減塩隊

脳卒中予防へ「減塩隊」活動開始〜啓発へ事業所訪問、食生活見直し呼びかける〜脳血管疾患死亡率 本県は全国ワースト

釜石市減塩隊

脳卒中の死亡率が県平均より高率となっている釜石地域で予防を呼びかけようと「釜石市減塩隊」が発足。毎月28日に啓発活動を展開する

 

 脳卒中の死亡率全国ワーストを返上しようと県が定めた「いわて減塩・適塩の日」(毎月28日)にちなみ、釜石市民に脳卒中予防、減塩の必要性を啓発する「減援隊」が28日、発足した。1回目の活動として市内の事業所を訪問。隊員が減塩のポイントを知らせるチラシやティッシュを配り、脳卒中を防ぐ積極的な取り組みや食習慣の見直しを呼びかけた。

 

 鵜住居町の鵜住居地区生活応援センター前で減塩隊の結団式を行ったあと、近くにある事業所2カ所を訪問。食品製造業の津田商店(津田保之社長、従業員約170人)では、川崎浩一隊長(釜石医師会事務長)が「自分のため、家族のためにもぜひ今日から減塩の取り組みをお願いする」と呼びかけ。職場で活用してもらうためのポスターや卓上のぼり、啓発物品を従業員に配った=写真。

 

釜石市減塩隊

 

 従業員らからは「(昼食では)手作りの漬物を持ち寄ったりしてたくさん食べているけど、食べる量を減らさないとね」などの声も。同社総務部の平内浩史課長は「ここで働いている人は一家の大黒柱。長生き、長く働いてもらえるよう、塩分に気を付けてもらう取り組みを企業としても進めたい」と話した。

 

 隊員の藤原政子さん(市母子保健推進員代表)は「自分や家族の健康を守る責任があり、塩分には気を付けている。橋野町で農家レストランと菓子工房を経営しており、食塩に頼らない味付けの料理を提供することを心掛けている。これまでの取り組みを減塩隊の活動でも生かしていければ」と活動に励んだ。

 

 減塩隊は8人の隊員と、7つの協力団体の会員や職員らで組織。事務局の市健康推進課では「現状を知って、減塩を意識してもらいたい。減塩の必要性を広く啓発する活動の起爆剤になれば」と期待する。

 

 2月は市内の商業施設で啓発活動を行い、3月はキャラバンカーで市内各地を回り広く呼びかける活動を予定。2月21日には脳卒中予防講演会を開くことにしている。

 

 厚生労働省の2010年の調査で、県内の脳血管疾患(脳卒中)の年齢調整死亡率(年齢構成で補正、人口10万人当たり)は、男性が70・1人(全国平均49・5人)、女性が37・1人(同26・9人)でともに全国ワースト。その中でも釜石地域は脳卒中による死亡率が極めて高いという。

 

 脳卒中の大きな原因は高血圧。高血圧の原因は塩分の取り過ぎや喫煙などさまざまだが、本県は一日当たりの塩分摂取量が全国最多。厚労省の12年の調査では、男性が12・9グラム、女性が11・1グラムでともに全国ワーストだった。

 

 冬場に野菜を食べるために保存食として作る漬物、魚の干物、塩辛などを好む家庭も多いといった風土や伝統的な食習慣、加工食品の摂取、外食が一般的となっていることなどが塩分の取り過ぎの原因と考えられるが、効果ある減塩対策を進めるためには個人や各世帯の努力では困難な状況となっている。

 

 このことから市は、新たに1月から3月までを「市減塩取り組み強化期間」とし、栄養士会や食生活改善推進員協議会、保健所など関係団体と連携して減塩隊を結成。減塩・適塩の日に合わせ、集中的に啓発活動を行うことにした。

 

(復興釜石新聞 2016年1月30日発行 第457号より)

 

復興釜石新聞

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脳卒中予防キャンペーン

脳卒中予防キャンペーン

脳卒中予防キャンペーン

 

岩手県は、脳卒中死亡率全国ワースト1です。全国ワースト1である岩手県の中でも、釜石・大槌地区は、脳卒中死亡率が極めて高い地域となっております。

 

脳卒中の原因とされる生活習慣は数多く言われていますが、中でも塩分摂取量の多い食生活が要因とされております。

 

このことから市は、新たに1月から3月までを「釜石市減塩取り組み強化期間」としました。関係団体と連携して「釜石市減塩隊」を組織し、毎月28日の「いわて減塩・適塩の日」に合わせて、減塩の取り組みの重要性を広く皆様に啓発するキャンペーンや、脳卒中予防のための市民健康講座などを開催します。

 

まずは、身近に出来ることとして、減塩・適塩に取り組みましょう!

 

※詳細は以下の案内をご覧ください。

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/kurasu/kenko_iryo/seijin_hoken/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/15/AD.pdf

脳卒中予防キャンペーンチラシ

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この記事に関するお問い合わせ
釜石市 保健福祉部 健康推進課 保健予防係
〒026-0025 岩手県釜石市大渡町3丁目15番26号
電話 0193-22-0179 / FAX 0193-22-6375 / メールでの問い合わせ
元記事:
https://www.city.kamaishi.iwate.jp/kurasu/kenko_iryo/seijin_hoken/detail/1198850_2267.html
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利用者を囲んで談笑するデイサービスの職員ら

自宅と同じ環境で小規模デイサービス〜高齢者の孤立化防止、釜石市甲子町大畑イーハトーブの家

空き家を改装して開所したデイサービス「イーハトーブの家かっし」

空き家を改装して開所したデイサービス「イーハトーブの家かっし」

 

 自宅と同じ環境でデイサービスを――。そんな思いが込められた小規模デイサービス「イーハトーブの家かっし」が、釜石市甲子町大畑にオープンした。家庭的な雰囲気の中でゆったりと過ごしてもらいたいとのコンセプトで、民家を改修して活用。運営する「クドゥ」(小佐野町)の工藤誠社長(48)は「大きい建物がある施設のような生活空間ではなく、自宅に近い暮らしの環境を提供したい。利用する人がやりたいことをやり、安らげる場になれば」と意気込む。

 

「民家型」は市内初 宿泊も視野に

 

 築40年超の木造家屋。玄関の引き戸を開けるといくつもの和室が連なる。それに、台所と一体になった食堂、小さめのお風呂。小濱啓介施設長(50)は「昔ながらの民家は高齢者に使い勝手がよく、なじみやすい」という。

 

 延べ床面積は約120平方メートル。畳の張り替え、勝手口の段差の解消、利用者の安全のため玄関や廊下、風呂場などに手すりを付けたほかは大規模なリフォームはしていない。自宅に帰っても安全に移動できるよう、 部屋の敷居などわざと段差を残し、 利用者が自宅で自立して生活できるよう工夫した。

 

 デイサービスの対象は要介護1~5の人で、定員は最大10人。入浴、体操、外出、釣り、おやつ作り、土いじり…。利用者はスタッフの介助を受けながら、思い思いの時間を過ごす。

 

 麻雀(マージャン)、将棋などゲームルームも配置。隣の部屋から寝息が聞こえてきた。ベッドで気持ちよさそうに寝ていたのは利用者第1号で、上中島町の仮設住宅で暮らす萬信さん(97)。すっきり顔で、「歌っこ、お風呂、買い物、好きなことできて最高だね。快く迎えてくれて、こんないいところあっか」とパワー全開だ。

 

利用者を囲んで談笑するデイサービスの職員ら

利用者を囲んで談笑するデイサービスの職員ら

 

 震災で生活環境が大きく変化した被災地では仮設住宅から復興住宅への転居が始まったところで、落ち着かない状態はまだ続く。独り暮らしの高齢者も多くなっており、転居後、孤立してしまうケースも少なくない。

 

 震災後、人とのつながりの希薄化を感じていたという工藤社長。長年、定内町で食品加工(仕出し弁当)の工藤食品を家族で経営してきたが、被災地の生活環境の変化を受け、「違った形で地域のためにできる仕事はないか」と考えるようになり、たどり着いたのが「必要とされている仕事は介護事業」だった。

 

 在宅介護を支える地域拠点の一つがデイサービスの施設。なかでも、民家を改修して活用する小規模施設は、自宅に近い環境で過ごせるメリットがある。こうした考えで、デイサービス「茶話本舗」を全国展開する日本介護福祉グループ(東京)とフランチャイズ契約を結び、昨年暮れから、空き家を探し始めた。

 

 介護事業のための会社は今年2月に立ち上げた。7月に理想の空き家が見つかり、改修。10月から利用者へのサービスを始めた。

 

 スタッフは介護士ら5人。サービス提供時間は平日の午前9時~午後5時。4人が利用登録している。

 

 小濱施設長は「大人数が苦手な人が気軽に利用できるようにと開設。民家型は釜石では初めてで、地域の資源、選択肢が増えたと考えてほしい」と話す。生活相談員兼介護員の佐々木英之さん(42)は「もう一つの家、別荘のような感覚でゆったりと過ごしてもらえるサービスを提供したい」と意欲を語った。

 

 イーハトーブという名称について、「宮沢賢治の理想郷を釜石につくりたい」と工藤社長。将来は24時間、365日のサービス提供、宿泊を受け入れる体制の構築も視野に入れる。「沿岸地域でも珍しく、復興が思うように進んでいない地域へ貢献できる取り組み。仲間と一緒に釜石から理想郷を広めていきたい」と語った。

 

 希望者の見学は随時受け付けている。問い合わせはイーハトーブの家かっし(電話0193・27・8373)へ。

 

(復興釜石新聞 2015年11月21日発行 第438号より)

 

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かいごの日記念イベント

11月22日開催「かいごの日記念イベント」レポート

本日は、11月22日におこなわれた『かいごの日記念イベント』の記事をお届けします。

 

11月11日は介護の日…
私も長く介護の仕事をしていますが、最近知りました(汗)

 

かいごの日記念イベント

当日は沢山の方にご来場頂きました

 

介護の日にちなんで、子どもからお年寄りまで魅力的な介護を身近に感じていただく為、今年度はイオンタウン釜石を会場とし、福祉用具の展示となんでも相談室、認知症等の理解・啓発を目的とした劇や擬似体験等を通した介護教室など、体験・参加の場、介護の発信を目的に開催されました。

 

かいごの日記念イベント 2015 演劇(認知症とエンディングノートについて)- YouTube

 
 

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疑似体験装具を装着し加齢による身体的変化を擬似体験

 

『地域の福祉用具専門員による福祉用具の展示』や現在、釜石で流行しているスカットボール大会をおこないました。

 

福祉用具の展示

福祉用具の展示コーナー

 

スカットボール大会

釜石で流行中のスカットボール

 

普段仕事をしていると・・・、
「こんなの(福祉用具)あるの」「こんなことできるの」「知らなかった」
よーーーーーーく、耳にします。

 

皆さんの、地域の方々のより身近な仕事で、より身近な存在になるように今後も発信していけたらばと思います。

 

スタッフでの記念撮影

 

がんに負けない社会に思いを同じくし、一歩一歩歩みを進めるリレーウオークの参加者

支え合い24時間リレーウオーク〜がん闘病の思い共有、踏み出す一歩 大きな力に

がんに負けない社会に思いを同じくし、一歩一歩歩みを進めるリレーウオークの参加者

がんに負けない社会に思いを同じくし、一歩一歩歩みを進めるリレーウオークの参加者

 

 がん征圧・患者支援チャリティー活動「リレー・フォー・ライフ(RFL)ジャパン2015さんりくかまいし」は12、13の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。同実行委、公益財団法人日本対がん協会が主催。「24時間、がんと闘っている」患者の思いを共有し、がんに立ち向かう勇気や生きる希望、地域社会全体での支え合いにつなげる24時間リレーウオークが行われた。

 

 RFLイベントは本県沿岸部では初開催。3市2町(釜石、大船渡、陸前高田、住田、大槌)の有志による実行委が実現させた。開会式には野田武則釜石市長も駆け付け、「がんになっても豊かに人生を歩める環境づくりが大切。当市は、がん検診受診率が低い。予防啓発と併せ非常に意義ある大会」と激励した。

 

 リレーウオークには、釜石、気仙地区、北上、八戸市などから15チームが参加。12日正午すぎのスタート時には、がん患者や経験者らが参加者の手つなぎアーチをくぐりながら歩き、今を生きていることへの祝福を受けた。続いて各チームが横断幕やのぼり旗を手に次々とスタートし、1周76メートルの24時間リレーが幕を開けた。

 

 会場内では歌やダンス、郷土芸能のステージ、医師らによる緩和ケアの講演、患者のフリートークなどさまざまな企画が用意され、楽しみ学びながら翌13日正午まで交代で歩き続けた。夜間には参加者のメッセージを託したルミナリエ(灯籠)を点灯し、がんで亡くなった人たちをしのぶとともに闘病者の安らぎを祈った。リレー参加者らの協力金は同協会に寄付され、がん医療の発展、患者支援、検診の推進に役立てられる。

 

 リレーやルミナリエで約70人が協力した社会福祉法人愛恵会の小山彩子さん(53)は「利用者さんや職員の中にもがんと闘っている人がいて、人ごとではない。闘病者には精神的な支えが一番大事。こもりがちな患者さんが一歩踏み出し、互いに話をすることは大きな力になる」とイベントに期待した。

 

 RFLは1985年、1人のアメリカ人医師が24時間夜通しトラックを走り(歩き)続け、アメリカ対がん協会への寄付を募ったのが始まり。以来、全世界に活動の輪が広がり、日本では2006年のプレイベント(茨城県つくば市)後、全国各地で開催されるようになった。今年は国内47会場で実施。本県では4年目を迎える一関市に次ぎ、釜石市が2番目の開催地となった。

 

 実行委事務局統括の及川陽次さん(52)=釜石市=は「釜石にはがん患者の会やがんサロンが無い。家族らを含めた交流の場は絶対必要。このイベントが機運盛り上げになれば」と願う。

 

 日本対がん協会RFLジャパン統括マネジャーの岡本宏之さん(52)は「RFLは患者や医師、製薬会社社員などさまざまな立場の人が集い、互いの声を聞ける。もっと多くの人に知ってほしいし、仲間をつくり生きる力を感じてほしい」と話した。

 

(復興釜石新聞 2015年9月16日発行 第419号より)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

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仮設住宅の住民を対象に金沢医大が実施した眼科の無料検診

仮設住民を眼科検診 視界を広げ、明るく前向きに〜石川県の金沢医大 教授ら10人ボランティアで

仮設住宅の住民を対象に金沢医大が実施した眼科の無料検診

仮設住宅の住民を対象に金沢医大が実施した眼科の無料検診

 

 石川県の金沢医科大は7月26日から30日まで、釜石市内の仮設住宅で暮らす人を対象にした無料の眼科検診を大町の青葉ビルで行った。同大の復興支援の一環で、釜石市が共催。2012年6月から釜石のぞみ病院での白内障手術を支援している同大眼科学講座の佐々木洋教授(52)ら医師、検査技師ら10人が専門器具を使い、角膜の状態や網膜の疾患、白内障、緑内障の症状の有無などを調べた。

 

 甲子町の仮設住宅で暮らす菊池昭さん(78)は27日に検診を受け、「眼科は長い間行っていない。白内障と診断、手術も勧められた」と驚いた様子。市内の眼科に通院しているという妻のみさ子さん(76)は「やらない種類のいろいろな検査があり、目の状態がより分かった。(昭さんの)白内障も分かり、来てよかった」と話した。

 

 対象は仮設住宅で暮らす65~85歳の約600人だが、受診したのは26日が約80人、27日は約60人。佐々木教授によると、約9割の人が白内障など何らかの問題を抱えており、うち4割ほどは手術が必要な状態だった。中には緑内障の疑いのある人も。白内障による視力低下はゆっくりと進行するため、「老眼、歳のせい」などと放置してしまうケースも少なくなく、免許更新時に初めて見えないことに気づく人もいるという。

 

 毎月1回釜石を訪れ、白内障の手術を行っている佐々木教授は「本当は手術が必要な状態なのに眼科を受診していない、症状を自覚していない人がまだまだいると思われる」と指摘する。手術の進歩は目覚ましく、短時間で安全に行うことができるという。「目の見え方で生活の質が変わる。気持ちが落ち込んでいる人が、視界が広がり見えるようになれば、明るく生きる力につながると思う。(手術は)釜石でもできるので、60歳になったら1度は眼科で検査を受けてほしい」と呼びかける。

 

(復興釜石新聞 2015年8月1日発行 第407号より)

釜石市

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金沢医科大の佐々木洋教授

のぞみ病院 白内障手術開始から3年 患者、件数ともに増加

金沢医科大の佐々木洋教授

 

 釜石市大渡町の医療法人仁医会釜石のぞみ病院(葛西款院長)は、石川県の金沢医科大眼科学教室の支援を受け2012年6月から白内障手術を開始、3年が経過した。東日本大震災による治療環境の変化で、手術適応患者の多くが盛岡市など他地域での治療を余儀なくされていた中、始まった同病院での手術。地元で受けられる安心感、高い技術、術後の生活の質向上などが口コミで広まり年々、手術患者数、件数ともに増加している。  

 

 手術を行うのは同大の佐々木洋教授(52)。3万件以上を執刀してきた白内障手術の権威で、毎月1回釜石を訪れ1日で平均30~40人の手術を手がけている。開始から今年5月までの3年間の手術患者数は768人、実施件数は1196件。70代、80代の患者が多く、60代が続く。

 

 市外に出向くことによる心身、経済的負担、手術を諦める―など患者が抱える悩み、不安解消に貢献してきた佐々木教授。「皆さんに喜んでいただけて幸い。今まで培った自分の技術を提供できてうれしく思う」と遠方から通う労もいとわない。

 

 震災前から白内障の症状があり、地元医院の紹介で手術を受けることになった新町の佐々木忠一さん(80)は「市内でできるのは便利だし、何より心強い。前に受けた人の話を聞くと評判がいい。安心して受けようと思って」と視力回復に期待。2回にわたって両眼を手術するという。

 

 白内障手術の進歩は目覚ましく、単に濁った水晶体を取ることで見え方を改善するだけでなく、近視や乱視も矯正可能。眼鏡をかけずに遠くも近くも見えるようになる多焦点眼内レンズ(健康保険適用外)も登場している。

 

 白内障は高齢者の6割が罹患(りかん)の可能性があるといわれ、高齢化が進む釜石市では医療機関で診断されていない人も含めると罹患者数はさらに増えるものと予想される。白内障による視力低下は5~10年かけて徐々に進行するため、「老眼のせい」などと放置してしまうケースも少なくない。免許更新時に初めて見えないことに気づく人も。

 

 同病院の眼科診療を担う葛西院長(60)は予想以上に手術適応患者が多い実態に驚きつつ、「目の手術は怖いイメージがあるかもしれないが、今は短時間で安全にできるようになっている。目からの情報は大事。一度受診を」と呼びかける。

 

 白内障は高齢者の交通事故、転倒や骨折、精神的疾病の原因ともいわれる。「本当は手術が必要な状態なのに眼科を受診していない、症状を自覚していない人が、まだまだ居ると思われる。手術で今より見えるようになる可能性がないか確認することをお勧めします」と佐々木教授。

 
 金沢医大は復興支援の一環で、7月26日から30日まで大町の青葉ビルで、市内の仮設住宅に暮らす65~85歳の人を対象に無料で眼科検診を行う。釜石市が共催。地区ごとに実施日を指定してバスを運行する。問い合わせは市健康推進課(電話22・0179)へ。

 

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